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[0] 讃美歌13番が流れる街の始末屋[バイオレンス祭り](2020/09/18 20:25)
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[43668] 讃美歌13番が流れる街の始末屋
Name: バイオレンス祭り◆455cfdab ID:ac020aee
Date: 2020/09/18 20:25
東京 新宿歌舞伎町
この眠らない街で二人は交錯する


新宿御苑 午後12時57分

男が二人、葉桜の下で待っている。腕時計をしきりに確かめながら、
「あと3分か・・・」
「本当に来るんすかカシラ?あんな広告で最高の殺し屋が?」
即座にビンタが飛び舎弟の頬を打つ
「馬鹿野郎!!滅多なこと言うんじゃねえ!!来る必ず・・・」
舎弟は頬をさすりながら不平顔をしながらも黙る。
「もう親分を救うためにはこれしかねえんだ・・・」
不意に二人に近づく気配がし、男たちは同時に振り返る。
「あんたが?」
間抜けな表情でいぶかしむ二人
近づいてきたのはどこを見ても薄汚いホームレス
「失せろ乞食」
ドスを効かせ凄む舎弟に対してホームレスがへらへらしながら言った。
「旦那方にこれを渡せば俺、後でまた諭吉ちゃんがもらえるんでさぁ」
と渡してきたのはスマホ一台
「よこせ!」
カシラと呼ばれる男はもぎ取る、
へらへらしながらホームレスは酒が飲めるーと嬉しそうに去った
と同時にかかる着信に一瞬戸惑いつつも出る。
「もしもし?」
「用件を聞こう・・・」
重々しくも鋭い声が声が鼓膜を刺す。
「あんたがゴルゴ13かッ!?どうして姿を見せねえんだ!」
怒気を含んだ声でいつもは町のチンピラがビビるトーンで怒鳴る。
しかし、返ってきたのは鉄の扉のように冷たい声だった。
「遮蔽物も何もない場所に行けるほど俺は自信家ではない・・・」
「ハッ!案外臆病なんだなあんたは、腕前もたかが知れるぜ!」
「言いたいことはそれだけか・・・」

大迫は何の遮蔽物も無いのどかな公園を周りを見渡し、思う
成程確かに、それにこちらの安い挑発にはのらない訳か、だがまだ信用できねぇ
内心毒づきながらも、大門組若頭 大迫恭司は
薄々相手の電話越しでも伝わる凄みを感じつつも試さずにはいられない、
その慎重さで自分はライバルを蹴落とし、
他組織を潰し歌舞伎町の大部分を支配する組の若頭にまで上り詰めた自負があった。
「あんたが本物だっていう証拠はあるのか?」
「俺は試されることを嫌う、仕事に入る前……それが情報不足だと思った時にはその道のプロを雇う……そして雇う時には相手を選ぶ……選んだ相手が、俺を裏切らない限り、相手の調査を信じて行動するしかないと思っている……お前もそうなんだろう…大門組若頭 大迫恭司」
ハッと慄然する。自分に対する冷たい視線がどこかしらから感じる。
心臓を鷲掴みされたような、自分が敬愛する親分に本気で怒鳴られたときのような
冷汗が噴出し、胃の底が冷たくなる程のプレッシャーを感じる。
「わかっつあ」乾いた舌が回らなくて思わず言葉をかむ。
赤面する、きょとんとした顔の舎弟を後で殴ると決めつつも返事をする。
「わかった信用しよう、あんたに頼みたいのは女のコロシだ」


一週間前、東京都新宿区区役所通り4-25のマンションの一室

「もっこりちゅわーん!いらっしゃーい!」
軽薄な声が響き渡ると同時にハンマーが男の頭に突き刺さる。
「いい加減にしろっての!!」
ハンマーの持ち主で明るい色のショートヘアのキリっとした女性が床に突き刺さったハンマーと男に怒鳴る。
「殴る前に言ってね・・・」
蚊の鳴くような声で顔面をフローリング床とディープキスしながら男が呟く。
部屋の2人目の女性
匂い立つなんて表現がぴったりの妙齢のロングヘアーの美女がソファに座り、その光景の観客として座っていた。
「ええとあの、冴羽さんでよろしいんですよね?」
女性の問いかけにもっこりで立ち上がり、
「如何にも冴羽商事代表取締役の冴羽 獠です。あっ気軽にリョウちゃんって呼んでねー♡」二秒前のイケメン顔が次の秒に崩れるそんな目まぐるしさを見せつつ自己紹介する。
「お前の真面目は三秒続かないのかー!」
再び振り上げられたハンマーを躱しつつ男は言い訳する。
「だぁーって香ぃ、こんな美人のご依頼だぜぇ、リョウちゃんハッスルしちゃう♡」
確かに、香と呼ばれるシティーハンターの相棒は思わず依頼人の女性を改めてまじまじと見入ってしまう。
白い肌、サラサラの黒髪、自分には足りないと思しき見事なプロポーション、そして何より、どことなく遠くを見ているような気品を感じる引き込まれそうな神秘的な目
正直、ちょっと気後れと同時に憧れてしまう。かぶりを振り気を取り直す。
「えーと神園春香様でしたよね?ご依頼をお聞きしたいのですが?」
務めてもう遅いかもしれないが愛想よく振る舞う。
依頼人の横に座っている3人目の女性、いつものやり取りを眺めつつコーヒーを超然と飲んでいる野上冴子からの紹介のお客様だ。棒に振りたくない。

「私命を狙われてるのです」
依頼人の絞り出した必死な言葉、冴羽 獠の目に火が燈った


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