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No.3960の一覧
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[1] これはひどいオルタネイティヴ2[Shinji](2008/08/25 11:13)
[2] これはひどいオルタネイティヴ3[Shinji](2008/08/25 11:11)
[3] これはひどいオルタネイティヴ4[Shinji](2008/08/26 04:35)
[4] これはひどいオルタネイティヴ5[Shinji](2008/08/26 23:24)
[5] これはひどいオルタネイティヴ6[Shinji](2008/08/27 20:54)
[6] これはひどいオルタネイティヴ7[Shinji](2008/08/28 16:19)
[7] これはひどいオルタネイティヴ8[Shinji](2008/08/29 20:22)
[8] これはひどいオルタネイティヴ9[Shinji](2008/08/30 23:24)
[9] これはひどいオルタネイティヴ10[Shinji](2008/08/31 22:48)
[10] これはひどいオルタネイティヴ11[Shinji](2008/09/01 21:59)
[11] これはひどいオルタネイティヴ12[Shinji](2008/09/03 08:21)
[12] これはひどいオルタネイティヴ13[Shinji](2008/09/05 10:13)
[13] これはひどいオルタネイティヴ14(+用語ver1)[Shinji](2008/09/07 08:57)
[14] これはひどいオルタネイティヴ15(+伊隅戦乙女隊ver1)[Shinji](2008/09/09 12:53)
[15] これはひどいオルタネイティヴ16[Shinji](2008/09/11 14:52)
[16] これはひどいオルタネイティヴ17[Shinji](2008/09/13 17:38)
[17] これはひどいオルタネイティヴ18(+伊隅戦乙女隊ver2)[Shinji](2008/09/16 23:33)
[18] これはひどいオルタネイティヴ19[Shinji](2008/09/19 22:36)
[19] これはひどいオルタネイティヴ20[Shinji](2008/09/23 02:45)
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[3960] これはひどいオルタネイティヴ12
Name: Shinji◆9fccc648 ID:37b9b89a 前を表示する / 次を表示する
Date: 2008/09/03 08:21
これはひどいオルタネイティヴ12




2001年11月04日 午前


――――青い空!! 青い海!!


昨日は長旅の後遺症や野宿の準備等で、泳ぐ気なんてちっとも浮かばなかった。

けど今日は別であり、俺は3人で朝食を済ませると上着を抜いで上半身ハダカになる。

当然ハーフパンツっぽい水着を履いており、俺は両手を大きくV時に広げると叫ぶ!


「砂浜よッ、私は帰って来た!!」


≪……ザザ~~ン……≫


「白銀……何言ってんの?」

「何か叫びたい気分だったダケです。」

「ふふっ。 白銀少佐、嬉しそうですね。」

「そりゃもう、こんな綺麗な海なんて久しぶりに見ましたからね~。」

「そうなんですか?」

「えぇ……もう10年以上前になるかな……」

「まぁ、楽しむのはアンタの勝手よ。 好きにしなさい。」


"こっちの世界"の人間には絶対に理解の出来ない事を叫んだ俺。

いや~……南の島が綺麗そうだって事はプレイした者としては最初から知っていたけど、
"この時代"に存在するBETAに対する恐怖さえ潤してくれそうな景観だ。

ちなみに俺の後ろにはビーチ・チェアに背を預け、グラスでワインを飲んでいるゆーこさんの姿。

昨日と同じ際どい水着姿であり、勿論 今回もチェアとパラソルを持って来たのは俺だ。

初日は俺達すら視界に入れたくないと我侭を言っていたが、
それも仕方無いのかもしれず、彼女に掛かる"重み"が少しでも癒えるなら安いモンだ。

んでもって今日は視界に入れたく無いのがテント等だけで許してくれた。

そんな彼女の真横には まりもちゃんが昨日と変わらないタンクトップ姿で立っている。


「それはそうと――――」

「はい?」

「軍曹、もしかして……水着を持って来て無いんですか?」

「そうですけど?」

「な、何でなんですかっ!? 折角の南の島だと言うのにッ!」

「私は教官として演習の為に、南の島に来ていますから……」

「あたしは"持って来い"って言ったんだけどね~、まりもってヘンな所で硬いんだから。」

「……はぁ、軍曹の水着姿も見れると思って楽しみにしてたのに……」

「し、少佐……御気持ちは嬉しいですが、そんな事を言われましても……」

「ちょっとアンタたち。 少佐とか軍曹とか言って、気分をブチ壊す単語 出さないでよ。」

「ん~……それも一理あるかなぁ……」

「少佐?」

「じゃあ……言えそうな時は"まりもちゃん"って呼んで良いですか?」

「ま……まりもちゃんッ!?」

「!? あははははっ! "まりもちゃん"~っ? 白銀、アンタ良いセンスしてんじゃないっ!」

「HAHAHA、そりゃどうも。」


……ぶっちゃけ、最初からずっと こう呼んでみたいと思ってたんだよね。

ゆーこさんの切り出しはナイスだったな~、俺はそれを利用させて貰う事にした。

けど……まりもちゃんの顔が驚愕する。 そりゃそうだろうね、イキナリだし。


「ちょっと待ってくださいッ! "ちゃん付け"だなんて――――」

「良いじゃないッスか、勿論 迂闊に人前では言わない様にしますから。」

「……ぅっ……」

「まりも~、今"満更でも無い"って思ったんじゃ無いのぉ~?」

「!? お、思ってません!! 絶対 思ってませんからッ!」

「とにかく決定ですね、俺の事も好きな様に呼んでくれて構いません。」

「で……でも、この年で"ちゃん付け"はやっぱり……」


むっ? OKかと思ったけど……やっぱり、まだ引っ掛かっているみたいだな。

EXの"情け無いモード"のように、肩を落として涙目ながらも指摘してくる。

……だが、これダケは譲るワケにはいかない! 俺は"奥の手"を使わせて貰う。


「そう言えば、シミュレーターに付き合う前"何でもします"とか言ってましたよね?
 ソレ使わせて貰います。 場の空気は読みますから"まりもちゃん"って呼ばせて下さい。」

「うぅっ!?」

「まりも、もう諦めなさ~い。」

「くぅ~っ……わ、わかりました。 もう好きに呼んで下さい。
 だったら、私は"白銀さん"と呼びます。 そ……それで良いですか?」

「勿論OKです。 別に"白銀君"って呼んでも良いですよ?」

「勘弁して下さいッ!」

「まりも、一歩 前進したじゃない。 良かったわね~?」

「ゆ、夕呼!!」


こんなカンジで、俺は彼女を"まりもちゃん"と呼べる様になった。

……だけど……まりもちゃんの水着姿が見れないのが計算外だったよな~。

真面目な鬼軍曹だし、水着なんぞ言われても持って来ない人だったのだろう。

"まりもちゃん"と呼べるようになったのは良いが、それが未だに納得いかん……


「まりもちゃん。」

「ひゃいっ!?」

「話を戻しますけど水着……ホントに無いんですか?」

「も……持って来てません。」

「……そうですか。」

「そ、そうなんです。」


俺は無言で足元に落ちていたモノを拾った。


「"葉っぱ"なら有りますよ?」

「意味が判りませんっ!」

「まぁ良いか~……とりあえず、軽く泳いできま~すっ!」

「行ってらっしゃ~い。」

「イイィィヤッホオオォォーーーーウッ!!!!」

「!?」


≪ばしゃああああぁぁぁぁんっ!!!!≫


「岡崎最高ぉぉーーーーっ!!!!」


まりもちゃんの水着は残念だったけど、近いうちにB分隊の皆の水着が待っている!

よって俺は素直に海水浴を楽しむ事にし、ゆーこさんに手を振られながら、
ハイテンションで砂浜を走り出すと、雄叫びと共に海に飛び込んだ。

泳ぎは得意でも苦手でも無いけど、流石は白銀……世界を目指せる泳ぎが俺には有った。


「…………」

「まりも~、今 水着持って来れば良かったって考えてたんじゃ無いのぉ?」

「か、考えて無いわよっ!」

「それはそうと、あの様子じゃ"軽く"じゃ済みそうに無いわね~。」




……




…………




2001年11月04日 午後


「ふ~っ……到着っと。」


白銀のお陰で調子に乗って近くの島まで行き、往復してしまった俺。

流石に疲れたので足が地面に付くと、ゆっくりと砂浜を歩いて2人を探す。

すると同じ場所に居たようで、ゆーこさんはビーチ・チェアで寝ており、
まりもちゃんは木の影で腰を落とし、幹に背を預けながらノンビ~リとしていた。

距離を詰めると、俺に気付いたまりもちゃんが立ち上がり、ゆーこさんも起きた。


「お帰りなさい、白銀……さん。」

「只今 帰りました、まりもちゃん。」

「随分と遠くに行ってたみたいね~?」

「えぇ、久し振りだったんで少し張り切り過ぎちゃいましたよ。」

「そ……それじゃあ私、夕飯の準備をして来ますっ!」

「ぇあ? まだ早いんじゃ――――」


ありゃ……行ってしまった。 それに、EXでも無いのに何故か"オ姉"走り。

やっぱり、まりもちゃんは可愛いなァ……水着がまだ諦め切れないZE。


「放っときなさい。 照れてんのよ、まりもは。」

「何でッスか?」

「ふん、自分で考えなさい。」

「ところで……話は変わりますけど。」

「何よ?」

「明日 少しだけ、その水着を まりもちゃんに貸すって言うのはどうですか?」

「ちょっと、そうなったら あたしの水着はど~なるのよっ?」


再び俺は無言で何かを拾った。


「"葉っぱ"なら有りますよ?」

「おととい来なさい。」


結局その日も ゆーこさんの魅力(水着+白衣)に耐え切れず、大自然の中で犯っちゃったんだ☆

勿論 B分隊の誰かと鉢合わせたら自殺モンなので、双眼鏡は忘れない。

んでもって その夜、俺はテントの中で"葉っぱ"のまりもちゃんを想像して犯っちゃったんだ☆

当然2人の美女のテントとは別だ。 そうなったら絶対に耐えれないだろうしな~。

まだまだ俺は修行不足だったようだ……まりもちゃんが水着だったら、それはそれでヤバかったかも。




……




…………




2001年11月05日 午前


――――総戦技評価演習。


ド素人の俺から見ても、これは非常に厳しい試験だと思う。

でも……戦術機で戦うにあたっては、ちっとも役に立たない内容なんだよね。

だから俺は前から違う事をさせようと考えてたんだけど、結局 何も思い浮かばなかった。

例え落ちても通過でき、日程も短く済んで、大きな達成感を味わえる演習。

しかも場所が南の島……これは難しい条件だし、俺は正史の演習で頑張って貰う事にした。

ヘタに変えても事故が起こったら詰むし、今の彼女達なら余裕でクリアできるだろう。

アドバイスをしてやればもっと楽になるんだろうけど、訓練兵と同じ立場で無い限り、
教えてやっても只のカンニングみたいなモノになってしまうから、待つ事しかできない。


「まりもちゃん、皆の状況はどうですか?」

「途轍もなく良いペースですね、特に鎧衣が速かったみたいです。」

「アイツがですか?」

「はい。 トラップ地帯をピョンピョンと通り抜け3箇所の地点のうち、
 最も離れた目標を破壊すると、昨日の夜のうちに残り2組の4人と合流しています。」

「マジっすか……」


B分隊各員に付着した発信機の情報を元に、テントの前で状況を報告してくれる まりもちゃん。

う~む、流石 鎧衣だな……マヴラヴで最も判断力のある娘と言われているダケある。

確かに彼女だと二人より一人の方が断然 移動は楽かもしれないな。

しかも、昨日のうちに合流したって事は……若干 不安だった榊&彩峰も頑張ったようだ。


「現在は……1つのポイントに配置していた無線の暗号を解読し、
 友軍と合流する事を想定した、西の方向へと移動している模様です。」

「確か其処ってフェイクがありましたよね?」

「はい。 ゴールは北西ですが南西のフェイクに迂闊に近付けば砲台に狙撃されます。
 ですが其処にはボートが隠して有りますので、予め配置して置いた燃料を、
 水筒に入れるなりして持って来ていれば、北西迄の距離を大幅に短縮できるでしょう。」

「その条件として、珠瀬による対物体狙撃銃でのレドームの破壊……ですか。」

「そうです。 正直なところ、この任務で全ての物資を最大限に活かしてクリアした分隊は居ません。」

「だけど、このペースって事は……」

「えぇ。 2日目で全てのポイントを破壊していますし、
 水分の消費を考えると、燃料を持って来た可能性は十分考えられます。
 故にひょっとすると、初めての"最高点"が生まれるかもしれません。」

「おぉ~っ……だったら、明日にでもクリアできるかもしれないッスね。」

「そうなってくれると、教官の私としては嬉しい限りです。」


アンリミで同じ演習を経験していた白銀でさえ、ボートは結局 使えなかったハズ。

……つまり、最短ルートでの合格は出来ていなかったと言うワケだ。

なのに今回はパーフェクトの可能性が有る……何だか嬉しくなってしまうではないかッ。

それにしても、チームワークが解消されるダケでこうも効率良く進んでいけるなんてな~。

考えてみれば今のところ"スコール"も無いし、足止めも全く食らって無いんだよな。


「だったら、明日には移動した方が良さそうですねぇ。」

「はい。」

「それじゃ~今のうちに楽しんでおかないとなぁ。 また泳ぎに行ってきま~すっ!」

「あっ、白銀さん……」

「まりも。」


≪――――ぬっ≫ ←テントから出て来た。(水着+白衣)


「な、何よ?」

「やっぱり思ったでしょ? 水着が有ったら良かったなって。」

「……くっ……」

「"葉っぱ"ならあるわよ?」

「だから要らないって言ってるでしょ!?」


――――ちなみにB分隊の"保護者"は俺ら3人だけだ。

ヘリの操縦はまりもちゃん、ゆーこさんはバカンス目的、俺は只のパシリ。

トラブルの為の人員は一切 連れて来て無いけど、今のB分隊には最初から必要無いのさ!




……




…………




2001年11月06日 夕方


テントはそのままにして片付けを済ませるのと、ヘリによる移動で午前の殆ど時間を使い、
俺達はB分隊の到着を待つ為、演習のゴール地点へとやって来ていた。

ゆーこさんは"もう行くの~?"と不満がってたが、まりもちゃんが宥めてくれた。

今は"茶番に付き合う気は無い"とヘリの中で寝ているようで、相変わらずな人ですね。

それはそうと……来たッ!? 恐らくボートを使ったんだろう、マジで早いタイムだ!!


「つ、着いたの?」

「……そのようだ。」

「疲れた……」

「はぁっ、ふぅっ……」

「あれ~香月博士は帰っちゃったんですか~?」


ちょっ、鎧衣……こんな時ぐらい空気読めよ。

けど彼女含めて皆ボロボロ。 かなり急いだのか疲労困憊と言ったトコロだ。

良くもまぁ、こんなになるまで……それに引き換え、俺は何をしていた?

泳いだり、せがれ弄りしたり、泳いだり、せがれ弄りしたり……それだけな気がするんですが。


「それでは貴様等の評価を述べる! 先ずは3箇所のポイントの破壊。
 想定された時間を大きく短縮しており、破壊を選ぶ時間もクリアしている。」

『…………』

「次に暗号の解読。 多少 把握にズレが有ったようだが、十分許容範囲内だ。
 それにより貴様等はボートを発見でき、使用の為の燃料をも確保していた。」

『…………』

「そしてボートの使用の為 探索レーダーが入っているレドームの発見、及び破壊。
 以上の遂行により、貴様等は全ての物資を効果的に利用し、此処に辿り着いた。」

『…………』

「……だが、少々焦り過ぎだ。 急ぎ過ぎと言っても良いかもしれん。
 今回において何が貴様等を そうさせたのかは知らんが、私から忠告させて貰おう。
 これは場合によっては命を落とす事も有るッ。 戦術機での戦いでは、
 何事にも焦り過ぎず・急ぎ過ぎず戦うのが妥当だ。 肝に銘じて置くんだな!」

『……!!』


淡々と評価を述べる まりもちゃんだったが、急に厳しい顔になって口調も厳しくなる。

それに対して榊達の体がビクリと振るえ、緊張の色が走った。 ちなみに俺も怖かった。

けど……まりもちゃんは直ぐに優しい表情になると、総評を告げるべく口を開く。


「――――しかし、これは減点の対象にはならん。 つまり、貴様等は合格したッ!!
 しかも満点ッ! 総戦技評価演習を満点で合格した訓練兵は、貴様等が初めてだ!!」

「!? ご、合格……」

「合格……したのか……」

「それに満点?」

「あわっ、あわわわっ……」

「やったあぁ~~っ!!」


合格と告げられると、B分隊の5人は各々のリアクションで喜び始めた!


――――榊は眼鏡を外して涙を拭い。


――――御剣は瞳を閉じて震えながら感動を味わい。


――――彩峰も瞳を閉じ満足気な溜息と共に口元を歪ませ。


――――珠瀬は最初は唖然としていたのだが。


――――鎧衣が飛び跳ねて喜んだ直後 珠瀬に抱きついて共に喜びを分かち合う。


余程 嬉しかったのだろう、原作はプレイしたけど彼女達の感動は俺にも伝わって来た。

だが……俺はB分隊の努力の影で南の島でのバカンスを楽しんでいたダケ。

しかも大自然の中で……何だか情けな過ぎて涙が出て来てしまったのではないかっ!

少なくとも、俺なんかに此処で感動を共にする権利は無い。 よって席を外す事にした。


「…………」

「あら? 白銀少佐……」

「何処へ行かれるのだろう?」

「泣いてた気がする。」

「えぇ~っ!?」

「もしかして……ボク達を?」

「――――そうかもしれんな。」

「じ、神宮司軍曹……どう言う事ですかッ?」

「海岸沿いで野宿する中、度々 少佐は双眼鏡を片手に席を外され、
 丘の方へと向かって行かれた。 ……恐らく、貴様等の動向が気になったのだろうな。」

『……!!』

「良いか? 貴様等には早いうちに訓練兵として、新OSと新型戦術機のテストを行って貰う。
 その際 白銀少佐により、新たな操縦の機動概念を学ぶ機会が有るかもしれん。
 どれもBETAとの戦いに革命を起こせる可能性を秘めた代物だ、それを誇りに思えっ!!」

『――――はいっ!!』


……ゴメンB分隊の皆。 少なくとも横浜基地に戻る迄は自重するから許してくれっ。




……




…………




2001年11月07日 午前


「…………」


昨日のうちにヘリで最初の場所に戻ると、テントを新しく追加して一泊した。

さておき今現在 俺の目の前には、楽園(パラダイス)が広がっている。

B分隊5名全員が水着をきて、残り少ない時間のバカンスを楽しんでいるからだ。

しかし……俺は あんなに楽しみにしていたと言うのに実況する気もせず、
木の幹に背を預けて自己嫌悪に陥りながら、様子を眺めていた。


「……少佐。」

「なんですか軍曹?」←空気を読んで呼称変更

「行ってあげなくて良いんですか? 皆 少佐と楽しみたいんだ思いますよ?」

「ふっ……冗談は止めてください。 俺は見てるダケで十分ですよ。」

「そんな事はありません、あの娘達が頑張ったのは、少佐のお陰でも有るんです。」

「いや~、そんなハズは……」

「――――こら御剣ッ! 何をしている!? 少佐を御迎えしろッ!」

「は……はいっ!」

「ち、ちょっ……軍曹!」


今日は教官や上官の事を忘れて、アイツらには気兼ね無く楽しんで貰いたい。

そう思ってたんだけど、近付いて来た まりもちゃんがイキナリ叫ぶと、
珠瀬を水を掛け合っていた御剣が、慌てて近寄って来てしまう。

揺れてる揺れてる……ホントに十代ですか君は? いやいや、そうじゃなくってッ!

まりもちゃん、折角 楽しんでたんだから、そっとして置いてあげりゃ良かったのに~。


「白銀少佐。 宜しければ、共に楽しみませぬか?」

「……っ……」

「ねえねえ、行きましょうよ~?」

「た……珠瀬。」


≪――――ぐいっ≫


何時の間にか珠瀬も近寄って来ており、二人に両手を引っ張られた。

なんだ、こいつら……必死に頑張ってる最中に遊んでた俺を許してくれるのか?

ふと遠くを見ると鎧衣が大きく手を振っており、榊と彩峰もこっちを見ていた。

しかし まだ自己嫌悪で悩んでいると、まりもちゃんが微笑みながら言ってくる。


「ふふっ、この娘達は少佐と遊びたがっている様ですが?」

「そ……そうなのか? 御剣。」

「当然です、少佐の存在こそ有って楽しめると言うもの。 ……さ、参りましょう。」

「白銀少佐~、早く~!」

「は、はははっ……判ったよ。 だったら遊びまくるかァ~っ!!」

「少佐少佐~ッ、こっちこっちーーっ!!」


くそっ、何て良いヤツらなんだ! 出来るんだったら全員と結婚したい。

良し! 今更だけど決めたぞッ。 ループ上等、俺が死のうと絶対に見殺しにしてやるものかっ!!

俺は残り一日のバカンスを精一杯 楽しむ事にし、手を振る鎧衣の方へと走り出して行った。

ふと沖の方を見た時 まりもちゃんが指を銜えて見ているような気がしたけど、マジすんません。


≪ゴババババババババババ……ッ!!!!≫


……こうして、南の島のバカンスは最高の形で終了し、その日のウチに日本へと帰還していた。

まりもちゃんは午前中に睡眠を取っており、今現在は操縦桿を握っている。

B分隊5名は全員が遊び疲れて寝ており、俺はゆーこさんと肩を並べて座っていた。


「まぁ、そこそこは楽しめたわね~。」

「ですね。 ゆーこさん、また行きましょうね?」

「別に良いけど……何時の話になるのかしらね。」

「やだな~勿論、オリジナルハイヴを落とした後に決まってるじゃないですか。」

「……っ!?」

「あれ、違いました?」

「えっ? まぁ……その予定で考えておくわ。」

「お願いしま~す。」


――――ちなみに、俺が"消えなかったら"が条件だけどね。

そう考えると少し確率は低いかなぁ……オリジナルハイヴは落とす気 満々だけどな。

でもバカンスも終えたしで何となく悲しい気分になり、俺は暫く外の景色を眺めていた。


「(な、なかなか良い横顔してるわね……こいつ。 それに――――)」


≪勿論、オリジナルハイヴを落とした後に決まってるじゃないですか。≫


「(こんな事 堂々と言える人間なんて、あたし以外 居ないと思ってたんだけどねぇ。)」




●戯言●
地味にボートとかを活用させたかったので、つい無駄な描写を入れちゃったんだ☆
漫画では軍曹は水着をきていましたが、葉っぱネタが書きたくて持って行かせませんでした。
ちなみに下書きを書いていたのは丁度此処まででしたが、引き続き書こうと思っております。
テストの段階では此処で終わらせるつもりだったんですが皆様応援マジで有難うございます。


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