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No.124の一覧
[0] 『新説エヴァンゲリオン』~Road where children are saved~[じゃすみん](2005/06/27 14:03)
[1] 第2話[じゃすみん](2005/06/29 00:18)
[2] 第3話[じゃすみん](2005/06/29 15:16)
[3] 第4話[じゃすみん](2005/07/01 11:46)
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[124] 『新説エヴァンゲリオン』~Road where children are saved~
Name: じゃすみん 次を表示する
Date: 2005/06/27 14:03






『新説エヴァンゲリオン』
~Road where children are saved~






「それで?サードインパクトが起こったという訳ですか」
「そうなんじゃ。本来ならこういった事はマズイんじゃが流石にのう」
「そうですね、流石にそれは見過ごすわけにはいきませんね」
「じゃが協会にも教会にも言うわけにはいかん。前者は根源に繋がる事じゃし、
 後者は宗教のハルマゲドンじゃから本気で抗うかわからん」
「確かに頭が痛いですね」
「困ったもんじゃよ」
「それでセカンドインパクトはどうするべきだとお思いですか?」
「本来ならそこから修正をかけるべきなんじゃろうが・・・」
「何か問題でも?」
「問題というかな、これは個人的感情なんじゃがのう」
「とりあえず仰ってください」
「まぁサードインパクトは起こったんじゃが、それを阻止する為に頑張った少年少女たちがおっての、
 セカンドインパクトまで阻止するとその子達が生まれる可能性の問題がの・・・」
「宝石らしいのからしくないのか・・・」
「言いたい事はわかるがの、あまりにもあの子達は不憫すぎた」
「わかりました。しかし解せない事もありますね」
「英霊の事じゃろ?」
「その通りです。世界の危機となれば修正が働いて英霊が阻止しようとするはずです」
「それが一番の問題でな。何故か英霊は動かなかったんじゃ。理由は色々考えられるがのう」
「世界の危機と人間の危機は同義ではないというのが一番の可能性ですが・・・」
「それなら簡単なんじゃがのう。妖精郷も全滅しておったからそういう訳でもなさそうなんじゃ」
「益々謎ですね。これは本格的に調査をしないといけません」
「らしくない事じゃがな」
「そうですね。でも流石に世界の破滅となると私も困りますし」
「とりあえずワシがその世界に連れて行ってやる。百聞は一見にしかずじゃよ」
「そうですね。お願いします」

こうして宝石と呼ばれた翁と女性は一面紅い海と化した世界へとやってきた。

「こ、これは・・・」
「流石にお主でも言葉を失うじゃろ」
「えぇ・・・想像していたよりもひどい」
「まぁワシらは傍観者じゃからまだいいがの。ほれ、あそこを見て見ろ」
「あれは子供?生き残りがいたのですか!」
「たった一人のな・・・」
「なっ!?たった一人?世界で?」
「そうじゃよ。ずっとああして海を眺めたままじゃ・・・」
「・・・・・・」
「ワシも多くの世界を渡ってきたが間違いなくここが一番酷い」
「宝石、何故あなたがあそこまで拘ったのか理解しました」
「わかってもらえると嬉しいのう」
「私も出来うる限り協力しましょう」

二人は頷きあうとこの紅い海の世界から消えた。

そして月日は流れ2014年を迎えていた。
宝石と呼ばれた翁の言ったとおりセカンドインパクトは起こった。
世界の人口は大幅に減り海岸の都市は壊滅していた。
だが例外は存在した。イギリスである。
これは魔術師協会が宝石と呼ばれた翁に直前で報告を受け所属する魔術師総動員で
巨大な結界を張った為であった。
この事が歴史を大きく動かす事になった。


そして舞台は極東の島国日本へと移る。


第二新東京市、その中心部から若干離れた所に巨大な屋敷が存在する。
そこは遠野家と呼ばれる世界で一番の巨大財閥の邸宅であった。
遠野家の主は遠野秋葉という女性である。
まだ若いがその能力を疑うものはいない。
元々大財閥であった遠野家だが世界のトップという訳ではなかった。
だが秋葉はセカンドインパクトの混乱期にグループをより一層纏め上げ、
様々な国の復興支援、技術開発、医療チームの派遣等を行い、
世界中に遠野グループの名を広め、結果混乱期の十数年で世界のトップに上り詰めたのだ。
その為英雄視すらされているのだった。

だが実はこれも宝石と呼ばれた翁が関わっている。
遠野秋葉には兄の志貴がいる。
そして志貴の恋人がアルクェイド=ブリュンシュタッドと言う。
このアルクェイドという女性何を隠そう世間で言う吸血鬼の大親分だったりするのだが、
何故か血を吸うのが嫌いだったりする。
そしてとある事件で知り合った二人は恋仲となったのだ。
それからも紆余曲折があったのだが、それはここで語るべき事ではないので割愛する。

宝石と呼ばれた翁はこのアルクェイドに『爺』と呼ばれ、
宝石の翁自身もアルクェイドの事を大変気に入っているのだ。
すると言うまでもなく早くから事実を知ることとなり、
いつも喧嘩しているようではあるが『妹』たる秋葉を死なせるわけにはいかず
かなり前から共に対策を練っていたのだった。

そしてその巨大な計画の一環として碇シンジの保護というものがあった。
セカンドインパクトの前、旧遠野家で開かれた秘密会議で宝石と呼ばれる翁から話を聞かされた一同は
全員一致でシンジの保護を決めたのだ。
特に激怒したのが秋葉であった。
秋葉自身も自らの運命に翻弄された時期が存在した。
だが話に聞く碇シンジという少年の話はどんな悲劇も霞んでしまうものだった。
だからこそ秋葉はグループを必死に世界のトップに育て上げ
誰からも文句を言われない環境を持ってシンジを受け入れる用意をしていた。

こうして2004年のある日幼い碇シンジは密かに遠野家に保護された。
保護されたシンジを秋葉は溺愛していた。
もちろん一般的な溺愛とは違う。
厳しくしくいうべき所は厳しく言う。
だがシンジが頑張れば頑張った分以上に誉めたし、普段から優しく接した。
もちろんこれは秋葉のみならず関係者一同がそうであったが・・・。
それによりシンジも秋葉を本当の母のように慕い、
あの紅い海の世界のシンジとは違い強い心を持つ少年へと育っていった。



そして2015年、運命の日を迎えた。



秋葉は運命の手紙を見て天を仰いだ。
『来い、ゲンドウ』としかかかれていないそれを破り捨てたかった。
最初は怒りと同情から始まったシンジとの関係であったが、
今では本当の母のような気持ちになっていた。
それだけに過酷な運命が確実に待つ場所へシンジを送り出す気にはなれなかったのだ。
だがここでシンジを送り出さない場合歴史が必要以上に変化してしまう。
そうなった場合突発的にサードインパクトが起こりかねない。
その場合フォローができないのだ。

もちろんここでシンジを送り出さない場合ゼーレの刺客という危険も本来ならあるのだが、
遠野グループにとって、いや秋葉にとってたいした問題ではなかった。
何故なら調査の結果、使途を倒すという事だけならアルクェイドが生身で倒せる事が判明しているし、
他にも魔術教会に所属する封印指定級の一部の魔術師達でも十分に勝負になるのだ。
ちなみに言うまでもなく宝石と呼ばれた翁や冒頭に出てきた女性もである。
それならば何故そうしないのかと言えばこの件に関わるもの全てを断罪する為である。
たとえ平行世界の話であってもシンジに危害を及ぼしたもの達は一人として許す気のない秋葉であった。
それくらい秋葉にとってシンジは愛すべき存在なのだ。

秋葉は心の中の葛藤を静められぬまま関係者を全員招集した。
そしてその前でシンジに手紙を渡したのだった。
「シンジ、行くかどうかはあなたが決めなさい」
あえて厳しい言葉を放つ秋葉の本心をここにいる者は全員わかっていた。
これには例外はなくシンジも含まれている。
だからこそシンジは絶縁状態の法律上の父に会う決心をした。
「秋葉母さん、僕は行くよ。そして決着をつけてくる」
そう言うシンジの目は立派な男の決意の目であった。
それを見た秋葉は席を立ち背中を向けただ一言、
「いってらっしゃい」
それだけ言うと自室へと戻って行った。
もしここに秋葉の事を知らない人間がいれば薄情だと言うかも知れない。
だがここにいる者は全員が知っていた。
今ごろ秋葉が自室で涙に暮れている事を・・・。
だからこそ志貴が一言だけ言った。
「シンジ、何があっても負けるなよ」
シンジはそれに対して目で頷くだけだった。
だがその瞳は断固たる決意をした男の目であった。

そして翌日シンジは第三進東京市へと旅立っていった。




一方、シンジを呼び出した側も予想外の事態に戸惑っていた。
長い間シンジを放り出していたゲンドウはてっきり親戚の家にいると思っていた。
ところがいざ調べて見るといなかったのだ。
ゲンドウは焦りを覚え諜報部の全てを賭けて調べさせた。
その結果はまたゲンドウの予想外のものであった。
まさかシンジが遠野家で保護されているなど想定外もいいところである。
いかにNervといえど世界に君臨する大財閥には強攻策が取れなかった。
だが大財閥に保護されているとはいってもゲンドウは使用人程度の扱いだと思っていた。
しかし、時期がたち次々に上がってくる調査報告書を見ていくうちに
「問題ない」
とは言えなくなっていくのだった。
かといって遠野グループに喧嘩を売るわけにはいかない。
そこでギリギリまで待ちシナリオ通りの手紙を贈る事にしたのだ。
もしそれでシンジが来なかった場合はゼーレの力を借りて遠野グループへの強硬手段を取るつもりだった。
普段は易々とゲンドウの願いなど聞かないゼーレではあるが、
ゼーレメンバーは遠野グループを快く思っていない為良い口実が出来たと二つ返事で受けたはずなのだ。

だが、やや予想外にもシンジがアッサリ申し出を受けた為回避された。
これにより結果的にゲンドウやゼーレは命が助かった事を知らない。
もし秋葉達を襲撃していればそれこそ逆に良い口実にされたのだから・・・。


こうして歴史とは違う物語は動き出した。









あとがき
やっちまいました。
EVAとType-Moonのクロスです。
色々なSSを読んで書いてみたいな~と影響されました。
こういった文章を書く事については初心者中の初心者ですので、
気付いた事とかありましたら是非教えてください。
よろしくお願いいたします。


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