こうなるか!?・・・新しい、惹かれるな・・・
『人類種の天敵が逝く』
俺は今、横浜基地に来ています。
AMSを見せる為に夕呼の執務室に来たんですが・・・
「お願い、入れてちょうだ~い。」
「・・・イキナリなんだ?」
「いや、AMSを。」
「・・・伊邪那岐に行こう。」
軽くセクハラを受けています。訴えるよ!?そして勝つよ!!?
にしても、凄いクマだな・・・寝てないのか?
とりあえず、伊邪那岐の中まで来ました。
「普通の戦術機より狭いわね」
「そうなのか?」
「そうよ。それにしてもなんだか、変な気分になってきちゃった。」
「これがAMSのプラグだ。」
「あ~ん、いけずぅ。」
「接続するぞ。」
「私にも貴方のプラグを接続してほしいなぁ。」
「・・・ハァ、後でな。」
「は~い。」
・・・この人、こんなキャラだっけ?
「っ!」
「だ、大丈夫!?」
「・・・心配するな。いつもの事だ・・・」
なんか、頭を抱えられた。オッパーイ!
「・・・落ち着くまで胸を貸してあげるわ。」
もう落ち着いてるんですけど・・・気持ちいいからもうチョットこうしてよう。
「落ち着いた?」
「御蔭様でな、質問は?」
「ええ、まず――――」
「ああ、それは――――」
AMSの説明になったら研究者の顔になったな。
研究者はあまり好きじゃないけどね!
まぁ旧アクアビットやアスピナの連中の狂気は感じないから大丈夫だろう。
アスピナの連中は自分達以外の人間の事を実験動物としか思ってなかったし。
旧アクアビットが作るものは変態なモンばっかだからねぇ。
ソルディオス砲が自立してるとか有り得ない。
「って感じだ。できそうか?」
「・・・出来無い事は無いけど、時間が無いわ。貴方のクローズプランには間に合いそうに無いわ」
「・・・そうか。」
「素質が有る人間を探すだけでも時間がかかるし、00ユニットにつける意味無さそうだしね。」
「00ユニット?」
何それ?おいしいの?
「貴方なら言っても大丈夫か・・・00ユニットってのはね―――」
説明された内容を省略すると『機械の体に人間の魂を宿らせた存在』だそうだ。
・・・まったく分からん。
『その気になれば世界中のコンピューターにハッキングし支配下に置くことが可能。』とかどんだけぇ~。
「本来なら00ユニットはXG-70dを使う筈だったけど、貴方がSoMを破壊したせいで焦ったアメリカがXG-70dの計画が再開したのよね。」
「SoMはもう作らないのか?」
「いいえ、作ってるわ。アメリカの国土防衛に充てるそうよ。でもSoMとXG-70dはクローズプランには使えないわね。」
「まぁ、00ユニット自体あまり使わなくてもいいんだがな。」
「ふふん、天才を舐めないでちょうだい。代わりを見つけたの。」
「代わり?」
「ええ、突撃型の輸送機よ。自立兵器が搭載可能、戦術機も数十機くらい乗っけられるわ。」
「・・・まさかとは思うがアルゼブラ製のカブラカンか?」
「・・・何で知ってるのよ?」
有るのかよ!?アルゼブラ!!・・・他にもオーメルとかインテリオルもありそうだな。
事実、有澤重工あったし。
とりあえず、変態企業が無い事を祈るしかない。
「まぁ間引き用の兵器ね。一応レーザーを耐える事は出来るけど、使う時は先に光線級を始末して置いた方が安全ね。」
「なるほど、甲19号作戦では間引きをお願いしよう。」
「ええ、クローズプランは絶対に失敗は出来ないわよ。」
「・・・どうした?何時もより顔に余裕が無いぞ?」
「・・・昨日、クローズプランが失敗した場合、オルタネイティヴ5に移行する事になったわ。」
「何だ、そんな事か。」
「そんな事ですって!?もし失敗すれば約10万人だけ逃げてそれ以外の人類は見殺しにされるのよ!!?」
別に5に移行しても良いとは思うけどねぇ。アサルトセル無いんだし。
『宇宙へのフロンティア』
オルカ旅団の目的だったモノ。
でも、まぁ・・・
「失敗しないさ。」
「え?」
「心配はいらない、必ず成功させる。約束しよう。」
BETA如きに負けるのは趣味じゃない。
「・・・まったく、貴方はいい男ね。」
「今更気が付いたか?鈍いんだな。」
ん?なんかデジャブ・・・
最近、聞いたような会話だけど・・・
「ふふ、そうかもしれないわね。」
気のせいか!そうに違いない!!
「そういえば、グレネードのデータは役に立ったか?」
「ええ、グレネードは扱いが難しいからA-01だけに訓練させてるわ。シュミレーターでの成果は上々ね。」
「伊邪那岐の方は?」
「各ユニット化は直ぐには無理よ。これもA-01に試験的に導入したわ。」
「どんな感じだ?」
「例えば、腕が大破したらその機体が修理が終るまで出撃出来ないでしょう?それが交換すれば即出撃できるようになったのよ。整備班が喜んでたわ。」
「なるほど。」
まぁその分コストは掛かるけど、修理できない場合は一体丸々変えるよりは安く済むからな。
「他にも利点はあったけどソレが一番大きいわね。前線では整備が遅いと命取りだからね。あとサイドスラスターもいい感じよ、熟練すればレーザー避けれるし。」
「そうか、天才が言うんだ、間違いないだろう。巌谷に言って世界に発表させて他国に恩を売ろう。」
「まぁ妥当ね。そうそう面白い情報があるわ。聞く?」
「対価は何だ?」
「話が早くて助かるわ・・・と言いたい所だけど今回はオマケしてタダで教えてあげるわ。」
「それで?」
「ええ、反応炉はどうやらBETAのエネルギー生成、捕獲した炭素系生命の生命維持活動、上位存在との通信があるらしいわ。まぁ上位存在は貴方が排除したけどね。」
「らしい?」
「ええ、この情報は他から仕入れたのよ。この情報が確かならクローズプランの重要性が高まるわ。」
「発表しても?」
「構わないわ。その為に教えたってのもあるし。」
「了解。」
「いつまでコッチに居るの?」
「三日の予定だ。」
そして!これが終ったら暫く休暇だ!!やっほーい!!!
釣りにでも行こうかな?一日中ゴロゴロしてようかな?
うん!社長に場所教えて貰ったし天然の温泉に行こう!!
「そう・・・じゃ00ユニットに会わせられるわね。」
「いいのか?機密なんだろう?」
「いいのよ。」
まぁ責任者が言うんだし、大丈夫か。
にしても、機械の体かぁ。
ターミネーターの骨みたいな奴かな?
某猫型ロボットみたいな奴かな?
大穴で最終兵器カノジョみたいな奴だったりして!・・・ソレは無いかぁ。
オラ、わくわくしてきたぞ!
夕呼
今年中に4が成功しなければ5に移行する。
オリジナルハイブが落ちた事で期限が延びた筈なのに・・・
そこまでして地球から逃げたいのか!あの老害共め!!
私は焦った。
勿論、成功させる自信はある。
でも、もし失敗したら?何処かに落とし穴が存在するんじゃないのか?
そんな不安が私の中で駆け巡る。
昨日はなかなか寝付けなかった。
今日は無理やりハイテンションで頑張ってた。
葉兵が来る予定だったから・・・弱いところを見せたくなかった。
それなのに葉兵は必ず成功させると言った。
何故か、信じられた。
私の中の不安は何処かに消えていた。
明日には00ユニットの人格移植をしよう。
00ユニットにアイツの内面を読ませるのも面白いかもしれない。
霞はアイツの事を怖がっていたけど00ユニットはどうだろう?
今日は気持ちよく寝れそうだ。
out
約束