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No.32048の一覧
[0] エヴァちーと【チート・ハーレム・アンチ・多重クロス】[主城](2013/12/29 22:27)
[1] プロローグ[主城](2012/12/15 11:32)
[2] 第壱話 使徒、襲来 Aパート[主城](2012/12/15 11:37)
[3] 第壱話 使徒、襲来 Bパート[主城](2012/12/15 11:44)
[4] 第壱話 使徒、襲来 Cパート[主城](2012/12/15 11:51)
[5] 第弐話 見知らぬ、天井 Aパート[主城](2012/12/15 11:58)
[6] 第弐話 見知らぬ、天井 Bパート[主城](2012/12/15 12:06)
[7] 第参話 鳴らない、電話 Aパート[主城](2012/12/15 12:14)
[8] 第参話 鳴らない、電話 Bパート[主城](2012/12/15 12:25)
[9] 第四話 雨、逃げ出した後[主城](2012/12/15 12:40)
[10] 第伍話 レイ、心のむこうに Aパート[主城](2012/12/15 12:54)
[11] 第伍話 レイ、心のむこうに Bパート[主城](2012/12/15 13:01)
[12] 第六話 決戦、第3新東京市 Aパート[主城](2012/12/15 13:13)
[13] 第六話 決戦、第3新東京市 Bパート[主城](2012/12/15 13:21)
[14] 第六話 決戦、第3新東京市 Cパート[主城](2012/12/15 13:39)
[15] 第七話 人の造りしもの[主城](2012/12/17 13:13)
[16] 第八話 アスカ、来日 Aパート[主城](2012/12/20 09:44)
[17] 第八話 アスカ、来日 Bパート[主城](2012/12/31 23:26)
[18] 第八話 アスカ、来日 Cパート(書きかけ)[主城](2013/12/29 22:25)
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[32048] 第八話 アスカ、来日 Bパート
Name: 主城◆ce8e3040 ID:99e23a8e 前を表示する / 次を表示する
Date: 2012/12/31 23:26
エヴァちーと 第八話 アスカ、来日 Bパート


「葛城・・・葛城じゃないか!」

「・・・・・・加持君・・・・・・」

朝食を終えた加持が自室に戻ると、鍵のかかっていた部屋のベッドにミサトが一人腰掛けていた。ミサトはいつもの赤いジャケット姿だった。

「・・・なんだ?、もう到着してたのか??随分早かったなぁ」

「・・・・・・」

加持は沈黙しているミサトから視線を外し、気取られぬよう『荷物』の確認に向かう。
この荷物は今はまだミサトの目に触れさせるわけには行かない。
彼女に触られていないかどうか確認をしたかった。

「よく鍵を開けれたな。でも勝手に入るのは止めて欲しいんだが・・・」

「・・・・・・加持君・・・・・・もうすぐなのよ」

「え?何がもうすぐなんだ?」

「・・・・・・終わりが・・・・・・」

終わりって?と加持が聞こうと視線をミサトに向けると、その先にミサトの姿はどこにも見当たらなかった。

「なに!!」

加持は驚愕し慌てて部屋の中を見回す。やはり部屋にミサトの姿は無い。
急いで部屋の外に出ると、シンジ達の出迎えに向かう正装したアスカとバッタリと出会った。
今日はいつも被っていない青いベレー帽もキチンと被っている。

「わっびっくりした!どうしたの加持さん、そんなに慌てて?」

「おお、スマン!アスカか。なぁ葛城の奴はどっち行ったかわかるか?」

「はぁ?ミサトぉ??もうここに来てるの??私は会わなかったけど」

「・・・そうか・・・。いや・・・俺の気のせいだったかもしれん」

「へ?そう・・・。じゃあ、私は出迎えに行くね。加持さんは・・・来ないか」

「ああ、後で顔を出すよ」

加持はそう言うと部屋に戻った。

「・・・白昼夢ってやつかな。俺もまだ呆けちゃいないと思うんだがなぁ」

加持は『荷物』の確認をする。アタッシュケースを開くとそこには怪しく蠢く『アダム』の幼体があった。アダムの目は加持をジッと見つめているようだった。

加持はなにやら背筋が寒くなるのを感じながら、ケースを閉じダイヤル式の鍵を再びかけるのだった。

「こいつが俺に何かを伝えたかったのかね・・・その『終わり』とやらを・・・」

そうであればもったいぶらずに具体的な話を聞かせて欲しかったものだと加持は渋面で呟くのだった。


現在、文月学園は悲惨な『戦争』の舞台となっていた。

寝耳に水の買収劇、召喚獣をコントロールするサーバーの暴走、そして戦闘メイド達による襲撃、飛び交うゴム弾にほんの少しの実弾。

学園長藤堂カヲルが指揮を執る学園長室にはガラスの割れる音や生徒達の泣き叫ぶ声、爆発音に破裂音が聞こえてくる・・・。正に悪夢だった。

「学園長・・・福原先生が拘束されたようです」

学園長室にて統制を任されている布施が悲痛な声で伝えてくる。

「そうかい・・・西村先生はどうだい?」

「健在です。ですが、旧校舎は落ちました。残すは本校舎・・・ここのみです」

「・・・・・・どうしようもないね」

文月学園が碇財団に買収されたのは昨日の事である。

今まで文月学園を支えてくれたスポンサー達が皆一斉に手のひらを返し碇財団側についたのだった。
学園長である藤堂はサーバーをわざと暴走させ、自分たちでこの事態を解決し有能さをアピールし、自分達の影響力を残す、所謂マッチポンプを企んだのだ。
だが碇財団は混乱を押さえるとして戦闘部隊を投入してきたのである・・・。生徒達を巻き込んで・・・。
どういうわけか、女子生徒は今日登校してきておらず、いるのは男子達のみなのだが。

投入されている戦闘メイド達はその男子生徒に躊躇無くゴム弾をぶっ放している。
また、生徒や校舎を防衛をしている先生たちも同様に酷い目にあっていた。

「酷い・・・こんなこと人間のやることじゃない・・・」

布施が悔しそうに呟く。まあ戦闘メイドはガイノイドなので人間じゃないのは正しい。

いよいよ戦闘音が近づいてくる。すると学園長室の扉が慌ただしく開かれた。

「学園長!!」

「西村先生かい・・・いよいよここまで来たか・・・」

「はい・・・申し訳ありません。私には躊躇なく奴らは実弾を撃ってくるので対処が難しく・・・」

「・・・・・・わざとサーバーを暴走させたのが失敗だったね・・・」

おかげで召喚獣がバグってしまいまともに動かすことが出来ない。
藤堂がそう呟くと同時に戦闘メイド達が突入してくる。

『目標確認しました。オーダー、サーチアンドデストロイ!抹殺します』

「ちょっと待ちな!あんたたち問答無用かい!!」

『一斉射撃』

戦闘メイド達の持つマシンガンから銃弾が一斉に発射される。
しばし激しい銃声音が轟いた後、音がやみ、学園長室は静寂に包まれた。

『目標殲滅。サーバーを破壊します。その後文月学園の解体作業に移ります』

戦闘メイド達は粛々と仕事を続ける。

この日、召喚獣システムという画期的な学習法を取り入れられた文月学園はこの世界から消えた。

生き残った先生や男子生徒達は洗脳後アフリカへ送られ、生涯帰国すること無くボランティア活動に人生を捧げることになる。
彼らの中で寿命を全うした者は少なかったが、後に彼らは『東洋の聖者たち』と呼ばれ、彼らを派遣した『碇財団』はノーベル平和賞を受賞することになるのだった。

女子生徒達は碇財団が新たに第三新東京市に開校した『碇学園』に移ることになる。

碇学園はシンジが三分の二、斯衛軍が三分の一を出資した軍学校であり、士官や衛士、整備士、オペレーターなどの者達を育てる世界有数の教育機関になる。

入学するともれなく洗脳されるため、ほんと立派な兵士がいっぱいできました(ハート)


<<危機回避ボーナス(バカテス)>>
『君は文月学園に巻き起こる危機を見事回避した。本当は解決して欲しかったのだが、評価すべきは結果で有り課程では無い。何も問題ない。なのでボーナスとして3000万ポイント進呈する』


「・・・ドイツから帰ってきていきなりこれかい・・・まあ、いいけどさ。さて次は川神か・・・ほんとシンジはコキつかうねぇ・・・」

おでこをキラリと光らせる元王女様は跡形も無く崩れ落ちる文月学園の姿にため息を一つついたのだった。


パラパラパラパラ・・・・

ネルフのマークの付いたヘリがゆっくりと空母の甲板に着陸する。
アスカはそれを緊張した面持ちで見つめていた。
いよいよシンジとの対面の時である。

(ふー。落ち着けー落ち着けーわたし。大丈夫。シミュレーションはバッチリよ!)

アスカは今日を迎えるに当たり、いくつか作戦を考えてきたのだ。

まず一つにネルフの正装をして堂々と出迎えることだ。
こうすることでシンジが前回の記憶持ちであれば、以前と違う自分の様子に必ず戸惑うはずである。
シンジがそうでない場合は自分をデキル女だと印象付けることにもなるし、前回のようなパンツを皆にご開帳するような失態をせずに済む。

もう一つになんとかシンジと二人きりになること。
これは前回も弐号機がある輸送艦オルセーに一緒に行ったので、記憶持ちなら従うだろうし、そうでない場合は同じパイロット同士なので親交を深めたいとでも言えば大丈夫だろう。

というか、少なくともアスカだけでもオルセーにいかないと使徒を迎撃できないため、できればさっさと二人で移動したいと思っていた。

(そもそもブリッジにシンジが行く必要もないし・・・。休むのもオルセーで二人でお茶すりゃいいんだし・・・。昨日のうちに部屋も一室借りてあるし・・・えへへへ)

アスカはじゅるりと舌なめずりをする。だらしなく緩んだこの顔を甲板のクルー達に誰にも見られず彼女は幸いであった。もし見られていたら今までの彼女の高評価はだだ下がりだっただろう。

ヘリのドアが開き、なにやらはしゃいで写真を撮るメガネミイラと飛ばされた帽子を追うジャージミイラ、そして地味メガネの3人が降りてきた。

アスカの足下にその帽子が飛んできたので、思わず踏みつけようかと思ったが、そういえばこんなこともあったような・・・と瞬時に思い出し、彼女はちゃんと膝を曲げて拾ってあげた。

「はい、どうぞ」

「ああ、えろうすんません」

アスカの元にやって来たミイラジャージが頭を下げて受け取る。

(こいつって黒ジャージ?えーと名前なんだったっけ?)

「えーと、あの・・・その怪我どうしたんですか?」

アスカが至極当然な疑問をトウジに聞くと、トウジは恥ずかしそうに頬をかいた。

「いや・・・先日の使徒戦で出撃したときに怪我をしたんです。全身火傷だったんやけど、今はおかげさまでほとんど直ってますわ。ネルフの医療技術はスゴイで」

「ああ、あなた達が初号機で出たんでしたね」

「そうです!あれ?なんで知ってるんです??」

「戦闘詳報読みましたから」

「そうですかぁ、なんやら恥ずかしいな」

そうこうしていると、地味メガネがメガネをつれてこちらにやって来た。
一応アスカは地味メガネに対して敬礼をする。地味メガネも慌てて返礼をした。

「セカンドチルドレン、惣流・アスカ・ラングレー准尉です」

「これはご丁寧に。僕は作戦課の日向です」

「えーと・・・葛城一尉とサードチルドレンはどうしたんですか?」

「ああ、実は二人は別行動なんだ。でも、もうすぐ到着すると思うよ」

アスカは前回と違うこの展開に多少面食らっていたが、とにかくここに二人が来ることは間違いないようなので少しだけホッとして表情を緩めた。

「うひょースゴイ可愛い!ね、写真一枚いいかなぁ」

メガネミイラが醜い笑みを浮かべカメラをアスカに向ける。

「すみませんが軍務中ですので撮影はご遠慮下さい。それと無許可で空母内の写真は撮らないようにお願いします。どうせ後で没収されますよ」

それにコイツは女の子の写真を裏で売っている真性の変態だったはず・・・。
そんなやつに写真を態々撮らせるほどアスカは人間ができていない。

「えー没収ぅ!!でも大丈夫。最終的にコピーしたメディアは肛門に・・・」

変態メガネがなにやらブツブツ呟いている。まったく気色悪いことこのうえない。

「ふぅ・・・。それではブリッジに案内しますか?」

アスカは本当はシンジ達をこのまま待ちたいのだが、日向達をこのまま置いておくこともできない。加持はまだやってこないし、この面子の場合彼は出てこない可能性もある。

「うん、頼むよ。というか護衛の加持一尉はどこに・・・ってあれは!!!」

日向が大声でアスカの頭上後方を指さした。

いきなり間近で大声で喚かれたのでアスカは日向を殴りつけたかったのだが、我慢して日向の指さす方向を振り向いた。

視線の先には巨大な戦艦が空を悠々と飛んでいた。

「・・・・・・なにこれ??」

アスカはゆっくりと空母上空に飛来し停止した戦艦に口をあんぐりと開けて呆けたのだった。


『こちら日本国斯衛軍所属(予定)の機動戦艦リアトリスです。飛行艇を一機降ろしますので着陸許可を願います』

『・・・はい・・・えー、識別ナンバー確認しました。オーヴァー・ザ・レインボーへの着陸を許可します』

どうやら、無事に許可が出たようでシンジは安堵した。

実は艦隊に近づく前にこちらから連絡を取ったのだが、あちらが大騒ぎで説明するのが大変だったのである。まあ、いきなり空飛ぶ戦艦が現れたらそれは驚くだろうけど。

「では、ミサトさん行きましょう。ヒゲの指示から考えてここに使徒が現れる可能性は大です。マナ、レーダーを最大限で索敵お願いするね。他のみんなも油断無いようにね」

「うん、異常を発見次第シンジ君と空母のブリッジに連絡するよ」

「ねぇーシンジ君、私はいっちゃダメかしら~」

「うーん。やっぱり危ないのですよ、キョウコさん。テレビ電話で話が出来るようにしますから、もうちょっと我慢して下さい。なんだったら帰りはアスカちゃんをここに連れてきてもいいですしね」

「残念ねぇ・・・」

シンジに説得されキョウコは渋々同行を諦めた。

シンジとミサトは飛行艇に乗って空母へと降りていく。飛行艇と言ってもスペースシャトルのような姿で垂直降下ができる優れた機体である。

空母の甲板には大勢のクルー達が出てきていて空に浮かぶリアトリスを見上げていた。
そんな中を飛行艇はゆっくりと着陸すると、シンジとミサトは外に出る。

すると、ネルフの正装を着ているなかなかに可愛いハーフっぽい女の子がこちらに駆け寄ってくる。どうやらあれが噂のアスカちゃんのようだ。

「Hallo, vielen Dank fur Pick-up heute.(やあ、お出迎えご苦労さん)」

「へ?Gern geschehen(どういたしまして)・・・」

「Ich mochte einen Leitfaden zur Brucke.(じゃ、ブリッジに案内してちょ)」

「Nun bemerkt(了解)ってシンジ!じゃなかった碇一尉、私は日本語が喋れますのでドイツ語で話さなくても大丈夫よ!じゃなくて・・・です!」

「あ、そうなの?せっかく美波ちゃんに習ってきたのになー」

「美波?」

「ああ、ドイツからの帰国子女さんなんだよ。ハーレム?メイド?・・・うーん、ウチのスタッフ(雑用係)の1人なんだ」

「はあ・・・(そんな人ネルフにいたかしら?)」

「まあ、上に来てるから後で紹介するよ。ほらミサトさんも挨拶して」

「ええ、久しぶりねアスカ!」

「そうね・・・半年ぶりくらい?かしら。あっ加持さんもここに来てるわよ」

「加持さん?あー加持先生ねー・・・。そりゃ(この世界にも)いるわよねぇ」

「加持先生?ミサトって加持さんが一緒に来てたの知ってたの?」

「え?それは知らなかったわよ。そんな事ヒゲから聞いてないし」

「・・・そう・・・でもヒゲって(呆)」

「まあいいじゃない、ヒゲはヒゲなんだし。それで僕は惣流准尉って君を呼べばいいのかな?」

「へ?アスカでいいわよ、じゃなくて・・・いいです」

「そう?じゃあアスカって呼ぶね。アスカも別に口調を無理しなくてもいいよ。同僚だし、その上同い年だしね!堅苦しいのは無し!!」

「うん。じゃあ・・・えーと、私もシンジって呼ぶわね。もちろんTPOは弁えるから」

「オーケーオーケー。キョウコさんの言うとおりアスカがいい娘みたいでよかったよ」

「・・・え??」

「じゃあ、ブリッジに行こう!すっかり艦隊の人たちを待たせちゃっているしね。上の戦艦の説明も少しはしてあげないといけないし」

「えーと・・・確かにそれも気になるけど・・・その前のキョウコって誰のこと?、ああ!考えがまとまらないわ、とりあえずブリッジに案内します。こちらです」

アスカは一旦全てを棚上げにしてシンジとミサトをブリッジに案内する。
日向達もこちらへと来たが、アスカは彼らを無視してスタスタ歩いて行く。彼女も余裕がなかったのである。

(シンジの記憶がどうこう以前に、これは一体なんなのよ。シンジ変わりすぎでしょ!なにあれ格好良すぎるわよ!オーラが半端ないわ。胸がドキドキして止まらないし、ぬっ濡れたし・・・。こんな感じだったかしら?思い出補正??ミサトもどこかおかしいわ、ミサトが加持さんを気にしないなんておかしすぎる!・・・それよりあの戦艦はなんなのよ!どこのアニメから飛び出してんの!!)

表面上アスカはクールに一行を案内していたが、頭の中は大パニックである。

ケンスケがなんとかアスカのパンツを撮ろうとローアングルでビデオカメラを回しているのにすら気がついていなかった。
シンジはケンスケに後でそれをもらおうと思っているので見逃してあげていた。
どうせ、帰ったら諜報部がケンスケのコンピューターに侵入して動画を奪った後に消すのだから。

ミサトもそれに気がついていながら注意しないのも良い案配でシンジに毒されている。


ブリッジでは提督以下艦隊上層部の面々が緊張した面持ちで彼らを待っていた。

「失礼します!特務機関ネルフの碇一尉、葛城一尉、日向二尉、その他2名を案内致しました」

アスカが提督に敬礼して報告する。
後ろのシンジとミサトも同様に彼に対して敬礼する。日向達も慌てて敬礼をした。

彼らのこの上官を敬う態度にブリッジの人たちも緊張を緩めたようだ。
ネルフは国連軍の組織ではあるが、人類保管委員会直轄であり、今までも国連軍の人たちと度々トラブルを起こしていたのである。
だから、ネルフに対してあまりよくない印象を皆抱いていたのであった。

わかりやすく説明するとネルフは『ティターンズ』のような存在なのである。
だからブライトが少佐にも関わらずティターンズの尉官に殴られてもお咎め無しだったのだ。・・・え?Zガンダムを知らない?そんな馬鹿な。

しかしアスカがシンガポールで弐号機の輸送を太平洋艦隊に引き継がれて以降、我が儘も言わず、邪魔もせず、真面目で立派な態度で務めていたので、提督達のネルフに対する評価も少し上方修正していたのが功を奏した。

また、シンジの(劣化)アレキサンダー大王級のカリスマオーラに彼らは圧倒されていた。それはもう一種の洗脳なのではないかと言っていい。

「うっうむ。貴君らの乗艦を許可する。君が碇一尉だったね」

「はい。乗艦許可ありがとうございます。僕が碇です。驚かせてしまったようで申し訳ありません。機動戦艦リアトリスの初飛行を兼ねて出迎えに参上させて頂きました」

「まさか空飛ぶ戦艦とはね・・・流石日本の科学力は侮れん・・・。先だっての戦術機にも驚いたのだが、これには度肝を抜かれたよ・・・委員会が期待するわけだ」

「国連軍にもいずれ配備されることになるでしょう。かなり価格は高いですが・・・。海軍に配属されるのか、空軍になるのか、新たに新設されるのかはわかりませんが」

「ワシが生きている間にそうなればいいがね・・・。まあ、これで私が望んでいた新規の空母や戦艦は作られないだろうなぁ・・・。海の男としては寂しい限りだよ・・・」

「そうでしたか・・・。どうでしょう、後ほど時間が許せば招待いたしますが。国連軍の方であれば特に問題ありません。あの船はネルフの船で無く今は僕の個人所有なので」

「ふむ!そうかね。なんだか他のクルーからあとで大いにブーイングを受けそうだが、ぜひ訪問させてもらいたい。しかし、機密とかは大丈夫なのかね」

「大丈夫です。一応撮影はNGですが艦内を見てもらう分には問題ないです。提督によく見てもらって国連軍の方々に伝えて欲しいです。私の妻になる女性の実家の会社で作ってますので、売れれば儲かりますし。人数は飛行艇の定員が30名なので25人程度でお願いします」

「ははは、なるほど。では後ほどリストを作って伝えさせてもらおう」

提督はちらりと隣の副提督の方を向くと、目で作業にかかるように伝えた。
ただの見学では意味が無い。ちゃんと評価をできる人材が行かないといけないのだ。
もちろん、行きたいと言えば全員が行きたいだろうが。

「日向二尉、電源ソケットの準備をクルーの方々と協力して行うように。提督、日本近海では使徒の出現の恐れがあります。念のためエヴァの電源ソケットの準備を行わせてください」

「そうだな・・・。だからこそ君たちが出迎えに来たのだろうし・・・」

「ラングレー准尉は何年も搭乗訓練している優秀なパイロットです。使徒のATフィールドを無効化できるのはエヴァだけですので、エヴァを使って使途のフィールドを無効化し、パトリオットや魚雷など現有戦力を使って目標を殲滅できればと思っていますが・・・。こればかりは実際に使徒が来てみないとわからないので・・・。不利な海での戦いはできるだけ避けたいのが僕の本音です」

「確かに。ラングレー准尉については私も信頼している。使徒戦に関してはネルフの優先事項だが指揮はどうするのかね?」

「こちらの葛城一尉を作戦課長代理としてブリッジに常駐させます。上の戦艦との連絡も彼女ができますし、僕とも連絡できますので。葛城一尉、ここで待機お願いします」

「わかりました。皆さんお世話になります」

「ははは、ボーイスカウトの引率の女性なのかと思ったが、どうやら違うようですな。失礼した」

「似たようなものです。若輩者ですのでご指導のほどよろしくお願いします」

ミサトはそう言って再び敬礼をした。

それを真後ろで聞いてるアスカは顔を引きつらせていた。

(一体このミサトは誰なのよ・・・はぁ、こりゃ別人だわ・・・)

「では日向さん、早速作業お願いしますね」

「はっはい!では作業に取りかかります」

日向は慌てて電源ソケットの仕様書を持っってブリッジを出ていった。


その後シンジ達はミサトをブリッジに一人残し、下の食堂へと降りていった。

「えっと、君たちはこの辺で好きにしててくれ」

「ふん、お前に言われんでも好きにするわい」

後ろで大人しくしていたトウジとケンスケはシンジにそう言って食堂から出て行った。

「出ていくのならもっと早く別れたらいいのに、相変わらず気が利かないなぁ」

「シンジはあの2人組と友達じゃないの?」

「へっあいつらと??ないない。あいつらのせいで使徒戦でも苦労したし、初号機は破壊されちゃうし邪魔ばかりだよ。一度あのジャージには殴りかかられたこともあるし」

「そう・・・(やっぱり歴史が変わっているのね)」

そんなこんなでシンジとアスカは二人きりになってしまった。
それはアスカが待ちに待ったことでもあった。

「ねぇシンジ!弐号機を積んでるオルセーに行かない?私オルセーに部屋を借りてあるから、そこでゆっくりお話ししようよ」

「おっいいねー。僕もアスカなら大歓迎だよ!」

というわけで、二人はヘリに乗ってオルセーへと移動したのだった。


「・・・・・・いよう、葛城・・・相変わらず凛々しいねぇ」

「加持先生・・・じゃなくて加持一尉、ブリッジに許可の無いものは立ち入り禁止です。早く下に降りなさい!!」

ミサトが加持に厳しく注意する。先ほどアスカがブリッジから出る際に加持がここに来るかもしれないので、きたら注意しておけと言われたのでそうしたのである。

この世界のミサトも別世界のミサトも加持に惹かれているのは同じなのであるが、このミサトは『神の洗脳』済みなので、シンジ以外の男性には異性としての興味を抱かないようになっているため、いくら加持であろうともミサト的にはどうでもいい人物なのである。

「おっおい・・・わかった。わかったから拳銃は抜くんじゃ無い!危ないだろ」

加持は両手を挙げてブリッジを後にした。
ミサトに自分の部屋に来たのかどうかを確かめたかったが、今は無理そうだ。

加持はサードチルドレンにも興味があったので探したのだが、一向に姿が見当たらず艦内を彷徨うこととなる。


シンジとアスカの二人はオルセーに着くと、予めアスカが借りていた部屋で寛いでいた。
アスカはシンジに様々な質問をした。シンジはなにやらアスカが自分を探っていることを感じながらも丁寧に返答をしていた。

一通り話をしてアスカはいくつか確信したことがある。

(まずこのシンジは私のように時を遡ってきた存在じゃない。でも、私の知っているシンジでもない。まったく違う世界のシンジと考える必要があるわ。と考えればこの世界がいろいろおかしいのも『パラレルワールド』と考えれば納得がいく。ドイツの人たち、それに加持さんの様子からすっかり前の世界だと勘違いしていたんだわ。そもそも、よく考えれば私はドイツの連中とそこまで深く関わってなかったから、本当は違っていたのかもね・・・。さてこれからどうしようかしら)

アスカはふぅと一息つくと美味しそうにコーヒーを啜るシンジをじっと見る。

(格好いいわ・・・。そう、私があのシンジにこうなって欲しい!って思ってたシンジなのよ。男らしいし、頭も良さそうだし、包容力もあって・・・。ちょっとスケベなのが玉に瑕かな・・・。まあ、以前のシンジも毎晩私で抜いてたし・・・。私が美人なのがいけないのかもね。ふふふ)

シンジはアスカのスカートの中をガン見している。いくらなんでももうちょっと遠慮して見たらどうかと思うのだが、この辺りは精神レベルマックスの所以である。

シンジもアスカの容姿は大いに気に入っている。
『smart』だったらちんカメに出てオシャレなヌードを披露してくれていそうである。神は速攻で二月号を確保しましたよ。

「ねぇアスカ、ちょっとこっちに来て横に座ってくれないかな」

「へ?ええと・・・いいけど」

アスカは少しドギマギしつつも、シンジの座っているソファの元へ行き隣に座った。

シンジは胸ポケットからスマホ(ハカセ特製)を取り出すと、上空の戦艦へと回線を繋いだ。

「もしもし、シンジだけど。キョウコさんを出してくれるかな」

「はい。ずーっと待ってました。キョウコさーん。アスカさんですよー」

アスカはシンジのスマホを覗き込んだ。すると画面に金髪の懐かしい姿が映る。

「あらーアスカちゃん。お久しぶりぃ~」

「・・・・・・」

アスカは硬直し目を見開いて画面を見つめている。
反応の無い娘の様子にキョウコは少しクビを傾げて「あら?アスカちゃん、どうしたのかしらー?」とのんきに喋っている。

「ママ?」

「そうよ~、ママよ。どうしたのアスカちゃん?」

「どうしたのって・・・。なんでママがそこにいるの?ママって死んだんじゃ・・・」

「あらあら。ママを勝手に殺さないで。ちゃんと生きてここにいるわよ~」

「嘘・・・」

「本当だよアスカ、ずっと記憶を無くしていたんだけど、最近思い出したんだ。・・・おかしいなドイツ支部にもこの情報は伝わっているはずなんだけど・・・」

アスカは堪えきれず泣き始めた。その様子に驚いたシンジがアスカを抱きしめてあげる。

「ママ、ごめんなさい・・・私・・・」

「なんで謝るの?アスカちゃん。謝らなきゃならないのは私の方よ。いままで寂しい思いをさせてごめんなさいね。これからは一緒に暮らしましょうね」

「本当!ママと一緒に暮らせるの!!嬉しい・・・あっでも・・・」

アスカは不意にこれではシンジと一緒に暮らせなくなると思い、口をつぐんだ。

「えっと・・・できればシンジ、碇一尉と一緒に暮らしたいんだけど・・・」

アスカ一世一代の大告白である。
今日初めて会った男の子と一緒に暮らしたいと母親に言うのである。普通であれば考えられない。
しかしこれだけは今後のことを考えても譲れない一線なのである。

「大丈夫よ、シンジくんとは一緒のビルの中に住んでいるから。レイちゃんもユイさんとお隣さんで暮らしているし・・・。その辺の差はないわよ。うふふ」

「えっレイも同じマンション(だと思っている)に住んでるの?あーそういえばシンジのお母さんも生きてたんだっけ・・・。そうよね。そうだったらママが生きていてもおかしくないのよね・・・。そこまでは頭が回らなかったわ(ボソッ)」

「うんうん、じゃあ、後で一緒に帰りましょう。シンジ君をよろしくね」

「うん、ママ。後で・・・」

通信が切れる。シンジはハンカチでアスカの涙を拭ってあげた。

「今日からよろしくねアスカ!」

「ええ、よろしくシンジ。なんだか全てが夢みたいだわ」

アスカが夢見心地でいると、シンジにギュッと再度抱きしめられる。
アスカはワタワタと焦ったが、優しく頭を撫でられるとそのまま体をシンジに預けた。

シンジの手がゆっくりとアスカの制服を脱がせていく。アスカは少し驚いたが、どうせパラレルワールドなんだからこういう展開もアリよね?とシンジに任せることにする。

レイはもう処女をシンジにあげちゃったのかしら?などと考えている内に妙に手慣れたシンジによってアスカは脱がされていく。
制服ってかなり脱がしずらいと思うのだが、あれよあれよという間に下着姿にまでされてしまった。

「アスカ、キスするね」

「えっ・・・うん。なんだか展開が早すぎのような気がするけど・・・。まあ、いいか。優しくしてね、シンジ」

「うん。えへへへ」

「むぅ、なにそのシンジのスケベな顔・・・んっ・・・あ・・・」

アスカはシンジのとても初めてとは思えないテクにすっかりうっとりである。

シンジはまったく自重せずにアスカの体に溺れるのだった。
これほどまでシンジが興奮し燃えた相手はアスカが初めてであった。

波長が合うというか、ハーフはエロイとか、このSSがLASだからとか、いろいろ理由はあるのだろうが、とにかくシンジとアスカは相思相愛なのである。

こうして二人はこれから使徒がやってくるのをすっかり忘れイチャイチャしだしたのであった。


Cパートに続く



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