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No.1116の一覧
[0] マブラヴ If[悠々自適](2006/03/20 17:48)
[1] マブラヴ If プロローグⅡ[悠々自適](2006/03/22 16:28)
[2] マブラヴ If プロローグⅢ[悠々自適](2006/03/29 21:42)
[3] マブラヴ If 第01話[悠々自適](2006/04/06 15:12)
[4] マブラヴ If 第02話[悠々自適](2006/04/29 22:44)
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[1116] マブラヴ If
Name: 悠々自適◆b329da98 次を表示する
Date: 2006/03/20 17:48
 
注)この物語にはオリキャラが登場します。
  そして「君が望む永遠」のキャラが出てくる可能性があります。
  オリキャラが苦手でしたり「君が望む永遠」をプレイしていない方は、ご注意下さい。








マブラヴ If
 
プロローグ





12月25日(はれ)
 
タケルちゃんのげんきがない。
サンタさんにもらったウルターメン・パワードのゲームもやらないで、ずっとなにかかんがえてる。
どうしたのってきいても、おしえてくれない。
おたんじょうびからずっとこんなかんじ。
いったいどうしたんだろう?
しんぱいだよ……。





1月2日(はれ)

おとうさんとおかあさん、たけるちゃんとおじさんおばさんといっしょに、はつもうでにいった。
おかねをいれて、おっきなすずをならして、おねがいごとをした。
たけるちゃんは、しんけんにおねがいをしていた。
なにをおねがいしたのってきいても、おしえてくれなかった。
おまえはなにをおねがいしたんだってきいてきたから、
「うしろのトロロがうちにきてくれますように」
っていったらわらわれた。
なんで?





6月10日(雨)

大変なことしちゃったよ。
アンモナイトの化石をこわしちゃった。
すごく高そうで、どうしたらいいかわからなかった。
そしたらタケルちゃんが来て、自分がやったっていって、
代わりに先生にあやまってくれた。
なんだか、タケルちゃんがとっても大人に見えた。
うれしかったよ、タケルちゃん。
ありがとう。
それと、ごめん……。





7月22日(晴れ)

タケルちゃんのつうしんぼがすごいことになってた。
だって全部「よくできました」なんだよ!!
おじさんとおばさんとってもよろこんで、タケルちゃんのこといっぱいほめてた。
でも気のせいかな?
タケルちゃん、あんまりうれしそうじゃなかったように見えた。

わたしはあんまりできなくって、もっとがんばりなさいって言われちゃった。
よーし、タケルちゃんにはまけないんだから!!





3月27日(くもり)

タケルちゃん、剣術を習い始めるみたい。
知り合いのおじいさんに弟子入りしたんだって。
おじさんもおばさんもいきなりだったから驚いてた。
理由を聞いても「約束のために自分を鍛えるんだ」としか教えてくれない。
結局おじさんもおばさんも了解したみたい。
約束って何なんだろ?
そのために勉強も一年生の頃からがんばってたのかな?
だめもとで聞いてみたけど、やっぱり教えてくれなかった。
うーん、気になるよ……。





11月2日(くもり)

「白銀君てけっこういいよねー」
こういう評価をこのところよく聞く。
勉強はできるし、剣術で鍛えられた体はガッシリしててなんかたのもしい。
それにとっても思いやりがあって優しいんだ。
けど当のタケルちゃんはそんな評価はどうでもいいみたい。
理由はやっぱり教えてくれない。
薔薇っていったら殴られたよ……。





3月10日(晴れ)

タケルちゃんは白陵柊に通うみたい。
来年度は私たちも3年だから、卒業式の帰りに聞いてみたら、こうだった。
「通うみたい」って表現してるのは簡単なこと。
タケルちゃんならどこの学校受験しても絶対に受かるから。
だって、タケルちゃん今まで学校の成績TOP3から落ちたことないんだよ!
そういう私も、タケルちゃんに負けないようにがんばってきたから、TOP20から落ちたことないんだー、へっへーん。
だから油断しなければタケルちゃんと一緒に通えるもんねー。

……けどがんばる理由、「約束」のことはまだ話してもらったことない。
どんな約束なのか知らないけど、一生懸命がんばるタケルちゃんが、私は……。



 

2月25日(雨)

やったよ!
白陵柊合格だよ!
もちろんタケルちゃんも一緒だよ!
これでまた、3年間一緒だね。
よかった~。





4月20日(晴れ)

まだ新しいことだらけでなかなか学校に慣れない今日この頃。
タケルちゃんは剣道部に入った。
私も一緒に入りたかったんだけど、見学してみて即行でリタイヤ。
だってあんな速く動くなんて私ムリだよ~。
ただでさえ私あんまり運動得意じゃないのに……はあ。
なんかタケルちゃんと離れちゃった。





9月27日(くもり)

タケルちゃんがまた告白してきた女の子をふった。
今回で何人目だったかな?
相手は剣道部の後輩の子で、やさしくて笑顔を絶やさない、みんなから好かれてる子。
でもいつもみたいに、キッパリと断ったみたい。
理由は答えてないみたい。

けど私は知ってる……ううん、なんとなく解る。
最近になって思い至ったんだけど。
きっと、昔約束をした子が女の子で、タケルちゃんはその子の事がずうっと好きなんだ。
どんな約束かは知らないけど、それのために今までずうっとがんばってこれるくらいに。
そのことが解ってるから、私は伝えることができないでいる。
私の……「タケルちゃんの事が好き」っていう、この気持ちを……。
ふられちゃったら、もう幼馴染じゃいられない気がして。
いまの関係を失ってしまうことが怖くて、気持ちを隠し続けてる。
一人で悩んでても、しょうがないのにね……。





2月14日(晴れ)

今日はバレンタインデー。
とうとうタケルちゃんに告白しちゃった。
このままじゃダメだって思ったから。
結果は予想できちゃったけど、勇気をだして、未来を切り開こうとがんばってみた。
けど…………やっぱりだめだった。
タケルちゃん、とっても辛そうに、けどハッキリと「ごめんな」って。
それに少し救われて……けどとっても悲しかった。
家に帰って、枕に顔を埋めておもいっきり泣いた。
目と鼻が痛いよ。
はあ……明日、学校行きたくないな。





2月15日(雨)

今日の天気はまるで私の心みたい。
目が覚めたのは10時近く、完全に寝坊だった。
学校休もうかと思ったけど、タケルちゃんに心配掛けたくないから行こう。
一階に下りると、お母さんが何も言わずに優しく抱きしめてくれた。
「大丈夫」
そう言ってから腕を解いて、いってらっしゃいって言ってくれた。
意味は分からなかったけど、それでも少し安心できた私は玄関のドアを開けた。

そこに、タケルちゃんはいた。
家の門の真正面、お向かいさんの塀の所に、タケルちゃんはいた。
私に気がつくと、目の前まで来て「遅えよ、バカ」って。

その時解った。
私たちの関係は、進まなかったけど、失われてないって。
そしたら涙が溢れてきて…………。
タケルちゃんの腕にすがりついて思いっきり泣いた。

さんざん泣いた後、「バカ」ってセリフを訂正させてあげた。
もうちょっと言葉は選んでほしいよ。
「ドリルミルキィパンチは……アポローッ!!!」って星になってた。

その後、約束のことを聞いた。
「ちゃんと話すのはお前が初めてだ」って。
誰もいない通学路を歩きながら、ポツリポツリと約束の事を語るタケルちゃん。
私はただ聞いてることだけしかできなかったよ。

「ある条件を満たしたら迎えに行く」
今までのタケルちゃんを見て、私は約束をそういう内容のものだと思ってた。
でもそれがまさか、「大人になったら結婚しよう」っていう、ただそれだけのものだったなんて……。
もちろん「ただそれだけのもの」っていうのは、「くだらない」って意味じゃなくて。
「めいや」の住んでる場所も、苗字も分からない。
会えるかどうかも分からない
そもそも「めいや」がその約束を覚えているかも分からない。
そんな約束だったなんて。
そんな約束をタケルちゃんは守ろうとして。
でも「忘れない」だけじゃ不安で。
唯一できる自分を高めるという行為を。

また会う時までに、「めいや」に相応しい男になっていよう。
「めいや」が誇れる男になっていよう。
 
それだけを思って、今までがんばってきたなんて。
 
「タケルちゃんは、強いね」
話を聞いてまた泣いていた私の言葉に、
「そんなんじゃねーよ。忘れるのが怖かったから、「約束」にしがみついてきただけだ」
タケルちゃんはそっぽ向いてそう返した。
いじっぱり。
その後は二人とも、一言も喋らずに学校へ向かって歩いて行った。
 
何で私に話してくれたの? 
その言葉は私の口からは出てこなかった。
たぶん、今までも聞いてほしかったんだと思う。
自分の行動の意味を知ってもらって、応援とかしてほしかったんだと思う。
悩んでるとき励ましてほしかったんだと思う。
誰かが自分の行動の意味を理解してくれている。
それだけで心は少し軽くなるものだと思うから。
けどそれは同時に自分の心の弱さを相手にさらけ出して認めるっていうこと。
だからタケルちゃんは今まで誰にも話してなかったんだと思う。
 
私に話してくれた理由は……私だから話してくれた。
そうだと思いたい。
誰よりも長く一緒にいた私だから。
弱さを知られてもいいくらいに信頼しているから。
そうだと……思いたい。
私をふったことに対する罪滅ぼしっていうのもあるかもしれないけど。
このタイミングで話すんだから、それは多分あるんだろうけど。
他のふった子には話してないんだから…………そう思ってもいいよね?
 
そして支えていきたい。
そう思った。

……なんかとっても長くなっちゃった。
う~、今日はいろんなことがありすぎたよ。
でも嫌な日じゃなかった。
「いつも通り」って言葉が、とっても大切なものに感じた日だったよ。
まだ心は全快してない……苦しくて、悲しくて……けど……。
これからもよろしくね、タケルちゃん!!


あと……タケルちゃんとめいやがまた会えますように。





9月2日(晴れ)

始業式でタケルちゃんが表彰された。
なんと!剣道の夏の全国大会で優勝したのだー!!
しかも今年で3回目、つまり三連覇!!
もうすごいって言うしかないよ。
けどタケルちゃんは「嬉しいんだけど、嬉しくない」みたい。
登っていた山の頂上に着いちゃってこの後どうしよう、って状況みたい。
「嬉しくない」って言うより「寂しい」とか「不安」ってことだと思う。
だから言ってあげた。
「タケルちゃん、これで満足する気なの?
もっとがんばろうよ!タケルちゃんと、めいやのために!!」って。
応援のつもりで言ったんだけど、よく考えてみたらとっても残酷な言葉だって気付いた。
でもタケルちゃん、「そんなことわかってる、純夏のくせに生意気だぞ」って……。
少し怒って、そして笑ってこたえてくれた。
やっぱりタケルちゃんは強いよ。

最近になって、タケルちゃんの事をもう好きじゃないと気付いた。
別に愛想つかしたってことじゃ無くて。
一生懸命約束を守ろうとしてるタケルちゃんを見てると、応援したくなっちゃうんだよね。
なんか寂しい気もするけど、これならこれで……私はいいかな。
幼馴染って言う関係があるなら、私は大丈夫。
だからタケルちゃんを支えてあげよう。
それは、全部知ってる私にしかできないことだから。
……うん、なんかいい感じ。





10月21日(晴れ)
 
おじさんとおばさんが明日から海外旅行に行くみたい。
こんな時期に行くなんて少し変な感じ。
おじさん仕事大丈夫なのかな?
おばさんから、家にいない間タケルちゃんのことをよろしくって頼まれた。
タケルちゃん、私よりずっとしっかりしてるんだけど……まあいいか。
よし!頼まれたからにはしっかりやるよ!
とりあえず……朝起こしに行くことにするよ。
鍵は預かったから問題無し。
タケルちゃんの寝顔って最近見てないし。
ふっふっふ~、なんか明日が楽しみだよ。




つづく

 

 

 
あとがき
 
おはようございますorこんにちはorこんばんは+それぞれに「はじめまして」。
悠々自適といいます。
オルタに衝撃を受け(面白かったけど色々疲れた……といった感じ)気分転換にエクストラ冥夜ルートをやっていてコレを思いつきました。
皆さんお判りでしょうが、コレはとある平行世界の物語です。
冥夜好きの方ならたぶん一度は武につっこんで、そうであったらと願ったであろうコト。
それを空想具現化によって現実にしたのがこの物語です。
純夏好きの方に面白くないものでしょうが、それでも読んで下さったら嬉しいです。
今更エクストラ再構成かよ、とか自分でも思いますがよろしくお願いします。
あとオリキャラ・君望キャラが出てくるとありますが当分先+少しだけです。

今回はエクストラオープニングの純夏の日記を基本骨子として作りました。
そういう理由でBGMとして「こころ」をおすすめします。
なんかそれっぽく読めるかもしれません。
ぶっちゃけた話、コレ私の処女作です。
読みにくかったりくどかったりするのはそういう理由です。
それ故にBGMでレベルの底上げを無理矢理しようという意図があったり無かったり。
もし読んでいいカンジだと思ってくだされば幸いです。
更新スピードは正直自分でも不明ですが、皆様に忘れ去られる前にはできるようにします。
それではまた、次の話のあとがきでお会いしましょう。


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