神話が終わる……。
生は、死の始まり。 死は、現実の続き。 恐 怖 破 壊 安心 共存 同化 分 離 不 安 残酷な他人 不安な自分 そして再生は、夢の終わり。 私は…… 快楽の海 現実の空 私のこと、好き? 微笑みは、偽り。 真実は、痛み。 溶 け 合 う コ コ ロ 壊 れ て い く ワ タ シ「まもなく、我らの願いが成就される……。 150億年の刻を経て、我らは真なる世界を手に入れる!」
「七体か……これで全員が目覚めた」
「充分過ぎる。 支障などあるものか……ゲッヘッヘッヘッヘ」
「では、作戦の確認を」
七つの封印は解かれ、七人の天使は滅びのラッパを吹き鳴らした。
「玩具を欲しがるバルディエルに付き合っただけ……仕事そのものは一瞬で済んだわ」
「ふ~~ん……それじゃあ、そろそろ行こうか? 遅くなるとリリスが煩いしね」
「ウソ……」
「大きくなったわね、アスカちゃん」
「ウソよ……だってママは……弐号機に……」
ナンバー・オブ・ザ・ビースト……それは獣の数字『6.6.6』
「アスカ、逃げて! その人は
―――― 」
「邪魔しないで、リリスの抜け殻」
「なぜ僕が【自由意志】を司るのか、それを教えてあげるよ」
審判の日が訪れる。
「主命を拒み、我ら天の御使いに刃向かう愚かな者ども……。 なりそこないのリリンよ、運命の時は来た」
「い…いったい何なのよ、こいつら!?」
「波状パターン『青』、確認! 使徒ですっ!!」
「何ですって!? まるで人間じゃない!」
「我が、超指向性十字光波の味はどうかね? エヴォリュダー・ガイ」
「それ、貰っていくよ……」
奪われるコアクリスタル。
「この宇宙に真の静寂を齎すため、古より定められた
神との誓約、インパクトの発動だ!!」
「我ら自身を鍵として、ガフの扉を開かん」
「スーパーソレノイド臨界」
「ルネ姉ちゃんをいじめるなんて
―――― 」
「
―――― 許さない!」
「ウェポンチェック、『クリフォトの樹』並びに『スピア・オブ・ロンギヌス』とのシステムリンク、正常」
復活の守護鬼神
紅輝の翼を羽ばたかせたエヴァが舞い降りる。それはとても神々しく、そして圧倒的な存在感を持っていた。
「
ば、馬鹿な!? リリン如きが、あの存在に辿り着けるはずがない! 」
使徒は恐れ慄いていた。それもそのはず、自らの天敵が甦ってきたのだから。
「吹けよ氷雪、轟け雷光」
「唸れ疾風、燃えろ灼熱」
「広がれ暗闇、煌け光輝」
「「「天地陰陽の理を以って交わりし者……舞い踊れ! 荒れ狂え! 汝が名は『混沌』なり!!」」」
「「「カオティック・シェンロン」」」
「
受けよ、クロス・パニッシャーァァッ!! 」
「なっ!?」
「碇シンジ……貴様の身柄、貰い受ける」
そして、全ての謎が明かされる。
物語は加速し、それぞれの思惑を孕んで一つの未来を導き出した。
それを手に入れるのは、果たして……。
「くぅ……や、めて……」
「は、ああ……いかり…くぅん……う、んん、はぁ……」
どことも知れぬ空間、そこはL.C.Lに満たされていた。一糸纏わぬ姿で横たわる少年の身体に、同じく何も纏わず裸の少女が、頬を上気させ、艶かしく潤んだ瞳で舌を這わせていた。
「リリ、ス……放して…もう……」
「……違う。 私は『リリス』じゃない。 あなたには、そんな名前で呼んで欲しくない」
「あれは……? まさか、エヴァ初号機!?」
勇者たちの前に、使徒戦序盤に失われたはずの機体が現れた。が、雰囲気が違う。
「誰が……誰が動かしているの!?」
「まさか……」
「シン君なのか!? どうしたんだ!?」
シンの瞳に、狂気の光が輝いた。
「
破滅する……世界が……赤い……赤い海……みんな…いなくなる……消えていく…………僕が……僕がァァァァァァ!! 」
初号機の背に、本来の彼の能力とは違う『セフィロト』が浮かび上がる。その中の隠されたセフィラー『
知識(』が、初号機の手に二股の槍を顕現させた。
「
スピア・オブ・ロンギヌスゥゥゥ!! 」
「目を覚ませ! シン君!!」
「
みんな……みんなぁぁぁ…………原初へ、還れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!! 」
空を覆う数万体にも及ぶエヴァシリーズ。その様は、まるで聖書にある、底無しの淵の破壊者『アバドン』……全てを喰らい尽くす
蝗(の群れのようだった。
「あ~~ら、ひどいわねぇ」
「あんたたち、アスカを殺す気なの?」
「ああ、殺す気だ」
「ジェイ・フェニックスッ!!」
「ディビジョン
Ⅹ(『神覇戟翔皇鎧艦 アメノトリフネ』 飛翔、承認ッ!!」
「
クアァァァァァァァァァッ!! 」
真空であるはずの宇宙空間に鳳凰の産声が上がる。
それは、究極の破壊神。
それは、新たな未来を紡ぐ為の
導(。
勇気と闘志を漲らせ、生命の
焔(を燃え上がらせる者。
その名は
―――― 勇者皇帝『 』
激突する2大奥義。
ゴッド・アンド・デビル・インフィニティ……そして、ヘル・アンド・ヘブン・アンリミテッド!
「
復元再結合……開始! 」
「ピサ・ソールを吸収した!?」
「あれが使徒の……A.D.A.M-SYSTEMの真の姿」
「
襲い掛かる悪を消すほどの容赦を 」
「
隣人との完全な同一化を 」
「
怒りの完全な消去と適切な行動を 」
「
迫害する者の美点だけを思い出すほどの慈悲を 」
「これは、カバラ秘法の召喚の祝詞……!?」
「勇気……そして闘志。 それをこの生命の鼓動が刻み続ける限り! 僕たちは、この手に勝利を掴むことを諦めない!!」
「
よく言った、異世界のリリンよ。 では、貴様らの未来に絶望をくれてやろう……このアダム・カドモンがなぁっ!! 」
「これが勇気の……明日を信じる人々の……生命と魂の力だっ!! 光に……なぁぁれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」
新世紀エヴァンゲリオンFINAL
THE END OF MYTHOLOGY(
制作快調! 2007年 春 公開予定
※作者より
最終章がようやく形となったので、予告篇を投稿させていただきました。
公開はまだ先になりそうですが、楽しみに待っていただければ幸いです。
これからも『新世紀エヴァンゲリオンFINAL ~勇気と共に~』を宜しくお願い申し上げます。