1
―――惨劇の現場
「……た、たんぽぽ?」
蒲公英の叫びが届いたのか、一刀がゆっくりと目を開いた。
「ご主人様しっかりして! 誰にやられたの? 董卓!?」
「は、犯人は……」
「犯人は!?」
「犯人はS……」
そこまで言って一刀はまたガクリと意識を失った。
「”えす”? えすって何? 誰なのご主人様~!!」
恐らくドラマや漫画などでよく血文字で表現される犯人のイニシャルを言ったのだろう。この時代で伝わるわけがないが。
それ以前に文字数同じなのだから”翠(スイ)”でいいんじゃ?
と、この事実を後に知った一部の者は思ったが、それだけ一刀がボロボロだった。又は意外と余裕あったんじゃ?
の2派に意見が分かれており、当人が何かしらトラウマを抱えてしまったらしく、この質問をされると、頭を抱えながら
『エロエロ魔人でスミマセン、ごめんなさい、でもけっして浮気なんて……口ごたえして申し訳ありませんでした……』
と、ブツブツと呟きながら数時間落ち込む為、真実は不明である。
ちなみに董卓が聞いた『……け……て……』は『けっして浮気なんて』の頭と最後、”け” と ”て” である(え~)
パッと見は派手だけど呼吸も落ち着いてる。大丈夫だ……意識を失った一刀を膝枕していた蒲公英は、ホッと溜息をついた後、
一刀に付着している血がまだ温かく、乾いてもいない事に気付く。そして自分がこの部屋に駆けつける最中には誰とも遭遇してい
ない。そして血の匂いが立ち込める=密室。
犯人はここにいるぞーっ!!(ジャカジャン!!)
馬岱はいつ襲われても抵抗できるように後ろ手に愛槍影閃をそっと握り締め警戒する。
室内を見回す。容疑者は3人。
一人はヒラヒラした服を着た儚げな美少女。気を失っていた。
一人は同じ服を着た眼鏡の美少女。まるで魂が抜かれたように生気のない顔をしている。
最後はお姉様。両手の拳に血を滴らせ、蒲公英が目を向けるとサッと眼をそらしていた。
犯人ははたして!?
……
「…………お姉様、まさか……?」
「ち、違うぞたんぽぽ!!」
「……違うって何が?」
「☆□※@▽○∀っ!?……いやご主人様をボコボコに殴ったのはあたしじゃなくてだな……」
「……なんで殴られたって解ったのお姉様?」
「はっ……★□△○×っ!?」
「お姉様!!」
馬超はガクリと膝をつき『……あたしがやりました』と、歴史からは抹消されることになる北郷一刀密室暴行事件の
犯行を自供した。そして名探偵馬岱は犯人の意外な動機を知る事になる。
「ご主人様が酒池肉林しててムカついたからぶん殴った~!?」
……意外でもなんでもなかった。
……ああもう、お姉様は全くもう!!
食う、寝る、勝負する! くらいしか趣味の無いお姉様が(酷い言い様だ:いやホントはけっこー女の子趣味隠してるの
知ってるけど)夜も眠れず、ご飯も喉を通らずの心配を続けてたクセに、その気持ちのまま泣いて抱きつけば
ご主人様だってイチコロだったろうに全くもう!!
この愛すべき姉はどんだけ不器用なのかと……誰にやられた? と聞かれたら何と答えればいいのか?
とゆーか助けに来た味方にやられるっていったい!? 現状最年少の馬岱がどう言い訳しようかと頭を悩ませつつ、
とりあえず行動指針を決めようと意識を切り替えた。
「兎に角、ご主人様をお医者様に見せないと……」
「そ、そうだな」
「あ、そこのご主人様の愛人の人も一緒に来る?」
「ボク達は愛人じゃないわよ!!」
先程放心していた眼鏡をかけていた少女が予想外に元気な声で答えた。
「あんた達が馬騰軍の馬超と馬岱ね? ここを出る前にボク達の話を聞いて欲しいの! ……ホントはそこで
死んでる(死んでません)ち●こに説明させるつもりだったけどしかたないわ。ほら月も起きて!」
そして眼鏡の少女から語られる彼女達の正体、洛陽の真実、反董卓連合軍の欺瞞。
儚げな少女から語られる北郷一刀の物凄く誇張された活躍。
「……お姉様、やっちゃったね」
「うわああ……言わないでくれたんぽぽ!」
馬超は頭を抱え、首をブンブンとふりまわした。
「でもこの人が董卓なんて……そういわれても全然解んないよ」
「……そうだな。とはいえ何て呼べばいいんだ?」
馬超が癖なのだろう、両手を腰にあてて片目を閉じつつ二人に尋ねた。
「この子は月、ボクは詠。あんた達に真名を預けるわ」
董卓と賈駆は一度頷き合った後答えた。しかし董卓に繋いだ賈駆の手は微かに震えていた。
「解った。あたしは知ってるみたいだが西涼太守馬騰の娘馬超、真名は翠」
「たんぽぽは馬岱、真名はたんぽぽ! よろしくね」
そう返された賈駆は思わず目をパチクリとさせた。
「ん? なんだよ?」
「だって真名って……信じていいの? ボク達を引き出せば馬騰軍の功績は凄い事になるのよ!!」
策士として絶対に言うべき事ではなかった。真名を名乗った事だってもはや字も使えない事、偽名を使うリスク、
本来の使い方では絶対無いがある意味恭順と情を期待した部分が大きかった。
頼りにする筈だった一刀は全く頼りにならない状況で、初対面の馬超と馬岱を信じるしか手がなかった。
ところが馬超と馬岱はあっさりと自身の真名を名乗り、あげくにこやかに挨拶を返してきたのだ。
「何バカなこと言ってんだ? 真名を返すのは当たり前だし、月も詠も全然悪くないだろ?」
「そーそー、どーせ帰り道なんだからたんぽぽ達が長安まで連れてってあげるって」
このボクがバカ!? どっちがよ!! こんなおいしい功績がぶら下がってるのをほおっておけるほうが変なのよ。
「大丈夫だよ詠ちゃん、だって二人はご主人様のお友達なんだよ」
ニッコリと微笑みかける月。
この時、明敏な賈駆の頭脳が動き出し、月をこの国の王とせずとも平穏に暮らせる方策への道しるべをはじき出す。
後にこの時賈駆が思い描いた計略は大陸の図式を大きく塗り替える事になる。
詠の震えは止まっていた。
「じゃあ行こうか! グズグズしてたらご主人様死んじゃうし♪……ってご主人様の事忘れてた!?」
「「あッ!?」」
2
馬超一行(馬超、馬岱、董卓、賈駆、一刀を背に乗せた麒麟)は洛陽の中央通りを正門に向かって歩いていた。
一刀を背負い、館を出た時外で待っていた麒麟が一刀の姿を見て一瞬ドン引きしたのは気のせいだと思う。
「あれ? なんだかおいしそうないい匂い♪」
「ああ、炊き出しやってるみたいだな……ってあれ桃香さま?」
大通りに面した広場で劉備軍が洛陽の民の為に炊き出しを行っていたらしい。馬超達に気付いた劉備が配膳を
部下に任せて駆け寄ってきた。
「翠ちゃんたんぽぽちゃん! ご主人様は見つかったの!?……って何でお馬さんに粗大ゴミ乗せてるの?」
「いやその……えっと……」
「!? ご主人様!! そんな……酷い」
粗大ゴミの正体に気付いた桃香が一刀の頭を抱きしめ咽び泣いた。
「あの~桃香さま……実は……」
普段から明るい笑みを絶やさない馬岱が何とも形容しがたい表情で事情を説明しようとすると、桃香はそれを遮り叫んだ。
「董卓さん! 董卓さんがやったんですね!!」
「へ?」
「噂は本当だったなんて、洛陽の人を苦しめるだけじゃなくてご主人様にこんな酷い拷問……董卓さん、なんて悪逆非道な!」
「ちょ、ちょと!! 月はそん……ムグッ!!」
「詠ちゃんダメ!」
たまらず叫びそうになった賈駆の口を塞ぐ董卓。
配給を受けていた人々がこの騒動に気付き、馬超達にゾロゾロと近づいていた。
『うわぁ……酷ェ、やっぱり董卓ってのは酷い奴だったのか』
『捕虜を拷問して楽しんでたって噂だったけど、こりゃ酷い……』
『コイツ見た事あるぞ? 確か張遼将軍に裸で市中引き回しされてた奴だ! あの後こんな目に……可哀想になぁ』
『噂じゃ逆らう者を焼き払って、女官を汚しまくったってのもやっぱり……』
『友達の友達に聞いたんだが、皇帝の墓暴いてたってよ』
『イトコから聞いたんだけどイトコの奥さん董卓に誘拐されて一家全員殺されたってさ』
全くのデマであり、最後など『じゃあどうやってイトコから話聞いたんだよ!?』というような話だが
(よりによって霞のだけ本当)
全く意図せず偽の生き証人となった北郷一刀の存在の為、董卓の悪行は真実であったとされ、
後の歴史書に記されることになる。
結果、羌族に対しても挨拶にくれば肉をもてなし歓迎し、兵を大事にし、機知に富み、士卒の気持ちがわかる立派な
将軍であったが後に暴虐の限りを尽くした悪党になるというわけのわからない人物となり、後世の歴史家を大いに悩ませる。
「と、桃香さま、ご主人様を医者に見せないといけないから!」
賈駆のチクチクと刺さる視線に耐えつつ、微妙な顔で馬超が劉備に言葉をかけた。
「あ、そうだね。あの人なら治せるよきっと! さっき私の兵士さん達何人か見てもらって、馬騰軍陣地に戻ってったよ」
「ありがとう桃香さま。それじゃ」
色んな意味でその場にとどまりたくない馬超一行は『後でお見舞いに行くね~』という劉備の声を聞きながら
そそくさと正門に向かった。
3
周瑜より密命を受けていた甘寧は、孫策軍中核のメンバーが洛陽の町外れの路地にある寂れた井戸に集まっている
事を知り、そちらに合流、周瑜の姿を見かけ跪いた。
「公謹殿」
「興覇か、首尾は?」
「こちらに。ところで何故ここに?」
甘寧は台帳と地図を周瑜に渡した。
「明命がこの古井戸で何か見つけたらしい……出てきたぞ」
古井戸から周泰がまるで猫のようにひょっこりと顔を出し、巾着袋のような物を手に持ってあがってきた。
「井戸にこんなものがありました!」
「何これ? うっすら光をはなてるみたいだけど。ん……よっと」
『ごくろうさま』と一声かけて巾着袋を受け取った孫策は紐を解き、絶句する。
「小さな……印鑑? 違う、これ……玉璽っ!?」
「なにっ!?……本物だ。これはとんでもないものを拾ったな。しかし何故こんな所に?」
「冥琳様、あの……」
他の者に聞こえない距離で周泰が周瑜に耳打ちした。
「おお、明命、お前が見つけたんだったな。よくやってくれた」
「ちょっと違うんです。実は袁紹より前に洛陽に進入した時、この路地から城に向かって走る馬騰軍軍師の北郷一刀を
見かけて、気になったので路地に近づいたら光る古井戸を見つけたんです」
「!!」
この光る古井戸が他の諸侯に発見されなかった理由はわかった。しかし!
またもや北郷一刀!? 何故こうもその名が出てくる? ……いや、最初からこれが狙いで張遼に近づいたのでは?
であれば董卓と密通していた? 又はこの玉璽を回収し天の御使いの名と共に皇帝を自称する気であったか?
「その北郷ですが、先程ボロ雑巾のような姿になって馬超に回収されていました」
甘寧の報告で更に謎が膨らむ……単純に玉璽泥棒として拷問にかけられたと思ってよいものか?
それとも我々が玉璽を発見した事さえ天の御使いの手のひらの上の出来事ではないのか?
「天佑ね、これは……天の御使いの狙いなんて関係ないわよ。見つけたのは私。そうでしょう冥琳?」
周瑜の悩みを孫策は一言で吹き飛ばした。そう虎牢関を落としたのと同じ、玉璽を見つけ、手にしたのは我等孫呉!!
「ええ、その通りだわ雪蓮。この天佑、存分に利用させてもらおう……」
ならばやることは虎牢関の時と同じ事をするだけ……
4
―――馬騰軍陣地
「げ・ん・き・に・なれぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」
天幕に稲妻が走った!
なんで稲妻!?……そんな疑問など些細な事だといわんばかりに、ボロボロだった北郷一刀の姿は瞬く間に綺麗になり
(何故か服も!?)まるでただ眠っているだけな状態になっていた。
「…………病魔、退散!」
うそだあ……と思ったが大切なのはそこではない。馬岱はこの謎の針医者に容態を聞いた。
「どうなの? ご主人様は助かるの?」
「助かる? 何を言ってるんだ。最初から命に別状なんてなかったぞ?」
「えええ~!?」
「パッと見は酷そうに見えるが手加減されていたな。最初から全治3日といった所だったが今の治療で明日には元気に
なってるだろう」
『ほらほら、どうだたんぽぽ!』とお姉様がチョットほっとした顔で言ってたけど睨みつけて黙らせる。
「だって、月も詠も見たでしょう?」
「あの……私気絶しちゃったから……そもそもなんでご主人様が怪我してたのかもよく解らなくて……」
「実はボクも……意識が混乱してて、翠が部屋に現れた所までは覚えてるんだけど……」
この人達恐怖で記憶が飛んじゃってるよ~!!??
お姉様を怖がらずよく付いてきたなと思ったらそういうことだったのかと。
「じゃ、じゃああの部屋覚えてるでしょ? 部屋中が血で染まってたよね?」
『……?』そうだっけ? という表情で返される。あまつさえ『部屋中が血で染まったら出血多量で死んじゃうんじゃ?』と
酷く常識的な意見が出る始末だった。そりゃそーだけど!!
あれ? でもたんぽぽも後から見ただけで実際にお姉様が殴ってる所を見たわけじゃ? いやだってご主人様が
犯人は”えす”だって……あれ? 犯人はお姉様なのに”えす”??
「あれー?」
たんぽぽは頭を抱えてうーんうーんと唸りだした。
見かねた医者に『なんだったら診ようか?』と声をかけられ『たんぽぽの方が病人扱い!?』とショックを受け
天幕を飛び出した。
『あれ?』目の前で黄金の蝶が横切った……気がした。『たんぽぽの気のせいだったのかなあ?』
何故かそんな風に思い、呆然と空を眺めた。
そう、真実はひぐらしだけが知っている。(※気にしないでください)
「じゃあ俺はもう行こう」
「色々助かったよ」
「礼なら黄忠さんに言ってくれ。旅費として金まで預かったからな。しかし、洛陽の人々が元気でよかった。董卓の暴政
ってのは真っ赤な嘘だったんだな」
「えッ?」
董卓が思わず声をあげてしまう。
「どうした? あの噂は嘘だと思う、なぜなら洛陽の人々は別に怪我人も病人も他の街と変わらない程度しかいなかった
からな。戦場になった洛陽でそれだ、たいした治世だったんだろう。それじゃ」
気にしないといったら嘘になる。ほんの少しだけ、今の言葉で華佗は董卓と賈駆の心を治療し、名医華佗は
爽やかに去って行った。
なんでも漢中で黄巾党と戦っていた劉障軍と偶然知り合い、そこで恐らく多くの怪我人が出るであろう洛陽へ
行って欲しいと黄忠が馬超と北郷への紹介状と旅費を渡してくれたらしい。
その手紙には連合軍に参加しなかった事に劉障配下の武将達は歯がゆい思いをしているとも書いてあった。
ちなみに衰弱しかかった馬超を治療したのも華佗である。
『お姉様ならご主人様と会えるって思っただけで元気になったかと思ったよ』『あたしゃ単細胞か!』
との会話があったと聞くが真偽は不明である。
5
目覚めると天幕の天井があった。
『……あっれぇ? どこだここ?』と周りを見る。翠が椅子に腰掛け、頭と腕を簡易寝台の端に乗せて眠っていた。
「うう……ご主人様、ごめん…………」
いきなり謝罪とかどんな寝言?
「?………………ああッ!!」
「うわあっ!? なんだあッ?……ってご主人様!? よかった気が付いたんだな!」
「……」
「うっ、なんだよご主人様そのジト目は?」
ほほぅ? 一刀は翠をからかってやることに決めた。
「君誰?」
「ななっ、なっ、なに変なこと言ってんだよっ! あたしは翠って解ってんだろ?」
くくっ、焦ってる焦ってる♪
「……翠さん? 俺は……誰だっけ? 頭が痛くて思い出せない」
「なっ……★□△○×っ!? そんな、華佗は大丈夫だって……違う、あたしが殴ったせいで……」
白状したな……んじゃそろそろ許してあげ……『うおっ!?』
突然抱きつかれ思わず声を漏らす。
「ごめん、ごめんなさいご主人様! ご主人様は悪くないのに、あた……あたしがバカなせいで……うわああん」
ちょーッ!! やり過ぎた? 凄い泣いてるんですけどー!? しまった軽い仕返しのつもりだったのに……
『ごめん嘘♪』……駄目だまた殺される……考えろ、考えるんだそう『おっぱ……』いや違う、俺は軍師!
こんな時こそクールに『おっぱい柔らか……』そうおっぱいにクール……違うし!?
駄目だ、抱きついてる翠の胸が気持ちよくて全然集中出来ない! 相変わらずいい匂いするし!!
なんだか懐かしい……翠と初めて会ったのもベッドの上だったなー。あの時も……殴られてるし!
その時、ふと天啓が閃く。『今ならHな事出来るんじゃ?』そう、これは仕返しの一環、失敗してもそれほど
酷い目には会わないのでは? 天啓と言う名の悪魔の囁きに一刀は溺れた。
「翠さん、何か思い出せそうなんだ、手伝ってくれないか?」
「ホントかご主人様!? 分かった何でもする!!」
「ありがとう翠! それじゃスカートをめくってみてくれ」
「分かった、スカートをめくればいいんだな……って何でだよ!!」
すこぶる爽やかな一刀の表情に騙され当然のようにスカートに手をかけてから翠はようやくやっている事のおかしさに気付いた。
「(引っかからなかったか)そうか、うん変だもんな。ごめん本当に何か思い出せそうだったんだけど……翠がそこまで
協力してくれる理由なんてないもんな」
「うぅ~……分かったよ!」
「うん、しょうがな……え、分かったの?」
翠は羞恥で真っ赤になりながらも短いスカートの裾を両手で摘み、下着が見えるギリギリまで捲り上げた。
白い太ももがあらわになり、翠の表情とあいまって恐ろしいほどの嗜虐心をそそられる結果となった。
「な、なにか思い出したのかよご主人様?」
「うん、もう少し、もう少しで見えそうだからもうチョットスカートをあげてくれ」
「なっ……★□△○×っ!? 見えるって何だよ! 記憶を思い出してるんじゃないのかよ!!」
「ああうん、いい間違えた。もう少しで思い出しそうだからスカートをもっとあげてくれ」
「だぁ~~~~っ! もう勝手にしろッ!」
スカートを更に捲り上げる。緑の可愛らしい下着が一刀の目の前にあらわになった。
「おおっ!」
「なっ……ご主人様顔近すぎッ! 息がかかって……ひゃうッ!!…………や、やめ……」
絶対ワザとだろ! といいたくなるような声をあげられ、一刀はもう殆どスカートの中に顔を突っ込んでいるような
言い訳できないような状態であった。
……そう、言い訳できない姿。
「お姉様、そろそろこうた……い……」
いつもの家庭用向けブロックが発動!!
天幕に現れた蒲公英が絶句し、詠がゴミを見るような目を一刀に向け、月が持っていた水の入った容器を落とし、
ガシャンと天幕に音が響いた……その音はまるで立っていたフラグがバキ、ボキ、ペキとへし折れたようにも聞こえた。
「ほら見たでしょ月! コイツはほんとにどうしようもないち●こなんだって!」
「ご主人様、目が覚めてよかったです……けど」
「たんぽぽ、お姉様がご主人様を殴った気持ち少し分かったかも」
「だぁ~~~~っ! 違う! これはご主人様が……」
「違うんだ月! これは翠をちょっとからかってて……」
「ん? ちょっと待てご主人様、今何て言った?」
しまった!!
「ってゆうか、なんで月にだけ言い訳してんだ?」
「いや決して深い意味は……いやまずいって、俺確か怪我してるんじゃないかと?」
「大丈夫、華佗が治したから」
誰それ? ありがたいけど今の状況的にある意味困るんですがッ!
そして惨劇は繰り返される。
何故繰り返されるのか? 誰かこの謎を解いてください。それだけが私の望みです。
by北郷一刀
(あとがき)
まさか今回はH注意とか書かなきゃいけないんだろうか? と本気で心配してしまうんですが(汗:ふざけてるわけでなく)
蒲公英の出番少ないよなー主役にしたいなー。ここにいるぞ!とかいつ使えるんだよ?決め台詞とか難しいよ。
決め台詞って言えば『じっちゃんの~』『真実はいつも~』とか探偵物だよなー……犯人はここにいるぞ!(ジャカジャン!)
……使い方間違ってるケドいける……か? 探偵かーやっぱり惨劇に挑むべきだよなー、うわ惨劇シーン面白いかも?
ガリガリ書けるし、董卓ネタも入れられるし、人物だすとすぐバレるからどっちとも取れる伏線入れとこう(華佗)。
笑ってくれると嬉しいなーwんで解決編が思いっきりくだらないとなおいいかも?
上記程度の事を考えて15話を仕上げました。ちなみに16話書き上げた上でここにいるぞ滑ってるなー(汗)と
分かってるのでツッコミはいりません(苦笑)
それがまさかあんな結果になってしまうとは申し訳ありませんでした。
15話の最後に『次回惨劇に挑め!』とか一文入れておけばまた違う結果になったやもですが、あそこで
引くほうが興味でるだろ?という私の思い違いでした。
あとHシーンは完全に私の趣味です!趣向です!性癖です! 変態? ええそうですとも、あーっはっはっは!
いえ冗談ですけど(え~)
あとがきくらいは正直に書きますので~(つまり性癖を認めると?)
ひぐらしうみねこはこれっくらいはふざけて入れるSSです(うう……もうこういうのいちいちかきたくないなー)
また予定通りいかなかった。あと1話で終わるのか?下手したら2話で1部終了です(2部構成)
そして群雄割拠になります(今もですが)いつ、隣で笑ってたキャラが退場になるかも?です。だからといって
今回は●●が退場します。読みたくない方は~なんて書けないのです。今回は配慮不足が原因なので
次元は違うのですがそれさえも嫌だという人はいらっしゃると思います。なのでここでそう宣言させて
貰います。誤解されたくないのですが読み手様を選別してるとかとは全然違うのです。読んで欲しいに
決まっているのですがそんな作品とは思っていなかったと失望されるよりはマシだろうという配慮です。