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No.16077の一覧
[0] Muv-Luv Alternative TOTAL ECLIPSE その手で守る者(本編更新)[鬼神「仮名」](2011/07/13 02:23)
[1] 第1話(1999年編)[鬼神「仮名」](2010/05/22 01:30)
[2] 第2話(1999年編)[鬼神「仮名」](2010/05/22 01:30)
[3] 第3話(1999年編)[鬼神「仮名」](2010/05/22 01:31)
[4] 第4話(1999年編)[鬼神「仮名」](2010/05/22 01:31)
[5] 第5話(1999年編)[鬼神「仮名」](2010/05/22 01:31)
[6] 第6話(1999年編)[鬼神「仮名」](2010/05/22 01:31)
[7] 第7話(1999年編)[鬼神「仮名」](2010/05/22 01:32)
[8] 第8話(1999年編)[鬼神「仮名」](2010/05/22 14:59)
[9] 第9話(1999年編)[鬼神「仮名」](2010/07/07 04:56)
[10] 第10話(1999年編)[鬼神「仮名」](2010/08/24 04:03)
[11] 第11話(1999年編)[鬼神「仮名」](2010/09/13 04:05)
[12] 設定(1999年時)[鬼神「仮名」](2011/03/17 08:27)
[13] 第12話(TE編)(1)[鬼神「仮名」](2011/07/13 02:25)
[14] 第12話(TE編)(2)[鬼神「仮名」](2011/08/16 03:37)
[15] 本編関係無しネタ ウィル達を勝手にすくってみました[鬼神「仮名」](2010/08/13 18:04)
[16] 思い付きでDAY AFTER EPISODE01での黒田たちを書いてみた(1)[鬼神「仮名」](2011/06/28 03:19)
[17] 思い付きでDAY AFTER EPISODE01での黒田たちを書いてみた(2)[鬼神「仮名」](2011/07/09 18:06)
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[16077] 第1話(1999年編)
Name: 鬼神「仮名」◆af4fba6e ID:97b06adb 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/05/22 01:30
2005年8月現在
人類のBETAへの反抗が始まって3年。
地球は少しずつだが人類によって取り戻され始めていた。
2002年1月のあ号標的の破壊から始まり、同年7月には東シベリアを奪還。さらに2004年には欧州奪還作戦が始まり、少しずつだが順調に人類は地球を取り戻し始めた。

2005年8月20日
アメリカ合衆国フロリダ州
アメリカ陸軍フロリダ戦術機開発局(通称フロリダ技術基地)

<明仁>
そこにとある技官がいた。
「黒田技官、これはいかがしますか?えぇ~と、新型のHUDらしいのですが」
「ん~、それは12番ハンガーに送っておいてくれ。そこにおいてある戦術機の何体かに装備させるから」
「了解しました」
「黒田技官も少しは休んでください。いくらBETAへの反抗作戦が順調だからといっても黒田技官が倒れてはこの研究はお終いなんですよ」
「あぁ~、分かった。分かったからもう言うな」
黒田技官。
本名を黒田明仁(くろだあきひと)。
日本人にしてアメリカの戦術機技術開発局に所属する、俗に言う天才発明家とでも言うのだろうか。
よく言えば斬新。悪く言えば変態。
どちらにせよ常人には理解できないようなものを作っている。
・・・俺は否定しているが。
「そういえば例の試験機はどうなった?」
「『世界一高価な鉄屑』の改修機ですか?」
「そうそう」
世界一高価な鉄屑-YF-23。
第3世代をYF-22と競い、その運用概念により正式採用を逃した高性能の機体である。
エドワーズ空軍基地にて野外係留されていたために「世界一高価な鉄屑」と呼ばれるようになった戦術機だ。
「それに関しては大丈夫です。機体の最終調整も済んでいますし。まぁ、黒田技官の無茶な設定だけは苦労しましたが」
「そかぁ。戦術機に乗るのも半月ぶりだなぁ」
「まさか黒田技官が衛士であったなんて知りも知りませんでしたよ、本当に何が飛び出すかわからないですね黒田技官は」
そう、俺は衛士でもある。
現在(2005年)の日本帝国の徴兵制度で男性は16歳から軍で基礎訓練をし、後に戦術機適正テストにより衛士になるか歩兵となるかに分かれるのである。
俺の適正は平均より高い適正を示していて、階級も技官になるまでは大尉として中隊指揮官などをやっていた。
なぜ技官になったのかというと、ある計画に関わるためだ。
「まぁ、俺の国は最前線といえるくらい近くにハイヴがあったからな」
「佐渡島ハイヴでしたっけ?」
2001年に消滅した佐渡島ハイヴ。
その存在は日本人からすれば屈辱以外の何物でもなかった。
過去何度となく苦しめられ、多大な犠牲を支払ってきた因縁なる相手だった。
佐渡島ハイヴが消滅したときはすでに米国にいた俺は、詳細は知らないが佐渡島を奪還したことを聞いて喜んだ。
「日本のハイヴには相当な戦力をつぎ込んだと聞きます。成人にも満たない子供まで戦ったそうで。自国にハイヴがあるというのはそれだけ厳しいものなのですね」
「まぁな。お前たちはそんな思いはしなくて良いさ。まだ若いんだし」
「同い年のあなたに言われたくはないですよ。その前にそのときあなたもまだ若者です」
今年で25歳になります。はい。
「ははは。それで、試験機のほうはもう準備は良いのか?お前たちの腕を疑うわけはないがな」
「えぇ、とりあえず実弾を使用した試験ということで実弾装備となっています。試作兵器に関しては装弾数より少ないですが。でも、普通ならペイント弾を使用すると思うんですがね」
「新型跳躍ユニットの調整のためだ。より実戦に近い形で調整したいからな」
新型跳躍ユニット、仮定だが試06型跳躍ユニットという。
それは推進剤を使用しない新しい跳躍ユニットだ。
ハイヴ内では補給ができないため、必然的に短期戦となる。
だが、ずっと飛行するのは効率が悪く燃費も悪いし、かといっていちいち地面に降りていては時間がかかるし間接部分に負荷がかかりすぎる。
その問題を解消するための新型跳躍ユニットを作り出したのが自慢ではないが俺である。
俺だけでなく、桜花作戦成功時に初めて知らされたオルタネィヴ第4計画の責任者香月夕呼もこの跳躍ユニットに携わっている。(他国との交渉カードにするらしい)
「でも、本当にこの機体の試験が成功した場合の次期主力戦術機候補に入れるつもりなのかねぇ」
「それは分かりませんね。正直に言いますとこの機体は量産するべき機体ではないですよ。黒田技官の技術は量産するべきですけど。機体の性能が高すぎて衛士が死にますよ。桜花の英雄なら平気でしょうが」
桜花の英雄は衛士であれば誰でも知っているだろう。
甲1号標的を破壊した英雄だ。
それ以上は話さなくとも誰でも分かる一般知識にもなっている。
「あ、そろそろ時間なのでは?」
ふと時計を見ると試験機が置いてある第1ハンガーへと行く時間になりつつあった。
「そうだな。じゃぁほかの事は任せるな。今日中に終わるものじゃないからな、あれは」
「とかいって本当は『あの娘』と離れたくないだけでしょ?」
「うるせー!」
部下にあれこれ言われながら俺はハンガーへと向かった。

ロッカールーム

「これを着るのも久しぶりだな」
黒い99型強化装備を着る。
それと一緒にロッカーにしまっておいた一振りの刀を取り出す。
黒田家の長男が受け継ぐ家宝のようなものだ。
特に名前が決まってるわけでもないのだが、何故か家宝のようなものになっている。
戦術機に乗るときこれだけは欠かせない大切なお守りのようなものだ。
鞘から取り出し、軽く振るう。
「ん?」
ふと、ちょっとした異変に気づいた。
(刀身が曇っている?)
今までこんなことはなかった。
(何かあるのか?)
疑問を残しつつ、刀を腰に下げながらロッカールームを出た。

黒田専用第1ハンガー

「あ、黒田さん!」
一人の少女が俺へと走りながら近づいてくる。
「そんなにあわてるとこけ「あわわ!」・・・言う前からこけちゃったか」
目の前でこけた少女に手を差し伸べる。
「えへへ。すみません。黒田さんが来てくれたから嬉しくって」
「そっか。俺もうれしいよ、ミリィ」

レミリー・テルミドール。
名の無かった彼女につけられた名前だ。
ちなみに考えたのは俺である。
俺の開発等に携わっているやつらにはある程度説明してあるが、この子は米国がとある実験のために連れてこられたいわば被験者だ。
その実験がどんなものなのかは知らない。
管制ユニットが少し特殊なものに変わっていること意外俺にすら話が来ていないのだ。
正直ミリィがはじめてこのフロリダに来たときは驚いたと同時に怒りが沸いた。
今では明るく笑ってくれているが、来た当初は感情がまったくなかった。
それどころかやせ細っていて体が折れてしまうのではないかと思ったほどだ。
それなのに米国の上層部は何を思ったのかミリィに衛士適正検査を行いそのまま流れるように衛士になった。
他にも汚い政治家がミリィのことを物を見るかのようにして「これは使えるのか?戦えないのなら俺が買い取ってやろうか?夜伽ぐらいには使えるだろう?」とぬかしやがった。
『この国の政治家は狂っている』
その時俺はそう思った。

「黒田さん、今日は新しい試験をするんでしたっけ?」
「あぁ、ミリィと俺が乗る戦術機の試験だ。正直やりたくないんだけどね」
そう、試験機YF-23には狂っているやつらが作った管制ユニットを搭載させてある。
いや、させられたといったほうがいい。
そうでなければミリィは『殺されていた』のだから。
「おおきいねぇ」
「そうだな」
通常のYF-23より一回り以上大きな戦術機を眺める。
「ごめんなミリィ。こんな辛いことをさせて」
「ううん。黒田さんといられるからこのままでもいいよ」
そういってミリィは微笑む。
(なんで子供が苦しまなくちゃいけないんだ)
俺は拳を強く握りしめた。

フロリダ技術基地第1演習場

「システム正常機動確認。火器管制システムも正常起動。新型跳躍ユニットも正常機動。今のところはすべて正常だな」
ちなみにミリィは複座型管制ユニットの後部に座っている。
「では演習場に移動してください。標的は自立行動型のF-4を使用します」
「了解だ」
(何もなければ良いんだけどな)
さっきの刀のこともあり嫌な感じがするまま演習場へと移動した。

演習場

「標的を出します。黒田技官・・・いやこの場合は黒田大尉とでも言ったほうが良いですか?」
管制官は少々笑いながら話しかけてきた。
「馬鹿言え。今の俺はただの技官だよ」
「黒田さんはただの技官なんかじゃないですよぉ!」
何を思ったのかミリィは俺の言葉に反応してそう言い返した。
「・・・・・・そんなにイチャついて独り身の自分に対しての嫌味ですか?」
「馬鹿言ってないで続けてくれよ。まだデスクの仕事あるんだから」
「了解了解っと。では黒田技官、よろしくお願いします」
「おう」
「そういえばまだ機体の名前決めてませんでしたね」
正式な番号は振られてなかったからな・・・そうだな。
「YF-23SBってのはどうだ?ストライクブラックウィドウってな感じでさ。他に何かあるか?」
「私は黒田さんが選んだ名前でいいと思いますよ?」
「え?いいの?適当な思い付きだよ?」
「名前なんてそんなものじゃないですか」
「ま、まぁな」
(本当にあれでいいのかよ)
話しているうちにF-4が運ばれてきた。
「反撃してこないってのも面白くはないよな」
「これもお仕事ですから」
「そうだな」
俺はトリガーに指をかけた。
その時だ。
標的となっていたF-4に突撃砲が装備されているのが見えた。
「おい、突撃砲装備してるけど演習プランが変更にでもなっているのか?まだ撃ち合いは先のはずだが」
「いえ、そんな報告は」
「今日のプランで使用するF-4は廃棄されたものを使うはずなんですけど、あの機体廃棄された割にはきれい過ぎますよ」
そして、管制ユニット内に警報が鳴り響く。
「ロックオンアラート?」
目の前にいるF-4がこちらに突撃砲を向けていた。
「おっと」
俺は回避行動をとった。
だが、撃たれたのはペイント弾でも模擬弾でもなかった。
「黒田さん!」
36mmの劣化ウランが機体の横を飛んでいく。
「おい!どういうことだ!実弾装備じゃないんじゃなかったのか!畜生!そっちの遠隔操作で突撃砲にセーフティーをかけてくれ!」
「駄目です!こちらからの制御もききません!・・・機体内に熱源があります!相手は無人ではありません!」
(無人じゃないだと!)
「おい!こちらフロリダ戦術機開発局だ。そこの戦術機に乗っているやつは即刻外に出ろ。そいつは俺の標的なんだ。出て行ってくれよ」
「それはそれは。こちらの標的はその機体とあなた、そしてあなたの後ろにいる彼女なのですよ。ならば、私たちがあなたの標的であることには変わりはないでしょう?」
F-4から男の声が聞こえてきた。
すると、標的であった10機のF-4が周囲に集まってきていた。
「完全に囲まれています。装備はおそらく対AH装備のようです」
(くそ、何だこいつらは!)
目の前のF-4は動こうとしない。
(こちらから手を出すか?それとも様子を見るか?)
「言い忘れていましたが、私たちはあなた以外に危害を加えるつもりはありません。標的はあなたがたのみです」
「なぜ俺とミリィを狙う?」
「簡単なことです。あなた、そして彼女が今や邪魔となったからです」
(俺とミリィが邪魔になったということだけで殺すというのか!)
「あなたは確かに天才的な技官です。衛士としてもすばらしい。ですが、合衆国は日本人であるあなたがこの新技術によって多大なる功績を得ることを認めるわけにはいかないのです。そして、彼女はオルタネイティヴ4が成功してしまったため、我々にとっては邪魔。脅威でしかないのです」
「オ、オルタネイティヴ4?」
「じゃぁこの技術は、この研究はどうなるんだよ!」
「無論我が母国合衆国ですよ。この世界をすべるのは力ある国だけなのですから。その力としてあなたの技術を使わせてもらうんですよ」
「それが本音か!私利私欲のためだけで俺たちを殺すって言うのか!」
俺は目の前にいるF-4へとXAMWS-24を向ける。
「我々もそう簡単と撃たれるわけには行かないのですよ」
そういうと、F-4は持っている何かをこちらに見せた。
それは見慣れたものだった。
「それは!」
「S―11です。私たちの機体すべてに装備されています。私たちのいずれかを破壊すると自動的にすべてのS―11が起動し、このあたりの地形を変えてしまうでしょうね」
「卑怯な!」
「第2次世界大戦時より奇襲を行ってきたあなた方には言われたくありませんね」
そういって突撃砲を管制ユニットへと向ける。
「それでは先に地獄で待っていてください。どうせこんなことをしている私たちが行く場所も地獄ですから。すぐにそちらへ向かいますよ。そのときは仲良くしましょう」
「くそ!」
「く、黒田さん」
(くそ!俺は・・・何もできないのか!)
俺は撃たれると思い、目を瞑った。

<テロリスト>
突撃砲のトリガーを引くときだった。
「な、何だこれは!」
目の前の機体が光っていた。
それは開くことさえままならないほどの膨大な光だ。
そして、光が収まっていくのと同時にYF-23SBは姿を消した。

???

<明仁>
(俺は、死んだのか)
意識が朦朧としていた。
あの距離だ。
はずすことはまず無い。
36mmや120mmをあの距離で管制ユニットへ食らったのなら無事でいられるわけがない。
だが、なぜこうも体中が痛いのだ?
死んだのなら何も感じないはず。
(なら、俺はまだ生きてるのか!)
急速に意識が回復していく。
全身に激痛が走るが、死んではいないようだ。
機体が地面に倒れている。
痛みはおそらく倒れたときの衝撃によるものだと推測した。
モニタのバイタルでは俺もミリィも何も問題はないようだ。
ミリィは衝撃で気絶しているらしい。
しかし。
「こ、ここはどこだ?」
とりあえず地形照合を行ってみる。
目の前にはハイヴのモニュメント。
大きさ的にフェイズ2あたりだろうか。
さらには戦車による支援砲撃の音であろう砲撃音や爆発音がしきりに聞こえてくる。
「ハイヴの攻略作戦か?」
だが、米国にハイヴは存在していないしそれに突撃砲が87式でもない。
(いったいここはどこなんだよ)
地形照合が終わり、結果が報告された。
モニタに映し出された文字を見て言葉を失った。
そこに映し出された文字は『日本国神奈川県横浜近辺』だった。
「はは、ははははは。これは何の冗談だよ」
さっきまで米国で機体のテストをしてたんだ。
テロに襲われたのだとしても横浜にいる理由が分からない。
(夢なら覚めてくれよ)
だが、目の前の光景は夢などではなかった。
望遠レンズが捕らえたF-4やF-15がBETAに破壊されていく光景。
歩兵や指揮車両、戦闘車両が潰されていく。
機体から脱出し、逃げるも戦車級に食われていく。
「・・・くそ!」
すぐさま機体のチェックを始め、主機に火を入れる。
機体が甲高い起動音を発し始めた。
スロットルを全開にして戦域へと突っ込む。
(ミリィ、ごめん。少しの間だけ我慢してくれ)
試験機YF-23SBは戦場へと躍り出た。

あとがき?
初めての投稿なので緊張しっぱなしです。
いっそ、身投げでもすっか・・・
とりあえずの第1話です
楽しんでくれたのならいいんですがねw
誤字などがありましたら教えていただけると幸いですw


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