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No.3960の一覧
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[2] これはひどいオルタネイティヴ3[Shinji](2008/08/25 11:11)
[3] これはひどいオルタネイティヴ4[Shinji](2008/08/26 04:35)
[4] これはひどいオルタネイティヴ5[Shinji](2008/08/26 23:24)
[5] これはひどいオルタネイティヴ6[Shinji](2008/08/27 20:54)
[6] これはひどいオルタネイティヴ7[Shinji](2008/08/28 16:19)
[7] これはひどいオルタネイティヴ8[Shinji](2008/08/29 20:22)
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[9] これはひどいオルタネイティヴ10[Shinji](2008/08/31 22:48)
[10] これはひどいオルタネイティヴ11[Shinji](2008/09/01 21:59)
[11] これはひどいオルタネイティヴ12[Shinji](2008/09/03 08:21)
[12] これはひどいオルタネイティヴ13[Shinji](2008/09/05 10:13)
[13] これはひどいオルタネイティヴ14(+用語ver1)[Shinji](2008/09/07 08:57)
[14] これはひどいオルタネイティヴ15(+伊隅戦乙女隊ver1)[Shinji](2008/09/09 12:53)
[15] これはひどいオルタネイティヴ16[Shinji](2008/09/11 14:52)
[16] これはひどいオルタネイティヴ17[Shinji](2008/09/13 17:38)
[17] これはひどいオルタネイティヴ18(+伊隅戦乙女隊ver2)[Shinji](2008/09/16 23:33)
[18] これはひどいオルタネイティヴ19[Shinji](2008/09/19 22:36)
[19] これはひどいオルタネイティヴ20[Shinji](2008/09/23 02:45)
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[3960] これはひどいオルタネイティヴ25
Name: Shinji◆9fccc648 ID:37b9b89a 前を表示する / 次を表示する
Date: 2008/10/31 02:49
これはひどいオルタネイティヴ25




2001年11月23日 早朝


「……ッ……」


起床のラッパが鳴る前の時間に、俺はごく自然な感覚で目を覚ました。

しかしカラダは一切動かさず、壁に掛けて有る時計に視線の焦点を薄目で合わせる。

当然 元から顔も時計側に向けていたので、薄目の確認でもあるし俺が起きているとは分からないだろう。

さておき始めは覚醒の直後だからボヤけてはいたが、直ぐ時刻は起床のラッパの15分程前と言う事が解った。


「(今日は遅いな……)」


なぜ目が覚めた上に、眠くない状態で起きないのか? ……それには理由が有る。

"何時も通り"であれば30分前には霞が起こしに来てくれるからであり、
既に起きてるとワザワザ来てくれた彼女に対し、何となく申し訳ないからだ。

別に俺が部屋に居なかろうと咎められる言われは無いけど……霞の好感度は極力 下げたくないんだよね。

近いうちに共同生活するようになって、飯を"あ~ん"って食わせてくれる、
たまんねぇイベントが有った気がするんだけど、今の状況じゃソレに至れるか自信が無いのさ。

だから目が覚めてしまった時は狸寝入りする事で、霞の気遣いをダイレクトに受け止める事にしていた。

まぁ、大抵は目が覚める前に霞に起こされるんだけど……目が覚めた場合は"こうしてる"ってワケだ。


「(今日も顔文字作ったりしてんのかな~?)」


……でも、今日は来ないみたいだ。 霞が起こしに来なかったのは例外を除くと今回で2回目。

確か1回目は18日に顔文字にハマってしまった事から、ゆーこさんの執務室に篭ってたんだよな。(21話参照)

よって同じ事が理由で来てないってのは十分有り得る。 ……って事はやっぱ好感度が足りてないのか~?

徐々に霞が退室する迄の時間が伸びていたので手応えを感じてたんだけど、顔文字に負けるのはショックだ!

今日は一日中 NEW部下・篁の指導をするつもりだったんだけど、午後は霞と遊んでおくべきかッ?

いや、どっちにしろ着替えてから考えるか。 ……けどラッパが鳴るまで彼女が来るのを待つ事にしよう。

着替えてる時に入られるとキャラによっては良いフラグになると思うけど、霞が相手だと速攻 逃げられそうだしね。


≪――――ッ!!!!≫


しかし期待も空しくラッパは鳴ってしまい……これで起される事は無くなってしまった。

よって俺は仕方なくガバッと体を起こすと、端座位になって右手を股間に伸ばした。


「良し……いい子だ」


んでイチモツをトランクス越しに握り締め、バー●ィがザクⅡ改を操縦している時みたいな台詞を言う。

相変わらず全く硬くなっていない。 今や霞を安心して部屋に入れられるのも"この為"だ。

"こっち"来たばかりの時は白銀の体に俺の精神が順応してなかったから朝はギンギンだったけど、
原作通りの白銀ボディに慣れ、毎晩せがれ弄りをも始めるようになった事により無難に朝を迎えられている。

思ってみれば祝勝会の後、速瀬に絡まれて自重できたのは、やっぱり"白銀"の御陰なんだろうなぁ~。

そんな事を考えながら俺は朝の支度を5分で済ませ、既に少佐の階級証を付けた国連軍の軍服姿になっていた。

着慣れたクリーニング済みのモノで、速瀬に"もんじゃ焼き"を浴びせられたのと同じ軍服とは思えない。


「――――ッ」


時間の余裕は十二分に有るので、俺は鏡に向かって敬礼の予習をし始める。

最初は自分の素人目から見てもダサかったけど、今は"それなり"には成ってる気がするな。

まりもちゃんや篁の凛々しさと比べれば心意気の違いでボロ負けだろうが、見た目に限ってはマシってワケさ。

ところで話は変わるけど……少佐にもなると"責任"ってのが有るんだよね~。

流石に管理職とまではいかないけど、少なくとも横浜基地の殆どの人間が日中 着込んでる、
灰色や青のジャケットすら着る事ができないのだ。 イリーナちゃんや御友達の娘らが着れないのと同じ要領でね。

……と言うか着れそうな空気が全く感じられないから、俺がチキンでも有って そう思ってるダケなんだけど。


「!? 行くか」


そう敬礼の練習を続けながら他愛の無い事を考えていると、若干外が騒がしくなった気がした。

あれっ? おかしいな……最短で着替えたのに人通りが多いのか? 珍しい事も有るモンだね。

それはそうと、起床のラッパは"起きろ"と言う合図だから、俺は霞に起された上に既に支度を終えていても、
一人ぼっちで朝飯を食うのを覚悟して、そのまま二度寝したりする事が地味に多い。

個人的に寝てる時に目覚まし等で起こされるのは癪だから一度覚醒してるんだが、霞に起されるのは別だ。

軍人としてはどうかと思うけど、今の微妙な立場や ゆーこさんのフリーダムな性格に助けられている。

……とは言え、やっぱり外の話し声が気になって来たな……何らかのイベントでも発生しちまったのか?

放置しちまったらヤバそうだな、よって"俺"は鏡の"白銀"と頷き合うと、踵を返してドアのノブに手を掛けた。


≪ガチャッ≫


「うぉっ?」

『……!?』


直後 思わぬ"二人"が目に入り、"イベント"と言っても正史とは全く関連しないモノだったのでした。




……




…………




――――起床のラッパより10分前。


≪たったったったっ……≫


「(……今日は遅れてしまいました。 顔文字、奥が深いです)」


≪たったったったっ……≫


「(到着です、走って疲れました)」


≪――――ぴたっ≫


「すぅ……はぁ……(白銀さん、今日も私が起します)」


≪コツッ≫←踏み出す霞


「何をしている?」

「!?」

「なっ……(子供?)」

「……ッ……」

「済まない、驚かせてしまったか?」

「……いえ」

「そ、そうか。 それなら良いんだが――――」

「…………」

「……(何か妙ね……似ている)」

「……?」

「……(ソビエト連邦陸軍の二人と……)」

「誰かに……似ていますか?」

「!? あ、あぁ……知人とな」

「……そうですか」

「申し送れた。 私は昨日より臨時中尉として国連軍・横浜基地に着任した"篁 唯依"だ」

「社……霞です」

「社か、宜しく頼む」

「はい」

「……ッ……」

「…………」


≪じ~~っ……≫


「……(ま、間が持たないわね……)」

「篁さんは……帝国軍の人だったんですね……」

「んっ? あ、あぁ……良く知っていたな」

「そして、白銀さんの……部下……」

「!?」

「……違いますか?」

「い、いやっ……違わないが」

「――――篁さん」←目がマジ

「な……なんだ?」

「こんな時間に……貴女は何をしに来てるんですか?」

「そ、それは」

「何をしに来てるんですかッ?」

「うぐっ(……な、何なのこの娘はっ?)」

「分かります……"白銀少佐"が出てくるのを、待っていたんですね? 例え何十分経とうが……」

「な、なななっ!?」

「……(あれ、私は何で"こんな事"を言ってるんでしょうか?)」

「……(まるで私の"全て"を見透かされているような……何者ッ?)」

「……(こんな感情、初めてです。……わかりません)」

「し、癪では有るが……社の言う通りだ。 では社は白銀少佐に何の用が?」

「!?」

「社?(反応が有った。やっぱり、彼女も少佐に……)」

「……ッ……(私は白銀さんを起しに来た。"それだけ"なのに……)」

「どうした?」

「……(どうして今、この人に言うのを躊躇っているんでしょうか?)」

「……(起こしに……来てたのよね? 野暮な事を聞いてしまったかしら)」

「わ、私の用は――――」


≪――――ッ!!!!≫


「むっ!? これは……」

「ラッパが……鳴ってしまいました」

「もう、そんな時間か」

「はい」

「むぅ……」

「間に合いませんでした」

「……ッ……」

「白銀さん、間違いなく起きました」←若干 威圧感

「わ、悪かった」

「だから……せめて挨拶します」

「挨拶?」

「はい、待ちます」

「待つのか」

「待つんです」

「付き合っても構わないか?」

「構いません」


――――5分経過。


「……成る程、新OSは其処まで考えて作られているのか」

「はい」

「まさか社のような年齢の者が開発にも携わっていたとは……」

「意外……ですか?」

「そんな事は無い、立派なモノだ。 しかし」

「……?」

「其処まで話してしまって良かったのか? 着任したばかりの私などに」

「大丈夫です。"白銀さんの部下となる人"であれば、知る権利は有る筈ですから……」

「!? そ、そうか」

「ですから白銀さんの事……助けてあげてください」

「――――了解した」


≪ガチャッ≫


「うぉっ?」

『……!?』

「あ、あれ……何で霞と篁が其処に居るんだッ?」

「……白銀さん、おはようございます」

「白銀少佐! お早う御座いますッ」

「お、おはよ~」


≪大丈夫です。"白銀さんの部下となる人"であれば、知る権利は有る筈ですから……≫


「(白銀少佐の部下と言うダケで其処まで信用される。 途轍もないカリスマが有るのね)」

「(……"覗いて"解りました。 篁さんは、きっと白銀さんの力になってくれるヒトです)」




……




…………




自室の扉を開いた俺を出迎えたのは意外にもウサギとカメ……いや霞と篁だった。

何故か並んでこっちを向いて立っており、霞は若干 瞳を見開いた後に挨拶したダケだけど、
篁は まりもちゃんみたく俺に向かって凛々しく敬礼しながら挨拶してくれる。

この二人の反応は定石っぽいんだが……ど~してこの二人が一緒に居たのかが謎過ぎるぜ。


「もう一度聞くけど、ど~して霞と篁が其処に居るんだ?」

「はっ。 白銀少佐を此処で御待ちしていたところ、社と鉢合わせまして」

「……お話しながら待ってました」

「へぇ~」


……と言う声しか出てこない。 霞はともかく篁って真面目過ぎるにも程が有るだろ常識的に考えて。

上官の俺が出てくるまで待ってるつもりだったなんて……迂闊に昼寝もできないではないかッ。

でも俺がダラけていたダケとも言う。 やっぱ命に関わるんだからマジでいく方が良いのかな~。

そうすると鬱展開になった時ズルズルとヘコんじまいそうだし、やっぱり俺は俺のペースでいこう。


「挨拶できました」

「良かったな、社」

「はい。 ……では」

「霞、行くのか?」

「――――またね」


≪たったったったっ……≫


……そんな事を考えていると、霞は例の如く手を"最低限の動作"で振り小走りで去って行った。

彼女が走っている姿は余り見た事が無いが、恐らく人に目撃されるのを避ける為の行動だろう。

ゲームでは普通に上層を歩いていた気がするけど、こんな時間に俺の部屋に来た意味を誤解されると困るのだ。


「白銀少佐、彼女は一体?」

「簡単に言うと ゆーこさんの助手ってトコかな」

「それでは……」

「うん、ああ見えて"デキる娘"だよ」

「良い娘でしたしね」

「おっ。 分かるかい?」

「少し話しましたから」

「どの程度?」

「新OS等の開発にも携わっていたと……」

「へぇ……だったら随分と懐かれたモンだな~」

「そ、そうなのですか?」

「たぶんね」


俺には彼女のリーディングは効かないけど、心を読まれる篁が人見知りする霞を相手に並んで俺を待ってた位だ。

つまり篁は腹黒さを全く持っていない。 TEを良く知らない俺にとって、霞と彼女の接触は良い誤算だったな。

霞が"俺"をどう想っているのかは相変わらず解らないけど、きっと篁の事は100%悪く思って無いだろう。

性別が同じな事も地味に響いているのかな? ともかく霞の良い"お姉さん"としてやってけるかもしれない。


「では社は何故白銀少佐を起こしに来ていたのです?」

「そ、それは……(鑑の記憶の所為なんだけど、それを言っちゃ不味いよな~)」


≪では、社は何故白銀少佐を起こしに来ていたのです?≫


『!?(何処かで篁さんが……白銀さんに"私の事"を聞いている気がします……)』

「それは?」

『……ッ……(勝手に覗いちゃダメです、でもっ……)』

「霞は……俺の妹みたいなモンだからかな?」

「妹?」

「だから"お兄さん的な存在"の俺を毎朝起こしに来てしまうのです」

「お、起こしに来てしまうのですか」

「来てしまうのDeath」

「……(彼女が白銀少佐を"お兄さん"と呼ぶ様子……生憎 想像できないわね……)」

「納得してくれたかい?」

「は、はい」


≪――――お兄さん、お兄さん、お兄さん、お兄さん≫


『!?(こ、この篁さんのイメージ……どうやら白銀さんは私の事を……いもうと、みたいに……)』


≪お兄さん、お兄さん、お兄さん、お兄さん――――≫


『……ッ……(たける……お兄さん、良い響きかも……しれません……)』


彼女が ゆーこさんの助手であっても、正直なトコロ俺を起こしに来る意味は無いと感じるのは当然の事。

だから適当な事を言って誤魔化すんだけど……霞の気持ちを考えず、つい妹分とブッちゃけちゃったんだ☆

恐らく霞は嫌だろうけど……何せ俺の心は読まれないのだ。 他の言い訳が思い浮かばなかったダケでもある。


「じゃあ、PXに行こうか」

「そうですね」


――――勿論この時の俺は、篁経由で霞に"言い訳"が漏れていたとは夢にも思っちゃいなかった。




……




…………




2001年11月23日 午前


≪――――ガタッ≫


「ご馳走様、それじゃ行こうか~篁」

「はい少佐。 ……それでは」

「あっ」

「……ッ……」


PXにやってくると、俺・篁・まりもちゃん・イリーナちゃんと言うメンバーで朝食を摂った。

皆 昨日で仲良くなったので会話はソレなりに弾み、篁は まりもちゃんにも敬語を使う事となる。

何故なら俺が二人に敬語で話しているからであり"エア・リード"に定評の有る篁には感心するね~。

その篁の"やる気"に今日も応えてやろうッ。 この気持ちを唐突に比喩してみると――――




『提供:森●製菓』(及びドイツ:ス●ーク社)

――――私のオネエサンが作ってくれた、新しい戦術機。

それは不知火S型で、白銀は少佐でした。 その機動は甘くてクリーミー……いや速くて正確で、
こんな素晴らしい戦術機を作って貰えた私は、きっと特別な存在なのだと感じました。

今では私が教える側。 篁に教えるは勿論3次元機動。 何故なら彼女もまた、特別な存在だからです。




まさに……そうだね、ヴェルタース・オリジナルだねッ!

こんなカンジで決心したって事で、会話にひと段落つくと、俺は速いペースで掻揚げうどん(大盛り)を食い始めた。

すると俺を横目に篁も慌てて蕎麦(普通盛り)を口に掻き入れ俺と同時に立ち上がると、
並んで座っている まりもちゃんとイリーナちゃんに一礼し、後に続いて来てくれた。

う~む、本当は一番 最初に食い終える事で篁が俺を待つのを避ける為だったんだけど、
彼女のペースに押されて、つい反射的に立ち上がってしまった。 ……どうでも良いけど、全員麺類ね。

今度はもっと皆で談笑できる時間を延ばせる様に調節しよう。 コミュニケーションも仕事のうちだし。

……そんなワケで俺と篁が立ち去った事で、テーブルには面食らった まりもちゃんとイリーナちゃんが残った。


「……(白銀さん……)」

「……(白銀少佐……)」


≪チラッ≫ ←視線を交わす まりも&ピアティフ


「……はぁ」×2


―――― 食器を返却しチラッと二人を見てみると、何処か寂しそうだった。 やっぱり話し足りなかったのかな?




……




…………




……15分後。

グラ●ィウスのオプションの様に付いて来る篁を背後に、俺はシミュレータールームに向かった。

そして互いにロッカールームに入り着替え終えると、やはり先に済んだらしく篁の姿は無い。

今のうちに端末の設定でも弄っておくかな~? そうスタスタと歩きながら考えていると――――


「巴ッ左だ!」

『と、突撃級? しまったっ!』

『雪乃!?』

「馬鹿者ッ、余所見をしている場合か戎!」

『き、きゃああぁぁっ!!』

「神代……後方で巴と戎が撃破された。 後は出来る限り進む事を考えろ!」

『――――了解!』

「!? 本道に連隊規模のBETAが出現したッ、数は約2000!」

『くそっ、こんな所で殺られて堪るか!!』


≪ドゴオオオオォォォォンッ!!!!≫


なんと先客がおり、オペっていると思われる月詠さんのケツ……いや後姿が目に入った。

どうやら斯衛トリオが3人でヴォールク・データを行っているようで、中層で巴のS型が大破。

ソレに気を取られた戎も要塞級の触手の餌食となり、残りは強襲制圧 仕様の神代機ダケとなってしまう。

けど神代はフォールディング・バズーカを駆使して下層手前 辺りまでは進んでいたが、
4発を打ち切り弾切れとなると、二丁の突撃砲とサブ射撃を使ってでの最後のスパートを掛ける。

……しかし頑張ったモノの、やがて神代もBETAに飲み込まれて撃破され全滅。

よって"状況終了"となり月詠さんが眺めるモニターに3人の顔が現れると、
今がチャンスと俺は彼女に近付いて声を掛け、同時に篁がエロスーツ姿でロッカールームの方から歩いて来た。


「月詠中尉」

「……ッ……白銀少佐、それに篁中尉も」

『!?』×3

「おはよ~ッス」

「つ、月詠中尉。 私は……」

「話は既に聞いております」←噂的な意味で

「そうですか」

「(なら改めての紹介は要らないかな~?)……ところで、訓練中でしたか?」

「はい」

「随分と早い時間ッスね。 俺達も急いで来たつもりなんですけど」

「……我々は出来る限り午前のうちにシミュレーターを行い、午後に振り返る事にしているのです。
 帝国斯衛軍の自分達が日中ずっと、此方で訓練の場を借りている訳にも ゆきませんから」

「成る程」

「先程の様子は御覧に?」

「えぇ、途中からですけどね。 詳しく言えば巴がヤられちゃった辺りからかな?」

『……ッ……』×3

「正直もうちょい頑張って欲しいトコでしたね~」

「申し訳ありません」

「なんだか教えた時より動きが硬い気もしましたけど、何か有ったんですか?」

「その、技術はむしろ上がっているとは思うのですが……私の采配や、皆の判断力に問題が有るのだと思います」

「どう言う事です?」


――――首を傾げる俺に対し、珍しく眉を落とす月詠さん。 オルタ側じゃ珍しい表情かもしれない。


「先日は白銀少佐の指示の御陰で理想的な攻略ができたのですが、
 私達の判断ではどうにも旨くゆかず……色々と試したにも関わらず手詰まりな状況なのです」

「ログを見ても難しい感じですか?」

「はい。 例えると百聞は一見に如かず……むしろ"百見は一触に如かず"とでも申しましょうか」

「ふぅむ(……考えてみりゃ、4時間しか付き合ってないしな~)」

『し、白銀少佐ッ!』

「うわっ、びっくりした」

『あのッ』

『御願いが有るのですが~』

「お前達ッ?」

「……"御願い"って?」

『それは――――』


何となく予想が出来てしまったが、俺はモニターに視線を移すと再び首を傾げる。

すると俺を(内心でのみ)ビックリさせた神代が、斯衛トリオの代表として真剣な表情で口を開く。

その内容はやはり"予想通り"だったけど、良い機会だし断る理由は無かった。




……




…………




――――30分後。


俺は相変わらず まりもちゃんの指導を受けているB分隊を横目に(Aー01は今日も実機訓練)、
月詠さん・斯衛トリオ・篁の不知火S型5機が陣形を維持してハイヴ内を駆け抜ける様子をモニターで眺めている。

陣形とは勿論"インペリアル・クロス"で月詠さんを先頭に、中央には"制圧後衛"の神代機が配置。

彼女の左右を"強襲掃討"の巴と戎が固め、篁は月詠さんと同じ"突撃前衛"で神代の背中を追っている最中だ。

……で俺はと言うと、彼女達の管制をやってたりする。 強化装備だと目立つので軍服姿に戻って。

それはそうと嗚呼……冗談抜きでド素人なのに何故こうなってしまったんだろう。

昨日の篁との訓練で管制には懲りてたから、本来なら一緒に動きながら指示するつもりだったのに~。

でも6機は中途半端な上、何より"インペリアル・クロス"を使いたかったから誰か余らせる必要が有った。

だから俺が管制するしかなかったワケで……月詠さんは采配に自信が無いって言ってたし無理って事で……

仕方無いと言っちゃ仕方無いんだけど、マブラヴのエース5人に対して管制&指導を同時になんて無理過ぎるよ!!

よってヤケクソになりながらもヘタクソの管制と、"自重"と言うリミッターを外した指導を行っている。


「皆は自分の技術を当てにし過ぎている。戦いはもっと有効に行うべきだ」

『…………』×5

「その"方法"については、これから指示してみるが……その前にコレだけは言っておこう。
 俺達の敵はBETAなのか? それとも反応炉なのか? ハイヴの攻略では後者で有る事を忘れないで欲しい」

『はっ!』×5

「では状況開始ッ! 今回は反応炉に到達する事を目標とする!!」

『了解!』×5


――――適当にブ●イト艦長の名言をミックスした俺の台詞からヴォールク・データが開始され、早くも中盤。


「左翼! 弾幕薄いぞ、何やってんの!?」

『り、了解ッ! アルカディア04・フォックス3!』


――――俺の怒声に、要撃級を死角に左から迫る戦車級の大群に気付いた巴がチェーンガンをバラ撒く。


「戎ッ、対空砲火なにしてんのーっ!」

『!? アルカディア05・フォックス2!』


――――ノリで叫んだ台詞の意味を理解し、天井から落ちてくる突撃級3体に120ミリをブチ当てる戎。


「前方の敵に集中砲火だ!!」

『(確かに この要塞級は仕留めるべきか)アルカディア02より各機へ! 私は囮になる』

『アルカディア06、フォックス2!』


――――正面の要塞級を月詠さんは無視し、彼女に気に取られている隙に篁の120ミリと各機の36ミリで撃破。


「大量のBETAが来るぞ!? 神代、ガンダ……バズーカでスタンバっておけッ!」

『了解ッ!!』

「フォールディング・バズーカ。 ……ってぇーーい!!」

『アルカディア03、フォックス1ッ!!』


――――絶妙なタイミングで放たれたバズーカの一撃で、盛大に吹き飛んだBETA達。


『くッ! しまった!?』

『篁中尉~ッ!』

「アルカディア05、構うな! 奥に進む事ダケを考えろッ!」

『は、はい』

『くぅっ……不甲斐ない』

「篁も落ち込むなッ! 撃破されもせずに、一人前になった奴が何処に居るものか!!」

『!? も、申し訳ありません』


――――下層で慣れていない篁機が咄嗟な反応の遅れで撃破されたが、無理が有る励まし方をする俺。


「反応炉に到達。 作戦成功だ、良くやった!」

『ふぅ……(まさか白銀少佐が戦域管制となったダケで、こうも簡単に到達できるとは……)』

『バズーカ……やっぱ凄い武器だな~』

『い、何時の間に其処まで使いこなせる様になったの? 巽』

『良く解らない……けど』

『ふふふっ、白銀少佐の御陰だと言う事は私でも解りますわ』

『そ、そうだな。 指示が凄い的確だったし……』

『月詠中尉、面目ないです。 盾を持つ私が撃墜されてしまえば、
 今の様に反応炉に到達しても破壊に危険が伴うと言うのに……』

『とんでもありません。 初めて連携を組んだとは思えない程の腕で有ったかと』

『あ、有難う御座います』

「……ッ……」


……結果。 初めてのガチ管制&指導の戦果は上々で、4機を残して彼女達は反応炉に到達した。

唯一 脱落した篁は、撃破された直後は非常に悔しがっていたケド、今は昨日みたいに瞳に輝きを放っている。

月詠さん+斯衛トリオも、篁と共に和気藹々とした会話をしていて非常に良い雰囲気なんだが……

ブ●イト艦長に成り切った事を思い出すと……死ぬ程 恥ずかしいです。 だからモニターから視線を逸らす俺。

そんな自分でリミッターを外して置きながら後悔する俺を気にして、月詠さんが声を掛けてくれた。


『……白銀少佐、どうなされました?』

「すんません」

『はい?』

「ちょっと急用を思い出しました、今日は篁中尉と5人で訓練してくださいッ」


≪――――ダッ!!≫


『あっ』

『白銀少佐ッ!?』×3


だけどね月詠さんッ! その"優しさ"が逆にキツいんですよ、俺のハートはデリケートなんですから!

よって俺は恥ずかしさの余り、その場から猛ダッシュで逃げ出してしまった。

グスン、5人ともマジで御免なさい……特に篁。 月詠さん達と、ゆっくり訓練していってね!!!


『……(ま、まさか……私の衛士としての腕は白銀少佐の目に適わなかったのッ?)』

『……(篁中尉と共に訓練しろと言う事は……うかうかしていると追い抜かれると言う事か)』


≪篁も落ち込むなッ! 撃破されもせずに、一人前になった奴が何処に居るものか!!≫


『……(いえ違う。 彼は常に"皆"の事を考えてくれている……だから、私に出来る事は……)』

『では、引き続きインペリアル・クロスでの訓練を継続しよう。
 目標は5機とも健在での反応炉の破壊だ。 今日中に必ず成功させるぞッ!』

『――――了解!』×4

『……(白銀少佐の部下として、少しでも彼に追い付く事に務めるだけ)』

『良しッ、次もヤるぞ~!』

『巽』

『何だ雪乃?』

『す、少し私とポジションを代わらない? 順番的には、次は私じゃ……』

『私も代わりたいですわ~』

『だ、ダメ! ダメだッ。最初のはともかく、今回は私が白銀少佐 直々に受けたポジションなんだからなっ!』

『えぇ~っ?』×2

『……(それにしても、神代少尉も"彼女達"と同じ目をしているわ……はぁ)』




……




…………




2001年11月23日 午後


シミュレータールームから逃げ出した俺は自室に直行し、昼過ぎまで枕を涙で濡らしていた。

そして目が覚めると遅れた昼食を一人で摂り、スタスタと執務室を目指している最中だったりする。

篁達の様子を見たいのも有るけど、少なくとも今日一日は無理だ。 恥ずかしさが未だに拭えない。

ちなみに何故、執務室を目指しているのかと言うと……理由は簡単。 例えるのであれば、そうだな~。


――――仕事が無いって言われた時に、じゃあ学会活動できるじゃない!


「クンツォ!」


――――否。 訓練できないって言われた時に、じゃあイベント進行できるじゃない!


これなんて杉名ミク? つまり訓練が恥ずかしいって事で、俺は ゆーこさんに"仕事"を貰いに行くのだ。

タマパパ関連のイベントには若干早いから、何かオリジナルのイベントでも隠れてれば幸いって感じ。

無かったら無かったで構わないし帰って再び寝よう。 たまにはグウタラな日も良いよねッ? 良いよね!?


≪ガシューッ≫


「失礼しま~す!」

「…………」


――――そんな感じで無理矢理テンションを上げて執務室に(勝手に)入ったんだけど~。


「ゆ~こさん?」

「……ッ……」


≪カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ
 カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ
 カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ
 カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ≫


――――入室して来た俺に見向きもせず、一心不乱にキーボードを叩くゆーこさんの姿が有った。




●戯言●
霞と唯依さんの接触とヴェルタース・オリジナルのネタがやりたかったダケの回です。
先日より更新は早かったみたいですが、今回も微妙なクオリティで申し訳ないorz
意外と御指摘なかったブライトネタは偶然の産物です。そろそろ重要イベントはじまるよ!!


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