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No.29586の一覧
[0] その欲望を開放して魔法少女になってよ!【完結】(仮面ライダーオーズ×魔法少女まどか☆マギカ)[カードは慎重に選ぶ男](2013/07/27 22:08)
[1] 第二話:ここで死んで。世のため人のため、そして何より彼女のために[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/04 02:13)
[2] 第三話:後藤と黒と盗撮画像[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/04 03:27)
[3] 第四話:パンツがあるから恥ずかしく無いもん[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/04 03:29)
[4] 第五話:Cyclone effect――風が呼ぶバッティング[カードは慎重に選ぶ男](2014/02/23 16:14)
[5] 第六話:魔法少女を逮捕せよ[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/04 02:26)
[6] 第七話:死なないのか? 私は聞いてない! [カードは慎重に選ぶ男](2011/09/04 02:26)
[7] 第八話:彼女には72通りの称号があるからな[カードは慎重に選ぶ男](2012/04/27 15:55)
[8] 第九話:灼熱地獄の黄祭[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/04 03:56)
[9] 第十話:treasure sniper――殺してでも奪い取る[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/04 02:30)
[10] 第十一話:その時歴史が狂った[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/04 02:31)
[11] 第十二話:Tの災難/赤信号を振り切れ [カードは慎重に選ぶ男](2011/09/04 02:32)
[12] 第十三話:Tの災難/ 私は友達が少ない[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/04 02:35)
[13] 第十四話:(心が折れる音) [カードは慎重に選ぶ男](2011/10/05 14:52)
[14] 第十五話:rebirth ――珍獣は二度死ぬ[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/04 02:37)
[15] 第十六話:緑の党[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/21 04:02)
[16] 第十七話:A dying hero, a dead heroin[カードは慎重に選ぶ男](2012/12/29 10:44)
[17] 第十八話:自分が変われば世界も変わる[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/04 02:42)
[18] 第十九話:その配役はおかしいでしょ[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/13 18:19)
[19] 第二十話:Ride the wind――風向きは変わり続けて[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/04 02:48)
[20] 第二十一話:悪魔へ下す鉄鎚[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/06 18:37)
[21] 第二十二話:暴走特急隊[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/06 19:04)
[22] 第二十三話:海へ辿り着かない雫[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/11 01:14)
[23] 第二十四話:壁にミミリア 障子にメアリー[カードは慎重に選ぶ男](2012/06/16 19:07)
[24] 第二十五話:Free your heat――本当の気持ちと向き合えますか?[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/13 21:30)
[25] 第二十六話:小さな手のひら[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/13 21:29)
[26] 第二十七話:弱い女[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/17 21:17)
[27] 第二十八話:秘密主義者の集い[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/17 21:32)
[28] 第二十九話:継接インディアンポーカー[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/21 04:09)
[29] 第三十話:Power to tearer――暴君と泣き虫と欲望 [カードは慎重に選ぶ男](2011/09/21 03:58)
[30] 第三十一話:ずぶ濡れ衣々[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/24 22:21)
[31] 第三十二話:XXX板に出張スレを建てる予定はありません[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/25 09:19)
[32] 第三十三話:化物[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/28 17:36)
[33] 第三十四話:カンドロイドは電気鰻の夢を見るか?[カードは慎重に選ぶ男](2011/09/28 17:59)
[34] 第三十五話:Individual-System――悪意[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/02 02:18)
[35] 第三十六話:戦略的敗走[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/02 09:02)
[36] 第三十七話:颯爽退場洋菓子城[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/05 12:15)
[37] 第三十八話:口は万災のモト[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/05 12:22)
[38] 第三十九話:彼女の名前は[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/08 10:33)
[39] 第四十話:Sun goes up――夜明けを待つ休日[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/08 10:45)
[40] 第四十一話:変異[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/12 03:49)
[41] 第四十二話:恐怖心 俺の心に 恐怖心[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/12 02:39)
[42] 第四十三話:かの人のみぞ知る真価[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/15 09:24)
[43] 第四十四話:地雷付迂回路[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/15 09:52)
[44] 第四十五話:LORD OF THE SPEED――卂き魔法少女、マギブラック![カードは慎重に選ぶ男](2011/10/18 22:37)
[45] 第四十六話:円環の折り返し[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/18 22:34)
[46] 第四十七話:役者は揃わなかった[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/23 01:33)
[47] 第四十八話:ヤミーの身体はボロボロだァ![カードは慎重に選ぶ男](2011/10/23 01:32)
[48] 第四十九話:もう誰も頼りない[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/25 18:46)
[49] 第五十話:Break the Chain――蝙蝠の意地[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/25 18:46)
[50] 第五十一話:Kの誤算/それはとっても中ボスかなって[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/29 19:52)
[51] 第五十二話:Kの誤算/切掛[カードは慎重に選ぶ男](2011/10/29 19:45)
[52] 第五十三話:逆転の似合う女[カードは慎重に選ぶ男](2011/11/01 20:21)
[53] 第五十四話:さらば戦友よ[カードは慎重に選ぶ男](2011/11/01 20:31)
[54] 第五十五話:Time judged all――運命を奪い取れ[カードは慎重に選ぶ男](2011/11/06 03:29)
[55] 第五十六話:愛しのグリード[カードは慎重に選ぶ男](2011/11/06 03:34)
[56] 第五十七話:疑心伝心[カードは慎重に選ぶ男](2011/11/09 01:00)
[57] 第五十八話:第一発見者を疑え[カードは慎重に選ぶ男](2011/11/12 18:48)
[58] 第五十九話:伊達姿鎧男[カードは慎重に選ぶ男](2011/11/16 00:20)
[59] 第六十話:EGO 〜eyes glazing over――勝手なヒト[カードは慎重に選ぶ男](2011/11/19 23:02)
[60] 第六十一話:困った時に他人に頼れる奴は手強い[カードは慎重に選ぶ男](2011/11/22 22:16)
[61] 第六十二話:捻くれ女[カードは慎重に選ぶ男](2011/11/26 21:33)
[62] 第六十三話:ヤミーがこうなったのは私の責任だ……だが私は謝らない[カードは慎重に選ぶ男](2011/11/29 20:54)
[63] 第六十四話:戦いの後に[カードは慎重に選ぶ男](2012/12/29 10:32)
[64] 第六十五話:Love Wars――愛っていうのは呪いみたいなものなんだ[カードは慎重に選ぶ男](2011/12/06 22:29)
[65] 第六十六話:平日の昼間に出歩いてる女子中学生って……[カードは慎重に選ぶ男](2012/12/29 10:27)
[66] 第六十七話:ダイナミック起床[カードは慎重に選ぶ男](2011/12/14 02:56)
[67] 第六十八話:遅れた役者[カードは慎重に選ぶ男](2011/12/18 05:59)
[68] 第六十九話:戦・略・崩・壊[カードは慎重に選ぶ男](2011/12/20 23:48)
[69] 第七十話:Stranger in the dark――信じられるヒト[カードは慎重に選ぶ男](2011/12/25 20:22)
[70] 第七十一話:扉越アンサンブル[カードは慎重に選ぶ男](2011/12/28 11:37)
[71] 第七十二話:浴びるようにおでんを食べてみたい[カードは慎重に選ぶ男](2011/12/31 23:06)
[72] 第七十三話:調査とプレゼントと危険な会長[カードは慎重に選ぶ男](2012/01/28 22:21)
[73] 第七十四話:鋼・騎・無・双[カードは慎重に選ぶ男](2012/02/04 21:36)
[74] 第七十五話:DEEP BREATH――虎の溜息[カードは慎重に選ぶ男](2012/02/08 05:21)
[75] 第七十六話:汝の隣人を愛せよ[カードは慎重に選ぶ男](2012/02/18 21:13)
[76] 第七十七話:未決断チルドレン[カードは慎重に選ぶ男](2012/02/24 20:42)
[77] 第七十八話:私の会う人がこんなに人間じゃない訳がなくもない[カードは慎重に選ぶ男](2012/03/03 20:09)
[78] 第七十九話:道化とピエロと形無しジョーカー[カードは慎重に選ぶ男](2012/03/12 07:36)
[79] 第八十話:Flashback――不気味な過去[カードは慎重に選ぶ男](2012/03/18 03:30)
[80] 第八十一話:一・触・即・発[カードは慎重に選ぶ男](2012/04/27 15:59)
[81] 第八十二話:緊急回避は確かに格好良い。しかし余裕を以て回避するのが理想的である事は間違いが無い。[カードは慎重に選ぶ男](2012/04/01 00:32)
[82] 第八十三話:妖怪と理解と望まれない再会[カードは慎重に選ぶ男](2012/04/14 20:06)
[83] 第八十四話:将軍は日本語でジェネラル、英語でSHO-GUN[カードは慎重に選ぶ男](2012/04/14 20:40)
[84] 第八十五話:SAMURAI STRONG STYLE――男の昔話[カードは慎重に選ぶ男](2012/04/21 20:10)
[85] 第八十六話:欲しい言葉[カードは慎重に選ぶ男](2012/04/28 17:52)
[86] 第八十七話:破・願・逸・笑[カードは慎重に選ぶ男](2012/05/05 21:18)
[87] 第八十八話:永かった一日[カードは慎重に選ぶ男](2012/05/12 20:53)
[88] 第八十九話:暴れん坊前哨戦[カードは慎重に選ぶ男](2012/05/19 21:13)
[89] 第九十話:Break a warning――ウロボロスの綻び[カードは慎重に選ぶ男](2012/05/26 20:22)
[90] 第九十一話:ひとのちから[カードは慎重に選ぶ男](2012/06/02 08:49)
[91] 第九十二話:時代劇の中で会った、ような……[カードは慎重に選ぶ男](2012/06/09 19:37)
[92] 第九十三話:二つに一つのA/二兎を追う者は二兎とも獲れ[カードは慎重に選ぶ男](2012/06/25 17:04)
[93] 第九十四話:二つに一つのA/世界を回すもの[カードは慎重に選ぶ男](2012/06/25 17:08)
[94] 第九十五話:Switch on! ――切り替わる舞台[カードは慎重に選ぶ男](2012/06/30 19:17)
[95] 第九十六話:友・達・野・朗[カードは慎重に選ぶ男](2012/07/09 20:56)
[96] 第九十七話:巨大化は悪の美学[カードは慎重に選ぶ男](2012/07/14 22:40)
[97] 第九十八話:泡沫の夢[カードは慎重に選ぶ男](2012/07/21 19:08)
[98] 第九十九話:押収Cheater[カードは慎重に選ぶ男](2012/07/28 21:36)
[99] 第百話:Naturally ――本当の貴方ですか?[カードは慎重に選ぶ男](2012/08/04 23:08)
[100] 第百一話:閃きの黄色[カードは慎重に選ぶ男](2012/08/12 00:42)
[101] 第百二話:もしも無限があるのなら[カードは慎重に選ぶ男](2012/08/18 22:09)
[102] 第百三話:錬金術師の残したアレコレ[カードは慎重に選ぶ男](2012/08/26 18:15)
[103] 第百四話:探究エンカウンター[カードは慎重に選ぶ男](2012/09/01 20:05)
[104] 第百五話:Bounce Back ――善意より高いものは無い[カードは慎重に選ぶ男](2012/12/24 06:34)
[105] 第百六話:河原割[カードは慎重に選ぶ男](2012/09/15 19:04)
[106] 第百七話:犯人はヤス[カードは慎重に選ぶ男](2012/09/22 23:17)
[107] 第百八話:ごとごとホットポット[カードは慎重に選ぶ男](2012/09/29 21:20)
[108] 第百九話:かくれんぼの必勝法は、誰がゲームに参加しているのかを鬼に教えない事である[カードは慎重に選ぶ男](2012/10/06 17:37)
[109] 第百十話:Ride on right time ――少し遅れるぐらいがヒーローの定時出勤である[カードは慎重に選ぶ男](2012/10/13 20:41)
[110] 第百十一話:結界天丼[カードは慎重に選ぶ男](2012/10/20 20:19)
[111] 第百十二話:伏兵[カードは慎重に選ぶ男](2012/10/27 21:19)
[112] 第百十三話:胸に七つの……[カードは慎重に選ぶ男](2012/11/03 21:14)
[113] 第百十四話:割りたい背中[カードは慎重に選ぶ男](2012/11/10 22:12)
[114] 第百十五話:Last engage ――約束された良き終焉[カードは慎重に選ぶ男](2012/11/18 01:04)
[115] 第百十六話:生と死の狭間に[カードは慎重に選ぶ男](2012/11/24 22:56)
[116] 第百十七話:残念パーティ[カードは慎重に選ぶ男](2012/12/29 10:39)
[117] 第百十八話:凍える子羊にカモミールの温もりを[カードは慎重に選ぶ男](2012/12/08 22:04)
[118] 第百十九話:いしのゆくえ[カードは慎重に選ぶ男](2012/12/15 23:49)
[119] 第百二十話:Shout out ――さや歌[カードは慎重に選ぶ男](2012/12/22 23:28)
[120] 第百二十一話:俺が変身する!!![カードは慎重に選ぶ男](2013/08/17 11:01)
[121] 第百二十二話:開幕[カードは慎重に選ぶ男](2013/01/05 20:39)
[122] 第百二十三話:Mに目覚めの口付を/生者より愛を込めて[カードは慎重に選ぶ男](2013/01/20 16:14)
[123] 第百二十四話:Mに目覚めの口付を/引いて駄目なら殴り倒せ[カードは慎重に選ぶ男](2013/01/20 16:10)
[124] 第百二十五話:Reverse / Re:birth ――相転移[カードは慎重に選ぶ男](2013/01/26 21:27)
[125] 第百二十六話:人魚姫と灼熱と奇跡の担い手[カードは慎重に選ぶ男](2013/03/02 20:45)
[126] 第百二十七話:本当に裏切ったんですか[カードは慎重に選ぶ男](2013/03/02 21:37)
[127] 第百二十八話:彼女の守った世界[カードは慎重に選ぶ男](2013/03/09 22:28)
[128] 第百二十九話:目指す、先[カードは慎重に選ぶ男](2013/03/16 20:57)
[129] 第百三十話:Got to keep it real ――ホントにしちゃえば良いんだよ[カードは慎重に選ぶ男](2013/03/23 21:39)
[130] 第百三十一話:グリードと人間と半端者[カードは慎重に選ぶ男](2013/03/30 22:43)
[131] 第百三十二話:完全態[カードは慎重に選ぶ男](2013/04/07 01:03)
[132] 第百三十三話:死を解する獣[カードは慎重に選ぶ男](2013/04/13 21:37)
[133] 第百三十四話:獣愛ずる姫君[カードは慎重に選ぶ男](2013/04/27 18:30)
[134] 第百三十五話:Double-Action ――二律背反[カードは慎重に選ぶ男](2013/04/27 18:49)
[135] 第百三十六話:羽のような重さ[カードは慎重に選ぶ男](2013/05/04 20:57)
[136] 第百三十七話:獅子身中の蟲[カードは慎重に選ぶ男](2013/05/11 21:16)
[137] 第百三十八話:蝙蝠女は選べない[カードは慎重に選ぶ男](2013/05/19 00:17)
[138] 第百三十九話:魔法と約束と最後の希望[カードは慎重に選ぶ男](2013/05/25 21:56)
[139] 第百四十話:Regret nothing ――後悔なんて、あるわけない[カードは慎重に選ぶ男](2013/06/01 22:37)
[140] 第百四十一話:信頼[カードは慎重に選ぶ男](2013/06/08 22:22)
[141] 第百四十二話:ウヴァ死す[カードは慎重に選ぶ男](2013/06/16 08:43)
[142] 第百四十三話:光もたらす者[カードは慎重に選ぶ男](2013/06/29 22:08)
[143] 第百四十四話:絆の鎖[カードは慎重に選ぶ男](2014/01/23 21:03)
[144] 第百四十五話:Finger on the trigger ――世界に弓引く意思[カードは慎重に選ぶ男](2013/07/06 23:24)
[145] 第百四十六話:コネクト ――全てを繋げ[カードは慎重に選ぶ男](2013/07/13 21:09)
[146] 第百四十七話:また あした ――俺たちの 私たちの[カードは慎重に選ぶ男](2013/07/21 18:29)
[147] 第百四十八話:Anything Goes! ――選んだ明日[カードは慎重に選ぶ男](2013/07/27 22:26)
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[29586] 第七十二話:浴びるようにおでんを食べてみたい
Name: カードは慎重に選ぶ男◆e9b07b89 ID:ab888f41 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/12/31 23:06
結局、伊達がまどかを預けたという交番へと電話を繋いで貰い、ようやく腰を落ち着けることが出来た暁美ほむらさん。
まだ、何処か気まずい雰囲気が払拭し切れた訳では無いものの、伊達としては彼女が随分と丸くなったように思える。

「よし、そんじゃぁ、皆でおでん食いに行こうぜ!」
「ちょっと待った! まだあたしの用事が残ってるよ!」

良いからおでんだっ!
……と、強引に自らのATフィールドを発動しようとした伊達だが、待ったをかけられて思わずその声の方向へと振り向いてしまう。
そこには、先日カブトヤミーの親と共に居た勝気な印象を与える女の子が、伊達の方を見ていて。
何となく、この場の他のメンツの中でも、特に伊達の事を信用していないように思える。
それでも、その目の下に浮かぶ黒い模様を見れば、伊達でなくとも何が起こったのか大体察しがつくというものだ。

「……泣いて何が悪いのよ?」

……女の子だもん。
さやかは、目の前に居る伊達という男から告げられた言葉を、覚えていた。
確か、自分を泣かせるな、といった感じの説教だったはずだ。
そして、伊達から注がれる視線に居心地の悪さを感じたさやかの一言は……少しだけ、さやか自身が開き直り始めた様を、見せつけていた。

「いや、今のお前は多分、自分を泣かせるタイプじゃ無さそうだ」
「……え? あれ? どういう事……?」

だがしかし、伊達から新たに示された言葉は、さやかにとって予想外のもので。
今のさやか自身が泣き明かした後である事は、その顔からして周囲には伝わっている筈なのだが……これは一体どうしたことなのだろう。
泣きに泣いたさやかの態度は、自分を泣かせない事を信条とする伊達の人生観には、真っ向から反している。
そうとしか、さやかには思えないのだ。
それなのに、伊達の今の言葉は、さやかに対してえらく肯定的なそれで。
ぶっちゃけると、この伊達という人間の考えている事が、さやかには理解できていないのである。

「まぁ、それは追々分かって行けば良いさ。それよか、用件って?」
「そういえば、俺も聞いてなかったな」

隙あらばおでん屋へと誘う機会を窺っているような伊達の視線は、さらっと受け流すのが正しい反応なのだろう。おそらく。
一応先程のバースの能力を見ているために、呉キリカへのお礼参りのための戦力として引き込むことは考えているものの……やはり、さやかとしては苦手意識があるというか、何というか。
何となく、カブトヤミー編で受けた悪印象が晴れないのである。
いわゆる、『お前に何が分かる!』感というヤツだ。
それでも、白鳥梨恵という人間を導いたのがさやか自身では無く伊達だとは理解できているので、あまり強く噛み付けない訳だが。

「あんまり普通の人が居るところでする話じゃない、よね?」
「……そうね」

ループを繰り返してきた暁美ほむらとしては、一般人がそれを聞いても理解できない事は、経験談として分かり切っている。
だが、ここは空気を読んでみようと思える辺り、美樹さやかに気を遣える程度の余裕は暁美ほむらの中に復活しているらしい。
そして、さやかから向けられた視線の意味を、ほむらは把握することが出来ていた。
明らかに暁美ほむらへと、『魔法少女のことってどのぐらい話して良いの?』という疑問が投げかけられたのだ、と。

「今は巴マミの救出が最優先なんでしょう?」
「そりゃ、確かに」

隠し事をして不信を買ったせいで巴さんの救出に失敗したら本末転倒だ、と暗に助言してみる。
尚、自分の隠し事は棚に上げて他人に助言してしまうのが、暁美ほむらクオリティである。
もっともほむらの隠し事は、聞いた魔法少女が精神面で破滅する代物なので、使いどころも難しいのだが。
ほむらとしては、他に幾つか聞きたい事柄も残っていたのだが……説明を始めたさやかの話の腰を折るのも悪いので、保留である。
一応ほむらは、まどか探索のためにさやかの手も多少借りているため、さやかの邪魔をするのも気が引けてしまうのだ。

結局ほむらは、昼間にも聞いた説明をもう一度聞かされることとなるのだった。
さやかの説明を片手間に聞きながらに鍋とコンロを取り出して具を煮込み始める伊達へと、注意すべきか否かを考えながら……



『その欲望を開放して魔法少女になってよ』
第七十二話:浴びるようにおでんを食べてみたい



嘗ての、無限の中へと消えて行った時の砂の一欠けらに、それは混ざっていた。

……鹿目まどかを、殺しに行かないの?

とある時間軸において暁美ほむらが問いかけた事のある、その言葉は。
時間を巻き戻したほむらが、一人の魔法少女へと黒光りする火器と共に向けた詰問が、それだった。
それ以前の時間世界において鹿目まどかを死に追いやった、白い魔法少女へと。
怨嗟と復讐の意を隠すことなく露わにして、詰め寄ったのである。

……それが成功する未来が、見えないからよ。

そんなほむらの威嚇をまるで意に介しないかのように平然と返ってきた答えは、ほむらを納得させるには足りるはずも無くて。
しかし、その凶器からくろがねの塊を放つも、案の定それは当たる気配も見せない。
未来を見通す彼女に、ただ撃っただけの銃弾が命中する筈も無いのだから。

……そもそも、未来を知る魔法なんて、有り得ないわ。

暁美ほむらの認識を覆す一言を放ちながらも、そいつの表情には感慨も優越感も見られない。
ただ、暇を潰すように淡々と、暁美ほむらに知られても問題にもならない情報を口にするばかりだった。

白い魔法少女の能力は、人間たちの思考の一部を繋ぐものであるというのだ。
その中でも特に未来に関する期待や希望といったものだけしか読み取れず、それも完璧にと言うには程遠いものらしい。
だが、それらを一定人数分に対して範囲を広げて行う時、それらの集合が『未来らしきもの』を構築する。
その素子は、持ち主たちの予想への確信の度合いによってその強さも変化する、非常にあやふやなもので。
そして、その母数が多ければ多い程、彼女の読み取る際の情報の明度が増すのだとか。

……つまり、鹿目まどか抹殺の妨害手段を私が考え付いている以上、貴女は鹿目まどかを狙わないという事かしら?

白い彼女の言葉を信じた訳では無いものの、その説明がやや概念的でありすぎた事が、少しばかりほむらに二の足を踏ませていた。
だがしかし、その言葉が本当ならば、もう二度とほむらは彼女と敵対することは無いだろう。
そもそも鹿目まどか抹殺を暁美ほむらが許してしまったのは、戦闘後の一瞬の油断を突かれただけに過ぎず、同じ手段が通じる筈も無いのだ。

……貴女の妨害を覆す強力な未来が見えない限りは、そうなるわね。

別れ際に、その時間軸で鹿目まどかが契約せずに生き残れるか聞いてみたものの、案の定希望を否定する言葉を返されてしまって。
それを最後に、暁美ほむらは彼女に会いに行った事が一度も無い。
やがてそんな記憶も脳の最奥へと沈み込み……美樹さやかから噂話を聞かされなければ、思い出すことも無かったのかもしれない。




「……というわけで、あたしは巴マミさんのソウルジェムを奪い返しに行くのよ」
「しかし、その呉という子の目的は何なんだ?」

魔法少女の真実とこれまでの経緯の説明を終え、ようやく言葉を区切ったさやか。
失恋のくだりやマミさんの契約の経緯は大まかにしか話していないものの、大まかには情報は伝えきってあるのだ。
そして、これからの事に対して真っ先に疑問を差し挟んだのは……後藤慎太郎だった。

「まぁ確かにそれは分からん。けど、どの道その子に会うしかないんじゃないの?」
「でしょうね」

だがしかし、鍋の火を調節しながらあっけらかんとそう言い放つ伊達に対して、後藤はあっさりと頷いて見せる。
後藤も、結局それが指針になるのだという事は察していたらしい。
飽く迄後藤の差し挟んだものは疑問であって、今後の方針を変えるような大それた提案では無いのだ。
もっとも、その疑問が解消されるかもしれないという希望は、後藤も伊達も持っている訳だが。
成年組の視線の向けられた先には……案の定、無表情女の電波女様の姿があった。

「確かに、転校生が何を知ってるのかはあたしも気になってたよ」

やはり、彼女からどれだけの情報を引き出せるかに寄るのだ、とさやかにも理解できていた。
思えば、呉キリカという名前を知っていた理由も聞かされていないうえに、ほむらとの関係性も一切不明なのだ。
気にならない訳が、無い。

机の中央で火にかかっている鍋をぼんやりと眺めながら、先程から一言も口に出さない、暁美ほむら。
そのほむらが何を考えているのか……他三人は未だ、知る筈も無い。
黙り込んでいるその様子が無防備甚だしい辺り、よっぽど重大な考え事をしているのだろうか。
そして、隙だらけのほむらの姿を目にしたさやかは……何時しかの鼻ストローの恨みを思い出していたりして。

「そうか。そんなにおでんが出来上がるのが待ち遠しいか……っ!」
「いいえ、多分考え事をして自分の世界に入っているだけでしょう」

一方、勝手に暁美ほむらのキャラ設定におでんが主食という項目を書き加えようとしている伊達に、やはり律儀に突っ込む後藤さん。
後藤さんにはまだ、遊び心が足りないのかもしれない。
そんな伊達と後藤のやりとりを余所に、さやかは……自らの思いつきとインスピレーションに忠実に従い、別のものを突っ込んでいたりする。
それも、暁美ほむらの口の中に。

……何を?
残念ながらおでんの具はまだ煮え切っていなかったために、選択肢から外れてしまっていた。
だからこそ、そのチョイスはモノボケとしては非常に順当なものだったと言えるだろう。

「練りガラシは辛子よりも辛しっ!!」
「いやいやいや!? それはマズイだろ!?」
「お前たち、もしかして本当は凄く仲が悪いのか!?」

おでんの調味料として用意されていた、黄色いチューブに入った半固形状の物体を。
暁美ほむらの口にチューブの先を突っ込み、一気に放出したのである。
当然、ほむらの意識は一気に現実世界へと戻ってくる。

「……っ!」

我に返ったらしく、とっさにチューブの先を口から吐き出して、口元を抑えるほむら。
その呼吸は一瞬のうちに荒々しいものへと変化しており、咽込まないように必死に息を整えていると見える。
椅子から転げ落ちるんじゃないかと思う程肩を上下させ、必死に嘔吐感に堪えているようだった。
いわゆる、『生まれたての小鹿』状態という奴である。
俯いて、襲い来る痛みになんとか耐えている様子がひしひしと伝わってくる。

「……お七ちゃん、大丈夫かい?」
「し、心配には、及ばないわ……」
「とてもそうは見えないが……」

涙が一杯一杯に溜まっている目元を見れば、大丈夫に見える筈も無い。
おまけに、紅潮したその顔はほむらが受けた苦痛がいかなるものだったかという事を、何よりも雄弁に語っている。
咄嗟に虚勢を張る事が出来た気構えを、誉めるべきか否か……。
某高校生的に言うと、涙は青春の塩味というヤツである。
ただし、この場合は塩辛いのでは無く純粋に辛い訳だが。

「転校生、知ってる? 『からい』と『つらい』って、どっちも同じ字を書くんだってコトを!」

……イラッ☆
なのに元凶であるさやかは、そんな小学生でも知っているような事をドヤ顔で宣言しながら、ほむらを指さしていたりして。
そんなさやかの態度を目の当たりにして、暁美ほむらの中で……ぷつりと、何かが切れる音が聞こえた。
テンプレ的な『下手に出てれば調子に乗りやがって!』という心境が、鼻の奥まで沁み渡る異物感も相まって爆発したのだ。
最近、トサカに来る事が多くなったような気がする暁美ほむらさんなので、段々と遠慮が無くなって来ているのもお察しである。

幽鬼のように顔を上げたほむらの瞳に見据えられても、さやかは特に勘が働かなかったらしい。
いわゆる『ミラーワールドでは真っ先に死ぬタイプ』の代表例のようなさやかが、危機回避能力に秀でている筈も無いのだ。
ほむらはそれを好都合とばかりに、痛覚を切るのが遅れたせいで未だに残る口の中の違和感の処理を先送りにして、さやかの指を素早く掴み取りにかかった。
目的はもちろん、とある物体を強奪するためである。
皆様お察しの通り魂の輝石、即ちさやかのソウルジェムだ。
そして、手早く指輪状のソウルジェムを抜き取ったほむらは、

「美樹さやか。貴女に良き終わりが訪れんことを……」

それを煮えたぎるおでんの鍋へと……胸に宿した怒りに従ってブチ込んだ。
インスタントコンロの火力によって汁が沸騰している、鍋の底へと。
一片の躊躇も無く、不気味な人形を伴って何時の日か現れた不審者の言葉を思い出しながら。
一方、その光景を目にしながら……後藤は、美樹さやかの先程の説明の内容を思い出していた。
ソウルジェムは、魔法少女の本体であるというくだりである。
つまり……

「ぎゃあああっ!!? 熱いっ!? 身体がああっ!!?」
「どうした美樹!?」

絶叫をあげながら床を転げまわり始めた美樹さやかの処遇について、考え始めた訳だ。
自身の身体を両手で抱きしめて悶えているその様子は、本人の言を聞く限りでは熱さを感じているらしいが、特に火傷を負っている様子も無い。
まぁ、火だるまになったぐらいで美樹さやかが死ぬとも思えないのだが。
ちらりと鍋の方に視線を移せば、湧き上がる気泡に翻弄されて汁の中を漂う指輪の影が、やはり見受けられた。

「心配には及ばないわ。身体が本当に焼けている訳じゃないし、ソウルジェムはこの位では壊れないもの」

箸で鍋の中から指輪状のソウルジェムを引き上げながら、暁美ほむらは何処か鬱憤の晴れた表情を見せていたりして。
それを見守る伊達明は……自然と、頬が緩んでしまっていて。
もちろん、食べ物で遊ぶのはダメだろうとは思って居るものの、不思議と注意を後回しにする気になってしまっていたのだ。
そして、そんな視線に気づいたほむらが、訝しそうな眼差しを返して来る。

「……何?」
「お七ちゃんがさ……友達と居ると、何かやっぱり普通の子供だって思ってなぁ」

……普通の女子中学生は友達を熱湯にぶち込んだりしないだろうと、その会話を耳にはさみながら後藤は思ってしまうのだが。
少なくとも、鹿目まどかが笑いながら暁美ほむらをおでんに投入し始めたら、間違いなく後藤慎太郎や暁美ほむらは自身の精神異常を疑うだろう。


そんな中、暁美ほむらは……はっきりと気付くことが出来ずに居た。
さやかを『友達』と称されて、何の違和感も持たずに受け入れている自分自身が、居る事に。
バカ騒ぎを起こして、一緒に笑い合う存在が、ゴールの見えないマラソンコースを走っているほむらの心を支えている事を……未だ意識しては居なかったのだ。

後藤によって頭から冷水をかけられてようやく復帰してきた美樹さやかの姿を、見て見ぬフリをしながら、ようやく煮えてきた具を皆で引き上げ始めて。
四人で作戦会議を続けながら食べたおでんは……遠い昔に巴さんの家で食べたケーキと同じぐらい、美味しかった。


……暁美ほむらには、そう思えたのだった。



・今回のNG大賞
「そういえば、その『お七ちゃん』という名前は何なのかしら?」
「昔、有名な放火女の『八百屋お七』ってのが居たのさ。確かお前さん達と同じぐらいの年で死んだ筈だが」
「確か数えで自称16歳……今の数え方で14歳だったはずです。鳥と人のキメラになって生き返ったとか、眉唾な話も聞きますね」
「……それなんてタジャほむ?」

・公開プロットシリーズNo.72
→『友達をおでんに入れるなんて、どうかしてるよ』


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