これはひどいオルタネイティヴ112001年11月01日 午前「此処か~?」俺は白銀の情報を頼りに基地内を歩き、校舎の窓際の廊下の様な場所で足を止めた。どうやら"この位置"が、白銀と鎧衣が間も無く出会う場所で間違い無い様だ。流石に白銀は"何時何分"かは覚えていなかったので、とりあえず朝飯を食ったら直行した。「…………」う~ん……めっちゃ暇だけど、とりあえず待つしかないか。俺は腕を組みながら壁に背を預け、ひたすら鎧衣がやって来るのを待つ事にした。5分経過……10分経過……もうッ、レディを待たせるなんて失礼しちゃうわ!!待つ事と並ぶ事は あまり好きでは無いので、俺は無意識のうちに仏頂面になっていた。「おっ……」……そんな最中、かなり遠くの方から走ってくる人影が見える。あれは……良しッ、鎧衣っぽいな! 白稜柊高校っぽい制服の姿だし、判り易くて助かる。よって仏頂面は変わっていなかったが、心の中では喜んでおり壁から背を離した。「あっるぇ~?」( ・3・)……すると、何故か。 鎧衣っぽい娘は急に立ち止まると歩き出し始めた。しかも背筋を伸ばしてるっぽいし、思わず俺は変な声を出してしまった。あぁ、そうか! 鎧衣は滅茶苦茶 目が良いらしいから、俺が佐官だと気付いたんだろう。確かに佐官クラスの人間の視界で、パタパタと走ってれば怒られるだろうしなあ~。俺は心の中で苦笑すると、スタスタと鎧衣に近付く。 対して鎧衣は目線を合わせ様としない。「――――っ。」そんな緊張の中、有る程度 接近すると鎧衣は無言で敬礼した。これは横浜基地内を歩いていれば日常茶飯事なので通り過ぎるトコロだが……俺はその場で立ち止まると、鎧衣に向き直って相変わらずヘタクソな敬礼を返した。すると予想通りだ。 歩きながら敬礼をされると思った鎧衣は目を丸くしている。「えっ、え……っ?」「君は"鎧衣 美琴"かい?」「は……はい。 どうして、ボクの事を?」「俺は"白銀 武"……207B分隊の皆から、話は聞いている。」「!?」「そ、それじゃあ……貴方が"白銀少佐"なんですかッ?」「御名答。」「そうだったんですかぁ~っ!?」「うわっ、びっくりした。」「聞いてます聞いてますっ! ミンナが言うには、とっても良い人だって!!」「へっ?」「榊さんと冥夜さんは、期待してくれている白銀少佐の為にも、 今度の総戦技評価演習は、絶対に合格するぞって言ってましたッ!!」「ちょっ……鎧衣。」「壬姫さんも理由は良く判らないけど凄いやる気になってたし、 あの慧さんも"少佐の為なら頑張る"とか信じられない事を言ってましたからっ!!」「いや、だから……」最初は俺が声を掛けた事に驚いているようだったけど、俺が"白銀少佐"だと判るや否や、凄いテンションで喋り始め出した。大きな瞳をキラキラと輝かせ、俺に半歩近付いてのマシンガントーク。そうだ、鎧衣はこう言う奴だったんだ。 ……って言うか、彩峰に対しての云々が酷いなオイ。でも何故か憎めないな……白稜柊っぽい制服姿が可愛い所為でもある。「あははっ、これって絶対 少佐には内緒って言われてたんですけどね~♪」「…………」いや内緒だったら言ったらマズいだろ。 本人相手に大声でバラすなよ。流石はマブラヴで最も空気の読めない奴……其処が痺れる憧れるッ。そんな半分が呆れ・半分が苦笑の意味な視線を無言で向けていると、ハッとなった鎧衣は慌てて直立不動になり、再び真面目な顔で敬礼をしてくれる。「あっ! す、すいませんッ。 失礼しました、白銀少佐!」「はははっ、聞いた通りの娘だな。 ちょっと落ち着きが無いみたいだ。」「!? うっ……ご、ごめんなさいッ。 軍曹には何時も注意されてるんですけど……」「ま~、気にするな。 チームの空気を和めるのも、一つの才能だからな。」ありゃ? ……意外と自分でも気にしてるんだな。 鎧衣は涙目とはゆかずとも、図星だったか落ち込んでいる様子。どっちも極端な仕草だな。けど、ここは少佐としてフォローするべきだろう。 才能と言うか鎧衣のソレは天然なんだけど。「あ、有難う御座います。」「それより……君のサバイバルスキルの能力については軍曹からも聞いている。 演習は3日から始まるけど、病み上がりで頑張れるか?」「は……はいっ! やれます!!」「そ、そうか。 じゃあ、頑張ってくれ給え。」むぅ……おっぱいは無いけど、鎧衣も思ったより可愛いな~。制服姿が良いのもあるけど、何よりも表情がオルタ世界 相応じゃ無いのが良すぎ。緊張感が無いとも言えるが……瞳に輝きが含まれていた娘は、鎧衣が始めてだ。その為 思わず元の世界を思い出し、鎧衣を抱きしめたくなったではないかッ。けど初対面で抱きしめるのもアレだし、彼女以上に空気を読めない人間になってしまう。よって俺はその場からギコちなく歩き去り、鎧衣は再び敬礼して俺を見送ってくれた。「白銀少佐……やっぱり良い人だなあ。 ボクも頑張ろうッ!!」………………2001年11月01日 午後ど・れ・に・し・よ・う・か・な?「(少佐……また来てるのッ?)」「(あ、茜ちゃぁ~ん……)」「(気にしちゃ負けだよ、頑張るしかないね。)」午前と同様 何時もの如くシミュレータールームに赴いた俺は、美乳三連星のエロスーツ姿を見ようが、逆に今夜のオカズとして吟味できる程迄 成長している。流石に築地レベルを近距離で直視するのは厳しそうだが、俺は更に伸びてゆく筈だ。ふっ……これなら南の島まで行っても、そう簡単には堕ちまいっ!……けど、なんか当初の目的とは違ってるような……恐らく気のせいだろう。「おんや?」「…………」明日出発の演習に向けて、全ての"訓練(?)"を終えた俺。 南の島が非常に楽しみだ。よって早めに夕食を済ませ鼻歌交じりに散歩していると、PX側から御剣が歩いて来た。だが何故か俺には気付いていないようで、無駄のない足取りで脇道を入り、其処を通ったついでに見てみると……丁度 壁に片手を当てて溜息を吐いていた御剣。つい さっきまで背筋を伸ばしていたが……暗そうだな。 これは声を掛けるべきだろう。「御剣。」「――――っ!?」「どうしたんだ?」「し、白銀少佐……」「他の奴等はどうした、もう食事は済んだのか?」「…………」御剣にしては今回も大袈裟に驚いていた。 どうした、冷静沈着の娘さん。問いに首を振ったと言う事は食欲が無いみたいだが何故 演習前にもなって……う~ん……やっぱり、俺に影で訓練してたトコロを見られたのを引き摺っていたのか?御剣の事だから、ついさっきまでも冷静な雰囲気だった事から、それが理由でB分隊の皆の足を引っ張ったりする事は無いんだろうが、万が一落ちられでもしたら俺が詰むしな……これは安心させてやるしかあるまい。「昨日の事を、気にしているのか?」「……!!」「やっぱりか。」「……っ……」「……御剣、気にし過ぎだ。 俺は何とも思っていない、 むしろ……その志は素晴らしい事だと思うけどな。」「!?」そう……影で努力している事を知られようが、御剣は胸を張るべきだ。むしろ自分の志を誇りに思えば良い。 少なくとも彼女の努力を、俺には真似する事はできない。「お前には……守りたいモノがあるんだろう?」「そ、それは――――」「あの話は嘘だったのか?」「!? だッ、断じて嘘などでは御座いませぬ!!」「なら良いじゃないか。 全く……御剣は真面目過ぎるんだよ。」「……では……わ、私を許して頂けるのですかッ?」「へっ?」「例え嘘でも構いませんッ、もう一度……もう一度 お聞かせくださいっ!」ちょっ……許すって何をですか? 泣きそうな顔をして言われても困るんですけど。まさかグラウンドを勝手に使ってた事を許すってワケでも無さそうだし、それ以前にね~よ。……でも、許してあげれば頑張れるのかな? だったら許してやらざるを得ないッ!俺は縋る様な御剣の視線に押されながらも、彼女に近付くと再び抱きしめる。 役得?「……許すさ。」「あっ……」「お前は、俺の可愛い生徒なんだからな……?」「……っ……」金●先生を肖って、つい言っちゃったんだ☆ ……若しくは魚●ガール。今のは完全にノリなので、少なくとも御剣には理解できないだろう。それなのに俺を抱き返して下さるんですが、ホント鎧衣と違って空気が読める娘だ。「これで満足か?」「は……はい。」「なら良かった。 演習 頑張れよ?」「も、勿論です。」「だったら飯も食っておけ、皆も心配してるハズだ。」「――――はっ。」くそっ……訓練(?)は十分やったハズだが、流石に"胸の感触"には慣れないな。俺は頑張って理性を保ちながらも、優しいつもりで微笑むと、その場を後にした。それにしても偶然 見掛けれて良かった~……これで演習は何とかなりそうだぜ!「生徒……教える側と、教わる側。 少佐……私が後者と言う事から、 無粋な事を述べたと知りながらも、あえて許して頂いたと言う事なのでしょうか?」≪……お前の守りたいモノが、守れるのを祈っているよ。≫「今は それでも構いませぬ……感謝致します、白銀少佐。」≪許せるワケが無いだろうが!! とりあえず脱げ~ッ!≫≪ああぁぁっ!! お……お許しくださいっ……≫――――今日はA分隊でヤるつもりだったけど、また御剣で犯っちゃったんだ☆………………2001年11月02日「う~……フラグフラグ~。」今 執務室を目指して全力疾走している僕は、日本の未来の為にBETAと戦う、ごく一般的な国連軍衛士。強いて違うところを 挙げるとすれば、南の島に興味が有るって事かナ~?≪ガシューーーーッ≫――――名前は"白銀 武"。そんなワケで、目的地である地下19階フロアの執務室にやって来たのだ。中に入ると散らかったデスクの前には、一人の美しい女性が座っていた。「ハッ!?」「来たわね? 白銀~。」……ウホッ! 良い副司令……そう思っていると、突然ゆーこさんは、僕の見ている目の前で立ち上がると、バサリと白衣を脱ぎ落としたのだ……!!「さぁッ! バカンスに出発よ~っ!?」(直訳:行かないか?)「――――っ!?」そう言えば、この人は休暇も兼ねて207B分隊の演習に付き合う事で知らされていた。良い女に弱い僕は、誘われるままホイホイと南の島に付いて行っちゃったのDA☆……いや、この流れは無理があったか。 尻尾を振ってホイホイ付いて行くのは正解だけどね。ともかく今日は待ちに待った出発の日であり、丸一日はヘリの中で終わった。「……ッ……」≪ゴババババババババババ……ッ!!!!≫「(白銀少佐……ずっと腕を組んだまま、黙って座っているわね。)」「(少々 貧乏揺すりもしている気がするのだが……)」「(私達を……心配してる?)」「(えへへ。 そうかもしれないね~、少佐って優しい人だから。)」――――けど、飛行機以外で空なんて初めてだよ! 怖ッ……帰りたくなってきた。………………2001年11月03日 午前「では、ミッションを言い渡すッ!!」『――――はっ!!』「本作戦は、戦闘中 戦術機を破棄せざるを得なくなり、強化外骨格も使用不能という状況で、 如何にして戦闘区域から脱出するかを想定したモノである。 従って脱出が第一優先目的だ。」『…………』「また 行動中、地図中に記した目標の破壊。後方撹乱を第二優先目的とする。 破壊対象は全部で3箇所だ。 これに受かれば、 貴様等は晴れて衛士の仲間入りだ、全力を尽くせ!!」『――――はっ!!』鬼軍曹モードのまりもちゃんが、B分隊の皆に任務を言い渡している最中だ。俺はヘリコプターでの長距離移動が堪えており、少し距離を置いて立っている。今 まりもちゃんの近くに居ると、怒声が頭に響いてしまうんだぜ……それに"南の島"である事もあり、日差しが かなり強いので、まりもちゃんと珠瀬をも含む皆が黒のタンクトップ姿……当然 皮膚は予防済み。だが多少 刺激がある姿なので、迂闊に近付きたく無いところだ。 当然 俺も同じ姿。「作戦期限は144時間、それでは状況開始!!」『――――了解っ!!』ちなみにメンバーは三つに別れており、御剣&珠瀬……鎧衣は一人。そして貫禄の榊&彩峰。 まりもちゃん、良く指導して下さいました。内容は良く聞いてなかったけど、アンリミと大きく変わらないだろう。そう思っているうちにB分隊は出発し、俺は拳を握って彼女達の背中を見送って嘆く。「B分隊の勇気が、世界を救うと信じて……!!」――――ご愛読、有難う御座いましたッ!!(完)「な、何を言ってるんですか? 少佐。」「いえ……打ち切りには なりませんから、安心してください。」「????」「まぁ、今夜は此処で野宿ですね。 テントでも組んじゃいましょう。」「わ……わかりました。」今のは俺にとっても洒落になって無いな……1回限りにしておこう。さておき、バカンスの出だしにしては地味な作業だが、今は我慢するトコだ。午後の事を考えるとワクワクとしてしまい、俺は鼻歌交じりで野宿の準備を始めた。………………2001年11月03日 午後「そろそろ迎えに行ってきま~す。」「……はい。」野宿の準備と食事が終わり、俺は一人で海岸を歩いていた。さっきは、まりもちゃんと二人っきりって事で地味に良い雰囲気だったが……無神経にも俺は、ちょっと早いけど ゆーこさんを迎えに行く事を優先させてしまったのだ。まだ夕方になる迄には時間はあるけど、ゆーこさんが"着替える前"に到着しなくてはッ!「……~~♪」「!? う、うおおおおぉぉぉぉ……っ!!!!」≪ドオオオオォォォォーーーーンッ!!!!≫これを拝むダケでも"南の島"に来た甲斐が有ったってモンだぜ!!俺は上記の様な擬音が頭に響くほどの、ダイナマイト・ボディのゆーこさんを発見した。ビーチ・チェアに背を預け、際どい水着姿を晒す美女……ホントに日本人ですか貴女?ちなみに彼女が水着に着替える前に、此処にビーチ・チェアとかを用意させられたのは俺だ。我侭な彼女が曰く、俺達が少しでも視界に入ると雰囲気が台無しになるから らしい。「何よ白銀、折角の良い気分を台無しにしないでよ。」「す、すんません。」「ふふん。 まぁ、その気持ちも判らなくも無いけどね~。」「ゆーこさん……い、今 サンオイルとか塗りたい気分じゃないですか?」「そろそろ日が沈み始めたって言うのに?」「ですよねー☆」「……で、終わったの?」「はい、軍曹も待ってますよ?」まぁ……サンオイルについては半分は冗談だ、言ってみたダケなんだぜ?塗らせて貰ったら貰ったで、今の俺では絶対に耐える事は出来ないだろう。また"あの時"みたいに揉みたくなったけど、眼福になったダケでも良しとするか。「(なによ……思ったよりも、押しが弱いじゃない……)」………………――――夕方。ゆーこさんと一緒に砂浜を歩き、彼女が使っていたビーチ・チェアとパラソルを、両手で担いで まりもちゃんの所へと戻った俺は、何時間か休憩するとテントを出た。休憩する必要はちゃんと有り、まだヘリコプターでの旅の後遺症が残っていたからだ。さておき、目の前には夕飯の準備に掛かろうとしている まりもちゃんと、それを眺めながら折りたたみ式の椅子に座っている、ゆーこさんが居た。「軍曹。 今 皆の状況はどんな感じなんでしょうかね?」「まだ始まったばかりですから、そんなに遠くへは行ってないと思います。」「……そうですか。」俺は まりもちゃんとそんな心配をしながらも、視線は ゆーこさんの方を向いていた。この人 未だに水着姿なんですけど、その上に何で白衣を着てるんですか!?着替えてないのは嬉しいけど、こんな不釣合いな組み合わせ、現代日本にだって無いですよ?――――たまらねェぜ……!!≪……ザシャッ≫「し、少佐! 何処へッ?」「すんません……俺、ちょっと行って来ます。」俺は心の中で ひぐ●しの主人公のような叫びを上げると、その場を走り去った。「こんな時間に……まさか、あの娘達の様子を見にッ!?」「ふん……そんなところかしらね。 今の時間だとまだ、あの丘の上なら周囲が見渡せそうだし。」「やっぱり、心配なのかしら?」「全く、甘いんだか違うんだかイマイチ理解出来ない奴よね……白銀って。」「な、なら私も――――」「待ちなさいよ、まりもが行ったら あたしの夕飯はどうなるの?」「だ、だけど……」「30秒~。」「うぐっ!? わ、判ったわよッ! 作れば良いんでしょ? 作れば!!」「そう言う事~。」≪んっ……白銀~…今度は前もお願~い……≫≪ま、任せてください! 勿論 下だってやっちゃいますよ~?≫――――つい我慢できなくて、大自然の中で犯っちゃったんだ☆●戯言●しつこいですけど、無駄に勘繰る冥夜が書きたくて、つい犯っちゃったんだ☆これからも主人公がバカやるのは勿論ことですが、皆が生存しフラグ乱舞し、勘違いする。そうさせる為に、主人公がオルタをプレイした事を前提に正史での常識を覆す大きな事をひとつだけですが考えています。それを皆様がどう感じるかで今は頭が一杯です@w@