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No.9402の一覧
[0] 【本編・後日談完結】 小池メンマのラーメン日誌[岳](2015/04/25 21:41)
[1] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 一話 「知らせなき開幕ベル」[岳](2011/09/22 01:33)
[2] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二話 「出会って別れて」[岳](2011/09/22 01:34)
[3] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三話 「開店」[岳](2011/09/22 01:35)
[4] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四話 「とある木の葉のラーメン屋台」[岳](2011/09/22 01:37)
[5] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五話 「癒しを求めて三千里」[岳](2011/09/22 01:38)
[6] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六話 「暗中飛躍」[岳](2011/09/22 01:40)
[7] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七話 「橋の上の出会い」[岳](2011/09/22 01:40)
[8] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 八話 「新ラーメンと中忍選抜試験」[岳](2011/09/22 01:42)
[9] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 九話 「死の森にて」[岳](2011/09/22 01:42)
[10] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十話 「入って乱れて」[岳](2011/09/22 01:43)
[11] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十一話 「死の森を越えて」[岳](2012/03/15 21:52)
[12] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十二話 「本戦予備選、試される下忍達」[岳](2012/03/15 21:53)
[13] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 外伝の壱 とある3匹の珍道中[岳](2009/06/14 20:30)
[14] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 外伝の弐 死闘!砂の里~赤い狐と緑の狸~[岳](2009/06/15 23:05)
[15] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十三話 「人間距離」[岳](2012/03/15 21:54)
[16] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十四話 「木の葉崩しに向けて」[岳](2012/03/15 21:55)
[17] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十五話 「遭遇戦」[岳](2012/03/15 21:56)
[18] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十五・五話 それぞれの一日[岳](2012/03/15 21:57)
[19] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十六話 「嵐の前に」[岳](2012/03/15 21:59)
[21] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十七話 「中忍選抜試験本戦・一試合目」[岳](2012/03/15 22:00)
[22] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十八話 「中忍選抜試験本戦・三試合目。二試合目? え、なにそれ」[岳](2012/03/15 22:01)
[23] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十九話[岳](2009/09/21 01:00)
[24] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十話[岳](2009/07/11 00:16)
[25] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十一話[岳](2009/07/11 16:28)
[26] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十二話[岳](2009/07/05 22:10)
[27] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十三話[岳](2013/08/14 23:24)
[28] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十四話[岳](2010/02/14 22:22)
[29] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 24.5話[岳](2009/07/15 01:55)
[30] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十五話[岳](2009/07/15 21:33)
[31] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十六話[岳](2013/08/14 23:14)
[32] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十七話[岳](2009/07/25 22:43)
[33] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十八話[岳](2009/08/01 15:05)
[34] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十九話[岳](2009/08/01 15:37)
[35] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十話[岳](2009/08/02 02:08)
[36] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十一話[岳](2009/08/03 07:50)
[37] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十二話[岳](2009/08/05 22:37)
[38] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十三話[岳](2009/08/05 22:35)
[39] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十四話[岳](2009/08/09 17:47)
[40] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十五話・前編[岳](2009/08/08 20:40)
[41] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十五話・後編[岳](2009/08/09 18:08)
[42] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十六話[岳](2009/08/16 23:02)
[43] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十七話[岳](2009/08/16 04:05)
[44] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十八話[岳](2010/05/02 01:14)
[45] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 閑話の1:その後、それぞれの一日[岳](2009/08/17 01:51)
[46] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 閑話の2:そして、そんな日々[岳](2009/08/18 23:35)
[47] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 幕間の1 ~我愛羅~[岳](2009/08/22 02:17)
[48] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 幕間の2 ~テマリ~[岳](2009/08/22 16:23)
[49] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 幕間の3 ~サスケと多由也~[岳](2009/08/23 19:42)
[50] 劇場版 SASUKE ~大疾走!雪姫忍法帳・その虹の先に~ 1[岳](2009/08/31 02:43)
[51] 劇場版 SASUKE ~大疾走!雪姫忍法帳・その虹の先に~ 2[岳](2009/08/31 02:52)
[52] 劇場版 SASUKE ~大疾走!雪姫忍法帳・その虹の先に~ 3[岳](2009/09/05 02:05)
[53] 劇場版 SASUKE ~大疾走!雪姫忍法帳・その虹の先に~ 4[岳](2009/09/09 18:46)
[54] 劇場版 SASUKE ~大疾走!雪姫忍法帳・その虹の先に~ 5[岳](2009/09/21 01:12)
[55] 劇場版 SASUKE ~大疾走!雪姫忍法帳・その虹の先に~ ep[岳](2009/09/13 22:52)
[56] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 幕間の4 ~宿は道連れ湯は色気・前編~[岳](2009/09/27 19:46)
[57] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 幕間の4 ~宿は道連れ湯は色気・後編~[岳](2009/09/21 06:09)
[58] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 閑話の3:夏祭り[岳](2010/03/16 00:36)
[59] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十九話[岳](2009/10/04 17:52)
[60] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十話[岳](2009/10/04 19:20)
[61] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十一話[岳](2009/10/11 15:59)
[62] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十二話[岳](2009/10/18 11:24)
[63] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十三話[岳](2009/10/14 01:45)
[64] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十四話[岳](2009/10/18 11:22)
[65] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十五話[岳](2009/10/24 16:26)
[66] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十六話[岳](2009/10/25 23:07)
[67] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十七話[岳](2009/10/27 19:39)
[68] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十八話[岳](2009/10/30 23:47)
[69] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十九話[岳](2009/11/07 14:45)
[70] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十話[岳](2010/02/25 00:35)
[71] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十一話[岳](2010/03/30 00:48)
[72] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十二話[岳](2010/02/14 13:24)
[73] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十三話[岳](2010/02/25 00:46)
[74] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十四話[岳](2010/02/25 00:53)
[75] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 劇場版・Ⅱ その壱[岳](2010/05/19 18:09)
[76] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 劇場版・Ⅱ その弐[岳](2010/05/19 18:12)
[77] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 劇場版・Ⅱ その参[岳](2010/05/19 18:16)
[78] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 劇場版・Ⅱ その四[岳](2010/05/23 14:07)
[79] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 劇場版・Ⅱ その終[岳](2010/05/19 18:21)
[80] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十五話 「うちはイタチ」[岳](2010/03/18 00:52)
[81] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十六話 「小池メンマのラーメン日誌」[岳](2010/03/21 17:38)
[82] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十七話 「別れと再会」[岳](2010/03/21 22:12)
[83] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十八話 「始まり」[岳](2010/03/22 21:09)
[84] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十九話 「因果の果てに」[岳](2010/03/28 11:12)
[85] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十話  「譲れないもの、ひとつだけ」[岳](2010/10/25 02:16)
[86] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十一話 「木の葉の忍び達」[岳](2010/04/02 21:58)
[87] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十二話 「地摺ザンゲツ」[岳](2010/04/04 18:49)
[88] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十三話 「泡沫の光彩」[岳](2010/09/15 03:49)
[89] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十四話・前 「乱戦」[岳](2010/04/07 00:59)
[90] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十四話・中 「混戦」[岳](2010/04/07 23:00)
[91] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十四話・後 「決戦」[岳](2010/04/09 23:41)
[92] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十五話 「犠牲」[岳](2010/04/11 22:16)
[93] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十六話・前 「宴の前」[岳](2010/04/17 23:07)
[94] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十六話・後 「多由也」[岳](2010/04/29 05:00)
[95] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十七話 「桃地再不斬×白」[岳](2010/04/26 00:05)
[96] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) ~章前~ 「始まりの終わり、終りの始まり」[岳](2010/05/01 22:17)
[97] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十八話 「月は見ていた」[岳](2010/05/06 00:58)
[98] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十九話 「錯綜する運命」[岳](2010/05/19 18:05)
[99] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十話  「疾走する宿命」[岳](2010/05/18 00:03)
[100] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十一話 「動き出した者たち」[岳](2010/05/19 18:05)
[101] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十二話 「薬と呪印と男と漢女」[岳](2010/05/22 11:45)
[103] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十三話 「慟哭、訪れた後に」[岳](2011/06/17 02:21)
[104] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十四話 「うちはサスケ」[岳](2011/06/17 02:20)
[105] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十五話 「事後処理と小騒動」[岳](2010/05/26 00:47)
[106] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十六話 「人の輪、外れた者」[岳](2010/05/29 09:21)
[107] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十七話 「五大国、隠れ里の動向」[岳](2010/05/30 21:40)
[108] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十八話 「木の葉にて・上」[岳](2010/07/30 01:27)
[109] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十九話 「木の葉にて・中」[岳](2010/06/20 22:53)
[110] 小池メンマのラーメン日誌 八十話 「木の葉にて・下」[岳](2010/07/19 02:30)
[111] 小池メンマのラーメン日誌 八十一話 「決戦を前に」[岳](2010/08/02 00:13)
[112] 小池メンマのラーメン日誌 八十二話 「最後の最後の第一歩・前」 [岳](2010/09/17 20:32)
[113] 小池メンマのラーメン日誌 八十三話 「最後の最後の第一歩・後」[岳](2010/10/11 17:49)
[114] 小池メンマのラーメン日誌 八十四話 「集結、予兆」[岳](2010/10/18 02:24)
[115] 小池メンマのラーメン日誌 八十五話 「五影会談」[岳](2010/11/03 18:56)
[116] 小池メンマのラーメン日誌 八十六話 「退けない一線」[岳](2010/11/06 18:23)
[117] 小池メンマのラーメン日誌 八十七話 「曇天、雪降る荒野にて」[岳](2010/11/21 21:15)
[118] 小池メンマのラーメン日誌 八十八話 「意志、燦燦と」[岳](2010/11/26 22:13)
[119] 小池メンマのラーメン日誌 八十九話 「その一歩、踏み出すのならば」[岳](2012/05/08 00:40)
[120] 小池メンマのラーメン日誌 九十話   「風に舞い」[岳](2010/12/11 20:25)
[121] 小池メンマのラーメン日誌 九十一話 「共に」[岳](2010/12/23 17:18)
[122] 小池メンマのラーメン日誌 九十二話 「十の尾、全の龍を前に」[岳](2013/08/15 02:48)
[123] 小池メンマのラーメン日誌 九十三話 「青い鳥となって」[岳](2013/08/15 02:51)
[124] 小池メンマのラーメン日誌 最終話 「夢の空へ」[岳](2013/08/15 03:01)
[125] 小池メンマのラーメン日誌 エピローグ 「そして………」[岳](2013/10/25 21:43)
[126] あとがきの1[岳](2011/01/31 23:03)
[127] 後日談の1 ~シカマル忍法帳~[岳](2011/02/06 16:35)
[128] 後日談の2 ~とある組織の花火職人~[岳](2011/02/18 22:05)
[129] 後日談の3 ~重なる黒と赤~[岳](2011/03/20 19:21)
[130] 後日談の4 ~帰ってきて~ [岳](2011/04/01 22:21)
[132] キャラクターシート(6/12追記)[岳](2011/06/12 23:54)
[133] 幕間 「小池メンマ 対 桃地再不斬」[岳](2012/03/15 22:04)
[134] 感想返信 (3/1追記)[岳](2011/03/01 22:18)
[135] 忍術一覧[岳](2011/06/12 23:53)
[136] 余談・裏話(6/19に追加)[岳](2011/06/19 01:32)
[137] 後日談の5・前 ~桃地再不斬と白~ [岳](2011/06/16 01:05)
[138] 後日談の5の幕間 ~密談~ (6/22・後半部を改訂、追記)[岳](2011/06/22 19:52)
[139] 後日談の5・後 ~手をとりあって~ [岳](2011/07/10 22:30)
[140] 後日談の6 ~あちこち色々ドタバタ模様~ [岳](2011/07/13 23:38)
[141] 後日談の7・前 ~サムライ達の訓練~[岳](2011/07/24 17:22)
[142] 超番外編 「MENNMA THE・MOVIE」[岳](2011/07/26 00:40)
[143] 後日談の7・後 ~サムライから侍へ~[岳](2011/08/09 23:25)
[144] 後日談の8 ~青空満月~[岳](2011/10/07 00:04)
[145] 後日談の9-1 ~永遠の意味・前編~ (1/29:タイトルだけ変更)[岳](2012/01/29 17:55)
[146] 後日談の9-2 ~永遠の意味・中編~[岳](2012/01/29 20:44)
[147] 後日談の9-3 ~永遠の意味・後編~[岳](2012/02/26 22:17)
[148] 後日談の9-4 ~永遠の意味・完結編~[岳](2012/03/20 20:52)
[149] 後日談の終 ~終わらない空に~[岳](2013/05/04 01:58)
[150] あとがき・その2[岳](2013/05/03 23:07)
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[9402] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十九話
Name: 岳◆3d336029 ID:6d0af7c1 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/10/04 17:52
暗い、洞窟の中。


雲隠れの尾獣、生き霊と呼ばれる化け猫である二尾をその身に宿す人柱力、二位ユギトは、背後から襲い来る恐怖から逃れようと、必死に逃げていた。


齢二つで人柱力となった彼女は、その当時は忌まれる存在となったが、修行の末に尾獣の制御に成功。自ら信頼を勝ち得た程の努力家で、実力者でもある。


だが、そんな彼女でも、背後にある強敵からは逃げるしかなかった。


対峙した瞬間、理解したからだ。真正面からやりあっても勝てない、と。




「くそ・・・・何なんだ、アイツらは・・・!」


修行中、目の前に突如現れた一人と一体を思いだし、下唇を噛む。

一体は、怪物。自分の覚醒体に匹敵する程の巨躯を持つ化け物だ。
尾は無かった。尾獣では無いだろう。その身は漆黒に包まれており、形が安定していなかった。
亀のような、獣のような形状をした、黒い塊というのが正しい表現だと思われる。

そして、一人はその怪物を従える・・・恐らくは忍びであろう。フードを被っているので男か女かは分からないが、強敵だと言うことは理解できた。
相手のチャクラを感じた、正直な感想だ。今までに感じた事の無い凄みがあった。
あの化け物を従えているのを考えても、ただ者ではない事は分かる。




(この先に行けば・・・!)



少し、開けた場所がある。その広場の天井には、万が一の襲撃を考えて起爆札をセットしているのだ。
幸い、ここは雲隠れ近くの里。自分の修行場だ。地の利はこちらにある。

あいつらがいかな規格外の怪物とはいえ、洞窟の崩落による巨岩の圧殺からは逃れられまい。



全速で洞窟を駆け抜ける。背後からは、化け物の足音が聞こえるので、どうやら追い続けてくれているようだ。


(後、少し・・・かかった!)



洞窟の広場の向こう。安全地帯に逃げ込んだと同時、化け物が結界内に入る。同時、起爆札が爆発した。


自分と、あと特定の忍び以外が侵入すると同時に、爆発するように結界を組んだのだ。


獲物は罠にかかり、天井から巨大な岩が降り注ぐ。


こちらの通路は、崩落から免れていた。土遁を扱える忍びに協力してもらって作った自慢の罠だ。


逃れる術は無い。確実に殺った、と確信した瞬間だ。







怪物が吠えた。





「・・・・!?」



その、雄叫びを聞いたユギトは、一瞬意識が飛んだ。

気構えも何もない。ただ、本能に直撃するかのような、慈悲の無い鳴き声。

威嚇するための、ただの咆哮。死を告げる声。

だが、その絶望感はどうだ。忍びとしての気構え、そして人としての理性を飛び越えた音の暴力。




「な・・・・!?」




直後、黒い巨大な塊から、尾が三つ飛び出し、降り注ぐ巨岩へと突き刺さる。



そして、容易くその巨岩を打ち砕き、その上にある天井までも突き破った。



砕かれた巨岩。だが、その欠片はまだ残っている。一つでも頭部に直撃すれば、即死は免れない程の大きさの岩の数々。

それが、雨の如き規模で男と怪物に降り注ぐ。


男は、その岩の雨を避けようともしない。

ただ、手をかざして一言だけ呟いた。



印も何もない。チャクラの性質変化も、形態変化も感じられない。

ただの言葉と手掌で、岩の雨は全て弾かれた。


「なっ、馬鹿な・・・!?」


それを直視したユギトが、驚愕し、硬直する。

だが、ユギトとて熟練の忍び。見たことも無い術だが、忍びの世界ではそのような事態は珍しくもない。

一瞬硬直しただけで、瞬時に思考を回転させる。その術理、そして対処方法を考え出す。


飛んでくる岩を避けながら、ひとまず退こうと後方の通路へと跳躍する。

だが、その途中。

ユギトは男がこちらに手を向けているのを見た。また、あの弾く術だろう。
顔面を両腕で交差し、そして来るであろう衝撃に耐えようとする。


だが、起きたのはまったくの埒外の事態。



言葉と同時。ユギトの身体は後方へと弾き飛ばされず、逆に男の方へと引き寄せられていった。


「なっ!」

そして、男の刀がユギトの腹部へと向けられた。


致死のタイミング。だがユギトはその一刀を、咄嗟に上げた膝で受けた。

膝に刀が食い込む。ユギトは激痛に耐えながら、返しの一撃を入れようと拳を振り上げた。

だが、振り上げた拳は黒い獣の尾に貫かれた。


「ぐっ、ああああああああ!」

そのまま、岩壁へと叩きつけられる。

そして獣は退避路である通路にも尾の一撃を見舞う。崩れる通路。

それを見たユギトあ、広場の奥へと一端退く。



「・・・退路は防がれたか・・・・!」

もう一つ、出口はあるが、ここで背後を見せる訳にもいかない。あの奇妙な術でまた吸い寄せられてしまうだろう。

それに、この間合い。素直に逃がしてくれるとも思わない。


腹を決めたユギトは、痛めた片手を何とか動かし、印を組む。

そして、自らを尾獣化させた。


具現する二尾が尾獣。死を司り、怨霊を常に纏っている化け猫が、咆哮する。


「・・・・」

だが、相手は何の反応も示さない。

ユギトは、一瞬まるで死人を相手しているかのような錯覚に陥った。

だが、事実はどうであれ、今は関係ない。

どうみても、こいつは里に取って有害な存在にしかならない。

黒ずんだ死の具現。ここで倒さなければ、里の皆に危害が及ぶだろう。



「・・・里の仲間を、守るために! 雲隠れの二位ユギトの名に懸けて・・・お前を殺す!」






雄叫びと共に、巨躯が疾駆する。



打って出るユギト。迎えるは、黒い獣。


怪物同士が、激突しあう。






衝突と同時、その衝撃で洞窟の全てが激震した。





















----



サスケの偽造誘拐から、2年半後。

満月のあの夜から18ヶ月が経過した後。


木の葉隠れの里で、恒例の中忍選抜試験が行われようとしていた。

前回、2年前は砂隠れの里で行われたので、今回は木の葉の番だ。


町はずれ、砂から木の葉隠れへの道中。とある宿場で俺は口寄せの屋台を開きながら、我愛羅達一行の到着を待っていた。


それもこれも、数日前。

テマリが木の葉隠れへと中忍試験の打ち合わせに行っている最中、来るはずのサソリとデイダラの襲撃が無かったのだ。

俺はあらゆる可能性を考えたが、情報が少なすぎるため断定できず、戦力を分散させる事にした。

砂隠れには、サスケと再不斬と白と多由也。あと砂隠れで一番の腕を持つバキと、それに準ずる腕を持つテマリ。

俺は我愛羅と話し合い、万が一の可能性を考えてこの5人に砂隠れの里へと残ってもらったのだ。
バキにも、ある程度の情報を流してある。

元が里第一の考えを持つバキだ。顔に渋面を浮かべながらも、何とか了承してもらえた。何より、三尾の件が頭に残っていたのだろう。

不気味すぎる相手に、一時は手を組む事を選んだのだろう。








数日後。俺のいる宿場町へ、砂隠れの忍び達がやってきた。

我愛羅とカンクロウはすぐさまこちらの屋台に気づき、若干の笑顔を浮かべながらラーメン2つを頼んできた。

「あいよ、ニンニク味噌ラーメン一丁。細切れチャーシューましましだ」

スタミナ抜群の一品である。頓挫しつつあるきつねラーメンの開発の他、現場のおっちゃん達のニーズから生まれたメニューで、旅の疲れも吹き飛ぶというものだ。

「いや、でも口臭が・・・」

「案ずるな、兄弟」

カンクロウのもっともな心配を指す言葉を一蹴し、さっと取り出したるは一粒の飴。

「食後に一粒。すると、あら不思議。一時間後には口臭が消えているという、魔法の飴だ」

開発者は白である。何でも、女性のたしなみらしい。


あと、口の中でころころと飴を転がすキューちゃんを見て俺達全員が和んだのはここだけの話だ。


「まじで! 助かる」

カンクロウと我愛羅に飴を渡す。

「じゃあ、じゃんじゃん喰ってくれ」


「「いただきます」」





「それにしても、2年前の中忍試験は凄かったらしいな」

テーブルの正面でラーメンをすする我愛羅に向け、俺は話しかける。

「・・・ああ。特に、3年前の本戦予備試験まで来ていた木の葉隠れの下忍の面々はな・・・1人を除き、全員が合格した」

「1人を除き、ってああ」

サスケか、と頷く。

「正直、あいつらの成長は異常だったじゃん」

「・・・ああ、まあ、なあ」

何ともいえない罪悪感が胸を襲う。

『メンマ君、相当に酷いこと言ったもんねえ。そりゃあ、必死になって修行もするわ』

うるせえよ。仕方なかったんだよ。

『うむ。受けたからには最後まで、徹底的にというお主のスタンスは知っているが、あれは正直我も引いたぞ』

(え・・・そんなに?)

『『うん』』

2人に念押しされ、少しへこむ。そして、恐る恐るカンクロウと我愛羅に、木の葉の下忍達の様子について聞いてみた。


我愛羅とカンクロウは、渋い顔をしながら、説明をしてくれた。

何でも、木の葉無双だったらしい。


キバは「俺は狗なんかじゃねえ!」 といいながら、持ち前の勢いに虚実の内合を組み合わせた、高度な体術で相手を粉砕したらしい。

(えっと・・・あの時俺、何ていったっけ)

『“狗では私は倒せない。フェイントに容易く引っかかり、突っ込むだけの狗なぞ踏みつけて終わりだ”とか、いいながら打ち下ろしの回し蹴りで一撃昏倒』



シノは「我、虫を極めし者・・・!」とかいいながら、時間差の全方位攻撃で相手のチャクラを食らいつくしたらしい。

『“この虫野郎! 見込みが甘え!”とかいいながら、風遁で一蹴したんだっけ。その直後に頭部への掌打八閃で昏倒』 


ヒナタは豪快な踏み込みで一気に接近。「貫け、柔拳!」の掛け声と共に柔剛一体の全力全開の一撃。防御諸共、相手を打倒したらしい。

『ええと、“慎重大いに結構、だが中途半端では意味がない。何より踏み込みが浅い、浅すぎる!”といいながら、強引な剛の力と柔の技でヒナタちゃんの一撃捌いた後、カウンターで腹部に一撃。昏倒』

力無き柔に意味は無い。柔無き剛は体術とは言えない。武は剛柔一体こそが真髄だ。その意味を知ったようだね。


テンテンは「見せてあげる。これが私の全力全開・・・!」とか叫びながら口寄せによる様々な武具攻撃を容赦なく繰り出し、圧倒的制圧力で相手を完封したとか。

『“質が足りない時は手数で補え! 何より武具を使う以上、相手を傷つける事をためらうな。迷いがあるならばここから去れ!” だったっけ。武器攻撃を受け流しで弾いた後、延髄に手刀で気絶』

「一応、相手は死んでいないぞ。でも、その砂隠れの下忍からは、“木の葉の白い悪魔”と恐れられているらしい。まあ、可愛い笑顔を浮かべながら、徹底的に攻撃する姿は」

・・・すげえ怖かったじゃん、とカンクロウが呟く。

その下忍には励ましのお便りをだそうと決めた俺であった。



いのは、「腸を・・・ぶちまけろ!」の雄叫びと共にボディーブロー。弱怪力の一撃だったが、見事に急所にきまったようだ。

『まあ、あの時は特に言うこともなかったね。状況を打破する力が無いっていうのは、いのちゃんもあの戦いで気づいたようだけど・・・成る程。医療忍術と怪力を選択したか』

綱手やサクラほどの威力は出せないだろうが、いのの体術のセンスはサクラより上だ。何より、幻術も忍術もそれなりのものを持っている。

秘術もある。あらゆる状況で活躍できるだろう。



チョウジは「いのに、シカマルに、キリハ・・・僕1人だけ、置いていかれるわけにはいかないんだよ!」と、部分倍化の術で一撃。術スピードと予備動作に磨きが掛かっていたらしい。

『“遅すぎる。当たらん、当たらんなあ!”って言いながら肉弾戦車を軽く回避した後、浸透の掌打一撃で昏倒だったが・・・』

動きではなく、攻撃の速度と精度を重点的に鍛えたか。破壊力はピカイチだし、賢い選択かな。


サクラも同じ。2年前はまだ医療忍術もそれなりのレベルだったが、「しゃーんなろ!」と同時の頭突きが決まったらしい。

さすがはデコりん。デコすぎるぜ。

『意味が分からないけど・・・なんか、凄いね』

加え、今じゃあ相当の医療忍術の使い手になっているだろう。もしもの時は頼もうかね。サスケ拉致ってしまったんで、逆に殴られるかもしれないけど。

『ふむ。あの2人、一時期は喧嘩をしておったが、最近馬鹿に仲がいいのう』

年頃だしね。青春だね。ああ、そういえばリーはどうなったんだろう。


リーは相変わらずの青春パワーで相手をのしたらしい。まあ、八門遁甲の体内門があるし、努力の天才だ。

あの夜に対峙はしなかったが、問題ないだろう。






キリハは普通に勝ったらしい。相手は、木の葉隠れの別の小隊。

開始直後の相手のクナイ攻撃を、風遁・烈風掌で打ち返した後、追撃。

返ってきたクナイを避ける下忍に瞬身で接近。隙をついて、顎へのフック気味の掌打の一撃から回し蹴りへつなげ、ノックアウト。

開始数秒で決着が付いた。

「印の速さも威力も、体術のキレも格段に上がっていたじゃん・・・正直、真正面からはやり合いたくない相手じゃん」

底が見えなかった、とカンクロウが呟く。

「ああ、そういえば姉さんや日向ネジと同じく、波風キリハも上忍に昇格したらしいぞ・・・異例の速さだな」

「いや、我愛羅の方が異例だろ。その年で影を務めるとか、聞いたことないぞ」

『そうだね。最年少じゃないかな』

我愛羅の方を褒めるが、勢いよくスープを飲み込む振りをしながら、どんぶりで顔を隠してしまう。

「照れてるねえ」

「・・・聞こえてるぞ」

我愛羅は照れながらも、ドン、とラーメンのどんぶりを勢いよくテーブルに叩きつけた。


「・・・ああ、伝えておかなければならない情報が一つあるんだが・・・もしかして、既に掴んでいるか?」

「まあ、一応はな。雲隠れの二尾の人柱力が、一ヶ月前から消息不明のなっているらしいな」

俺も、それを聞いた時はびっくりしたよと肩をすくめる。

「恐らくは、暁の仕業だろう。だが、話はそれだけで終わらない」

「ん、何だ?」

昨日掴んだ情報だが、と前置いて我愛羅は話し出す。

「その、戦いがあった現場・・・崩落した洞窟のあった山を見ていた猟師から掴んだ情報なんだが」

「何か見たのか?」

「ああ、恐らくは、洞窟の天井にある岩層を、突き破ったのだろうな。轟音と土煙と共に、黒い柱のようなものが三つ。山肌に突如現れたらしい

その後、幾たびか激震が走った後、静かになったらしいが・・・」

「・・・うおい、山突き抜けるって一体どんな威力だよ。それに・・・三つ?」

「ああ、三つだ。ちょうど、消えた三尾の数と一致するな・・・これは、偶然か?」

「うーん・・・正直、それだけの情報じゃあ、分からないな。だが、可能性は高いと思う」

「そうか・・・・厄介な事になったな」

「全くだ。もしかして、その尾獣と暁がつるんでたりして」

「・・・でも、それだとおかしいな。尾獣はとにかく巨大だ。故に目立つのは避けられない。隠密を主とする暁が、尾獣を使う理由も無いのではないか?」

「そうだなあ・・・そもそも、そんなモノを使わなくても、奴らなら生身だけで倒せるだろうし」

そのような存在を使うメリットが無い。あるいは、他に何らかの理由があるのかもしれないが、手持ちの情報だけでは判断できない。

「で、お前が今回俺の護衛に回るとは・・・どういう風の吹き回しだ?」

「いや、護衛もあるけどね。雨隠れの里というか、暁の動向も探っておきたいんだ。とにかく今は情報が足りないから。
アホ面下げて爆心地っていう事態は是非とも避けたいんで」

失敗したら死である以上、それは洒落になってないのだ。

「・・・成る程な」

「ああ。あと、木の葉側にも確認したい事がある。だから、よろしく頼むよ」

「分かった・・・こちらの上忍の一人に変化していてくれ。前もって、本人には連絡してある」

「ああ、ありがとう」

「気にするな。じゃあ、行こうか」






----



所変わって、木の葉隠れの里。

「お久しぶりっす」

「おお、来たか」

やってきた風影一行+メンマを迎え入れる綱手。

「風影殿も、もう少しで到着するようです」

「ああ、分かった。シズネ、お茶の用意をしてくれ」

そして数分後。一同は同じ部屋に介していた。

砂隠れは、五代目風影である我愛羅、補佐兼護衛役のカンクロウ。

木の葉隠れは五代目火影と、同じくシズネ。そして、もう一人。

「遅いぞ、自来也」

「すまん。情報収集に手間取っての」

三忍の一人、自来也。

「それじゃあ、始めようか。以前も知らせたと思うけど、まずは情報の整理を」

外部の情報提供者として、メンマ。総勢6人での会議が始まる。

「暁に関しては、以前知らせた通りだ。他の五影もこれくらいの情報は掴んでるだろうが・・・問題は」

一区切り置いて、メンマは話し出す。

「ここ数年。最近は特に動向が怪しいという、雨隠れの里にある。原因は分かっている。数年前にかの山椒魚の半蔵が殺されて、頭が交代したらしい」

恐らく、だが。
動きが変わった理由、これ以外にあるまい。ペインがどういう考えで動き出したのかは分からないが。

「まさかあの、半蔵が・・・!?」

自来也と綱手が驚く。動向がおかしい事は知っていても、その原因は知らなかったのだろう。あと、半蔵とは直接の面識もあるので、驚きの度合いも大きいのだろう。

「事実だ。クーデターの際、一族郎党皆殺しにされたらしい。とある筋からの信頼できる情報だ」

「しかし、一体誰が・・・?」

S級クラスの賞金首といえ、単体でそれを成し遂げるのは困難だ。内乱も考えにくい。半蔵はそれほどの権威を保持していた。

ということは、答えは一つ。

「暁、か」

自来也が訊ねる。

「そうだ。だが、それはたった一人によって行われたらしい」

「馬鹿な、それこそ有り得ん!」

自来也が叫ぶ。半蔵の慎重さについて良く知っている故の叫びだろう。

仙人モードの自来也とて不可能な所行だ。世界は広いとはいえ、それほどの実力者ならば顔は売れている筈。
単独で半蔵を殺害できる程の忍びの存在など、自来也も綱手も思い当たらない。

「・・・追加情報がある。これも、噂だけの眉唾ものなんだが・・・」

少し、もったいぶって話す。これは本来ならば有り得ない情報、俺でも知り得ない情報だからだ。

余計な猜疑心を生みたくない俺は、慎重に言葉を選んでいく。

「・・・何だ? 取りあえず、聞かせてくれ」

「それが、暁の頭であるということだ。そして、もう一つ」

一拍おいて、俺は自分の目を指さす。

「そいつの目には、螺旋の紋様が刻まれていたらしい」

「・・・螺旋の、紋様?」

カンクロウが首を傾げる。その問いには、我愛羅が答えた。

「三大瞳術の一つ、輪廻眼か。かの六道仙人が宿したとされる・・・だが、それはあくまで伝説ではなかったのか?」

「知らん。あくまで噂だ。でも、それだけの事をやってのける人物だ。伝説の輪廻眼、持っていてもおかしくないだろう」

「そうだな・・・どうした、自来也。顔色が悪いぞ」

「いや・・・話を続けてくれ」

「そうだな。ともあれ、暁の狙いは一つだ。人柱力の確保。これに関しては、間違いないだろう」

「雲隠れの二尾の人柱力が行方不明らしいが」

「ああ。それについては木の葉でも確認が取れている。今までは情報交換もままならなかったが、やっこさんも焦ってきているらしい。限定だが、情報交換もできた」

「・・・あの声に関してか。他の人柱力も聞こえていたのか?」

綱手は重々しくああ、と返しながら内約を話し出す。

「確認が取れているのは雲隠れの二尾、八尾。そして滝隠れの七尾・・・全員が、その声とやらを聞いたらしい」

「ええと、他の人柱力の面々は?」

「霧、岩とは接触できていない。霧に関してはいつも通りの秘密主義。岩も、連絡したが返答が無い」

「非同盟国の霧、岩とは連絡が取れていないって事っすか」

それもまあ当たり前か、と呟く。

「ああ。あと・・・ここ最近だけど、霧隠れの里近くの孤島と、岩隠れ近辺の山場で大きな戦闘の形跡があったようだ。これは、“網”からの情報だからまず間違いはないだろう」

一つ、情報を提供する。

「・・・ほう」

「だが人柱力の生死は不明らしい」

首を振りながら、肩をすくめる。

「・・・不明な点は多々ある。だが、方針は決まったな」

「確たる情報が無い今、迂闊には動けない・・・ということは、雨隠れの忍者の監視か。そういえば、今年の雨隠れの里からの中忍試験受験者、例年にくらべてかなり多いと聞いたが」

「ああ・・・去年の3倍だ」

「え、マジですかシズネさん?」

「はい、マジです」

「う~ん・・・・あ、もしかして暁のメンバー全員が受験に紛れていたりして」

「ははは、有り得んだろうそれじゃ」

「そうですよねえ、あはははは」

「あはははは・・・」

だんだん、声が小さくなっていく2人。

「・・・本当にそうだったらどうしようか」

ぼそり、とメンマが呟く。

「怖いこと言うなよ・・・」

綱手もまた顔を逸らして呟く。

「ちなみに、暁の構成員、個々のメンバーの力量はどうなんだ?実際対峙した事がないので、いまいち力量が掴めない」

と、我愛羅が訊ねてくる。

「ほぼ全員が大蛇丸クラス。かつ殺傷能力に優れた固有忍術の使い手。性格も極めて危険」

約一名を除いては、とつけ加える。

「・・・すまん、ナルト。試験の間だけ、試験会場周辺に潜んでいてくれないか」

「元よりそのつもりっす。次に狙われるのは、まず間違いなく我愛羅だろうし」

自分の存在は未だ把握されていない筈だから、判明している標的といえば、我愛羅しかない。

其処を重点的に守ればいい。木の葉の忍びもいるし、そうそうやられる事はないだろう。

「ともあれ、今最優先でやるべき事は、暁と雨隠れの関係性を確かめる事だ。明確な証拠を握れれば、後は五大国の隠れ里で連携、総力を持って叩き潰すまでだ」

「全方位に喧嘩売ってますもんね・・・尾獣を奪うとか、宣戦布告と同意ですし」

「いかな暁といえど、五大国を敵に回して勝てる筈もない。まずは、証拠を掴む事だ」

「・・・てことは、襲ってくる暁の構成員を捉えて、情報を吐かせろと?」

「そこまでできれば上出来だろう。迂闊に動いて無駄な戦争を起こす気もない。確たる証拠があれば、同盟の理由も立つ」

「了解。やれるだけやってみます・・・ああ、そういえばキリハは? 今、里にはいないんですか?」

「今は任務で出ている。一週間後には戻ってくるだろう・・・さあ、一端置くか。あと、すまんがナルトだけ残ってくれ」

「分かった。こちらは宿に戻って待っている」

「ああ。俺も直ぐに行く」

我愛羅とカンクロウが退室する。


「一週間、か。多分会えないなあ」

そのころには予備試験も終わっているので、木の葉の里を出ているだろう。

「・・・会いたいか?」

「ええ、まあ」

まだ戻れないですけど、と呟く。

「それもそうか・・・まあ、ダンゾウの影響力も、ここ数年で大分落ちてきた。キリハの、里の皆への説得も進んでいるし」

「え、説得?」

「そうだ。主に、九尾と兄を同一視するなって事だな。ダンゾウの手のモノが流した噂で、里の者も先入観に囚われていた。その先入観を解くために、一生懸命話して回っているらしいぞ」

『キリハちゃん・・・』

「そんな事して大丈夫なんですか?」

「もう、16年も前の事だ。怨恨が薄くなっている者もいる。何より、元が筋違いな話だ。キリハが正面から話せば、分かってくれるというものさ」

「そう、ですか・・・」

それでも帰る事はないと思う。

「まあ・・・お前の気持ちもあると思うがな。それでも、キリハはお前が帰れる環境を作って起きたいんだよ。それに何より、兄が忌み嫌われているのが嫌なんだろう」

「・・・・」

「加え、あいつにとっての矜持もある。だから、止めるなよ?」

「・・・分かりました。あと、ダンゾウの方は大丈夫なんですか?」

「おおっぴらに妨害もできまい。それに、現在私はあいつと根の動向を探っていてな・・・そうしたら出るわ出るわ」

火影の認可を得ていない、不正な暗部派遣の痕跡など、色々と見つかったらしい。
三代目の頃からそれは行われていたらしい。時にはあの雨隠れの半蔵にも、暗部の一部を派遣していたとか。その部隊は壊滅したらしいが。

「ん・・・? そういえば、クーデターがあったとされる時機と、暗部が壊滅した時機・・・重なりそうだな調べてみるか」

「そう、ですね。また、こちらでも調べておきます」

「頼む、シズネ。あるいはあいつを抑えられるかもしれん。これ以上、ダンゾウの好きにはさせないさ」

「・・・随分と、警戒しているんですね」

「うちはの裏事情を聞かされたんだ。それなりに警戒もするさ。上役にかんしてもな。私も正直、あのヒヒ親父と相談役の2人を甘く見ていた所もあったからな」

「ヒヒ親父、の・・・」

自来也が苦笑する。

ダンゾウも、えらい言われようである。

「それに、戦災孤児を“根”に引き入れて自分の私兵として扱っているという情報もある」

「まあ、暗部の育成など、“根”の文字通り木の葉の大樹を支えてもらっている部分もあるが・・・明らかにやりすぎたの」

火影の座に妄執し、暴走して目的を見失っているふしがあるらしい。

まあ、ダンゾウ云々は取りあえず今の俺には関係ない。

暁撃退が俺の至上目的だ。まずは、それを果たすこと。その後はもう狙われる心配も無くなる。

「・・・じゃあ、そろそろ戻ります」

「ああ・・・・ナルト」

自来也に呼び止められる。



「・・・死ぬなよ」

「エロ仙人もね。くれぐれも一人で無茶はしないように・・・・何かあれば、キリハが悲しむだろうから」

「・・・分かったわい」


肝に銘じておく、と笑う自来也に背を向け、俺は部屋を出て行った。








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