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No.7678の一覧
[0] Muv-Luv 帝国戦記 ~第1部 完結~  [samurai](2012/01/15 00:56)
[1] 北満洲編1話[samurai](2009/03/31 02:40)
[2] 北満洲編2話[samurai](2009/04/12 14:43)
[3] 北満洲編‐幕間その1[samurai](2009/04/02 03:33)
[4] 北満洲編‐幕間その2[samurai](2009/04/02 23:49)
[5] 北満洲編-幕間その3[samurai](2009/04/04 02:31)
[6] 北満洲編3話[samurai](2009/04/04 22:33)
[7] 北満洲編4話[samurai](2009/04/05 19:23)
[8] 北満洲編5話[samurai](2009/05/16 17:22)
[9] 北満洲編6話[samurai](2009/04/11 02:17)
[10] 北満洲編7話[samurai](2009/04/12 03:34)
[11] 北満洲編8話[samurai](2009/05/05 23:46)
[12] 北満洲編9話[samurai](2009/04/18 21:28)
[13] 北満洲編10話[samurai](2009/04/18 22:35)
[14] 北満洲編11話[samurai](2009/04/19 01:16)
[15] 北満洲編12話[samurai](2009/04/24 02:55)
[16] 北満洲編13話[samurai](2009/04/25 22:53)
[17] 北満洲編14話[samurai](2009/05/06 00:47)
[18] 北満洲編15話[samurai](2009/05/10 04:08)
[19] 北満洲編16話[samurai](2009/05/10 03:42)
[20] 北満洲編17話―地獄の幕間[samurai](2009/05/13 19:48)
[21] 北満洲編18話[samurai](2009/05/16 03:31)
[22] 北満洲編19話[samurai](2009/05/16 03:59)
[23] ちょっとだけ番外編(バカップル編)[samurai](2009/05/17 03:25)
[24] 北満洲編20話[samurai](2009/05/19 23:48)
[25] 北満洲編21話[samurai](2009/05/20 00:32)
[26] 北満洲編22話[samurai](2009/05/24 02:21)
[27] 北満洲編23話[samurai](2009/05/24 04:25)
[28] 北満洲編最終話[samurai](2009/05/24 03:36)
[29] 設定集(~1993年8月)[samurai](2009/05/24 23:57)
[30] 国連極東編 満州1話[samurai](2009/06/09 02:02)
[31] 国連極東編 番外編・満州夜話[samurai](2009/06/09 02:03)
[32] 国連極東編 満州2話[samurai](2009/06/09 02:03)
[33] 国連極東編 満州3話[samurai](2009/06/09 02:03)
[34] 国連極東編 満州4話[samurai](2009/06/09 02:03)
[35] 国連極東編 満州5話[samurai](2009/06/09 02:04)
[36] 国連極東編 番外編 艦上にて―――或いは、『直衛君、弄られる』[samurai](2009/06/09 02:04)
[37] 国連極東編 満州6話[samurai](2009/06/09 02:04)
[38] 国連極東編 満州7話[samurai](2009/06/09 02:04)
[39] 国連極東編 満州最終話[samurai](2009/06/10 07:33)
[40] けっこう番外編(かなりバカップル編)[samurai](2009/06/12 23:53)
[41] 国連欧州編 英国[samurai](2009/06/14 10:27)
[42] 国連欧州編 イベリア半島1話[samurai](2009/06/17 23:46)
[43] 国連欧州編 イベリア半島2話[samurai](2009/06/18 00:38)
[44] 国連欧州編 イベリア半島 『エース』 1話[samurai](2009/06/20 23:34)
[45] 国連欧州編 イベリア半島 『エース』 2話[samurai](2009/06/21 13:54)
[46] 国連欧州編 イベリア半島 『エース』 3話[samurai](2009/06/26 00:07)
[47] 国連欧州編 イベリア半島 『エース』 4話[samurai](2009/06/28 03:55)
[48] 国連欧州編 イベリア半島 『エース』 最終話[samurai](2009/06/28 10:30)
[49] 国連欧州編 シチリア島1話[samurai](2009/07/01 00:59)
[50] 国連欧州編 シチリア島2話[samurai](2009/07/01 01:28)
[51] 国連欧州編 シチリア島3話[samurai](2009/07/05 00:59)
[52] 国連欧州編 シチリア島4話 ~幕間~[samurai](2009/07/05 22:09)
[53] 国連欧州編 シチリア島5話[samurai](2009/07/10 02:30)
[54] 国連欧州編 シチリア島最終話[samurai](2009/07/11 23:15)
[55] 国連欧州編・設定集(1994年~)[samurai](2009/07/11 23:25)
[56] 外伝 海軍戦術機秘話~序~[samurai](2009/07/13 02:52)
[57] 外伝 海軍戦術機秘話 1話[samurai](2009/07/17 03:06)
[58] 外伝 海軍戦術機秘話 2話[samurai](2009/07/19 18:39)
[59] 外伝 海軍戦術機秘話 3話[samurai](2009/07/21 23:41)
[60] 外伝 海軍戦術機秘話 最終話[samurai](2009/08/13 22:32)
[61] 国連欧州編 北アイルランド[samurai](2009/07/25 17:47)
[62] 国連欧州編 スコットランド1話[samurai](2009/07/27 00:36)
[63] 国連欧州編 スコットランド2話[samurai](2009/07/28 00:28)
[64] 国連米国編 NY1話[samurai](2009/08/01 04:13)
[65] 国連米国編 NY2話[samurai](2009/08/06 00:03)
[66] 祥子編 南満州1話[samurai](2009/08/13 22:31)
[67] 祥子編 南満州2話[samurai](2009/08/17 21:26)
[68] 祥子編 南満州3話[samurai](2009/08/22 19:19)
[69] 祥子編 南満州4話[samurai](2009/08/30 19:03)
[70] 祥子編 南満州5話[samurai](2009/08/28 07:52)
[71] 祥子編 南満州6話 ―幕間―[samurai](2009/08/30 18:45)
[72] 祥子編 南満州7話[samurai](2009/09/06 00:08)
[73] 祥子編 南満州8話[samurai](2009/09/16 23:35)
[74] 祥子編 南満州9話[samurai](2009/09/19 03:15)
[75] 祥子編 南満州10話[samurai](2009/09/21 22:59)
[76] 祥子編 南満州最終話[samurai](2009/09/22 00:42)
[77] 祥子編 南満州番外編~後日談?~ その1[samurai](2009/10/01 23:43)
[78] 祥子編 南満州番外編~後日談?~ その2[samurai](2009/10/01 22:02)
[79] 国連米国編 NY3話[samurai](2009/10/03 13:42)
[80] 国連米国編 NY4話~Amazing grace~ [samurai](2009/10/11 12:38)
[81] 国連米国編 NY5話~Amazing grace~ [samurai](2009/10/14 22:32)
[82] 国連米国編 NY最終話~Amazing grace~[samurai](2009/10/17 03:10)
[83] 国連番外編 アラスカ~ユーコンの苦労~[samurai](2009/10/19 21:28)
[84] 国連欧州編 翠華語り~October~[samurai](2009/10/23 22:58)
[85] 国連欧州編 翠華語り~November~[samurai](2009/10/24 15:34)
[86] 国連欧州編 翠華語り~December~[samurai](2009/11/01 23:21)
[87] 国連欧州編 翠華語り~January~[samurai](2009/11/09 00:17)
[88] 国連欧州編 翠華語り~February~[samurai](2009/11/22 03:05)
[89] 国連欧州編 翠華語り~March~[samurai](2009/11/22 03:38)
[90] 国連欧州編 翠華語り~April~[samurai](2009/11/22 04:13)
[91] 国連欧州編 バトル・オブ・ドーヴァー 1話[samurai](2009/11/24 00:29)
[92] 国連欧州編 バトル・オブ・ドーヴァー 2話[samurai](2009/11/29 02:20)
[93] 国連欧州編 バトル・オブ・ドーヴァー 3話[samurai](2009/12/06 22:19)
[94] 国連欧州編 バトル・オブ・ドーヴァー 4話・前篇[samurai](2009/12/11 22:37)
[95] 国連欧州編 バトル・オブ・ドーヴァー 4話・後篇[samurai](2009/12/12 21:38)
[96] 国連欧州編 バトル・オブ・ドーヴァー 5話[samurai](2009/12/13 20:58)
[97] 国連欧州編 最終話[samurai](2009/12/13 23:06)
[98] 帝国編 ~序~[samurai](2009/12/19 05:05)
[99] 帝国編 1話[samurai](2009/12/20 12:06)
[100] 帝国編 2話[samurai](2009/12/24 00:16)
[101] 帝国編 幕間[samurai](2009/12/25 04:22)
[102] 帝国編 3話[samurai](2009/12/30 05:15)
[103] 帝国編 4話[samurai](2010/02/08 02:09)
[104] 帝国編 5話[samurai](2010/02/22 01:03)
[105] 帝国編 6話[samurai](2010/02/22 01:00)
[106] 帝国編 7話[samurai](2010/03/01 00:28)
[107] 帝国編 8話[samurai](2010/03/13 22:53)
[108] 帝国編 9話[samurai](2010/03/23 23:37)
[109] 帝国編 10話[samurai](2010/03/28 00:51)
[110] 帝国編 11話[samurai](2010/04/10 21:22)
[111] 帝国編 12話[samurai](2010/04/18 10:47)
[112] 帝国編 13話[samurai](2010/04/20 23:21)
[113] 帝国編 14話[samurai](2010/05/08 16:34)
[114] 帝国編 15話[samurai](2010/05/15 01:58)
[115] 帝国編 16話[samurai](2010/05/17 23:38)
[116] 帝国編 17話[samurai](2010/05/23 12:56)
[117] 帝国編 18話[samurai](2010/05/30 02:12)
[118] 帝国編 19話[samurai](2010/06/07 22:54)
[119] 帝国編 20話[samurai](2010/06/15 01:06)
[120] 帝国編 21話[samurai](2010/07/04 00:59)
[121] 帝国編 22話 ~第1部 完結~[samurai](2010/07/04 00:52)
[122] 欧州戦線外伝 『周防大尉の受難』[samurai](2009/09/12 02:35)
[123] 欧州戦線外伝 『また、会えたね』 ~ギュゼル外伝~[samurai](2010/12/20 23:16)
[124] 設定集 メカニック編[samurai](2010/12/20 23:18)
[125] 設定集 陸軍編(各国) 追加更新[samurai](2010/05/15 01:57)
[126] 設定集 海軍編(各国) [samurai](2010/05/08 18:23)
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[7678] 帝国編 8話
Name: samurai◆b1983cf3 ID:3fa3f4a1 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/03/13 22:53
1997年2月19日 2005 遼東半島 金州


―――周りは夜の闇。 

本来なら、微かな月明かりと星明りだけに照らされた世界。 
しかし今は多数の照明弾が後方から打ち上げられ、その人工的な光が照らす地獄を映し出している。

目前の要撃級が繰り出す前腕を、短距離水平噴射跳躍のバックステップで紙一重で交わす。 
同時に防御の開いた胴体側面へ36mm砲弾を連射で叩き込む。

BETAが倒れた事で出来た僅かに開いたスペース、そこへ強引にサーフェイシングで割り込む。 
後ろからの援護射撃の36mm砲弾が左前方の戦車級の群れを潰してゆく。 同時にエレメント機が左側方に位置を取る。 
たちまち、右側面と前方から要撃級が数体迫ってきた。 噴射跳躍は使えない、ならばここは―――

「四宮、前方の3体を潰して前に出るぞ―――八神、松任谷! 右の4体が誘いに乗ったら、即座に潰せ!」

『了解です、私は左を』

『ラジャ! 松任谷、要撃級の後ろの小さい奴等! キャニスターで潰せ!』 『―――了解』

接近しつつある前方の3体の要撃級、その右端の個体に36mm砲弾を無造作に浴びせかける。 
要撃級がその硬い前腕で防御したその瞬間、機体をサーフェイシングで僅かに右へスライドさせ、側面に出来た隙に120mm砲弾を1発叩き込む。
エレメントの四宮機も左端の個体に同様の攻撃を浴びせかけた。 要撃級BETA、それぞれ1体分の僅かな隙間が生じる。

「四宮!」 『ラジャ!』

俺と四宮の『疾風弐型』、2機が同時に残った中央の要撃級を挟みこむようにサーフェイシングで突進をかけ、すり抜けざまに左右から36mm砲弾の雨を浴びせる。 
左右の脅威度を測り損ねたのか、どちらにも対応出来なかった要撃級BETAの両側面に多数の射孔が生じ、体液を撒き散らしながら崩れ落ちた。

そのままの速度で前方へ抜ける。

ちらっと網膜スクリーンの端に移ったレーダー情報、そして戦術MAPを一瞬視界の端に捉える。
右側方の要撃級が4体、俺の機体の右側面後方―――5時の方向にくっ付いて来ていた。 同時に背後から聞こえる射撃音。 
連続した重低音は36mm砲弾の連続射撃音、甲高い単発の音は、支援突撃砲の精密射撃。 レーダーの赤い光点が次々に消えてゆく。

「松任谷、支援突撃砲だからって、何も単発で撃つ必要も有るまい? ―――八神、多少は狙って撃て。 流れ弾が多いぞ」

後続の2機が高速で続行してきた、後方の要撃級4体は始末出来たようだ。 
そのまま4機―――前後2個のエレメントで高速サーフェイシングをかける。

『―――趣味です、中隊長』

『流れ弾も、小さい奴らへの牽制ですよ!』

―――ああ言えば、こう言い返す。 全く、口の減らない連中だ。

「貴様の趣味に付き合って、撃ち漏らしたBETAの餌になる気は無い。 次は確実に行動力を奪うまで連射しろ、松任谷。
フレンドリーファイヤなんぞしてみろ。 今度は俺が、貴様の機体を誤射で蜂の巣にして放置してやるぞ、八神よ?」

『・・・中隊長は、本当にやりかねませんから。 冗談に聞こえませんから、自重して下さい』

エレメントを組む四宮杏子少尉が、ちょっとうんざりした表情で通信に割り込んで来た。 普段、俺はそんなに無茶をしているだろうか?
多少、納得のいかない気分を残したまま新たな戦場へ向かう。 前方に数10機の戦術機を目視―――同時に多数のBETAの死骸も確認した。

『フラガラッハ・リーダーより02、03! 右側面のBETA群は始末した。 状況は?』

『03です。 中隊長! 満員御礼ですよ!』  『キリがねぇ! 支援砲撃はやっぱ無理ッスかね!?』

部下で左翼迎撃後衛小隊を指揮する最上英二中尉、突撃前衛小隊を指揮する摂津大介中尉の2人が、揃って吐き捨てるように言う。
2人の指揮する隊の周囲には多数の死骸―――BETAの骸が転がっている。 俺が直率小隊を指揮して右翼からの侵入を阻止している間に片付けたモノだ。

「海軍は、南東方向から大連新港への浸透を図るBETA群への阻止砲撃中だ。 師団砲兵は大半が喰われた、軍団の砲兵旅団はトンズラした」

我ながらゾッとする。 つまり、自分の指揮する中隊がまともな支援砲撃を受けられる見込みが無い、そう言っているのだから。

照明弾がゆらゆらと流れながら作りだす光が、夜の帳の中から周囲を浮かび上がらせる。
布陣した金州南東部のちょっとした山地。 そして大連正面での最後の防御地形。 標高は400m前後。 
ここからならば南の大連新港、北の金州市街、双方へごく短時間で到達可能な位置だ。
そして、大連方面への『頭を護る場所』―――ここからは大連全域を見下ろせる。 ここに光線級に陣取られたが最後、大連防衛線は崩壊する。


「リーダーよりCP、山間部の掃除はどこの部隊が行っている?」

≪CP、フラガラッハ・マムよりリーダー。 山間部掃討戦は北部を『フラッグ』、南部は『イシュタル』が展開中。 『セラフィム』がバックアップです!≫

―――北部は第1大隊の早坂中佐、南部は水嶋さんか。 祥子の中隊がバックアップ。

戦術MAPを再度確認する。 最上と摂津にも確認させた。 誤動作は無い筈だが、念の為だ。
中隊が陣取った場所を基点に見ると北東に早坂中佐の第11中隊が展開し、南東に水嶋さんの第12中隊が展開中だった。 真東に祥子の第13中隊。

南西の大連新港方面は第17師団(第11軍団)が主力で支えていた。 
第18師団(第11軍団)―――第14師団と並ぶ重機甲師団―――が17師団の戦線左翼で支援防衛戦闘を継続中だ。 

北西の金州市街の前面には第2師団(第9軍団)主力が展開している―――我が第14師団は、同じ軍団の第2師団側面を支えている最中だ。
第18師団とは隣接した戦区を担当している。 14師と18師が南北を繋ぐ接点を担っていた。

金州後方には、第3師団(第9軍団)と第6軍戦略予備の機甲旅団と機械化歩兵装甲旅団が合計4個。
その後方、大連の西方に展開していた第6軍直轄の砲兵旅団群は既に居ない。 移動速度の遅い支援部隊は全て旅順へ向かって撤退中だった。 
俺の所へは、碌に支援砲撃を寄こさなかった砲兵連中も含めて。


「南北僅か30km、東西20km足らずの防衛戦区に5個師団と4個旅団。 前線の各師団あたりの防衛線距離は約7kmから8km・・・」

呆れた口調で最上が呟く。

「信じがたい程の戦力集中、第6軍の総力戦!―――これが逃げ出す為の算段だなんて、泣けてくるな・・・」

摂津の口調はどこか投げやりだった。

確かに未だ1個軍と称する戦力は残している、書類の上では。―――だが、それだけだった。 他に友軍は存在しない、少なくとも地上戦力は。

第6軍の2個軍団が有していた8個師団の内、第4師団(第9軍団)、第11師団、第16師団(第11軍団)は壊滅した。
第16師団などは文字通りの全滅だった。 師団長以下、師団全員が後退出来なかったのだ。
彼等は2日前に生起した南部防衛線でのBETAの地中侵攻が作り出した混乱の最中、殿軍を務めながらの機動防御戦闘の中でBETAの大波の波間に消えて行った。

そしてその地中侵攻を直下に喰った第11師団は、ちりぢりになりながらも個人的勇気で突破に成功した者達が、僅かに962名。 師団長を含む1万数千名はBETAの腹の中にいる。
第4師団は総崩れ寸前となった南部防衛線の増援に急派され、第16師団の役目を引き継いだ結果、戦術機甲部隊と機甲部隊の全てを失った。

そして金州の後背、大連の北部から合流し東の旅順に至る幹線道路には、第6軍各師団の支援部隊と一緒にボロボロになった友軍部隊が撤退中だった。
中国第4野戦軍の残存各部隊と、僅かに残った韓国軍第5軍団の生き残りは最早戦闘に耐えきれず、そう判断され旅順に向けて撤退する事になったのだ。
大連港は既に使えない、大連は既に戦場の一部と化している。 脱出部隊は一路、旅順を目指す。 そこからならば、まだ脱出の為の船舶が使える。
大連から旅順まで、鉄道でも道路でもほぼ同じ距離。 約53km。 今日の午前から本格的な撤退が開始された。

鉄道で、車両で、各種ヘリで―――航空機は流石に使えない。 市街に乗り捨てられた車両まで漁って。
ありとあらゆる船舶―――比較的大型の老朽船から、小型の漁船に至るまで。 沿岸部を縫うようにして。

人類の持ち得る全ての移動手段を用いて、旅順へ向かって撤退を開始したのだ。 


帝国陸軍第2、第3師団、戦闘部隊戦力の38%を喪失。 第17師団、同じく41%を喪失。
第18師団、戦闘部隊戦力の34%を喪失。 そして―――第14師団、同じく32%を喪失していた。

帝国陸軍大陸派遣第6軍は、ここ大連の地で最後の抵抗を示そうとしているのだった。




周囲を見回すと、俺の指揮する第33中隊を含む第3大隊と、荒蒔芳次少佐指揮の第5大隊。 2個大隊がこの中継地点に布陣している。 となると、その任務は―――

『ゲイヴォルグより、『ユニコーン』 第3、第5大隊はここを死守する。 少なくともあと3時間。 最後の輸送艦が旅順港を脱出するまでな』

大隊長・広江直美少佐の姿が網膜スクリーンに現れる。 帝国軍でも屈指の歴戦指揮官である彼女が、酷く憔悴しきった表情だ。 
無理も無い、瓦房店撤退からこの2日間と言うもの、戦術機甲部隊と機甲部隊は機動防御戦闘―――遅滞防衛戦闘にかかりっきりだった。
出撃―戦闘―転戦―帰還、つかぬ間の整備点検の時間だけが、休息の時間。 そして再出撃。

予備機は使い果たした。 部下の機体ステータスを確認する度に、暗澹たる思いに駆られる。 
彼等は満足な整備も出来ない状況で、騙し騙し機体を操って戦っているのだ。 このままでは、損失はまた増えるだろう。

昨夜、B小隊の松原譲司少尉機が突撃級の突進を避け損ねて死んだのは、跳躍ユニットが酷使に耐えきれず沈黙した為だ。 

今日の夕方、C小隊の藤林薫少尉機の右腕可動部が酷使に耐えきれずフリーズしてしまった。 
咄嗟に突撃砲を指向出来ず、戦車級の群れの接近を許し―――悲鳴と共に死んでいった。


『それまでは第1大隊が撃ち漏らしたBETA群の掃除と、第2師団の増援に展開した第2大隊への逐次増援だ。 中隊単位で出す―――それでいいな? 荒蒔君?』

『宜しいでしょう。 ですが、ここの守備に最低でも2個中隊は置いておきませんと。 いざという時に守り切れませんよ、広江さん』

広江少佐の方が荒蒔少佐より先任となる。 ここでの指揮権を持つ広江少佐の方針に荒蒔少佐が同意するが、同時に増援の数も制限される事を確認する。
それも、そうなのだが―――そう言って広江少佐が苦しい表情をする。 正直、2個中隊を常駐さすほどの贅沢は出来ない状況になるかもしれない。

その時、第3の人物が通信スクリーンに姿を現した。

『広江少佐、荒蒔少佐。 ここの守備は我々が。 数だけなら2個中隊を満たします』

中国軍の殲撃10型Dから通信が入る。 趙大尉―――超美鳳だった。

『私の中隊は7機残っています。 朱大尉の中隊が6機。 韓国軍の朴大尉の隊も6機が、李大尉の隊は7機。―――大丈夫、お任せを』

元々は4個中隊だったのが撤退戦の最中に撃破されたり、機体が稼働しなくなったりでかなり数を減らしている。
美鳳と、朱大尉―――朱文怜の中隊は中国第4野戦軍の所属だったが、殿軍部隊に編入された後で所属大隊が―――いや、連隊が壊滅したのだ。 
大隊長の周蘇紅少佐は機体中破。 彼女自身も重傷を負い後送され、最後に残った10数機を美鳳と文怜が指揮して何とかここまで撤退してきた。

韓国軍の朴貞姫大尉と李珠蘭大尉の場合は―――所属師団である韓国軍第30師団が全滅している。 
文字通りの全滅だった。 支援部隊まで防衛戦闘に駆り出された結果、師団の生き残りは朴大尉指揮の6機と李大尉指揮の7機、合計13機のみ。


いずれも凄惨な撤退戦を展開してきた部隊だった。 その激戦を示すかのように各機体共に酷い状態だ。 普通なら即時オーバーホール行きだろう。


『―――大丈夫です、お任せを』

美鳳が再び口を開いた。―――そして同じ言葉を。

『任せる―――と言うのは無責任だろうな。 ここは帝国軍の防衛戦区だ、本来なら君達は旅順へ向かって脱出している最中の筈だ。
最悪でも私か、荒蒔少佐か、どちらか一方はここに残る。―――だが、感謝する』

中韓の残存部隊、約2個中隊分の戦術機に帝国軍の1個中隊。 都合1個大隊規模。 ここにそれだけあれば、応急の対応は可能だろう。
各方面への増援抽出に5個中隊を振り分ける事が出来るのは大きい。 


≪ゲイヴォルグ・マムよりリーダー! 旅団本部より緊急電!≫

唐突に大隊CPから切迫した通信が入った。 疲労と緊張を滲ませた表情の江上聡子中尉の姿が網膜スクリーン上に現れる。

≪金州防衛戦区東方に新たなBETA群、約6500。 旅団規模です! 接敵は10分30秒後。 
旅団予備の第4大隊から43中隊『アレイオン』がスクランブル! 旅団本部から2個中隊を増援に回すよう、指示が入っています!≫

都合1個大隊分の戦術機を、新たなBETA群の側面から叩きつけようと言う訳か。
金州は第2師団の防衛戦区。 第21戦術機甲連隊だけを見れば損耗率42%、継戦可能ギリギリのレベルに近い。 
第2大隊が増援に入っているから、実際はもう少しマシだろうが・・・

『ゲイヴォルグ・リーダー、了解した。 荒蒔君、1個中隊ずつ出そう。―――周防。 33中隊、行ってくれるか?』

『了解です、広江さん。 伊達大尉、補給が完了しているのは君の53中隊だ。 ご苦労だが行ってくれ』

スクリーン上に現れた愛姫と視線がちらっと合う。 
お互いに苦笑したい気分だ、こんな『お願い』なんてされた事は無い。―――何時も問答無用の命令だったのにな。

「・・・33中隊、周防大尉です。 了解しました。―――大隊長、似合わんですよ、弱気は。 お年ですかね?」

『伊達大尉です。 53中隊、増援に向かいます! へへぇ。 丁度、お腹減っていましたしね!』

あちこちから笑いが漏れる。 そう、俺達は何時もこうやってきたのだ。 今更悲壮感は似合わない。

『・・・周防大尉、脱出した後で新任当時を思い出させてやる。 いいか? 命令だ、決定事項だぞ?』

『伊達大尉。 食い散らかし過ぎて、向うの部隊に行儀悪さを見せつけん様にな!』

つまり、『死ぬな』と言う事か。


「藪蛇だった・・・ 『フラガラッハ』、助っ人の出前だ! それとチンタラしている奴は大隊長直々に可愛がって下さるそうだ! 希望者は―――居ないだろうな!? いくぞっ!」

『こっちより行儀の悪い『ガンスリンガー』(木伏一平大尉指揮)が既に向うに居ますよ、大隊長!
リーダーより、『キュベレイ』全機! 『フラガ』に美味しいトコ取りされるんじゃないよ! ぜぇ~んぶ、ウチで平らげるからね! 行くよっ!!』


2個中隊の『疾風弐型』が山麓へ向かって斜面を駆け下る。
照射警報は出ていないが、どこに光線属種が紛れ込んでいるか判らない混戦状態だ。 用心に越した事は無い。
100km/h以上の速度でサーフェイシングしつつ、途中の死骸や残骸を避けて一目散に北西方向へ高速移動する。

『―――時に直衛。 アンタと一緒に戦うのも久しぶりだねぇ』

いきなり愛姫が話しかけてきた。 秘匿回線と言う事は、口調の暢気さとは別に作戦行動に関した事か。

「祥子にも言われた。―――で? 向うでの喧嘩の手順か?」

『祥子さんは、首を長くして待っていたからね。―――正直、そのまま合流するのは上手い手じゃないよね?』

戦術MAPを確認する。 
第2師団前面で約4000程のBETA群が圧力をかけている。 その後方、時間的距離で約9分程の位置に新たな6500程のBETA群。 総数1万強―――師団規模だ。
広域戦域情報モードに切り替えると、第14師団本隊が北方へ戦力を指向しつつある。 南から北へ―――第2師団へ突っかかるBETA群に側面から痛撃を与える戦術意図か。

このまま戦場に突入すれば師団の先鋒役になる。 BETAとの力押し勝負の先端だ、部隊はすり潰される。
その時、MAP上の変化を見つけた。 一部の部隊が第2師団戦区南辺を西から東へ高速移動している。 
明らかに戦術機甲部隊―――増援に出ていた宇賀神少佐指揮の第2大隊だ。

「・・・愛姫。 宇賀神少佐の手に乗るか?」

『気付きませんでした―――じゃ、許してくれないよねぇ・・・ あの人ってば、一時は私の直属大隊長だったし』

「決まりだな、進路を変更しよう。―――W-38-45から北東にW-44-55まで行けば、丘陵部を盾に東進してW-45-65まで出る事が出来る」

『そこから一気に北上。 W-59-66あたりで合流?―――っと、もう一人気付いた運の悪いヤツが居るね、W-40-47から東北東に移動し始めたよ。 
部隊認識コードは―――43中隊、『アレイオン』だってさ!』

愛姫がスクリーン上で破顔する。 どうやら先行していた圭介も気付いたか。 それに愛姫も合意のようだ。 
ブランクがあっても、同期の戦友は話が通じ易くて助かる。

「そんな所か? じゃ、先導役は圭介に貧乏籤を引かせようぜ。 リーダーより『フラガラッハ』! 各機進路変更、W-44-55からW-45-65に抜ける!
CP、旅団通信系に繋げ! それと大隊CP経由で大隊長へ連絡、『我、第2大隊に続行す』、以上だ」

『りょうかい~! 『キュベレイ』全機! 進路は『フラガ』と同じく! W-59-66で第2大隊と合流する!―――重光線級狩りだよっ ぬかるんじゃないよっ!!』


―――了解!!

部下達も作戦行動を理解したようだ。 一斉に力強い声が唱和する。
BETA第2集団の重光線級推定数は約60から70体と推測される。 他には要塞級もいる。
それを事前に潰しておけば―――仕上げは第2と第4師団が袋叩きにしてくれるだろう。 BETA中衛の光線級は―――本隊に任すしかない。

失敗すれば? その時は防衛線の維持は難しい。 その前に俺達は金州郊外の荒野で骸を晒す事になるだろうな。















同日 2045 黄海 大連沖合 帝国海軍第2艦隊 旗艦『出雲』


「主砲、第15斉射―――撃ぇ!」

瞬間、視界が赤く染まる。 一瞬おいて圧力さえ伴う轟音。
50口径18インチ砲の作り出すエネルギーは、凄まじい勢いで巨大な主砲弾を音速の3倍以上の速度で吐き出す。

「第5戦隊、『高千穂』、『穂高』、第15斉射開始しました!」
「第8、第10戦隊、SGM(90式艦対地誘導弾)発射開始! 主砲射撃開始しました!」
「第12、第15戦隊、SGM発射開始。 主砲射撃開始まであと2海里です!」
「第2駆戦、第4駆戦、補給完了。 所定位置に着きました。 SGM発射シーケンス開始!」

第2艦隊の僚艦である、戦艦『高千穂』、『穂高』の2隻が、50口径16インチ主砲10門から一斉に火を吹かせている。
第8、第10戦隊の重巡4隻からは一斉に艦対地誘導弾が飛翔する。 但し第8戦隊の2隻―――『最上』と『三隅』―――は、巡洋戦艦と言った方が良いかもしれない。
排水量で3万トン超は一昔前ならば、立派に戦艦と言える。 その55口径12インチ(305mm)主砲は高発射速度・高初速・長射程の艦載砲として世界的に有名だった。
今も3連装3基9門の主砲弾を、異常な程の発射速度―――毎分20発―――で吐き出し続けている。

そしてその2隻より小振りな第10戦隊の重巡2隻―――『足柄』と『羽黒』―――もまた、艦載砲としては優秀と言われる60口径8インチ(203mm)主砲を地上のBETAへ叩きつける。
そして随伴する軽巡洋艦群も、65口径5インチ(127mm)主砲をふた昔前の機関砲の如くの勢いで射撃し続けていた。

帝国海軍巡洋艦の艦載砲―――65口径5インチ砲、60口径8インチ砲、そして最上級の55口径12インチ砲。 
これは全て同系統の高発射速度砲である。 元はイタリアのオート・メラーラ社が開発した『Oto Melara 76mm砲』だった。

高発射速度と軽量化を両立し、優れた性能を有する同砲を70年代前半に採用した帝国海軍は、この砲の優秀さに惚れ込んだ。
全駆逐艦の標準艦載砲として装備すると同時に、その後継砲である『Oto Melara 127mm砲』を巡洋艦用に採用したのだ。

更には欧州失陥後にオート・メラーラ社の技術陣、その一部を招聘して改良型の65口径5インチ砲、発展型の60口径8インチ砲を開発・配備するに至る。
最後には『究極の速射砲』と各国海軍関係者に言わしめた最上級搭載の55口径12インチ砲の開発に成功した。
オート・メラーラ社が日本からの招聘を受けた理由は、イタリア政府が本土失陥後の軍需企業保護政策を、戦術機関連企業に偏向させ過ぎたせいだと言われている。


戦艦群の巨砲、そして巡洋艦群の各種速射砲が地上へ向けてあらゆる口径の艦載砲から、砲弾を陸上のBETA群に向けて叩き込む。
既に重金属雲は規定値を十分に満たしている。 その分厚い雲を貫いて夜空へ突き抜けるレーザーも確認されるが、砲弾を一瞬で溶解させ得る程の余力は残っていないようだ。

戦艦の主砲弾が重金属雲を突き抜けた所で炸裂し、子弾を広範囲にばら撒いた後で砲弾本体が地表に激突しBETAを吹き飛ばす。 直撃された個体は跡形も無く押し潰された。
巡洋艦は仰角を浅くとって海岸線に比較的近い場所にいるBETAへ向けて、途切れる事無く砲弾を叩き込み続ける。
更には甲高い飛翔音を残し、100km以上彼方のBETA群へ降り注ぐ大量のSGM。 海軍の1個艦隊による支援砲撃は、陸軍砲兵旅団10個分以上とも言われていた。


「参謀長、これまでの被害は?」

第2艦隊司令長官・賀来寛治中将が固太りの体型から、かくや、と思える野太い声で確認する。 視線は外に向いたままだ。

「戦艦群は未だ軽微です。 陸軍の戦術機部隊が後衛の重光線級狩りに突っ込むらしいですので、厄介な高出力レーザー照射を浴びずに済むでしょう。
それにこの辺りの陸地は比較的標高が低いですから、中衛の光線級の見越し照射範囲外から自由に叩けます」

これから海岸線に比較的近づく巡洋艦群は、判りませんが・・・ と、暗に巡洋艦群は主砲ではなく、SGM主体で攻撃すべきでは? と進言する。
SMGの射程距離は100km以上。 戦艦の主砲より余程長い手を持つのだから。

「・・・イージス艦には、AL砲弾を定期的に混ぜるよう伝えろ。 重金属雲の濃度を落とすなとな。
それと、さっきの陸軍の戦術機部隊だがな。 脱出するとなればやはり南だろう?」

最早、かなり危ない戦域まで陸上は圧迫されている。 
東―――重光線級に向かって突入していった陸軍の戦術機部隊は元の場所には戻れまい。 そこは既にBETAが群がる場所だ。

「そうなりましょう、北では支援が有りません。 南へ出て、一気に第11軍団の防衛戦区へ。 海岸線を突破して」

―――姿を見せたら、巡洋艦と駆逐艦の速射砲で支援してやれ。 ああ、その前に4航戦(第4航空戦隊)と5航戦(第5航空戦隊)で支援もな。

賀来中将はそう言ったきり、再び炎の広がる陸地に視線を戻して戦況を見守り始めた。














同日 2055 遼東半島 金州東方25km


『―――見えたっ 重光線級!!』

先頭を進む摂津の声が弾んだ。
地形を利用して、僅かな起伏を迂回しながら察知されないよう慎重に進んだ結果、思わぬ時間を喰ったがどうやら完全な奇襲が成功しそうだった。

「よし、摂津、その場で見張っておけ。 最上、周辺警戒。
―――『フラガラッハ』より『ライトニング』、W-70-68で重光線級71、要塞級66を確認。 移動速度30km/h、進路は西南西。 他種BETAは確認されず」

『ライトニング、了解した。 『フラガラッハ』、現在地で待機。 『ガンスリンガー』、『ソードダンサー』、『キュベレイ』、各中隊は『フラガラッハ』と重光線級に当れ。
ライトニングと『アレイオン』は要塞級を始末する。―――各中隊、攻撃起点を確保』

静かに他の中隊が移動を開始する。
俺の中隊の両翼には、右翼に木伏さんの『ガンスリンガー』、左翼に緋色の『ソードダンサー』が位置し、その更に左翼に愛姫の『キュベレイ』が位置を取った。
右翼の少し小高い丘の中腹に宇賀神少佐の『ライトニング』が。 その更に奥に圭介の『アレイオン』が布陣して攻撃準備が完了する。

目前、数百mの場所を要塞級の巨体が通り過ぎる。
主機出力をギリギリまで落としているし、大型種は小型種ほど認識能力は高くないようだ。 まだ気付かれていない―――よし!

『―――全機、戦闘出力に上げろっ! 攻撃開始!!』

宇賀神少佐の命令と同時に、59機の戦術機が一斉に跳躍ユニットの咆哮を上げて襲いかかった。
完全に奇襲だ。 奇襲が成功したのだ。 突撃砲が火を噴く。

「リーダーより『フラガラッハ』全機! 遠慮はいらん、全て喰らえっ!!」









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