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No.20952の一覧
[0] Muv-Luv 帝国戦記 第2部[samurai](2016/10/22 23:47)
[1] 序章 1話[samurai](2010/08/08 00:17)
[2] 序章 2話[samurai](2010/08/15 18:30)
[3] 前兆 1話[samurai](2010/08/18 23:14)
[4] 前兆 2話[samurai](2010/08/28 22:29)
[5] 前兆 3話[samurai](2010/09/04 01:00)
[6] 前兆 4話[samurai](2010/09/05 00:47)
[7] 本土防衛戦 西部戦線 1話[samurai](2010/09/19 01:46)
[8] 本土防衛戦 西部戦線 2話[samurai](2010/09/27 01:16)
[9] 本土防衛戦 西部戦線 3話[samurai](2010/10/04 00:25)
[10] 本土防衛戦 西部戦線 4話[samurai](2010/10/17 00:24)
[11] 本土防衛戦 西部戦線 5話[samurai](2010/10/24 00:34)
[12] 本土防衛戦 西部戦線 6話[samurai](2010/10/30 22:26)
[13] 本土防衛戦 京都防衛前哨戦 1話[samurai](2010/11/08 23:24)
[14] 本土防衛戦 京都防衛前哨戦 2話[samurai](2010/11/14 22:52)
[15] 本土防衛戦 京都防衛前哨戦 3話[samurai](2010/11/30 01:29)
[16] 本土防衛戦 京都防衛前哨戦 4話[samurai](2010/11/30 01:29)
[17] 本土防衛戦 京都防衛戦 1話[samurai](2010/12/05 23:51)
[18] 本土防衛戦 京都防衛戦 2話[samurai](2010/12/12 23:01)
[19] 本土防衛戦 京都防衛戦 3話[samurai](2010/12/25 01:07)
[20] 本土防衛戦 京都防衛戦 4話[samurai](2010/12/31 20:42)
[21] 本土防衛戦 京都防衛戦 5話[samurai](2011/01/05 22:42)
[22] 本土防衛戦 京都防衛戦 6話[samurai](2011/01/15 17:06)
[23] 本土防衛戦 京都防衛戦 7話[samurai](2011/01/24 23:10)
[24] 本土防衛戦 京都防衛戦 8話[samurai](2011/02/06 15:37)
[25] 本土防衛戦 京都防衛戦 9話 ~幕間~[samurai](2011/02/14 00:56)
[26] 本土防衛戦 京都防衛戦 10話[samurai](2011/02/20 23:38)
[27] 本土防衛戦 京都防衛戦 11話[samurai](2011/03/08 07:56)
[28] 本土防衛戦 京都防衛戦 12話[samurai](2011/03/22 22:45)
[29] 本土防衛戦 京都防衛戦 最終話[samurai](2011/03/30 00:48)
[30] 晦冥[samurai](2011/04/04 20:12)
[31] それぞれの冬 ~直衛と祥子~[samurai](2011/04/18 21:49)
[32] それぞれの冬 ~愛姫と圭介~[samurai](2011/04/24 23:16)
[33] それぞれの冬 ~緋色の時~[samurai](2011/05/16 22:43)
[34] 明星作戦前夜 黎明 1話[samurai](2011/06/02 22:42)
[35] 明星作戦前夜 黎明 2話[samurai](2011/06/09 00:41)
[36] 明星作戦前夜 黎明 3話[samurai](2011/06/26 18:08)
[37] 明星作戦前夜 黎明 4話[samurai](2011/07/03 20:50)
[38] 明星作戦前夜 黎明 5話[samurai](2011/07/10 20:56)
[39] 明星作戦前哨戦 1話[samurai](2011/07/18 21:49)
[40] 明星作戦前哨戦 2話[samurai](2011/07/27 06:53)
[41] 明星作戦 1話[samurai](2011/07/31 23:06)
[42] 明星作戦 2話[samurai](2011/08/12 00:18)
[43] 明星作戦 3話[samurai](2011/08/21 20:47)
[44] 明星作戦 4話[samurai](2011/09/04 20:43)
[45] 明星作戦 5話[samurai](2011/09/15 00:43)
[46] 明星作戦 6話[samurai](2011/09/19 23:52)
[47] 明星作戦 7話[samurai](2011/10/10 02:06)
[48] 明星作戦 8話[samurai](2011/10/16 11:02)
[49] 明星作戦 最終話[samurai](2011/10/24 22:40)
[50] 北嶺編 1話[samurai](2011/10/30 20:27)
[51] 北嶺編 2話[samurai](2011/11/06 12:18)
[52] 北嶺編 3話[samurai](2011/11/13 22:17)
[53] 北嶺編 4話[samurai](2011/11/21 00:26)
[54] 北嶺編 5話[samurai](2011/11/28 22:46)
[55] 北嶺編 6話[samurai](2011/12/18 13:03)
[56] 北嶺編 7話[samurai](2011/12/11 20:22)
[57] 北嶺編 8話[samurai](2011/12/18 13:12)
[58] 北嶺編 最終話[samurai](2011/12/24 03:52)
[59] 伏流 米国編 1話[samurai](2012/01/21 22:44)
[60] 伏流 米国編 2話[samurai](2012/01/30 23:51)
[61] 伏流 米国編 3話[samurai](2012/02/06 23:25)
[62] 伏流 米国編 4話[samurai](2012/02/16 23:27)
[63] 伏流 米国編 最終話【前編】[samurai](2012/02/20 20:00)
[64] 伏流 米国編 最終話【後編】[samurai](2012/02/20 20:01)
[65] 伏流 帝国編 序章[samurai](2012/02/28 02:50)
[66] 伏流 帝国編 1話[samurai](2012/03/08 20:11)
[67] 伏流 帝国編 2話[samurai](2012/03/17 00:19)
[68] 伏流 帝国編 3話[samurai](2012/03/24 23:14)
[69] 伏流 帝国編 4話[samurai](2012/03/31 13:00)
[70] 伏流 帝国編 5話[samurai](2012/04/15 00:13)
[71] 伏流 帝国編 6話[samurai](2012/04/22 22:14)
[72] 伏流 帝国編 7話[samurai](2012/04/30 18:53)
[73] 伏流 帝国編 8話[samurai](2012/05/21 00:11)
[74] 伏流 帝国編 9話[samurai](2012/05/29 22:25)
[75] 伏流 帝国編 10話[samurai](2012/06/06 23:04)
[76] 伏流 帝国編 最終話[samurai](2012/06/19 23:03)
[77] 予兆 序章[samurai](2012/07/03 00:36)
[78] 予兆 1話[samurai](2012/07/08 23:09)
[79] 予兆 2話[samurai](2012/07/21 02:30)
[80] 予兆 3話[samurai](2012/08/25 03:01)
[81] 暗き波濤 1話[samurai](2012/09/13 21:00)
[82] 暗き波濤 2話[samurai](2012/09/23 15:56)
[83] 暗き波濤 3話[samurai](2012/10/08 00:02)
[84] 暗き波濤 4話[samurai](2012/11/05 01:09)
[85] 暗き波濤 5話[samurai](2012/11/19 23:16)
[86] 暗き波濤 6話[samurai](2012/12/04 21:52)
[87] 暗き波濤 7話[samurai](2012/12/27 20:53)
[88] 暗き波濤 8話[samurai](2012/12/30 21:44)
[89] 暗き波濤 9話[samurai](2013/02/17 13:21)
[90] 暗き波濤 10話[samurai](2013/03/02 08:43)
[91] 暗き波濤 11話[samurai](2013/03/13 00:27)
[92] 暗き波濤 最終話[samurai](2013/04/07 01:18)
[93] 前夜 1話[samurai](2013/05/18 09:39)
[94] 前夜 2話[samurai](2013/06/23 23:39)
[95] 前夜 3話[samurai](2013/07/31 00:02)
[96] 前夜 4話[samiurai](2013/09/08 23:24)
[97] 前夜 最終話(前篇)[samiurai](2013/10/20 22:17)
[98] 前夜 最終話(後篇)[samiurai](2013/11/30 21:03)
[99] クーデター編 騒擾 1話[samiurai](2013/12/29 18:58)
[100] クーデター編 騒擾 2話[samiurai](2014/02/15 22:44)
[101] クーデター編 騒擾 3話[samiurai](2014/03/23 22:19)
[102] クーデター編 騒擾 4話[samiurai](2014/05/04 13:32)
[103] クーデター編 騒擾 5話[samiurai](2014/06/15 22:17)
[104] クーデター編 騒擾 6話[samiurai](2014/07/28 21:35)
[105] クーデター編 騒擾 7話[samiurai](2014/09/07 20:50)
[106] クーデター編 動乱 1話[samurai](2014/12/07 18:01)
[107] クーデター編 動乱 2話[samiurai](2015/01/27 22:37)
[108] クーデター編 動乱 3話[samiurai](2015/03/08 20:28)
[109] クーデター編 動乱 4話[samiurai](2015/04/20 01:45)
[110] クーデター編 最終話[samiurai](2015/05/30 21:59)
[111] 其の間 1話[samiurai](2015/07/21 01:19)
[112] 其の間 2話[samiurai](2015/09/07 20:58)
[113] 其の間 3話[samiurai](2015/10/30 21:55)
[114] 佐渡島 征途 前話[samurai](2016/10/22 23:48)
[115] 佐渡島 征途 1話[samiurai](2016/10/22 23:47)
[116] 佐渡島 征途 2話[samurai](2016/12/18 19:41)
[117] 佐渡島 征途 3話[samurai](2017/01/30 23:35)
[118] 佐渡島 征途 4話[samurai](2017/03/26 20:58)
[120] 佐渡島 征途 5話[samurai](2017/04/29 20:35)
[121] 佐渡島 征途 6話[samurai](2017/06/01 21:55)
[122] 佐渡島 征途 7話[samurai](2017/08/06 19:39)
[123] 佐渡島 征途 8話[samurai](2017/09/10 19:47)
[124] 佐渡島 征途 9話[samurai](2017/12/03 20:05)
[125] 佐渡島 征途 10話[samurai](2018/04/07 20:48)
[126] 幕間~その一瞬~[samurai](2018/09/09 00:51)
[127] 幕間2~彼は誰時~[samurai](2019/01/06 21:49)
[128] 横浜基地防衛戦 第1話[samurai](2019/04/29 18:47)
[129] 横浜基地防衛戦 第2話[samurai](2020/02/11 23:54)
[130] 横浜基地防衛戦 第3話[samurai](2020/08/16 19:37)
[131] 横浜基地防衛戦 第4話[samurai](2020/12/28 21:44)
[132] 終章 前夜[samurai](2021/03/06 15:22)
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[20952] 横浜基地防衛戦 第2話
Name: samurai◆fb16190c ID:22692a51 前を表示する / 次を表示する
Date: 2020/02/11 23:54
2001年12月29日 2205 日本帝国 神奈川県旧横浜市上永谷 横浜横須賀道路跡付近


『旅団HQより各部。 第1001教導駆逐戦車大隊第2中隊(15輌)、第3001教導高射大隊第3中隊(24輌)、位置に着いた』

『ゲイヴォルグ(第151戦術機甲大隊)は第1001、アレイオン(第152戦術機甲大隊)は第3001のエスコートに付け』

『BETA群第2派、旧青葉台・旧長津田間を突破、厚木街道から旧瀬谷・旧鴨居防衛ラインを突破』

『第2001教導機甲中隊、第1001教導駆逐戦車大隊第1中隊、突撃破砕射撃開始』

『国連軍師団砲兵、砲撃開始した』

まだ光線族種は視認出来ていない。 だが爆音と爆炎ははっきりと認識できる。 洋上の海軍艦艇からの対地砲撃戦に始まり、陸軍部隊も師団砲兵が攻撃を開始した。
夜空に流れる曳光弾の光。 まだレーザー照射は発生していない。 今回のBETA群、光線族種の出現はどうやら遅いようだが・・・

「ゲイヴォルグ・ワンよりカク、仕事は試験部隊にBETA共を寄せ付けないことだ。 1km圏内のBETA群は全て潰せ。 以遠への攻撃は不許可」

案の定、BETA群は2重地中侵攻を掛けてきた。 今や戦闘は、最前線は第2防衛線の全面。 第1防衛線戦力(横浜所属部隊)は左右に展開して、日本軍との協同体制に入った。
そして左右両翼から、突出してきたBETA群先頭集団へ猛攻が加えられている。 東京湾の艦隊からの艦砲射撃、地上軍の野戦重砲、多連装ロケットシステム(M270MLRS)

地獄の蓋が開いた夜。 再びの悪夢。 それを再現させぬ為の、炎と鉄による大火力の集中を、この夜の日本軍と国連軍は実施し続けた。

「試験部隊を中心に、サークルを捲け! 移動し続けろ、止るなよ?」

周防直衛少佐は部下の各中隊に命令を下しながら、己も1個中隊を率いて試験部隊北西部から接近してくるBETA群を迎撃する。
突撃級、要撃級、他の中小型BETA群、約300が接近してきていた。 陣形を雁行陣に保ちながら、距離100で攻撃を開始する。
01式近接制圧砲の56mmリヴォルヴァーカノン、突撃砲の36mmチェーンガンから発射される高初速の弾幕が突撃級の側面を貫き、要撃級の装甲前腕をかい潜り命中する。
同時に戦車級、兵士級、闘士級と言った中小型種BETAが、擦過しただけで大きく体構造を抉り取られ、直撃して赤黒い霧のように霧散する。
120mm滑空砲で突撃級の正面装甲殻を射貫し、Mk-57ⅢC・57mm支援砲から高初速・高発射速度で弾き出される砲弾が、要撃級の側面をぶち抜いて始末した。

「シースファイア! 2-8-5へ高速移動、サーフェイシング」

水平噴射跳躍で高速移動しつつも、戦闘指揮としては特筆すべき点はない。 今はただ、試験部隊の突撃破砕射撃の邪魔をさせないこと。
指揮下の3個中隊を用い、ひたすら寄ってくる中小規模の『はぐれ』BETA群を始末し続けること。 そして必ず距離を保つこと。

ただそれだけだった。

背後から摂津大尉が指揮する第1中隊が、BETA群に向けて突進するのが見えた。 前方では攻撃ターンが終了し、試験部隊の背後を旋回中の、八神大尉指揮の第2中隊も見える。
迎撃後衛、ガンインターセプター。 大尉の頃、中隊長時代はこのポジションをこなせていた、そう思う。 ただ、やはり幾ばかの違和感を感じ、周防少佐は内心で苦笑する。

自分は元々、突撃前衛(ストームバンガード)や、強襲前衛(ストライクバンガード)上がりの衛士だ。 そう言う意識は余り無かったが、少尉、中尉の頃は専ら前衛だった。
『三つ子の魂、百まで』では無かろうが、大尉に進級し、中隊を率いるようになってからも、思い返せば意識がどうしても前衛よりになっていたかもしれない。

―――今でもその色は濃い方なのかと、苦笑しつつも、そう思う。

自分の大隊が、師団での突破役として使われる傾向が強いのは、指揮官のそんな色のせいか・・・戦場に似合わない思考の最中で、次の命令を下す。

「ゲイヴォルグ・ワンよりカク、試験部隊が前進する―――上大岡だ。 国連軍との合流に留意。 ゲイヴォルグは大岡川西岸に位置する。 続け」

『フラガラッハ、了解』

『ハリーホーク、ラジャ』

僅かに残る高低差の地形を利用して、BETAの進撃路から身を隠すように高速移動する。 試験部隊も元はM42自走高射機関砲に74式戦車の車体だ。 不整地に問題は無い。
試作01式火力戦闘車だけは、元の車体が重装輪回収車だが、路外機動性能は装輪装甲車と同程度であり、努めて接地圧が低い事から意外に軽快な動きをする。

上永谷から上大岡まで、わずか1kmほど。 臨時にペアを組んだ試験火力部隊と第151戦術機甲大隊が、大岡川西岸に布陣し直すに、15分ほどで済んだ。

ここで国連軍―――横須賀の部隊と合流だ。 網膜スクリーンにポップアップしてきた、見慣れた顔に、内心でホッとする部分を認める。

「ゲイヴォルグよりムーラン。 文怜、状況は?」

隣接部隊の指揮官のコードを確かめ、旧知の女性将校と確認し、状況を聞いた。

『ムーランよりゲイヴォルグ。 “Neither Good nor Bad”(可も無く、不可も無く)よ、直衛。 何か面白そうな玩具を連れてきたようね?』

「佐渡島にも参加した。 取りあえず、5000で突撃級の全面をぶち抜ける。 小口径のヤツでも3500で」

『頼もしいわね。 ん? 美鳳?―――判った』

国連軍同士の通信があったようだ。 網膜スクリーンにもう1人、見知った姿がポップアップした。

『ジューファよりゲイヴォルグ、アレイオン。 ムーランとファランを付けるわ。 大切な遠距離火力ですもの、守り切らねば』

「ゲイヴォルグよりジューファ、美鳳、助かる」

『アレイオンよりジューファ、了。 ツケは木伏さんに・・・酒代で返す』

『アレイオン、余り飲ませすぎないでね? それと飲み過ぎないように。 愛姫に言うわよ?』

『参った―――アレイオンよりファラン。 珠蘭(李珠蘭少佐)、久しぶり。 宜しく頼む』

『ファランよりアレイオン。 圭介、こちらこそ』

『ムーランよりゲイヴォルグ。 よろしくね』

「ムーラン、文怜、お手柔らかに」

『ユニコーンより国連軍、周中佐との調整が付いた。 私が現場での指揮を執る。 宜しくお願いする』

この場の最先任指揮官である、日本陸軍の荒蒔芳次中佐が9個大隊の現場統一指揮を執ることになった。 後方で戦術作戦指示を出すのは、国連軍の周蘇紅中佐。
皆が1度は供に戦ったことのある間柄だ、意思の疎通は為やすい。 4個大隊は試験部隊の護衛とはぐれてきた小型種の掃討。 5個大隊は大型種の撃滅。

国連軍横須賀基地の6個TSF大隊に、日本陸軍第15師団の3個TSF大隊が合流した。 後続する第39師団の6個TSF大隊も、急速移動展開中だ。
これまでは何とか上手く推移している。 BETA群の進路上からはぐれを出させず、側面からかなりの数を削ることに成功している。

まだまだ数は多いが、この調子でいけば最早ルーチンワークだ。 今回は補給面でも不安は少ない。 何しろ『本土』なのだ・・・


『旅団本部より各部! BETA群第1派、東戸塚を突破! 横浜基地第3防衛ラインに急速接近中!』

『BETA群第1派、残り約2万5000! BETA群第2派は旧東海道新幹線跡に到達、約2万2000!』

『海軍母艦戦術機甲部隊、発艦。 広域面制圧攻撃開始は2分後!』

海軍の母艦艦載戦術機部隊、4個大隊160機で、1機当り36発。 4個大隊全力で1度に実に5760発の誘導弾を一気に叩き込める。 フェニックス換算でも2560発になる。

「ゲイヴォルグ・ワンよりカク! 500後退しろ! 海軍さんの余り物を貰いかねないからな! ムーラン! 文怜!」

『了解よ! 各中隊、急速後退! 日本海軍の広域制圧攻撃は、えげつないわよ!』

東の夜空から、甲高い轟音を立てて海軍母艦艦載戦術機群が、お得意の低空突撃飛行を敢行してきた。 やがて多数の白煙が上がる―――『95式Ⅲ型多目的誘導弾』
元は海軍が開発した戦術機用誘導弾だった。 現在は使い勝手の良さから日本帝国全軍共通の多目的誘導弾として使用されている。

第1派の40機で、1200発以上の誘導弾の飽和攻撃。 と同時に迎撃レーザー照射が上がった。

「ッ! やはり居たか! だが・・・まだ少ない!」

レーザー照射は20本前後。 すでに200発以上の誘導弾が蒸発したが、まだ1000発以上が高速で地上に向けて突進し・・・炸裂した、2000体以上のBETAを葬りながら。

『旅団HQより各部! 海軍部隊は4派まで! 以降は艦砲射撃を継続する! 着弾に注意!』

戦艦の艦砲射撃、16インチや18インチ砲弾が音速を超す高速で着弾すれば、辺りはちょっとしたクレーターになる。 近すぎれば戦術機も衝撃波で破壊されかねない。
ここまで1万以上を削った。 いや、1万5000になるか? 戦線右翼の日本軍本隊も総攻撃を開始した(突入はしていないが) 地中侵攻は予想の通り。 このまま削り続ければ・・・

(・・・場合によっては、基地正面への移動も有るかも知れないが・・・)

何とかなる、周防少佐はそう考えた。 その時までは。


『緊急! 旅団HQより各部! 緊急! コード991! 繰り返す! コード991!』

一瞬、通信回線に流れてきた旅団CP将校の声が、周防少佐には理解できなかった。 コード991? そんなことは百も承知だ。 だから想定しての部隊配置を・・・

『―――ゲイヴォルグ・マムよりワン! 少佐! 緊急! コード991!』

大隊CPの長瀬恵大尉の緊迫した声。 歴戦のCP将校として、常に冷静に大隊の戦術管制を行ってきた長瀬大尉らしくない声だった。

「ワンよりマム! 長瀬、落ち着け! 何があった!? 991? それは判っている!」

だが、それに対する長瀬大尉の言葉は、流石に周防少佐でも、絶句するしか無かった。

『マムよりワン! コード991! 地中侵攻です! 3重の! 出現予測地点は・・・『横浜基地敷地内』です! 周防少佐! BETAの3重地中侵攻です! 横浜基地の敷地内に!』





2001年12月29日 2225 日本帝国 帝都・東京 本土防衛軍司令部


今や実質的に本土防衛軍総司令官となった岡村直次郎陸軍大将(正式には本土防衛軍総司令官代理)が渋面で目を瞑っている。
参謀長の国武三雄陸軍中将、高級参謀の丹生栄治海軍少将も同様だ。 国家憲兵隊長官、右近允陸軍大将はいつも通りのポーカーフェイス。

「・・・状況は?」

岡村大将の問いに、情報参謀の大佐が答える。

「はっ! 本2235時、BETAの地中侵攻第3派が、国連軍横浜基地内に出現。 基地防衛の第3防衛ラインが壊滅し、横浜基地内への侵入を許しております。
現在、遊兵化しつつあった第1、第2防衛ラインの国連軍部隊を、左右両翼より迂回させ、後方より横浜基地内へ突入させております。 戦力はTSFが3個大隊」

「横浜のTSFは、7個大隊だと聞いているが? 第1から第3防衛ラインの6個大隊、半数は壊滅か?」

国武参謀長の質問にも、情報参謀は淡々と堪えた。

「はっ 基地内に総予備として留め置かれた1個大隊の他は、第1防衛ラインから1個大隊半、第2防衛ラインから1個大隊半、合せて3個大隊。 第3は文字通り『全滅』です」

続けます―――情報参謀の報告が続いた。 横浜基地内に突入したBETA群は、約8000弱ほど。 ただし施設内への侵入を許したことで、攻撃オプションが非常に限定されている。
現在はTSFと機械化装甲歩兵部隊による『肉弾戦』の真っ最中だと言う。 他に基地施設内への突入は行っていないが、基地敷地内へは横須賀基地TSF部隊、6個大隊が突入した。

「同じ国連軍でも、横須賀は統一中華と、亡命韓国軍からの派遣部隊ですので・・・こちらからも『ご遠慮願った』次第であります」

高級参謀の丹生栄治海軍少将が、岡村大将と国武中将へ説明する。 この辺り、現場の状況は考慮されない。 政治の世界だ。

その時、ドアがノックされて岡村大将の副官が入室した。 会釈し、右近允大将の元へ書面の報告書を手渡す。 一瞥し、少しだけ片眉を歪めた右近允大将に、岡村大将が問いかける。

「凶報かな?」

「・・・そう言えなくもない、と言うところですな。 米国大使館付首席武官、アンダーセン米陸軍少将が、国家憲兵隊司令部に来訪。 ウチの参謀長が対応中です」

国武参謀長が、右近允大将へ問いかけた。

「閣下、何故・・・米国大使館の首席武官が、国家憲兵隊司令部へ?」

「政治の話、だね。 アンダーセン少将は大使館付武官に着任する前は、米陸軍情報部に属していた。 まあ、同業他社の間柄だよ」





「では、参謀長閣下。 帝国はヨコハマを再び手放すことはない、と言うことですな?」

「Exactly、ミスタ・アンダーセン。 我々は『いかなる努力を払ってでも』、横浜を再びハイヴとする事は無いでしょう」

アンダーセン陸軍少将の問いかけに、国家憲兵隊参謀長・窪岡海軍中将が答えた。 因みに国家憲兵隊は、陸・海・空・航宙の4軍から人員を提供される組織だ。

「That's Great! 我らが同盟軍の力強いお言葉、大変心強く思います」

お互いに腹の探り合い。 米国として横浜失陥は東アジア防衛戦略の、ひいては環太平洋方面防衛戦略の崩壊に直結する。 日本にしても亡国の序章となる。
その為の認識の摺り合せと・・・日本による『いかなる努力を払ってでも』と言う言質。 これはいざとなれば、日本が秘匿しているG元素由来兵器を自国内で使用する決意表明。

「であるからして、ミスタ・アンダーセン。 第7艦隊と海兵隊遠征軍の投入は、間に合わないでしょう」

「そのようです。 直ちに本国とハワイ(パール・ハーバー、米太平洋軍総司令部)へ報告致しましょう」

「貴国と、貴軍の心よりの協同の意思、大変心強く思います」

日本としては、米国の介入は絶対に避けたい。 国内世論は勿論のこと、横浜はいずれ帝国が熟した果実を貪る予定の『果樹園』なのだから。

「では、参謀長閣下、小官はこれにて・・・」

「わざわざのご足労、感謝致します、ミスタ・アンダーセン」

米国首席武官を見送った後、国武参謀長は第4部と第5部―――海外公館の監視と情報収集(第4部)、防諜(第5部)―――の、それぞれの部長を呼んだ。
3人とも真剣ではあるが、悲壮な表情では無い。 寧ろアメリカがここで、横浜の戦況をリアルタイムで正確に把握している事が、彼ら3人にしてみれば『墓穴掘りだ』と思う。

「本土防衛軍司令部の『清掃』がまだ済んでいない。 それと横浜にも、ネズミがまだ居る様子だ」

「本土防衛軍司令部の方につきましては、『対象』は判明しております」

「横浜につきましては、駆除業者が今回の騒動で動きが取れません。 が、包括すべき『対象』は、ほぼ完了しております。 本土防衛軍司令部の方も同様です」

第4部長と第5部長の報告を聞き、窪岡参謀長は少しの間思案し、決断した。

「このまま包括を完了させろ。 駆除は・・・BETAがしてくれるのなら、そうお願いすべきか。 残っていたら、改めて『駆除業者』に発注しろ。
それと、同時進行で米大使館の二等書記官・・・国務省(日本の外務省に相当)のな、あれも進めろ。 司令官へは私が報告する」





本土防衛軍司令部で、参謀長から報告を受けた左近允大将は、岡村大将へ向き直り言った。

「米国の介入は、ひとまず延期。 ただし、あれやこれや、細かい仕事が残りましたが・・・閣下、航宙軍軌道艦隊へ、お願いします」

「第13特務軌道戦隊・・・一応、『あれ』は首相直属部隊と言う名目なのだが、な・・・」

「実質は、本土防衛軍総司令官直属です―――つまり、今現在は、岡村さん・・・アナタの直属だ。 腹を括って欲しい、でなければ連中、第7艦隊と海兵遠征軍を強行介入させる」

「うむ・・・宜しい。 軍最高司令官代理として、発する―――おい、参謀長」

「はっ 書面においては、爾後に達します。 直ぐに特務戦隊司令部へ達します」

日本帝国軍の『最高司令官』は、憲法上でも『内閣総理大臣』だ。 政夷大将軍は『国事全権代理』であり、『統帥権代理執行者』であるが、軍への直接命令権は無い。
この辺り、日本国内でも多分に誤解があるのだが、政夷大将軍が『自由裁量』出来る軍事力は、あくまで『斯衛軍』のみ(それとて帝国内貴族社会のパワーバランスに拘束される)

『12.5事件』以降、憲法改憲論が盛んとなり、改憲右派(大半が軍部・中央省庁・大企業などの支持層)と、護憲左派(政夷大将軍支持層・斯衛・貴族社会など)で割れている。
そして現在、明確に『国軍最高司令官』は、皇主陛下と政夷大将軍から、国軍の指揮命令権を委ねられる『内閣総理大臣』なのだ。 最も、今時点では『臨時』の上、影が薄い。

「作戦の変更は、現場に一任する。 福田君(福田陸軍中将、本土防衛第1軍臨時司令官)に伝えよ」





2001年12月29日 2245 日本帝国 神奈川県旧川崎市川崎区 第1軍司令部


上級司令部・・・本土防衛軍司令部よりの命令に、第1軍司令官・福田中将は、喜ぶべきか、絶望すべきか、よぅ判らへんな・・・正直、そう思っていた。
横浜基地内へのBETA群の突入、これは絶望すべき事か。 少なくとも、下手を打てば絶望することになるだろう。 そしてもうひとつは・・・

「おい、久世君(第1軍参謀長・久世四朗中将)よ、作戦変更や。 安達(第2軍団長・安達二十蔵陸軍中将)を呼んでくれんか」

「良い知らせで?」

「半分、半分や。 先の半分は、君も知っての通りの戦況や。 後の半分は・・・現場で好きにせい、との仰せや。 ま、政治的なあれこれは、守らな、あかんけどなぁ」

「守ってください、絶対に・・・帝国が困りますから。 安達軍団長と回線、繋がりました」

「うん、ありがとさん・・・おう、安達、どんな塩梅や?」

『どんなもクソも、貴様の方で把握しているだろうが・・・』

「現場の声は大切や」

『はっ! まあ・・・戦線左翼がちょっと拙いな。 39師団が到着したが、横須賀のTSFが6個大隊、抜けたからな』

「藤田君(藤田准将、戦線左翼TSF総指揮官)からは?」

『あの男、嫁さん(藤田直美大佐、統帥幕僚本部第1局第2部(国防計画部)第3課長)に比べれば、穏やかな男だと思ったが・・・戦術機に乗り込んで、怒鳴り込みに来かねん』

「そりゃ・・・大変やなぁ・・・」

『笑い事か!』

「すまん、すまんよってに。 まあ、岡村さんからフルーハンド貰えたんでな、ちょいと変更するで」

『おう』

軍司令官と、その指揮下の軍団長の間柄であるが、福田中将と安達中将は同期生で階級も同じだった。 福田中将の方が先任であるが。

福田司令官の作戦変更は、国連横浜基地が立案した作戦に、一見似ている。 しかし横浜基地の作戦が徹頭徹尾、ライン防衛戦であるのに対し、福田中将は・・・

「第1出現地点の町田、第2出現地点の東戸塚。 これを叩く。 町田は右翼のTSF18個大隊主力で、東戸塚は左翼のTSF9個大隊・・・では足らん、右翼から4個大隊を廻す」

「町田を、TSFが14個大隊主力の戦力で、東戸塚をTSF13個大隊主力の戦力で・・・根っ子を抜くのか?」

「海軍サンの艦砲射撃と、艦載戦術機部隊も再登場願ったしなぁ・・・横浜は、横須賀のTSFが6個大隊突入したから、これ以上の流入BETA群は阻止できるやろ」

―――おい、横浜の敷地内に出てきよったBETAの数は? 

福田中将の問いに、司令部情報参謀が、約7700、と答えた。

「7700かいな・・・ちょいとホネかも知れん。 建物の中は? どんな塩梅や?」

司令部情報参謀は、敷地内に確認できるBETA群、およそ4500です。 建物内への侵入は、約3000と推測されます―――そう答えた。

「そうかぁ・・・悪いけど、横浜のTSFと機械化装甲歩兵は、『全滅』するまで頑張ってもらわな、あかんな。 それと横須賀の連中に『忠告』しとけ、『コード999』や」

『コード999』―――G弾投下命令だ。 本土防衛司令部が、発令を司っている。 その情報はリアルタイムで第1軍司令部へも達せられる。

「横須賀だけで宜しいので?」

久瀬参謀長の問いかけに、福田中将は首を竦めて答えた。

「政治や、政治・・・統一中華や、亡命韓国軍の連中をな、こっちの『コード999』で消滅させたとあったら・・・な?」

「ま、そうなりますか・・・」





2001年12月29日 2325 日本帝国 神奈川県旧横浜市南区 弘明寺付近

「弘明寺まで抜ける! 右翼から4個大隊、保土ケ谷から井土ヶ谷へ向かっている! 上大岡~弘明寺~井土ヶ谷で戦線ラインを形成、そのまま押し上げる!」

戦術機の中で、周防少佐が叫ぶ。 同じ内容を第152戦術機甲大隊の長門少佐、第153戦術機甲大隊の荒蒔中佐も、同じ事を部下に対して伝えていた。
戦線左翼の戦術機甲部隊―――第39師団の6個大隊と、第15師団から抽出された3個大隊、そして国連軍横須賀基地の6個大隊、合計15個大隊は既に編制が崩壊した。

国連軍横須賀基地の6個大隊は、横浜基地の敷地内へ突入し、3重地中侵攻があった場所でBETA群と死闘を演じている。 
救いは地上のBETA群の中に光線族種の数が少なく、既に排除できたことか。 ただし基地建物内部には、数百体の光線族種が存在すると、横浜から連絡が入った。

そして古本帝国陸軍のTSF、9個大隊もまた、第1軍司令部寄りの命令変更により、休息移動を余儀なくされていた。

「左翼の『壁』は、39師団の4個大隊に任せる! 右翼は向こうの4個大隊! 我々は中央の『壁』を形成する! 後は気にするな! 横須賀に任せておけ!」

戦線中央部は、第15師団TSFの3個大隊(荒蒔中佐、周防少佐、長門少佐指揮)と、第39師団から抽出された2個大隊、第392、第396戦術機甲大隊とで形成する。

『ローレライ・ワンよりユニコーン! ローレライとフリッカは両翼のバックアップを担当します!』

『ユニコーンよりローレライ、了解した。 周防、右翼! 長門、左翼形成! 中央は俺がやる!』

170機以上の戦術機が大地を滑空する。 第39師団からの増派部隊は、和泉少佐指揮の第392戦術機甲大隊と、真咲少佐指揮の第396戦術機甲大隊だった。
最初は第393戦術機甲大隊『キュベレイ』が増派されるはずだったが・・・第39師団最先任戦術機甲指揮官の森宮中佐が、『流石に長門が可哀想だ』と、真咲少佐にお鉢が回った。

中央部を荒蒔中佐の第153戦術機甲大隊『ユニコーン』 右翼を周防少佐の第151戦術機甲大隊『ゲイヴォルグ』 左翼を長門少佐の第152戦術機甲大隊『アレイオン』
『ユニコーン』と『ゲイヴォルグ』の後方間隙を、第396戦術機甲大隊『フリッカ』が、『ユニコーン』と『アレイオン』の後方間隙を、第392戦術機甲大隊『ローレライ』が。

全機が『94式『不知火』壱型丙Ⅲ(壱型23型)』で編成されている。 現時点で日本陸軍が望みうる、最上の戦術機甲部隊だ。 機体も、指揮官達も。
脚部のスラスター各部から、青白い焔に似た排気炎を出しつつ、地表すれすれをサーフェイシングしてゆく。 途中で出くわしたBETA群は、高速砲戦で殲滅されている。

『―――15師団か? こちら第1師団、第1戦術機甲大隊『スパルタン』、横山中佐だ』

『スパルタン。 こちら第15師団『ユニコーン』、荒蒔中佐。 横山、久しぶりだ』

『荒蒔、貴様だったか!』

どうやら第1師団の先任戦術機甲部隊長は、荒蒔中佐の同期生だったようだ。 慌ただしく情報交換が行われる。

『―――判った。 左翼は森宮君に任せよう。 右翼は我々が張る、中央へは絶対に流さん』

『期待している、横山。 中央は任せてくれ』

第1師団は『12.5事件』で、クーデター戦力の中核を出したが、横山中佐の大隊は協力を一切拒否し、その為に一時、兵営に軟禁状態に置かれたほどだった。
そのことが返って軍上層部の信頼を得ることになり、横山中佐は現在、日本陸軍頭号師団の、更に戦術機甲部隊の頭号部隊長・・・『第1戦術機甲大隊』の指揮官を努めている。

『そろそろ、海軍の艦砲射撃が始まる。 それが終われば・・・地獄の再演だな』

『横浜内部への突入ほどじゃないさ・・・来たぞ! 全機、対衝撃防御を為せ!』

東戸塚のBETA群出現地への、海軍第5戦隊(戦艦・出雲、加賀)、第7戦隊第2小隊(大型イージス巡・摩耶、鳥海)の艦砲射撃が始まった。
町田への艦砲射撃は第1戦隊(戦艦・紀伊、尾張)、第3戦隊(戦艦・駿河、遠江)が担当する。 空母部隊は2航戦(飛龍・蒼龍)が町田、5航戦(飛鷹・準鷹)が東戸塚だ。
遅れて第12戦隊(イージス巡・大淀、仁淀)、第13戦隊(イージス巡・矢矧、酒匂)も参加するだろう。 更には第19戦隊(伊吹・鞍馬、艦載電磁投射砲搭載艦)も到着した。

『く・・・っ! バランサーを切らすなよ!? 海軍の連中、余程本気だ!』

横浜基地の防衛を、国連軍だけに任せて大丈夫なのか・・・それは上層部が考えることだ。 部隊長とは言え、大隊指揮官クラスでは覆すことなど出来ない。

彼らが為すべき事は、命令を確実に実行し・・・そして勝利し、部下と共に生還することだ。




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