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No.8576の一覧
[0] 東方天晶花 (東方project+オリ主)【完結+未来語りⅡ追加】[ラリアー](2011/04/19 08:33)
[1] 巻の起「はじまり はじまり」 ~Welcome the beginner of the fantasy~[ラリアー](2009/11/06 15:52)
[2] 東方天晶花 巻の一「百聞は一見に如かず」[ラリアー](2009/11/06 15:51)
[3] 東方天晶花 巻の零点五「口は災いの元」[ラリアー](2009/11/06 15:51)
[4] 東方天晶花 巻の二「女心と秋の空」[ラリアー](2009/11/06 15:51)
[5] 東方天晶花 巻の三「人の振り見て我が振り直せ」[ラリアー](2009/11/06 15:51)
[6] 東方天晶花 巻の四「袖振り合うも多生の縁」[ラリアー](2009/11/06 15:51)
[7] 東方天晶花 巻の五「芸は身を助く」[ラリアー](2009/11/06 15:51)
[8] 東方天晶花 巻の五点五「知らぬが仏」[ラリアー](2009/11/06 15:52)
[9] 東方天晶花 巻の六「帯に短し襷に長し」[ラリアー](2009/11/06 15:52)
[10] 東方天晶花 巻の七「暗がりに鬼を繋ぐ」[ラリアー](2009/11/06 15:52)
[11] 東方天晶花 巻の八「鬼が出るか蛇が出るか」[ラリアー](2009/11/06 15:53)
[12] 東方天晶花 巻の九「親しき仲にも礼儀あり」[ラリアー](2009/11/06 15:53)
[13] 東方天晶花 巻の十「身から出た錆」[ラリアー](2009/11/06 15:53)
[14] 東方天晶花 巻の十点五「親の心子知らず」[ラリアー](2009/11/06 15:53)
[15] 東方天晶花 巻の十一 「縁は異なもの味なもの」[ラリアー](2009/11/06 15:53)
[16] 東方天晶花 巻の十二「玉磨かざれば器を成さず」[ラリアー](2009/11/06 15:53)
[17] 東方天晶花 巻の十三「藪を突突いて蛇を出す」[ラリアー](2009/11/06 15:53)
[18] 東方天晶花 巻の十四「精神一到何事か成らざらん」[ラリアー](2009/11/06 15:54)
[19] 東方天晶花 巻の十五「竹馬の友」[ラリアー](2009/11/06 15:54)
[20] 東方天晶花 巻の十五点五「呉越同舟」[ラリアー](2012/01/16 10:42)
[21] 東方天晶花 巻の十六「鷺を烏」[ラリアー](2009/11/06 15:54)
[22] 東方天晶花 巻の十七「無用の用」[ラリアー](2009/11/06 15:54)
[23] 東方天晶花 巻の十八「羹に懲りて膾を吹く」[ラリアー](2009/11/06 15:54)
[24] 東方天晶花 巻の十九「上に交わりて諂わず下に交わりて驕らず」[ラリアー](2009/11/06 15:54)
[25] 東方天晶花 巻の二十「用心は勇気の大半なり」[ラリアー](2009/11/06 15:55)
[26] 東方天晶花 巻の二十一「烏に反哺の孝あり」[ラリアー](2012/01/30 18:40)
[27] 東方天晶花 巻の二十二「子は三界の首枷」[ラリアー](2009/11/06 15:55)
[28] 東方天晶花 巻の二十三「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」[ラリアー](2012/01/16 10:47)
[29] 東方天晶花 巻の二十三点五「画竜点睛」[ラリアー](2009/11/06 15:55)
[30] 東方天晶花 巻の二十四「情けは人の為ならず」[ラリアー](2009/11/06 15:55)
[31] 東方天晶花 巻の二十五「コチョウノユメ」[ラリアー](2009/11/06 15:55)
[32] 巻の承「それから それから」 ~The world of extending fantasy~[ラリアー](2009/11/21 02:27)
[33] 東方天晶花 巻の二十六「その日その日が一年中の最善の日である」[ラリアー](2009/11/06 15:56)
[34] 東方天晶花 巻の二十七「真の友愛においては、 私は友を自分のほうにひきつけるよりもむしろ自分を友に与える」[ラリアー](2009/11/06 15:56)
[35] 東方天晶花 巻の二十八「青春は短い。宝石の如くにしてそれを惜しめ」[ラリアー](2009/11/06 15:57)
[36] 東方天晶花 巻の二十九「時というものは、 それぞれの人間によって、 それぞれの速さで走るもの」[ラリアー](2009/11/06 15:57)
[37] 東方天晶花 巻の三十「不幸な人間は、いつも自分が不幸であるということを自慢しているものです」[ラリアー](2009/11/06 15:57)
[38] 東方天晶花 巻の三十一「食卓は、最初の間は人々が決して退屈することのない唯一の場所である」[ラリアー](2012/01/30 18:41)
[39] 東方天晶花 巻の三十二「軽信は大人の弱点であるが、子供にとっては力である」[ラリアー](2009/11/06 15:57)
[40] 東方天晶花 巻の三十三「怒りは他人にとって有害であるが、憤怒にかられている当人にとってはもっと有害である」[ラリアー](2009/11/06 15:57)
[41] 東方天晶花 巻の三十四「進歩とは、価値の置換によって生ずる錯覚にほかならない」[ラリアー](2009/11/06 15:58)
[42] 東方天晶花 巻の三十四点五「雨は一人だけに降り注ぐわけではない」[ラリアー](2009/11/06 15:58)
[43] 東方天晶花 巻の三十五「主よ、助けてくれとは申しません。私の邪魔をしないで下さい」[ラリアー](2015/01/19 22:38)
[44] 東方天晶花 巻の三十六「命と引き換えに金を欲しがるのは強盗であるが、女はその両方とも欲しがる」[ラリアー](2009/11/06 15:58)
[45] 東方天晶花 巻の三十七「苦痛には限度があるが、恐怖には限度がない」[ラリアー](2009/11/06 15:58)
[46] 東方天晶花 巻の三十八「成功する人は錐のように、ある一点に向かって働く」[ラリアー](2009/11/06 15:58)
[47] 東方天晶花 巻の裏側「教えろ! 山田さんっ!!」[ラリアー](2009/11/06 15:59)
[48] 東方天晶花 巻の三十九「事を行うに当って、いつ始めよう等と考えている時には、既に遅れをとっているのだ」[ラリアー](2009/11/06 15:59)
[49] 東方天晶花 巻の四十「善良な性格は法律よりもさらに信頼ができる」[ラリアー](2013/05/27 22:17)
[50] 東方天晶花 巻の四十一「人間が幸福であるために避けることのできない条件は勤労である」[ラリアー](2012/02/06 13:03)
[51] 東方天晶花 巻の四十二「良い判断は無分別な親切に勝る」[ラリアー](2013/05/27 22:20)
[52] 東方天晶花 巻の四十三「病気は千もあるが、健康は一つしかない」[ラリアー](2009/11/16 01:55)
[53] 東方天晶花 巻の四十四「この瞳を、どうしてにごしてよいものか」[ラリアー](2009/11/21 02:31)
[54] 東方天晶花 巻の四十五「公にされることを望む慈善はもう慈善ではない」[ラリアー](2013/06/10 19:50)
[55] 東方天晶花 巻の四十六「報酬への期待を行動のバネとする人にはなるな」[ラリアー](2013/04/22 19:40)
[56] 東方天晶花 巻の四十七「言葉で説教するよりも、あなたの生き方そのものがより良い説教となろう」[ラリアー](2013/05/06 23:58)
[57] 東方天晶花 巻の四十八「真実には特定の時などない。真実はどんな時代にも真実である」[ラリアー](2012/02/06 13:06)
[58] 東方天晶花 巻の四十九「正義は永遠の太陽である。世界はその到達を遅れさせることはできない」[ラリアー](2012/02/06 13:07)
[59] 東方天晶花 巻の五十「希望に満ちて旅行することは、目的地にたどり着くことより良いことである」[ラリアー](2010/01/07 20:28)
[60] 東方天晶花 巻の五十一「人間の真の性格は、彼の娯楽によって知られる」[ラリアー](2010/01/14 13:33)
[61] 東方天晶花 巻の五十二「恋愛は人を強くすると同時に弱くする。友情は人を強くするばかりである」[ラリアー](2013/05/06 23:58)
[62] 東方天晶花 巻の五十二点五「不思議なものは多い。しかし人間ほど不思議なものはない」[ラリアー](2010/01/24 18:04)
[63] 東方天晶花 巻の五十三「最強者の理屈が、いつも最も良いとされる」[ラリアー](2013/06/10 19:50)
[64] 東方天晶花 巻の五十四「怒りの結果は、怒りの原因よりはるかに重大である」[ラリアー](2010/02/07 06:05)
[65] 東方天晶花 巻の五十四点五「自負は常に他人の感嘆によって強化される」[ラリアー](2010/02/14 09:54)
[66] 東方天晶花 巻の五十五「友情は最初、残酷なほど明確にものを見る」[ラリアー](2012/02/18 15:06)
[67] 東方天晶花 巻の五十六「至上の処世術は、妥協することなく適応することである」[ラリアー](2010/02/24 21:21)
[68] 東方天晶花 巻の五十七「あまり道徳的になるな。自分を欺いて人生を台無しにしてしまう」[ラリアー](2010/03/03 17:18)
[69] 東方天晶花 巻の五十八「慣習とは反対の道を行け。そうすれば常に物事はうまくいく」[ラリアー](2010/03/10 21:29)
[70] 東方天晶花 巻の五十九「自尊心は美徳ではないとしても、それは多くの美徳の両親である」[ラリアー](2010/03/30 01:45)
[71] 東方天晶花 巻の五十九点五「まず事実をつかめ。それから思うままに曲解せよ」[ラリアー](2010/03/23 17:54)
[72] 東方天晶花 巻の六十「活動的な馬鹿より恐ろしいものはない」[ラリアー](2010/03/30 01:46)
[73] 東方天晶花 巻の六十一「行動するためには、いかに多くの事に無知でなければならぬ事か」[ラリアー](2012/02/26 08:32)
[74] 東方天晶花 巻の六十二「勇敢な行為は、決して勝利を欲しない」[ラリアー](2010/04/20 00:01)
[75] 東方天晶花 巻の六十三「忍耐とは、肉体的な小心と道徳的勇気の混じり合いである」[ラリアー](2012/02/26 08:56)
[76] 東方天晶花 巻の六十四「神の存在を立証しようとするあらゆる試みは、すでに神に対する冒涜である」[ラリアー](2012/02/26 08:57)
[77] 東方天晶花 巻の六十五「行動はいつも幸せをもたらすものではないが、行動なくしては幸せはない」[ラリアー](2012/03/03 12:21)
[78] 幻想郷うろ覚え童話「モモタロウ」[ラリアー](2010/05/08 00:56)
[79] 東方天晶花 巻の六十六「運命は我々の行為の半分を支配し、他の半分を我々自身にゆだねる」[ラリアー](2012/03/03 12:25)
[80] 東方天晶花 巻の六十七「王国を統治するよりも、家庭内を治めることのほうが難しい」[ラリアー](2010/05/20 10:28)
[81] 東方天晶花 巻の六十八「常識の有無は教育の有無とは関係ない」[ラリアー](2010/05/27 01:01)
[82] 東方天晶花 巻の六十九「不正の存在を前にして黙する人は、実は不在の共犯者にほかならない」[ラリアー](2010/06/02 00:17)
[83] 東方天晶花 巻の七十「馬は死ぬ前に売ってしまうことだ。人生のコツは、損失を次の人に回すこと」[ラリアー](2012/03/15 18:46)
[84] 東方天晶花 巻の七十一「人間は自分の知っていることなら半分は信じるが、聞いたことは何も信じない」[ラリアー](2013/05/12 23:50)
[85] 東方天晶花 巻の七十二「友人の失敗には目をつぶれ、だが悪口には目をつぶるな」[ラリアー](2012/03/15 18:47)
[86] 東方天晶花 巻の七十三「今が最悪の状態と言える間は、まだ最悪の状態ではない」[ラリアー](2012/03/26 23:52)
[87] 東方天晶花 巻の七十四「学校での成績がよいからといって、社会で認められるとは限らない」[ラリアー](2010/07/07 00:16)
[88] 東方天晶花 巻の七十五「神はあらゆる人間のうちに住むが、すべての人間は神のうちに住まず」[ラリアー](2010/07/21 10:29)
[89] 東方天晶花 巻の七十六「苦しんで強くなることがいかに崇高なことであるかを知れ」[ラリアー](2012/03/26 23:53)
[90] 東方天晶花 巻の七十六点五「家庭はどこで始まるか? 若い男と若い娘が恋愛に陥ることから始まる」[ラリアー](2010/07/28 01:23)
[91] 東方天晶花 巻の七十七「長いこと考え込んでいるものが、いつも最善のものを選ぶわけではない」[ラリアー](2010/08/04 00:06)
[92] 東方天晶花 巻の七十八「男に惚れられるような男でなければ、女には惚れられない」[ラリアー](2012/04/10 09:56)
[93] 東方天晶花 巻の七十九「二人の女を和合させるより、むしろ全西欧を和合させる事の方が容易であろう」[ラリアー](2010/08/25 00:02)
[94] 東方天晶花 巻の八十「友情は瞬間が咲かせる花であり、そして時間が実らせる果実である」[ラリアー](2010/09/07 22:54)
[95] 東方天晶花 巻の八十一「文学は商売と芸術が半々であるとき最も栄える」[ラリアー](2010/09/08 00:07)
[96] 東方天晶花 巻の八十一点五「さすらいと変化を愛するものは生ある者である」[ラリアー](2010/09/13 00:07)
[97] 東方天晶花 巻の八十二「絶望とは、闘う理由を知らずに、しかもまさに闘わねばならないということだ」[ラリアー](2010/09/27 01:22)
[98] 東方天晶花 巻の八十三「真の勇気というものは、極端な臆病と無鉄砲との中間にある」[ラリアー](2010/09/27 01:23)
[99] 東方天晶花 巻の八十四「今日は堂々と勇ましく、そして明日は墓の中」[ラリアー](2012/04/15 23:09)
[100] 東方天晶花 巻の八十五「賽は投げられた」[ラリアー](2012/04/23 22:15)
[101] 巻の転「むかし むかし」~the end of fantasy~[ラリアー](2010/10/20 23:50)
[102] 東方天晶花 巻の八十六「未知になるって言うのは、死んじゃうのと同意義なのさ」[ラリアー](2010/10/30 18:11)
[103] 東方天晶花 巻の八十七「宴には上等の酒と上等の肴があれば充分よ」[ラリアー](2012/04/23 22:24)
[104] 東方天晶花 巻の八十八「幻想郷は、宴会も自由だなぁ」[ラリアー](2010/11/06 11:22)
[105] 東方天晶花 巻の八十九「溜まったツケを払わないと、新しい事は始められないでしょ?」[ラリアー](2010/11/13 00:39)
[106] 東方天晶花 巻の九十「世間から必要とされない音楽はこうやって消えていくのね~」[ラリアー](2010/11/20 00:02)
[107] 東方天晶花 巻の九十一「この幸せ者共め! お代は聞いてのお帰りだよっ!!」[ラリアー](2010/12/02 00:44)
[108] 東方天晶花 巻の九十二「他人のペースに合わせて自分を見失ってはダメなの」[ラリアー](2010/12/09 00:03)
[109] 東方天晶花 巻の九十三「人や妖怪と一緒、家にも色んな形があるの」[ラリアー](2010/12/16 10:51)
[110] 東方天晶花 巻の九十四「まるで、巌流島の決闘みたいね」[ラリアー](2010/12/23 00:57)
[111] 東方天晶花 巻の九十五「きっと貴方自身ですら知らない秘密を教えてくれるわよ」[ラリアー](2010/12/30 00:21)
[112] お正月特別変「フタマルイチイチ、ヲトシダマ異変」[ラリアー](2012/05/14 17:48)
[113] 東方天晶花 巻の九十六「正直で結構! あたいも生きてる奴を運ぶほど暇じゃないからね」[ラリアー](2011/01/13 00:03)
[114] 東方天晶花 巻の九十七「半端な智慧は時として、無知よりも罪深き業となります」[ラリアー](2012/05/29 01:47)
[115] 東方天晶花 巻の裏側弐「スキマ妖怪が教えてア・ゲ・ル♪」[ラリアー](2011/01/26 10:35)
[116] 東方天晶花 巻の九十八「やがて辿り着く結果までは、この閻魔にも見通せません」[ラリアー](2011/02/02 00:55)
[117] 東方天晶花 巻の九十九「胸を張れとは言わないけどさ、お礼くらいはちゃんと受け取りなよ」[ラリアー](2011/02/09 00:02)
[118] 東方天晶花 巻の百「譲れないモノがあるなら死んでも守り切りなさい」[ラリアー](2011/02/16 00:20)
[119] 東方天晶花 巻の裏側参「もう一度教えろ! 山田さんっ!!」[ラリアー](2011/02/23 02:18)
[120] 東方天晶花 巻の百一「幻想郷らしく、力尽くで居場所を‘奪って’きます」[ラリアー](2011/03/01 00:02)
[121] 東方天晶花 幕間「誰が為に鐘は鳴る」[ラリアー](2011/03/08 11:09)
[122] 東方天晶花 巻の百二「つまりはいつも通り、一か八かの出たとこ勝負をするワケね」[ラリアー](2011/03/15 01:59)
[123] 東方天晶花 幕間・弐「久遠の空に舞い踊る風花」[ラリアー](2011/03/22 00:01)
[124] 東方天晶花 巻の百三「―――切り札ならありますよ。最低最強、とっておきの一枚がね」[ラリアー](2011/03/29 08:04)
[125] 巻の結「めでたし めでたし」~The fantasy continues~[ラリアー](2011/04/11 23:50)
[126] 東方天晶花 キャラ紹介(第九十五話まで[ラリアー](2012/05/29 01:48)
[127] 天晶花・昔語り①「晶と隙間とお茶会と」[ラリアー](2009/11/26 19:11)
[128] 天晶花・昔語り②「晶と隙間とお袋の味と」[ラリアー](2009/12/17 01:51)
[129] 天晶花・昔語り③「晶と巫女とカラオケと」[ラリアー](2010/08/18 04:29)
[130] 天晶花・昔語り④「早苗と神と悪戯メールと」[ラリアー](2010/11/27 00:04)
[131] 天晶花・未来語りⅠ「次代のユウウツ」[ラリアー](2012/06/04 21:40)
[132] 天晶花・未来語りⅡ「賢人のわりといつも通りな一日」[ラリアー](2012/06/04 21:41)
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[8576] 東方天晶花 幕間・弐「久遠の空に舞い踊る風花」
Name: ラリアー◆536635cd ID:5c171fc7 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/03/22 00:01


幕間・弐「久遠の空に舞い踊る風花」




 今回の異変は、本当に妙な事だらけだ。
 あの紫が、何の策も巡らさず真正面から‘お願い’してきた事から始まり――
 友人にして好敵手の――まぁ、口には出さないが――魔理沙と、競争では無く共闘する羽目になったり。
 戦う事を至上の喜びにしている花の妖怪が、他人に一番の楽しみを譲るなんて言い出したり。
 面倒臭がりでいい加減なブン屋が、積極的に面倒事に顔を突っ込んできたり。おかし過ぎて頭がどうにかなってしまいそうだ。
 ……そもそも、これは本当に‘異変’なのだろうか。その割には、いつもほど勘が働かないのだが。
 そこまで考えた所で、私は迷走しかけた思考を打ち切った。
 

 ――どうでも良い話だ。興味なんて欠片も湧かないし、それで私の何かが変わるワケでも無い。


 八雲紫に、普段とは違う思惑があったとしても。
 霧雨魔理沙に、何の因果か私の背中を預ける事になったとしても。
 風見幽香に、妙な仏心が芽生えたとしても。
 射命丸文に、面倒事を面倒と思わない何かがあったとしても。
 私は私自身の思うがままに動くだけだ。そうしていれば、どんな物事も大抵は上手く行くのである。

「戦闘中に、考え事とは感心しないわねっ!!」

「ああ、大丈夫よ。どうせ当たらないから」

 幽香の持つ傘の先端が、私を貫かんと‘せかせか’やってくる。
 まったく、これだからコイツの相手はしたくないのよ。
 幽香の殺意が道具の方にまで移っているから、全般的にトゲトゲしくてしょうがない。
 あーあ、お茶でも飲んでゆっくりしていけば良いのに。妖怪の持つ傘なんだから、それくらい出来るでしょう?
 
「イラつくわね。避けて当たり前って顔してるわ」

「攻撃は避けるモノでしょ? 受け止めるより楽だし」

「……ふん。博麗の巫女は殺せない、か。貴女の場合、少々意味合いが違うのよね」

「一緒よ、一緒。殺せないのも、殺されないのも」

「なら、試させて貰うわよ。――串刺しにされても同じ事が言えるのか」

 弾幕の如く無数に突き出される傘。もっとも実際の弾幕と違って、正しい解き方が無いから避ける楽しみは無い。
 こういうのって‘どうやっても解ける’から、正解を見つけた甲斐があんまり無いのよねぇ。

「チッ、ちょこまかちょこまかと鬱陶しい」

「それはこっちの台詞よ。ブンブンと傘を纏わりつかせないで」

 あーめんどくさ。当たる気はしないけど、倒せる気もしないわ。今すぐには。
 幽香って精神の高揚がそのまま戦闘力に繋がるから、迂闊に傷を付けると余計に面倒な事になるのよね。
 ほんと、戦闘狂って扱いに困る。
 ……もういっその事、魔理沙の方に押し付けちゃおうかしら。
 アイツのスペカは高火力だから、幽香がノル前に片を付けられるでしょう。多分。

「――で、そっちはどうなのよ魔理沙」

「今遊んでやってる所だぜ! だから話しかけるな!!」

「あらあら、遊ばれてるのはどちらかしらねっ」

「少なくとも、お前では無いな!」

 あーらら、あっちもあっちで面倒な事になってるわ。
 さすが幻想郷最速を自称する者同士の戦い。幽香の傘より見ていてずっと鬱陶しい。
 円の軌道を描きながら、互いの背後の取り合いを繰り返す鴉天狗と魔法使い。
 完全に千日手ね、コレは。どっちもムキになってるせいか、速さ以外で勝つ事を選ぼうとすらしていないわ。

「まぁ、魔理沙らしいっちゃらしいけど。……息切れするわよ、そのうち」

 魔理沙の戦い方は「弾幕はパワー」の決め台詞が示す通り、常に力押しでかつ全力だ。
 突破力は凄いが、その分倒れるのも早い。
 毎回、魔理沙が異変の途中で力尽きるのはそのゴリ押しが原因だろう。
 ……負けず嫌いなのよねぇ、色んな意味で。
 私はそんな魔理沙に呆れつつも、身体を右に傾けて背後から迫る顔面狙いの攻撃を避ける。
 しょーがない、面倒だけど自分でチクチクやっていくしかないかしらね。

「じゃあ、そろそろ真面目に迎撃しますか」

「あら、避けるだけはもう終わり?」

「そういう事よ。お望み通り、メッタメタに退治してあげるわ」

「……そう、なら今度は‘私がふざける’番ね」

「は?」

 一瞬苦虫を噛み潰した顔をして、幽香がスペルカードを取り出した。
 私の背後で戦っている魔理沙と文を巻きこむ様に‘狙い’をつけ、彼女は傘から閃光を放った。



 ―――――――起源「マスタースパーク」



「なっ、うわぁっ!?」

「あ、あややややぁっ!?」

 ……さすが本家本元、魔理沙と同じ感覚で避けてたら危なかったわね。
 私が予想していたよりも、少しばかり威力の大きい光が何もない宙空を突き抜けていく。
 外した、という感じでは無い。意図して‘当てなかった’と思った方が良さそうだ。
 二人の戦いを中断させる必要があったって事かしら。……何を企んでいるのやら。

「いきなり何してくれるのよ! 私でなかったら黒コゲになってたじゃない!?」

「あら、助けてあげたのに酷い言い様ね」

「一緒に仕留める気だったとしか思えないわ!!」

「……どうでもいい事を気にしてないで聞きなさい、一緒に戦うわよ」

「露骨に話を逸らさないで―――えっ!?」

「なにぃっ!?」

「……うそ」

 幽香の放った‘ありえない’言葉に、怒りを露わにしていた文も、マスタースパークを返そうとしていた魔理沙も、その動きを止めた。
 もちろん、私の思考も一瞬にして固まってしまう。
 今、何と言った? あの幽香が、一緒に戦う?

「えっと、それは今やってるみたいに個々で戦うって意味じゃ……」

「協力して戦うって意味よ。私と、貴女とでね」

「――何か、変なモノでも食べた?」

「何とでも言いなさい。私とあの子じゃ致命的に相性が悪いのよ、同じ土俵で違う遊びをやってるみたいにね」

 珍しい事は重なるモノだ、‘あの’風見幽香が苦笑した上に肩まで竦めるとは。
 普段の皮肉げな態度とはまるで違う心の底からの自嘲に、さすがの魔理沙も軽口をかける事が出来ないようだ。
 確かに幽香の言っている事は理解出来る、アイツは『弾幕ごっこ』と言う遊びそのモノと相性が悪い。
 ――だが、間違ってもそれを理由に助けを求める妖怪では無かったはずだ。
 むしろ、ハンデを良しとして笑顔で不利を受け止めるタチだと思っていたんだけど……。

「どういう風の吹きまわしよ? それだけで協力を申し出るほど、貴女は殊勝な性格してないでしょうが」

「ふん。ここであの二人を、完膚なきまでに叩き潰しておきたいだけよ」

「ふふふっ、晶さんのために。かしら?」

「……………………………………………………………そうよ」

「―――へ?」

「ただでさえ残念なあの子に、これ以上不安要素を与えるワケにはいかないわ。それに、あの子の‘結果’も気になるしね」

「……………あやや」

「死んでほしくない、残って欲しいと思う程度には、私も晶を気に入っているのよ。……何か言いなさいよ」

「あややややぁ~っ!! デレましたよ! ついにデレましたよこのサディスティッククリーチャー!! このこのぉ!」

 幽香の言葉に、いきなり上機嫌になった文が彼女の周りをくるくると回り出す。
 傍から見ているこっちもウザイ。何よ、その無駄なハイテンションは。
 しかし、まさか幽香がこんな事を言うなんてねぇ……今までは、人間なんて餌か玩具か塵芥。程度の扱いだったのに。あ、今もそうか。

「なんですか? 『戦いたいだけ』とかカッコつけて、ツンデレ気取りですかもうっ!」

「……とりあえず最初に聞いておくわ。いつの間に調べたのよ、ツンデレなんて」

「情報が命の鴉天狗ですから!」

「そういう下らない事に命をかけないの。……おかげで、何となくだけど意味を把握したわ」

 私も、文の言ってる事は分からないけど意味の方は理解したわ。後ろで笑いを堪えている魔理沙も。
 そしてさすがの幽香も、一度ぶっちゃけてしまうとそれを訂正するのは難しいようだ。
 より一段とニヤニヤしながら周囲を回っている文を苦々しげに睨みつけてはいるが、結局は手の方も口の方も出せないでいる。
 しかも良く見るとほんのりと顔が赤い。これはブン屋じゃなくても周囲を回りたくなるわね。

「……さて、今までの意趣返しはこのくらいで良いかしら」

「本当に、ここぞとばかりに小馬鹿にしてくれたわね」

「それは当然よ。散々姉馬鹿呼ばわりされたんだから、このぐらいはね」

「私は貴女ほど重症じゃないわ。そもそも、戦いたいのだって別に嘘ってワケじゃ」

「はいはい、分かってるわよ」

 文はゆっくりと速度を落とし、幽香の隣で静止する。
 意地の悪い笑顔を引っ込め、どこか嬉しそうな顔で彼女は幽香に笑いかけた。

「もちろん、元祖晶さんの姉には何の異論も無いわ。この場くらいは素直になった貴女に協力してあげようじゃない」

「……元祖は八雲紫じゃないのかしら」

「アレは『保護者』よ! 姉の元祖はこの射命丸文っ!! そんな事言うと、合わせてあげないわよ?」

「好きに言ってなさい、心底どうでもいいわ。それと文、協力するとは言ったけど‘私に合わせる必要は無い’からね」

「……ますますおかしいじゃない、どうしたのよ貴女。そんな殊勝な事を言い出すなんて」

「あらあら、私も別に‘貴女に合わせる気は無い’わよ? ……同じ即興のコンビでも、もっと相性の良い相手が居たでしょう?」

「――なるほど、ね。アレを認めると言うのは凄い嫌だけど、貴女と仲良くするよりは幾分かマシかしら」

「そこはお互い様。じゃあ、行くわよ!」

 互いにしか通じない会話を交わし、幽香がこちらに向かって駆けだす。
 その動きは、いつもの幽香らしからぬ猪突猛進っぷりだ。
 ジワジワ弄る戦いが好みだから、普段は動きも遅めなのよねぇ。性格も趣味も悪いわ。

「っと、呑気に分析してる余裕は無さそうね」

「ちぇっ、こっちにも作戦会議の時間をくれよ!」

 突貫してきた幽香の攻撃を避けながら、魔理沙が悪態をつく。
 だけど、お互い相手に合わせられる様なタチじゃ無いでしょうが。
 例え打ち合わせ出来たとしても、思い通りに動けないのが目に見えているわ。合わせない方がマシね。
 もっともそれは、相手も同じはずなんだけど……。
 回避した私達に対して、文が風の弾幕を放つ。
 牽制の意味を持つその攻撃は、的確に私達の動きを制限してきた。
 その隙間を縫い、再びこちらに突撃してくる幽香。
 二人のコンビネーションは完璧だ、思わず私が頬を抓って確かめてしまう程に。

「ええい、くそっ! お前らいつの間にそんな仲が良くなったんだ!?」

 文の風弾を何発か喰らいながらも何とか幽香の一撃を避けた魔理沙が、抗議とも悲鳴ともつかない声を上げる。
 それを聞いた二人は、嫌味なくらいに愉快そうな顔で、示し合わせたかのように言葉を繋げて答えた。

「―――いいえ、仲は悪いですよ?」

「―――むしろ最悪ね」

 何よその無駄に自慢げな顔、凄い腹立つんだけど。
 しかし、内容とは裏腹に二人の連携が乱れる事は無い。
 正直未だに信じられない、犬猿の仲のこの二人がここまで行動を合わせられるなんて。
 ……好き勝手するタチなのは向こうも同じだと思っていたのに、一体何故。

「それにしても、大した再現度ねぇ。直接自分の『面変化』を見たワケじゃないんでしょ?」

「あら、あの子が私の事をどう思っているのか、なんてすぐに分かるわよ。貴女の方はもっと楽よね、そのまんまだから」

「……ウザくないもん。あやや、あんなにウザくないもん」

「…………数分前までの自分を思い返してみなさいよ」

 と言うか現在進行形でウザいわ。人差し指同士を合わせて捏ね繰り回さないでよ、鬱陶しい。
 良くは分からないけど、多分これもあの『久遠晶』に関係した事なんでしょう。
 まったく、厄介な真似をしてくれたもんねあの女男。個人的にしばき倒す理由が一つ増えたわ。
 ……とは言え、ちょっとばかり難しいか、現状を打開するのは。
 博麗の巫女は幻想郷でも最強。なんて評価は良く聞くし、私もそれを否定するつもりは無いけど――最強と無敵は根本的に違うモノだ。
 どんな相手にも楽に勝てるワケじゃないし、一番調子が良くなる異変中でも負ける事は何度もある。
 ………そして私の勘は、この勝負に『勝てない』とはっきり告げていた。
 
「仕方ない。ここはギリギリまで相手のパターン探って、とっとと落ちるとしますか」

 もう二、三分も裁いていれば、攻略法も見えてくるだろう。
 それほど急を要する異変でも無さそうだし、素直に負けを認めて次に備えてしまおうか。
 ぼんやりとそう考えながら相手の次の行動を窺っていると、いきなり魔理沙が私の頭を叩いてきた。

「ぁいたっ。何すんのよ、いきなり」

「うるさいっ、お前こそ早々に諦めんな!」

「諦めたワケじゃないわ。ある程度やられた後に撤退するだけ、戦術的撤退よ」

「諦めてるだろうが! ……もう良い。こっちも協力してやろうと思ったが、お前がそう言うなら私だけでやってやる!!」

 だから、別に諦めてるワケじゃないって言うのに……何をそんなに怒ってるのよ。
 私が及び腰になった事が気に入らないのか、頬をふくらました魔理沙が文と幽香に向かって突撃していく。
 文のヤツがまた牽制として風の弾幕を放つが、魔理沙は掠る弾丸も無視して前進する。
 あーあーもう、無茶しちゃって。一人でやるにしてももうちょっとやり方ってもんがあるでしょうが。
 本当に、不器用と言うか、負けず嫌いと言うか。
 
「覚悟しな! 今度はこっちの番だぜ!!」

「あら、そう上手く行くかしら」

 ダメージを気にせず突撃してくる魔理沙に、幽香が真正面から勝負を挑んでくる。
 純粋な腕力勝負では勝てないと悟ったか、彼女は激突の直前にスペルカードを発動させた。



 ―――――――魔符「スターダストレヴァリエ」



 箒と共に星の魔法を纏い、一筋の彗星と化す魔理沙。
 迫りくる風の弾幕を全て薙ぎ払って、彼女は勢い良く幽香にぶつかっていった。
 ――だが、数メートル程進んだ所で魔理沙の動きは止まってしまう。
 風見幽香が、力押しで彼女の突撃を押し留めたのだ。
 肉を切らせて骨を断つか、無茶な真似を。
 けれど、結構なダメージを受けた上でも本気で喜悦の笑みを浮かべられる、その根性には恐れ入るわ。真似する気は無いけど。

「く、なんつー馬鹿力だっ!」

「そうじゃないわ、貴女が貧弱なのよ」

「はん、お前から見りゃ誰だってヒンソーだろうぜ」

「負け惜しみにしても捻りが無いわね。とりあえず吹き飛んでなさい」

「―――っ!」

 魔理沙の鼻先に、幽香の傘の先端が突き付けられた。
 そして、同時に幽香の手に握られるスペルカード。
 ……まったくもう、これだからあの無鉄砲は。
 力押しで行くにしても、せめて多少なりとも勝ち目のある勝負を挑みなさいよ。

「おっと、手出しはさせませんよ!」

「ふん、甘いわ」

「あややぁーっ!?」

 割り込んできた文を踏み台にして、全速力で二人の所まで‘跳んで’いく。
 傘先に集中する妖力の光。それが彼女へ放たれる前に、私は魔理沙を思いっきり蹴飛ばした。

「邪魔っ!」

「ぐぁっ!? 霊夢テメェ!?」

 さすがに想定していなかったのか、不安定な片手で掴んでいたのが悪かったのか、幽香はあっさりと魔理沙を手放す。
 幽香のマスタースパークの有効範囲は、先ほどの一撃で大体把握している。あれだけ吹っ飛べば魔理沙に被害が行く事は無いだろう。
 後は、私がヤツの攻撃を防げば良いだけの事。
 相手の宣誓とほぼ同時に、私も自身のスペルカードを発動させた。



 ―――――――起源「マスタースパーク」



 ―――――――神技「八方鬼縛陣」



 幽香の放つ白い閃光は、八方の陣から生まれた金色の光壁に阻まれ霧散していく。
 魔理沙同様、私程度の――いや、人間程度の力ならば到底耐えきれない‘力’の奔流がどんどん押し寄せてくる。
 だが、それもあくまで真正面から受け止めた時の話だ。
 如何に規模が大きかろうと、力の‘流れ’が決っているのなら――この程度、‘小石’一つでカタがつく。
 押し寄せる光に軋む自らの結界を解除して、私はほんの少しの霊力を込めた御幣をマスタースパークの中に突っ込んだ。
 光と御幣はほんの一瞬だけ拮抗したが、次の瞬間‘光は綺麗に御幣に斬り開かれる’。
 相手の弾幕に、強烈過ぎる流れが有ったからこそ出来た芸当だ。……やり方は、たった今思いついたんだけどね。
 そのうちの一つは文に向かったが――まぁ、これはどうでも良いだろう。どうせ文なら避けるだろうし。

「やれやれ、これでこの御幣も使い物にならなくなったわね。後で霖之助さんに代わりを作って貰わないと」

 スペルカードの終了と同時に、突き出した御幣が燃え尽きた。
 幽香は苦々しげに舌打ちしながら距離を取り、文もそれに追随する……と言うか、飛び火した文句を言いに行ったようだ。
 そして、私の隣にはもっと渋い顔をした魔理沙が。
 ……結果的に、仕切り直しになっただけか。

「――――なんだよ、とっとと負けるつもりじゃなかったのか?」

「博麗の巫女としてはね、妖怪に苛められてる人間を見捨てるわけにはいかないの。お賽銭が減るでしょ」

「はん、元々無いもんが減るワケ無いだろうが」

「……その様子だと、やっぱり引くつもりは無いみたいね」

「当たり前だぜ。天下無敵の魔法使いである魔理沙さんはな、絶対に負けないんだ――絶対に、負けられないんだよ」

 それは、『普通』でしか無い魔法使いのたった一つの矜持であり、魔理沙が魔理沙であるための深い決意の表れなのだろう。
 正直な所、私にはこれっぽっちも理解出来ないが。
 意地っ張りなんて定義をとっくに通り越したコイツの意志の強さを、私は好敵手として羨ましく思っているのだろう。……多分。

「なら、私も最後まで付き合おうかしら。『勝てそう』な気もしてきた事だし」

「なんだ、ようやく自分の間違いに気付いたのか?」

「……間違い?」

「…………たまにだが、お前とは一生分かり合えないんじゃないかと思う事があるぜ」

 まぁ、そう思うのなら出来ないんじゃないの? 私はどっちでも良いけど。
 そうやってこちらが軽口の応酬を交わしている間に、あちらも文句の言い合いを終えたらしい。
 憤りを全てぶつけてやらんと言わんばかりの八つ当たりな笑顔で、二人はそれぞれスペルカードを構える。
 ――だが、彼女達がそのスペカを発動する事は無かった。





 昼夜が入れ替わったのかと思う程の眩い光が、魔法の森から放たれたからだ。





「お、おいおい、なんなんだよこれはっ!」

「――ひょっとして、幽香さん」
 
「……ええ。ウチの‘うっかり屋’が、何かやらかした様ね」

 手で光を遮りながら、魔法の森の様子を窺う。
 ただ眩しいだけの輝きの奥には、異常とも言える量の弾幕が蠢いていた。



 
 ――紫のヤツ、一体何をやったのかしら? 
 


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