三年近く捜し続けてようやくレイリーを見つけた俺達、しかしこの凄まじく声のかけづらい雰囲気をどうしたものかと考えながらも後を付けたが、前回同様あっさり見抜かれまた角に消えたレイリーを慌てて捜す俺達だが今回は後ろから声がかけられた。
「私に何か用かな?」
!!?驚いて一斉に振り返った俺達の目の前には当たり前のように佇み不敵な笑みでこちらを見る冥王が居た……パンツ一丁で。
第十四話
あの後事情を説明した俺達はシャッキーの知り合いである事を話、服と飯を奢る事で話を聞いてもらう事になった。
そこで俺達は年単位でレイリーの帰りを待っていた事を伝えた。
「そうかそうか、それはえらく待たせてすまなかったな。」
「いえ、僕が勝手に弟子になりたいと決めて待ってただけですから。」
「うーん…………」
俺の弟子入りに関してレイリーはしばらく考えた後
「よかろう、私は君を弟子にするとしよう。」
と意外とあっさりと弟子入りを認めてくれた。
sideレイリー
(捨てる神あらば拾う神ありとは本当のようだな……最も服は自分で賭けたんだが。)
服を買ってくれた子達が食事まで奢ってくれると言うもんでついてきてしまった。
まあシャッキーの知り合いらしいし今日はまだ何も食べてないうえ食事代も賭けてしまったため次の予定もたってない、ここは有り難くご馳走になるとするか。
「うーん…………」
食事をしながら話を聞くどうやら私の手配書をみて弟子入りしに来たらしい、その為に何年も待っていたとか。
別に海賊に成りたいわけではないらしいが……
さてどうするか、しばらく遊ぶ金もないし丁度シャッキーの所にもどってしばらく大人しく仕事をしていようと思ったところだ。
鍛えても構いわしないが…まあ潰れればそれはそれまでだろう。
見たところ少しは鍛えてあるみたいだしな。
なにより
(ロジャーが火をつけた新しい時代、ただ成り行きを見守るだけでなくその時代に生きる者を自分で育てるのも悪くないかもしれんな。)
「よかろう、私は君を弟子にするとしよう。」
「本当ですか!?」
「ああ、鍛えた力をどう使おうとも何も言う気はないが、甘やかしはしないし、潰れたらそれ以上は埋めるくらいしかせんぞ。」
「はい!頑張ります!!」
元気な返事とそれを祝福する女の子達の声を聞きつつ食事を再開する。
(弟子か……そお言えば正式にそんなものを採るのは初めてだな。)
そう考えると今まで無かった状況に、久しく感じる事の無かった高揚感が少しずつ出てきた。
年甲斐もなくわくわくしてきた、これ程わくわくしたのはいつ以来だろう?
……おそらく最後にシャボンディパークに行った時以来だろう。
sideシュバルツ
埋めるとかなんとか怪しい単語を聞いたが気がしたがここはあえて気がつかない振りをしよう。
「それでは私はこれで帰るとしようかな、暫くはシャッキーのバーに居るから都合がついたら来なさい。」
料理を食べ終わったレイリーが立ち上がりながら言ってきた
「それじゃあ明日から通ってもいいですか?」
「君らの都合がよければ何時でも来なさい。」
「はい、ではさようなら。」
「うむ、……そう言えば昔シャボンディパークの帰り道にコソコソついて来た子供達が居たが…」
「あ、それ多分僕達です、やっぱり気づいてたんですね。」
「やはりそうか、シャボンディパークを出たところからついてくる子供達が居たので何かと思いつつも撒いた記憶があってな。」
(出たところからじゃなくてパーク内でも二時間くらいつけてたんだけどな……)
どうやらパーク内では浮かれすぎて気づいていなかったようだ。
海軍も冥王を打ち取りたいならシャボンディパークで襲撃すれば成功してたかもな……ダメだガープとかも一緒にはしゃいでそうな気がする。
そうな事を考えながらもレイリーと別れて俺達は帰路に着いた。
「よかったな、了承を貰えて。」
「そうだね、明日からまた忙しくなりそうだ。」
強くなった自分を思い描いたが、そんな事を考えた俺は次の日からそんな事を考える余裕は一切なくなった。
次の日
「こんにちは、シャッキー、レイリーさん、今日からよろしくお願いします。」
「いらっしゃい、よかったわね弟子入りが認められて、これから大変だろうけど頑張ってね。」
「おお、来たか。堅苦しい敬語は不要だ、しかし…そうだな雰囲気を出すために師匠とでも呼んでもらうかな。」
「はい、師匠お願いします。」
「わははは、自分で言っといて何だが照れくさいな。」
などと全然照れてもいない様子で話していたが急に真面目な表情になり
「一応師匠として鍛えると約束したが、私は弟子というものは初めてでなやり過ぎて壊してしまうかもしれんからそこら辺は覚悟していてくれ、別に拘束する気はない辞めたくなれば何時でも辞めればいいが、辞めない限りは文句を一々聞く気はないからそのつもりで。」
「はい、解りました。」
言い回しにやや怖い表現があり、しかも真顔で言われた事もあり正直躊躇しかけたがそんなことは顔に出さずに言いきれた。
「よし、覚悟があるならもう言う事はない、では始めるとしようか。」
こうして俺の地獄の日々は始まった。
あとがき
今回は色々あって短いorz
あと色々と修正したことすまないと思っている。
前の作品を修正したせいでもしかしたら文がおかしいかしれないがもしあったら感想掲示板までよろしく。