プロローグ
「気持ち悪い」
パシャリという音とともに、惣流・アスカ・ラングレーは他の人物達と同じようにLCLに還った。
「う・・・うわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
この叫び声の主の碇シンジは、この世に2人しかいないというところで
精神状態が危険だったのをとどめをさされてしまった。
「ううう・・・もう誰も居ないんだ、アスカも綾波もミサトさんも消えて しまったんだ。」
出てくる名前が女性だけと言うのもなんだが今のシンジにはコレ位しか信じる人は居なかったのかも知れない。
次の瞬間「1人にしないでよぉ。」などとぶつぶついっていたシンジが
「!?あがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!あ・頭がぁぁぁぁぁぁ!!」
と叫んでいる。発狂したのだろうか。否。この世に生命が1つしかなくなったので全生物の知能が頭に入ってきたのだ。
「ああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!うがぁあああああぁぁぁあぁぁ!!」
今の碇シンジは、初号機と同化した体なのでS2機関も搭載され、食わず休まずでも大丈夫の体になっていた。
(何でもアリだと思うことは、これからも大分でるとおもうからね~~)
発狂してから(違)何年か経ち(この時点で滅茶苦茶)シンジは、ゆっくり立ち上がった。
「ああぁ、馬鹿なのは僕じゃないか、ゼーレに騙され、父さ、いやゲンドウの手駒になってただけなんだ。ははは、笑えないよ。」
最後の言ってる事が矛盾しているがシンジは、それからもえっら~~く説明的すぎること言っていた。
隅から見るとぶつぶつ独り言を十数分言っているあぶない人である。
「・・・散歩しよう。」
シンジが一呼吸おいてから言った。
一体どうやって今までのセリフから散歩に結びつくのだろう。
「?木がある・・・・。何だろう。」
「碇君。」
「久しぶりだネェ、シンジ君。」
「!綾波!!カヲル君!!」
驚くシンジ。まぁ無理も無いだろう。もう会えないと思った2人にあえたのだから。
「ど・どうしてこんな所にいるの?」
「私が完全なリリスとなったからよ。」
「殆どボクも同じだね、ダブリスとして覚醒したんだよ。」
「そうなんだ。(もう人のカケラも無いのかな。)とにかく嬉しいよ!2人に会えて。」
笑顔で話すシンジ。使徒になったことには疑問が無いのか。
「碇君、一緒にきましょ」
木のほうにむきながら話すレイ。
「どこに?」
当然の疑問を持つシンジ。
「この木の中だよ。」
「ここが私達の家。この中には、碇君の知ってる使徒がいるわ。他のてんしもいるけれど。」
「使徒!?」
「シンジ君。さっきボク達使徒だといったよね。」
カヲルが少し顔をしかめる。
「あ。ごめん。」
「謝らなくていいわ。碇君の悪い癖。それに碇君自身も使徒のようなものだもの。」
淡々と喋るレイ。
「え「だからこの木で一緒にすごすのさ。」そうなんだ。」
シンジが叫ぶのを阻止(?)して説明するカヲル。
「とりあえず行こうかシンジ君。」
「解ったよカヲル君、綾波。」
とりあえず木に入る3人。
「さあ、ここがユグドラシルだよ。ってシンジ君?」
シンジが石になっているのを見て疑問に思うカヲル。
「碇君は、今までプレハブ小屋と、ゴミの楽園という家しか見てなかったから驚いているのだと思うわ。」
レイは、内心(碇君と早速1つになろうと思ってたのに)と考えていたのは、まぎれもない事実だったりするのである。
「ああ、カヲル様とレイ様だわ!!」
「おかりなさい!!カヲル様、レイ様!」
「ただいま、サキ、シエ。」
サキとシエというのはサキエルとシャムシエルである。
「碇君、碇君。」
「っは!!知らない人が2人」
「カ・カヲル様アダムは消えたのじゃあなかったのですか?」
「違うよ、アトゥムだよ。そんな感じがする。」
(アダムとアトゥムはまったくのべつものだよ☆)
「残念ながらよく解らないんだよシンジ君は。」
「どういうことなの!アダムとかアトゥムとか。」
「碇君は力が強すぎて何なのかわからないの。」
「シンジ君の階級は、ボクらの常識を超えているんだよ。」
「・・・・って、え・えええぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
また叫ぶシンジ。
「だ・大丈夫?」
「君は?」
「大丈夫だけど・・」
「いや、そうじゃなくて名前。」
話がかみ合っていない。
「ぼくはサキっていうんだよろしくね!」
「サキ・・あ!ご・ごめん!痛くなかった!やっつけたとき!あれは僕じゃなくて初号機がし「あー、あれはぼくのお人形だからいいの!」そ、そうなんだ。よかったぁ。」
ほっと胸をなでおろすシンジ。
「私は、シエ。元シャムシエルという名でした。地上におりたのは人形ですから大丈夫です。シンジ様。」
「(この人は、「様」ってみんなに付けるのかなぁ)よろしくね。」
「みんなに伝えたいんだけど」
続けて話すシンジ。
「なんだい?シンジ君。」
「僕、過去にいきたいんだ。」
いきなりいわれて固まる4人
(無理なのかなぁ、でも!こんな世界にはもうしたくないんだ!!)
「碇君。」
「残念だけど過去に行くことは無理よ。」
固まるシンジ
「この世界まるごと、つまりこの宇宙ごと消し去らなければならないんだよ。この世界の『結果』を消すために。」
悲しそうに言うカヲル
「それは、この宇宙の他に住んでいる人ごと消し去ることになるわ。シンジ様には、その勇気があるかどうか。」
シンジは、俯いてしまった。
「じゃあ、他に方法は無いの?」
シンジが、尋ねる。
「このような結果になる平行世界がほかにあるかもしれない。それをたすけることならできるよ?どう?シンジ様?」
「ほ、本当!!?」
「うん。そういうところなら行けるよ。」
「じゃあ、ぼくはそこに行って未来を変えてみせる!!」
そのときのシンジの目は決心している目だった。
「じゃあ皆を集めて行こうか。」
~数十分後~
「シンジ君集中して、自分を見失わないようにね。」
カヲルが声をかける。
「大丈夫だよカヲル君。」
グッと親指をだすシンジ
「よし!行こう!!」
そしてその赤い世界に人はいなくなった。
プロローグ 終
かっこつけんなよ「終」って(笑)