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No.40849の一覧
[0] マブラヴ オルタネイティブ ちいさなゆうきのおとぎばなし[門平太郎](2014/12/31 20:24)
[1] 生い立ち①[門平太郎](2014/12/31 20:40)
[2] 大深度長駆侵攻[門平太郎](2014/12/31 20:24)
[4] 天山山脈防衛戦①[門平太郎](2015/01/11 12:24)
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[40849] 大深度長駆侵攻
Name: 門平太郎◆cf755985 ID:53b8bbc7 前を表示する / 次を表示する
Date: 2014/12/31 20:24
1984年2月24日


インド領ジャンムー・カシミール州レー陸軍基地

元々同基地は空軍基地として運用されていた。BETA大戦の影響で、航空兵器が無力化され、有効な対地兵装を活かす為には既存の空軍の装備では全く意味が無い。
元々大規模な空港整備計画があった物を変更し、インド北部の山間部基地郡における最大規模の軍事施設へと整備されていた。多くのMIG-21バラライカが飛び交っている。
中国人民解放軍によって構築された崑崙山脈要塞陣地群が機能していた頃は、まだ幾許かの余裕を残していた。崑崙山脈要塞陣地群が次々に後退し、流入するBETA物量には抗しようも無い。結果、BETAによる中規模侵攻を頻発している。何度も侵攻に耐えぬいた爪あとが巨大な基地のあちらこちらに残っている。
インド軍だけでなく大東亜連合軍においても、ヒマラヤ山脈などの山間部に要塞陣地を多重に構築し、絶望的な防衛戦を強いられている。
その多重要塞陣地ですら後退を重ねている。平野とは違い支援砲撃の効果が減衰されてしまうのだ。ただその山間のお陰か、BETAの侵攻速度も同様に遅くなる上、侵攻方向の予測が容易という点は厳しい現状を耐える事が出来た要因となっていた。最大規模のハイブ――カシュガルハイブからの侵攻に今も耐え続けて来たのだ。
その様な事もあり、インド軍の現在における構成は、遠の昔にインド空軍を解体し、多くがインド陸軍へ編入される形で戦力を再編したものとなっていた。
インド陸軍、インド海軍、インド沿岸警備隊、そして旧三軍共同で研究を行っていたインド戦略核運用研究隊が格上げされ、インド戦略核支援隊となっていた。

そんなインド軍の最前線に急報が届いた。

「――司令! アダムプール基地以西において、軍団規模BETA群が出現。個体数測定不能! 同基地やアワンティポラ基地から出撃した第18戦術機甲連隊と第1002砲兵旅団が抗戦を開始したそうです! またアンバーラー基地のインド戦略核支援隊第4中隊インドラが出撃準備中!」

「何! 馬鹿な! 我々の観測には何も問題はなかったはずだ! 情報を再確認せよ!」

基地司令の驚きの声が響く。焦りと同時に現状の把握に努めようとする。

「司令......それが既に突撃級の先鋒が連隊規模で近づいているとのデータも来ています!」

絶望したその声が、届くと一時、司令は思考する。

「......なんて事だ。我々が10年の間に盟友の屍を積み重ねる事で守り通して来たこのインドの本土に侵入を許してしまったか。――奴らは突撃一辺倒の......時折奇襲を行うくらいしか脳の無い下等生物だったはずだ.!
.....これほどの規模の奇襲を行うとは、どこにそんな戦力が......マシュハドか!」

それもそのはずである。加速度的に分化し続けていた欧州のハイブと比べ、カシュガルとマシュハドのハイブの分化頻度は少なかった。
その大規模侵攻をうまく阻止できていたと考えてしまう所ではあるが。ハイブの規模などモニュメントと衛星写真での個体数判別などでしか予想出来ないのだ。逆に我々の阻止が効果的だったからこそ、学習したのではないだろうか。
BETAには何がしかの大深度地下侵攻能力を保有するのではないかと、基地司令たる少将は思考した。

「――データベースを洗い出せ! 欧州の戦線で似たようなケースが無いか即時調べろ!」

「――はっ!」

この日を境にインド亜大陸戦線は窮地に立たされる。その綻びは更に中華戦線へも波及する。


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