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No.32048の一覧
[0] エヴァちーと【チート・ハーレム・アンチ・多重クロス】[主城](2013/12/29 22:27)
[1] プロローグ[主城](2012/12/15 11:32)
[2] 第壱話 使徒、襲来 Aパート[主城](2012/12/15 11:37)
[3] 第壱話 使徒、襲来 Bパート[主城](2012/12/15 11:44)
[4] 第壱話 使徒、襲来 Cパート[主城](2012/12/15 11:51)
[5] 第弐話 見知らぬ、天井 Aパート[主城](2012/12/15 11:58)
[6] 第弐話 見知らぬ、天井 Bパート[主城](2012/12/15 12:06)
[7] 第参話 鳴らない、電話 Aパート[主城](2012/12/15 12:14)
[8] 第参話 鳴らない、電話 Bパート[主城](2012/12/15 12:25)
[9] 第四話 雨、逃げ出した後[主城](2012/12/15 12:40)
[10] 第伍話 レイ、心のむこうに Aパート[主城](2012/12/15 12:54)
[11] 第伍話 レイ、心のむこうに Bパート[主城](2012/12/15 13:01)
[12] 第六話 決戦、第3新東京市 Aパート[主城](2012/12/15 13:13)
[13] 第六話 決戦、第3新東京市 Bパート[主城](2012/12/15 13:21)
[14] 第六話 決戦、第3新東京市 Cパート[主城](2012/12/15 13:39)
[15] 第七話 人の造りしもの[主城](2012/12/17 13:13)
[16] 第八話 アスカ、来日 Aパート[主城](2012/12/20 09:44)
[17] 第八話 アスカ、来日 Bパート[主城](2012/12/31 23:26)
[18] 第八話 アスカ、来日 Cパート(書きかけ)[主城](2013/12/29 22:25)
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[32048] 第八話 アスカ、来日 Aパート
Name: 主城◆ce8e3040 ID:99e23a8e 前を表示する / 次を表示する
Date: 2012/12/20 09:44
エヴァちーと 第八話 アスカ、来日 Aパート


~~~破・始~~~


「もうすぐアイツがミサトとここにやって来るわね・・・バカシンジ・・・」

アスカは薄暗い船室でポツリとそう呟いた。

本日の太平洋はべた凪で、船は揺れもしなければ波の音さえしなかった。
と言っても、彼女が乗船している船は巨大な空母であり、多少の波くらいでは小揺るぎもしないし、窓の防音ガラスは艦載機の離発着の音すらも通さないのであるが。

今彼女がいる場所は彼女にとって因縁の空母である『オーヴァー・ザ・レインボー』で、ここは彼女に与えられた士官用控え室なのであった。

「それにしても、なんで弐号機をドイツからわざわざ海路で運んでいるんだろ?いい加減この部屋に籠もっているのも飽きてきたわ」

アスカは自身二度目のこの退屈極まりない航海に辟易していた。

退屈するのは前回の経験でわかっていたので、いろいろな暇つぶし道具を持参して来てはいたのだが、それも早々と大西洋を南下している最中で終わってしまった。
いや・・・まだ『漢字ドリル』は残っている・・・。だが今はそれをやりたくはない。

「自分の才能が憎いわ・・・。せっかく持ってきた携帯ゲームをあっさりクリアしてしまうなんて・・・。前回は加持さんとおしゃべりしてりゃ暇が潰せてたんだけどなー」

もちろん、時間のかかるRPGなどのやり込み系ソフトを持ってくればよかったのだが、彼女の好きなジャンルがアクション系やシューティング、FPS系に偏っており、元来好きなモノにしか興味の無い彼女は全てそれらで揃えてしまったのだった。

また一度やり始めたらムキになる性格なため、暇つぶしに持ってきているのに一日中、それこそ寝食を忘れるくらいハマってゲームをしていたのである。
おかげで大西洋を出る前に全てのソフトをコンプリートしてしまう有様である。
これにはさすがのアスカも己の性格にほんの少しだけ反省したのであった。

この他持参していた雑誌や映画のDVDなども、一度観たらもう一度観ようなどとは思わなかった。これもまた彼女の性格の問題なのだろう。

「それにしても、こうやって海路で態々行くというのも、やっぱり事情があるのよね」

恐らくは以前戦ったあの使徒をおびき寄せる『餌』だったのではないか?と思えるのだが、使徒はどちらにせよ第三新東京市に必ずやって来るのだから、次の使徒が海洋生物系の使徒だとネルフ上層部が知っていたのであれば、第三新東京市の沖に罠を張り巡らせて使徒を狩ればもっと楽に倒すことが出来たのではないだろうか??
別に使徒戦で態々苦戦する必要などどこにもないのだから。

「やっぱり知らなかったのかな?だとしても空路を選ばなかったのはなぜかしら?」

一応ドイツでもアスカは「なぜ空路で日本へ行かないのか!」と不平をドイツ支部上層部にぶつけたのだが、頑として海路で行くことは覆らなかったのだ。

以前は太平洋艦隊(シンガポールでインド洋艦隊から引き継いだ)の人たちとはほとんど付き合わず、というよりも非常に険悪な関係だったため、今回は多少態度を改めてアスカはネルフの制服を常に着用し、挨拶を明るく元気よく行うようにしていた。

うろうろと艦内を歩き回ったりもせず、ましてや甲板で日向ぼっこなどするはずもなく、至極大人しく自分の控え室で過ごしていたのである。

時にはあの提督にさえ廊下で会えば礼儀正しく接しており、実は彼女は今回クルー達からなかなかの高評価を得ていたのであった。

まあそれも加持のあのダラけた態度で全てが台無しであり、何度かそのせいで揉め事も起きていて、前回よりも雰囲気が改善しているとは残念ながら言えなかったのであった。
こいつは人の苦労を何だと思っているのかとガチでグーパンしたいアスカである。

「でも、本当に戻って来たのね・・・。そしてあの街に再び行くことになる・・・」

あの白い不気味なエヴァ擬きとの戦いで敗北した後、アスカはふと気がついたらなぜか時間が巻き戻ってドイツ支部で弐号機のシミュレーション訓練をしていた。

しばらくの間ぼーっとしてしまい、懐かしい無能だった教官に怒られてしまった。
訓練が終わった後、大慌てで情報を集めると、彼女は何故か『1年前』のドイツに戻ってしまっていたのである。所謂アスカは時を『逆行』していたのであった。

アスカは大いに混乱し、動揺し、2日ほど仮病で訓練を休んで部屋に引き籠もると泣くわ喚くわの大騒ぎをし、漸く落ち着くと「やり直せるのであれば今度は失敗しない!」と決意し立ち直ったのである。

彼女はまず己自身の行動を戒めることから始めた。

アスカの明晰な頭脳で己の行動を客観的に所謂『私は自分自身を客観的に見ることはできるんです。あなたとは違うんです』ばりに一つ一つ見つめ直してみた。

あの先を見通す目で自分の過去を思い返すと、なんと自分は酷い生き方をしていただろうと反省しきりである。いくら母の事があってトラウマを抱えていたにせよ酷すぎる。

アスカはまず自信過剰だったプライドを改め、視野狭窄に陥らず、柔軟な考えをするように心がけた。

もちろん一気に全てを治すのは無理であるが、すでに母が弐号機にいることも知っているし、加持に依存しているわけでもない。態度を改めるのはそれほど難しくはなかった。

また、すでに行われている第三新東京市での使徒戦についても以前はろくに調べもしていなかったが、今回は積極的に情報収集をすることにした。

第三使徒戦・・・初号機で撃破。特に変わり無し。第四使徒戦・・・初号機で撃破。特に変わり無し。どうやら使徒戦はアスカの知っている通りに推移しているようだった。

第五使徒戦は残念ながらアスカは海上の人になっているため知ることができないが、まあ、この様子であれば変わるようなことはないのだろう。

さて、アスカにとって『シンジ』とどう付き合うか?が今の最重要課題である。

あの線の細い惰弱な愚か者・・・。しかし、シンジには何度も命を助けられているのも事実であり、以前の自分はそれが許せず彼に辛く当たってしまったのである。

今振り返ればシンジも気弱すぎるし情けなかったが、自分も酷すぎる。いくらなんでも未熟にも程があるだろう。

シンジへの『恋心』をちゃんと『自覚』し行動しないと、今回もあの悲惨な結末の二の舞になってしまう。
今更ながら自分とシンジがちゃんと話し合って理解し合い、支え合って協力すればあの困難も乗り越えていけたはずだと思うのである。

今回はこの先出てくる使徒のこともある程度わかっているし、弐号機のシンクロも問題ない。性格も・・・多少はマシになっていると思う・・・多分。

彼の足手まといにはならないし、まさか一人で全部倒してやろうとも思っていない。
シンジとついでにレイの3人で協力し合えば上手く乗り切っていける自信があった。

「あと・・・まーこちらが100歩、いえ1000歩譲ってバカシンジと付き合ってあげてもいいけどね!いっ一応キスだってしてるわけだし!ってダメダメそんなんじゃ!今のシンジは私を知らないんだからキスはノーカンなのよ!というかその前にシンジに私を惚れさせないとダメじゃない!!以前の私のあの有様でも結構良い感じだったし・・・。今の私なら絶対大丈夫だと思うけど・・・。問題はアイツよね」

そう、アスカ最大のライバルは『ファーストチルドレン』綾波レイだ。
あの子もあの子で相当変な奴だったが、間違いなくシンジはレイにも惹かれていた。
というか悔しいことにシンジは自分よりもレイの方に天秤が傾いていた気がする。

(一体あの蒼髪のアルビノ少女のどこがよかったんだろう・・・。正直恐いと思うけど)

とにかくレイをどうにかしないとなーとアスカが考えていると部屋の扉がノックされた。

「おいアスカ、少しいいか?」

「あっはい、加持さん」

アスカは以前、彼のことを『加持先輩』と呼んでいたのだが、あの時の恋心は加持がミサトと復縁した際に木っ端微塵に砕かれているので、今は特にそういう思いは無く冷めていた。
というか、実りもしない恋をいつまで引きずる暇は思春期の乙女には無いのである。

アスカが扉を開けると、いつものボサボサヒゲずらのだらしない男が立っていた。

(今思うと私はなんで加持さんに恋をしたんだろ?大人の男性に憧れていたのかな?)

正直、以前の私は趣味が悪いなと思う。どう見てもダメンズではないか。
まあ、シンジが付き合う男性として趣味が良いのか悪いのかはわからないが、彼は家事も出来るし助けてもくれたし、アスカとしては一応及第点を与えてあげたい。
これもまたいつか「趣味が悪かったなー」と感じるのであろうか??

「ん?何ぼーっとしてるんだ。ほら、最新の使徒戦の報告書だ。アスカが知りたがっていただろう」

加持から先日起きた第五使徒戦の戦闘詳報がアスカに渡された。
これは使徒戦を聞きつけたアスカが加持に、もし手に入るならと頼んでいたのである。

「ダンケ!加持さん。もう加持さんは全部読んだの?」

「ああ・・・、なにやらわけのわからん展開だったようだが・・・」

「へ?そう??じゃあ、とりあえず今から読むね。ありがとう!」

アスカは加持に礼を言って扉を閉めると、備え付けのデスクに座って読み始める。
しばらく詳報を読み進めていくと、アスカは目を見開きカタカタと手を震わせた。

「な・・・何よこれ??ネルフと戦自が共同で使徒作戦を行って、ミサトがジェットアローンとかいうロボットに乗って使徒を狙撃、零号機が使徒のATフィールドを中和して、シンジが乗る戦自のロボットがトドメを刺したぁ?!はぁ??」

アスカは思わず立ち上がった。
以前と違う使徒戦の展開にアスカは激しく動揺していたが、頭に血が上ったまま行動しても碌なことにならないのは学習していたので、無理矢理深呼吸を数回行い心を落ち着ける。

そしてある程度落ち着くと、戦闘詳報を掴んで部屋を出た。
向かう先は加持の控え室で、部屋に着いたアスカはノックもせずに扉を開ける。
まだ動揺が完全に収まっているわけではなかった。


「加持さん!!」

「うぉ!なんだアスカか・・・びっくりするじゃないか!」

「ごめんなさい!でも加持さんこれってどういうことなの??」

「え?どういうことって何だ?読んだままじゃないか、何かおかしかったか??」

「はぁ?読んだままって!!あっ!・・・えーと・・・」

(そうだ・・・この詳報がおかしいって感じるのは私だけなんだった。どうしよ(汗)

「えーとね・・・。そう!なんでネルフと戦自が『共同作戦』なんてしてるの?」

「あっああ・・・、実は緒戦で葛城の奴が無策にも初号機を使徒の真正面に出しちまってな。それで使徒の攻撃を防ぐ間も無く無防備で食らっちまって大破したんだよ。それで残る戦力が起動実験を行ったばかりの零号機だけになって・・・。それで戦力不足から共同作戦を執ることにしたみたいだな」

「大破?!・・・シ、サードチルドレンは大丈夫だったの?怪我とか」

「ん?まあ、その辺は書いてないからわからないが・・・。その後の戦いで普通に出撃してるんだから大丈夫だったんじゃないか?」

「あ・・・そうか・・・。あとなんで戦自なの?普通『国連軍』でしょ??」

「それは戦自研というところで開発してた『陽電子砲』が必要だったんだろうなぁ」

「・・・そういやそんな話を聞いたことあったわね。ヤシマ作戦だっけ(ボソっ)」

「まあ、戦自と書いてはいるが・・・実は9月から戦自は『斯衛軍』に編入されるんだ。斯衛軍は『独立権』を有しているから、ネルフの徴発権限の対象外なんだよ。これは今の戦自にも拡大適用される。だから共同作戦という形を取ったんだろう。それに共同作戦を行って雪広が新たに開発した『戦術機』を見てみたいというのもあったのかな?あのジェットアローンが意外な形で役に立ったわけだが・・・」

「・・・え?何それ?」

「ん?ジェットアローンか?こいつは日重という会社が作ってた対使徒用のロボットで・・・」

「それもちょっと気になったけど、まず『斯衛軍』よ!!そんな組織今まで聞いたこと無いわよ!!」

「ああ、先月の終わり頃に突然発表になったんだよ・・・。雪広という会社が戦術機という新しいロボットを開発しててな、それが凄く高性能だったんで、その戦術機を主力にした新しい軍隊を作るということになったんだ。その軍隊に戦自を組み入れたわけだ」

「そのロボットになんでシンジ・・・じゃなくてサードチルドレンが乗ってるのよ!」

「ん?なんだ『サードチルドレン』を知っているのか?アスカ」

「えーと・・・名前くらいは知ってるだけよ(ドキドキ)。じゃなくて何でか教えて!」

「そのシンジ君が斯衛軍所属の一尉様でもあるからさ。母親の碇ユイ博士と共に戦術機を開発したんだそうだよ」

「はぁ??母親??何よそれ!!」

「碇ユイ博士・・・。死んだと言われてたんだが生きていたらしいな。高名な学者さんだよ。昔はネルフの前身の『ゲヒルン』にいたんだが、行方不明の後、雪広の所で研究者をしていたらしい」

アスカは思わず「母親が生きてたら初号機が動くはずないでしょうが!」と怒鳴りそうになったが、危うく寸前で踏みとどまった。

「しかし彼も階級が一尉だから俺と同格か・・・。先任だから頭を下げんでいいのは助かるが・・・。アスカはちゃんと敬礼しろよ。アスカはまだ准尉なんだからな」

エヴァのパイロットは等しく特務三尉なのだが、アスカはまだ正式に実戦配備されていないので訓練生扱いの准尉なのである。
年齢を考えれば今後しばらくは昇進はないだろう。
以前のあの使徒戦で何度も戦果を上げた時でさえ昇進などなかったのである。

「えーそれってずっとサードチルドレンが上司ってこと?!」

「そりゃそうだ。彼はそもそも『作戦課長』なんだから」

加持のさらなる爆弾発言にアスカは驚きすぎて声が出なかった。

「さっ作戦課長って・・・ミサトはどうしちゃったの?」

「葛城は課長代理、失態続きで降格させられたそうだ。というか本来はクビか、もしかしたら銃殺もあり得たらしいがな。今は落ち着いているらしい・・・酷いモノだよ」

「銃殺って何やったのよ(汗・・・まあ、だいたい想像つかなくはないけど・・・」

「ご想像通り使徒戦時に暴走したんだとさ、それも3回も。命がけでジェットアローンに乗って特攻してなけりゃもうこの世で会うこともなかったかもしれんな」

「はぁ・・・」


アスカは加持の部屋を出ると、まっすぐ部屋に戻らず甲板に出た。
いつもは作業の邪魔になるので出ないようにしているが、今は風に当たりたかった。

「・・・歴史が変わってる?というかアレは変わりすぎでしょ(呆。まさかシンジも私と同じように逆行してきているのかしら?それにしては話がおかしいし・・・。やっぱり直に会って話さないと何もわからないわね」

そう!なんにせよもうすぐシンジとは会えるのだから!!

アスカはとりあえず問題を棚上げにしようとしたが、ふと「こんなに歴史が変わっているのに、そもそもシンジやミサトはちゃんとここにくるのかしら?」と気がつきは激しく頭を悩ませるのだった。

というか『電源ソケット』を使徒戦までに持ってきてもらわないと、アスカと弐号機は太平洋艦隊もろとも海の藻屑となってしまう。

(ちょ!それはマズイ!!大丈夫よね!!シンジは来てくれるわよね!!)

アスカは以前では祈ることがなかった神に心から祈った。神などいないというのに。


「セカンドチルドレンを出迎えに行く?」

シンジが訓練終わりにパイロット控え室でレイとテレビゲームで遊んでいたところ、ミサトが部屋にやって来て「セカンドチルドレンの出迎えに行かないか?」と言ったのだ。

「ええ、理由はよくわからないんだけど『電源ソケット』をドイツ支部が積み忘れちゃったらしくて、それを届けに行けって。ついでにセカンドチルドレンと顔合わせしたらどうかってあのヒゲが」

「・・・別にミサトさんや僕が態々出向く必要なんかないんじゃ?」

「私もそう思って、日向君を代わりに行かせてもいいか聞いたらダメだって」

「ふーん。ということは、父さんはミサトさんと僕を電源ソケットと一緒に絶対出迎えに行かせたいわけか・・・。つまりは使徒が出るのかな?」

「へ?あーなるほど。私が使徒戦の指揮を執らなきゃダメとか云々の件?」

「そう。僕についてはよくわからないけどね。パイロットの予備だとしても弐号機は動かないだろうし。それに使徒が来ることがわかってるとして、なんで態々海の上で戦おうとするのかな?どう考えても不利だと思うんだけど・・・。まあ、この辺も『記述』とやら関与しているのかもね。ミサトさんのように」

シンジはミサトにそう答えるとカエデの方を向いた。

「カエデさん、リツコさんにエヴァが海でも戦える装備があるのなら電源ソケットと一緒に持っていきたいって伝えておいて。どうせドイツ支部はそんなのも一緒に送ってないんでしょ。ソケットすら一緒に送らないんだから」

「はい、了解しました。すぐ連絡します。」

「・・・シンジ君、私も行きたい・・・」

レイはシンジにグッと近づき上目遣いでおねだりする。この技は最近操祈に教えてもらった技である。
シンジはそのレイの攻撃にあっさり敗北しそうであったが、ここはぐっと堪えた。

「ごめんね。もし使徒が僕不在の時にこっちに来ちゃったら大変だから、レイには本部で待機してて欲しいんだ。この詫びはいつかするから」

「・・・デート1回で手を打つ・・・」

「わかった・・・。ねぇ、レイ。それって誰に教えてもらったの?教えてくれるかな」

「・・・内緒・・・」

レイはそう言うと頬を染めてシンジから顔をそらした。
レイのあまりの可愛さにシンジはレイをギュッと抱き寄せてクンカクンカ・・・。

「・・・あの、シンジ君。もうひとついいかしら」

ミサトが呆れたように言った。

「ああ、すみませんミサトさん・・・つい。それで追加でなんでしょうか?」

「あのさ、トウジ君とケンスケ君も連れて行っていいかしら?」

「はぁ?!なんでですか??」

「いやー、なんかさ。ずっと放っといたら拗ねちゃって・・・。今更候補生をクビにも出来なさそうだし、まあ、その・・・お詫びにね」

ミサトがチルドレン候補生の二人の存在を知ったのは昨日のことである。

忠犬日向に「そういえば葛城さん、あの子たちの処遇はどうします?」と聞かれたからだ。ミサトが「何のこと?」と訪ねると、日向は訝しむこともなく丁寧に教えてくれた。

日向曰くミサトが連れてきた少年達で、ミサトがチルドレン候補生に抜擢し、先日の使徒戦の緒戦でミサトの指示で初号機に乗せて出撃させ大けがをさせた子供達らしい。

それを聞いたミサトは吃驚仰天して慌てて彼らの病室にお見舞いに向かったのである。

というかそんな彼らの事を忘れているミサトに対し、何一つ疑問に思わない日向について、やはり彼は一度自分を一体何だと思っているのかを問い詰めなければ!と思った。

ミサトが病室に赴くと全身火傷で包帯をグルグル巻きにされた二人の少年がいた。

彼らはこのテレビも無い、漫画も小説も無い、音楽すら無い無機質な病室の中で2週間以上放って置かれたのである。それは退屈の極みで有り精神が歪んでも致し方なかった。

父親である鈴原整備部長や相田広報課長はたまに来ていたのだが、彼らも忙しい身で有りなかなか時間が取れなかった。
トウジの妹のサクラはそもそもネルフ本部内に入って来れない上に今はヒカリの家でやっかいになっており、楽しい日々を過ごしていたのだ。

サクラはヒカリ達姉妹と共に雪広ビルに遊びにいったり、シンジやレイ、そしてハーレムメンバーの面々と休日は芦ノ湖にピクニックに出かけたりしていた。

親友のノゾミと毎日遊べるのも嬉しいが、たくさんの優しいお姉さんたちと知り合い、いろいろなお話をするのも楽しかった。サクラはとても充実した毎日を過ごしている。
はたして今彼女の脳裏に『兄』のことが残っているのかは甚だ疑問であった。

さらにシンジが彼らの状況を知っていれば、再度千鶴に頼みアーティファクトで治してもらってもよかったのだが、知らないのだからそのようなことが出来ようも無い。

そんなこんなでようやく彼らの元に元凶であるミサトがやって来たのであった。

流石に二人はミサトを口汚く罵りはしないものの、いくらなんでもこんなに放って置かれるのはあんまりだと大いに非難されることになるのである。

これが以前のミサトならば「うるさいわね。我慢しなさい、男の子でしょ!」の一言で済むのだが、今のミサトは(一応)教師を志した世話焼きの優しいミサトである。

例えモノホンの自分でなくとも、自分の指示でケガまでさせて、さらには2週間も放って置いたのだから、その非難は当然と二人に素直に頭を下げて謝ったのである。

「それで・・・なんで彼らを連れて行くことに?」

「いやーちょうどヒゲに太平洋艦隊に行けって言われたばかりだったから、お詫びにデート代わりに一緒に行かない?って話したらケンスケ君がめちゃ乗り気でさぁ。トウジ君もそれに引きずられる形で行きたいって言い出して・・・。まあ、その、あまり深く考えなくてゴミンだけど・・・お願いできないかな?」

「・・・まあ、僕はいいですけど・・・危険ですよ」

「大丈夫よ。別に彼らが死んでも代わりはいるでしょ?」

「・・・僕のチートは女の子限定なんで・・・」

「そうじゃなくて世の中によ。社会の歯車的な意味で。中国の労働者みたいなもんでしょ」

「ああ、確かにそうですね。あはは」

こうして、トウジとケンスケの同行はあっさりと決まったのであった。


「おにーちゃん、明日海に行くの?」

その日の夜、シンジがいつものようにリビングで女の子達と戯れていると、シンジの元に葉月がやって来た。

「へ?あーミサトさんから聞いたの?」

「うん!!大きなお船に乗るって言ってた。葉月も見てみたいなぁ」

「うーん・・・。でも使徒が(多分)来るんだよねー。危ないから連れて行くのは難しいなぁ」

「そっかぁ・・・」

葉月は残念そうにうつむいた。するとシンジの隣でOMM(おっぱいモミモミ)されていた翔子が顔を寄せ上目遣いでシンジを見る。

「・・・シンジ、私も行きたい・・・」

「・・・くっ。レイもやってたけど、その攻撃をするのはやめて!!」

「でもさー。シンジ君のチートがあればなんとかなりそうだけど?どうかな」

翔子の反対側に座りFSS(太ももスリスリ)されていた愛子が翔子をフォローする。

というか、シンジお前・・・。右手で翔子のおっぱいを揉み、左手で愛子の太ももを摩っていたのか・・・なんというハーレム。正に男の夢だな。死んでしまえ。

「チートねぇ。潜水艦は一隻あるんだけど戦術機の輸送艦ってだけだから・・・。使徒との戦いに巻き込まれたら絶対安全ってわけじゃないし・・・」

「それなら新しく船を作ったりは出来ないのかな?」

「ファクトリーで生産をしないでってこと?まあ、ポイントを追加で払えば『即時生産』も出来なくはないよ。使徒の死骸のおかげで資源には余裕があるし・・・。でも船と言っても何を出せばいいのやら」

シンジはチートシステムを起動し、生産の項目で『船』を検索してみた。

「ナデシコの世界にいろいろ戦艦があるんだけど・・・。全部『宇宙戦艦』なんだよね。夢が溢れるんだけど、さすがにこれを生産するのはヤバイんじゃないかと思うんだ」

「えー今更じゃないの?戦術機だってビデオで見たエヴァだって、私たちからすれば未来に突っ走ってるしさ。戦艦だって空を飛んでるのをリアルで見せちゃえば、最初は驚いても次第に馴れちゃうと思うよ?」

「そうかなぁ・・・」

「そうだよ」

「そうかなぁ・・・」

「そうだよ」

「そうかぁ、なら出しちゃおうか宇宙戦艦!」

シンジは愛子に上手く誘導されているような気がしながらも、どうせ『危機』に対処するために火星に行く場合は戦艦が必要なんだし、やっちゃうか!という気になった。

「よし!なら今1000万ポイントあるから、これで初島に即時生産で出現させよう。というかこの『ナデシコ』級以外なら案外ポイント低いんだよね。ディストーションフィールドとグラヴィティブラストに無力なシリーズらしいけど・・・。まだナデシコの世界はエリナさんしか召喚してないし、危機も顕在化していないから大丈夫だよね。このリアトリス級戦艦『リアトリス』を生産するよ。開発に100万ポイント、資源はすでにあるからいいとして、即時生産で250万×2で500万、600万ポイントで生産!!」

というか・・・安すぎない?これ宇宙戦艦だよね??ヘルプヘルプ!!

(ヘルプ:必要ポイントは世界ごと、その世界の『重要度』によって決定している)

なるほど・・・。つまりナデシコの世界ではこの戦艦は『オワコン化』してるというわけか。マブラブ・オルタの世界の戦術機は撃震でさえ『現役』だもんね・・・。ということは、あれ?このナデシコの世界のオワコン兵器ってポイントが低いのにチートじゃね?これこの世界で旧型戦艦を量産したら世界制覇できるだろ!!

シンジは速攻で那波重工の神戸造船所に戦艦用のドックを追加し、戦艦の建造を行えるようにシステムを操作した。
即時生産しない場合は建造に2~3ヶ月かかるみたいだが、今回のアリバイ作りのためにやったのである。

「よし!これでみんなで行っても大丈夫だね。というかこの船に電源ソケットも海用装備も積んじゃおうか・・・。ミサトさんに後で伝えておこう・・・」

「・・・嬉しい・・・葉月ちゃん一緒に行けるわ・・・」

「うん!やった!美羽ちゃんにも教えてあげないと!!」

「煽った私が言うのもなんだけど、空飛ぶ戦艦が海を行く戦艦の出迎え・・・。シュールだなぁ」


「あらあらシンジ君、明日アスカちゃんのお迎えにいくの?」

明日の話を聞きつけたキョウコもシンジの元にやってきた。

「あっキョウコさんも一緒に行きますか?」

「ええ、アスカちゃんに会うのも久しぶりだわぁ。この世界のアスカちゃんはどんな娘かしらぁ」

「そーですねぇ。可愛い女の子ならいいですね」

「それは心配ないわ。アスカちゃんならシンジ君もきっと気に入ってもらえると思うわぁ」

「それは楽しみだなぁ」

「・・・よくもまあ、両隣に女の子侍らして別の女の子のこと話せるよね。委員長こんな男子をどう思う?」

「・・・・・・ぽっ」

「そんな態度だからオ○ニーSSだって言われるんだと思うな。その通りだけど」

愛子は呆れたようにため息をつくと体をシンジに寄りかからせた。
シンジの手はナチュラルに愛子のブラの中に入っている。彼はとうとうOMMからTTTの連携技を体得したようであった。
ちなみにTTTは乳首ツンツンの略である。いよいよヤバイ領域に到達しそうだった。


そんなわけで翌日シンジ達は雪広ビルからヘリで初島へと向かった。
今日は都合よく土曜日なのでマナやアヤカ達も一緒である。

ミサトは自分に代わって日向にトウジやケンスケ達と一緒にヘリで艦隊へ向かうように連絡していた。
よくよく考えたら『部外者』である二人をリアトリスに乗せられるわけがない。

電源ソケットなどの荷物も同じであり、結局はヘリで持っていく必要があったので、日向に代役を押しつけたのである。ミサトだって戦艦に乗っていきたのだ。

シンジ達は皆でのんびり朝食を食べた後、初島へ向かい、地下のドックに出現していたリアトリスの巨大な姿に驚いたり感動したりしながら出発の準備をしていた。

一応ナデシコの副操舵士であったエリナがハンドルを握るが、さすがに一人で戦艦を動かすのは難しい。

また今後整備などは人間の手で行う必要があるため、千鶴が会社に手配をして那波重工の整備員さん達を急遽揃えさせ、短い時間ながらもいろいろと見てもらっていた。
彼らはこの戦艦専属の整備員となり、猛勉強をしてもらうことになる。

シンジはプログラミング技術(キラ・ヤマト級)の力を使って船のOSを改善していく。とりあえず今日のところは発進して無事ここまで戻ってこれれば良いのだ。
試験飛行を問題なく行えるくらいの準備で早速出発することにした。

まあ、チートシステムの力によって即時生産ではバグや不都合も一切無い。
故障などもまず起こらないのでシンジも楽観的に考えていた。

使徒戦があるかも知れないことはこの際置いておこう。どうせ空からビームを放ったら太平洋艦隊が余波で全滅してしまうのだから・・・。


「それじゃあエリナさん行けますね?」

「はい、大丈夫です。会長のおかげで私が知っているよりも操作し易くなってますよ」

「まだまだ改善したいけどね。じゃあ他のみんなも急なことで馴れないと思うけど『オペレーター』よろしくね!!」

「「「はい」」」

ブリッジクルーは操舵士エリナ、副操舵士七乃、通信士千鶴(那波)、火器管制シャル、索敵・航海士(ナビゲート)マナ、副長操祈、艦長夏美、副提督アヤカ、提督シンジ、整備班聡美の陣容である。

「ってなんで私が艦長なんですか!これ副長と艦長が逆じゃありません?キャラ的に」

夏美がブルブル震えながらシンジに訴える。

「夏美いいじゃない。あなた脇役な人生が嫌なんでしょ。バカテス勢はクルー(雑用)として走り回って忙しいし、みんなそれぞれ仕事があるの。夏美が一番用が無いんだから大人しく艦長をやりなさいな。面倒そうだし(ボソっ)」

「え?なんか今酷いことさらっと言われたような・・・」

「大丈夫よ夏美ちゃん。みんながいるんだから自信をもって・・・ね♪」

「千鶴姉・・・わかったよ。やればいいんでしょ!やれば!!」

夏美は涙目になりながらもしぶしぶ艦長席につく。
パンっ!と手のひらで頬を打つと、舞台に上がった時のように気持ちを切り替えた。

「ふー・・・よし!総員発進準備最終確認!!」

『整備部準備ヨシ』『アナウンス完了!準備ヨシ』『ブリッジ準備ヨシ』

「太平洋艦隊は現在三宅島西10kmを航行中。到着時間は約10分です」

「それは短すぎるよ・・・。日向さん達が到着する時間に合わせて到着するように進路を取ってくれない?」

シンジがマナに指示する。マナは落ち着いた様子で手慣れたように航路を修正した。
その修正された航路はメイン画面に表示される。

「では、グルッと小笠原諸島の方を回って行きましょう。それでも40分くらいだけどね・・・。ネルフの人たちも1時間前に出発してるからこれが限界かな」

「うん、それでいいよ。帰りに時間があれば大回りして帰ってもいいし・・・。ゴメン夏美ちゃん邪魔したね」

「いえいえ、ではこの修正された航路で航行します。発進準備全てヨシと認めます。戦艦リアトリス発進!!」

「了解。リアトリス発進します!」

夏美の号令にエリナが復唱しハンドルを引き上げた。

『メインエンジン点火!出航します。』

ゆっくりとリアトリスがドックから離れた。
その後注水ブロックを抜けると海中から海上、そして空へと浮上していく。

「「「おーーー!!」」」」

ブリッジ上の展望所にいるバカテス勢+美羽+ミサト+キョウコは浮かび上がったリアトリスに大興奮である。

「スゴイのう!こんな大きな鉄の船が空に浮かぶとは!!」

「スゴイねぇ美羽ちゃん!!」

美羽と葉月のお子様コンビ(※美羽は18歳です)はガラス窓に顔をはり付けてキャッキャと喜んでいた。


「緊急連絡!!初島付近にて何らかの飛行物体が出現しました!!」

その一報を受けたネルフ発令所では新たな使徒の出現が疑われる事態に緊迫していた。

「正面モニターに画像でます!!ってえーーーーーーーー!!!」

青葉は柄にも無く大声で叫んだ。発令所のメインモニターには巨大な戦艦が悠々と空を飛行している姿が映し出されていたのである。

そのありえない様子に発令所の面々はあっけにとられた。たまたま発令所に来ていたリツコもお口あんぐりである。

「えー通信が入りました。碇一尉の識別ナンバーです。えっと・・・出します」

メインの画面が切り替わりネルフの制服を着たシンジの姿が映し出される。
シンジが敬礼しているので、慌てて発令所の面々も敬礼した。

「あー驚かせて申し訳ありません。使徒ではありませんのご安心下さい」

「・・・えーと、シンジ君・・・じゃなくて碇一尉、その船は一体・・・」

「この船は那波重工で建造された『機動戦艦リアトリス』です。リアトリス級一番艦になりまして、今日が初めての飛行になります。もちろん斯衛軍に配属される予定です。この船は惣流・キョウコ・ツェッペリン博士が設計、僕がシステム開発を行いました。詳しい仕様書はリツコさんのメール宛てに送っておきますから後で読んで見て下さい。ネルフでも一隻購入してくれたら嬉しいなぁって思います」

「嬉しいなぁって・・・」

リツコは絶句している・・・。先日の使徒戦で見た戦術機にも度肝を抜かれたが、あれはまだ理解できる。エヴァだって戦術機に機動性では負けていないのだから・・・。

しかし、いくら何でもこれは酷い・・・。まさかまだこんな隠し球を持っていたとは。

「ちなみにリアトリス級で1兆を切る特別価格9800億円です。確かに原子力空母一隻の価格の2~3倍しますけど、でもその価値はあると思うけどなぁ」

「・・・高いわ・・・」

エヴァ数体製造できる価格である・・・。いくらネルフの年間予算が数兆あるといってもそれは総額であり、本部技術部がエヴァの開発に使えるのはその内2~3割で残りは本部の運営費用、支部への割り当て、第三新東京市の整備費用などにお金が使われているのだ。それでもエヴァが相当な金食い虫であるのは間違いないのだが・・・。

「えーーー。残念だなぁ・・・」

シンジは少しだけガッカリした。ぜひ使徒戦でも戦艦を使いたかったのである。使徒戦の優先権はネルフにあるのでネルフでも是非購入して欲しかった。もちろん自爆装置付きだが。

ちなみに発令所の面々も至極残念そうである。誰だって空飛ぶ戦艦に一度は乗りたい。

「・・・だからミサトが日向君達を別にヘリで行かせたのね・・・許しがたいわ!」

リツコは親友に本気で殺意を抱いた。もしこのことを知ってたらシンジに土下座してでも、何なら尻を突き出してでも乗せてもらっただろう・・・。
マヤでよければ路上で裸踊りをさせてもよかったくらいだ。

「あれ?リツコさんも乗りたかったですか?」

「!!ええもちろんよ!!」

「うーん。まあ斯衛軍発足後は無理でしょうけど、来月いっぱいは大丈夫かな。一応は那波重工の持ち物になるし・・・?」

「シンジ君、この船は惣流博士とシンジ君の共同所有にしているわ。その代わりテストに協力すること、開発に関する成功報酬についてこれで支払いとすることにしているわ」

千鶴がシンジをフォローする。もちろん、そんなことは今決めたことである。

ちなみに戦術機に使われている技術の特許は碇ユイ、碇シンジの両名で全て申請済みである。戦艦に関してもキョウコとシンジで特許を申請する予定であった。

せっかく戦術機について猛勉強したキョウコであったが、今度は戦艦について猛勉強することになる。もちろんユイもそれに付き合うこととなるのだが。

ちなみにリツコもこの技術については勉強しなくてはならず、日々の仕事もある中で心労、疲労、ストレスがガンガン蓄積されていくのであった・・・。

「そう?まあ、個人じゃとても維持できないから、結局は斯衛に寄付すると思うけど・・・。なら来月に時間があったら予定を組んで下さい」

「すぐ組むわ!!本当にありがとうシンジ君!!」

リツコ即答である。

「うっうん・・・。喜んでくれて何よりだよ」

まあ、それまでに隠すところは全部隠しちゃわないといけないし、エンジンなどの中枢部には案内しないのであるが。

こうして、戦艦リアトリスは様々な混乱を巻き起こしながら太平洋を南下、アスカ嬢の元へと向かうのであった。


Bパートに続く



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