突発的なネタ集その2
また電波が俺を操ったんだ!
黒金を困らせてみるシリーズ
その1
爆炎が立ち昇り、突撃砲の咆哮が鳴り響く夜の廃墟。
何度もこの日に目覚める青年、黒金 大和は、何度も繰り返した記憶の通りに行動していた。
目覚めた部屋のあるマンションから必要な物だけを持ち出し、BETAに遭遇しないように、武器が落ちている場所まで走る。
戦車級か、闘士級か、遭遇した経験から兵士級かもしれないBETAに食われた機械化歩兵部隊の装備。
血塗れのそれを拾い上げ、残弾を確認して逃げる為の車両がある場所まで走る。
その間に兵士級に遭遇するが、ライフルで撃ち殺す。
「毎度毎度、目覚めが最悪だッ!」
この世界の、この物語の主人公である彼と違って、大和は目覚めた瞬間からこの地獄だ。
しかも脱出しなければ爆風に巻き込まれて死亡、何かの脱出ゲームかとツッコミたくなる。
記憶の通り、全滅した歩兵部隊の車両を発見し、乗せられている武装を確認。
そしてつい、彼らの家の前を通った時、今までのループでは在り得なかった光景が視界に飛び込んできた。
「な――ッ、生存者だと!?」
今まで何度もこうして通過したが、誰も居ないし居た形跡も無かったこの場所。
だが今、兵士級に殺されそうになっているのは、間違いなく人だ。
「こなくそッ!」
ハンドルを切りながら助手席に置いてあったロケットランチャーを構える。
「伏せろッ!!」
大声で叫びながら照準を兵士級の大きく開いた口へとむける。
気の抜ける低い音と反比例の衝撃に踏ん張りながら、放たれたロケットの着弾を見守る。
人影は、咄嗟に伏せたのかへたり込んだのか謎だが身体を小さく丸めていた。
着弾し、肉片(?)を撒き散らして死ぬ兵士級。
間に合った事に安堵しつつ、貴重な武器が無くなったと少し損得勘定。
「無事かッ!?」
ライフル片手に、人影に走り寄ると、その人影は震えながらこちらを見上げてきた。
「――――ッ、お前は!?………………えっと、坊や、お名前は?」
「ひっくっ、えっぐっ…しろがね たけるぅ…!」
頬を引き攣らせながら、何となく見覚えと言うか、誰かに似てる人影…と言うか少年に問い掛ける大和。
その少年は、恐怖で震えながら確りとお名前を答えた。
「………………なんでやねん………」
大和の虚しいツッコミが虚空に消え、遠くで撃震が墜落した。
やまとたける!~もしもタケルちゃんがショタキャラだったら~
運命の日から一年余り――――
ここ、帝都城にて、帝国斯衛軍大尉である黒金 大和は、ひたすら襲い来る頭痛と戦っていた。
「はい、タケル君、あ~んですわ♪」
「あ~ん!」
「美味しいかしら?」
「うんっ、美味しいよユウヒお姉ちゃん!」
ニッコリと素敵なショタスマイルで答える武…否、タケルきゅんに、悶えるのはこの城で一番偉い筈の女性。
でも今はプリン片手にショタボーイを愛でるのに大忙し。
「あの、殿下、話を進めても宜しいでしょうか?」
「あら、黒金殿、居たのですか?」
えぇ、ずっと居ましたとも。
そう心中で答えながら、プリンを食べるタケルきゅんを自分の隣に引き戻す。
「あぁっ、まだ物足りません!」
「プリン三つもあ~んで食べさせたのだからもう駄目です、タケルが虫歯になったらどうするのです!」
微妙にずれた大和、何気に彼もタケルきゅんの魅力に狂わされているのかもしれない。
「で、私達が国連軍へと降る件ですが…」
「黒金殿一人で頑張ってくださいな、タケル君は私が責任を持って育てます故…」
おほほほほ…と笑いながら逆光源氏計画を考えている殿下。
ダメだこの人、使い物にならねぇ…と内心で呟いて、タケルきゅん小脇に抱えてさっさと退室。
素晴らしき逆光源氏計画に脳内フルスロットルな殿下は気付かない。
「殿下は当てにならん、こうなれば香月司令だけが頼りだ…!」
「ヤマト兄ぃ、今度はどこいくの?」
脇に抱えられたまま見上げてくるタケルきゅん、並みの女性なら一発KOなそのショタ仕草に、擦れ違った女性が崩れ落ちて悶える。
「歩く女性攻略兵器だな…今度は、国連軍という所だ」
「ふ~ん…ねぇねぇ、せんじゅつき乗れる!?」
「乗れるとも、好きなだけ乗れるぞ」
大和の言葉に、わ~いっと無邪気に喜ぶタケルきゅん。
あぁ、なんでこうなったんだろうなぁと己の不幸を嘆きながら、二人は城を後にする。
この後、連れ去られた(悠陽主観)タケルきゅんを取り戻す為に、国連横浜基地に何度もお忍びで侵入してくる殿下が居たりする。
「とりあえず、大丈夫なのそいつ…」
「言わないで下さい、俺も折れそうなんです…心とか」
横浜基地にて、夕呼先生と謁見。
で、夕呼先生は霞とあやとりに興じるタケルきゅんを指差して問い掛ける。
「だ、大丈夫です、これでも戦術機の操縦は完璧でした、惨い事に」
「惨いんだ…」
「惨いんです…」
何やら色々な感情が込められた言葉に、かなり引く夕呼先生。
大和の言う惨いというのは、見た目10歳程度のショタ少年が、戦術機をギュンギュン動かして戦えちゃう事。
しかもこんな見た目と中身なのに、強さは今の大和より上。
ぶっちゃけ、紅蓮大将にも勝った。
「とりあえず、強化装備は特注しておくわ…」
「お願いします、管制ユニットは俺が改造しますから…」
体格の問題でまともに動かせないタケルきゅんは、専用の操縦席を大和に用意してもらうのだ。
207訓練部隊にて―――
「シロガネ タケル、10歳です!」
「可愛い~~~~っ!!!」×11
帝都城で礼儀を教えられたタケルきゅんの姿に、207の乙女は一発で陥落。
PXにて―――
「こんな小さな子が戦うなんて…坊や、確り食べるんだよっ!?」
「ありがとうおばちゃん!」
食堂で全おばちゃん達が号泣した。
させたタケルきゅんは見た目の問題で少尉さん。
特別を付けて、徴兵年齢とかは夕呼先生が誤魔化したらしい。
A-01にて―――
「お姉ちゃんたち弱いね!」
「なんですってこのガキゃぁぁぁっ!?」
「水月、ダメだよ、こんな可愛い子を殴る気っ!?」
「速瀬中尉、この子を殴る前に、私を倒して下さい!」
止める遙と、立ち塞がる風間。
「速瀬!」
「っ、は、はい!」
「タケルきゅんを殴るなら私を殴れ。しかし私は殴り返すぞ」
「え゛!?」
伊隅大尉も堕ちていた。
南の島にて―――
「わーーーいっ!!」
「あぁ、タケルきゅんのモロ肌…!」
「じゅるり…」
「眩しい、今の私に彼の笑顔は眩し過ぎるわ…!」
腐女子…と言うか、ショタに目覚めた数名。
誰が誰とは、彼女達の名誉とキャラの為に公言しない。
PXのあの事件にて―――
「ガキの分際で、改造機、しかも少尉だと!?」
「うぅっ…怖くないもん!」
掴み上げられるタケルきゅん、掴み上げたお馬鹿少尉は、自分が置かれた現状に気づいていない。
「オイお前…」
「あん…?―――げっ!?」
「俺達のアイドル(息子とか弟とかの意)に手を出すたぁ、ふざけた野朗だなおい?」
「タケルきゅん泣いてるじゃねぇか、てめぇどう償う気だコラ?」
声をかけられて振り返る少尉、そんな彼を取り囲むのはガタイのイイお兄さん達。
気がつけばタケルきゅんは女性衛士達に助けられ、大丈夫? 怪我は無い?と慰められている。
この瞬間、この馬鹿少尉の未来は決まった。
アッーーー!!
クーデターとか―――
「私のタケル君を虐めるのは何処の誰かしらーーーーーーーっ!!!」
はっちゃけ殿下が自分の専用機でクーデター軍を千切っては投げ千切っては投げ。
と言うか、斯衛軍全機出動ですね、わかります。
米国出番なし。
沙霧大尉? 一撃昇天でした。
佐渡島ハイヴとか―――
「タケルきゅんが見てるのに、負けられないのよぉぉぉっ!!!」
女性衛士達の能力が超UP。
BETA涙目。
「あの、俺の開発した機体の活躍…あ、無いですか、そうですか…」
大和も涙目。
「ねぇ、わたしの出番は…?」
純夏も涙目。
その後、生きてタケルきゅんと添い遂げる。
その志を胸にした戦乙女達の活躍で、あ号目標は消滅。
タケルきゅんは多くの女性に囲まれ、幸せに暮らしましたとさ……
大和「………………あるぇ~( ・3・)? 俺は?」
おしまい
その2
爆炎が立ち昇り、突撃砲の咆哮が鳴り響く夜の廃墟。
何度もこの日に目覚める青年、黒金 大和は、何度も繰り返した記憶の通りに行動していた。
目覚めた部屋のあるマンションから必要な物だけを持ち出し、BETAに遭遇しないように、武器が落ちている場所まで走る。
戦車級か、闘士級か、遭遇した経験から兵士級かもしれないBETAに食われた機械化歩兵部隊の装備。
血塗れのそれを拾い上げ、残弾を確認して逃げる為の車両がある場所まで走る。
その間に兵士級に遭遇するが、ライフルで撃ち殺す。
「毎度毎度、目覚めが最悪だッ!」
この世界の、この物語の主人公である彼と違って、大和は目覚めた瞬間からこの地獄だ。
しかも脱出しなければ爆風に巻き込まれて死亡、何かの脱出ゲームかとツッコミたくなる。
記憶の通り、全滅した歩兵部隊の車両を発見し、乗せられている武装を確認。
そしてつい、彼らの家の前を通った時、今までのループでは在り得なかった…と思う光景が視界に飛び込んできた。
「な――ッ、生存者だと!?」
今まで何度もこうして通過したが、誰も居ないし居た形跡も無かった…と思いたいこの場所。
だが今、兵士級に殺されそうになっているのは、間違いなく人だ。
何となくその生存者がショタな少年だったらどうしよう、嫌だな~という自分でも分からない感情を抱く大和。
「こなくそッ!」
ハンドルを切りながら助手席に置いてあったロケットランチャーを構える。
「伏せろッ!!」
大声で叫びながら照準を兵士級の大きく開いた口へとむける。
気の抜ける音と反比例の衝撃に踏ん張りながら、放たれたロケットの着弾を見守る。
人影は、咄嗟に伏せたのかへたり込んだのか謎だが身体を小さく丸めていた。
着弾し、肉片(?)を撒き散らして死ぬ兵士級。
間に合った事に安堵しつつ、貴重な武器が無くなったと少し損得勘定。
「無事かッ!?」
ライフル片手に、人影に走り寄ると、その人影は震えながらこちらを見上げてきた。
「――――ッ、お前は!?…………えっと、どなたですか?」
「し、しろがね、た、たけの…白銀 武乃よっ! アンタこそ、って言うかここ何なのよっ!?」
予想を斜め上でぶっちぎる展開だった。
「………………なんだってーー……」
呆然とした大和の言葉が、虚しく響いた。
うん、強制終了なんだ、すまない。
流石に大和君が大変だと思うから今日はこれ位で終わりにするよ。
もしも続きが見たいなら、TSでOK! か、最初から女性で逝こうぜ!と電波を送って欲しいな。
うん、自分でも何を書いているのかもう分からないんだ。
目覚めたら女性になっていたタケルちゃんも捨て難いけど、最初から女性のタケルちゃんも良いよね?
うん、勿論エイプリルフールな嘘ネタだよ?