ぐつぐつぐつと鍋が煮立っている。
正しく表現するなら煮え盛っているが妥当の鍋を、弥遥ナズナは親の仇でも見るような目で睨みつけていた。
食事用のダイニングに座る刹那は、危険ですよと自己主張してやまない沸騰音に腰を浮かしかけるのだが、
「刹那くんは座ってて! 怪我してるんだから!」
「いや……でもやっぱり僕がした方が、」
「す・わ・っ・て・て!」
「…………」
ここ最近蔑ろにしていたせいで、頭が上がらない。
しかも昨日は打ち合わせ通りとは言え、しっかり怪我して帰ってきたので尚更だった。
……医療忍者に看てもらったから、念のため包帯してるだけなんだけど………
そんな理屈が通用しないのが、乙女心の複雑さである。
そして更に十数分の時間をかけ、はらはらドキドキなクッキングタイムはつつがなく終了。
胸を撫で下ろす刹那の前に、ナズナ渾身の傑作が運ばれた。
「…………」
何度か瞬きを繰り返し、額に冷たい汗を浮かべながら、刹那は尋ねる。
「………………えっと、何作ったんだっけ?」
「刹那くん見て分かんない? ナズナ特製万能雑炊です!」
えっへん、と胸を張るナズナ。対する刹那は繕った笑顔を崩さないようにするので精一杯。
テーブルに置かれた土鍋の中身は、敢えて一言で言うとすれば、混沌の単語が相応しいどころかナンバーワン。
……キノコ、海鮮、野菜は分かるだけで十種類以上で、後はお肉と海藻と多分調味料が何種類かと、薬草がちらほら。………どこの闇鍋だよ。
確かに栄養的な意味では他に類を見ないほど万能だろう。見た目のカラフルさと独創性には脱帽だ。
それにしても雑炊と言う割には米が見当たらないのだが……いやまさか、具にべっとりとこびり付くこの白い物がそうなのか?
「これってまさか餅米……」
「う、この鍋の隠し味を一発で当てられるなんて……」
隠し味だったのか。
「……と、とにかくきちんと全部残さず余さず綺麗に食べてくださいです!」
「胃の容量考えて言ってる?」
「……………あぁ~~~っ!」
思わず言ってしまい、ナズナの顔がムンクに変貌する。
考えてなかったようだ。
「………だ、大丈夫です! 食べきれなかった分は冷凍冷蔵して、次に回せば!」
どうあっても僕に全て食べさせたいらしい。無理と言えればどんなに楽か。
「……取り合えず、頂きます」
「た、た、たっぷり召し上がれ?」
赤くなるぐらいなら言わなくても……
さておき、こわごわ、恐る恐る。レンゲを使ってその粘度に手間取りながら口に運び、
「…………」
「あ、う、その、えと……お、お味、は?」
反応が怖いとでも言うように尋ねるナズナに、刹那はどうとも形容しがたい表情で、答えて良いか迷いながらそれでも今後のためを思って正直に答える。
「……………………甘い」
「そ、それはお砂糖と蜂蜜入れたからで、」
「どのくらい?」
「……えっと…………………五百グラムずつ」
どうやらナズナは僕を糖尿病にしたくてしたくてたまらなかったらしい。
それだけ入れてあれだけ煮込めばそりゃ甘さが染み渡ることだろう。最早雑炊と言うよりイロモノデザートだが。
「………」
「うぅ……」
涙目で鍋を下げようかどうしようか煩悶するナズナを尻目に、
パクリ。
「!」
「………まあ、他の具のおかげで糖度は薄くなってるから」
ぱく、ぱく。掬って、食べる。
手作り料理を何であれ食してもらえたことに、花咲くようなナズナの笑顔。
「……」
食べられないことはない。ただ甘いだけ、控え目なようでしっかり喉まで残る甘さだけ。
魚、甘い。キノコ、甘い。昆布、甘い。鶏肉、甘い。鷹の爪……甘い。
「…………うぷ」
「?」
青い顔で口を押さえた刹那を、ナズナは不思議そうに見つめる。
幸せいっぱいです~、という気配を垂れ流しながら。
「――おじゃまするぞー、って何だこの甘ったるい匂い……」
「ナイスタイミングだシギ」
そこへ何やら目の下隈のシギがやってきたので、瞬身で忍び寄り捕獲。
「うお! 何だいきなり!?」
「ナズナー、器もう一杯お願い」
「むう、仕方ないのですね。……はいです」
「待て待て待て! 何だこの闇鍋!! めっちゃグロイぞ!?」
チャキ、と喉元に刹那の脇差しが添えられる。――抜いた状態で。
「シギ? ナズナがわざわざ作ってくれた料理に向かって、何て口聞いてるのかな?」
「ナズナ嬢お手製!? いやちょっ、こら真剣はまずいっての!」
「闇鍋……ナズナの料理は闇鍋…………」
「大丈夫だよナズナ! 見た目闇鍋でも食べられる料理だから!」
「刹那それフォローになってな――」
「もちろんシギも食べるよね? 僕が食べてるんだから食べるよね? むしろ食え」
「命令形!? だっ、やめろ! そんな甘い匂い漂わす唐辛子近づけんじゃねぇっ!」
「ところで、やみなべって何なのですか?」
「「疑問そこ!?」」
……。
結果として、刹那の説得とナズナの涙目に敗北し、シギはおどろおどろしい鍋を刹那と共に食する羽目となり、現在。
「甘い…甘すぎる……甘すぎた………考えも口も何もかも……」
「多種多様な食感と甘味の染み込みやすさの違いで生み出される摩訶不思議な絶妙ハーモニー…だ……ふ、ふふふ……」
「~~♪」
機嫌良く皿洗いするナズナの鼻歌をBGMに、二人は糖分過多で倒れそう。
来るんじゃなかったと嘆くシギ。
言語中枢がどこかおかしい刹那。
仲良く緑茶と薬草で口直し&ステータス回復中。
「……そう言えば、何しに来たの? 何か用事?」
実に今さらだが、刹那は不調を押して聞く。
「……昨日のうちはの騒ぎで、今日はアカデミー休みだと。授業どころじゃないとか何とか……」
「それは……まあ、当たり前か」
全力を挙げての捜索隊が組まれているのではないだろうか。火影の意図しないイタチの里抜けであるし。
「この体調で授業受けなくていいのは僥倖だね」
「全くだな……家の方も大人みんな集まって、硬い空気で話し合いしてるからな。居心地悪いのなんの」
「んー……サスケはどうしてる? イタチのことはもう聞いたんでしょ?」
「サスケか……良く知らんが、落ち込んでるか泣き喚いてるか……」
顔色悪くあらぬ方を向いてシギは頼りにならないことを言うが……
落ち込むのはともかく、泣き喚くだろうか?
自問し、この時期ならあるかもしれないと即自答。
「ふーん……まあ、まだ七……いや八歳の子供だしねー」
「ガキだしなー」
自分たちの外見年齢を無視して二人して好き勝手言い合っていると、チャイムの音が。間を置かずにうるさいくらいのノック。何ともせっかちな客だ。
「はいはーい! 今出ますよー……って、サスケくん?」
「は?」「へ?」
聞こえた名前にちょっと目が点。
「シギはいるか!?」
「ちょ、ちょっと待って下さいです?!」
ドタドタと、ナズナの制止も振り切りお邪魔しますもなく入ってきたのは、噂の当人うちはサスケ。
息が荒いところを見ると、ここまで全速で駆けてきたのか。
「――やあ、珍しい来客だね。おはようサスケ」
と軽い挨拶に反応はなく、視線はシギの方へ。……無視するなこら。僕はここの家主だぞ。
「シギ……! こんな時に何をやってやがる!」
「連絡網だ連絡網。各地域ごとに伝えられた一人が回ってるの。お前の家にも行ったけど、部屋閉じこもってるって言うしよー」
語気も荒いサスケだが、対応するシギは体調不良に裏事情の顛末を知ることも手伝って、シカマル並みなやる気ゼロ。
火に油を注ぐどころか火薬を投げ入れている。
「バカ言え! 兄さんがいなくなったんだぞ!? 俺達に一言もなく! アカデミーなんかに構ってられる場合じゃないだろうがっ!」
「………まあ、イタチの兄貴のことだから、何か俺達には思いつかないような考えがあるんじゃね? というかそれ以前に……下忍ですらないアカデミー生に何ができるって?」
「そういうことを言ってるんじゃねぇっ! お前は兄さんが心配じゃ――」
「はいはい、そこまで」
パンパンと手を叩き、間に割って入って不毛でしかない口論に歯止めをかけた。
邪魔をされ、サスケは射殺しそうな目を向けてくるが、殺気にすらなってない怒気では痛くも痒くもない。
「……引っ込んでろ刹那。これは俺達の問題だ」
「ここは僕の家だって事忘れてないかな? 不法侵入で警邏呼ぶよー……って、うちはは今ゴタゴタしてて呼んでも来ないか」
「何でお前が俺達の事を知って……。……シギ、喋ったな!?」
「いや俺は――」
「聞いて拙いことでもないでしょ。そもそも僕は昨日の時点で知ってたし」
「昨日……!? 俺が聞かされたのは今朝だぞ?!」
「僕はね、昨日、イタチさんに苦無で刺された」
ほら、と包帯を巻いた肩を見せる。
「兄、さんが……!?」
愕然とした表情で、目を見開くサスケへと、頷き。
「信じられないかもしれないけど、フガクさんに聞けば本当だって分かる」
「そん…な……何で………」
「誰も知らないよ。理由なんて、いなくなったイタチさんにしか分からない。だからみんな、その理由を知るために捜索と追跡に乗り出してる。……でも、あの人はうちはの中でも特に優秀だから、里の総力を挙げても発見は難しいだろうね」
「――――――」
「……サスケ? おーい」
顔の前で手を振っても反応はなく、どうやら茫然自失といった風。
ふむ、と呟いて、脳天斜め45度に手刀を的確な威力で。
具体的にはスイカを叩き割る程度の力加減。よって当然の結果としてサスケは頭押さえて悶絶中。
「が……ぐ………! いきなり、何しやがる……!」
「テレビって調子悪い時大抵これで直るんだよ。……もっともプラズマは無理だしアナログのハンダ付けが甘い故障の時に限るけど」
「……理解、できる言葉で………言え…!」
「それじゃ理解できる言葉で言うと――――――元気出たね」
は? え? 何? と重なる三様な疑問符。
「うんうん。やっぱり落ち込んだ人を元気にするのは怒らせるのが一番だね」
「………刹那くん刹那くん。一応理にかなってるようなこと言ってるですけど、それってもしかしなくてもすっごくリフジンなのでは?」
「これは発破をかけるとか奮起させるっていう、僕のありがたーい心遣いなんだよ。理不尽なんて、とんでもない」
「む~……刹那くんがそう言うなら、そうなのですね。ナズナはまた一つ勉強しました」
「えらいえらい。それじゃ今夜は蕎麦にしようか、お祝いに」
「お蕎麦! いいです美味しそうです!」
「ナズナは本当に蕎麦が好きだよね」
「えへへ」
「あはは」
「――――イチャついてんじゃねぇっ!」
忍耐も限界と、捨て置かれたサスケが叫ぶ、のだが。
「イチャつく? 普通の会話だよ?」
「いっ、いっ、イチャついてなんて、ないですのよ?!」
「…………………………」
きょとんとクールな刹那の返事と、真っ赤になって語尾もおかしいナズナの否定。
耐え難い頭痛をこらえるように、サスケは額へ片手をやって。
「………なあ、シギ。今のは俺がおかしいのか? それともこいつらの頭がおかしいのか? どっちだ?」
「サスケ……お前は間違いなく正常だ。……刹那マジで言ってるみたいだし」
何でこう、妙なところで天然スイッチが……と、シギもまた頭を抱える。
こいつも苦労してるんだな、というサスケの哀れみの視線がシギへと刺さった。
「……? 僕の頭は正常だよ?」
「いや、自己申告は意味ねえから」
「?? ………まあいいや。ところでサスケ、知ってる?」
「何がだ?」
主語のない質問にサスケは首を傾げ。
「自分でも意外なんだけど、僕って結構、執念深いんだよね」
(……全っ然意外でも何でもねえ)
空気が読める大人なシギの内なるつっこみ。手の甲ではたきたくなる衝動へ我慢の二文字を。
唐突な話題の切り換えに何の意味があるのかと、サスケはいささか訝しげ。
「だから絶対、いつかこの肩の礼を返してやる。問答無用で真正面から、完膚無きまでに」
「…! 本気……か? 相手は兄さん――暗部の元分隊長だぞ!?」
「別に今すぐなんて言ってないよ? まだまだ僕たちは子供なんだ。もっと時間をかけて、強くなってからで充分間に合う。……サスケは、イタチさんが里抜けした理由を、知りたいんだよね?」
「あ……ああ」
「だったら競争だよ?」
くるり。淀みなくその場で一回転した刹那が、中身を晒す短刀を前に掲げ、いつも以上、楽しげな満面の笑みで言い放つ。
「僕はあの人に仕返しする。サスケはあの人を見つけて問いただす。――どっちが早くできるか、競争だ!」
「…………!」
兄を理想とし、兄を目標とし、兄と同じ場所へ立つことを夢見ていたサスケ。
しかしそれは、兄自身の里抜けという裏切りに崩れ去り。
夢は夢のまま儚く散った。
そこへ告げられたのは。
自らが同等に立つと認めた、シギに並ぶ好敵手からの宣戦布告。
受けるも受けないも自由のそれに。
知らず、口の端を歪め。高揚も露わに、サスケは苦無を抜き。
掲げられた抜き身の刃を、ぶつけ合う。
「――ああ! 勝負だ刹那! 言っとくが、俺は強いぜ?」
「傲りと慢心は強者の特権だけど、せいぜい足下を掬われないようにね」
キィン……と、澄み渡った金属音。
それを宣誓の印として、二人は勝負の始まりを、互いに刻んだ。
「…………なあ、刹那」
「なに?」
ベランダ、バルコニー。
小さくなるうちはの家紋を眺めながら、隣の刹那に問う。
当初、帰って早速修行だと誘われたシギであるが、ついさっき食わされた甘味闇鍋について密やかに細かく説明し、甘い物が苦手なサスケの同情を買って一人で帰らせることに成功。
何やら横に佇むにこやか陰謀家に毒されている気がしないでもないが、それはもう諦めて横に置いておく。
「まさかこれ見越して、イタチに刺させたのか?」
「……買い被りすぎだよ。僕はただ、襲われたことに真実味を持たせたかっただけだからね。今回のこれは、単なる幸運」
僥倖に過ぎないと、微笑を以て返される。
が、胡散臭いにも程があった。
こいつの発言はまず全て疑ってかかるべきなのだ。
そして恐らくだが、この完璧主義者がサスケの行動を予測してないわけがない!
………勘だが。
「でも、サスケくんちょっとかわいそうなのですよ」
意味もなく刹那にひっついて、その肩越しに見送りながら、気の毒そうにナズナが言う。
「詳しいことナズナはぜんぜん知りませんけど、刹那くんとシギくんがイタチさんと共犯だって言うのは分かるのです。サスケくんの知りたいことは、二人とも知っているはずなのです」
「……まあ、な。けど誰にも喋るなよ? ここの暗部に刹那を捕まえられたくなかったらな」
「ナズナはゆうりふりの計算ぐらいできるのです。そんなポカするわけないのですよ。……本当に、サスケくんが哀れでなりません」
「どうして? ナズナ」
「………だってさっきの勝負は、将棋で言う詰みの状態からスタートしてるのですよ? 最初っから負けてる勝負なんて、むいみいがいの何物でもありません」
「……? 無意味なのは分かるが、何でもう決着が付いてんだ?」
「ふふふ。この辺はやっぱりナズナの方がよく分かってるですね」
チッチッチ、と振られる指が何だか無性に腹立たしい。
「考えてもみるがいいです。刹那くんがあんな穴だらけの勝負で、相手が勝つかのうせいを残しているわけがないのですよ」
「…………。え? おい、刹那!?」
「……………。成長したね、ナズナ」
「えっへんなのです」
「マジかよおい!? さっきなんかスゲー友情溢れる場面だったのに! 策略って分かっていながらちょっぴり感動した俺の気持ちはどうすれば?!」
「やだなあシギ。元から存在しない感動なら、なかったことにすればいいんだよ」
「俺はそんな簡単に割り切れる人間じゃないっ!」
というかそれは割り切っているのか天然なのかちょっと小一時間問い詰めたい。
「あくどい通り越してこれもう極悪非道だろ!?」
「確かに、すっごく卑怯臭いのです」
「よしよし、ナズナもっと言ってやれ」
「でも、そこがイイのです♪」
「肯定しちゃった?!」
……ぐだぐだのまま、しばらくぶりな平穏が過ぎてゆく。
これを平穏と言えるかは知らんけどな!!
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……お久しぶりでございます。一月と二日ぶりに投稿したゆめうつつです。
待っててくださった皆様、遅くなって申し訳ございません……。
ニッコウさん、微妙に日常が混じった今話でした。やはりイタチを追いかけさせる理由の辺りは先に書くべきかと思いまして。……書き忘れそうなので。イタチの生活……ううむ。少し考えてみましょうか。
Mr.Xさん、残念ハズレです。まあ最初はそうしようかと考えていましたが。よく読めばきっと分かりますよ。
野鳥さん、ここの厨房を任せられているコックです。デザートにこの話をどうぞ。
シヴァやんさん、初めまして。そして、正解ですよ。まあちょっと読めば分かることですけどね。
がるでさん、ありがとうございます。一気読みの方がなかなか多いようで。
財テクさん、……いえ、その、何と言いますか。前世は結構考えてます。ただどこに織り込むべきかと……悩む内に45話少々。日常編に入れようかなー、と思案の真っ最中です。………書いてる内に、最初とは前世の設定がずれてきているし。そんな致命的な物ではないですが。いずれにせよ、「えーっ?」というような無茶設定ですけれど。ご指摘、ありがとうございました。
NMさん、お気にされてたサスケの話です。原作よりに、若干丸く収まったと、ゆめうつつ的には思うのですが。木の葉崩し等も、一応予定しています。なるべく原作よりで。
amonさん、……さすがにそれはないかと。……凄く便利で羨ましい目ですけどね、アンサートーカー。勉強が要らなくなる。
unnさん、ええと、確か賭博のマンガでしたっけ?カイジって。余り知りませんが。さておき、更新は遅くとも続けるつもりなので、のんびりゆったりお待ち頂ければ幸いです。
レイさん、感謝、です。色々考えついてはいるのですが、免許やら勉強やら他の遊びやらで忙しくて……。寝不足には、お気を付け下さいね?