あれから本部の色々な場所を黄猿と回り二人で悪戯をした。
被害者には悪いが天竜人と大将の二人に文句を言えなかっただろう、てか基本的には誰がやったかわからないようにした。
例えば寝ている中将の腹の上にケチャップをかけておいたり。
また、他の中将の部屋からお茶と煎餅を盗ってきて参謀のお婆さんと三人でお茶を飲んで仲良くなったりした。
そしたらお茶を飲んでる時に本部中に響く声で
「なんじゃこりゃ~~~~~~~!!!」
って聞こえた。
そんなこんなで訓練場に着いたんだが……
第九話
結果的に訓練は無理と判断した。
訓練場に入っただけだ他の訓練兵達が動揺して訓練にならなかった。
この上一緒に訓練させてくれというのは難しいだろう。
訓練内容から見ると全部が全部凄い人という訳もなく今やっている方が相手のレベルも高く此処でやる必要はないだろう……例外で動揺もなくやっている人もいが、タバコ吸いながら訓練しちゃダメだろ。
そんな事を考えながら訓練を見ていたら急に子電伝虫が鳴りだした。
「おー…こちらぁ黄猿ぅー、何か御用かねぇ~……もしもし……あれぇ~おっかしいねぇ~~返事がないねぇ~~」
「あのさ黄猿それ黒電伝虫だけど…そっちのじゃない?」
「あー…こっちか……こちらぁボルサリーノ……」
「黄猿のオジキやっとでたのか。」
「おーー……戦桃丸君。」
「おーじゃねえだろ、また黒電伝虫に話しかけてたんじゃねえだろうな!!」
「話しかけてましたよ。」
「誰だ?今の声オジキ誰かいるのか?」
「おー…丁度人を案内していてねぇ~。」
「大将が案内を任されるなんてどんなやつなんだ?」
「いやぁ……ちょっと天竜人をねぇ~。」
「!!!天竜人!!そいつはまた厄介なものを押しつけられたな。」
「いやぁ…それがねぇ…話してみると意外といい子でねぇ~、仲良くなったんだよぉ~。」
どうも会話の相手はあの戦桃丸のようだ、俺は話してみたくなって黄猿に頼んでみると電伝虫を俺に渡してくれた。
「もしもし、初めましてシュバルツです。それと普通に話してくれてかまいませんよ。」
「そうか、わいは戦桃丸世界一ガードの固い男だ。したがって世界一口の固い男だ。」
「そうですか。」
「あっさりか!お前は世界一スルーの上手い男だな!!」
「ところで黄猿に何か用があるんですか?」
「さっき重要な報告書が上がってきたんで黄猿のオジキに見てもらおうと思ってな。」
「そうなんですか…てか普通にばらしましたね機密とかじゃないんですか?」
「あ……今のは質問に答えんたんじゃねえぜ、黄猿のオジキに報告したんだぜ。」
「そうですか。黄猿、俺にかまわずに行っていいよ。」
「そうかい…すまないねぇ~。」
黄猿はそういって近くの海兵に俺をまかせて行ってしまった……歌いながら
「ああ~あああああ~あ、ああ~あああああ~」
どうやらえらくお気に召したようだ。
それで俺の面倒をまかされた人はあの黒檻のヒナだった。
まだ能力者じゃあ無いらしい、当然だな…”オリオリの実”は家にあるし、最近集めた4つの内の一つが”オリオリの実”だ、おそらくこのままだと、ヒナの手に渡る事はないだろう。
なんか悪い気がするな……別に欲しい実じゃないし、あげようかな?
その時俺の頭に名案が閃いた。
sideヒナ
どうしよう?
何時も道理に訓練していたら行きなり大将・黄猿が来て私に天竜人の子供を押しつけていった。
これではもう訓練できない……それどころか少しでも粗相をしたらすぐに有罪決定の軍法会議にかけられてしまう。
本当に厄介で面倒だ。
考えているうちに向こうから話しかけてきた。
「どうもはじめましてシュバルツと申します。」
…………はっ!?
「どうかしました?」
「あ…いえ、失礼しました。わたしはヒナ少尉です、ご無礼をお許しください。」
「無礼?無礼とかありましたか?」
「いえ、少々考え事をしておりまして…返事が遅れまして申し訳ありません。」
「そんな事ないですよ、全然気にしな無いで下さい。」
「はっ!ありがとうございます。」
「そんなに硬くならずに、私の方が年下ですし。敬語も不要ですよ。」
「しかし、そういう訳にもいきません。」
「そうですか……」
何やら残念そうにされてしまった。
悪い事をしたような気がする。
しかし、天竜人を見るのは初めてだが聞いていた印象と全然合わない気がするわね。
驚愕よ驚愕、ヒナ驚愕。
「別に私につきっきりでいなくても、勝手に見学させてもらいますので、訓練にもどられても構いませんよ。」
「いえ、これも仕事の内ですのでお気づかいなく。」
「そうですか。」
その後しばらくの沈黙が降りた。
「…………」
どうしよう?
また同じ疑問に逆戻りだ。
だめだ、全然いい考えが浮かばない、この子はいい子みたいだからこのまま何もしなくても問題ないだろうが……
「あの、よかったら俺に稽古付けてくれません?」
「え!?…稽古…ですか?」
「ええ、実は今日此処に来たのも私の師匠になってくれる人を探しに来たんですよ。それで是非ヒナさんにお願いしいと思いまして。」
驚きだ、今日何度目の驚きだろう、それに事何故私に頼むのだろう?
「何故?…と聞いてもよろしいでしょうか?私でなくても貴方のような立場ならもっと強い人を指導に付けてもらえるでしょう?」
何時の間にやらやや敬語が抜けかけていたが向こうも気にしていないので無視することにした。
「あまり強すぎる人にいきなり教えてもらうよりもいいと思いまして。」
「それもそうだけど、ごめんなさい、実は私今伸び悩んでいて出来れば訓練に集中したいの。」
そう私は今まで常にトップを維持してきて周りから優等生と見られてきたが最近伸び悩んできている、別にトップを維持する事に固執する気も無いけど将来の事を考えると少しでも実力をつけておきたい。
本来なら天竜人の頼み事を断れるはずがないが、この子ならわかってくれるんじゃないかと思いつい断ってしまった。
しかし私の考えは次の一言で覆される事となった。
「伸び悩んでいる……じゃあ、どうでしょう?もし引き受けてくださるなら、お礼として我が家にある悪魔の実を差し上げますよ。」
今日は一体何度驚けばいいんだろう?
私は驚愕のから逃げるようにそんなどうでもいい事を考えていた。
sideシュバルツ
「それもそうだけど、ごめんなさい、実は私今伸び悩んでいて出来れば訓練に集中したいの。」
まさに渡りに船これならいける。
「伸び悩んでいる……じゃあ、どうでしょう?もし引き受けてくださるなら、お礼として我が家にある悪魔の実を差し上げますよ。」
物で釣っているから何か嫌な感じがするけれども、後々仲良くなればいいや、別に今も悪い関係な訳じゃないし。
しばらく考えていたようだがやがて決心したようにこちらを向き
「よろしくお願いします。でも加減はしませんよ。」
と了承してくれた。
それから二人で訓練所、内容などを決めてセンゴク元帥にも了解を取り浮かれながら家に帰った。
しかし、そんな気分も吹き飛ぶような、家に帰った俺に予想だにしなかった事態が待っていた……
あとがき
弟に書いてるのがばれたのでアイディアを出すのに協力してもらう事になった。
ちょっと強引にヒナを出しましたが…まあそこら辺はご容赦を。