長月の頃(晴れ)
素晴らしく充実した日々を過ごしている気がする。
バリバリ仕事とかして、もう俺って企業戦士越えたね。
戦友と会合を開いて熱い会議を繰り広げ、一番隊と六番隊の連携を強める為にお互いの隊を行き来したりな。
ごめん、ちょっと嘘書いた。
ホントはおっぱいおっぱいやったり、山本総隊長の茶会に参加してまったりしてた。
若いの同士でバカやってるのも楽しいけど、年輩の人とゆっくりお話するのも癒されるんだよなぁ。
やっぱ、お祖母ちゃん子だった影響もあるんだろうけどな、茶会のついでに誘われて道場に寄ったら剣八のおっさんがいた。
なんか竹刀持ってるけど滅茶苦茶違和感があるなぁ。
取りあえず、一緒に居たやちるちゃんに茶会ででたお茶菓子を上げといた、和むわぁ。
その後、一番隊の隊員に混じって竹刀振ってさわやかな汗を流した。
剣八のおっさんと立ち会って怪我しないとか竹刀すげーよ、あっさりやられたけどな。
終始おっさんは怪訝そうな顔してたのが印象的だったなぁ。
あと山本総隊長とやちるちゃんとが一緒に居ると祖父と孫だな、超和むわぁ。
うん、平和な一日でした。
神無月の頃(くもり)
今日は二番隊に遊びに行った。
正確にはちょっと違うが大差ないので気にしない。
しかし、今日はやたら工事の人を良く見るなぁとか思っていたら、二番隊の隊舎が何故か豪勢になっていた。
良く予算から改築費なんて出たなぁ、しかも無駄に細部が凝ってるし。
首を捻っているとご機嫌な砕蜂と何故かがっくりと肩を落とした大前田君が出てきた。
挨拶をした後、何で改築してるのかと聞いてみたら視線を逸らしながら老朽化してたからな思い切ってやってみたとか言ってる。
ピンと来たね、もう、びんびん来た、伊達にうん十年の付き合いじゃない、夜一さんの為だな?
俺がピンと来たのが判ったのか咳払いしてる。
まぁ、いいけどな、しかし、よくもまぁ予算付いたな、普通に改築するなら兎も角、こんだけ手間隙掛けてとか無いわ。
聞いてみたら、大前田君が何か言いたそうにしていたが途端青ざめて黙り込んだ。
砕蜂が言うには臨時の埋蔵金が見つかってなだと、なるほど、ポケットマネーという名の埋蔵金ですねわかります。
つーか、見えてるしな、大前田君に後ろ手に突きつけてるクナイとかな。
とりあえず、予定通り大前田君に持ってきた煎餅詰め合わせを渡しておいた。
前は夜食とってすまんね、砕蜂の相手は大変だろうけど頼むわ、みたいな。
大前田君に判ってるなら止めろよとか視線で言われた気がするけど気付かない振りをしとく。
おっぱいで忘れてたがニ撃必殺とかないわ、俺って地味に死亡フラグとか踏んでたのか。
くっ、恐るべし砕蜂、まさしくアサシンと言うしかない所業にチキンハートな俺は戦慄しているのだった。
そうそう、良い酒入ったんで飲もうぜーとお誘いしといた。
砕蜂の持ってくるツマミって美味いんだよな、多分、大前田君のだけどな。
如月の頃(雨)
六番隊で書類仕事をしてる時に白哉君に呼ばれた。
なんぞ急な任務でも入ったのだろうか?
隊長室に入ったら茶を出された、流石白哉君、良いお茶飲んでるなぁ。
で、その白哉君の話だが、要するにルキア嬢ちゃんの話題らしい。
十三番隊に尊敬できる先輩が出来たとか、修行を見てもらってるとか、始解の新技とか一緒に考えたとかそう言う話題が最近増えてきたんだそうな。
で、十三番隊の副隊長がルキアに対して気安いだとか、妻を持ってるのにまさか義妹に手を出そうとしてるんじゃないかとかそんな感じ。
うむ、良い感じにシスコンになってきてるなぁ、誘導した俺も驚きだよ。
俺としちゃ、ルキア嬢ちゃんのブラコン振りもリミットブレイクしてるから多分、他意はないと思うんだけどなぁ。
兄上の為に兄上の役に立つ為に私は強くなるとかそんな感じだと思う。
まぁ、要するに、俺に偵察してきて欲しいんだろうな、多分。
弟分の頼みだ、ちょっくら行って来るかねぇ。
如月の頃2(くもり)
と言うわけで、今俺は十三番隊に来ている。
今日は浮竹隊長の調子が良いそうでお邪魔したらまったりお茶とか飲んでいた。
ま、この人なら単刀直入で問題無いかなと思うので単刀直入にシスコン義兄の頼みでルキア嬢ちゃんの職場参観に来ましたと言ったら爆笑された。
四大貴族の朽木家の人間をそう言う風に言うのは君くらいだよとお茶とお茶菓子を出してもらった。
どうも、浮竹隊長もルキア嬢ちゃんと白哉君の関係は気になってたらしいんだが、やはり朽木家に口出しするのは問題があって強くいえなかったらしい。
まぁ、俺の場合は青春の嬢ちゃんに色々振り回されてる間にもうそんな感覚麻痺しちゃった感じだよな。
今更、改めろと言われてもぶっちゃけ無理だ。
それに、ルキア嬢ちゃんも白哉君も似たもの義兄妹で頑固だからな、多少空気読まないくらいに引っ掻き回した方がうまく行くもんだ。
浮竹隊長は納得顔で、なるほど、気難しい子達ばかり君の周りに集まるのはそう言う事かとか言ってた。
最近、とみに思うのだが、俺ってなんか過大評価されてね?
そんな上等な人間じゃないと思うんだがなぁ。
そうやってお茶飲んでまったりしてたらルキア嬢ちゃんが戻ってきた。
悪戯小僧をそのまま大人にしたような飄々とした兄ちゃんとお淑やかそうな女の人が一緒だ。
志波海燕副隊長と、お淑やかそうな方が志波都第三席かね?
俺が浮竹隊長の茶を飲んでるのを見てルキア嬢ちゃんが何故こちらに、仕事ですかと聞いてきた。
聞いてきたので、ルキア嬢ちゃんが十三番隊の副隊長と不倫してるって聞いたから様子見にとか言っておいた。
浮竹隊長が思いっきり茶を噴出した、汚いなぁ。
海燕さんはカクーンと口を空けて呆然とした後、ち、違うんだ都とかパニクリ出した。
都さんは、あらあらあらって感じでなんかどす黒いオーラみたいなのを出して上品そうに微笑んでた。
ルキア嬢ちゃんは二人を見てあわあわしてる。
ま、そう言うわけだからルキア嬢ちゃんをよろしく頼みますと浮竹隊長に言って退出した。
収拾を付けて行ってくれと浮竹隊長が叫んでいたが、まぁ、奥さんに意識させときゃ浮気なんかならんだろう。
なんか、最近、俺ってはっちゃけてないか?
もういい加減落ち着いてきたと思ってたんだが、まだまだ若いなぁ、俺。
帰り際に乱菊ちゃんと白髪の少年を見かけた。
何時見ても素晴らしいおっぱいだ、あ、少年が胸で窒息してる。
すげぇ、窒息おっぱいすげぇ、都市伝説だと思ってたわ。
今晩の議題は窒息するほどのおっぱいに対する考察で行こう。
修平君も射場さんも頑張らないとあの少年におっぱい取られるぞ。
皐月の頃(晴れ)
隊舎でまったりしてると窓から砕蜂が入ってきた。
うむ、夜這いするならあと2カップ足りない、出直してくるといいよとか言ったら蹴り飛ばされた。
十三番隊の管轄地区に例の虚らしい奴の討伐命令が出たそうな。
志波都第三席を隊長に偵察部隊が準備してるらしい、夜明けと共に出撃だとか。
てか、本当に出てきたよ、まだその虚を確認して無いので確実かは判らんが、これで蛸仮面が居たらマジでどうなってるんだろうな?
とりあえず、砕蜂にも一緒に来るかと聞いたら行くそうな、物好きだと思う、わざわざ面倒な依頼を受けてもらったのに悪いね。
飲みに誘いに行くから朽木家で飲もうやと砕蜂に言ってから、出かける準備をする。
砕蜂も心得たもので、二番隊の隊首室にいるとだけ行って出て行った。
砕蜂には例の奇妙な依頼について大まかな概要を話して協力してもらった。
他の隊の情報を内密に得るなら隠密機動に頼るるのがベストだしな、砕蜂なら信用も出来るし確実だ。
以前、夜一さんに会いに行った要領で再び瀞霊廷を抜け出した。
連れて行かれたのは洞窟のような場所、外套を着てるから霊圧は漏れてないし気付かれては無いと思う。
巣を作るタイプで動物のように四足で歩き、仮面の上から髪の毛のように触腕が生えてる蛸モドキだったか?
どうやって狩るつもりだと砕蜂が聞いてくる。
まぁ、近接型で斬魄刀に頼るタイプだといくら強くても危険な能力持ってるからな。
特に、体とか乗っ取る能力は生身を晒す近接戦闘型っつーか、死神のほとんどに天敵だよな。
虚も特殊な進化でもしてるのかねぇ、抗生物質に適応し始める病原体みたいに、死神に適応する虚とか、そんな感じなのかもな。
とりあえず、居なければ意味が無いので玄海嬢ちゃんで偵察する。
幸運と言っていいのか、洞窟内に例の虚はちゃんと居るようだ。
砕蜂に内緒だから話すなよと釘だけ刺してさくっと卍解で倒す事にする。
改めて手元に玄海嬢ちゃんを引き寄せて卍解。
そのまま洞窟の入り口から隙間無く侵入させて絡め取って玄海嬢ちゃんで全身を包み込んで捕獲完了。
後は煮るなり焼くなりご馳走様と言う訳だ。
貴様、流石にそれはみもふたも無さ過ぎると驚いてるのか飽きれてるのか砕蜂が言っている。
まぁ、弱い相手なら俺TUEEEくらい出来るからな。
多分、砕蜂や白哉君だと瞬歩で捕まえられないだろうし、剣八のおっさんだったら捕まえた後、霊圧か何かで吹き飛ばして脱出しそうだ。
とりあえず、玄海嬢ちゃんがあまり触って居たくないと言うのでさくっと上級の破道で消し飛ばしておいた。
能力さえ割れてれば対策出来る能力と判っててもどうしようもない能力があってこいつは前者だってだけの話だ。
得てして本当に強いのは後者なんだよなぁ、白哉君しかり、剣八のおっさんしかり、砕蜂だってそうだ。
浦原えもん謹製の霊圧痕跡消える君で痕跡消して瀞霊廷に戻る事にする。
ま、有言実行、帰って酒飲もうぜと言ったら、もう貴様につっこみを入れるのは諦めた、さっさと帰るぞと先に行った。
霊圧痕跡消える君、時限式だったので放置してきたが背後から凄い爆音が聞えてきた。
霊圧消えるって爆弾かよ、霊圧以外にも色々消えたわっ!
浦原喜助、ひょうきんな顔してかなりのマッドだ、おそるべし。
後日、テロか虚の自爆かで十三番隊が慌しかった、しばらく近寄らないで置こう。
金崎玄之丞 平穏な日々を送ってた頃の日記より一部抜粋。
朽木ルキアの憂鬱
私は捨て子だった。
戌吊という治安の悪い地区に生まれ、同じような立場の子供同士で何とか生きてきた。
しかし、子供だけで生きていくには厳しすぎる環境だったのだろう、一人、また一人と仲間は減っていった。
最後に残った私と恋次は住み良い場所だという瀞霊廷に住む為に死神を目指した。
真央霊術院に入り、無事死神になる為の技術を学んだ。
しかし、私は何処か周りに馴染めず少し自信を無くしていた。
そんな時だ、四大貴族の朽木家が私を養子にと言って来たのは。
私の前に現れたのは怜悧な美貌を持った、朽木白哉と名乗る男性だった。
不安ではあった、しかし、恋次はそれが良い事だと言った。
あやつは粗雑ではあったがあやつなりに仲間想いの奴だということは良く判っている。
きっと、不安だからとこの話を断るのは私の我が儘なのだろうな。
そして私は朽木ルキアとなり、朽木家の一員となった。
貴族になった事で、周囲との壁は一段と分厚くなり、人は腫れ物を触るように私に接するようになった。
そして、兄となった人、白哉兄様。
私は引き取って貰った恩に応える為にと余裕の無い日々を送っていた時、あの人は私の前に現れた。
金崎玄之丞と名乗ったその人は、屋敷の庭にいきなり現れて話しかけてきた。
最近、話した相手は皆、腫れ物に触るように接してくるものばかりで、自分が貴族だと意識させない会話は本当に久しぶりだった。
日常会話から始まって身の上話、何時しか話は白哉兄様の話になっていた。
どうやら兄様の事を良く知っているらしく、昔の出来事や、普段の事、そして色々な話をしてもらった。
何時しか話は兄様が私を引き取った理由などに及び、後で冗談と判ったが兄様が最終的には私を娶るつもりだと言う話にまで進んでいた。
本当にこの時の私には余裕が無かったのだろう、私は半ばこの話を信じてしまっていた。
兄様は尊敬していたが、そのように考えた事はまったく無かった。
そんな時、耳をうっすら赤く染めて駆け寄ってくるありえない姿の兄様がいた。
義兄上、いい加減な事を言わないで下さい、そう言って現れた兄様は私が知っている兄様とは違っていて呆然としたのを覚えている。
これが切っ掛けとなり、私は兄様とじっくりと話し合う機会を得ることが出来た。
兄様の姉の青春様の事、その恋人だった玄之丞殿、兄様の奥様だった緋真様、そして、私を引き取った本当の理由。
それらを話した後に、すまぬと、私の生きる道を歪めた事、そして距離を測りかねていたゆえに冷たく接した事を。
私は、私達はこの時初めて兄妹になったのだと、私はそう思う。
私と兄様が居て、時々、玄之丞殿が居る。
疎遠になった友人は居る、だが、代わりに得たものもあった。
きっと、私は幸せなのだと、そう思う。
だがしかし、これはあんまりではないだろうか?
海燕殿とその奥様の都様に訓練をつけて貰った後、隊舎に戻ってきた。
そしたら何故か玄之丞殿が浮竹隊長と茶を飲んでいた、そこまでは良い。
だが、いくらなんでも私と海燕殿が、ふ、不倫だとはあんまりではないか!
ひたすら都様に謝り倒す海燕殿を見ながら私は途方にくれていた。
私には未だあの人が何を考えているのか判らない。
了
後書き
さくしゃはれいせいになった!
よって、おっぱい分が減量で通常営業と相成りました。
夜一さんは良いですよね、コミック読みながら素晴らしいお……げふんげふん、資料の確認が出来ました。
まぁ、ノリで書いてると色々問題は出てくるわけで、マキマキは勤続10年だと言うことが判明。
ぶっちゃけ、自分で白状しなければ誰も気付きそうに無い間違いですw
しかしまぁ、改めて、主人公チート乙。
何だ、この便利すぎる斬魄刀とか、邪気眼ですね判ります。
私が読者で最初から主人公がこんな能力もってたら切るね、途中から手に入れて俺TUEEし始めたら高確率で切るかもしれない。
これ書いててそこが一番不思議です。
追伸
おっぱいの食いつき良すぎで吹きました、普段の倍以上の感想とかないわw