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No.28072の一覧
[0] 光菱財閥奮闘記!! 【9月25日 本編更新】[カバディ](2012/09/25 15:32)
[16] 第Ⅰ章<始動編> 2話 契約 《7/6改訂更新》[カバディ](2012/07/06 18:32)
[17] 第Ⅰ章<始動編> 3話 目標 《7/6改訂更新》[カバディ](2012/07/06 18:33)
[18] 第Ⅰ章<始動編> 4話 会議 《7/6改訂更新》[カバディ](2012/07/06 18:35)
[19] 第Ⅰ章<始動編> 5話 瑞鶴 《7/6改訂更新分》[カバディ](2012/07/06 18:36)
[20] 第Ⅰ章<始動編> 6話 初鷹 《7/6改訂更新分》[カバディ](2012/07/06 18:36)
[21] <第Ⅰ章>設定 1980年編 [カバディ](2011/10/13 18:12)
[22] 第Ⅱ章<暗躍編> 1話 商売 《10/28改訂更新分》[カバディ](2012/01/04 16:09)
[23] 第Ⅱ章<暗躍編> 2話 政治 《10/30改訂更新分》[カバディ](2011/10/30 15:50)
[24] 第Ⅱ章<暗躍編> 3話 戦況 《11/4改訂更新分》[カバディ](2011/11/12 16:50)
[25] 第Ⅱ章<暗躍編> 4話 量産 《11/8日改訂更新分》[カバディ](2011/11/19 16:59)
[26] 外伝《東欧の地獄編‐Dracula lui mormnt‐》 第1話  集結 [カバディ](2012/01/04 16:10)
[27] 外伝《東欧の地獄編‐Dracula lui mormânt‐》 第2話  東欧 [カバディ](2012/01/04 16:11)
[28] 外伝《東欧の地獄編‐Dracula lui mormânt‐》 第3話  戦場 [カバディ](2012/01/04 16:13)
[29] 第Ⅱ章<暗躍編> 5話 愚策 《11/12改訂更新分》[カバディ](2011/11/19 16:57)
[30] 外伝《東欧の地獄編‐Dracula lui mormânt‐》 第4話  場景[カバディ](2012/01/06 19:10)
[31] 外伝《東欧の地獄編‐Dracula lui mormânt‐》 第?話  日常[カバディ](2011/09/12 23:32)
[32] 第Ⅱ章<暗躍編> 6話 冷戦 《11/21改訂更新分》[カバディ](2011/12/03 14:27)
[33] 第Ⅱ章<暗躍編> 7話 現実 《12/3改訂更新分》[カバディ](2011/12/03 14:18)
[34] 第Ⅱ章<暗躍編> 8話 権威 《12/21更新分》[カバディ](2011/12/21 20:06)
[35] 第Ⅱ章<暗躍編> 9話 理由 《12/21更新分》[カバディ](2011/12/21 20:09)
[36] 外伝《東欧の地獄編‐Dracula lui mormânt‐》 第5-1話 乱戦[カバディ](2012/07/07 20:08)
[37] 外伝《東欧の地獄編‐Dracula lui mormânt‐》 第5-2話 調整 [カバディ](2011/10/26 19:36)
[38] 外伝《東欧の地獄編‐Dracula lui mormânt‐》 第5-3話 対立[カバディ](2012/01/06 16:08)
[39] 外伝《東欧の地獄編‐Dracula lui mormânt‐》 第5-4話 結末[カバディ](2012/01/06 19:29)
[40] 第Ⅲ章<奮闘編> 1話 新造 《7/8新規更新》[カバディ](2012/09/25 14:27)
[54] 第Ⅲ章<奮闘編> 2話 増援 《9/25新規更新》[カバディ](2012/09/25 15:32)
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[28072] 第Ⅱ章<暗躍編> 6話 冷戦 《11/21改訂更新分》
Name: カバディ◆19e19691 ID:f630435c 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/12/03 14:27
※お読みいただく前に今回の話の注意事項を…

今回のお話では通常であれば非合法で非道な行いを主人公が取っており、
杞憂であれば良いのですが、政治の汚い部分がお嫌いな方、正義感の強い方は読むと嫌悪感の強い内容のため、お読みいただくのならばご注意戴くよう、お願い致します。


それでも大丈夫だと自負できる方のみ本編のほうをどうぞ。



**************************


1984年 12月14日 

この世界においてBETAという『人類の共通の敵』がいる現在でも、人と人、国と国、主義と主義の対立が続いている顕著な例をあげよ、と言われたならばたいていの者は冷戦と言うだろう。

「冷戦」

中学生にもなれば社会の授業のときに一度は聞いたフレーズであり、現代の『宗教対立』とまで言われるほどの思想の対立を見せた事象。

もちろん、対立しているのは東のソ連中国 対 西のアメリカ、西欧であり、それはこの世界でも変わらない。

それは冷戦そのものは1974年にBETAが出現してからというもの、東西の対立は沈静化はしているが、決して無くなったわけではなく、むしろ対BETA戦争においての相手側の失敗の被害から、実害としての怨恨が両者の中で蓄積され、今現在、人類全体での協力を乱す大きな足枷の一つになっている。


そしてオレが進める対BETA戦略にも大きな弊害として立ち塞がっているのが現状なのだ。というのも…






「だぁ~!!!!ま~たソ連にハイヴが出来やがったっ!!!」の言葉に集約できるだろう。

現在、光菱財閥と協力する国家の働きによって、BETAの西進の勢いを弱めることには成功した。もちろんそれは後退することを前提にした遅滞戦略上でということには変わりないのだが、目に見える形で死者、消滅するはずの財産は減っている。



しかし、西の次に攻勢が強い北ではその影響がまったく見られない。


―――ソ連、北進の勢いが止まらないのだ。




そもそもオリジナルハイヴのある中国(ウィグル自治区)からのBETAの侵略方向は、まずヨーロッパを目指すように西進から始まった。

これはチンギスハーンを真似ているのか定かではないが、順調に蹂躙しつつ、1976年にはBETAは「あっ!!ソ連さん、チィ~っスwww」と言いながら(?)北進を開始。10年も経たずにソ連はハイヴ保有量世界最多の6つを保有する、めでたくない記録を残している。

(原作スタート時には26個中12個)マジパネェwwwで済めば良いのだが、こっちとしては現実問題であるため草文字などつけられるわけがないのだ(笑)



そのBETAの動きだが、西進自体はこれからの戦術機開発や国際協調路線等でどうにかなんとかなるかな?というレベルにまで落ち着いたのだが……

もう一度言う、北進がマジでやばい。


1984年後半から本気を出したBETAによって10番目のハイヴを植え付けられたソ連は、以前説明したBETAの攻勢部隊によって西シベリアを蹂躙され、負けっぱなしの食われ放題。


連絡が取れないのが地方政府単位で出てくる始末で、その長大な国境線もあり、亡命したのか死んだのかわからない行方不明者がうなぎ上りに増えているのが今のソ連の現状だ。


「本当にひどい…日本の偵察衛星からの写真だけど、見る?」

「…私にグロ耐性がないことをぼっちゃまは知っているのでは?」

そう言って目の前で紅茶を優雅に飲んでいた人物のパソコンにデータを転送する。

相手はこれからの方針を決定づけるために呼んだ、俺の兄 光宮 吉弘だ。

うわぁ…画像見て兄が顔を青くしてるよ。

「吉兄よ…人の上に立つならば、見たくない情報も目をかっぽじって見ないといけないんだ。我慢してね?」


「うわあ……って画像倍率低すぎてなにがなんだかわかりませんよ、これじゃあ」

だろうね。地区の気象予報レベルの上空写真だ。だが


「じゃあ、これが1年前。」


「うわあ…地上の色が変わってる…っていうかこの茶色部分、全部BETAが掘り返したんですか?」

再度見せたソ連の地上写真の比較が、現状を物語っている。

一年前の写真では緑だった地形が大分茶色に換わり、BETAの領地が大きく広がっているのだ。


「ひどいですね…資本主義なら崩壊しています。」

正にそれ。国際戦術機計画の元、時代遅れとなったMIG21を改良、自国内での戦術機戦力をどうにか回復できてはいるが、戦果としては微々たるもの。

史実よりかはBETAの侵攻に遅れが出てはいるが、それもBETAが温存しているハイヴ内の数割を放出すればまたたく間に崩壊するだろう。


「まぁ…こんな状態になるのが分かっていたから、手を打っていたわけだけど」キリッ

「キリッて…やってることを見たらそんなこと言えませんよ…まともな人間なら」

「なにってモンゴルとの中継でしょ?」

そんな情勢なわけで、どうにかしてこの状況を利用できないかと考えて使おうとしたのがモンゴルとの国交である。


モンゴル人民共和国 

人口は400万人ほどの東側の小国でありながら、その国土の大きさに合わせた資源を持つ国でもある。

その資源を代貨に、現在のソ連中共と頼れる国を失い、風前の灯火となっている現状も合わさって、日本が非公式国交を結ぶのはそこまで難しいものではなかった。

「なにを中継してるかが問題なんでしょう…」


「えっと…亡命の幇助?」

「実質的には人身売買ではないですか…」

確かに中身を知ればそうとしか見えないだろう。

さきほどのモンゴルとの繋がりを活かしてソ連、中国国内で問題となっている地方軍閥、マフィアを仲介して非公式の外交ルートを作ったのが1982年ごろ。

それをつかって、中央アジアから各国との国境を侵犯する『行方不明者』を内部の協力者を使って死亡書類偽造を行いつつ、亡命。

第3国経由で国内に入ってきているのが、最近の(世界にとっては)プラスの風向きであり、それが現代の人身売買なのだ。


「まぁそうなんだけどね。結局死んでしまう命。有効に使わないといけないと思ったからこそやることにしたんだ。そう決まった。それに後悔はないよ」

「冷血漢とも呼ばれるお父様よりも冷酷ですが、そこが私に足らないところなのかも知れませんね…」


まぁ、通常であれば国家ぐるみの大犯罪。国力を減らした国から国民を分捕っているわけだが、オーストラリアなどの租借地が手に入り、世界的な行動が可能となった日本からしてみれば、利益のある"人類のための善行"ならば進んでやらなければならない。それがどのような非道な行動であろうとも。

「4年かけ、力を持った日本に内に引きこもっていることは世界が許さないし、前線諸国に金がないのなら、古くから使われている方法しかない。」

「それが人身売買。行ってしまえば奴隷精度の復活ですか…ですがなぜソ連や中国が許したのかわかりません。本来なら戦争ものだと思うのですが…」


確かに現時点においてBETAにぼこぼこにされている中ソとしても、“これまでのような人身売買”を許すほど落ちぶれてはいない。

しかし

「もちろん、これで発生する利益を両政府が享受しているからこそ許されているわけだよ」

こんなことを通常であれば許さないはずのソ連、インド、中国の反応はどうだろうか?

なにせ、他国が国家ぐるみで自国の国民を奪っているのだから、普通ならば戦争ものだ。


これは先に述べておくが、意外にもにそこまで大きな問題にはならないのである。

「そもそもこんな原因を作りだしたのは東側陣営なんだ。BETAを殲滅出来なかったとか理由のほうじゃなくてね。」

「…どういうことなのでしょうか?」

「質問に質問をするのは悪い気がするけど…まぁ良いや。
じゃあ質問。話は少し変わるけど東側陣営や前線国家諸国が対BETAのためにやりだした共通した内政策はなんだと思う?」

「そうですね…う~ん…外貨獲得のために輸出政策の補助やその手段の確立などですか?」

たしかに戦争ならばどうしても外貨が必要になる。それを考えれば妥当ではあるだろう。

「う~ん、それもあっているんだけど共通してはいないんだ。盟主に頼った国も多いからね。

正解は人口増加政策、多産の推奨だ。」

これは戦前の日本が行った『産めよ、増やせよ』と同じようなものであり、それ以上に各国の政府が推し進めたものだ。

「確かに戦争が長期化するのが目に見え始めてから、どこの国も取り組んでいましたね。この日本もそうですし、世界人口が30億ほどに減ったことからくる反動だと思っていたのですが…それが先ほどの話とどう繋がるのですか?」

「それが問題に繋がってくるんだよ。ソ連も中国も試しも無しにいきなりフルアクセルで舵をきるじゃん?なんとかかんとか改造計画とかいってさ。

それらと同じで今回のも上手く経済が回るわけないんだよ。ただ人口増加するだけ経済規模が順調に大きくなるわけではない。その途中で破産するケースが多発しない環境を作る必要があるんだ。」


1970年代から始まった前線国家による急激な人口増加政策。BETAこそが諸悪の根源ではあるが、さらに前線諸国の経済を疲弊させたのはコイツなのである。

人が増えれば経済規模も大きくなるんだから良いんじゃないの?と思うかもしれないが、急激な人口増加はむしろ国家の経済に悪影響なのだ。

例えば、政府からの支援がない発展途上国では、多すぎる子供は教育費や食費(未来への投資)が家系を直撃してしまい、その家族が没落してしまう原因になってしまう。

その分、労働人口の比率が歪み、貧民層の者が最貧層に落ちる。

これは受け止められる中間層の多い日本であれば、10数年の我慢すれば乗り切り国力の増加に繋がるわけだが、教育インフラや私財のない国家ではその子供も戦争で消えてしまうか、消費を期待できない極貧層が増えてしまう結果だけを残す。

そうして、経済に必要な中間層と労働人口の激減に、BETAによる戦況の悪化が直撃して経済の負のスパイラルが加速してしまうわけだ。

なにせその国は人口増加政策以外にもダメージの大きい、10年間も続く"戦争経済"を行っているのだから。

戦争経済とは言ってしまえば赤字国債を乱発している状態のことであり、これは社会主義も資本主義も変わりない。

そうして軍事力を創出する国家経済が立ち行かなくなり、以前までなら吸収できた人口も吸収できなくなり、どんどん悪化していってしまうのだ。

それに資本が必要な開発費や研究費が無くなっていくことで軍事技術が立ち遅れ、輸入品の値上げに繋がっていくわけだ。
(※ソ連はそれを良しとせず、民のほうを削減している)

それに加えて今回の難民問題のように、BETAの襲撃で取り残された国民などは前線国家という不況の最中ではその政府にとっては、むしろいらないというのが本音になっている。

そんなことからも経済が回らなくなってしまった前線国家、その中でも人口が多いソ連、インド、中国では兵士がほしいにも関わらず、人余りが発生している矛盾した状態に陥っているわけだ。

「戦争が長く続いた影響で、国家財政の中身が火の車。BETAとの戦争が終われば確実にソ連中国は崩壊してしまうことは、相手側の政府も良くわかっている。

だからこそ史実のソ連と中国は政府の統制を厳しくしつつ、昔を知る中間層を戦場に、高齢層を見殺しにしていくんだけどね。

でも、外貨がほしいのは変わりない。だからこそ死んだことにして亡命を見逃しているわけだ。」


そこでこの状態をどうにかしたい前線国家は禁忌を侵す。

大航海時代の植民地のように人身売買を国家ぐるみで容認したのだ。

もちろん奴隷などといった旧式泰然とした制度ではない。現状で世論が耐えられる範囲に抑えつつ、法といった中身が見えにくいベールで包んだ『合法的な制度』ではあるが。

それを容認をする換わりに物資の提供、安全な貿易網の間借り、それに加えて国連軍の増強が決まったのである。


もちろんそこまでの非道な行為が国際社会にバレないわけがない。

しかし、国連とアメリカは「国に捨てられた民をその国に返すことは自殺を推奨しているのと同じである。」とした。

もちろん表向きの言い訳であり、西側に属さない国からの亡命者を亡国の亡命者に偽造するという犯罪を見逃し、その亡命者などの不平等な内容に対し、難しい言葉と法律で隠すことに西側諸国内で決定されたのだ。



なんのことはない。西側諸国もグルである。


国連と日本の好景気誘導に当てられた各国が、続々と派遣軍の死傷兵の多さに嫌気がさし始めた現状に

こちら側から

「亡命者を含めた移民者による純粋な移民軍、《国連軍》を組織することができれば、その分の分担金を支払うことで、派遣する部隊を縮小することを世界も認めるだろう」

と吹き込み、



国際協調の第2段階 《純粋な国連軍。国連統合軍の創設》

その正式決定が国際連合ジュネーブ事務局において行われたのだ。

(※本来ならばその宣言はアメリカ合衆国、ニューヨークにある国際連合本部ビルにおいて行うべきなのだが、国連の世界への『BETAへと立ち向かう』意志表示としてスイスのジュネーブ事務局において行われた。

これはアメリカの影響を嫌った欧州各国と国連自体、そして最近影響力が大きくなってきた後方国家の働きだと噂されている。今現在シンガポールに第3の事務局が建設中)


これ自体は史実でも国家の滅亡が相次ぎ、アメリカの覇権が確立してから起きたものであるのだが、その前に前線国家連合が生きている状態で創設してやろうと思いつき、ならさらに強化しとこうか、と思って生まれたものである。



それの雛型が、派遣軍の損耗による"嫌気"を出させるための第1段階《国際協調による義勇軍》でもあったわけだが、ここ数年の国連単独での儲けの大きさと、国連を中心とした販路での儲けから国連軍の増強されていたことを見た各国が「国連や、今の流れを作りだした日米双方がその負担を強いるべきだ」と発言。

それが結局のところ、日米がのる形で純粋な国連軍の創設に移行することとなったわけだ。



それにより、亡命者を含む多くの移民者が日米の協力の元、国連が持つ直轄地(※大きい順にオーストラリア、リビア、アラスカ、カナダ、スリランカ、モロッコ、ブラジル、南アフリカ、他多数)に移住。


その亡命者が"国連籍"というわけのわからない国籍に移され、亡命者であれ、移民者であれ、新しくできた《国際法》という不平等な法により、元いた国への移民費(亡命費、前線国家が得られる外貨)を負担。

それに加えて移民したときから、健全な生活が営める環境を整えられ(国連、光菱、その国家による集団住宅の建設とその周辺のインフラ)

そのための初期費用(住居ローン、初期費用、奨学金etc)を日本や国連が金を貸し出す形として、移民者一人一人の借金の増額に繋がっていく。

(※払い終わるまでこの土地から移住はできず。その間に追加個人税として国連に支払われていく。)


当然、その移民者にも義務がある。

まず、この国連籍取得にあたって年齢優先権(事実上、お年寄りお断り、ただし金持ちは除外)と軍人登録(病気持ちなどは不可能)が可能でなければ登録することもできず他にも

・身体情報の国連への提出。
・献血、グリーンカード、体内GPS装置、国連ID習得の義務化。
・犯罪防止処置としての後催眠処置の強制。

そして人身売買と揶揄されるもっともひどい"義務"が、

・個人権利の売買義務(個人の采配だが自己破産に陥れば最悪、合法的に奴隷にまで落ち、内臓が自動的にドナー登録される)
・国連所定地での15歳以上の売春の合法化(…ネットを通じて)

・1次家族(親子)登録された範囲での自己破産負担費の共有

・そしてこの《国連籍》を作られる理由である国連軍への徴兵の義務だ。

これはこの国連直轄地の最大の収入費である国連分担加増費…諸外国からの派遣軍に代わり、傭兵部隊への代価として払われるものを外貨習得手段として確立したもので、

この《国連籍》に登録された者には教育プログラムで赤点が溜まれば、自動的に軍人プログラムと後催眠処置が測られ、最短で半年後にはBETAと対面する義務が生じる、徹底ぶりだ。



そんなことからもイメージとしては

日夜重労働をし、将来のために子供の教育費を借りていく移民者。

なわけで、国際的に合法化された植民地。


時代を逆行し、人もここまでしなければBETAと戦うことが出来ない象徴のような行いであり、非道。

もはやここまで聞いた感じではカイジのTEIAIばりのあくどい商売となっている。




だが、意外に移民の生活は悪くないのだ。

それは国際協調路線による貿易量の増加と、インターネット網などによる経済の成長のおかげもあり、職が多くあることと、軍事で使われていた自動翻訳機を光菱が低コストで実現できたことが大きな要因であり。

その国連直轄地での公共事業による日雇いや、先進各国による製造業の下部機構としての職は多く、先進諸国の国民がやりたがらない仕事は結構ある状態なのである。

それに加えて租借地になる前から(※日本が持つ租借地限定)日本からのODAという形でのインフラ整備を進められていたことや、新しい水素発電プラントの生産性によって生活自体は不自由というほどのものでもなく、元々散々な国内事情(犯罪率、餓死者、失業率)と国際企業が軒並み連ねることから法を侵すような過度な重労働の抑制(それでも重労働だが)などからして、前からすればまだマシであることからして、移民の暴動は以外に少ない。 


他にもその移民へのアメとして

企業への《優秀な移民の借金を肩代わり制度》などが作られ、借金返済を終えた優秀な人材などは日本かアメリカの国籍を習得していたり、

初期の負担を納められる者に対しての日本国籍の習得や、

軍人登録された家族への優遇処置(権利の売買、売春の拒否。利子の低減)、国連軍での目覚ましい功績を上げた部隊への報奨金と日本国内への土地の贈与する制度が創設されたりと移民者でも頑張れば、明るい未来がまっている。


(※もちろん全ての難民を、というわけにはいかずコスト等を鑑みても、この直轄地に移民出来る人数は一つの直轄地で年 数百万人が精一杯。
それを考えればこの移民者達自体も選ばれた人民である。)




そんなことからも、国連直轄地にくる移民達は生きる希望を求めて(釣られてとも言えるが…)やってきているわけだ。

国家、企業から貸し与えた金をこちらの影響下で使わせ、軍はこちらの勢力下。司法立法行政でさえ、借りた国籍ということで自治権を持っていない。マシなところと言えば、職業と食料、住居を与えられていることだが…

何度も言うようだが生きてはいけるし、頑張れば未来もある。

「そういうこととは言っても、日本軍と米軍の移民部隊を国連に移したのにはさすがにビックリしましたよ。あそこまでスムーズに行くとは思いませんでしたし、なによりアメリカがその指揮権を手放すとは思いませんでした。」


「正確にはその指揮権はまだ日米とも手放してはいないんだけどね。まぁ、両国とも最近になって増えた軍事費。その負担に嫌気がさしていたわけだし、そもそも『移民』という国際的な問題が近年問題視されてきたんだ。どちらかともなく言いだすは時間の問題だったでしょ。」


さきほど述べた内容が純粋な国連軍やこの国連直轄地の中身なわけだが、これの創設にも大きな理由がある。

一つは移民者総人口、一億という急激な難民に対して、アフリカや南米でさえ多すぎることを苦慮していたためだ。

それの吸収率は経済に悪影響を及ぼすレベルにまでになっており、難民への国民感情悪化を招いている。

これはBETAと戦い始めてから、長年人類に付きまとう大きな問題であり、各国の政府間で長く話合われてきたことでもある。


しかし史実ではお茶を濁す形で難民キャンプなどで対処をすることしかできず、人権を捨てることも出来ずに、ただ荷物を抱えBETAと戦う道を選んだことになる。

だからこそ国連直轄地という永住地を提供することで、ガス抜きをしつつ世界各国の移民吸収率(一時難民キャンプ等)を上げることを考えだされたわけだ。

それは徐々に国連直轄地を増やし、インフラを整備していくことでさらに経済にプラスに転じる大きな要素であると政府間では共同認識。経済の縮小による悲観論が横行しているこの世界をどうにかする一手であると信じ込んだ。

それは人権侵害などについて「必要悪である」と判断する、ある種の罪悪感から逃げたいがための、政府間の仲間意識とも言え、世界最大のタブーとされている。


そして二つ目の理由は、大きくのりだした日米の軍の被害が膨大となった影響である。

一つの指揮系統にまとめられなかったこともそうだが、単純に戦えば疲弊し消耗する。そしてBETAは捕虜をとらない(※と人類は認識している)ことからその消耗率は人類の戦争以上であることから、日米両軍内で厭戦気分が蔓延。


両国政府の合意の元(ここ重要)、海外派兵の主軸となる移民軍を日米軍とも表向き国連軍の影響下に設置し、国連直轄地の施設を進めることになったのだ。


もちろんそうなったからには米国移民軍(仮称だが)は米国籍でも米軍所属でもなく、表向きには国連の一時国籍を持つ国連軍将兵となっている。

他にも派兵を嫌がる諸国は、その分担金増加量を支払うことで国連軍増強につながっていくわけで先進諸国の"国民"は死なずに済むわけだ。




「まぁ、万単位の軍人が死んでいることからして、日本とアメリカの政府ともその被害を自国の国籍を持たず、尚且つ自国の影響下で使える軍を持つことを求めたためなんだけどね。」

「だからこそ、その足りない人を埋めるために東からの移民ですか…その坩堝の中で勝ち抜いてきた者が各国へと移民、ドリームを手に入れるのはアメリカと変わりありませんが、日米の代わりに前線に立たせるのが移民とは…アメリカもですが日本も極悪ですね。確かに日本のためになるとは思うのですが…」

「感情が、その心が許さないと言いたいんだろう?たしかにその内容からいって、先進諸国の民から比べれば酷いものさ。だけどこれが"最善"…それに近い、と思ったからやったんだ。

ただの偽善のために餓死、自殺もしくは経済の貧困によって緩やかに死なせていくよりかは戦って死ぬほうが確実に少ないんだよ。」

それに吉兄には言わないが、前線諸国の貧困民はこれ以下の扱いで、それ以上に生活が苦しいのが現状なのだ。中ソ、前線諸国とも隠しているのだが本当に厳しい。


だからこそそれを国連からの要請を装い、調べつくすことで貧困層の現状を世界に告白。

『直轄地内に住む住人』と言う形で、各地からの移民を呼び込み
初期投資をこちらが支払う代わりに、国連兵や国連事業、各種の仕事を半ば強制的に従事させ、

その初期投資を返済するために世界のために投資分の償いをしてもらうというのだ。

その中には借金を返済するまで、人が活きる上で最低のラインは守られた最低限度の人権による制限がつき。

移民の目的である、国連軍に従事してもらうことが付きまとう。

これは本来の軍人。その国土を守るための兵士ではなく、死傷率が高い戦場をかけづり回ることが強いられる最前線兵であり、数年の訓練が課された後や、後方業務もあるにはあるがほとんどが前線に回されることに変わりない。

それでも餓死するよりかはまだ良いはずだ。その人件費の低さや物価の低い場所での訓練など、経費を引いても家族の者が他より優遇されることが決まっているし、家族全体の借金が減る。

全体としてもその日の食事もありつけない貧民は減り餓死者も減る。自殺者も減りだろうし、年間死者数はぐっと減る。(というか自殺したら他者が借金苦で解剖…もあり得なくはない。可能性は低いが。)

命を金に換える行為そのものだが、それをしなければ他者が死ぬ。成果を残せば生き残れるし、正当な評価の元、上に行くことも不可能ではない体制であり、人権をほとんど無視することで生まれる完璧に近い"管理"の元であれば犯罪も少ない。


正に悪魔の成せる業。目の前の吉兄が目を反らすほど、人を人として扱わずに生まれる利益。それによって世界を救おうと言っているのだ。


それを無視してただ己の善に従うこと、それはどれだけ幸せで甘美なものなのだろうか。俺にも人の心と正義の心がある。それをもとめようとする心がある。

だがそれに従えば確かに人は死ぬのだ。

ただ己の善、「人の尊厳を踏みにじるのはいけないよ」その言葉に従えば人として正しい。だがそれよって成すべき業を果たさなければ、確かにこの世界のどこかで死ぬのだ。


だからこそ、だからこそ不当なもの。それが政治だと私は思う。

そうして俺は決断した。死者の元、死者を救うと。

そうしなければ世界全体の衰退は避けられないと確信して。


「日本がそれの代わりになる政策を"自発的"に行えるんだったら、なにも言うことはないよ。でも史実でやった内容があの"閉じこもり"なんだ。

外交ベタでも良いし、負けても国家が在続し続けるならばここまで、極悪なことには手を出さないさ。日本人の失敗を他国の民の命で償おうとする今回のようなものはね。


でも今回負ければ文字通り日本人がいなくなるんだ、なあなあで済ますわけにはいかないよ。」

昔から上による政治判断の巧さで発展してきたわけではなく、その精神的な努力によってここまで発展してきた一番の要因であることは隠しようがない。

それは日本人、個人は臆病で弱いからだ。だからこそ努め、協力することは厭わないのだが、自分を強い存在だと過信してしまうとそれが悪癖に変わってしまう。

だからこそ、その日本人を導く首相を作りだし、それに政威大将軍からの御下知(具体的な国家方針)を貰うことで権威での箔付けを行ったわけであり、それによって生まれた非道はもちろん国民には知らされていないし、知ったとしても責任者の挿げ替えだけで済む。


「……」

「だからこそ、一度貿易国家…外需の占める割合のことではなく、貿易をしなければ経済が立ち行かなくなる国家のことね。
になって、経済大国にまでなったなら、その生産能力を有功に使う方向に考えなきゃ。なんのための国力なんだかわからないよ。

そしてそれを活かして貿易網と相手国を守る方法を考え、それでも足りないなら軍を余所から引っ張ってきて、貿易(物と物の交換であり、一方が買いすぎても弊害になる)として成り立たないなら、借金漬けになって立ち行かない前線国家から国の宝である"国民"を質にかけ、死地に向かわせるんだ。…ひどいかな?」

もちろんひどいだろうし、将来の禍根となるだろう。しかしそれをしなければ人類内での戦争というお遊びもできない。

どのような素晴らしい判断や行動であれ、デメリットは必ずある。これまでの光菱の色々な成功にも小さな失敗や問題は続発したものだし、禍根と一緒に経済も復活するならば安いものだ。払う気は毛頭ないが。


「…非道ではありますが、私もその非道を望んで行使する者の一人です。さきほどは少しナーバスになっていたようです。申し訳ありません…」

普通の人ならばそれで良い、いやそれでなければならない。人の血と苦渋の涙で築かれる商売など望む者は罰せられるべきなのだ。

「別に良いよ、仕事をしてくれるのならばね。迷っても良いが君は国の上で政治を任される一員なんだから立ち止まることは許されない。」

しかし、国の政治を任される者は別だ。国家以上の組織がないこの地球では、"国"こそが最上位に置かれるべき集団なのであって、極論であれば他国の滅亡を肯として良い。

それが、将来の国民に悪害にならず、国際社会において取り残されるという障害を作りださない上でなら、だが。

「…了解しました…」

この話で兄は意気消沈してしまったようだ。なにより言葉づかいが完全に上司と部下になっている。話を変えたほうが良いかな?

「で?その国連直轄地の進展状況はどうなんだい?光菱商事の部長さん」

「(もう対価を要求ですか…)未だ計画が始動して1年程ですから、そこまで移民出来る人数は限られていますが、順調なようです。

また直轄地を含め、その周辺の土地で建物が急増していることが大きな原因となり、投機筋からの投資が活発になっています。」

国連直轄領や日本が買い上げた租借地では、日本政府並び国連によって管理され、国連の信用を借りて日米からの長期的な投資先としての植民地が作り出された。

それによってそれを受け止めるための建物を「不動産バブルですか?」の勢いで建造中。


無理をして一大消費地を生み出したメリットだ。


「やっぱり不動産が人気になるよなぁ…インフレに気をつけなきゃならないか…

各国の成長率のほうはどう?予想のほうで良いから。」

「そうですね…日本を筆頭にアジア勢の成長が著しいようです。オーストラリアの改革も順調に進んでいる状態でホーク首相から感謝状が日本帝国、首相あてに届けられたようです。

他には、そうですね。さきほどの直轄地を国内に持つ国に…ブラジル、南アフリカなどの積極財政に切り替えた後方国家、次に米国ですね。

欧州は依然景気は不況ではありますが、物資の生産などでこれ以上の不景気にまで突入する見込みはなくなりそうです。あくまでこのままの戦況で、ですが。」

消費地を生み出したことで大きな利益を出すのは、製造国と食料輸出国だ。それに当てはまるのは日本などのものづくり国家とアメリカやオーストラリアなどの農業国家だ。

特にアメリカ政府は昨年まで(日本の製造業の躍進もあり)慢性的な不況続きだったためにこれに飛びついたと言って良く、国内の人権保護団体に今回の国際共同植民地政策の中身がバレないように情報操作にも協力的だ。

これに続いてオーストラリアも年末収支が黒字転換した。


「全体的にも上々かな…アメリカの不況脱却の手助けにはなったようだしね。あとはこの景気を維持することが大切だな」

世界的にも経済成長が久しぶりにプラスになった影響で、そのプラス収支が小さなものであっても、国際世論からすれば大きな進歩である。

それはBETA襲来から続く経済不況の連鎖に終止符を打ったのだから。

その原因としては光菱協力企業の高成長、世界第2位の経済大国がため込んでいた外貨の放出から始まり、

国連協調路線による貿易量増加、前線国家の戦況、経済の好転。
ネットによる新しい情報網による経済効率の改善。

そしてオーストラリアの政策変更と中東諸国の戦況好転に加え、国連総会で取りきめられた資源・食料安誘導政策(※資源関連企業への国連からの融資による設備投資費増加、投機筋による資源・食糧への投機マネーの規制、ネット網による販売量の増加等)による全世界規模での資源安が大きな要因となっている。

そしてその好景気をもっとも授与している、日本、オーストラリア組が世界経済成長を引っ張り。

その日本など好景気に当てられると同時に、下請けや日本企業の進出、アジア勢からの生産プラント移転に伴う特需に湧くインドネシア、ニュージーランド等の東南アジア、オセアニア諸国が追随しているのだ。


他にも世界への発言力を得て、久しぶりのワールドカップでも存在感をあらわにし、インターネット網の拡大へのインフラ投資を加熱させているアフリカ、中南米諸国の経済、財政の健全化が進んでいることも大きいだろう。


そして世界の3分の1にまで肥大化したアメリカでは、軍事費の削減に成功(国連への指揮権を確立したままでの移民軍移設)と前線国家の経済の好転による投資黒字。

国連と日本という今乗りに乗っている国家が管理している国連直轄地への企業進出と投資の過熱により経済が好転し始めている。

そんなことからも国連直轄地においては、光菱の未来知識もあって(光菱に協力的な企業は特にだが)経済は好調。

周りの国家や企業も国連地投資ブームによってこの好景気の煽りを受けており、そのおかげで世界の経済成長は久しぶりにプラスに転じているのだ。

「ですが、このまま経済が好調のまま推移するのでしょうか?中東の油田施設が襲撃されれば文字通り、吹き飛びますよ。なにか秘策があるのですかぼっちゃま?」

こうして人の血と無理やりな策、そしてそれに付随する"利"によって形作られた人類の共闘戦線。それを維持できるのかと危惧しての質問だろう。



「いんや、なんも。」

「…えっ?」

「いやだってこの好景気、バブルだし。」

「はっ?」


うわぁ…吉兄がポカーンってなってる。なんかおもしろいな


なぜ、ここまで簡単(?)に世界的な好景気を作れたかだが、その好景気の正体はなんてことのない バブル。

普通の国であれば還元されることのない仮想の好景気だからだ。

金の流れを見ればわかりやすいが

前線国家は移民を見逃す換わりに物資を貰い。

移民は借金をして、国連に税金として返していき。

国連は後方国家から金を借りつつ、移民に金を貸す。

後方国家は赤字国債を刷ってまで国連に長期投資をして。

先進諸国企業は国連(移民の借金)から金を貰い、物資を前線国家に物資を提供する。



これを見れば分かると思うが、移民者の借金が半端じゃない。


「だからといってこのバブルが全世界規模で破裂するってわけじゃないから安心してね?」

「そうなったら内部崩壊で人類が滅亡ですよっ!!ってどうすんですかっバブルってバブルですよっ!?どう考えてもこの世界が耐えられるものじゃないじゃないですかっ!!!」

「まぁ…このバブルは"普通の国であれば"って話だから。」

「普通の国?植民地だから大丈夫とでも言うのですか?」

「半分正解。確かに普通の国家であれば、国連直轄地への投資は過激すぎる。

平行世界のEUでも、通貨を統合。実力に見合わない東・南欧に投資しすぎて実際の信用よりも値段が上がり、後年になってその信用が暴露。経済が崩壊した、なんて世界もあるわけだし。

でもこの世界では、権利をはく奪して強制的に投資に見合った働きを強いることが出来るんだ。

これは先の移民に対する投資による環境の創設と、命がかかった異常で違法であるべき競争社会(底辺は国連軍の最前線歩兵勤務…つまり赤字の一つの原因が戦場で価値を見出す)

そして、本来であればノウハウや技術力の蓄積、施設やインフラによってその国の価値を見出すはずの世界に、世界が承認する形で人権の侵害による利益率の向上(低犯罪率・一人当たり仕事率増加・低汚職率・社会保障の不備)による経済成長で埋めようとしているわけだ。
(実際は赤字分は担保…内臓と権利の譲渡で埋めようとしてるわけだけどね…)」

さきほど上げた非道というのは、意味があるのだ。人類の成長のために。

「人権を侵害して、バブルを崩壊させないようにしているわけですか?」

「死ぬはずだった移民の半分を"生贄"にしていると言い換えても良いけどね。

まぁ、バブル崩壊の原因でもある債務不履行には、国連自体が無くなってもらっては困ることと、その国連が膨大な経常黒字を出していることから……今の状態が続けばあと30年ぐらいは大丈夫だよ。」

もちろん、その下地として前線国家内における経済特区が世界数十か所。国連直轄地も同じく数十か所に対し、日本が日銀が無利子国債を購入して得た何十兆という金を使って、先駆けて投資。開発してきたために、利益が出る下地まで作ってあるので、無理がある、というほどではない。


「…と言っても、こちらが欲しかった現時点の投資分でさえ行きすぎな量の投資ですし、バブルには変わりないのではないでしょう?」

「そもそもバブルとはその国の経済の価値以上(将来利益を生む)に投資され、本来、利益を生むはずもない"モノ"に対してまで金をつぎ込んでしまうから、バブルになってしまうわけだ。

今現在で見てみれば、教育が不十分である移民に対して投資が過熱(将来払えないはずの金)が集中し、それに加えて、これから増えると見込まれる移民への不動産投資と進出する企業への株への投機が進んでいる。

これが実力以上の投機、バブルなわけだよね?

これを引き締めるのは将来的に世界各国の金利の引き上げとか上手くやるとかがデフォなんだけど、それ以外にも外道な方法がある。

一つはさっき言った人権を代貨にした利益率の向上、国連直轄地の成長だ。」

これは今開発している睡眠学習装置の実用化ができればさらに進む。

「第2に光菱による未来知識をする企業の成長での不良債権の吸収。

これは光菱が諸外国との企業と提携して、技術を全世界に少しずつ流しつつ、企業内の効率を上げることで進化を助長させようというわけだね。」

本来利益を上げないはずだったものを成長によって吸収しようとしているって言い換えても良い。

もちろん一財閥で出来ることなんか決まっているので、日本全体が投資の代わりとしての『貿易網と技術の付与』代わりに株をもらってこちらの役員を送り込んで乗っ取るけど…これは将来のことだから吉兄に言わなくて良いか。苦い顔しそうだし、知らなくても別に困らない。

「そして第3が外貨の獲得の促進だ。

国連の外貨習得手段となると、インターネット事業と合成食品、傭兵業だね。

とくに大きな役割をするのは傭兵のほうだ。なにせ雇っている人口が多い。(国連に住む全人口の約2割強)これらで利益を出し続けることが大切かな」

これは世界から任される形で国連分担金の増額分が国連軍に渡り、
その分、国連軍が増強出来ることが大きい。

一人当たりの人件費を安く抑えられるし、少ない数の組織に人員を集中できることはその組織が優秀であればコストが少なくて済む。

他にも世界各国の犯罪者をこの国連直轄地に招待して、囚人部隊を作ったり、最悪人体実験を行ってまで利益を追及してと…

「(さっきから怖いのはこれか、これだ怖いのは。この人が、ぼっちゃまが怖いのは、人を活かすために人を殺せるところだ。
決して生かすだけじゃない。活かす。そのためになんでも用意して、必要であれば殺す。活かすためにだ。たぶん日本が活きるためなら、他国がどうなろうと構わないはずだ。もちろん何十年後までのメリットデメリットとの折り合いがついた上でだが…それがこの人は出来る。色々と抜けているところはあるけど、この人の最大の強みは多分ここだ。)かなり合理的な体制になっているのですね…」


「なかなか悪どいでしょ?もちろんここまでの行いは日本がバックにいるからこそできるわけだけどね。円を刷ってだけど。」

日本のバック。それはその国連直轄地から始まり、これまでの協調路線の後ろ盾にいつも日本がいたからこそ、計画が順調に進んできたという歴史がある。

それは十分な利益が出ているからでもあるが、日本と言う補償があるから各国とも投資したと言って良いだろう。
…もちろんそれの何割かは光菱のネットによる投資を誘導したことや、情報工作もあるが…結局のところ「日本が行っているんだ。今回も大丈夫だろう」という信用があったればこそだ。

ならばその費用は何処から出ているのか?

国連がその事業を成功させるとして、その元出はどこにあるのか?

いくら担保があるからと言って通貨が無ければ意味が無い。

その通貨こそ円、日本の通貨なのだ。

カラクリとしては
日銀が無利子国債を政府から買い取り金を刷り(本来ならば有利子国債で、買うのは国民などで金を刷る)

その分の金で国連に金を貸しつつ、国連の代わり土地を購入しているのだ。

つまりは数円で発行できる紙切れに価値があるように見せ、国連の保証人になっているのであり、その事実だけを見れば誰も国連に投資するわけがない。

だが国家の通貨とは薄められるもの。

年間十兆円規模の無利子国債で金を増やしたところで、赤字国債は毎年数十兆円。

その分をシャッフルしてみれば、どれが無利子で発行した紙幣かは分からなくなり、国内に還元されれば日本の円使用量、毎年400兆円に上る、円の相対的な価値の低下にしかならないのだ。

そして現在日本は、本来、その高利益率によって長が付くほどの円高となっているはずなのだが、先の無利子国債による信用の下落で、円はちょうどよいほどに下げられており、

その国家の信用分に惑わされて、世界からの投資を呼び込んでいるのだ。

「(円を刷る…つまりは国家経済力による円高を、信用度を低くする無利子国債による通貨発行で濁すということだ。…それをやっていることは知っていたが、ここまで詐欺臭いとは理解していなかった自分はバカなのか?そもそもこれは世界への詐欺ではないのか?)」

本来紙幣とは、その分の信用で成り立つ。

それは昔、お金と言うのが金(きん)と交換できたことからも分かるだろう。

その金と交換できるという"信用を持つ通貨"に、その通貨を刷る国家の安心感が付随されて、国家の通貨総量が『国の持つ金(きん)の量』を上回ってきたのだ。


では今はどうだろうか。今では金本位制は廃止され、その国家の価値。国債の信用によって紙幣の価値が成り立っている、そうあるべきと定義されているのだ。

そのような資本主義の大前提からしたら、本来、円の価値もその信用分の量にすべきであり、

知識チートなどの国内経済の高利益率。

政府、企業を含めた組織の健全化。

そして最近の日本のイメージ。新しい在り方でアメリカと対を成そうとする日本という大国への安心感(※これはバカにならない。あのアメリカもドルを刷りながらドル高を維持してきたのは結局、アメリカの国家の強さ。ブランド力によって作られる、"つぶれないだろう"という信用なのだから)

などの相乗効果によって、その分円の価値が上がる『円高』、それもその信用量からすれば超円高にならなければならないはずだ。

だが、今現在、日本は超円高になってはいない。

それはその分の信用上昇を、無利子国債を日銀が購入するという暴挙―――国民への無利子国債は10年債、5年債ともに相続税が減るメリットはあるが―――という本来であらば何の価値もない紙切れで円の価値を薄めているからであり、その情報を世界が知らないからだ。

極論ではあるが、その発行したお金によって日本政府が各国の土地や企業を買っているのであり(もちろんそんなわかりやすい方法ではなく、あらゆる方法を行って隠匿して入るが、根本的なところはかわりない)、"資本主義からすれば"許されるべきではない行いを今の政府は行っているのだ。

だが現にその様に行われているわけで、他国との利益率が頭一個分先に進んでいるからこそ出来る所業であり、

アメリカはそれに乗らなければ経済を維持できないところまで来ており、見逃さざるを得ず、

オーストラリア、インドネシアとで出来た強力な軍事力同盟とその市場。

そして国際協調路線による支援とそのネット環境による情報網と通販網によって

今や日本、そして基軸通貨ドルの次の地位まで得た円は世界に無くてはならない存在になっており、指摘すれば世界の経済が崩壊するという、勝ち組だからこそ許される行いを日本はしているのである。


(これと同じことをしているのがあのアメリカ。最強の軍事力とその地位から得た利権で基軸通貨の地位を得ているのであり、通貨を発行しつつ、ドル高を維持している。つまりは同じ穴のむじな。日本を指摘できるはずもない。
また史実世界での共産中国や欧州も似たことをやっており、相対的にやっていない日本円の価値は上がる。刷ることをアメリカや諸外国が許さないからだ。)


「知識と技術による信用付加を元手に日本は通貨を刷り、日本企業から世界の協力企業、子会社を巻き込んで前線国家等に投資して、一蓮托生。

世界はネットによる情報支配と通販網、そして日本の実績に騙されて同調してくれて、今の体制を構築、ってね。

別に儲けだけのためにネットを世界に広めたわけじゃない。世界の経済を成長させつつ、金の流れ、情報の流れをこちらのコントロール化に置きたかったからだ。今は幸い、世界は騙され続けている。とても助かるよ、日本にとってはさ。世界にとってもかな。」

もちろん資本主義に反した行いだろうと、そうしなければ人類は負ければ意味は無い。


主義に反し、ずるいとされる行いではあるが、それを実現出来る『円高』国家の価値があるからこそできるのであり、違反ではない。

現に自国の信用を利用した今回の策によって、世界経済は好調になったのであり、

人類全体の戦力を『国連統合軍と言う傭兵』を得ることで増強しており、世界的にもだまされることで幸せになっているのだ。

それが集団のためならば俺は聖人による不幸より、詐欺師による幸せを取る。―――聖人を殺してでもだ。


「(この人は…ぼっちゃまは価値感からなにから全く"違う"。確かに技術や知識がスゴイのはわかる、その決断力も人じゃない。けど一番ヤバイのは、国家を、今の時代の世界の造りを理解していることだ。だからぼんぼん計画が当たるし、世界も乗ってくる。そう作られているからだ。

…知識だけじゃ、頭が良いだけじゃないんだ、この人は。この利と理を追求して利用するその姿勢だ。怖いのは、壊れているのは。

人の皮を被った悪魔(メフェスト)なんだ…だからこそBETAに勝てるのかもしれない、けどそれで良いのか?)」


「そんな感じで国連統合軍が生まれたわけだけど…って吉兄大丈夫?なんか顔青いよ?」

「い、いえ大丈夫です、少し疲れが出たのかと。話を続けてください。」

「…あまり無理はするなよ?

じゃあ話を続けるとして、そうして生まれた国連統合軍に話を移そうと思うけど良いかな?」

「はい」

「…さきほどの説明の通り、新しい国連、国連統合軍が生まれたわけだけど、各国軍内の人員移動やらで、あと5年以内に300万規模の軍を2つ作るまで規模が膨れ上がることになると思う。もちろん前の人員を合わせてだけど急激に組織が拡大していくわけだ。」

「そこまで軍を早急に作ることが可能なのですか?確かに人員の増加は急務ですが…人手が足りないかと、そう思います。」

「確かに、最初から軍隊を作るわけじゃないとは急ぎ過ぎではあるよね。

もともと派遣されていた部隊が従う共通のルール、国連兵でいた時のルールがあり、国連にもその部隊を指揮するための上部組織、国連統合参謀会議があったし、全体を指揮するための組織はあったことが救いだね。それができたのは1979年のバンクーバー協定なわけだけど。」

「そういえば1982年の京都協定も国連軍が全体を指揮するための組織拡充を図っていましたっけ。」

「そうだね。今までは国連は、世界からの義勇軍を組織化する上で中核をなす組織を作り、世界はそれに乗っていったわけだ。

それ以外にもその作戦だけ従う一時的な派遣部隊と、義勇軍を恒常化させるための常設派遣部隊の違いがあるんだ。」

つまりは原作内で甲21号作戦時に国連指揮下についた、日本帝国軍や米軍などが一時的な指揮下に組まれる「非常設部隊」

もうひとつが、所属だけはその国であるが、期限内では完全に国連指揮権下に置かれる、原作内での国連軍。シロガネタケルがいた横浜の部隊のことだ。

こちらはバンクーバー協定によって世界各国が供出しなければならない部隊のことであり。

今は期間限定ではあるが、史実では常設化されて各国訓練基地を卒業後、国連軍か母国軍かに進むか決める方式を世界中の国で取り、
国内に国連軍と、自国軍の二つを持つことが義務となる。

※原作内で言われていた『国連軍』というのはこれのことを指す。

これに原作では亡国の部隊が入るのだが、今は各国地域連合軍が顕在、その内に収まっており、国連傘下ではない。

「で、さっき言った京都協定もあって、新たに誕生した国連直轄地あるでしょ?あれの内に国連が純正の基地を建造して、各国からの義務として出される兵を教育していたわけだ。今まではね」

そしてここからが変化する点であり、今回、今まで各国の義務によって拠出していた新兵枠と、昨今の恒常的に発生する義勇軍(国連の一時的に傘下になる、非常設部隊の前身)と言う義務を削減。


その分の分担金の加増によって兵の救出する義務は免除されることになったのだ。

「そして今までのネットなどの利益と、加増を含めた分担金によって国連に移民たちによる純粋な国連軍が新設。

余裕のある国が義務として送っていた常設派遣部隊、その後方施設や後方部隊はそのままに、前線にでる部隊を移民兵に集中させて教育しようというわけですか…合理的ですが、何と言うか力技すぎるかと思うのですが…」

「確かにね。まあすぐに人が必要で、ただでさえ金の無駄使いでもある軍をどうにかしないといけないから目をつぶってほしいものだけど、普通に考えて急ではあるよね」

もちろん先の日本とアメリカの移民兵はこの移設組に属し、恒常的に国連軍の中にい続けてもらい、組織としても日本やアメリカからの移籍組が根幹を形成している。

そうした移籍組と、前線に出ないという理由で一時的に派遣された後方部隊合計100万人が、新規で増える移民兵を教育。

今はまだ各国からの派遣将兵や完全に移設する士官(日米の移民部隊の者。国連の兵と違うところは、帰る家が日米で、家族が母国で待っていると言うこと…)

その者達が指揮を執るだろうが、将来は国連移民からの士官が出てくるだろう。

その急造する国連移民者の教育について、日本ではオーストラリア租借地内に日本移民兵の大規模教育基地群(ウィンゲート基地)があり、それを国連統合軍と共同使用。

さらに基地施設の拡充を図り、日本帝国は各国からの派遣される国連将兵と協力して、国連移民兵の新兵教育を施している。

(※これができるのは国力と軍事力を維持し続けていた日米くらいだろう。

日本では移籍した移民兵、期間限定で派遣される国連常設部隊全てをオーストラリア租借地内の訓練基地群に回しており、その規模は総数10万ほど。インドネシア、オーストラリアもここに国連常設部隊と、移民兵を廻しており、世界最大の国連軍訓練施設地域となっている。)

他では、世界各国の国連直轄地や前線国家の経済特区近くにある国連軍基地を拡充しつつ、国連に譲渡。

そこで今の主流である各国からの派遣将兵、常設派遣部隊や日米の移民兵による新兵の教育を行っている。

「他にも技術的進歩として、兵器の扱いが簡単になっていることや、ネット教育。睡眠教育プログラムで教育時間を短縮する動きがあり、

ただでさえ、経済に意味を成さない軍事には一つの組織に集約して最新の技術によって、高効率で運用し、前線を維持することで始めて、利益を出す。あくまで現時点では、だけどね。」

軍と言うのはひどく保守的な組織である。それは国の最終手段としての集団なのだから当然と言って良い。

しかし、保守的であるということは非効率であるとも言いかえることができ、100年以上の歴史を持つ軍であればその弊害はどこにでもあるものだ。

それを一から見直すことで、過去最大の組織運用効率を持つ軍を実現しようとしているのである。チートがなければ不可能であるが…

そしてその主力となる移民軍の訓練は総じて熾烈であり、部隊の団結力もある。

なにせ死地にいくことが決まっているのだから、部隊内の不和などあってはならない。そのための訓練教官も各国の精鋭が集結しており、戦争をし続けられることを義務付けられた集団なのだから、戦争が終わるまで、この国際植民地が終わることはない。

「そうして世界中の犯罪者をも囚人部隊とするために移民され、最前線で先進諸国の国民の代わりに死んでいく、わけですか…


ですが、それでもバブルの危険性が消えたわけではないでしょう?」

「さすがは吉兄、その通りだよ。さっきの3つをやったとしても部分的な崩壊の危険性がないわけがない。

こちらとすれば影響下に置いた日本協力組織が資本投下した部分だけは健全な経済を形成してのバブル崩壊は抑えたいものだけど、アメリカの部分は…デフォルトしそうで怖いよね。」

「部分的ならば許容が出来そうですが、アメリカは昨年まで不景気真っ最中でした。最近になって好転しましたが…このバブルでアメリカの崩壊に繋がりでもしたら目も当てられません。

…その負担は日本が負担することになるのでは?」

その負担とはアメリカの市場が大きすぎるからだ。

日本やアメリカほどの経済規模を持つ国家は、その国家がつぶれたら同時に世界大不況に繋がればまだ良い、世界経済が崩壊するほどの影響力を持つ。

これは「その組織が大きすぎてどれだけ悪いだろうとつぶせない」という顕著な例であり、アメリカの金融危機において政府からの資金注入を受けた米金融大手などが良い例だ。


そしてそのアメリカ経済の昨今の経済好転は、レーガン大統領が推し進めたレーガノミックス政策の影響と政府は宣伝してはいるが、識者からしたら妄言でしかなく、ほとんどは世界経済、ネット改革の余波とグリフォンなどの国際規格兵器の高調(※アメリカ資本の比率が比較的高い)、そして国連直轄地のバブルだ。

もし、そのアメリカが管理する国連直轄地のバブルは崩壊すれば、その余波はもろ、アメリカを直撃してしまう。

「ならばその分の負債を日本が買ってやれば良いんだよ。」

「はっ?」

また何言ってんの?って目だ。

「今回はアメリカから買えるものがあるんだ。

―――国連直轄地という場所をね。」

本来ならば、プラザ合意のときもそうだが日銀によるドル買いで得る物は、使えない米国債などのはずだった。

しかし、今回はそんなアメリカの経済が不況に陥れば史実と違い、本来アメリカ国内で移民によって巨大化した国力の部分、『国連直轄地』の権利を買う(負債を負担する)ことが出来る。

それは後方国家にある国連直轄地という『土地』を完全に買い取ることができるのであり、日本が買ったリビア、モロッコ、スリランカ、オーストラリアの4か所以外の他国の土地を買うことができることを意味する。


だからこそ、日本がオーストラリアなどから買った租借地を国連直轄として他国を誘導したわけで、国連直轄地の権利の売買は新しくできた国際法の施行で可能になっている。

「ひどい…あくまで最初の公共インフラなどの投資にアメリカを誘ったのはこのためでしたか。
あとで付属する土地を相手を助けると銘打って買うために。」

「同盟国を助けると言ってほしいな。それにアメリカ国内にも友達はいるんだ。そのぶんは助けるさ。」

「(友達と言っても将来傘下に納めるとか考えてるんじゃないんですか?この人根っからのアメリカ嫌いなのかな?)
そちらが大丈夫なようで安心しました。ホント、なにが「この経済政策は大丈夫」ですか…中身はバブルなんてビックリして心臓止まるかと思いましたよ…

で日本はどうなんです?というかその自信はどこから来てるんですか?」


「(知識の源が多元世界の他人類の歴史なんて、吉兄に教えてないからな…どうしよ。てか扱いが先ほどと比べてぞんざいな気がする…)」

えっ?日本は本当に大丈夫?と聞こえてきそうなものだが、何百と経験した近代経済の歴史を知る俺を舐めないでほしい。

数多ある異世界、平行世界ではそれぞれの経済の歴史があるのだ。その動向のデータと未来情報・技術をもってすればアメリカよりか楽だろう。…日本の暗愚な企業家が心配だが、今現在の教育改正、テレビ教育で去勢していくつもりである。

他にもいろいろと手を打っているから大丈夫…なはず…だろう。


「えっと…マリヱ様が見てる!!だから安心なんだよ、たぶん…」

「(パロディネタで逃げたっ!!)不安だ…」



後半に続く…

――――――――

筆者です。

今回のお話はとてもひどい内容で書こうかどうか、とても迷ったのですが、今の状況を好転させるとしたらこれしかないな…と思い、書くことに決めました。

いやあ内容も継ぎ接ぎでぐちゃぐちゃどうしよう…

では次回にて。コメントお待ちしております。





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