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No.3960の一覧
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[1] これはひどいオルタネイティヴ2[Shinji](2008/08/25 11:13)
[2] これはひどいオルタネイティヴ3[Shinji](2008/08/25 11:11)
[3] これはひどいオルタネイティヴ4[Shinji](2008/08/26 04:35)
[4] これはひどいオルタネイティヴ5[Shinji](2008/08/26 23:24)
[5] これはひどいオルタネイティヴ6[Shinji](2008/08/27 20:54)
[6] これはひどいオルタネイティヴ7[Shinji](2008/08/28 16:19)
[7] これはひどいオルタネイティヴ8[Shinji](2008/08/29 20:22)
[8] これはひどいオルタネイティヴ9[Shinji](2008/08/30 23:24)
[9] これはひどいオルタネイティヴ10[Shinji](2008/08/31 22:48)
[10] これはひどいオルタネイティヴ11[Shinji](2008/09/01 21:59)
[11] これはひどいオルタネイティヴ12[Shinji](2008/09/03 08:21)
[12] これはひどいオルタネイティヴ13[Shinji](2008/09/05 10:13)
[13] これはひどいオルタネイティヴ14(+用語ver1)[Shinji](2008/09/07 08:57)
[14] これはひどいオルタネイティヴ15(+伊隅戦乙女隊ver1)[Shinji](2008/09/09 12:53)
[15] これはひどいオルタネイティヴ16[Shinji](2008/09/11 14:52)
[16] これはひどいオルタネイティヴ17[Shinji](2008/09/13 17:38)
[17] これはひどいオルタネイティヴ18(+伊隅戦乙女隊ver2)[Shinji](2008/09/16 23:33)
[18] これはひどいオルタネイティヴ19[Shinji](2008/09/19 22:36)
[19] これはひどいオルタネイティヴ20[Shinji](2008/09/23 02:45)
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[3960] これはひどいオルタネイティヴ20
Name: Shinji◆9fccc648 ID:37b9b89a 前を表示する / 次を表示する
Date: 2008/09/23 02:45
これはひどいオルタネイティヴ20




2001年11月17日 午前


『それでは、今回の模擬戦についての注意事項を御説明致します』

「は~い」

『…………』×3

『先ずは――――』


もう直ぐにでも戦いが始まるのかな~と思って気合を入れていたんだけど、
その前にイリーナちゃんによるルール説明がある様で、斯衛トリオの顔が出てくる。

内容としてはまず、互いに戦域管制は無くイリーナちゃんによる戦況報告のみだと言う事。

そして俺と斯衛トリオの音声は互いに全て漏れる様なので、これは俺にとっての利点となる。

反面 戦闘区域と言うモノのがあり、其処から出てしまえば無条件で大破扱い。

特に常に包囲されて戦うと"思われる"俺にとっては"一応"デメリットとなるだろう。

しかも弾倉が全仕様において通常の半分となっているらしく、これは言われるまで気付かなかった。

イリーナちゃんはソレが俺にキツい条件と感じたのか、最後にこう告げて来てくれる。


『弾倉については……特に白銀少佐は注意してください』


心配そうな顔だけど可愛いし、その気持ちは嬉しいですな~。

ちなみに俺の仕様は"迎撃後衛"なのだが、ルールの所為で予備弾倉は半分な為、
36ミリが4個・120ミリは1個しか無く、長刀は元から1本しか無い。

だが相手には仕様をいちいちバラさなくても良いので、この距離によるパッと見では、
恐らく斯衛トリオは盾を持っている事から突撃前衛か迎撃後衛だと思っているだろう。

盾を持っているのは制圧支援も含まれるけど、支援突撃砲しか持っていないから該当しないしね。

対してレーダーによると武御雷(白)の左から神代・巴・戎の機体ってトコだろう。

盾を持っている機体は無く、いずれも長刀を装備している事から、
突撃前衛・強襲掃討・迎撃後衛・打撃支援・砲撃支援・制圧支援はいずれも該当しない。

つまり、全機が強襲前衛って事か。 距離詰めて一気に勝負を決めるつもりなんだろう。

ぶっちゃけ新OS無しの不知火だと どんな仕様にしても勝てる気がし無いんですけどね。

……とは言えイリーナちゃんは、今の仕様でさえキツいと思っているんだろうな~。

まぁ 友達の俺を気遣ってくれるのは嬉しいから、ちゃんと安心させてあげないとね。


「大丈夫ですよ、中尉」

『えっ?』

「この白銀 武……例え弾倉が尽き長刀が折れ様が、素手であっても戦って見せますよ」

『……っ!?』


≪――――素手であっても戦って見せますよ≫


「!? そんな……す、素手でなんて……!」

「あ、あはは……強ち間違いでも無いのかもね」

「でも茜ちゃん……白銀少佐なら、ホントに素手の戦術機でも戦ったりするのかも~」

「……それにしても水鳥、茜が驚く時って分かり易くない?」

「うん。 髪の毛の"アレ"がピンッとなるからねぇ」


肖ったパイロットに成り切って名言に似通った台詞を述べると、イリーナちゃんは驚愕する。

それは斯衛トリオも同様……って、声が漏れるって言われたばかりなのに忘れてた~っ!

しかし負けない為にも俺は自重してはいけないのだッ。 格好良い台詞なんだし誤魔化せば済むさ!!

それに海本さんを肖った事で、俺が戦える様になった事が証明されたし、ちゃんと意味はあるのだ。

……勿論、武器が一切 無くなれば一目散に逃げますよ? 肖ったのは台詞ダケですからねッ?

対して斯衛トリオたちは呆れていたんだろうけど、表情を改めると神代が俺を睨んで言う。


『と、とにかくッ! 手加減するつもりは無いからな!?』

「……ッ……」

『――――状況開始まで残り60秒』


やはり彼女がリーダー格なのだろう。 全く少佐様を相手に良い度胸ではないか。

いや……月詠さん達は俺を敵視してるから、それも仕方無いって事なのかな?

それに彼女達は斯衛だから国連軍の階級が反映されるってワケじゃ無いのかもしれないね。

されど そんな事を言われると、また肖りたくなってしまうではないか……我慢できんぜッ!


「ふっ……気に入ったぞ神代くん。 それだけハッキリ物を言うとはね」

『!?』

「まさかな、時代が変わった様だな……君みたいのがパイロットとはな」

『……ぅっ……』

『じ、状況開始まで残り30秒』

『どうした神代ッ? 奴の言葉に惑わされるな!』

『は、はいっ』


白銀は我慢できなくて、つい言っちゃったんだ☆ 結果、案の定 神代さんが引いてらっしゃる。

第一 時代が変わったもクソも無いよね……俺もBETAに殺されていない事になったから、
建前は神代達くらいの年齢で戦術機に乗って戦ってたって境遇になるんだしな~。

さておき月詠さんの声が聴こえると同時に、神代達は表情を改め、
同じく引いていた巴と戎も凛々しく切り替わった。 ……EXとのギャップがホント凄ェぜ。


『3・2・1・ゼロ。 ――――状況開始』

『行くぞッ! 巴・戎!!』

『了解!!』

「掛かって来なさい!!」


そんなうちに模擬戦がスタートし、同時に斯衛トリオとイリーナちゃんの顔が消える。

直後すぐ様 瓦礫の中に散開する3機の武御雷(白)。 予想通り包囲して一気に潰す気なのだろう。

対して俺も操縦桿を強く握ると、弾幕を張るべく跳躍噴射で空高く舞い上がった。


「(元々ゲリラ屋の俺の戦法でいこう)」


――――今のは全く関係無いとは言え、口に出すと洒落にならないので心の中で言いました。




……




…………




「そこだッ!」


≪ドパパパパパパパパッ!!≫


『くぅっ!?』

『巴機、小破。 戦闘行動には支障無し』


戦闘開始後2分経過。 俺は弾幕を張り続けながら斯衛トリオを捌いていた。

彼女達は主に3機連携による波状攻撃を仕掛けて来ており、不知火S型が休む暇など全く無い。

……とは言え俺は常にフワジャンをしており、着地する場合は瓦礫の高い位置を心掛けている。

その硬直を狙って格闘や射撃を受ける事も多々あるんだけど、もはや旧OSの限界だ。


『そ、其処!!』


≪――――バヒュッ!!≫


「正確な射撃だ。 それゆえコンピューターには予想しやすい」


≪ドパアアァァァァン……ッ!!!!≫


新OSは"着地キャンセル"が安易に可能なことから、ひらりと戎の120ミリを回避し、
不知火S型が"着地し様とした場所"がペイント弾で真っ白になってしまう。

しっかし戦っていて解ったけど、正直 武御雷は不知火S型よりもスピードも装甲も桁外れだなあ。

予想した通り新OSじゃなかったら、とてもじゃないけど捌けなかったトコだ。


『でやああぁぁっ!!』

「おっと」


≪――――ガコンッ!!≫


それはそうと120ミリを回避した事で俺は浮いており、高度は約30メートル。

そんな不知火S型を狙って神代が物陰から跳躍噴射で突っ込んでくるけど、俺は安易に盾防御する。

実は迎撃すれば仕留められていたのはさておき、流石は武御雷(白)……盾の耐久値が一気に減った。

直前に噴射で勢いを付けて対抗していなかったら、一気に押し潰されていたかもしれないぜ。


≪ズシイイィィィィンッ!!!!≫


現状は力比べの真っ最中であり、俺の不知火S型はシールド防御した体勢のまま。

対して神代の武御雷(白)は斬り掛かった体制のまま落下し、互いに地面に着地する。

此処で頭部バルカン砲を撃つなり、後方水平噴射をして距離を取るなりするべきなのだが、
俺は何もせず神代の機体の様子を伺う。 ……ぶっちゃけ、"言いたかった"のだ。


『……ッ……』

「ほう、思い切りの良いパイロットだな。 手強い」


≪ミシミシッ、ミシッ……≫


『くっ……こ、このッ……』

「はははっ、それにしても良い度胸だな。 ますます気に入ったよ」

『なっ!?』

「確か……巽(たつみ)とか言ったな?」

『お、お前に名前を呼ばれる筋合いなど無いッ!!』

「なんてな」

『うあっ!?』


≪――――ゴォッ!!!!≫


ですよねー☆ ……と思いながら俺は唐突に前方水平噴射をし、盾で神代機を押し出した。

その勢いに抗えず武御雷(白)は尻餅を着いてダウンし、俺は突撃砲の銃口を向ける。

しかし誤射を恐れて射撃して来なかった巴機に先程からロックオンされていたので、
今になって放たれた36ミリを後方跳躍噴射でヒラリと回避。

そのまま継続する射撃をフワジャンで避けながら、こちらもチェーンガンで弾幕を張り、
慌てて巴が障害物に隠れたのを確認すると、再び中距離から戎より放たれる、
120ミリを避けつつ高い瓦礫の山に着地した。 ……流石に俺が120ミリを撃つ余裕は無いな~。


『くそっ……確かにパワーとスピードはこっちが上なのにッ』

『な、何であんな動きが出来るのよ?』

『うぅ……本当に不知火なんですの~?』


――――!? でかしたぞ戎、良くぞ言ってくれましたッ!

思えばこの台詞を言いたくて、無駄に戦いを引き延ばしていたと言っても過言では無い。

まぁ……模擬戦におけるデータ収集が目的ってのも有って、色々と捌いてたのも大きいけどね。

さておき、俺は不知火S型の信じられない機動に驚く斯衛トリオの武御雷(白)を見下ろして叫ぶ。


「不知火とは違うのだよ、不知火とは!!」

『……っ!?』


≪――――不知火とは違うのだよ、不知火とは!!≫


「し、少佐……格好良いな~……」

「ちょっ……遙!? アンタ何言って――――」

「!? そ、そう言う意味じゃないよ水月……ただ単に今のは衛士として素敵だったかなぁって」

「確かに……ソレに関しては同意ですね」

「私もです、美冴さん」

「う、嘘ぉ~ん……そうだッ。 大尉は何とも思って無いですよね!?」

「むぅっ……実は私も今の少佐の言葉には、何か来るモノを感じたな……」

「……ッ!?」(ガーン)


このパイロットを肖るに当たって一番言いたかった事を言えた……もう満足だぜ。

それに十分 新OSの機動も活かせたし、そろそろ勝負を決めた方が良さそうだな。

俺は何時の間にか3機で固まっている武御雷(白)を遠方に、無造作に地面に着地した。


『くそっ、こうも強いなんて……』

「(神代は既に小破しただけでなく、推進剤が漏れた状態と仮定されている。
 あと持って2分と言ったところか……それ迄に決めなければ勝機は見えない)」

『し、信じられない……』

「(巴は36ミリの弾倉が空……もはや彼を足止めする事は叶わないか)」

『ですが、諦めるワケにはいきませんわ』

「(戎は120ミリが弾切れ。 タイミングは完璧の筈だったが一発も命中しなかったか……)」

「さ~て、そろそろ決めるとしようか」

『……っ!?』

「(白銀少佐の腕は間違い無く本物……それに、神代達を撃破する余裕は多々有った筈だ。
 ……やはり香月副司令の言われた事は正しかったと言う事なのだろうか?)」

「よっと」


≪――――ジャキッ≫


俺の様子を伺う斯衛トリオを前に、不知火S型は盾を左手に長刀を抜き放った。

実は この戦いで抜刀するのは初めてであり、まだ弾倉は36ミリ・120ミリと共に残っている。

されど俺は接近戦を煽ろうとする。 ……不知火S型の"全て"を駆使して彼女達に勝つ為に。


『ど、どう言うつもりだッ?』

「見ての通りさ、チャンバラで勝負を決めよう」

『なっ!?』

『た、巽ぃ~?』


――――俺の言葉に巴が驚愕し、戎が神代の判断を仰いでいる様子。


「な、何て無茶な事を言うの!?」

「バカな!? いくら不知火S型とは言え、3機の武御雷に接近戦を挑むなど……!」

「榊、御剣。 落ち着く」

「二人とも~、良く考えてみてよ~」

「少佐は まだ、一度もサブ射撃を使って無いんだよぉ?」

「あっ!? 言われてみれば……」

「むぅ……そ、そうであったな」

「……(白銀少佐……人を"気に入った"なんて、今迄一度も……)」

「あれぇ~、どうしたんですか? 軍曹」

「えっ!? よ、鎧衣か……何でもないぞ……」


――――何やら斯衛トリオがボソボソと話しているのが聴こえるけど、空気を読んで待っている俺。


『よ、良し……望むところだ』

「そ~こなくっちゃな」

『くっ……行くぞッ!!』

『覚悟!』

『このっ!』


≪ゴォ……ッ!!!!≫


身構える俺の機体に対し、3機の武御雷(白)は水平噴射で此方に突っ込んで来た!!

正面から見て左に巴・真ん中に神代・右に戎と言う陣形で、左右の武御雷(白)が若干前に出ている。

そして有る程度 距離を詰めると、巴と戎の武御雷(白)が唐突に左右に跳び、
神代はそのまま長刀を振り上げて正面から斬り掛かろうとしてくるのだが……


「そらっ!」


≪ボヒュッ!!≫


『なッ……うわぁっ!?』


≪――――ドパァンッ!!≫


俺は無造作に胸部マルチ・ランチャーのペイント弾を放ち、神代機に直撃させる!

実弾では無いので当然ダメージは無いが、仮定されてしまった事実から、
彼女の武御雷(白)は速瀬の時とまるで同じ様な感じで仰向けにダウンする。

装甲の違いで大破では無い様だけど、ほぼ無力化させたと言って良いだろう。

だけど それに見向きもせず、俺は右を向き頭部バルカン砲を同じ様に無造作に発射した。


『神代機、中破。 兵器使用不可能』

『えぇっ!? どうして――――きゃあッ!』


恐らく左右の2機は神代を囮にし、巴機は左の瓦礫を・戎機は右の瓦礫を蹴り、
俺を挟み込もうとしたのであろうが、戎の武御雷(白)はバルカン砲を食らって動きが止まる。

威力は低いのでダメージは少ない様だが、不意打ちだった事も有り牽制には十分だった様だ。

一方、巴機は左から三角跳びによる長刀での一撃を食らわそうと突っ込んで来るのだが……


『(ふ、二人とも何が有ったの? だけどッ)』

「おっとぉ!!」


≪――――ブウウゥゥンッ!!≫


胸部マルチ・ランチャーと頭部バルカン砲を駆使した結果、一対一で斬り掛かられるのと同じだ。

よって先程までと同じ要領で、ヒラリと巴機の太刀を後方跳躍噴射で回避する。

直後 逆噴射を行い、硬直を晒したキャンセルの効かない武御雷(白)に斬り掛かる不知火S型!!


『!? は、速……ッ!』

「いただくぞっ!」


≪――――ガシュッ!!≫


……右手の長刀で右上から左下に振り下ろし。


≪――――ガシュッ!!≫


……左から右に薙ぎ払い。


≪――――ガシュッ!!≫


……最後に右下から左上へ、盾を持った左手を右手に添えるようにして振り上げる。


『巴機 致命的損傷、大破』

『え、戎ッ!!』


≪ズウウゥゥゥゥンッ!!!!≫


『はああぁぁっ!!』

「――――甘い!!」


本当はいくら武御雷(白)でも2回も斬れば大破するんだろうけど、俺は必要以上に隙を晒した。

巴はソレを好機と見て倒れる直前に戎の名を叫び、丁度 右からは武御雷(白)が接近して来ている!

だが前途の様に"狙っていた"ので、俺は戎の太刀さえも左に浮いて避けると、
右に向き直り既に"もう一つの腕"で持ち替えていた突撃砲を、空振りした戎機に向けていた。


『そ、そんなッ!?』

「えぇい、迂闊な奴だ!!」


≪ダパパパパパパパパッ!!≫


『きゃああぁぁ……っ!!』

『戎機 致命的損傷、大破』


36ミリを至近距離から食らい、戎の武御雷(白)は真っ黄色になって巴機の付近に倒れる。

ふぅ、これで終わりか~。 緊張したけど何とかなったみたいだ、良い感じで動けて良かったぜ。

……けど視線を移してみると、まだ神代機が立ち上がろうとしているのを確認した。


『こ、このッ……卑怯な……接近戦のみを挑んだクセにっ……』

「…………」


大きなダメージで機動をシステムに殆ど制御されているだろうに、頑張るじゃないか。

かと言って どうする事も出来無いだろうし……神代の言葉も負け惜しみでしか無い。

されど思ってみれば、このシチュエーションは"使える"かもしれないな……

俺は一瞬のうちに考えを纏めると、冷めた表情で突撃砲を神代機に向けながら距離を詰めていった。


≪――――ズシンッ≫


「君達は立派に戦ってきた」

『ひっ』

「だが……兵士の定命(ていめい)がどういうモノか、良く感じておくんだな」

『うッ、うああああぁぁぁぁっ!!!!』


≪――――ドパアアァァァァンッ!!!!≫


『か、神代機……致命的損傷 大破』

「……ッ……(負けたか……)」

『第19独立警護小隊全滅。 状況終了』

「……(やはり彼は……白銀少佐は、本当に多くの死線を……)」


神代機に正面から120ミリを直撃させ、戎機の様に白い機体を真っ黄色に染めたのを最後に、
全ての武御雷(白)は倒れ、斯衛トリオとの模擬戦は(俺にとっては)無事に終了したのでした。

肖ったパイロットが使った時は負け台詞だったんだけど、旨い感じで使う事が出来て良かった。

実際に殺すワケじゃ無いから緊迫感なんて無いんだが、神代も乗ってくれて雰囲気が出たぜ~。

けど約束を破っちゃって更に嫌われちゃっただろうなぁ……彼女たちはEXでさえ白銀に敵対的だし。

よって俺は斯衛トリオの機動システム制御が解ける前に、跳躍噴射で基地へと帰還して行った。




……




…………




――――30分後。


「ま、真那様……」

「申し訳ありません~」

「巴・戎。 気にするな、相手が悪かったと言う事なのだろう」

「それにしても、あんな武器を隠していたなんて……」

「機動も有り得ませんでした。 どうやったら、あんな動きが~」

「それは私も気になった。 後に白銀少佐か香月副司令に尋ねてみなければな」

「では、白銀少佐の件に関しては……」

「私達の思い違いだったのでしょうか~?」

「……そう考えるしか無いだろう。 あの驚異的な衛士として腕は、
 確かに"隠すだけの価値"が有るだけのモノと言えるだろう」

「……ッ……」

「それにしても、神代はさっきからどうしたと言うのだ?」

「そ、それが……」

「さっきから こんな調子なのです」

「……っ!」


≪たたたたたたっ……≫


「た、巽っ?」

「何処に行くのですか~?」

「ふむ……」

「何が有ったのでしょう?」

「あんな事、初めて ですの」

「先程の戦いで……何か思うところが有ったのだろう。 今はそっとして置いてやれ」

「は、はい」

「何か釈然としませんわ……」


≪――――君達は立派に戦ってきた≫


「……(まさか建前の止めとは言え……初の実戦でBETAさえ退けた神代が臆するとは……)」


≪だが……兵士の定命がどういうモノか、良く感じておくんだな≫


「……(この娘たちは まだまだ若い。 その為、あえて白銀少佐は恐怖を教える為にッ?)」




……




…………




2001年11月17日 午後


「本当にお見事でした、白銀少佐」

「いえいえ、自分の力で勝ったんじゃ無いです。戦術機の性能の御陰だという事を忘れないで下さい」

「御謙遜なさらないでください。あの娘達も感動していました」

「そうなんスか?」

「はい。 今後、より訓練に身が入る事となるでしょう」

「だと良いんですけどね~」


見学を終えたB分隊とA-01は、午後は何事も無かった様にシミュレーター訓練を行っていた。

俺はそんな彼女達の間をフラフラと行き交い、適当にアドバイスをしながら時を過ごした。

そんで夕飯の時間が近付いて来た今、俺は まりもちゃんと並んでPXを目指している。

会話の話題は案の定 午前の模擬戦について であり、話しながら注文を済ませると――――


「おっ? あれって」

「斯衛の3名ですね」

「うわぁ……まるで葬式だな~」

「やはり、敗戦がショックだったのでしょうか?」


視界に飛び込んで来たのは、食事を摂っている神代・巴・戎の斯衛トリオ。

髪型で只でさえ目立つのだが、それは榊達も同様。 特に真っ白な服装が存在感を現しているのだ。

けど反面 彼女達は沈んでいる様子で、何だか非常に痛々しいではないか。

多分、俺の所為なんだろうね……余計なイベントの所為で実戦で死なれても困るよなぁ……


「すんません軍曹、俺ちょっと行って来ます」

「えっ?」

「あの調子じゃ不味いでしょうしね、フォローを入れて置きますよ」

「……そうですか」

「今度 また一緒に飯食いましょうね?」

「は、はい……(相変わらず、優しい人なんだから……)」


久しぶりの まりもちゃんとの食事が潰えるのは惜しいが、此処は我慢して斯衛トリオと接触しよう。

よって無造作に彼女達に近付いてゆくと、いち早く手前の巴が俺に気付いた。

それに左隣に座っていた戎も続き、二人は瞳を丸くする。 ……あれっ、そんなに意外だったか?


「あっ……白銀少佐」

「な、何か御用ですの?」

「ん~……午前は互いに戦った仲だし、昨日の敵は今日の友ってね」

「い、意味が判りませんッ」

「そもそも、戦ったのは昨日では無くて今日ですわ」

「手痛いツッコミ有難う。 それより空いてるし座るぞ?」

「……ッ!?」


丁度 神代の左隣の席が空いていたので、適当な事を喋って勝手に座ると、
彼女はビクりと体を振るわせた。 なんだかイメージが変わったな……可愛いじゃないか。

まるで小動物の様な……設定だと強気で色黒で男口調だった様な気がするんですけど。

されどこりゃ嫌われたモンだな……散々ガン●ムごっこで遊んじゃったしな~。

とにかく話題を振るしか無いね。 俺は鯖味噌定食(大盛り)を口に含みながら喋り出す。


「ところで、君たちの腕は大したモンだ。 全く驚いたよ」

「ひ、皮肉ですか? それは」

「私達……手も足も出ませんでしたのに……」

「そりゃ~仕方無いよ。 あの機動が活かせたのも、全部 新OSの御陰だからね」

「新OS?」

「で、では……あの頭と胸の武器は何ですの?」

「それは新しい概念の武器……"サブ射撃"さ。 なかなかのモンだったろ?」

「は……はい」

「あれは完全に不意を突かれましたわ」

「……ッ……」


警戒を解いてくれたっぽい巴と戎はともかく、なんだか喋る度に神代が"どよ~ん"となってゆく。

サブ射撃の事を言った時は更に酷くなり、恐らく一瞬で中破させられた事を気にしてるんだろう。

成る程……普段は気が強いけど打たれ弱い娘だったんだな~。 何とか元気付けてあげるか。

そう考えると俺は懐からメモと黒ペンを取り出して、3人の前で何やら執筆を始める。

この世界だと覚えなくちゃいけない事が多すぎるから、地味に何時も持ち歩いているんだぜ~?


「な、何ですか? 唐突に……」

「何を書かれているのですか?」

「ん~……何かアドバイスをしようと思ってね、忘れて貰わない様に書いているんだ」


――――そのまま数分、メモを続けるのだが……俺は非常にバカな事を書いていた。


「(ねぇ、何時まで書いている気なのかしら?)」

「(でも……あの少佐の助言なら、待っていて損は無いかもしれませんわ)」

「……んっ?」


神代は未だに小さくなっているけど、巴と戎は期待の眼差しを向けて来ている。

……うぐっ、マズいな。 2枚目を書き終えてから気付くなんて、俺の頭はどうなってしまったんだ。

今からでも書き直さなければッ。 でも時間が無い……そう思って何気なく視線を仰いでみると……


「(あ、あいつらはッ!?)」


遠方から榊達の様子を睨んでいる、二人組みの衛士を発見してしまった。

顔が特徴的だから直ぐに判るッ! 原作で武御雷(紫)の事で因縁をつけて来たヤツじゃないか!!

う、迂闊だった! これは白銀が止めなければならないんだよな……どうするべきだッ?


≪――――ガタッ≫


「白銀少佐ッ?」

「ど、どうされました~?」


俺は唐突に立ち上がると、巴と戎の言葉を無視して二人の衛士を難しい顔をして眺める。

う~ん……少佐としての立場を使えば楽なんだろうけど、何だかフェアじゃ無いよなあ。

自分の階級を利用するヤツだと神代達や榊達に思われるのはヤダし、ど~したもんだろう。

そう思っていると、俺の周囲の人達が何やら此方を見てヒソヒソ話をしているではないかッ。

イキナリ立ち上がったから変な野郎だと思われているのかな……勘弁してくださいよ~。

その為か俺は未だに二人の衛士を眺めていながらも、内心 涙目になってしまっている。


≪じ~~っ……≫


「(ち、ちょっと……)」

「(なんだよッ?)」

「(さっきから……白銀少佐がこっちを睨んでるわよ……)」

「(!? ど、どうしてだよッ?)」

「(きっと読んでるんじゃないのか? 新型の機体の事を訓練兵に聞き出そうとした事……)」

「(だけど少佐には関係無い事だろうが!)」

「(そ、それでも少佐に目を付けられたらヤバくない? 香月副司令の直属の衛士みたいだし……)」

「(うっ……)」

「(やっぱり私達が首を突っ込んで良い事じゃ無いんだよ……
 少なくとも今アイツらに絡んだら、絶対に少佐が介入してくると思う。
 良くシミュレーター訓練の様子も見てやってるらしいし、機嫌を損ねたら最悪 殺され――――)」

「(わ……解ったよ、それ以上言うな。 ……行くぞッ)」


……あれっ? 連れの女が男の方に何か言ったと思うと、二人は小走りでPXを去って行った。

俺の涙の訴えが効いたのかな? いや……泣いては無いんだけど、ぶっちゃけ我慢してたのよ?

とにかく未然に済んだっぽくて良かった! 周囲のヒソヒソ話も治まったし、一件落着だ~。

よって俺は視線を神代達に戻すのだが……訝しげな表情で俺を見上げている巴と戎。

神代は俺に視線を向けようとしておらず、呆れているのだろうか? ……そうだったよっ!

まだ何も解決していないんだったッ。 アドバイスのメモをど~にかしないとダメなんだったYO。

だけど斯衛トリオは食事を殆ど終えているし、もはやタイムオーバーだ。 此処は誤魔化すしかない!


「ゴホンッ……君達」

「えっ?」

「な、なんですか?」

「俺は急用を思い出した。 悪いが失礼させて貰おう」

「……そうですか」


――――興醒めした様な巴の表情。 勘弁してくれ……こうなったら奥の手だッ。


「お詫びと言っちゃ~なんだけど、新OSを使わせて貰える様 副司令に聞いて置くよ」

「ほ、本当ですのっ?」

「うん、武御雷が どれだけ冴えた機動が出来る様に変わるか気になるしね。 ……それと」


≪――――すっ≫


「あっ……」

「神代くん、君には特に期待しているからな~?」

『……ッ!?』

「え、えぅ……っ?」

「HAHAHA、それじゃ~失礼するよ」


ガン●ムごっこの時に、特に神代に喋った台詞が多かった事から、
それを利用して彼女の髪を優しく撫でると、ウザそうな笑みを浮かべて俺は立ち去った。

思い切った行動だったと思うけど、ビクりともされなかった事から悪くは思わなかったんだろうね。

これで葬式ムードが癒えるとは思えないけど、後にもう一度フォローしに行けば問題無いか。

……なんだか行うべき事が増え続けている様な気がするけど、気にしたら負けなんだZE。


≪それにしても良い度胸だな。 ますます気に入ったよ≫


「……っ……」


≪だが……兵士の定命がどういうモノか、良く感じておくんだな≫


「(あ、あの時……凄く怖かった。 けど……少佐は私の為を思って?)」


≪神代くん、君には特に期待しているからな~?≫


「し……白銀少佐……」(キュン)

「え"ぇ!? まさか……」

「た、巽ぃ……あなた~」

「!? ち、ちちちち違うぞッ! 勝手に決め付けるな!!」

「真っ赤になって何 言ってるんだか」

「説得力が有りませんね。 ですけど……元気になった様だし良かったですわ~」

「だ……だから違うと言ってるだろうッ! そ、それよりも……少佐はメモを忘れて行っているぞっ?」

「!? ホントだ」

「な、何て書いてありますの~? 巽」

「う~ん、汚い字だな~……どれどれ」(カサカサ)




○ジェット・ストリーム・アタック(1枚目)
メンバーそれぞれが搭乗した戦術機が縦一列に重なって並び、真正面から見ると、
1機のみが攻撃対象に向かっているように見せかけ、前方のBETAに連続攻撃を仕掛ける戦法。
ちなみに3機とも違う仕様にして、別の武器で攻撃して行くのがポイントだよ?
例:120ミリ(強襲掃討)→36ミリ(迎撃後衛)→長刀(突撃前衛)


○君達には気合が足りないので以下の台詞を使ってみよう(2枚目)
神代……こいつを貰うぜェ!!・オラオラオラァァ!!・オラァッ!次はどいつだぁ!?
巴……撃滅!・抹殺!・でりゃーッ、必殺!・何だか知らねーが、てめーも瞬殺!!
戎……うざ~い!・バァ~カ・邪魔はてめーだよ・オマエ、オマエ、オマエー!!




「…………」

「…………」

「…………」


≪ひゅううううぅぅぅぅ~~っ……≫


この後 何故かマ●ルさんの漫画でシラけた様なビジュアルになった感じの斯衛トリオが、
顔に縦の線を何本も引きながら、何時までもPXに佇んでいたと言う。

その後日、彼女達がジェット・ストリーム・アタックの訓練をしているのを見て驚愕した俺。

しかも顔を真っ赤にしながらもBETAを罵倒する様な言葉も連呼していたんだけど、
自分の都合の悪い事は忘れるのをモットーにしている俺は、その理由は安易に察せても、
きっと まかり間違って斯衛トリオに3バカでも憑依してしまったのだろうと自分に言い聞かせた。


「こ、こいつを貰うぜー!」

「ひ……必殺ぅ~っ!」

「うざああぁぁ~い!!」


神代は真っ赤。 巴は涙目。 戎はヤケクソ気味で俺の妄想を実行に移していた。

もはや立派なガン●ムごっこ……しかも3人同時。 本人達は気付く事は無いけど、既に俺を越えたね。

正直……たまりません。勿論、月詠さんが頭痛を感じる事となったのは言うまでも無いオチ。




……




…………




「白銀少佐」

「ぇあ?」


誤魔化すに誤魔化して夕食を済ませた俺は、複雑な気持ちで自室を目指して通路を歩いていた。

すると俺の前に当然現れたのは月詠さん。 相変わらず凛々しい表情で御座いますな。

オルタに置いて"美人"と言う単語が最も近い女性は誰かと聞かれれば、間違いなく彼女を選択するね。

……ちなみに、案の定ビックリしたモノの表情には出ていない。 相変わらずのポーカーフェイスッ。

さておき、月詠さんは唐突に俺に頭を下げてくださると、面を上げずに言って来る。


「申し訳ありませんでした」

「へっ?」

「数々の非礼、御許しください。 それに"先程"の冥夜様に対する心遣い、感謝致します」

「あ、あぁ……良いですってそんな事」

「ですが――――」

「いくら必要だったからって俺が今迄 裏で動いていたのは確かですから、
 疑うのも仕方無いですよ。 全ては御剣の事を想っての事なんスよね?」

「は、はい。 しかし、少佐の過去の苦難や今の御気持ちを考えず……」

「そんなの全然気にしてませんって」

「……そうですか」

「えぇ」


ゆーこさんの介入で斯衛トリオと戦う羽目になったけど、それをクリアした今は何のそのッ!

"先程"ってのが良く解らないけど、早い段階で月詠さんの誤解が解けたみたいで良かった~。

そんな月詠さんは安心した表情で面を上げると、ぎこちないが癒される笑みを浮かべた。

けど彼女は直ぐに表情を真剣なモノに改め……俺を真っ直ぐに見つめて来ると言う。


「では私個人として、少佐に頼みたい事が有ります」

「ふ~む……御剣の気持ちを裏切ってくれるなって感じの御願いですか?」

「!? そ、その通りです」

「良かった~。 当たってましたか」

「何故 お解かりに?」

「はははっ、たまたまですよ」


――――今のは自然と白銀の口から出たんだよね。 俺は流石に其処までは覚えて無かったけど。


「なんと……貴方には驚かされてばかりですね」

「そりゃどうも。んじゃ~俺はコレで失礼します」

「はい」

「良かったら今度、一緒に訓練しましょうね~」


月詠さんは鋭い人なハズだ。 もう少し話したかったけど、俺は早めに会話を切り上げる事にした。

ベラベラと自分の過去の作り話をしても、一つでも矛盾を言っちゃうと疑われるだろうしな~。

ともかく……唐突に始まったイベントは切り抜ける事が出来たし、正史よりは確実にプラスになった。

日数にも結構 余裕が有るみたいだし、明日は ゆーこさんに今日の模擬戦の感想でも聞こうかな?

そう考ると俺は月詠さんに軽く手を振って別れ、彼女の視線を背に受けながら再び通路を歩き出す。


「まさか あの様な若くて実直な衛士が、影で何年もBETAと戦い続けていたとは……」


≪例え弾倉が尽き長刀が折れ様が、素手であっても戦って見せますよ≫


「あの戦いに於ける志し……私も貴方を見習わなくてはなりませんね」


≪良かったら今度、一緒に訓練しましょうね~≫


「それに一緒に訓練……ですか。 それも悪くは……いえ、是非 御教授願いたい限りです」


――――その日の夜、何故か例の二人の衛士がワザワザ俺に謝る為に訪ねて来た。

良く解らないけど頭を何度も下げられたので、特に訳は聞かずに許してあげた。

すると安心した様に去ってゆく二人。 ……何かホント変な設定が多いな、深く考えない事にしようっと。




●戯言●
何故か神代のターン。タケル・ラル少佐に名台詞を言わせたら必然的になっちゃったんだ☆
ちなみに巴を白銀が斬った時のモーションは絆のガン●ム系機体と全く同じです。


●追記●
同日3時頃に誤字修正を行いました


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