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No.7627の一覧
[0] ガンダムSEED 超宇宙シンデレラ ラクスちゃん![朔](2009/03/29 01:51)
[1] 第1話 転生するするラクスちゃん![朔](2009/03/29 02:14)
[2] 第2話 デビューするラクスちゃん![朔](2009/03/29 01:56)
[3] 第3話 いろいろ考えてるラクスちゃん![朔](2009/03/29 02:05)
[4] 第4話 動き始めたラクスちゃん![朔](2009/03/29 02:10)
[5] 第5話 自然が大好きラクスちゃん![朔](2009/03/29 02:19)
[6] 第6話 友達ができたラクスちゃん![朔](2009/03/29 02:26)
[7] 第7話 依頼をするラクスちゃん![朔](2009/03/29 02:35)
[8] 第8話 決意するラクスちゃん![朔](2009/03/29 02:47)
[9] 第9話 ショッピングに行くラクスちゃん![朔](2009/03/29 03:00)
[10] 第10話 心をこめて歌うラクスちゃん![朔](2009/03/29 03:14)
[11] 第11話 プラントに帰ってきたラクスちゃん![朔](2009/03/29 03:17)
[12] 第12話 化石の前で歌うラクスちゃん![朔](2009/03/29 03:19)
[13] 第13話 偉そうに語るラクスちゃん![朔](2009/03/29 03:20)
[14] 第14話 バルキリーを見に行くラクスちゃん![朔](2009/03/29 03:22)
[15] 第15話 やっぱり歌うラクスちゃん![朔](2009/03/29 03:23)
[16] 第16話 ピンチでも歌うラクスちゃん![朔](2009/03/29 03:27)
[17] 第17話 クールなメイドに挑むラクスちゃん![朔](2009/04/15 00:43)
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[7627] 第14話 バルキリーを見に行くラクスちゃん!
Name: 朔◆12bf4514 ID:52fb8cdc 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/03/29 03:22








 5チャンネルを見てたら電車がマイセンとデートしたらしいよ。


 あ、マイセンって言うのは電車が助けた女の人のこと。送られてきたカップがマイセン製だったみたい。


 そこは違うんだね。でもマイセンも安くはないよ。結構期待できるんじゃないかな。


 
 電車の笑える見た目も気にしない良い娘なんだって。


 まぁ、紋章がなくて髪と瞳が黒かったら大丈夫だよね。

 
 なんで染めないのかな?カラーコンタクトだって付ければいいのに。もしかして気付いてないのかな。周りも面白がって教えてないとか。


 あるかも知れないね。私だってそんなイジリがいのある奴がいたら教えないよ。


 
 電車はオーブに住んでるみたい。直接書いてあるわけじゃないけどデートコースを見てたら分かったんだ。


 なんだかレスが多くなってきた。ここから伝説が始まるんだね。


 5ちゃんもこれでメジャーになるよ。


 あと一つ、面白いスレを見つけたんだ。


 【正直】コーディネーターって【ありえない】って感じのスレ。ブルーコスモスの強硬派の人が立てたみたい。けどさ、私がレスしたら穏健派になりたいって人がいっぱいいたよ。


 みんな欲望に正直だね。ちなみに121が私。


 












 
 ガンダムSEED 超宇宙シンデレラ ラクスちゃん! 第十四話

















 オーブを去ってから一年がたった。だからまたオーブヘ行くよ。


 戦争が始まる前にオーブヘ行くことはもうないかもしれない。運が良ければまた行けるかもしれないけど、運が悪ければ親父に拘束される。


 慰問だとかデコとの婚約だとか。たぶんC.E.69にはもう動けなくなる。


 そこからは家出して作った拠点に行くしかない。


 機体の打ち合わせをしないといけないし、地球でも歌を聞いてほしい。


 最近気付いたんだけどさ、エリカさんてアスハの人じゃないよね。


 何処の人なんだろ。どの氏族とも繋がりがないなんてあるわけないよね。


 モルゲンレーテの主任なんだからつい信用しちゃってどんどん話してるけどさ。

 
 拙いよね。


 サハク家だけは違ってて欲しいなぁ。噂によれば双子の兄弟がいて、俺様体質らしい。


 自分の器の大きさも分かってない馬鹿ならいいんだけど、本物の指導者だったら困るね。


 ウズミさんの意見にも反発してるみたいだし。

 
 サハク家以外だったらまだ話しやすいと思うんだけどな。




 















 オーブの本島、ヤラファス島の空港に着いたよ。今日は先生はいない。護衛の人はいるから一人でとは言えないけど、会話する人がいないと寂しいね。


 カガリには連絡してあるから、迎えに来てくれてるはずなんだ。


 久し振りにカガリと会えるね。カガリは私の嫁。


 


「おーい!ラクス!こっちだ」


「あ、カガリー。久しぶり」



 空港の出口でカガリが大声をあげていた。


 カガリは車で迎えにきてくれていた。黒いBMW。なかなかいい車だね。要人を乗せる車としては意外だけど、むしろ目立たなくて良いかもしれないね。


 どうやら運転しているのはキサカさんみたいだ。マッチョだ。そして色黒。


 なんでいつもランニングを着ているんだろう。この人ランニングか軍服だよね。意味不明だね。






 話もそこそこに車へ乗ってモルゲンレーテへ向かうために港へ向かうよ。今日はまずモルゲンレーテヘ向かう。


 エリカさんにどのくらい進んだか聞いておきたいからね。機体はいよいよ試作品を作るところまで来ていた。


 プラントに遅れること半年。ようやくたどり着いたよ。





「ちゃんと守り石身につけてるのか?」


「うん。ずっと付けてるよ」



 そう言ってハウメアの守り石を胸元から取り出す。この守り石は前から肌身離さずつけているのだ。


 今では付けていないと心細いくらい。


 カガリはそれを聞くと満足したように笑った。いいね、癒される。


 最近は髭か仮面を顔に付けた人としか話してなかったから癒されるよ。


 先生は最近忙しいみたい。


 音楽関係の仕事が入って来たって言ってた。


 結婚しても家事はしないんだから仕事すればいいよね。


 先生のうちにもメイドさんいるし。











 車に揺られること30分。港に着いたよ。


 港からフェリーに乗り、オノゴロ島へ向かう。フェリーで2時間。のんびりと進むよ。


 やっぱりオーブはいいね。自然がいっぱいだよ。


 海の匂いがする。カモメが飛んでいて、海には魚がいることを教えてくれる。


 海では鳥が飛んでいると、その下に魚がいるんだ、多分。


 マグロまた食べたいね。あの店にも行きたい。





「ねー、カガリ。あの店のマスターに『ないよ』って言わせてみたいよね」


「あー、あの店か。誰も聞いたことがないらしいぞ。何を頼んでも出てくるらしい」


「んー、難しいねぇ」


「キサカはあの店に行ったことがあるのか?」



 キサカさんは腕を組みながら頷いた。そして遠くの地平線を見つめながら呟いた。



「ああ、何回も行ってる。諦めろ。あの店には限界がない」


「いや!私は挑戦し続けるぞ!」


「うん。私も付き合うよ」



 
 カガリとまた一つ約束を交わす。こうやって10年後も笑い合えていればいいな。












 オノゴロ島に着いたよ。フェリーから降りて用意してあったらしい車に乗り込む。


 モルゲンレーテの本社へ向かうよ。また車に揺られること20分。ようやくモルゲンレーテに着いた。





 前の様に受付のお姉さんにエリカさんを呼んでもらう。前と同じ人だったからスムーズに会話が進んだ。




 そして10分ほどしてエリカさんがやってきた。


 エレベーターから降りたエリカさんは一年前に見たエリカさんとは変わり果てていた。


 な、なんだかすごい目になってるよ。無理させちゃったのかな。


 髪もボサボサだし、心なしか顔色も悪いみたい。





「・・・・ラクス様。・・・・・・お久しぶりです」


「はい。お久しぶりです。・・・・・・大丈夫ですか?」



 エリカさんは下を向いて笑いだした。怖いよ。

 
 カガリとキサカさんもビックリしてる。

 
 大丈夫なのかな、この人。だんだん壊れて行ってるような気がするよ。ニコ厨だし。


 



「・・・・まぁ、どうぞ。試作機ができそうなところまでです。改良点はまだまだありますけど、メビウスよりも性能は上です。コストもですけど」


「あー、そうですか。ありがとうございます」


「・・・・・おい、ラクス。どんなの注文したんだ。ここまで酷いエリカなんて見たことないぞ」


「うん。無理なものを注文したとは思っていたけどさ。まさかここまで酷くなってるとは思ってなかったよ」


 

 エリカさんの後を付いていきながら、カガリとヒソヒソと話す。オフレコだったし、TV電話は出来るだけ使わないようにしていたんだ。


 他の研究員もこんな感じなのかな。だったら怖すぎるね。


 エリカさんについていき、エレーベーターで地下に降りた。


 エレベーターを降りるとそこには広いフロアがあった。作業着を着た人、白衣を着た人が忙しく走り回っている。


 皆、すごい顔色をしていたけどここまで無理させちゃったのか。


 エリカさんに話を聞いたら歌う事にする。研究費としてお金を出しているから、贈り物もできないし、せめて精神的に楽になればいいんだけど。

 
 


「では、ラクス様。これをご覧ください」


 そう言ってエリカさんは数枚の書類を渡してきた。


「そして、あちらに見えるのが試作1号機です」

 

 そこは実験場だった。外から様子が分からないように、地下にドーム状に建てられ、外の環境を再現しているようだった。

 
 実験場を囲むように、強化ガラスが張り巡らされどこからでも見えるようになっていた。


 モニターってこんなに必要なのかな?コズミック・イラの世界のパソコンは大きすぎるような気がする。


 一つ一つの機具が大きすぎるよね。
 
 
 窓から見下ろしてみると、実験場には一機の戦闘機があった。

 
 フォルムは夢にまでみたファイヤーバルキリー。カラーはまだ塗装前で武骨な灰色だったけど、間違いなくファイヤーバルキリーだった。


 大きさは18mほどだろうか。そう思い、手元にある書類をペラペラとめくる。


 全長 ファイター形態時:18.04m
 全幅 ファイター形態時:14.33m(主翼展開時)
 全高 ファイター形態時:4.08m(主脚含まず)

 
 従来のメビウスよりも大きく、モビルスーツよりも小さい。

 
 重量も19.7トンまで抑えることができた。まだまだ重いけど十分だね。


 この世界基準で考えたら軽過ぎるくらい。どこかにカーボン素材でも使ってるのかな?


 この重さならスピードも出る。


 飛行テストはまだしてないみたい。できればマッハ5は出て欲しいな。最低でもマッハ3。


 西暦時代の戦闘機の性能を大きく超えてないとおかしいよね。


 動力は燃料電池と太陽電池。


 太陽電池もかなり改良されているみたい。よく一年でここまで改良で来たね。


 ここまで改良で来たならビームで充電とかできるんじゃないかな。


 エリカさんに言ってみよう。





「エリカさん、よくここまで改良で来ましたね。動力」


「ええ、本当に苦労しました。ですが太陽電池が進化しましたし、何とかなりました」


「太陽電池がここまで改良で来たなら、ビームを当てて充電できるんじゃないですか?」


「ええ、さすがラクス様。よく気がつきましたね。その通りです。この機体は母艦から拡散ビームを照射して充電できるのです」


「ナ、ナンダッテー!?」




 カガリはこの一年でリアクションがうまくなったと思うよ。

 
 でも便利だね。ビームで充電。限りはあるだろうけどさ、母艦の近くにいれば充電できるなんてナデシコみたい。

 
 母艦から離れすぎたらガラクタになっちゃうけどね。




「変形も実験済みです。ガウォーク形態時のバランサーの調整を今しているのですが、まだ完了していません。ファイター形態時ではOSがまだ未完成ですので、操縦するにはまだ時間がかかります」


「うん。でも1年じゃさすがに無理だよ。まだ時間はあるし、性能とかもさ徐々に改良していけばいいんじゃないかな」


「そう言っていただけると、此方としてもありがたいです」





 エリカさんはそう言って息をついた。


 戦争が始まるまであと何年あるのかな。もうオーブに干渉したんだから、歴史は大きく変わる。


 血のバレンタインやエイプリル・フール・クライシスをそのまま放っておくつもりも無いよ。


 絶対に止める。


 それまでに何とか機体が完成してくれればいいんだけどね。

 
 もしかすると身動きが取れなくなる時期が予想よりも早いかもしれない。


 

 
 私はモルゲンレーテ地下でそんな焦りを感じながら、エリカさんの説明を聞いていた。

















 『今日のシモンズさん』





 

 エリカ・シモンズはラクス・クラインが来るという事で何時にも増して作業を急いでいた。


 パソコンに向かいキーボードを打ち続ける。


 最近では作業している時には必ずコーヒーを飲んでいる。そのせいかコーヒーをいくら飲んでも眠気が消えなくなった。


 バルキリーの形は整った。しかし中身はスカスカである。バランサーが滅茶苦茶だし、こんなOSじゃ動く訳もない。大昔、西暦の時のパソコンのOSも酷いものだったらしいが、今のバルキリーのOSも似たようなものである。


 主力は高いが、この機体の駆動にフレームが持つのか分からない。


 はっきりいって試験機以外の何物でもなく、実戦では使い物にならなかった。


 ラクスの話ではプラントではモビルスーツの試作機が出来上がったらしい。


 これは負けられない。エリカは技術者としてプラントに負けたくなかった。


 現在ではプラントの技術で作れないものはないなどと世界中で言われていた。


 それは屈辱だった。旧暦の日本から受け継いだご術力の高さ。それはオーブの誇るモノの一つだった。


 しかし、ここ30年でその評判はプラントにとって代わられた。


 この機体を完成させれば、その評判は再びオーブヘ帰ってくることだろう。


 

 ただすこし心にチクリと痛みが走る。


 エリカはサハク家の子飼いの人間。つまりこの技術はサハク家にも流さなければならない。


 自分に信頼を置いてくれて、あの笑顔を向けてくれるラクスを裏切るようなことはしたくなかった。


 サハク家のあの二人はいずれプラントにとって悪い影響を及ぼすだろう。そしてあのピンク色のお姫様にも。


 今はまだ不干渉でいてくれるが、いつ干渉があるか分からない。

 
 エリカはそんな不安に襲われながらも、黙々とキーボードを打ち続ける。



 そしてふとあることに気がついた。


 今自分は自らラクスの力になりたいと考えている。


 そんな事は人生において初めてだった。


 エリカはその事を嬉しく思った。


 キーボードを打つリズムが軽やかなものに変わる。


 エリカは心が軽くなったような気持ちを味わいながら作業を続けた。





 






  


 To be Continued・・・




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