巻の六十六「運命は我々の行為の半分を支配し、他の半分を我々自身にゆだねる」「アハハハハハハハハハッ、キエロキエロキエロッ!!」「ふふふ、良いわっ! もっと私を楽しませなさいっ!!」 ……のっけからお聞き苦しい会話で申し訳ありません。どうも、久遠晶です。 フランちゃんとの友好を深めた弾幕ごっこを終えた僕等は、門番をしてくれていた幽香さんに会いに行きました。 その結果がコレだよっ!! どう考えても殺し合っているようにしか見えませんが、二人的には親睦を深めているんだそうです。「いや、さっき晶さんがやってたのと全く同じ事してるだけですよ」 そう言われると否定できませんが、それでもアレは何か違うと言わせて欲しい。 と言うか、アレはそもそも「弾幕ごっこ」の括りに入れて良いのでしょうか。ダメだと思います。 「……ところで晶さん、ちょっとお花を摘みに行って良いですかね」「リバースしたくなる気持ちは分かるけど、一度離脱すると戻ってこれなくなるからダメ」「一緒に行けば良いじゃないですかぁ……顔真っ青ですよぉ」 それはここで逃げた方が、後でより酷い目に遭う事を理解しているからです。 多少の残虐耐性が出来ている僕や美鈴ですら、二人のやり取りには閉口するしかなかった。 え? 具体的にどれくらい凄いのか描写が無いと全然分からないって? 出来るかいそんな事。猟奇的な意味で十八禁になるわっ。 どっちも身体能力と再生力が抜群に高いせいか、ダメージを一切気にせず大暴れしている。 その結果どうなるかと言うと、その……全然関係無いけど、ヘルシングとかベルセルクとか知ってます? あれって凄い描写がグロいですよね。本案件には全然関係ありませんけど。「仲良き事は美しきかな」「逃避しないでくださいよぉ~、私を独りにしないでぇ~」 あんなモノ見せられて素面で居られるか。 微妙に目の焦点をぼかしながら、僕は虚ろな笑みを浮かべた。 二人は、今も絶好調で仲良くなっている所だ。 ちなみに言葉を変えるとこうなる。「……修羅が二人いる」 断言しても良いが、あの中に僕か美鈴が入れば五合でミンチになれると思う。 そんな死闘のレベルに到達した戦いの中でも、二人の表情は笑顔。しかも心の底から出てる満面の笑顔。 なんかこう、「戦ってるだけでご飯三杯イケますっ!」ってオーラが滲み出ているような気がする。 当然の話だけど、二人の戦いはそんなのほほんとしたシロモノではない。 描写はしないけど、身体の節々から白いモノが覗き見えてるし、各処赤黒かったりするし、関節の曲がり方が明らかにおかしかったりしてるし。 あ、今関節の曲がりが修正された。……その、問題点そのものが無くなったという意味でだけど。 とにかく、そんな無茶苦茶な状況を二人は心底楽しんでいるのだ。 さすがにその世界は、僕にはちょっと分からない。「うぷっ……どちらにせよ、早く決着を付けて欲しいもんだね」「至極同意です。……決着のついた後、二人が無事ならなお良いんですが」「そういう不吉な事は言わないでよ。縁起でも無い」 うぎゃあ、ついにフランちゃんの頭が悪魔超人ブラックホールみたいにっ!? と思ったら蝙蝠になって再生した、良かったぁ。……けど、ヒットした瞬間をモロに見ちゃったよ。 わぎゃあ、今度は幽香さんの腕が×××で■■■に――スイマセン。それ以上描写する勇気が僕には有りませんでした。「おっといけない、精神ロール精神ロール……」「晶さんしっかり! さっきとは違った意味で焦点が合ってませんよ!?」 そろそろ、我慢強いとご近所でも評判だった僕の心もポッキリ折れますじょ? そんなこっちの隠れたSOSにも気付かず、続いて行く二人の濃厚な絡み合い。もちろん血反吐を吐く的な意味で。 やがて二人は、どちらともなく動きを止めてニヤリと笑いあった。 いや、笑いあったって言うか……むしろ、獣が噛みつく前に口を開けたイメージ?「楽しいわねぇ貴女、気にいったわ」「あはは、幽香お姉様も素敵! 晶と遊んだ時と同じくらい楽しい!!」 そこで僕を比較対象に入れないでください。 あと、いつの間にかフランちゃんの中で幽香さんの立ち位置が急上昇してるんですが。 これって本当のお姉さん、下手すると泣くんじゃないの?「そう……晶と遊んだ時も楽しかったのね」「うん! 晶ってば凄いんだよ、一人なのに色んな事が出来るのっ!!」「あらあら、そうなの」 おっと、気のせいで無ければ幽香さんの視線がこっちに向いたぞ? ちょっとちょっと美鈴さんも、そそくさとどこに行こうとしてるんですか?「ねぇ、晶?」「な、なんでしょう、幽香さん」 ニコヤカに笑いつつ、幽香さんがこちらに顔を向ける。 笑顔よりも気になる部分が色々あるはずなのに、他が全く視界に入らないのは何ででしょうね? あ、幽香さん。その手招きの仕草には一体何の意味があるんデスか。 フランちゃんもさ、期待するような目でこっちを見ないでよ。「――チョット、イッショニアソビマショウ?」 当然の話だけど、ノーと言える要素を僕は一切持っていなかった。「ただいま……」「お、おかえりなさい。その、晶さん」「謝罪は要らない。ただ、一言だけ労いの言葉が欲しい」「……お疲れ様です」 三時間後。何とか生き延びた僕は、門番の役割に逃げた美鈴の元でぐったりしていた。 嗚呼、死ぬかと思った。本当に。「よ、良く無事でしたねぇ。あそこに放りこまれて」「鎧の魔力が、ギリギリで溜まっていたからね。後は……」 僕は一枚のスペルカードを発動させる。 その瞬間、僕の真横に同じ様にグッタリした僕が三人ほど現れた。 言うまでも無い事だが、これはフランちゃんのスペルカード「フォーオブアカインド」をコピーしたものである。「何とかフランちゃんを言いくるめて、初弾でコレを使ってもらったんだよ」「なるほど。で、その後はひたすらに分身を生み出しながら回避に徹していたと」「僕の模倣だと殴られるか一回何かするかですぐに消えちゃうから、そんなに役に立たなかったけどね」「晶さんは、土壇場になると神懸かり的な回避能力の高さを発揮しますね」 自分でもたまに変な引き出しが見つかってビックリします。 ……人間として引き出しが多いのは歓迎すべき事なんだろうけど、僕の場合隠し戸みたいになってるからなぁ。 おかげで毎回、探すのが大変で大変で。 閑話休題。 「ちなみにお二人は?」「二人でお茶会してます。とっても元気そうでした」「……本当に、お疲れ様です」 二回目は止めて。泣きたくなるから。 しかしまぁ、二人の相性がかなり良い様で何よりだと思う。 お茶してる時も心底楽しそうだったし。「結果的に、フランちゃんの友達? うん、友達が増えたから良しと思う事にしたよ」「晶さんの良かった探しは聞いてると本当に切なくなりますね。――あ、そうです晶さん。その妹様の事で少しお話が」「ほへ? 何かあるの?」「妹様ご自身には、特に何も。ただ……晶さんはこれから、妹様を外に出すつもりなんですよね?」「そのつもりだけど……何か問題が?」 と言うか、そもそも「外に出して」ってお願いしたの美鈴じゃん。 僕も同意したけどさ。今更そこを尋ねられても、僕の答えは特に変わらないよ?「いえ、その場合、やはりお嬢様にもお話を通しておかないといけないと思うんですが」「あー……なるほど」 確かにフランちゃんを外に出すためには、レミリアさんの許可が必須だろう。 しかし、これまで彼女を閉じ込めるよう指示を出していたのも、そのレミリアさんなのである。 外に出られるよう説得するためには、当然それを了承させるだけの交渉材料が必要になるはずだ。 一応、さっきの弾幕ごっこで必要な材料はそれなりに揃えたんだけど……。 困った事に、実は一番肝心なモノが用意出来て無かったりする。「説得……するにしても僕らじゃ説得力が無いよなぁ」「ですよねぇ。私はただの門番ですし」「僕はただのお客様Aだし」 待遇は良いけど、家庭内の問題へ口を出すには弱い立ち位置だ。 美鈴は……問題外だろう。色んな意味で。「保証人が欲しいなぁ、レミリアさんに対して有効な」「うーん――あっ」「どうしたの?」「そうですよ。パチュリー様が居るじゃないですかっ!!」「おおっ、そう言えばっ」 パチュリー・ノーレッジ。紅魔館の知識人でレミリアさんの大親友。 彼女なら、僕等の訴えに確かな説得力を与えてくれるだろう。 何しろレミリアさんの親友だし、しかも知識人だし。 僕のいい加減な理屈も、彼女の保証が入ればそれっぽく聞こえるに違いない。「晶さん晶さん、笑顔に胡散臭い成分が含まれてますよ」 はっ、いけないいけない。 今ちょっと考えが邪悪な方に行ってしまった。「ゴ、ゴホン。じゃあ早速、パチュリーにお願いしに行こうか」「あうっ、スイマセン。一緒に行きたいのは山々なんですが……」「あ、そうか。美鈴には門番の役目があるんだよね」 こればっかりは仕方がない。 侵入者が絶対的に少ない紅魔館でも、まさか堂々と正門を無人にするワケにはいかないだろう。 また幽香さんに門番を頼むのも手だけど……その場合、確実にフランちゃんはこっちについてくるよねぇ。 さすがに、本人の話題を本人連れて頼みに行くのは色々とマズい。 となるとやっぱり……僕一人で頼みに行くしかないかぁ。「分かった。僕がバッチリ協力の約束を取り付けてくるよっ!」 「お願いしますね、晶さん」 僕は美鈴に向かって親指を立て、そのまま大図書館へと行く事にした。 ……しかし、改めて思う。あのパチュリーが素直に僕の頼みを聞いてくれるだろうか。 そもそも、まず話を聞いてくれるかどうかが怪しい。 基本的に本の虫だからなぁ、あの人。 大図書館に通ってた頃も、本を渡す時くらいしか会話が無かった気がする。 いや、まぁ僕も本に熱中してたからなんですけどね。 「うーん、これはひょっとしてレミリアさんを説得するよりも厄介なんじゃ」 思わぬ難易度の高さに辟易しつつ、大図書館の扉を開ける僕。 古書を収めた場所特有の心地よいカビ臭さと共に、僕の前に現れたのは――。「あらいらっしゃい。丁度紅茶を入れる所よ。さ、こっちに来なさい」「……ほへ?」 何故か歓待ムードになっている、七曜の魔法使いの姿だった。 無表情ながらも、彼女の顔色にはどこか朗らかな雰囲気が含まれている気がする。 パチュリーに促されるまま、僕は普段本置き場になっている机の前に座らされた。 「どうぞ、晶さん」「あ、どーも」「その……ゆっくりしていってくださいね」 こちらも久しぶりになる小悪魔ちゃんが、僕の前に入れたての紅茶を置いてくれる。 はて、気のせいかな。なんか彼女の笑顔が微妙に引きつっているような。「さて久遠晶、貴方の用件は概ね理解しているわ」「えっ!?」「あの子――フランに関する事で、私に助力を頼みに来たのでしょう?」「な、何でそれをっ」「見てたもの。貴方がフラン相手に‘遊んだ’事とかを、ね」 そう言って不敵に笑う七曜の魔法使い。 この様子だと、その時の会話の内容すらも丸聞こえだったに違いない。 誰かが隠れてる様子は無かったから、恐らくは監視カメラの様なモノで覗かれていたのだろう。 さすがは魔法使い。そつがないというか何と言うか。「なら話が早いや。パチュリーには、是非ともレミリアさんの説得に協力して欲しいんだけど」「良いわよ」 ――うわ、軽っ! 思いの外あっさりと、パチュリーは僕の言葉に頷いてくれた。 と言うか、幾らなんでもあっさりし過ぎじゃない? ここに来るまでの僕の苦悩はなんだったのさ。 フランちゃんの事だけを考えれば、素直に喜ぶべきなんだろうけど。 釈然としない。良く分からないけど釈然としない。「安心なさい。貴方のアイディアがお粗末だったら、問答無用で断っていたわよ」「さ、左様ですか」「貴方の案。かなり冗長なやり方だけど、あの子の症状を考えると一番現実的な案じゃないかしら。懸念事項は貴方の寿命くらいね」「あはは。その、フランちゃんならもっと早く独り立ちできると信じてます」「……まぁ、そのぐらいの楽観なら問題無いでしょう。それに」「それに?」「―――もしフランが暴走したとしても、貴方なら問題無く‘対処’出来るワケだしね」 あくまで無表情のまま、事も無げにパチュリーはそう言った。 その言葉の意味が分からない程、僕も愚鈍では無い。 彼女は、暗にこう言っているのだ。 フランちゃんの狂気が抑えきれなくなったその時は、「あの剣」で彼女を断てと。「冗談じゃないっ! そんな事、絶対にさせないよっ!!」 激昂から、僕はパチュリーに詰め寄っていた。 彼女の言う事は至極当然の話で、非常に論理的でもある。 だけど、それに納得できるかと言えば答えは否だ。 少なくとも僕は、そんなつもりで‘あの力’に手を出したワケではない。 ……そんな僕の怒りは、どうやら表情の方にも出ていたようだ。 パチュリーの背後に居る小悪魔ちゃんは、無関係なのにオロオロと右往左往している。 ちなみに、視線を受けているはずの当の本人は至ってクール。呑気に紅茶を口にしていた。「落ち着きなさい、あくまで‘もしも’の話よ。貴方も分かってるでしょ?」「むっ……」「‘させない’と‘起きない’は別の物。あの子の現状を考えれば「絶対に起きない」なんて言葉、甘い期待以外の何物でもないわ」 「そ、そこは否定はしないよ。そのために色々と根回ししたワケだし」「暴走したあの子に「話し合えばわかる」なんて台詞は通用しないし、何の根拠もないその言葉を私も支援するつもりは無い。‘止める’手段の提示は必要よ」「言いたい事は分かるけど……」「ま、それは多分、本当に最後で最終の手段だと思うけどね。アレでもあの子、結構色んな人に愛されてるもの」「……例えばパチュリーとか?」「否定する程不器用じゃないつもりよ。まぁ要するに、手綱を操りも出来ない人間にフランを任せる気は無いって事ね」 そういって彼女は無表情を歪め、自嘲的な笑みを浮かべて見せる。 むぅ、いちいち言う事がもっともだ。 確かに「妹さんの事は任せてください!」と偉そうに言っておきながら、いざ暴走したら「どうしようも出来ません」なんて言いだす輩は信用に値しないだろう。 値しないどころか、新手の詐欺で訴えて埋めてしまえるレベルのダメ人間である。 なるほど、パチュリーがそんな物騒な事を言いだすワケだ。「ううっ、早とちりしてゴメンなさい」「気にして無いわ、私の言い方も悪かったし。……それに、何よりも頼りになる証言を聞けたしね」「ほへ?」「あの子の事情を理解した上で、それでもハッキリと庇えるなんて中々出来る事じゃないわよ? ふふっ」「あ、あぅう~」 いやまぁ、確かに言いましたけどね。 勘違いだと分かった上でその台詞をピックアップされると、自分のあんまりな空回りっぷりに恥死してしまうではありませんか。 ちなみに、恥死は「恥ずかしさで死ぬ」って意味。コレ豆知識な。 「褒めてるのよ。貴方のその底抜けに間の抜けたお人好しさは、立派な武器と言えるかもしれないわね」「……小悪魔ちゃん、今のってパチュリー的には褒め言葉に相当するの?」「むふふっ、こりゃ溜まらんですばい」 僕が尋ねようと顔を向けると、オロオロしていた小悪魔ちゃんがいつの間にか素敵にトリップしてました。 何が起きたのかさっぱり分からないけど、乙女としてその顔はアウトだと思われますよ?「……気にしなくていいわ。その子、たまに頭が可哀想になるのよ」「確かに、残念なオーラが体中から滲み出ててるね」「とりあえず話を続けるけど――そういうワケだから、レミィの説得くらいならしてあげてもいいわよ」「へ? いや、軽く助言してくれれば、説得の方は僕でやるけど……」「あの子の気難しさは知ってるでしょう? 例え正論でも、言葉を間違えれば一発でグズるわよ」 パチュリーさんは親友にも容赦しないんですね。いや、何となく言いたい事は分か―――りませんよ? ええっ。 とにかく、そこまで言うのなら彼女に任せてみようじゃないか。 深い意味は一切無いけどね。いやほんと、パチュリーの自主性に任せてみようと思っただけですよ? 「では、説得ヨロシクお願いしますパチュリーさん!」「……情には厚い癖に、そういう損得勘定はきっちり出来るのね」「降りかかる火の粉が多いので、自然と避けられる障害は避けるようになりました」「避けてるの?」 まぁ、躓きそうな小石を取り除いていたらトラックに轢かれた。みたいな事は良くありますけどね。 それでも、無駄な抵抗をしたいと思うのが人間なんですよ。「辛い役目を押し付ける事になるけど、お願いするよパチュリー」「別に気にしなくて良いわ。……ここまで全部レミィの思惑通りだから、そもそも説得する必要は無いワケだしね」「うにゃ? 今、なんか言った?」「何でも無いわよ。で、これで話は終わり?」「うん、そうだけど……」「なら今度は、こちらの話ね」 そう言う彼女の表情は、最初に見せた朗らかな雰囲気の無表情へと戻っていた。 はて、パチュリーの用事ってなんだろう。 特に思い当たるモノは無いんだけど、気のせいか背筋がちょっと寒くなったような。 ってアレ!? なんか、椅子から手足と腰と首を固定する金属が出てきたよ!?「あ、あの、パチュリーさん!? これは一体なんですかっ!?」「………フランとの弾幕ごっこ、見たわ」「はぁ、それはさっき聞きましたけど」「で、聞きたいんだけど。知らない間に追加されていたあの鎧と明らかに弄られているその服は何なのかしら」「―――――OOPS」 しまった、すっかりその事を忘れてた。 パチュリーの朗らかな雰囲気の内側から、隠されていた殺意が少しずつ滲み出てくる。 どうやら最初の歓待ムードは、ネズミ取りと同様の意味を持っていたらしい。「とりあえず、その服のチェックと拷も――尋問を同時に行える画期的な方法を用意しているから、早速試させてもらうわね」「拒否権は?」「あると思う?」 まぁ、ありませんよね。 彼女の珍しい満面の笑みに覚悟を決めた僕は、上がらない肩を無理矢理竦めて愚痴をこぼした。「ほら、やっぱり轢かれた」 その後、僕に新たなトラウマが出来た事は改めて語るまでも無い話である。 ちなみに余談だけど、以下は帰ってきたレミリアさんと満足したパチュリーさんの会話です。「レミィ、ちょっと良いかしら」「なんだパチェ」「晶がフランを外に出したがっているわよ」「そうか、好きにすると良い」「だそうよ。良かったわね」 だから、その最初から予定されていたみたいなスムーズな流れは何なんですか一体。 釈然としない。やっぱり何か釈然しない。 ◆白黒はっきりつけますか?◆ →はい いいえ(このまま引き返してください)【色々教えろっ! 山田さんっ!!】山田「作者の大馬鹿が私の舌の根も乾かない内に晶君に「フォーオブアカインド」を覚えさせたので補足説明の時間です。どうも、山田です」死神A「これだからノリで生きてる輩は…死神Aです」山田「この件に関して作者は「覚えさせれそうなノリだったから覚えさせた、後悔も反省もしてない」と供述しております」死神A「見境無いなぁ……そもそも、大分前にこのスペカ覚えさせる事に難色を示していたじゃないですか」山田「悪夢「スカーレットカンパニー」を吸血鬼姉妹成分も加えた完成版にしたい、と言う衝動を抑えきれなかったそうですよ」死神A「本当にノリで生きてるなぁ」山田「なお、今回の解説は以下のモノになります」 Q:殴られるか一回何かするかですぐに消えちゃうらしいけど、どの程度の事が出来るの?山田「ちなみに今回、説明はコレだけです。山田超ションボリ」死神A「いや、あのスチャラカ桃太郎話で質問出てきても困りますけどね。だからさっさと終わらせましょう」山田「そうですね。とりあえず、「殴られる」の方は本当に簡単な打撃でも消えます。ダミーバルーンの如きモロさ加減だとお思いください」死神A「少なくとも、以前悪魔の妹がやっていたような「分身が攻撃を受ける」なんて事は」山田「可能ではありますが。受け止めた瞬間消えます」死神A「使い捨て防御壁ですね、分かります」山田「次に「一回何かするか」のレベルですが――こっちは、スペルカード一枚分の行動が出来ると思ってください」死神A「スペカ一枚分ですか。……面変化は出来るんですか?」山田「可能ですが、変化した瞬間に終わりますね。ちなみに晶君の所持している高威力スペカも瞬間発動になります」死神A「発動後すぐ消える、と――意味あるんですかソレ?」山田「フェイントくらいには使えるんじゃないですかね」死神A「微妙だなぁ……」山田「ちなみにこれはフランドールのスペカにも共通する事ですが、分身は基本喋れません。伝書鳩の変わりも無理ですね」死神A「そもそも、伝書鳩としては贅沢過ぎると思うんですが」山田「ひとりコントも出来ません」死神A「なんで使い方がそんな局所的なんですかね」 とぅーびぃーこんてぃにゅーど