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No.31875の一覧
[0] 魔眼転生記―NINJA―伝[シオンβ](2012/03/07 21:50)
[1] 1.転生サラブレット[シオンβ](2012/03/09 01:35)
[4] 2.とある追憶と展望[シオンβ](2012/03/07 22:22)
[5] 3.覚醒する何か[シオンβ](2012/05/20 17:41)
[6] 4.雲隠れタクティクス[シオンβ](2012/05/20 17:35)
[7] 5.遭遇戦![シオンβ](2012/05/20 17:42)
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[31875] 1.転生サラブレット
Name: シオンβ◆8ace1640 ID:0c155718 前を表示する / 次を表示する
Date: 2012/03/09 01:35
 物語などでよく使われる“異世界”“パラレルワールド”“平行世界”。
 呼び方は様々在りそれが定義するものも幅広く、類するものは無限に存在する。
 そして、それらの全てに共通することは『もし〜なら?』と人が想像した物、ということだ。





 あぁ、それっぽいことを言ってるが二次創作の話だ。

 もしかすれば実体験を基にしたものもあるのかもしれないが、少なくとも俺自身は存在しないものだと思うし、有無の証明云々はその道の人に任せておけばいい。特に興味無いし。


 ……ここで問題なのは、有り得ないはずの“それ”があってしまった場合のこと……回りくどい言い方を止めれば、俺は“その”異世界にいる。それが問題だ。





 前提ぶち壊し。はい、こんにちは皆さん。

 俺の名前は氷河才蔵(ヒョウガ サイゾウ)。
 親は、“うちは”と“日向”それぞれの、本家・宗家から見た外戚の内戚と内戚の外戚──────即ち一族の括りでギリギリ間違いはない。恐らく。





 ……はい、NARUTOの世界に転生です。本当に、有り難うございました。












 とまぁ、よくありがちな紹介をついカッとなってやってしまったわけだが、そう、転生してしまったのだ。

 と言っても特に前世に思うことも無い──わけは無いわけだが、ここで語ることはしない。ので、状況の確認に移ろうと思う。

 まず、自分の身体。
 連呼してるように転生なのだから当然赤ん坊だ。いや、もしかしたら赤子に憑依の可能性もあるが、体感的に関係はない。
 暫くの間は人としての尊厳が揺らぐ自体になりそうだがこの際どうしようもないし、できたとしても面倒なことになるのは面倒なので耐えるしかない。


 次、前述した親。
 父は、うちは一族に名前を連ねていた忍。とは言え一族の下っ端であり、一応上忍らしいが写輪眼も開眼していない。
 九尾来襲のときに怪我を負ったため、今は後衛に回っているようだ。

 母は、日向一族の分家の分家にあたり、元医療忍者。この人もまた、白眼を開眼こそしていれど、殆んど適正がなく、実戦で活用するまでの事は出来ないらしい。
 二人とも、血は流れているが親兄弟で適正のあった者はなく、限りなく薄くなっているとされた為、結婚と同時に改姓して氷河と名乗っている。



 余談だが父と母の年齢差は3つ程で、更に母はかなり童顔で小柄な体型だ。
……他意はない。


「サイゾウ、ご飯の時間ですよ。あなたは大人しいから放って置いたらひっそりと餓死してしまいそうね。
 全く、私に似て妙な所で意地っ張りなのに、身体はあの人譲りでしっかりしているから心配は無いですけどね。
 さぁこっちにいらっしゃい、可愛い坊や」

 暫く、暫くの我慢。
 このロリ母と××した父を生暖かい目で見ることを決めながら、今日も今日とて現実逃避する他ない。





──────────────────────────────────────




 そしてこちらに来てから三年の月日が経った。近況報告としては、読み書きを出来るようになったことだろうか。

 一歳半ばくらいの時から始めたのだが、母のご近所付き合いでの話では、やはりこの年ではかなり早いとのことだ。
 とは言えまだまだ拙いもので、微笑ましいくらいに留まっている程度だが。思う様に体が動かん……。
 事実、読みはともかくとして書きの方は、中途半端な漢語混じりの行書体が現代日本人の俺(中の人)には慣れず、結果ミミズののたくったような字になってしまうのだ。まぁ下手に勘ぐられずにすんで結果オーライだったと言えよう。

 それはともかく、情報収集の手段を得たので、父親が読み終わった新聞(報誌というらしい)を落書きするフリをして読むことが出来るようになったのは大きい。
 これによって大体の世間の常識を得ることができたのだが、どうもここは一概にNARUTOの世界と同一とは言えないのではと考え始めている。
 原作では間に合わせの設定が目立ったが、それとも違うどうもよく分からない事象が多いのだ。

 まず文化水準からしてちぐはぐで、かなりしっかりとした家具を初めとする生活用品の製造、ラーメン等の一部食文化の発達、高度な建築様式や上下水の設備、そして電力ではない謎の動力源で供給される光源などなどの、なかなかなインフラぶり。
 そのクセ明らかにクナイを投げるよりも速く、画一的で扱いもずっと楽な筈の銃火器の類は汎用化を見せないまま未発達であり、道は誰が整備するのか結構整っているにも関わらず交通手段は殆ど徒歩。

 こんな話も矛盾のある原作やアニメということでスルーするべきところなのかしれないが、出て来ていた筈のものがないというのが気になった。
 原作を特に事細かく究明していた訳ではないが、恐らく電力はあって、綱手が通っていたパチンコ屋等の近代設備がある現代に近いものが舞台になっていたと思う。

 これは割と重要な見落としや何か途方もない絡繰りがあるのかもしれない……………………………………とも考えたが、勿論忍が世を動かしているのは変わらないし、何か不味いことでもあるかと聞かれれば特に思い浮かばないのであった(爆)

 強いて言えばオーバーテクノロジー満載の映画の舞台は前提が崩壊しているような気もするが、知ったことではない。
 逆に、そのうち火薬や何かを使って現代技術チートをするのも一つの道か。

 新聞には五大国の情勢や火の国の政情などが当たり障り無く書かれ、残りは一風変わった広告等が載っている。
 当然と言えば当然だが、俺の当たり前であろう根本的疑問が今更に話題になることはなく、謎は謎のまま解消されることは無かった。
 ……それらは放置する気満載だが、推測では忍の無茶苦茶過ぎる存在が文化の発展を置いてけぼりにしているのだと思われる。

 それか、原作との相違点は忍の活躍を邪魔されないようにするためのご都合主義だと考えると全て丸く収まってしまい、ちょっと笑えるものがある。


 閑話休題。
 次に自分が保有する原作知識の価値だが、一応今のところ原作沿いに進んでいるようである。
 まず九尾の来襲は俺が生まれた年で、木の葉隠れに大きな打撃を与えたものの、最近やっと復興の目処が立ってきた状態のようだ。

 ヤバいのはうちはの一件だ。
 生前──という言うべきか判断に困るが、ジャンプを立ち読みしていた最新のものは鬼鮫が八尾とナルトの所に襲ってきた辺りで、単行本では読んでないが五十何巻かだ。
 これから終結にむかってまとめに入るだろうという雰囲気だったが、やはり最後はマダラに勝って終わりか。
 これは上手くやっていけば結構、いや、かなり優位に進めていける程の情報量だろう。

 目先の問題としては、取り敢えずうちは一族のクーデター未遂辺りと……後は日向一族の影武者事件なんかも。
 後者はいつだったのか覚えていないが、原作キャラに確執を生むもの。これは、当事者達には悪いが自分のことで精一杯なので、放置することになるだろう。別に善人を気取るつもりも無し、ここで介入して未来が変わってしまっては困るのだ。

 それもさて置き、父は2世代前から写輪眼を開眼していない分家の者同士で成された家系の三男で、一応血はうちはの物だが、もう開眼の見込みが無いとされているらしい。
 こういった家はいくつかあるが、それらは一族内では専ら下っ端としてバックアップをしている。
 上に挙げた認められている者とは開眼する可能性のある者の人数で、実際開眼している者は当然更に少ない。エリート中のエリートといったところだろう。

 うちは一族も全体としては九尾事件の際に結構な数が減っているのだが、本家を中心とした上流の家々は被害が余り出ていない。これは分家の宿命で、本家を護るために父の近しい親族の家々はこの時かなり少なくなったそうだ。
 この手際の良さが仇となって、九尾襲撃の犯人だと疑われるのではないかと思うが。それ程、他の名家にも被害がでているということだ。

 このことで里がうちはを更に疎外し、クーデターという形で暴発してしまうわけだが……肝心なのは、一族のどこまでがこれに参加するのかということだ。
 現実的な話として、我が家の様に“うちは”から名前を変えたり、忍ではない一般人であったりする者もいるのだが、そういった人達はどうなるのか。

 あと6年程の猶予があるが、飽くまでもうちはの血を引く者の皆殺しが目的ならば、少なくとも忍をやっている者の子供を逃すことは無いだろう。
 今後もどうなるかは注意していく必要があり、そして自分の力を鍛えておくのが懸命だろう。

………
……


 というわけでは有言実行、流石にまだ身体を極端に鍛えるわけにはいかないのでチャクラの確認をする事に。



 ……と色々やってはみたが、ここで今更な話ながらこの“チャクラ”という縛りはよく分からない。


 はっきり言ってNARUTOの世界でいう“忍”というものは、元の世界で実在した忍とはかけ離れている。
 まず忍んでないし、自己主張の激しい“NINJA!!”という名の何かであるという話しだ。

 なまじに元の忍びの事を知っているため、「考えるのではない。感じるのだ」とかいうスタンスだったらどうしようもなかったが、幸いなことにちゃんと研究と解明がなされ体系的にまとめられてるため何とかなりそうであった。

 自分なりに解釈するとこんな所だ。
 チャクラとは漫画などでよく使われる“気”の様なもの。あまり深く考えない方が良さそうだ。
 詳しくは、身体エネルギーなる身体を構成する膨大な数の細胞各々から取り出すエネルギーと精神エネルギーなる修行や経験によって蓄積したエネルギーをを合わせることでチャクラとなるらしい。
 要は前者が先天的な能力によるもので後者は後天的な努力によるもの。

 原作でも解説していた気もするが、改めて確認するとかなりシビアなものだ。
 忍術が使えないロック・リーなんかは、身体エネルギーが足りなかったということか。字的にはあり溢れてそうなものだが。
 まぁ精神エネルギーの方はこれからとして、身体エネルギーの方は俺はどうなのだろうか。身体のスペックは、はっきり言って元の世界での三歳児とは比べものならないと思うが。

「まーけっきょくさいごはかんがえるより、じっせんするほーがはやいか。とにかくからだのしんからながれるものをかんじてしゅーちゅーして……」

 地の文ばかりで初めてしゃべったように見えるかもしれないがそんなことはない。
 何を言ってるか自分でも分からないがそれは置いといて、新聞のコラムに載っている『誰でも解る忍の極意Part3』の通りに実践。
 ……いや、深くは考えるまい。いつか必ず、忍べよ、と言ってやる。誰にかは分からないが。


 反応があるのか無いのか判断出来ず、何度かやっていると徐々に視界が赤くなってくる。

 お、成功か?等と思っていると、いきなり地面が挨拶を敢行してくる不思議。

 ……ベタだな……。


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