――――どうして? なんで、こんなの。
誰もいない学校の保健室で、吹寄制理は完全に取り乱していた。
自分の体に、何が起こったのかわからない。こうなった原因も、一体なんなのか特定できなかった。
セーラー服の胸元の白いリボンをしゅるりと解き、鎖骨の近くにあるボタンを外す。
濡れた感じのするブラが気持ち悪い。セーラーの上着を脱いで、近くのベッドに無造作に置く。
畳んでおくような、そういう心の余裕が今は無かった。
大きすぎて邪魔で形も全然綺麗じゃない、色々と不満のある自分のバストを吹寄は掴んだ。
その感触に、唇がわなないた。だって、こんなの、おかしい。
背中に手を回して、ブラのホックを外す。正直に言って、それは怖かった。
不安を感じているその問題を、直視することになるから。
ブラは何の引っ掛かりもなくぷつりと外れ、肩紐が吹寄の肩を滑る。
吹寄が見つめる鏡の中では、年頃の女の子の平均を軽く凌駕するバストがそのボリュームを主張していた。
大きさだけなら、いつもどおりなのだが。
「なん、で……。どうしよう」
呆然と、吹寄は呟く。
オレンジの地にブルーのチェックが入った可愛らしいブラが、ぱさりと地面に落ちた。
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このSSは『とある魔術の禁書目録』の二次創作です。
タイトル及び上のイントロからご推察いただける通りのカップリングです。
SS速報VIPにて執筆した後、加筆修正を施してこちらに掲載しています。
どちらの規約にも反していないと私は判断していますが、何かありましたらご連絡くださいませ。
R-15程度のセクシュアルな表現を含んでいます。
緩い話なので若干のご都合主義はお許しください。
2011/07/16 -- 連載開始
2012/03/29 -- 連載終了・後日談を別板にて投稿開始
2012/04/13 -- 誤字脱字の修正(誤字の鐘さんご指摘有難うございました)