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No.513の一覧
[0] よこしまなる者 45話から[キロール](2004/12/24 16:31)
[1] Re:よこしまなる者 45話から[キロール](2004/12/26 07:37)
[2] Re[2]:よこしまなる者 45話から[キロール](2004/12/26 16:57)
[3] Re[3]:よこしまなる者 45話から[キロール](2004/12/26 23:37)
[4] Re:よこしまなる者 45話から[キロール](2004/12/27 00:46)
[5] Re[4]:よこしまなる者 45話から[キロール](2004/12/29 02:45)
[6] Re[5]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/01 19:29)
[7] Re[6]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/02 22:28)
[8] Re[7]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/03 02:13)
[9] Re[8]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/03 22:11)
[10] Re[9]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/04 20:03)
[11] Re[10]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/05 04:54)
[12] Re[11]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/06 02:16)
[13] Re[12]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/06 22:55)
[14] Re[13]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/08 13:15)
[15] Re[14]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/08 06:12)
[16] Re[15]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/09 05:50)
[17] Re[16]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/10 01:52)
[18] Re[17]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/11 04:00)
[19] Re[18]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/12 03:26)
[20] Re[19]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/12 20:41)
[21] Re[20]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/13 04:33)
[22] Re[21]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/14 01:30)
[23] Re[22]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/14 17:08)
[24] Re[23]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/14 23:48)
[25] Re[24]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/15 06:36)
[26] Re[25]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/15 20:29)
[27] Re[26]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/16 13:32)
[28] Re[27]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/17 05:16)
[29] Re[28]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/18 10:34)
[30] Re[29]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/19 04:39)
[31] Re[30]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/20 12:08)
[32] Re[31]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/21 05:04)
[33] Re[32]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/22 12:33)
[34] Re[33]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/23 13:55)
[35] Re[34]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/24 06:15)
[36] Re[35]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/25 04:31)
[37] Re[36]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/26 17:58)
[38] Re[37]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/28 07:48)
[39] Re[38]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/29 10:56)
[40] Re[39]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/30 07:11)
[41] Re[40]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/30 16:48)
[42] Re[41]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/01/31 14:33)
[43] Re[42]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/02/02 22:57)
[44] Re[43]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/02/04 21:45)
[45] Re[44]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/02/09 01:37)
[46] Re[45]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/02/14 00:05)
[47] Re[46]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/02/17 21:52)
[48] Re[47]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/02/22 02:38)
[49] Re[48]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/02/23 23:54)
[50] Re[49]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/02/27 20:24)
[51] Re[50]:よこしまなる者 45話から[キロール](2005/02/28 02:03)
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[513] Re[41]:よこしまなる者 45話から
Name: キロール 前を表示する / 次を表示する
Date: 2005/01/31 14:33
 ≪横島≫
 俺は五月、美衣さん、セイレーンの三人を集める。
 
「すまない。畑違いの仕事を頼んでしまって」
 
「それはかまわないのですが何で私たちなのでしょう?」
 
「日本に妖怪を受け入れさせるための一つの布石だ。みんなには顔を隠して、種族を伏せて、妖怪であると

いうことだけを公表するんだ」
 
「何で顔と種族を隠す?」
 
「五月は関東の守護がお役目だからいいとしても、美衣さんとセイレーンにはそれぞれの生活があるからな

。美衣さんはケイとの生活に余計な争いごとはない方がいいし、セイレーンにとってはスキャンダルになる

だろう?」
 
だったら最初から頼むな! というところなのだが今回ばかりはどうしても必要なのだ。
 
「横島さんにはお世話になってますしもちろんお引き受けいたしますが、具体的には何をすればよいのでし

ょう?」
 
「敵には俺が当たる。ただ少し派手な戦いになるから議事堂なんかが壊されて破片が降り注ぐかもしれない

から中の人間達を守って欲しいんだ」
 
「それならば簡単ね。鬼や猫又ほど体を動かすのは得意ではないけど」
 
五月が訝しげな表情をしている。
 
「どうした?」
 
「少しだけ腑に落ちないことがあってな。お前は派手な戦いになるといったが聞けば開いては人間なのだろ

う? お前がその気になったら簡単にケリがつくんじゃないか?」
 
「ああ。簡単にケリがつくだろうな。精霊獣が精霊獣にしか傷つけられないとはいえ所詮は精霊石なのだか

ら対処法はあるし、そうでなくとも使用者に文珠でも使えば一発でケリをつける自信はある」
 
「ならなんでそんなまどろっこしいことをする?」
 
「人間は臆病で強欲だってコトだ。俺が力を見せれば俺を排斥しようとするもの、俺に取り入ろうとするも

の、俺を利用しようとするものが必ず出てくる。特に今回が場所が国会だし、テレビ中継もされるからな。

俺はザンス王国の秘儀である精霊石獣の力を借りて、戦わなければならないのさ」
 
嘘だな。それでも俺の精霊獣のほうがポテンシャルがはるかに高いはずだから苦戦することはない。
ただ、せいぜい暴れて五月達の活躍の機会を作らなくてはな。
幸い俺の精霊獣は人間にごく近い分、その辺の細かな機微も十分にこなすことができる。
それに俺の仲間に手を出したんだ。少々ひどい眼にあってもらうさ。
                   ・
                   ・
今回もアシモト首相が入れ替わっているのは心見のお陰でわかった。
肉体労働が得意でないセイレーンに救出に行ってもらうと後はいつでもわって入れる位置に移動するだけだ

。精霊獣石を使うにはどうしても一瞬タイムラグが生じるからな。
 
しばし待つと本会議場にアシモト首相が乗り込んできた。
その混乱の隙にテロリストが精霊獣石を使うが。
甘いね。
 
「し、首相が二人?」
 
「やめるんだリューちゃん!」
 
「王の精霊獣よ!」
 
『大変なことになりました。本会議場にテロリストが……』
 
国王が精霊獣を呼び出すがすでに王の精霊獣の力を見て対策を立ててきたテロリストは二体の精霊獣を使っ

て王の精霊獣を封じ込める。
でも二流以下だ。恐らく信仰で眼が曇っているんだろう。異教徒の俺が精霊獣を使えるかもしれないという

可能性を頭の中から消去している。
王女の精霊獣を呼び出し若干こちらが不利な演出をしながら迎え撃った。
国王を守りながら、本会議場を適当な分だけ破壊しながら、美衣さんや五月が適度に活躍できる状態を作り

ながら相対する。
ふむ。結構な数の政治家が五月達に命を救われたな。
最も連中がそれをどこまで恩義に感じるかわからない。守られて当然と考えるものもいるだろうが今回はそ

れでいいさ。急いてはことを仕損じるからな。
 
テロリストがマスクをはがして顔を見せる。
 
「たいした殺気だ。……三流の証拠だな。そんなに隠しきれないほどの殺気を殺し屋が暗殺任務で出すよう

では」
 
「ヨコシマタダオ……! おマエをえおミガワリにエラんだのはシッパイだった……! 精霊にマモられた

俺が、外国人にしてやられるとはな!」
 
「精霊の加護がテロリストのお前にあるわけないだろう? 狂信者!」
 
「異教徒め……!」
 
そろそろ五月達の活躍は十分かな?
 
「暴力でしか物事を片付けられない狂信者が! いっぺん自分の信じる経典熟読してから出直して来い!」
 
王女の精霊獣が二体の精霊獣を弾き飛ばしテロリストを捕獲する。
射殺されないためだ。同時に自害させないために気絶させる。
 
表向きの仕事はこれで終了した。
                   ・
                   ・
 今回は表向きではない工作をしなくてはならない。
アシモト首相を救出、国賓や政治家の窮地を救ったことでアシモト首相直々にお褒めの言葉と褒美が与えら

れることになった。
 
「金ではなく権限が欲しいと?」
 
「はい首相。正確には権限ではなく公認です。行うだけなら現段階でも可能ですから」
 
俺がアシモト首相に要求したのは
『人間に危害を加えていない妖怪等の知的生物の保護と人間の世界での生活補助』
を行うための法的根拠を持った権限が欲しいと願い出たのだ。
 
「何故にそんなものを欲しいのだね?」
 
「妖怪は人間以上のスペシャリストです。その働きぶりはアシモト首相もご覧になられたでしょう?」
 
「確かに」
 
「しかし残念ながら彼らには人権というものが存在しません。雇用機会にも恵まれずにその能力を発揮させ

ることはできませんし、働けたとしても雇用主に不当な扱いを受ける可能性もあります。しかし彼らのほと

んどは戸籍等を持っていませんから訴えることもできません。かといって人権をいきなり与えるのは不可能

でしょう? ですから彼らから相談を受けた際に不当な雇用主を訴えたり、雇用機会を与えるための法的根

拠がどうしても欲しいのですよ。もちろん全ての妖怪などではなく、G・Sがその責任のうちに保護してい

る者たちに限られるでしょうが。それから人間に被害を与えないのにも拘らず退治されようとしている妖怪

たちを保護する時の法的根拠のためにもね」
 
「ふむ。……確約はしかねるが本国会での成立を目指し議題には上げておこう。特に準備が必要なわけでは

ないしね。幸い今回の事件で彼らに守られたことだし誰が損するとか得するとかの話ではないから可能性は

あると思う」
 
……かかった。
後はザンス国王と六道家から多少の影響を与えれば恐らく可決されるだろう。
G・Sが保護している妖怪に限定するならば責任問題は政治家ではなくG・Sにかかってくるから可決させ

やすいはずだ。
そんな酔狂なまねをするG・Sはきわめて限定されるしな。
将来のための布石はここまで。次はアフターケアーか。
                   ・
                   ・
                   ・
 ≪キャロット≫
あのテロリストは我が大使館でひきとりマシた。
本来は日本のケイサツに任せるべきなのカモ知れませんがザンスの秘儀が関わってイルのでシカタないです


 
「あれから二日たつが飲まず食わずなのか?」
 
「はい。口をあけさせると下を噛み切ろうとしますので致し方なく」
 
「典型的な狂信者だな」
 
テロリストはワタシたちをものスごい形相でニランでイます。
 
「お前の組織か依頼者について話す気はないか?」
 
テロリストは顔をそむけました。
横島卿が水の中にナニかの白い粉をイれて混ぜます。
粉の入ってイた袋はゴミ箱へ。
 
「二日ものまず食わずならのどが渇いただろう? 今混ぜたのは毒でもなんでもない。ただの強壮剤だ」
 
愕然と横島卿をミます。
ザンスではカガクで作られたクスリはタブーです。
特に強壮剤のようなクスリは特に重いタブーです。
 
「さぁ飲むんだ」
 
「ふざけるな!」
 
横島卿は猿轡を外して口元にコップを近づけマス。
 
顔をソらすテロリスト舌を噛みキらないようにホオを掴んでコチラにむけます。
 
「ザンスの国教では精霊の教えに従って死したる者はやがてその身も精霊となりザンスを守りながら永遠の

幸福を得る。……しかしタブーを犯せばその限りではない。……さぁ、飲むんだ。一口飲めばお前は渇きに

勝てず自分の意思でこの水を飲むようになる。……死後は一体どうなるのかな?」
 
「や、やめろ! やめてくれ!」
 
感情をマッタクださなカったテロリストが涙をナがして懇願します。
 
「駄目だ。飲むんだ。……お前は自分の意思でタブーを犯し、精霊の守りからはずれる」
 
ガマンできまセんでした。
横島卿のモつコップをはらいノけます。
 
「モウやめなさい! テロリストとはイえザンスの民にタブーを犯させるわけにはイきません。民のために

タブーを犯すのは我々王族だけで十分です! 横島卿、出て行きなさい!」
 
横島卿はニコリと微笑むと大使館から出て行きました。
横島卿、見損ないました!
 
「あ、……ああぁ……ウワアァアァアァ!」
 
テロリストの男が号泣をします。
                   ・
                   ・
                   ・
 ≪横島≫
 その夜、キャロット王女が大使を連れて事務所に尋ねてきた。
 
「横島卿、大切なハナシがアります」
 
意外に早かったな。
 
「横島卿、あの後テロリストの男、ジャコフが口を割りました。計画から組織、王国内に入り込んでいるス

パイの名や所属まで洗いざらい。これで本国の当局に情報を教えれば連中の多くを逮捕することがかのうで

す」
 
まず大使がそう切り出す。
とりあえずは成功ということか。
 
「それから、貴方がジャコフに飲ませようとした粉が強壮剤などではなくスポーツドリンクだということも

判明しました。主成分は砂糖と塩、香料が少々。タブーに触れるような内容ではないですな」
 
「そうデス! 横島卿、何故あんなマネしましたですか?」
 
さて、告白するべきか?
 
「そんなことを知ってどうする?」
 
「ワタシは王女です。オオクの物事を判断シなければならない立場にアリます。ならば正確な情報をホっす

るのは当然でアリましょう?」
 
そういう理由ならごまかすことはできないか。
元々ごまかす理由なんてたいしてないんだし。
 
「狂信者、とりわけ死後の幸福を信じるものにはどんな暴力でも、恐怖でも口を割らせることはできない。

家族を人質にとったところで口を割らないだろう。……そういう連中に口を割らせるには死後の幸福と信仰

を人質にとればいい。俺の能力を使えば確実に口を割らせる自信はあった。……他にも自白剤を使うとか直

接記憶を除くとか方法はあるんだがな。……誰にとってもベストな方法がジャコフが自分の意思で協力的に

口を割ることだった。そのためにはキャロット王女が止めに入ればそうなる可能性は高いとふんだんだ。」
 
文珠を使えば簡単な話ではあったんだがな。
 
「モシ、ワタシがトメに入らなければどうしていたのですか?」
 
「その時はあのまま脅迫して口を割らせていた。次善の策だが口を割らせる自信はあった」
 
「どうして? わざとあんなマネをしてまでジャコフに自主的にクチを割らせようとシタですか?」
 
「……ザンスの法律にはあまり詳しくはないが、国王を暗殺しようとしたのなら死刑は免れないだろうな。

……だが、自主的に捜査に協力するのなら多少の減刑は期待できるかもしれないからな」
 
それだけじゃない。自主的にしゃべった情報と、自白剤や文珠を使って聞き出した情報では情報の密度や種

類が大きく異なってくるからな。
内政干渉まではする気はないが、テロリストや狂信者なんてのはいないほうがいいし。
 
「横島卿……ワタシは貴方を見損なってイました。でも、それはどうやらマチガイだったようでございます

。」
 
見損なわれても仕方ないんだけどな。
もしジャコフが口を割らなければ文珠で強制的に自白させるつもりだったんだから。
まぁ俺が思い描いたようにザンスの件が片付いたんだから文句はないけどな。
                   ・
                   ・
二日後、ザンス大使館で俺と西条(混乱した国会内で避難の誘導を主に指示したのはオカルトGメンだった

)、五月、美衣さん、セイレーンに勲章と市民権が与えられた。
これで三人もザンス内では(法的には)人間と差別されることなく生きていけることになるのか。
 
「横島卿、ミナさん……ワタシ、ミナさんにはズイブンシツレイなタイドでした。どうかユルしてクダさい

。セマい世界しかシらず――ヘンケンだけでこの国をハンダンしていました。そしてとてもココロのセまい

人間でした。ハズかしいコトです。伝統もタイセツですが、無闇にタブーにとらわれず、ヒロく外の世界に

メをムケたいとおもいます」
 
「いいことだと思いますよ。……キャロット王女、王女の精霊獣石をお返しします」
 
「横島卿、ソレはあなたにさしあげたもの」
 
「俺はザンスのためだけに戦うものではないですからね。ザンスの秘儀たる精霊獣石をいただくわけにはい

かないでしょう?」
 
「……わかりました。デスガ、横島卿をワタシが認めた精霊騎士でアルことはとりさげまセん。次にオアイ

するときまでアズかっておきマス」
 
ん、いい表情だ。
ザンスの未来は明るいかも知れんな。
なんにせよ、問題なく(俺が意図的に複雑にしたこと以外は)かたがついてよかったとしておくか。


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