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No.220の一覧
[0] よくある逆行者[べべ](2006/07/08 21:08)
[1] 第一話 「使徒襲来 後悔は後に来る」 改訂版[べべ](2006/11/23 17:09)
[2] Re:第二話 「使徒襲来 失語症患者登場!!」 [べべ](2006/07/08 16:17)
[3] Re[3]:第3話 「見知らぬ天井 私が出会った中で一番危険なヒト!!」 改訂版[べべ](2006/07/11 19:17)
[4] Re[4]:第4話 鳴らない電話 「インドの恐るべきパワー」[べべ](2006/08/27 18:41)
[5] Re[5]:第5話 鳴らない電話 「鞭はやっぱり痛い」 改訂版[べべ](2006/09/03 10:35)
[6] Re[6]:第6話 雨、逃げ出した後 「運命の交差」[べべ](2006/09/03 14:41)
[7] Re[7]:第7話  レイ、心の向こうに 「居候の仕事」[べべ](2006/09/04 19:02)
[8] Re[8]:第8話  決戦、第三新東京市 「レイとシンリの戦い」[べべ](2006/09/28 18:47)
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[220] Re[3]:第3話 「見知らぬ天井 私が出会った中で一番危険なヒト!!」 改訂版
Name: べべ 前を表示する / 次を表示する
Date: 2006/07/11 19:17
 病室

 「知らない天井だ。」


  車中

  「発表は、シナリオB-22か・・・またも事実は闇の中ね」

   私はその言葉に声の主を見る。

  「広報部は、喜んでいたわよ、やっと仕事ができたって 」
  
  「うちも、御気楽なものよねぇ~」
  
  「どうかしら、本当は、皆怖いんじゃないの?」
  
  「そうね・・・でもにげちゃだめなのよね・・・・」

  そういって彼女こと、葛城ミサトは笑った。


  「ところでミサト、みんなが使徒と戦っている間、あなたは車の
   トランクで寝てたそうね。」

  「そうね~、私も誰かを轢いたところまでは覚えてるんだけど
   ね~。
   そのあとは、暗いとこに閉じこめられたり、いきなりすごい揺
   れたり、そのせいで吐いちゃったりしたし。」


  「そうね、トランクの排泄物の片付けを保安部に任せるなんて、
   保安部長の成瀬くんなんてミサトに呪詛の言葉を吐きまくっ
   てたわよ。」

  成瀬くんも可哀想ね。ただでさえいつもミサトに嫁に逃げられた
  事でからかわれているのに。
 

  「ところで、彼女の目が覚めたみたいよ」

  「大丈夫なの。」

  「少し記憶にあやふやなところがあるみたいよ。」

  「それって、精神汚染!!!」

  「ただの記憶障害よ。少したてば治るはずよ。」

  「そう。じゃあ、私もお見舞いに行かなくちゃね。」

  そういってミサトは逃げ出した。
  
  「さて、私も行こうかしら。」


  なにやら、リツコも怪しい笑みを残してその場を去った。


  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   会議室

   「使徒再来か・・・。あまりに唐突だな」

   「15年前と同じだよ。災いは何の前ぶれもなく訪れるものだ」

   「幸いとも言える。我々の先行投資が、無駄にならなかった点
    においてはな」
   「そいつはまだわからんよ。役に立たなければ無駄と同じだ」
   「さよう。いまや周知の事実となってしまった。使徒の処置。
    情報操作。ネルフの運用は全て適切かつ迅速に処理して貰わ
    んと困るよ」
   「その件に関しては既に対処済みです。ご安心を」

   おもむろにゲンドウがニヤつく。

  
   「しかし、碇君。ネルフとエヴァもう少し上手く使えんのかね」
   「零号機に引き続き、君らが初陣で壊した初号機の修理代。国
    が一つ傾くよ・・・。」
   「聞けばあのおもちゃは君の娘にあたえたそうではないか」

   「それに君の任務はそれだけではあるまい。人類補完計画。こ
    れこそが、君の急務だぞ」
   「さよう。その計画こそがこの絶望的状況下における唯一の希
    望なのだ。・・・我々のね。」
   「いずれにせよ、使徒再来における計画スケジュールの遅延は
    認められん。予算については一考しよう」

    「わかっています。すべてはゼーレのシナリオのままに。」


  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    病室

   「やあ、シンリちゃん、大丈夫そうだね。」

   いつものあの笑顔でラファエルが言う。

   「はい、この度は、いろいろとありがとうございました。」

   「いいって、いいって。」

   こいつに感謝する事も無いのだろう。ひたすらつっこませただ
   けだし。

   「よし、シンジ。ちょっと話があるからついてこい。」

   なんだ、話って。まさか、シンリちゃんと夫婦漫才でもやらせ
   るつもりだろうか。

   「じゃあ、シンリちゃんお大事にー。」

   二人とも話があるとか言って行っちゃった。
   昨日は色々と会ったけど、ラファさんもシンジさんも結構いい
   人そうだ。

   その時、含み笑いをしたリツコさんが入ってきた。

  「失礼するわ。」

  「あ、リツコさん。」

  「シンリちゃん、大丈夫そうね。」

  「はい、おかげさまです。」

  リツコさん金髪の髪をしている人。ハーフとかかな?

  「ところで、そろそろ検査が始まる頃よ。」

  「私どこか悪いんですか?」

  「ちょっとした検査よ。体に異常はないから大丈夫。」

  やっぱり、優しい人だなリツコさん。私もお母さんがいたらあん
  な感じなのかな。
 
  「別の場所で検査するからついてきて。」

  「はい。」

  ベットから降りてリツコさんについて行く。

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  廊下

  ガラガラガラ、そんな擬音と共に向こうからストレッチャーが来
  る。
  そこには、蒼銀の髪に紅眼の瞳の私と同年代くらいの女の子が運
  ばれてくる。

  「あの子が貴女と同じエヴァのパイロットファーストチルドレン
   の綾波レイよ。」

  「綾波・・・・・レイ。」

  「そうよ。ついでにセカンドチルドレンは今ドイツにいるわ。」

  綾波さんあの肌の色、アルビノ体質なのかな。


  「さあ、着いたわ。」

  その部屋は手術室のようだった。
  ベッド、無影灯、使い方の検討のつかない機械の数々と、モニタ
  ーと・・・・そしてシンリが生涯であった誰よりも、ズバ抜けて
  危険な青年が一人。

  「いひっ・・・いひひっ。あ、赤木くぅん・・・・きき、今日は
   お、女の子をいじらしてくれるって・・・・ほんとうかぃ・・
   ・・」

  薄汚い白衣、ただ伸びただけのような長髪、片側だけに分厚いレ
  ンズがはまった黒縁メガネ。そんな痩身の陰鬱な男が、唇をひく
  つかしている。

  「そうよ、ドクター。今日はこの子の検査に来たの。」

  「ひっ、ひひっ。か、かわいいなぁ!ホントにいいのかい赤木君
   。」

  「いいわよ。あまり無茶はやめてね。これがこの子のカルテよ。」

   そのカルテをドクターが見ながら濁った目を動かし・・・最後
   に叫ぶ。

   「ドリル!!」

   「へっ?」

   「ど、ど、ドリルが書いて無いじゃないかぁ!!ドリルはつけ
    ないのかい赤木君。書き忘れているんじゃないのかい!?」

   「そんなものは付けないわ。」

   「じ、じゃあ目からビームは!?ビームくらい出すんだろうな
    !?な!?」

   ドクターはものすごい勢いでリツコにせまっている。

   「いいから、その通りに検査してって言ってるの。」

   「わかったよぅ・・・」

   観念したドクターがカルテを携えて別室に入っていった。

   「大丈夫なんですか?」
  
   「ええ、彼は脱線さえしなければ、ただの天才よ。」

   そんなことがまかり通る紙一重の人だと思うのだが。
   そんなことを考えている内に、検査の機械を持ってドクターが
   戻ってきた。

   「ところで赤木君。い、いつになったら、え、エヴァにドリル
    をつけるんだぃ。」

   「その計画は無しになったわよ。」

   「ひ、ひぃぃぃぃ!!!なんて事だぁぁぁ!!!え、ええ、エ
    ヴァにドリルを付けてくれるって約束したじゃないかぁ。」

   「上からの許可が下りなかったのよ。」

   「ひぃぃぃ。せ、せっかくこのマンガのタイトルが、新世紀ド
    リルゲリオンになると思っていたのにぃぃぃぃぃぃ。」

    私の知らない所で、ものすごい計画があったようだ。

   「とにかく、早くこの子の検査を終わらしてよ。」

   「わかったよ。こ、この子にロケットパンチを付ける
    んだったねぇ!!」

   「えっ!?」

   私はドクターの方を見る。すると、机の上にリアルな義手があ
   った。しかも、噴射口らしきものまである所を見ると、あれが
   ロケットパンチだろう。

   「ひ、ひぃ!!さ、30分でつけてあげるからね。ああ、見た
    目なら、モテモテ回路を内蔵しているから、大丈夫さぁ!!
    」

   「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」

    やばい。この人はとにかくやばい。

   「しっかり、やりなさい!!!」

   リツコさんの怒声で渋々ドクターが検査を始めた。


  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  自販機がある休息所

  そこに二人の男がいた。

  「ところで、リリスから俺の事を聞いてないか?」

  「と、言う事はやっぱりあんたが。」

  「そう、リリスとの天界にいた頃からの、イタズラ友達だ。」

  やっぱりそうか。言動なんかはともかく、あの風体は人間っぽさ
  が無い。だが、綾波とのイタズラ友達?

  「むかしっから、俺とリリスは二人してイタズラしててな。ある
   時、すべての神が一同に集まって話し合う会議で、ちょっとし
   た好奇心で、〈創造主〉の椅子にブーブークッションを仕掛け
   てな、まあ、ほんの出来心だったんだが(創造主)がキレてな。
   まあ、神の間で「屁神」とか、「ブーブー神」とか呼ばれたら
   誰だってキレるだろうけどな。」

   昔っからこんな感じだったのか。全然進歩してないな。

   「それから、羽根と能力のほとんどを取られて地上に落とされ
    たんだ。かろうじて不老不死の能力は取られなかったがな。」

   「本当になんにも出来ないのか。」

   「ああ、多分おまえの方が強いだろうな。」

   「じゃあ、元の世界に戻してくれるとかは。」

   「無理だ!!」

   役立たずが!!そんなこといったら、もう戻れないじゃんか。

   「と、いうことでおまえの事は俺のコネで対馬シンジチルドレ
    ン護衛隊長という事で登録しといた。」

   「なっ!!!」

   「給料も二尉待遇で貰えるそうだ。よかったな。」

   よけいなことをしやがって。これでもうネルフから抜けられな
   いじゃないか。

   「よし。じゃあシンリちゃんを迎えに行くか。」

   「おい、ラファ。おまえは人類をどうするつもりなんだ。」

   とりあえず聞かなくてはいけないだろう。それによっては、や
   っかいごとに巻き込まれるか否か分かるからな。

   「とりあえず、まずはシンリちゃんを吉本興業に入れる。」

   ・・・・・・・。

   「そして、俺のためにお笑い補完計画を発動させる。」

   「おまえは何を言っている。バカじゃないのか。」

   「俺は至ってマジメだ。」

   あいつ、キラキラとした少年の目をしてやがる。
   このままいけば、僕はいつかこいつを殺すかもしれない。

   「よし、行こう。」

   すっごい笑顔で歩いてくラファについて行く僕だった。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  エレベーター前

   チンッ、そんな擬音と共にエレベーターが開く。

   「父さん。」

   「・・・・・。」

   チンッ、そんな音と共にドアが閉まる。
   結局、シンリはエレベーターに乗らなかった。

   「傷心の娘に言葉も無しなんて。」

   そこには青紫色の髪で30歳くらいの女性が立っていた。
   あの人はたしか、父さんが送ってきた写真に載ってた名前は確
   か、

   「葛城さんですか。」

   「いや~、ミサトでいいわよ。」

   ミサトさんの事を一言で言えば底抜けに明るそうな人だった。

   「ところでシンリちゃん、あなたの住むところはネルフに用意
    してあるけど、もし良かったらあたしの所に来る。」

   「いいんですか?」

   ラッキ~。シンリちゃんの通帳を預かれば、えびちゅが毎日た
   くさん飲めるようになるわ~。

   その時、向こうからラファとシンジが歩いてきた。

   「ちょっとまて、葛城。」
   
   「なによ、ラファじゃない。なにか文句あるの。」

   あの牛、ガンを飛ばしてきてやがる。何か下心があったのだろ
   う。

   「大ありだ、お前の住んでいるところ、あれを家とは呼ばない
    。あれを人は腐海と呼ぶ。」

   たしかにそうだ。あの牛の家事能力のなさを舐めちゃ行けない
   。どうせ、シンリちゃんに家事をすべて任せるつもりだ。

   「チッ、保安部に掃除に行かせてるわよ。」

   そんな事の為に動かされる保安部が可哀想だ。

   「その保安部からさっき掃除をしようとしたら巨大な生物に襲
    われ、保安部員が二人ほど連れて行かれたと、連絡があった
    。それに対しリツコは第一種戦闘配備をコンフォート17に
    発動している。」

   それは、前に僕がいた世界よりも危険度がレベルアップしてい
   る気がする。シンリちゃんなんか顔を真っ青にしている。

   「だから、俺が責任をもって芸に・・・もとい、しっかりと引
    き取るから大丈夫だ。」

   芸人も芸人で物騒な気がするのだが。

   「リツコも俺と住むなら納得してくれるだろう。」

   「しょうがないわね。」

   なにが、しょうがないわね、なのだろうか。シンリちゃんも使
   徒戦でも無いところで死にたく無いだろう。

   「ところで、そっちがチルドレン護衛役の対馬シンジ君?」

   「はい、葛城さんですね、よろしくお願いします。」

   牛と握手をする時に、おもいっきり掴んでやった。あの牛は半
   笑いの顔で手をプラプラさせている。
   多分、手の骨が折れているだろう。

   「よし、じゃあ二人とも行こうか。」

   と、言う事でラファの後ろについて行く。

   この後、ミサトはリツコに連れてかれドクターに手を治しても
   らったそうだ。
   腕にロケットパンチをつけられそうになったという冗談にもな
   らないことになりかけたそうだが。

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  コンフォート17 ミサトの部屋の下の階

   「俺もシンジもここに引っ越してきたばかりなんだ。」

   上の階で「また一人やられた。」とか「死ぬ気で行け、特攻!
   !」などの声が聞こえてくる。

   「さあ、入れ入れ。」

   「失礼します。」

   するとラファが訝しげな顔で、
   
   「違う違う。ここは君の家でもあるんだから、ただいまだろう
    。」

   「ただいま・・・」

   シンリちゃんが恥ずかしそうな顔で家に入っていく。
   前の時も、牛にそのセリフを言われたときは自分の帰ってくる
   場所ができて、喜んだっけ。今のシンリちゃんも前の僕と同じ
   気持ちだろう。
   
   また、こんな気持ちになれるならもう少しこの世界にいてもい
   いんじゃないかと思う。

   「おい、シンジ。早く入って来いよ。」

   「ああ。ただいま。」

   今のこの気持ちを持ったまま僕の新しい居場所へと入っていっ
   た。


   作者感想

  え~、作者のべべです。今回は角川文庫の「おりがみ」からドク
  ターに特別出演してもらいました。 
  林トモアキさん、本当にすいません。
  こんな作者ですが、これからも頑張っていきたいです。

  次回予告

  シンジとシンリは第一中学に転校する。新しい友達、黒ジャージ
  の猛攻、第四使徒襲来。はたしてシンジ達はどうなる。

 次回「鳴らない電話 インドの恐るべきパワー」
            
          よろしく!!!
  


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