2009年8月31日(月)
今日で、決着をつける。
俺ではなく、あいつの全てに。
あいつが犠牲にした、あいつ自身の誇りにかけて。
何が、立ちふさがろうとも。
「敵」は、千二百。
「他」は、二百。
「俺」は、一。
一騎当千では勝てない。
一騎当万でやっと勝負になるくらいか。
だが、勝つ。
勝たねばならない。
「俺」が勝てば、誰もが、何かを得る。
だが、「俺」が負ければ、誰も、何も得ないのだから。
覇の字が似合う老人の、怒号が、合図だった。
「川神大戦! 開・戦ッ!!!」
鬨の声が、響く。
闘の気が、満つ。
体躯が、震える。
興奮、期待、歓喜、そして一抹の悲憎をもって。
「矢車 直斗、参るッ!!!」
その一歩を、確かに踏み出す。
そして、仇の名を叫ぶ。
「直江、大和ォオッ!!!!!」