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No.11659の一覧
[0] [完結]冒険の書に記録しますか?(現実→DQ3っぽい世界)[社符瑠](2009/11/14 12:14)
[1] 01[社符瑠](2009/09/06 23:15)
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[5] 05[社符瑠](2009/09/13 19:02)
[6] 06[社符瑠](2009/09/16 21:46)
[7] 07 アーリハーン編終わり[社符瑠](2009/09/19 17:44)
[8] 08[社符瑠](2009/09/28 21:10)
[9] 09[社符瑠](2009/09/28 21:12)
[10] 10[社符瑠](2009/09/28 21:30)
[11] 11[社符瑠](2009/10/01 21:16)
[12] 12[社符瑠](2009/10/07 21:14)
[13] 13 ロマルア編(とりあえず)終わり[社符瑠](2009/10/07 21:50)
[14] 14[社符瑠](2009/10/10 15:39)
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[17] 17[社符瑠](2009/10/19 21:04)
[18] 18[社符瑠](2009/10/22 21:16)
[19] 19[社符瑠](2009/10/25 18:00)
[20] 20 ダァマで仲間と合流&精霊達とラーミア編終わり[社符瑠](2009/10/28 21:36)
[21] 21[社符瑠](2009/10/31 22:07)
[22] 22[社符瑠](2009/11/03 22:57)
[23] 23[社符瑠](2009/11/14 11:47)
[24] 24 らすとばとる[社符瑠](2009/11/14 12:25)
[25] 25 えんでぃんぐ[社符瑠](2009/11/14 11:55)
[26] 26 あとがき[社符瑠](2009/11/14 12:07)
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[11659] 21
Name: 社符瑠◆3455d794 ID:5aa505be 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/10/31 22:07


砂漠のオアシスであるイススは今日も快晴だった。


「それじゃあ、今日もよろしくお願いします。」


はいはい。


「じゃあ、ちょっと離れていろよ?」


俺のその言葉に頷くが誰も離れない… というか、最初から被害の出ない距離に立っているのだ。

まあ、俺も念のために言っただけだからいいんだけど。


「ドラゴラム」


そう唱えると俺の体が変化する。

毎回不思議に思うのは、エルフの隠れ里で貰った水の羽衣や不思議な帽子、星降る腕輪は一体どうなっているんだろう?

魔法の効果が切れて人間に戻ると装備した状態のままだけど… ドラゴンになっているときは影も形も無いんだよなぁ…


びゅわあっ


うげぇ…
砂漠の風は砂が混じっているので口の中がじゃりじゃりするから嫌いだ。

まして、ドラゴンになって口が大きくなると口の中に入ってくる砂も増えるのでムカつき度もさらに倍…

目玉も大きくなっているので、砂で目が痛い。 ので、さらに倍


「毎回思うんですけど、ドラゴンの体と比べるとかなり小さいその翼で空が飛べるって…」
「難しい事を考えると頭痛くなるぞ?」
「おかげで団体行動ができるんですから、細かい事は置いておきましょう。」


どうでもいいからさっさと背中に乗ってくれ。





ラーミアをGETしてから数回、俺達はヴァラモスの居る城があるであろう場所を包むように存在する穢れを経験値としてレベルアップするというのを繰り返した。

そして、俺のレベル33になってドラゴラムが使えるようになると全体のレベルアップの効率が良くなった。

なぜなら、ドラゴラムで変身できるドラゴンは空が飛べたのだ。
それも4人を背中に乗せた状態でイススからあの穢れのある場所まで行けるほど効果時間が長い。

それによって
ドラゴンになる人+ドラゴンの背中に乗る4人+ラーミアに乗る5人の計10人が一度に行動できるようになったので、安全性がぐっと高まったのだ。

特に、レベルが高くて遠近両方で戦える俺はみんなの護衛として(ドラゴラムが使えるようになってからは移動手段として)毎回行くので、誰よりも先に魔法使いレベル40になれる、というか今回でなる。


ちなみに…

予想通り、俺のベギラゴンは高所恐怖症のギラとだいたい同じだった。
メラゾーマの威力もアイツのメラとだいたい同じだった。
おそらくレベル40で覚えるイオナズンも、アイツのイオと同等だろう。

だというのに、アイツはまだレベル15だったりする。 アイツのベギラゴンを見てみたかったのだけど…



――――――――――



そう…

アイツは、ラーミアに乗れなかった… いや、正確に言えば…


「おそらく、『嫌がる人を無理矢理乗せる』のが嫌なのだろう。」
「ラーミアは優しいからね。」


エルフの隠れ里の精霊にどうしたらいいか聞きに来たら、アフロとその付き人(付きエルフと言ったほうが良いのか?)がそう答えた。


「なんという…」


これではヴァラモスと戦う時に最大火力がお留守番という事に…


「お前がドラゴラムで運べば良いのでは?」
「それは無理だった。」


ドラゴンの固い鱗はツルツルしていて、乗るのにコツが居るのだそうだ。
まして気絶した人間を抱えながら乗るのは無理だとリーダーが嘆いていた。

というか、それができるならアフロやエルフさんに相談しないって…


「ならば、背中に鐙の様な物を」
「付けるのに時間がかかる。 穢れの所に着くまでにドラゴラムの効果が切れてしまう。」


先ほど効果時間は長いと言ったが、鐙をセットできるほどの余裕はない。

背中に鐙をつけた状態でドラゴラムをしたら装備同様姿形も見えなくなったし…

だからといってドラゴンの手で掴むと大怪我をさせてしまいかねないし…


「距離から考えると、テトンに行ければ一番良いのかもしれないけど、思っていたよりも穢れが大きくて…」


穢れはかなり大きく、テトンはその中にある。
というか、イススを南下すると肉眼で確認できるほどでかいのだ。


「ふむ…」


砂漠を徒歩で南下してからドラゴラムを使うという手もあるけれど、それはそれで色々と問題があったし…


「こちらでも何か考えておこう。」
「頼む。」


エルフさんが協力的な事を言ってくれるとは… 遂にツンからデレに!?


「あ、そういえば」
「ん?」


アフロも何か思いついたのか?

でも、アフロは精霊だからなぁ…


「あなた達が大量の穢れを浄化させてくれるから、おかげでヴァラモスの結界をこちらのものにできたよ。」


やっぱり、人の話をあまり聞いてない。

まあ、でも…


「やっとか…」


これでゾーマ出現の可能性は完全に潰せた。 …はず。


「結界の構成が思っていたよりも複雑で、穴を開けるにはもう少し時間がかかりそうなのが難点だけどね。」
「そうなのか?」


ちょっと残念。


「今の調子で穢れを浄化していくと、そろそろヴァラモスの城が見えるだろうから…」


ん?


「もしかしたら、ヴァラモスとの戦いに間に合わないかもしれない。」
「ふむ。」


ゲームのドラクエ3通りの強さなら俺1人でも楽勝だと思うが、念には念を… と思っていたのだけれどなぁ…

それに


「ヴァラモスがゾーマ並に強い可能性はまだあるから、ギアガの大穴を開けてくれるとありがたいと思っていたんだぞ?」
「すまない。」


はあ…


「仕方ないな。」





一番話を聞いておきたかったあの2人…
ラーミアの卵のあったほこらから帰ってきているであろう双子とは話せなかった。


「役目が終わったので暫く休みます。」


そう言って長期休暇に入ったのだそうだ。


対ヴァラモス戦に参加してくれるとありがたかったんだけどなぁ…



――――――――――



エルフの隠れ里でアフロ&エルフさんと話した後、俺はアーリハーンに飛んだ。


「アフロと世界樹にも確認したが、念のためお前にも確認するぞ。」
「なに?」


念には念を入れる。

精霊はちょっと信用できないからな。


「魔法使いはレベル40になったらもう他の魔法を覚える事はないんだよな?」
「なんだ、そんな事が聞きたかったの?」


そんな事って… 結構重要な事だと思うんだが?


「魔法使いが使える魔法はパルプンテまでよ。 転職して僧侶にならない限り新しく魔法が備わる事は無いわ。」


よし。

最後がルヴィスというのがちょっと不安だが、精霊3人から同じ回答を得た。


「それじゃあ、僧侶に転職させてくれ。」
「はいはい。 経験値が溜まっているのにレベルアップを頼んでこない時点でわかっていたわ。」


何でもお見通しと言った感じで胸を張るルヴィス。

でも、そんなに薄い胸ではなぁ…

だいたい、そんな事はわかって当然… むしろわからなかったら大問題だと思うんだが?





数時間後


「ほら、これで僧侶になれたわ。」


おお…

あいつの記憶で知っていたけど、転職というのはなかなか新鮮な感じがするな。


「ホイミ」
「きゃっ!」


おっ! アイアンクローで赤くなっていた顔が治った。


「ホイミすげー。」
「もう! 眩しいじゃないの! 顔にホイミをかけるときは相手が目を瞑ったのを確認してからにしてよね!」


そうなのか?
それは注意が必要だな。


「それはそれとして、記録を頼む。」
「むーーー。」


そんなにアイアンクローをして欲しいのか?


がしぃっ!


お?


「もうその技は効かないわよ!」


顔を掴もうとして出した右手を、両手で防いでそう宣言する。

でも


「いや、両手を使っちゃ駄目だろ?」
「え? ぎゅ!?」


ひだりてであいあんくろぉお。


「ぎゅびぃ…」


何を言いたいのかさっぱりわからん。


「痛いか?」
「びばい。」
「なら癒してやろう。」
「べ?」
「ホイミ」
「きゅっ!?」
「ホイミホイミホイミホイミ」


ぴかぴかぴかぴか


左手を見ないようにした状態で、ルヴィスの顔にアイアンクローをしたまま連続ホイミ。


「ホイミホイミホイミホイミ」

ぴかぴかぴかぴか


「安心しろ。 目がチカチカするだろうが、絶対に怪我をしないぞ。」


むしろダメージは即回復だ。


「ぎゅびぃいい。」


ふむ、MPは魔法使いレベル40のままのようだな。


「ほら、記録する気になったか?」
「ふぁい。」





091031/初投稿


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