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No.3960の一覧
[0] これはひどいオルタネイティヴ(ぶち壊し注意)[Shinji](2008/08/24 12:52)
[1] これはひどいオルタネイティヴ2[Shinji](2008/08/25 11:13)
[2] これはひどいオルタネイティヴ3[Shinji](2008/08/25 11:11)
[3] これはひどいオルタネイティヴ4[Shinji](2008/08/26 04:35)
[4] これはひどいオルタネイティヴ5[Shinji](2008/08/26 23:24)
[5] これはひどいオルタネイティヴ6[Shinji](2008/08/27 20:54)
[6] これはひどいオルタネイティヴ7[Shinji](2008/08/28 16:19)
[7] これはひどいオルタネイティヴ8[Shinji](2008/08/29 20:22)
[8] これはひどいオルタネイティヴ9[Shinji](2008/08/30 23:24)
[9] これはひどいオルタネイティヴ10[Shinji](2008/08/31 22:48)
[10] これはひどいオルタネイティヴ11[Shinji](2008/09/01 21:59)
[11] これはひどいオルタネイティヴ12[Shinji](2008/09/03 08:21)
[12] これはひどいオルタネイティヴ13[Shinji](2008/09/05 10:13)
[13] これはひどいオルタネイティヴ14(+用語ver1)[Shinji](2008/09/07 08:57)
[14] これはひどいオルタネイティヴ15(+伊隅戦乙女隊ver1)[Shinji](2008/09/09 12:53)
[15] これはひどいオルタネイティヴ16[Shinji](2008/09/11 14:52)
[16] これはひどいオルタネイティヴ17[Shinji](2008/09/13 17:38)
[17] これはひどいオルタネイティヴ18(+伊隅戦乙女隊ver2)[Shinji](2008/09/16 23:33)
[18] これはひどいオルタネイティヴ19[Shinji](2008/09/19 22:36)
[19] これはひどいオルタネイティヴ20[Shinji](2008/09/23 02:45)
[20] これはひどいオルタネイティヴ21(+用語ver2)[Shinji](2008/09/26 21:20)
[21] これはひどいオルタネイティヴ22(+第207衛士訓練部隊)[Shinji](2008/10/02 22:28)
[22] これはひどいオルタネイティヴ23[Shinji](2008/10/09 19:42)
[23] これはひどいオルタネイティヴ24[Shinji](2008/10/23 01:55)
[24] これはひどいオルタネイティヴ25[Shinji](2008/10/31 02:49)
[25] これはひどいオルタネイティヴ26[Shinji](2008/11/22 04:34)
[26] これはひどいオルタネイティヴ27[Shinji](2008/11/25 18:05)
[27] これはひどいオルタネイティヴ28[Shinji](2008/12/14 03:54)
[28] これはひどいオルタネイティヴ29[Shinji](2009/01/11 03:35)
[29] これはひどいオルタネイティヴ30(前編)[Shinji](2009/01/17 04:11)
[30] これはひどいオルタネイティヴ30(中編)[Shinji](2009/01/21 01:11)
[31] これはひどいオルタネイティヴ30(後編)[Shinji](2009/01/28 12:16)
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[33] これはひどいオルタネイティヴ32[Shinji](2009/02/19 03:33)
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[44] これはひどいオルタネイティヴ39(後編)②[Shinji](2009/05/25 02:35)
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[3960] これはひどいオルタネイティヴ35
Name: Shinji◆9fccc648 ID:37b9b89a 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/03/30 03:38
これはひどいオルタネイティヴ35




2001年12月01日 早朝


……今日で早くも12月。この世界に来て、既に半分以上の日数が経過している。

これから後 一ヶ月のうちに、クーデター・甲21号作戦・横浜基地襲撃・桜花作戦……と、
アホみたいなペースで連戦が待ち受けている。普通に考えると無茶にも程が有るよな~。

それなのに白銀大佐でもなかった彼がクリアできたのは、天運に恵まれたからなんだろう。

何せ数え切れないくらいループしてたんだし、唯一"あの物語"が鑑と世界を救えたって事になる。

極端に言えば……ミスれば簡単に死ねる総戦技評価演習やクーデターでのリセットは勿論、
横浜基地に入る段階で伍長ズに射殺される可能性も十分に有ったってワケだ。

だったら"俺"はどうなるんだろう? そりゃ決まってるだろう、仲間全てを救うルートだよねっ?

ぶっちゃけ生き残る自体が厳しいと思うけど、白銀大佐の勇気に途轍もなく励まされている。


「…………」

「すぅ、すぅ……」


さておき。昨日は霞との"あ~ん"イベントが有ったけど、俺は早くも追加イベントの真っ只中。

今朝は霞が起こしてくれる前に目が覚めたので時計を見てみると、何時もの時間が過ぎている。

よって妙に思ってカラダを起こしてみると、何か違和感が有ったのでソレに目を移してみた。

すると、どうでしょう? 黒の掛かったスリップ姿の霞が"うささん"を抱えて寝てるじゃないですか!

ヤベェ……超絶に愛らしい。 うささんコノ野郎、俺と代われ。ちなみに抱いてるのヌイグルミね?


「……フッ」


しかし、どうだろう。これは予測できていたモノなので、俺は大きく動揺する事は無かった。

良かった……やはり俺は"こう言う面"に置いては自重できる様だ。……余裕すら浮かんでくる。

そうだよそ~だよ、こんな可愛い寝顔をする少女を襲える訳が無いじゃないですかっ!

故に軽く自然な笑みを浮かべながら霞の髪を撫でたりしていると、何故か急に寒気を感じた。


「!?」


≪くるっ≫ ←素早く振り向いた白銀


「…………」

「…………」


――――第一印象はトーテムポール。

少し開いたドアから顔ダケを出した篁とイリーナちゃんが俺を見ていたのだ。

ちなみに上が篁で、下がイリーナちゃん。身長差とか些細な事が関係しているんだろうね。

……って"何か見られちゃいけないモノ"を見られた様な気がする!! どうすれば良いんだ!?


「…………」

「…………」


≪――――バタンッ≫



流石に対応が遅れて焦っていると、2人は無言でドアを閉め視界から消えた。

篁は昨日と同様に普通に驚いたカンジのままで、イリーナちゃんは再びレイプ目でした。

……あれっ? 昨日 再会した時は治ってたのに何でまた発症してるんですかッ?


「うぅ~む」

「んっ……」

「あっ、霞」

「……おはようございます」

「おはよう。いきなりだったな~霞、御陰で見られちまったぞ?」

「す、すみません」

「良いって良いって、とにかく着替えていてくれ」

「はい……」

「さ~てと」

「……(思ったより薄い反応でした……残念です)」




……




…………




……30秒前。


「(ま、まさか社が白銀少佐と一緒に寝ていたなんて……)」

「……ッ……」

「(彼と社との義兄妹としての関係は、思った以上に進展していたのね)」

「篁中尉!!」

「えっ?」

「あれは、あれは一体どう言う事なんですかッ!?」


≪ガクガクガクガク!!≫


「お、おおぉおっ落ち着いてください! そそそそれにゆゆゆ揺らさないでくださッ」

「あの娘の事を知っているのは私の方が長いんですっ! それなのに一緒に寝るだなんて――――」


≪――――ガチャッ≫


「うわっ、びっくりした」

「!? し、白銀さん……」←唯依の前では既に容認

「何だか篁が参ってますけど、何してんです?」

「こ、ここここれはですねッ」

「落ちつけイリーナ中尉……心を冷静にして考えるんだ」

「!?」


≪┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨……≫


「こんな時どうするか……2・3・5……落ちつくんだ、素数を数えて落ちつくんです。
 素数は自分の数でしか割る事のできない孤独な数字……貴女に勇気を与えてくれる」

「……ッ……な、7・11・13・17・19・23・27・29……あっ」


――――って、何で間違えてるんですかイリーナちゃん。確かに俺も直ぐには出てこないけど。


「大丈夫か? 篁」

「も、問題無いです」

「イリーナ中尉も落ち着きました?」

「は……はい(そうだわ、何せ"白銀さん"じゃない……)」

「話は篁に聞いてんですよね? その通りの事ッスから、今回の件も深く考えないで下さい」

「わ、わかりました(……あの娘に信頼されるのも、彼なら難しく無いわ……私がそうだった様に)」

「それなら良かった。んで、今日の俺の予定なんスけど――――」

「はい?」×2


……誤解も解けた様だし、この今朝の霞の件については問題無いかな?

素数 云々に関しては全く説明にはなって無いだろうけど、イリーナちゃんは自己完結した様子。

だったらOK。少し心苦しい気はするけど、今日も2人には俺を抜いて訓練して貰う事にしよう。




……




…………




4人での朝食を終え、渋々と言った様子の篁&イリーナちゃんと別れた俺と霞。

だけど今回の"特殊任務"は最重要なんだよ許してくれ……イリーナちゃんは別に良いかもだけどね。

んで俺と霞は地下にエレベータで降りると、待ってましたと言わんばかりの ゆーこさんと対面。

昨夜の深夜に電力供給の為に停電が有ったらしいけど些細な事、下準備は万端らしかった。

それからトントン拍子で最終調整も進み……ゆーこさんと霞に見送られて"この世界"から一旦消える。


「――――さいなラッキョ」

「!?」

「……っ?」


ぶっちゃけ怖いイベント。だけど自重せず真剣な表情で、2人にバカな暫しの別れの挨拶をした。

霞は意味が分かって無いのか反応を示さなかったけど、ゆーこさんはズルっとコケてしまう。

"こっち"じゃチャマゴはまだ使えるんだな……そんな満足感を得ながら俺は白銀の世界に旅立つ。


「ども~、ゆーこさん……じゃなくって香月先生」

「えっ? あんた……白銀よね?」


結果 無事 白稜柊学園の裏手の丘で意識を取り戻した俺は、こっちの ゆーこさんと無難に接触。

白銀の記憶を頼りに、余計な感情をスルーして彼女と会う事ダケを考えたのだ。

帰還イベント関連じゃ鑑を中心に、色々なEXキャラと接する機会が有った気がするけど、
オルタ世界に戻っちまえば全てが白紙に戻る。だから……余計な感情移入は避けるべきなのさ。

接すれば接する程 皆の記憶がオルタに吸われるっぽいしな、全ては数式の回収が全てだ。

んで……完成寸前の論文を見せると"こっち"の ゆーこさんも興奮して俺に抱き付いてくる。

そして必然的に俺を襲うオッパイの感触と、キッスの嵐。……嗚呼、役得って言うか生殺し?

さておき、3日後 以降には完成を約束してくれた、香月先生。こっちの都合で回収させて貰おう。


「さ~てと」


簡単だけど、僅か1時間で任務完了。後はオルタの世界に戻るのを待つダケだ。

……しかしながら、白稜柊に留まっていてはEXのキャラと再会してしまうハズなんだよね。

特に鑑に姿を確認された時点で逃げられない。逃げたで逆に気になり、記憶の流出が早まる。

よってキスマークをしっかり拭った俺は、細心の注意を払って学園を立ち去ったのだった。


≪――――ドゴオオオオォォォォンッ!!!!≫


「面白ぇッ! バルジャーノン……っぱねぇ!!」


……そして時計を確認しつつ、残り1時間半弱の間。(元からの制限時間は3時間)

郵便局で持って来た数十年前の硬貨を現金に換えると、俺はバルジャーノンを遊んで過ごした。

EXに来たら一度はやってみたかったんだよね~。正直2001年のゲームじゃね~ぞコレ。

ちなみに今後 配備される新武装の事を考えて、カイゼルやシャオ・ミュンには乗らなかった。

主に殴る兵器……ナックルやパイルバンカーっぽい武装を持つ機体を使ってゲームを楽しんだりする。

だけど1時間半なんてゲームをしてりゃアっと言う間。俺は大至急トイレに駆け込んで時を迎えた。




……




…………




2001年12月01日 午後


――――気付いたらオルタの世界に戻って来た俺を、行きの様に ゆーこさん&霞が迎えてくれた。


「それで、どうだったの?」

「例のアレは3日後には完成するそうです」

「そう……ご苦労様」

「……ッ……」(ふらっ)

「ちょっ、霞?」


≪――――がしっ≫


「……っ……」

「どうしたんだ、大丈夫か?」

「だ、大丈夫です」(どきどき)

「なら良いんだけど、まさか……あァっ!?」

「気が付いたわね? 白銀(……それにしてもワザとらしいわね)」

「ん~っ、詳しくは説明できませんけど、俺が"あっち"に戻るに当たっては、
 霞の存在が必要不可欠で、しかもカラダに凄い負担が掛かってたりするんですよね?」

「その通りよ」

「……くッ……」


"こっち"に戻って来るや否や、倒れそうになった霞を胸に抱いて、たった今 思い出した。

そうだよ……霞のリーディング能力が帰還には必要で、絵とか描いて俺を繋ぎ留めていたんだ!!

なのに俺って奴ァ~後半はバルジャーノンで遊んでたダケ……なんてダメ人間なんだ……

こりゃ~ワビの入れ様も無いぜ霞ッ。よって申し訳ない気持ちで彼女を抱き締めてしまう俺。


≪――――ぎゅっ≫


「!? し、白銀さんッ?」

「霞、すまなかった……しんどかったよな?」

「そ……そんな事は」

「心配する必要は無いわ、白銀」

「ゆーこさん?」

「あんたが帰還する。要は社が"こうならないと"人類に未来は無いの。……判ってるでしょ?」

「そりゃ~そうですけど」

「白銀さん……私なら、大丈夫です」

「そう言ってくれると助かるよマジで」


……俺がバルジャーノンをしている。つまり霞は俺の"遊んでいる風景"も描写していたのだ。

しかも神経を磨り減らしながら……こりゃ~申し訳なくも思いますってホント。

帰還イベントをこなさないとクリア不可能ってのは分かるけど、それにしても遣り方が有るだろ。

こりゃ~今夜は反省して自慰抜きだな。そう無駄な決心しながら、俺は霞を胸から放した。


「……あっ」

「それじゃ~、ゆーこさん」

「何?」

「俺はこれで失礼させて貰います。霞……ゆっくり休んで置いてくれよ?」

「は、はい」

「ゆーこさんもね?」

「五月蝿いわね、言われなくっても分かってるわよ」

「すんません。……じゃ」


――――こうしてEXの彩峰の様にシュタッと右手を立てて退室する俺なのだった。




……




…………




「…………」

「社、カラダの方は大丈夫?」

「まだ少し目眩がしますけど、大分 落ち着いたみたいです」

「ふ~ん、昨日の午後の実験の時から妙だったけど……予定よりも随分 負担が無いわね」

「これも……白銀さんの為ですから」

「あらあら、アイツも果報者ね。でも……白銀は分かってて"あんな事"をやってたみたいよ?」

「えっ?」

「あっちの世界での"ゲーム"ってヤツよ」←霞がスケッチした画用紙を手に取りながら

「――――あっ」

「……社。アンタがリーディング能力を使えるって事は、白銀は知ってるって言ってたわ。
 だから少し頭を捻れば……いえ、白銀なら帰還するに当たって社に負担が掛かるのは分かっていた」

「…………」

「だから、あえてアイツは元の世界のゲームで遊んだ。社に"それ"を見せる為に。
 情報量が途轍もなくなってアンタの体に負担が重なろうと、更に兵器を充実させる為に」

「!?」


≪と、ところで霞……設計の仕事は順調か?≫


「これが"どう言う事"か分かるかしら?」

「……ッ……はい」

「久しぶりに"戻れた"って言うのに、アイツも生真面目なヤツよね~」

「そう、ですね。"元の世界"で親交が有った人達には、全く会おうとしていませんでした」

「少しくらいは許されるって言うのにね」

「だったらッ」

「社、どうするつもり?」

「……設計を再開します、資料は十分ですから(……それに、昨日も遊んで貰いましたし……)」

「ダメよ」

「えっ?」

「アイツは休めって言った。だから、今日は休みなさい」

「!?」

「下手に誤魔化して、新兵器の為に社に負担を掛けた事を隠したアイツだけど、
 其処までは望んでいない筈よ? ……だから、大人しくしていなさい」

「はい……う、うぅっ……」←嬉し泣きっぽい

「(全く白銀の奴、何で あたしが社を泣かせなきゃならないのよッ?)」




……




…………




「白銀少佐~ッ」

「篁か」

「戻られたのですね」

「あァ、今回の"特殊任務"は無事に済んだよ」

「そうですか……良かったです」

「そっちは どうだった?」

「月詠中尉は捕まらなかったので、ピアティフ中尉と共に途中まで訓練を」

「首尾は?」

「そ、それに関しましてはPXで如何ですか?」

「あァ良いよ?」

「有難う御座います(……し、白銀少佐を食事に誘うダケで何故 緊張してしまうのかしら?)」

「イリーナ中尉はどうしてんの?」

「残念ながら、職務が残っているそうで遠慮されました」

「そっか~。昨日も俺の指示で遣らせちまったし、負担だったりしてねェ?」

「!? それは無いかと思いますッ」

「何で?」

「申せません」

「へぇあ」

「で、では少佐」

「んっ? そうだね、行こうか」


地上に戻った俺がスタスタとPXを目指して歩いていると、後ろから篁が声を掛けて来た。

どうやら2人での訓練がイリーナちゃんの私用で中断されたらしい。まぁ~、仕方ないね。

だったら夕食の時間には多少 早いけど……適当にダベりながら部下と飯とゆくべきかな?

何か篁が可愛い気がするけど気のせいだろう。そう思いながら歩き出そうとすると――――


≪――――ッ!!!!≫


「!? こ、こりゃあ……」

「ぼ、防衛基準体勢2ッ!?」

「いきなり何が有ったんだ?」

「分かりません、とにかく確認を急がないと――――」

「そりゃ正論だな、来い篁ッ」

「り、了解!」


まさかの防衛基準体勢2。 今更 驚かないけど、新たなイベントってワケですな。

出撃な予感しか しないんですけど、切り抜けるしかない。今は心強い部下も居る。

よって俺は再び地下へと降りるべく執務室を目指し、篁も慌てて俺に続いてくれた。




……




…………




「来たわね? 白銀、ついでに篁も」

「さっきぶりッス」

「篁臨時中尉、参りました」

「霞は何処へ?」

「流石に出て来たけど、部屋に戻して休ませてるわ」

「そうですか……で、何が起こったんです?」


――――まさかクーデターじゃ無いよな? 早すぎるし、洒落にはならんが想定外 過ぎる。


「佐渡島のBETAが再度 新潟から進行して来たわ」

「!? マジっすか」

「数は同様に、約5000。第34・55機動艦隊が迎撃中だけど、全滅も時間の問題ね」

「うげッ」

「そ、そんな……」

「前回の新潟上陸で、佐渡島ハイヴへの警戒は強まったみたいだし、発見自体は遅くは無いレベルよ。
 でも全体的に帝国本土防衛軍の動きは鈍いわね……これも"誰かさん"達の所為かもしれないけど」

「……誰かさん?」

「ゴホンッ。さておき、BETAの進行ルートは横浜基地なんですよね?」

「前回と同じなら、そうなるわね」

「だけど、今回は待ち構えてたワケじゃないんで結構ヤバい」

「その通り。まだ第12師団が新潟で食い止めてくれてるけど、そろそろ後退するわ。
 だから狙われている"此処"は、司令から早めに"デフコン2"へ移行する様に指示が降りたの」

「成る程~」

「…………」

「でも第14師団も援軍に間も無く到着するから、一応 放って置いても殲滅は可能ね」

「そうなると被害は?」

「あくまで予測だけど、前回の軽く3倍かしら」

「!?」

「そりゃ~困りますね」

「国連軍は痛くも痒くもないけどね、被害ダケで考えればだけど」

「でも……放置したらしたで国連軍 使えね~って思われるワケですね?」

「そう言う事」

「…………」×3


――――少しだけ緊迫した沈黙が続く。この空気は今になっても全く慣れていない。

それはそうと。ゆーこさんは目が"行け"と言っており、右隣の篁は両目に"期待"と書いてある。

なんだよぉう!! だったら最初から答えなんて一つしかないじゃないか~っ! 俺まさに、合掌。


「……篁、出れるか?」

「!? は、はいッ!」

「ゆーこさん、戦術機の具合はどうです?」

「アンタと篁の不知火S型は直ぐに出れるわ、25日に模擬戦をやって以来だしね」

「フォールディング・バズーカは?」

「配備済みよ。仕様はどうするの?」

「強襲制圧かな~?」

「そう。だったら変更は必要なさそうね」

「篁は"迎撃後衛"で構わないよな?」

「はいッ」


――――篁は格闘戦を得意としてるけど、中隊長の時期も有ったので実は"迎撃後衛"が十八番らしい。

XM3に慣れてきた今となっては伊隅にも匹敵する腕を身に付けており、マジで信頼できる部下だ。

しかし思った以上に突然のBETAの奇襲に動揺していない篁。流石は専用・武御雷を持つ武人だね。

だけど2機ダケで出撃ってワケじゃないよな? 他にも味方は欲しいので当然の流れで言ってみる。


「A-01は出れるんですか?」

「無理よ」

「ぇあ?」

「無・理」

「な、何でッスか?」

「最近あの娘達、実機訓練ばかりしてるから整備が追いついてないのよ」

「ちょっ……おま、訓練で戦術機が出れなきゃ本末転倒じゃないですか~」

「ど、同意です」

「五月蝿いわね。あたし専属の部隊なんだから、あたしが使い時に動かせれば問題無いのよ」

「へぇあ」

「ふふん、でも半分は冗談よ? 要は"今直ぐ"出れる機体が少ないって事。
 A-01は結構 遅れての出撃になるわね。……最速で2時間ってところかしら?」

「そ、そうッスか」

「2時間……」

「でも微妙なトコよね、下手したら戦闘が終わっちゃうかも」

「ふ~む」


こりゃマズいな~、何だか俺と篁ダケで出撃する羽目になりそうだ。

結構 押されてるみたいだし、国連軍からも多少は援軍を出す事にはなるみたいだけど……

ぶっちゃけA-01やラプターでも無い限り、XM3未搭載の友軍機なんぞ足手纏いでしかない。

ソコで現在、世界最強クラスのA-01との共同戦線といきたいトコなんだけど、
2時間後ってなんだよマジで……だったら2機で大抵の時間を戦わないとダメじゃないかッ。

だとすれば……そうだッ。整備する戦術機の数を減らして、時間を短縮すれば良いんじゃね?


「白銀?」

「……だったらA-01で出撃するのは"5機"で構いません」

「どう言う事?」

「涼宮達……元A分隊の5人を俺に預けてください、"死の8分"を耐え抜かせて見せますよ」

「!?」

「ともかく、ノンビリはしてられませんし俺達は行きます。なるべく急いでくださいね~?」

「……分かったわ」

「行くぞ篁」

「は、はいっ」


≪ガシュゥーーーーッ≫


よって俺は涼宮(妹)達……元A分隊に僚機として頑張って貰う事にしたのでした。

彼女達は初の実戦が、俺の立ち会えないクーデターだしなぁ……しかも誰か死ぬっぽいし。

だから俺のフォローが利く"今回"を初の実戦にして貰う事にし、それを耐えれば後も大丈夫だろう。

決して最近 会っていないA分隊の娘達とのフラグを立てたかったからではない、違うよマジで。

一方、どうやら ゆーこさんは許可してくれた様で、俺が退室する時には既に受話器を取っていた。


「もしもし、ピアティフ? A-01の不知火S型・5機の整備を、
 30分以内で終わらせるように指示しなさい。番号は……8から12よ」




……




…………




2001年12月01日 深夜


……戦術機のコックピットに乗り込んでから、既に時間の感覚なんぞ無かった。

何故なら直前まで仮眠しているからだ。これも仕事直前までは寝ている俺のサガってヤツです。

ちなみに篁や涼宮(妹)達にも直前までは寝はせずとも、気持ちを落ち着かせている様に指示している。

的確な指示かどうかは知らんけど、俺は"こっち"の初の実戦では寝ていたので同じ事をさせた。

生憎、白銀大佐の初の実戦は謎だ。オルタならトライアルのアレだし役に立たないしね……

さて。本来なら勇気付ける為に積極的に話し掛けるべきなんだけど、何せ元A分隊に対しては、
俺が直接 指名して初の戦場に引っ張り込んでいるので、今になって罪悪感を抱いちまってたりする。


『ヴァルキリーマムより各機へ、間も無く予定・防衛ポイントに到着します』

「!? アルカディア01、了解~」

『アルカディア02、了解』


そんなボケーッとしている中、唐突に涼宮(姉)の顔が網膜投影されて状況を告げてきた。

この通り、今回のCPは彼女が担当してくれている。イリーナちゃんは生憎、今回お留守番だ。

その涼宮(姉)の凛々しい声に俺は、咄嗟に意識を覚醒させて応答する反面、
篁は既に起きていたかのように冷静に応答する。流石は斯衛と言ったところだが……


「……ッ……」

『ヴァルキリー01、応答せよ』

「涼宮?」

『!? う、ヴァルキリー01、了解ですッ!』

『茜~、いくら臨時の"ヴァルキリー01"に成ったからって動揺し過ぎだよ?』

『そ、それは分かってるんだけど……御免なさい、隊長失格ね』

『茜ちゃん、そんな事 無いよ~?』

『多恵ッ?』

『今回はBETAが相手、でも茜ちゃんは伊隅大尉の役目を臨時に任された方に動揺してる……』

『!?』

『……つまり、茜はソレだけ余裕って事』

『道中、さっきから"その事"ばっかりだもん。だからBETAの事なんて怖くないってね~?』

『り、遼子・水鳥……』


良いのか悪いのか、涼宮(妹)はコールサインが伊隅と臨時で変わった事の方に緊張しているらしい。

居残り組みのA-01について何気なく涼宮(姉)に道中で聞いてみたら、
速瀬が『納得できないわ!!』とヤケに喧しかったらしいのは、後が怖いケドさて置いて。

どうやら仮眠は十分に取らずに仲間同士で元気付け合ってたみたいだな、素晴らしい友情だね~。


『これは……どうやら、心配は要らないかもしれませんね』

「ご尤も」


≪――――ですが、白銀少佐≫

<んっ、涼宮中尉?(秘匿回線だ)>

≪あの娘達が緊張していない筈は有りません、どうか……少佐が励ましてあげてください≫

<やっぱ、そうだよな~>

≪すみません。私の立場からは、決して言えた事では無いんですけど……≫

<はははっ、問題無いって。上官としては当たり前の事を忘れるトコだったよ>


この時点で各 不知火S型7機は、迫り来るBETAを迎えるべく展開し始めている。

安直な陣形としては、先ずは俺と篁が並んで元A分隊の正面に無造作に配置。

そして元A分隊は打撃支援の麻倉を中心に、左に涼宮・高原。 右に築地・柏木が一列に並ぶ。

仕様としては大体が一緒だけど、制圧支援の高原のみ整備が間に合わず"砲撃支援"になっている。


『……とうとうね』

『そうだねェ』

『だ、大丈夫だよね?』

『どうだろ?』

『ちょっと、遼子ォ?』

「――――君達なら大丈夫さ」

『!?』×5

「涼宮達の訓練の様子は、今迄 十分に見て来た。だから、俺は皆を信じている」

『し、白銀少佐……』←茜

「勿論……実戦で初めて組む涼宮中尉の管制や、篁の相方としても腕もね」

『はぅう』

『有難う御座います』

「だから……良いかヒヨッコ!? お前達を信じる"俺"を信じろッ!!」

『!?』×5

『(流石は白銀少佐、やっぱり頼もしいよ~)』

『(私も白銀少佐を信じていれば、きっとBETAを……)』

「返事は~?」

『り、了解ッ!!!!』×5


――――今言わずして何時言うのだッ? だからつい、言っちゃったんだ☆

しかし震えるぞハートッ、燃え尽きるほどヒート!! 元A分隊の顔つきが目に見えて変わった。

そうなると俺のテンションも上がってきてしまう。……だけど、俺は冷静にいかないとダメかな?


『……ヴァルキリーマムよりヴァルキリーズへ。約500体以上のBETA接近中、距離1000。
 先陣は白銀少佐と篁中尉が務めるとの事。支援に徹し、前方のBETAを駆逐せよ』

『ヴァルキリー01、了解』

「来たか……先行する、後ろは頼んだぞ篁っ!」

『任せてくださいっ!』


こうして、二度目の実戦が開始されようとしており、前回と違って今回は心強い仲間が居る。

よって俺は篁の頼もしい言葉と共に、前回と同様の数のBETAの群れに突っ込んでゆく。

……っと、その前に早速 肖らないと。当然考えてますよ? 教官役としてピッタリの人をね~。


「戦いは一瞬で決まる、迷いがある方が負けだ!!」

『――――了解!!』×6


成り切るに当たって地味に噛みあわない事を咄嗟に言ってしまったが、空気を読んでくれる6人。

そう……今此処に、ニンジン嫌いの1号機パイロットの"教官役"の某大尉が誕生してしまったのでした。

ぶっちゃけ死亡フラグ満載の人かもしれないが、今回は一年戦争の位置付けっぽいし大丈夫なハズ。

そんなうちに戦闘は開始され、ヒラリと全機が回避した突撃級を無視して、俺は更に前進する。

後方では涼宮(妹)達が背後から突撃級を慎重に蹂躙中……そんな中、早くも篁が思うトコロ有った様子。


≪!? 少佐ッ、いきなり出過ぎでは!?≫

<大丈夫だ、篁>

≪ですがっ≫

<今は"この数"相手を殲滅するダケじゃなく、涼宮達に"死の8分"を乗り越えて貰うのも重要なんだ>

≪では……や、やはり涼宮少尉達を連れて来たのは……≫

<御名答(半分は自分の為だけどね~)>

≪!?≫ ←秘匿回線が聞こえている涼宮(姉)

≪ど、どうして其処まで……≫

<何も問題無いさ。ともかく、奴らは全滅させて皆 無事に生還して貰う>

≪……ッ……≫×2

<――――だから、俺が居る>

≪!? ふふっ……やはり、白銀少佐には敵いませんね≫

≪が、頑張ってください白銀少佐っ(やっぱり格好良いよ~)≫

<有難う>

≪("だから居る"……彼は始めから戦死者を出す事など微塵にも考えてはいなかったのね)≫

<(秘匿)通信終わり。後ろは変わらず任せる>

≪了解!(今は白銀少佐を信じて付いて行く……それだけを考える事にしないとッ)≫


――――そんなウチにBETAをフルボッコ中。僚機一機で撃墜数が雲泥の差だ。


「アルカディア01よりヴァルキリーマムへ。最も光線級の密度の高い座標を頼む」

『ヴァルキリーマム了解、直ちに特定します』

「生きてるな、涼宮少尉!?」

『は、はいッ! 皆 無事です!!』

「涼宮、やったな。帰ったらビールを奢ってやる」

『!? で、でも……まだまだ油断できませんッ』

「そりゃ~1本取られたな」

『うひゃああああぁぁぁぁーーーーっ!!!?』

「言ってる傍から!?」

『ハルにゃん助けてくんろおおぉぉ~~っ!!!!』

『ヴァルキリー02了解。多恵、危ないから発砲するの止めてくんない?』

『ご、ごごごごめんしてけろ~~っ!!』

「築地、戦車級のシャワーくらいでびびるなッ!!」

『あの……シャワーって言うか、2匹ダケですけど?』

『うぅううッ、右脚をヤられたかも……スキャンします~』

「アルカディア01了解。築地、ダメそうなら其処で待機していろ。終わったら、回収してやる」

『あ、有難う御座います……でも~』

『わかったわかった、傍に居てあげるってば』

「だけど築地……あまり脅かすんじゃない。それと涼宮、麻倉、高原ッ!
 何時もの通りやれば良いんだ、お前達は殺られはしないよ」

『り、了解ッ』×3


――――築地機が戦車級に噛み付かれていたが、柏木が頭部バルカン砲で仕留めてくれたらしい。

それにしても"ハルにゃん"っておま……テンパり過ぎだろ~ロリ巨乳。まぁ、仕方ないけどね。

だけど、噛み付かれてるのに遠方に36ミリをバラ巻いてたダケだったし、無駄弾が多すぎる!!

そして無駄口もだ!! ……って言いたいにも有ったけど、この状況じゃ可哀相なので止めた俺。

さておき。6割以上のBETAは処理したけど……後方には要塞級・(重)光線級が控えている。

また築地の機体が小破したので無理はできず、安全を確認するまで組んでいた柏木が護衛に入った。


『ヴァルキリーマムよりアルカディア01へ。解析終了、マーキング投影します』

「把握ッ! 02、対ショック準備!!」

『了解!!』

『!? と、跳んだ……』


≪――――チャキッ≫


涼宮(妹)が何か言っているが、そりゃ~跳びますとも。

そんな直後に視界が真っ赤になり、前回と同じレベルのレーザーが飛んで来るが、
ヒラリと回避すると背中で組み立てたフォールディング・バズーカをインターバル中に構える。

狙いは涼宮(姉)がマーキングしてくれた中心……其処に狙いを定めて初の"テスト"に移った。


「誰が一番暴れたいと思ってるんだ、バカヤローーッ!!!!」

『!?』×7


≪ボヒュ――――ドゴオオオオォォォォンッ!!!!≫


そして着弾。ノロノロと迫って来る要塞級も纏めてバズーカの一撃で葬り去ったのでした。

言ってしまった台詞については気にするな。十分暴れてるけど、つい言っちゃったのさ☆

さてさて。爆風はやはり激しいモノだったので、篁機の背後に着地して遣り過ごし前方を確認。

数は……恐らく中型種 以下が50にも満たないだろう。そうなると後は掃除を済ませるダケだ。


『ヴァルキリーマムより各機へ。よ……要塞級・光線級・重光線級の消滅を確認』

「こりゃ~期待通りの威力だったな、篁」

『そ、その様ですね』

「こちらアルカディア01、これより追撃戦に移る。全機、続け!!」

『アルカディア02、了解』

『ヴァルキリー01、了解!』

『ヴァルキリー04、了解ッ』(麻倉)

『ヴァルキリー05、了解~』(高原)

『ヴァルキリー02、了解……多恵、大丈夫だった?』

『うん、問題無いみたい。ヴァルキリー03、了解~っ!』


……こうして間も無く、元A分隊の初の実戦とフォールディング・バズーカのテストは終了した。

結果 涼宮(妹)達は大きな自信に繋がり、バズーカもより使い易く改良されて配備されるだろう。

だけど横浜基地に帰ってからが怖いな……速瀬が。まぁ、涼宮(妹)を生贄に遣り過ごす事にするか。

そう勝手な対策法を考えると、俺は再びコックピットの中で仮眠するべく意識を手放した。




……




…………




「くぅ~っ、ようやく初の"新型"で実践だと思ったのに留守番なんて冗談じゃ無いわよォ!!」

「残念ながら、涼宮少尉に"抜け駆け"を食らってしまいましたね」

「うが~っ!!」

「しかも、これは白銀少佐の差し金らしいですよ?」

「んが~っ!!」

「み、美冴さん。これ以上 速瀬中尉を怒らせてどうするんですか?」

「どうしてって……面白そうじゃないか」

「……はぁ」


――――今回は溜息の後、カメラ目線でウインクをする風間少尉を最後にさようなら~。




●戯言●
感想サウザンド記念!と言うことで早めに更新。ですが急いだ結果、最も手を抜いた回とも言うorz
フォールディング・バズーカとくればガソダム0083、上官とならばサウス・バ●ング大尉。
そう考えた結果、安直ですがこうなりました。本来は元A分隊と訓練させるダケだったんですが、
別に実戦でも良くね?……と思って無理矢理BETAを動かしました。脅威度が上がった的な意味で。


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