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No.28794の一覧
[0] IS 幼年期の終わり  [のりを](2013/09/12 00:14)
[1] NGS549672の陽のもとに[のりを](2011/09/07 04:10)
[2] 彷徨える一夏/ vs銅[のりを](2011/12/26 09:53)
[3] 学園の異常な校風 Mr.strength love[のりを](2011/10/03 22:14)
[4] 織斑一夏はアイエスの夢を見るのか?[のりを](2012/03/27 00:49)
[5] 英国の戦士 / VSセシリア(2/10)[のりを](2011/12/26 09:55)
[6] Take Me[のりを](2011/12/14 21:03)
[7] ASIAN DREAMER / vs箒[のりを](2011/09/19 21:11)
[8] FIGHT MAN / ときめき セシリアVS箒[のりを](2011/12/26 09:57)
[9] La Femme Chinoise ラファールVS甲龍[のりを](2011/12/26 09:56)
[10] BREEZE and YOU  とあるアメリカ製ISの一日[のりを](2012/01/10 17:39)
[11] domino line[のりを](2012/06/03 19:19)
[12] Omens of love(前)[のりを](2012/03/31 16:34)
[13] 【番外編】 GALACTIC FUNK[のりを](2011/12/14 21:04)
[14] 【設定集】ファウンデーション [のりを](2011/12/27 10:33)
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[28794] 【設定集】ファウンデーション 
Name: のりを◆ccc51dd9 ID:e7d0f7e6 前を表示する
Date: 2011/12/27 10:33
このSSにおける設定について、ここに書きまとめます。随時追加します。本編と同時の時以外はsage更新です。
原作についてのツッコミについても募集します。この本編、またはこの設定資料で回答をいたしますので。

構想の段階ではいろいろと書きたかったのですが、私の力不足を痛感し、今は一夏君と束さん(と高鳥)の物語に集中することにします
本編とあまり絡まない部分、ネタばれ にならない部分について、ここで書かせて頂きます。

目次

装甲について
男性について
ISコアについて
IS演算方式について
量産機とIS販売について
IS適正について(12/27加筆)

IS名鑑
 第ゼロ世代
 鉄
 鋼
 打鉄
 ラファール
 ブルーティアーズ

コアナンバー


    装甲について

なぜ全身装甲ではないのか?という疑問があるとは思う。
しかしながら、私は逆に問いたい。なぜこれ以上装甲をつけられるとおもうのか?と。

ISのうち、直接搭乗者に装着されるもの、すなわち、絶対防御を纏うことになる部位は、すべてピンホール効果を狙った素材、量子素材で構成され、全体は“量線形”を形成している。
量線形とは、流体力学に適った形状をその特徴的な連続線である流線になぞらえて、流線形と呼ぶように、
量子力学の巨視的力学分野である、量体力学において特徴的な非連続離散関数が描く、量線になぞらえて、量線形と呼ぶのである。

まず素材であるが、一般的な物質では絶対防御を上手くなじませることができない。
全ての原子を、欠陥なく配置した上で、さらに中性子の通り道である量子力学的な確率の孔を通してやり、絶対防御をなじませ、縫い付け、安定させるのだ。
むろん通常の製法ではそんなものを製造することはできない。

量子素材はすべてISによって製造される。原子を一つ一つ量子収納した上で、設計図通りに、原子を一つ一つ量子展開して正確に配置して製造するのだ。
その製造する場所もまたISがなければ提供できない。ニュートリノすら通さない湾曲空間場、素粒子の対生成・対消滅を抑制する量子真空場。
その二つが無ければ、配置に誤差が生じ、よい性能を実現できない。

やや大変なことにも思えるが、逆に、素質ある搭乗者とISがあればこれぐらいのことが世界のどこででも行えるようになるのだ。
自機の修復ならば、破片さえあれば単機で容易に行える。
量産機ならば、大出力発電所や、ウルトラコンピューターのサーバーとして固定運用されるコア2機が片手間に、1週間で製造される。
逆に、そうやって製造できるのが量産機と定義されるほどだ。ラファールでは、フレームは量子素材、外装を工業製品として、非常に良いコストパフォーマンスを実現している。

固定運用されるコアを、複数台で全力運転させて取りかからなければ製造できないものが、特別機と定義される。
分単位でとてつもない付加価値を生産し続けるコアを、一時停止させて製造される特別機は、その分を含めればとてつもないコストがかかることになる。
その分性能は折り紙つきで、およそすべての国家の代表用の機体は特別機である。同じ図面で同じ機体を製造しても、特別機のほうが性能が高くなる。
その上、製造上での制約、複雑さ困難さの上限が取り払われているために、図面・カタログスペックも量産機と特別機は隔絶している

このような生産方式のため、稼働機よりのデータが設計・製造にすぐさまにフィードバックされるために、後発になるにつれ性能と生産が向上していく。
この世界において、試作機というのは高く・不具合が多く・弱く・少ない、IS乗りに敬遠されるだけの存在である。

話がそれてしまったが、そのように製造される量線形部品は非常に高価である。そして量線形部品以外で不用意に部品を装着したところで、それは足枷にしかならない。
また、量体部品率を横軸、絶対防御制御能を縦軸にとると、対数関数のように、だんだんと増加率が減少してしまう。
すなわち、半裸か全身装甲、コストの関係から、その二者択一となっているわけである。



     男性について

上記の量線形を形成する関数は、演算方式の違いもあるが、ISが1分で描写するものでも。通常のスーパーコンピュータでは2年は優にかかる。
設計・製造・運用・整備。その全てにISが必要であり、というかISさえあれば良く、ISを操縦できない男は、初めはそれに戸惑い、困惑した。
やがて、真に独創的な開発者で常に指示する男と、雑用・雑務をする男、その二極化していく。

そして、既得権益集団と女性解放同盟が全世界でタッグを組み、そのIS研究の場のみであった、その特別な風潮を、僅かばかり形を変えて世界に流布した。
あらゆる分野において、その頂上はISであると散々に宣伝した後(軍事・製造・情報・先端研究・医療分野では事実すでにそうだった。しかし他の分野でも誇張して報道された)
IS搭乗者は女性の憧れ、規範であるという価値観の押し付け、そして、IS分野では大学教授のような偉い人でもIS搭乗者に頭があがらない、よって、世界中で男性は頭があがらなくなっている
などと、声高らかに言い、搭乗者のように男を顎で使うのがトレンド!などと極まりなく頭が悪いことを主張した。

報道などだけでは無い。インターネット、会社、口コミ等、教育の場すらも含めるありとあらゆるところで、突如にそう主張され始める。

それは、IS乗りを支配する男と、IS乗りに便乗して地位を高めようとする女、そしてISの生み出す紙幣的な虚像でしかない価値。それが一丸となって、一般男性の地位を引きずり落とし始めた。
支配者たちは、IS乗りや女達の捌け口として、一般の男を利用したのだ。

男女平等など、それらとISという性差の前では容易にかき消された。
男子中学生が推薦入試を受ける権利がはく奪されたところで、だれも声を大にして抗議できないほどには。

尻尾を振って媚びを売るか、無視されて落ちぶれるか。一般の男に残された道はその二つだった。
その傾向は全世界的にみられ、それが、ますます社会をギスギスとさせる。
女というものは敏感で、その男たちが不満を溜めていることに不満を溜める。そして、ますます男にとって住みづらい社会へとなっていく。
ISがそんなに偉いのか!と言おうものなら、ISが無ければ死んでいたくせに、とすぐさまに返される。
それは紛れもない事実で、事実であることが、ますます男たちを破壊していく。そしてどこか女たちもくるっていく。

IS登場からわずか10年である。その度合いも傾向も、一概には言えない。しかしながら、一世代の後どうなってしまうかは想像しただけでもぞっとするだろう。

それを見て笑うのは、けして社会の表には出ない裏の支配たる者たち。それの名前を出すと、オカルトだろうと笑われるように予め世論を形成している。
いかにもインチキくさい表紙とタイトルで雑誌を出し、ムーやアトランティスやノアの箱舟や陰謀だ、というのに並列してほんのわずかだけ真実の混じる記事を載せているのだ。
あとは洗脳したコメンテーターに、ややオカしい目で熱く語っていただければ、それで完璧だった。

その歪さの捌け口としてのナショナリズムを煽るISバトル。
不満を他国にぶつけ、それを解消しようとする動き。それはますますの全人類的歪を生みだす。



      ISコアについて

ISコア、というものは、物質的には直径7.32112891mm、質量144.169225gの球体である。
見た目は、どの位置からみても中心が漆黒のドーナッツのように見える。これは、空間湾曲のために向こう側の景色が、円周の淵に圧縮されて映し出されるためである。
その中心部の漆黒を見つめると精神に変調をきたすために、直接肉眼で見ることは禁忌である。これは太陽を肉眼で30秒もみてはいけない、というのと同じぐらい常識である。
ほぼ全てのコアは、視覚的遮蔽装置・観測装置・制御装置・入出力装置を兼ねた殻をかぶせられている。

コアの動力源を説明するためには、ISで観測された真の微小宇宙観について解説する必要がある。
そしてそのためには余剰次元についての説明が必要となるだろう。

|――|

崖と崖の間に丸太が渡されている。あなたがその上にいるとき、次元はいくつかと言えば1だ。行くか戻るかしか選択できない。
しかしだ、もしもあなたがアリだったら、体が小さくて軽く、丸太をしっかりと保持する脚を保有していたなら、あなたの次元はそれに一つくわえられる。
すなわち、丸太の円周をぐるぐると回転する、という選択肢が与えられる。


ISが明らかにしたことは、まず巨視的に見て、宇宙は4次元の時空間が広がって(インフレーションして)いるということだ。
時間軸のひろがりとは、我々にとって、時間が経過していくということだ。直感的な言いかえを行うなら自由落下そのものだ。IS物理学によれば数学的にもそれは証明ができる。
ISの観測によれば、過去累計500億年近い時間停止、インフレーションの減速があったらしいが、我々は主観的にそれを認識することはできなかった。全てが減速するために相対速度はなんら変化しないためだ。

ISは次に、微視的に見れば、プランク長さごとに、9次の余剰空間が折りたたまれてずらりと並べられているということをはっきりと示した。
そしてそれらの余剰空間の状態は<9,9,9,9,9,9,9,9,9>の九階テンソルで表現でき、
それが、重力・電磁力・弱い力・強い力(これらの振る舞いは、テンソルで記述されるゲージ粒子の振る舞いと従属関係である)ビッグス粒子・レプトン・クォークの存在確率を与える。

ISの動力源はこのテンソルを自在に書き換えることだ。四つの相互作用を支配し、慣性質量を制御し、あらゆる粒子・原子・分子を自在に生成し、分解する。
また、我々の宇宙ではこのテンソルで余る要素がいくつかある。そこに状態を書きこんで、物質を瞬時に分解・再構築することも可能である。いわゆる量子展開・収納である。
なぜ余る要素があるのかと言えば、ビッグバンの瞬間インフレーションできたのは、1~6次元まであって我々の宇宙はたまたま4次元が選択されたのではないか、という予測が立てられている。
実際、計算上6次元インフレーション宇宙ならば、テンソルの要素全てを綺麗に埋める。しかし、インフレーションとテンソル密度が過密であるため、1.56フェムト秒で自壊することもまた判明している。


          IS演算方式について
演算方式についても、先のテンソル場が用いられる。テンソル場の要素として状態に影響を与えるものは実数成分しかない。虚数成分は無視されるのだ。
しかしながら、虚数成分は、それを用いると他のテンソルの要素に虚数成分を書きこむことが可能なのだ。
コアはまず、それぞれのテンソルの要素に虚数を書きこむ。そこにまた虚数情報成分を筋立てて流し込むと、そのテンソル場は、量子演算装置とノイマン型コンピュータを統合した超高密度演算装置となる。
虚数の書き込み方は自由に変化させられる。すなわち、基盤・CPU・メモリを常に最適に更新しながら演算を行うコンピュータでもあるのだ。
これを参考にしたフレキシブルハード粒子流体コンピュータが作成されており、東京ドーム1つ分の体積を用いてISの10分の1もの演算速度を実現している。

これらの演算能力のほぼ全てが、現実世界で搭乗者の希望を実現するためにどうすればよいかという計算に用いられる。
そして、最後に共役な複素数を流し込んで、要素を実数化、演算上での机上の空論を、一気に具現化する。

上記のように、ISはこのテンソルの書き換えをドミノ倒しのように行って、稼働している。
その最初の書き換えはどのように行われたのかは全くの謎で、ISコアの生産など夢のまた夢でしかない。ISコア内部の純虚数テンソル場の生成すら実現していないほどである。

空間に刻まれた回路なのだから空間を殺せばISを弱体化できるという噂が流れているが、空間を殺してその回路を破壊するのどということはISは日常的に行うことである。
それはいわゆる量子情報戦闘とよばれる領域での戦闘である。あまりコアから離れた空間に回路を形成すると、破壊されやすくなるために、IS戦闘ではそれらの能力は最小限しか使用されないのが常である。



            量産機とIS販売について

ISの戦闘データは、それぞれの国・企業のサーバーに蓄積される。量産機の最大の利点は、その情報をダウンロードしてフィードバック、すなわち並列化による戦闘能力の向上が容易に可能という点である。
特に仏国のミラージュ、ラファールの系譜は、その蓄積した情報と、高い融通性、カスタマイズ性で、各国に売り込みをかけている。
これはいち早く、仏国が第0世代の呪縛と、第1世代の泥沼から抜け出した洗練されたIS、第二世代ISを開発できたことで得たアドバンテージだ。

ISは自己進化を行う。戦闘力を向上するための武器・装備を自身で設計し、提案を行ってくる。
量産機は、世界各地で起こるそれを共有できるという非常に大きな強みを持っている。
ラファールのフレキシブルバインダーは、それを十全に活用した装備である。

この流れを一度掴めば、シェア拡大、性能向上、シェア拡大のサイクルで、全てを自社のISに更新させることも可能である。
事実、ミラージュのシェア拡大率は、凄まじいものがあった。
しかしBTというブレイクスルーはそれを阻止し、内部の混乱でラファールの発表を遅らせてしまったデュノア社は、世界市場で横並び、さらに言えば一歩後退してしまう。
学園のラファール導入が、デュノア社の首の皮一枚をなんとか繋げはした。

IS適正

IS適正ランクは、A,B,C,D,E及びSのアルファベットで表現される。
評価基準はISに対する能動性・受動性及び心理的適正の基本三項目。
脳内の情報をいかにISに伝達できるかを測る能動性、ISに伝達しやすいよう意思を整理する能力もここで見られる
ISが計測・演算する膨大な情報を脳に転写できる速度・量を測る能動性
そして、360度の全天視界や、自己の拡大感といったものに拒絶感を持たないかが心理的適正だ。

IS適正は基本この三つの基準で決定される。無論、他にも、検査項目は無数に存在するが、
その時その時の搭乗者の戦闘能力を大まかに測るにはこの三つが最適だからだ。
これで決定されるISランクは、軍事バランスを評価する場合の指標にも用いられる。


ISに搭乗を繰り返し、脳内にISを補助する神経回路が形成されていけば、ランクは徐々に上昇していく。
実際的には、補助階級の数字が添えられ、補助階級20ごとにランクが上昇する。すなわち、A-1からE-20までの100段階評価だ。
各ランクごとの一般的な評価を掲示する

E 適正不足で起動困難か、過度適正で脳を焼かれる可能性があるもの
D 起動失敗をすることはないが、ISとの意思疎通に障害をかかえるもの。
 その戦闘力・生産性の低さから、薬物・手術によってISとの通信を活性化させないかぎり、ISに搭乗させることはまずない。
C 心理的適正をもち、受動性能動性にも問題なく、個人の思考・戦闘力をISに十分転写できるもの
B 脳構造がよりISに適しており、ISの性能を十分に使えるもの
A 高度な演算力、脳容量を搭乗者に求めるISを操縦できるもの。ISからの侵略的信号(アグレシブシグナル)に耐え、ISの求める意思・情報を提供できるもの。

同じISであれば、BとCには大きな壁があり、AとBではさほど差はない。
しかしながら、高度なISに搭乗できるという意味で、Aのアドバンテージは非常に大きい。適正Aの存在しない国では、それがその国のISの上限となってしまい、手詰まりとなることもある。

また、IS言語で直接思考が行え、ラグ・ロスなく戦闘を行えるものには、例外なく+の添え字を与えられる。
逆に平均よりも丁寧な脳内翻訳を必要とする場合には-の添え字である

Sとは、規格外の場合である。
標準をあてはめ評価付けするよりも、その個人個人について特徴を述べて評価するほうが早いもののことである。
ここでも、適正SのIS乗りについて一般化して語ることはできない。


                    IS名鑑

ネームレス、零、ヌル、フラット、白…
各国によって呼び名は様々である。それは開発者が公表したISの設計図に示された機体の呼び名の一例である。開発者が名前をつけなかったのだから、勝手に呼ばれるのは必然だったが。
その設計図を元に制作され、徹底的に実験・調査・改良された、いわゆる第0世代の機体群である。IS弱小国では、未だにこの第0世代を改良して使用しているところもある。

その戦闘力・設計は、優れているとは言い難い。それでも、グルジア、ゴラン高原、ヤキマ演習場、サハラ砂漠で、セミパラチンスクで、ポカランで隔絶した戦闘力を示した。
「周囲10キロが、まるで電子レンジで熱せられて、ミキサーにかけられたようになった」とは、グルジアでの演習でISの能力を目の当たりにしたNATO高官の弁である。



鉄(くろがね)
日本国産IS第3号である。第二世代に数えられる。
当時、砲弾への絶対防御皮膜形成能力の未熟さから、IS決闘は、ほぼ近接戦闘により決着がついていた。
ならば格闘を制した者がISを制するのだから、それに特化したISを作成しようというコンセプトで開発がすすめられた。

白羽の矢が立ったのは、一人の還暦近い女性だった。彼女は合気道を極め、剣道柔道も修めた、武道の神様と呼ばれるような人だった。
鉄は、彼女をそのまま拡大しようという設計方針のみを以って、重心移動、体術は勿論、“気”を再現することが徹底的に行われた。

その結果誕生した鉄は…まさしく無敵だった。4機がかりで倒せないISなど、後にもさきにも鉄の他に記録はない。
問題は、搭乗者がわずかにでも未熟で、心の揺らぎ、気の淀みがあれば、その実力を発揮できないということにあった。

それ以外を拒絶するという意味で、鉄は本物の専用機と化してしまった。
さらに言えばその女性はもう年であり、長期間の戦力・抑止力とは成りえない。彼女が存命のうちに後継者を育てるということも不可能と判断された。

鉄は結局、一台も量産されることはなかった。しかしその役目は果たした。自身の後継者を生みだすという役目を。


鋼(はがね)
鉄にデチューンにデチューンを重ね、極めてマイルドにしたISである。第二世代に数えられる。
その仕上がりはIS名機に必ず挙がる領域にあった。最大の特徴は、搭乗者の戦闘力を素直にIS戦闘に反映できることである。
いまではかなり普及しているものの、この考え方は、当時斬新で先進的だった。
生身での鍛錬・稽古がIS戦闘に反映できることは、時間効率や、搭乗者の育成、戦闘力確保に極めて有効であることは明白であった。

ミラージュ・セイバーをはじめとする、砲弾への絶対防御皮膜形成能力が向上した機体が登場するまでは鋼は圧倒的な強さを誇った。
現在でも、懐に潜り込めれば五分以上の戦闘能力を発揮する。
問題として、発展要領が小さいために、対BT用改修での2.5世代化でもう余裕が無いというところだろうか。
鋼にあらたな機能や特徴を備えさせるためには、殆ど分解してしまって、再設計する必要がある。
そのようにして生まれたのが、「銅(あかがね)」「銀(しろがね)」「鉛(なまり)」「鉱(あらがね)」といった発展機である。

ちなみに、汎用機とは、コアの中に外装を織り込んでいるISの事で、一時間から二時間ほどで、搭乗者ごとの外装へと自己換装する機能を有するISの事である。
専用機と量産機の良いとこ取りを狙った種別であるが、技術的・コスト的問題がややあり、鋼系列機以外では未だ採用されていない。


打鉄
鋼をさらにマイルドに、癖無く調整した機体である。
鋼の機能を削り、小さくまとめて、長距離戦闘も行えるように改修がなされている。
国家間IS戦闘レベルでは、帯に短し襷に長しといった中途半端な性能となっているが、初心者から中級者にとっては非常に使いやすい機体とねっている。
全機体が対BT改修の2.5世代化を行っている。


ラファール
仏国の2~2.75世代機である。
特徴は、カスタマイズ性と、大容量の量子格納容量、高い量子展開速度である。
ミラージュから引き継いだ戦闘データと、あらゆるドクトリン、国防事情に対応できる融通性で、シェア一位をキープしている。
操縦性は素直そのもので、その多彩なオプションと組み合わされて、搭乗者ごとに性能特性が大きく異なる。
絶対防御と極めて親和性の高いインナーフレームを構築しているため、外部装甲を通常の工業製品で形成することを可能にしており、
コストパフォーマンスをとてつもなく高めている。




ブルーティアーズ*感想板より転載

英国では早い段階からISと人の意識干渉、人間の脳内の思考をIS演算言語で取り出す、またはISの演算結果を人間の脳内に送り込む、という事象に着目していました
英国国内の女性超能力者を載せてみて、念動力や予知、霊感をISを通じて発揮させる実験や、逆にISからの干渉で人間の脳力を開発し、なにかしらの超能力を発現できないか?ということが真面目に研究されていました

その一環として、人間の表層思考はHSを高強度で指向すれば読み取れる、と分かっていましたので、今度は電磁的、思考言語的なピンガーを脳に打ち込んで、沈殿した深層心理をアクティブソナーのように読み取ろう、と画策しました。
結果としてわかったことは、どうやら沈殿していたモノを巻き上げるということは、心の内側をそれで、ずたずたに切り裂く結果になるらしい、ということで
自白には使えそうですがや心理学研究には役立ちそうにない、とわかりました

しかしその実験の内に、脳内の浮かべる三次元空間座標を高い精度でISに転写できるらしい、と判明します。

高いIS適正を持つ候補者や、空間把握能力に優れた女性を集めてISに乗せ、その転写を以って無人兵器を運用しよう、としたのがBT計画の始まりでした。
思考錯誤の末、無人兵器の起動、操縦、攻撃はそれなりに上手くいきますが、しかし、どうも操縦と無人兵器の運用を同時に上手く行うことができませんでした。
そこで、二人羽織の要領で、操縦と無人兵器運用を行ってはどうか?と史上初のダンデムISが開発されました。
結果としては、27分、機体も無人兵器も上々の性能をしめします、しかしそこから降りたとき二人はすでに「混ざって」しまっていて、二人とも発狂の後変死。

そこで今度はIS適正の高い、成長途上の若い脳に刺激を与え、彼女の脳に仮想的な高い三次元位置演算回路を付加する形で操縦と無人兵器を両立させようとします
二人を混ぜたISは、操縦と無人機操縦を別系統に仕立て直して、搭乗者の保護を目指しました。

セシリアが代表候補候補生として英国の機関に出入りするようになったのが3年前、BTに乗り始めたのが二年前、一年の調整の後公式戦デビュー。
実際の兵器に比べて期間が短いのは、ISの演算能力を用いたシミュレーションや、部品数の少なさに起因する不具合の発生しにくさなどによるものです。

英国はセシリアの実力だけでなくその経歴のスター性に目を付けています。

今のところビット兵器を安定して使用できるのはBT=セシリアの一組しか存在していませんが、これまでの成果から英国は専用の養成機関でその量産体制に入っています

ただ、この世界では試作機にはなんら戦略的アドバンテージはないので、より高い能力、高い適正をもつ搭乗者の乗る量産BTのほうが強くなります。
その量産機の性能向上のために様々なISとほぼノーリスクで戦闘できるIS学園にBTを英国は派遣するわけです。

BT一号機はアップデートを調整と繰り返して、安定性はかなり高まっています。
ただどうにも関係者が不思議がるのは、操縦系統をビット兵器にしている時、ブルーティアーズが妙に人間くさい動作を(髪を独特な仕種でかきあげる等)行うことです。
それがいつかの被験者を連想するとかそうでもないとか。

セシリアはブルーティアーズ搭乗者としてその職務を全うし英国の礎となり、代表候補生として英国を守り、貴族としての女王陛下の剣となり盾となる、その全てを果たせることに充実を感じている。

BTの登場で他国はISコアを用いた研究のリソースを対BT戦闘研究に回さなくてはならなくなります。
その隙をついて英国はIS由来の研究で一歩リード。GDP13%相当の底上げに成功。
その最も割を食ったのが、惨敗し、躍起になってリソース分配を失敗した仏国です。某企業は一般用IS由来機能性材料のシェアを80%失ってしまいます。



コアナンバー
28  クリシュナ専用特別IS
204 学園所属の汎用機・鋼系列発展機 研究室送りの後、学園に復帰
345 学園所属の打鉄 一度外装を引き剥がされて研究室送りになったものの、現在は打鉄として学園にいる
455 学園所属の打鉄 BTとの戦いで中破 研究室送り


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