注意事項 本編よりもくだいて書いているため、本編の雰囲気を損なうと感じてしまう方がおられるかもしれません。もし、途中でそのように感じられましたら、読むのをおやめくださいますようお願いします。基本的に、すでに本編で書いた、もしくはこれから書くことしか書いてありませんので、この一覧を見なくても、本編にはいささかの支障もありません。◆ 張孟卓 姓は張、名は莫(バク)、字は孟卓。真名は黒華。陳留太守。曹操とは幼馴染であり、友人。その絆は深く、互いに、相手が死した後は、その家族を養うという約束を交わしている仲である。 曹操は宮廷勤めとはいえ、一介の武官に過ぎないが、張莫はれっきとした諸侯の1人である。しかし、女性の身で太守になるにあたり、曹操から多くの助けを受けた張莫は、曹操に友情と共に恩義を感じており、曹操が洛陽から戻り、反董卓連合軍を組織すると、張莫は真っ先にこれに参加。のみならず自分の軍権を全て曹操に委ね、自らはその配下になってしまった。 曹操軍内部では、主君である曹操に次ぐ人物として扱われている。 張超という妹がいるが、姉があまりに曹操に対して従順なので不満を抱いており、目下、こちらが頭痛の種になっている。 端麗な容姿と、燃えるような緋色の髪が特徴。 なお、蛇足ながら、曹操軍にあってはめずらしく、性に関してはノーマルであり、曹操には友情と忠誠を抱いても、恋情は抱いていない。 追記 曹操軍の百合状況に一石を投じるためにうまれたキャラ。オリキャラ中、ただ1人、真名まで決めたところに筆者の意気込みが感じられる。当初、バクの当て字で良いものがなく、また筆者が当て字を好まなかった為、本編では「張孟卓」と表記されている。しかし、章が進むにつれ、そういった人物が増えてきたため、当て字に対する違和感が筆者の中で薄れており、そのうち「張莫」になると思われる。◆ 簡擁 姓は簡、名は擁、字は憲和。劉備の幼馴染であり、真名を許されるほどに信頼された人物。主に文の面を担当する。女性が主力を占める劉家軍にあって、北郷にとっては貴重な同性の仲間である。 基本的にのんびりとした性格で、争いごとを好まないが、いざという時はいぶし銀の働きを見せると評判である。最近は北郷のせいで働く場面が増えたとこぼしているとか、いないとか。 追記 やはり組織にとって常識人というのは必要だよな、との筆者の考えの下、登場したキャラ。イメージ的には汗を掻き掻き仕事している中間管理職。上(女性陣)と下(北郷)の間で苦労が絶えない意味で。もっとも、簡擁はまだまだ若いが。その働きぶりで、一部読者の間でも評価は高い。◆ 劉焉 姓は劉、名は焉、字は君郎。漢王室の血に連なる名門の主。琢郡の太守。劉家軍の功績を目障りに思い、琢郡より追い出した。決して無能ではなく、反董卓連合では、追撃戦で一定の功績を挙げている。黄巾賊の蜂起により、本領を失ってしまったが、帝を奉戴した曹操に服従を誓い、宮廷内で地位を得ている。黄巾賊で荒れた中央や、河北ではなく、他州で勢力を築こうと画策中である。 追記 幽州では劉家軍にしてやられ、北郷に策謀を覆され、おそらく将来的には益州で再び敗れることになるであろう悲運のキャラ。張任や厳顔の忠誠を得て、劉家軍に一矢報いることができるであろうか?◆ 王允 姓は王、名は允、字は子師。後漢最後の司徒。霊帝崩御の混乱に乗じ、落日の時を迎えた帝国を立て直そうと奔走した人物。実は霊帝を直接殺害した人物でもある。自らの罪を知り、董卓らを利用する策略を卑劣と承知しながらも、王朝復興の大義のため、最後まで道を違えなかった。 だが、それが他者の理解と共感を呼べるかは別の問題であり、最後は曹操によって「剛毅とは他人に痛みを強いて、平然としていることではない」と、その心得違いを指摘され、歴史より退場することとなる。 追記 目的のために手段を選ばない。そんな言葉をあてはめてみたキャラ。王允に関しては一際感想が多く、筆者的に成功したキャラといえる。あの貂蝉を一時、召抱えたという剛の者でもある。それを知れば、曹操も多少は評価を高めてくれるかも?◆ 李儒 姓は李、名は儒、字は文優。董卓軍の配下にあって不遇を囲っており、王允の誘いに乗って、董卓らと袂を分かった。洛陽を壊滅寸前にまで追い込んだ大火の実行犯。 能力的には賈駆に迫るものを持っているが、その酷薄な性情と、手段を選ばぬやり方を先代董君雅や、賈駆に危険視されていた。 自身の放火は北郷らによって阻止され、その場に打ち捨てられて以後の消息は不明。李儒がいたあたりは火災の範囲から逃れていた為、あるいは……? 追記 いわずとしれた董卓股肱の軍師……なのだが、ゲーム内では全てを賈駆にかっさらわれ、当初、筆者の構想にもなかった哀愁ただようキャラ。感想でその存在を思い出した筆者によって急遽登場したのだが、王允とは似て非なる意味で、手段を選ばぬキャラになってしまった。どっかでいきなり再登場しそうで怖いキャラでもある。◆ 李確 郭汜 貂蝉の引き立て役である。李確の「確」は当て字である。◆ 蔡邑 蔡文姫 大火に見舞われ、動揺する洛陽の人心を見事に鎮めた父娘。父の蔡邑は王允と対立するようになって宮廷から野に下ったが、その政治的手腕は、前述した一事をとってみただけでも、確かなものだとわかる。帰着した曹操の推挙によって、父娘ともども再び皇帝に仕えるようになる。 追記 様々に設定を考えているのだが、そのほとんどを活かせなかった父娘。ほとんど名前しか出ていない。娘の蔡文姫に関しては、女流詩人として名声が高く、宮廷の儀礼にも通じた美女なのだが、朝には弱く、寝起きの彼女の姿を見た使用人は、わが目を疑って混乱するとか、しないとか。 蔡邑の「邑」はあて字である。◆ 高順 姓は高、名は順、字はまだない。郷里の弟の代わりに、男と偽って董卓軍に徴兵された。汜水関よりの撤退戦において受傷、その際、呂布に助けられ、呂布の邸で傷を癒していた。洛陽大火の折には、姿が見えない動物たちを一匹一匹探し回っていた為、避難がおくれ、おちてきた梁の下敷きになる。 だが、助けを呼びに言ったセキトに連れられてきた北郷によって、九死に一生を得る。 劉家軍と別れた後、無事に呂布たちと出会い、今は傷を癒しつつ、陳宮の教えを請うて軍略の勉強中。そのおそるべき学習能力の高さに、軍師の地位を奪われるのではないかと陳宮はちょっと脅威を覚え始めている。 黒髪、黒瞳。髪は肩にかかる程度に切りそろえていたが、最近、伸びてきたので、そろそろ切ろうかと考え中。勉学の邪魔になるため。 傷が治ったら呂布に稽古をつけてもらおうとも思っている。 追記 受傷率の高さは作中随一、何気に不幸度はトップクラスのキャラ。しかし、その度に助けられるということは、あるいは幸運度も高いのだろうか? 智勇兼備の驍将が生まれるまでは、まだしばらくかかりそうである。◆ 陳到 姓は陳、名は到、字は叔至。並外れた武勇と統率力の持ち主――なのだが、功を誇らず、影の薄い性格もあいまって、これまで無名の一兵士に甘んじてきた。北郷の推挙をうけた劉備の命により、ようやく将軍として表舞台に立つことになったのだが、本人はいまだに戸惑ってばかりである。簡擁とは碁仲間。 また同性の同僚が増えたと、北郷は内心大喜びである。 追記 趙雲に亜ぐと称され、劉備の旗揚げ間もない頃から艱難苦闘をしてきた人物――なのだが、なぜか演義では無視されている、本気で悲劇の武将。最近、ようやく三国志のゲームでも名前を見かけだした、かな? 劉家軍初の男武将として、外史に名を刻んでほしいものである。◆ 馬元義 姓は馬、名は元義、字は明昌。黄巾党の一兵士であったが、張宝の命により一躍、大方に昇格する。だが、当然ながら他の兵士たちの間では評判は悪く、苦難の道を歩むことになる。自分を見出してくれた(と馬元義は思っている)張家の姉妹には心からの忠誠を誓っており、いずれ期待に応えられるだけの将軍になってみせる、と日々奮闘の真っ最中である。 追記 歴史では、張角の腹心であったが、洛陽潜入の折、部下に裏切られ、黄巾党反乱の事実をばらされてしまい、処刑された。これに激怒した張角は準備不足にも関わらず蜂起。かくして、黄巾の乱が勃発する。 ある意味、歴史を左右した人物。彼が見つからず、周到な準備を経た上で張角が蜂起していれば、歴史はどのような様相を呈していたのだろうか?◆ 戯志才 オリキャラではないが、念のため。 ぶっちゃけ郭嘉のことである。戯志才は、ゲームで郭嘉が偽名として使っていたのをそのまま使用。◆ 程立 これもオリキャラではないが、感想に書かれていた質問に答える意味で。 程立、後の程昱である。 程立はある日、日輪を掲げる夢を見て改名、以後程昱と名乗り、曹操に仕えることになる。 こう書くと、多少話の先が読めてしまいそうだが、現時点で立と名乗っているということは、まだ夢を見ていないということである。