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No.8075の一覧
[0] 竜は働かない(現実→ファイアーエムブレム)オリ主 憑依 【完結っぽい】[車道](2010/01/10 20:52)
[1] Act.2[車道](2009/09/20 10:54)
[2] 感想をネタに書いてみた番外編[車道](2009/07/07 20:13)
[3] Act.3[車道](2009/04/20 16:18)
[4] Act.4[車道](2009/04/28 20:19)
[5] Act.5[車道](2009/05/05 19:20)
[6] Act.6[車道](2009/05/08 20:14)
[7] Act.7[車道](2009/05/12 18:58)
[8] Act.8[車道](2009/07/07 20:12)
[9] Act.9[車道](2009/07/07 20:11)
[10] Act.10[車道](2009/07/17 20:13)
[11] Act.11[車道](2009/09/20 10:54)
[12] 番外編2[車道](2009/09/22 20:12)
[13] Act.12[車道](2009/10/01 22:15)
[14] Act.13[車道](2009/11/07 20:59)
[15] Act.14 最新話?[車道](2011/07/26 20:07)
[16] Act.18[車道](2010/01/10 19:58)
[17] 始まりと終わり[車道](2010/01/10 20:32)
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[8075] Act.7
Name: 車道◆9aea2a08 ID:555837fb 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/05/12 18:58
 季節は秋。


 王様が死んで一年が経ちました。おかげで小中学生くらいの年齢で父親を亡くし、少年王になったミシェイルは大変な思いをしています。
 そういえば、親と言えば、ミシェイルたちの母親って、どうなってるんだ? 見たことないぞ。

 そんなことを好奇心のままに聞いてみる俺です。なんか、尻尾がムズムズするな?

「母上か……」

 歳不相応な、子供らしくない遠い眼をしたミシェイルは、ため息と共に、過去を語る。




 ミシェイルの母は、貴族ではない。山に住むある部族の出の女である。
 この国には飛竜を手なずけ飼育する術がある。だけど、それは簡単なことではなく、その術を持つ者は重用され王家に嫁入りすることもできた。
 だが、それゆえに飛竜の飼育を任される者には大きな責任が圧し掛かる。万が一にも飛竜を死なせようものなら、その責任は命を持って購わなければならないのだ。
 そして、彼女は飛竜を死なせてしまった。
 実際には、飛竜を死なせたのは彼女ではない。だが、彼女が管理責任者であったのだ。
 そうして、彼女は罪を償わされる。
 野生の飛竜の生息地に連れて行かれた彼女は、そこに放り出され生きたまま貪り食われることで罪を購わされたのだ。




 そうか……、そんな悲しい過去が……。
 って、まんま獣の奏者じゃねえか!

 ていっ、と尻尾を上下に振ると、その先に抱きついていた幼女がふわりと浮き上がる。

「ああ。昔、レッドに教わった話をリスペクトしてみた。本当は、体調を崩して療養に行ってるだけだ」

 いい性格になったなぁ。

「誰かさんの悪影響を受けて育ったんでな」

 むう。誰だ? マチスか?

「そんなはずがあるか!」

 そうだね。プロテインだね。でも、俺がここに住み着いてから結構経つけど、一度も帰ってきてないよね。そんなに具合悪いの?

「というか、レッドが住み着いたからだな。火竜が放し飼いになっている王宮になんか帰りたくないそうだ。こちらとしても、レッドを見て倒れられても困るので帰って来いとはいえん」

 ひどっ!

 いいけどね。べつに。ところで、なんで呼び出されたのかな?
 最近は、ブルーもカーマインもむやみやたらと暴れなくなって、呼び出し喰らう覚えがないんだけどね。俺の手柄じゃないけどね。ブルーはともかく、カーマインは俺に対しても反抗的だから。

 天高く飛ばされ、落ちてくる幼女を頭の上に受け止める。

「うむ。最近、拾ってくる剣や槍が滞ってるようだが、サボってないか?」

 サボるも何も、あれは趣味の範囲だし、無限に落ちてるわけでも、誰かが補充してくれてるわけでもないんだから、拾いつくしたら、それで終わりなのは当然じゃない?
 そもそも、今までに拾ってきた分だって何年もかけて拾い集めたものなわけだし。

「確かに、その通りではあるが……。探索の範囲を広げるわけにはいかないか? 具体的に言うと、ドルーア地方の内部まで」

 無茶言うな。ドルーアなんて野生の火竜やら魔竜やらが生息してる怪獣王国になんか行きたくないわ。小心者なめんな!

「威張って言うことか! あと、魔竜はマムクート以外確認されていない。しかし、困ったな。予定にない収入があったからと調子に乗って新しい村を増やしすぎて国庫に余裕がないんだが」

 切羽詰ってるわけ?

「今はそうでもない。冬から春にかけて作った村からの税も納めてもらったばかりだしな。だが、想定以上にマムクートの移民希望者が多くてな。このままでは、国庫がカラになる日も遠くない」

 ふーん。ドルーアって、そんなに住みにくいのかねぇ?

「レッドと同じ理由だろう。誰も、好き好んで怪獣王国に住みたくはないということだ。ああ、俺には、その気持ちが良く分かる」

 そう言って、ミシェイルが視線を向けた先には、池にうっかり近づいたカラスを一飲みにするブルーや、客の乗ってきた馬に喰らいついているカーマインの姿。
 うん。ゴメン。この王宮、確実に怪獣王国になりつつあるね。俺のせいで。
 けど、金に関してはどうにもならないよ。闘技場にでも行って稼いでくれば?

「一国の代表が、博打に手を出せるわけがないだろう」

 えー? マルス王子は出してたよ。盗賊王子とか不名誉な呼ばれ方する少年だけど。

「知らん!」

 むう。ならば、新しい産業に手を出すというのはどうだろうか?
 聞いた話では、伝説の竜殺しの神剣ファルシオンは、神竜王の角だか牙だかを組み込むことで完成した武器で、ドラゴンキラーはその劣化武器で、同じように竜の角なんかが使われているのだという。
 そして、この国には、現在多くの竜が飼われている。ということは、ドラゴンキラーを量産することが可能なのではないだろうか?

「無理だ」

 そう。無理だ。あれ?

「材料はあっても、作る技術がない。ついでに言えば、角だの牙だのを竜が簡単に取らせてくれると思うか? それともレッドが提供してくれるか?」

 やだよ。痛そうだし怖いよ。

 くいっと、顔を上に向けると頭の上の幼女が、ころんと転がり背中から尻尾にかけて滑り台のように降りていく。

「そういうことだ。特にカーマインに手を出せば食い殺される可能性が高い。レナも怒るだろうしな」

 レナか。そういえば、ミシェイルはレナに結婚を申し仕込んだりするのかね?

「しない。やったら、国を出て行ってしまうんだろう? カーマインを連れて出て行かれたあげく、敵対でもされれば酷いことになるからな」

 そうか。そうだね。でも、それだとジュリアンのフラグが立たなくなるね。哀れなり盗賊。
 いや、そもそもカーマインがいる時点で、レナがサムシアンに捕まるってことがありえないのか。俺がサムシアンでも、あんな怪獣つれた女の子に手を出そうとは思わないわ。

 まあいいや。用事はそれだけ?

「いや、もう一つある。新しく、マケドニアの保護を求めて来ているマムクートがいるんだが、レッドに任せたいんだ」

 俺に? なんでさ? つか、マムクートの村に住んでる人たちと同じでいいんじゃない? なんで、特別扱い? 金でも積まれた?

「違う。特殊な事情があるマムクートなんだ。バヌトゥ、チキという名前に聞き覚えがあるだろう?」

 ああ。アリティア軍のマムクートだね……。って、まさか!?

「ああ。前にレッドが話してくれた物語に出てきた二人と同じ名前だな。本当に、本人たちなのかは俺には判断できないが、もしもの事を考えると暴走したらメディウスを凌駕するとかガーネフに狙われてるとか、流石に俺の手に余る」

 俺の手にだって余りまくるわ! ガトーに頼め! ガトーに!

「できるか! ガトー様は、たまにしかマケドニアを訪れないし、いたらいたで暴走を恐れてあの娘を封印するんだろうが! そんな可愛そうなことを認められるか!」

 むう。青臭いことを。いや、ミシェイルは、まだそういうことを真顔で言える年齢なのか。
 クライマックス近くでは、「たった一人の少女も救えなくて、世界が救えるもんか!!」なんて主人公セリフを言ってもらいたいね。
 てか、その二人は今どうしてるわけ?

 また尻尾に掴まってきた幼女をポンッと飛ばして空中へ、そして落ちてきたところを、また尻尾で弾く。

「どうもこうも、今レッドが尻尾で遊んでやってるのが、そのチキというマムクートなんだが」

 へ? って、おおぅ!!
 尻尾を顔の前に持ってきたら、そこに緑の髪をポニーテイルにした幼女がいましたよ!?
 翼がありますよ。間違いなくマムクートプリンセスですよ。

「まさか気づいてなかったのか? しっかり遊んでやってたくせに」

 いや、あまりにも自然に尻尾に抱きついてきてたんで、いつも通りの対応を……。
 幼女と遊ぶのが日常とか、どんだけ駄目人間なんだろうね。竜だけど。
 しかし、こんな時期にチキと遭遇するとはね。

 イルカかオットセイがボールでやるように、尻尾でポンポン弾いてやると、幼女はキャッキャッと楽しそうに笑ってます。
 や、これ実際は尻尾でやってるんじゃないんだけどね。そう見せかけて、見えざる手を使っています。でないと、一歩間違えれば幼女の圧殺死体ができるからね。そんな恐ろしいことできません。
 でも、子供はちょっとくらい危険な方が喜ぶので、見えざる手のことは秘密です。おかげで子供には大好評、大人に大不評です。

 たしか、チキにはバヌトゥが氷竜神殿から連れ出してくれた後の10年の人生経験しかなくて、精神年齢もそのぐらいなんだっけ。
 でも、それは暗黒戦争が始まった頃の話だから、今の時点だと頭の中は赤ん坊レベルなのかな? 見た目の年齢はミネルバと大して変わらないんだけど。

 そういえば、なんでチキだけ? バヌトゥはどうしたんだ?

「城の一室をあてがって、休んでもらっている。ここに来るまで厳しい旅だったようだし、そんな危険なマムクートにあちこち歩き回られても困るので、二人とも外にでないようにと言い含めてあったんだが」

 一応、部屋の前には見張りも残したんだけど、どうやってかチキだけ抜け出してきたらしい。
 セキュリティ甘いよマケドニア王宮。

「で、この娘をガトーに引き渡すのか?」

 うっ。ミシェイルの冷たい眼が痛い。幼女の無邪気に見上げてくる視線が心に突き刺さる。

 くそ。面倒みりゃいいんだろ、コンチクショウ。





「……レッド」

 なにかな、ミネルバ?
 なんか、眼が怖いよ。

「その子だれ?」

 うん。俺の頭の上にいる幼女のことだね。この子はチキといってね。ミシェイルに言われて俺が面倒を見ることになった幼女だよ。だから苦情は、お兄さんに言おうね。

 って、なんか浮気の現場を押さえられて言い訳してる旦那みたいだね俺。
 あっ、なんかミネルバが頬っぺた膨らませて怒ってる。いつの間にか、拳大の石持ってる。振りかぶった。投げた。俺の顔にヒットした。

「レッドのバカー!!」

 走り去った。

 あれ? 俺が悪いの? 追いかけたほうがいいの? 謝ったほうがいいの?

 そんな俺を、頭の上のチキはニコニコ笑いながら見ています。



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正直なところ、チキのビジュアルはFC版の方が好きです。
幼女は、色気とかない方がいいと思うのです。



歯医者で保険の利く五千円くらいのから、利かない七万くらいかかるのの中から選ぶように言われた。
言われるまま七万の方と答えたが、五千円のにしときゃよかった。次行った時で変更可能だろうか?

なんにしろ歯に関することは、大変です。そりゃナーガもファルシオン一本しかつくらないわけだ。


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