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No.25333の一覧
[0] 【完結】我が名はシン・アスカ[v&w](2011/01/27 01:02)
[1] 第1話 「瑞夢」 改訂[v&w](2011/01/15 15:30)
[2] 第2話 「混沌の先に」[v&w](2011/01/15 15:35)
[3] 第3話 「安寧」[v&w](2011/01/09 23:52)
[4] 第4話 「日常」[v&w](2011/01/11 13:32)
[5] 第5話 「新たな力」[v&w](2011/01/12 20:43)
[6] 第6話 「さまよう眸」[v&w](2011/01/17 14:26)
[7] 第7話 「悪夢」[v&w](2011/01/14 23:41)
[8] 第8話 「アスラン脱走」[v&w](2011/01/16 21:23)
[9] 第9話 「選びし道」[v&w](2011/01/17 21:52)
[10] 第10話 「プライド」[v&w](2011/01/18 21:40)
[11] 第11話 「届かぬ罪」[v&w](2011/01/20 00:05)
[12] 第12話 「勝利」 訂正[v&w](2011/01/25 21:43)
[13] 第13話 「最後の晩餐」[v&w](2011/01/23 22:52)
[14] 第14話 「戦士の条件」[v&w](2011/01/27 00:57)
[15] 第15話 「輝く明日を目指して」[v&w](2011/01/27 00:58)
[16] 我が名はシン・アスカ あとがき[v&w](2011/01/27 01:01)
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[25333] 第10話 「プライド」
Name: v&w◆480fbd7e ID:915498b1 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/01/18 21:40
ルナの呼びかけに快く賛同した二人はすぐに集合してくれた。
まず始めないといけないのはインフィニットジャスティスのパイロットだ。
せっかくの貴重な戦力を遊ばせておくわけにもいかない。

俺はデスティニー、レイはレジェンドというのは確定している。
だから自動的にハイネかルナが乗ることになるんだが。

「私をジャスティスに乗せて」

ぶっちゃけるとサブパイロット扱いのルナが手を挙げた。
あまりの事態にサッパリ妖精が頭の中で踊り出す。

「ふーん? 俺を差し置いてジャスティスにねぇ。どういうことか説明してくんない?」

ハイネがご立腹。
長年、最前線で赤服で戦果を上げてきた実績のあるハイネを差し置いてってのは難しいんじゃ。
ルナを後方支援において三人でアタックかけてもかなり強い陣形だ。
無難にいくなら悪いけど一番技術の足りないルナにバックアップになって欲しいなぁ……なんて思うんですよ、はい。

「これが私の我儘だってわかってる。けど最前線でアスラン相手に戦い続けるなら一番いい機体じゃないとダメなの。お願いします、私にパイロットを譲ってください!!」

ルナはハイネの正面に立ち、深く頭を下げた。
ハラハラと見守っているといきなりハイネが笑い出す。

「構わないぜ。インパルスでも十分強いしな」
「あ……ありがとうございます」

マジすか!?
なんて太っ腹なんだ。


「ただ条件がある」
「……なんでしょう?」

さすがにタダでとはいかないか。
でも権利を譲るって言うだけでも相当なもんですよね。

「1週間待ってやる。それで俺と勝負して勝ってみせろ」

世の中そんなに甘くなかった。
それなんて無理ゲー?

「いくらなんでも厳しいのでは? せめてもう1週間は」
「おっとレイ、それ以上言うな。俺だって最新機が欲しいんだぜ? そこを曲げろってからには実力で示してもらわないと納得できん」
「しかし」
「いいのよレイ。当然だわ」

揺るぐことのない決意むき出しでハイネに微笑むルナ。
冷や汗が出そうなルナの笑顔と対峙しても全く動じること無く笑みを返すハイネ。
互いの微笑みを浮かべた顔が急接近。
見てるだけで胃が痛くなってくる。

「じゃあ早速今日から始めよう。期限はきっかり1週間後のこの時間だ」
「望むところよ。私だって赤よ。油断しないでいてくださいね」

火花が散ってるよ……。
あ、レイもビビってる。ちょっと安心。

ところでルナの訓練に付き合う話はどうなるんだろ。
やっぱ無しの方向かな?



幸いなことにミネルバは検査と不備の洗い出しで2週間ほど動けない。
艦長と基地司令官を含む上の人達は別の艦で本国へ出張中。

アーサー副艦長も基地の人たちと今後の話し合いで忙しい。
俺たちパイロットもやることがなく、ボランティアで哨戒を手伝ったりくらいだった。

おかげでルナとハイネが24時間戦えますか? と言わんばかりにシュミレーターと実機を使った訓練に明け暮れている。
俺とレイは二人で体を鍛えたり連携の練度を高めたり細々としたものです。

しかし俺たちの訓練模様を見学する基地の皆様方、なぜに化物を見るような目で見てるんだ?
これくらいは普通じゃなかったっけ?

「よーし。体もほぐれたとこだしシュミレーションでもやるか」
「今日はどうする?」

そーだなー。最近は普通の模擬戦とかだったし。
久しぶりに遊び心を出すか。

「フリーダム2体とジャスティス1体相手にやりあうってのは?」
「……本気か?」
「ほら、どうせシュミレーションじゃん。だったらメチャクチャ難しいほうが後で楽できるだろ」
「後で、か。確かにこれから戦いは厳しくなる。なら難しいくらいが丁度いいか」

あんまし心配しなくても平気だって。
俺たちの腕と機体なら絶対勝てる。
むしろこれくらい凌げないとストライクフリーダムと戦える気がしない。
なんだってあんな機体で戦えるか謎でしょうがないほどの理不尽さを見せてくれるんだぜ。

「そうそう。地道ほど大切なモノはないさ」
「地道か……キラ・ヤマトとは無縁の言葉だな」

おいおいレイ、まだフリーダムにやられたことを気にしてたのかよ。
あれはしょうがなかったっんだって。
逆にザクを使って1対1で数分間も渡り合えたことを誇るべきだ。


「俺もたまに妙に頭が冴えて動きがよくなるときあるんだ。完璧に思ったとおり操縦できるってヤツ? もかしたらキラ・ヤマトは常にあんな感じなのかな」

なんでああなるかは分からんけど便利ではある。
もうパンチラシーンなんてコマ送りでガン見できるんだぜ。
視力も極端に上がる。視力に換算すれば5.0は確実だね。
夏の海は最高のパラダイスさ。

「不思議なこともあるものだ。仮にその力を好きなように使えれば戦いも楽になれるかもしれない」
「うーん。あれって凄く疲れるんだよ。だからなるべくなら使いたくないんだ」

短時間ならいいけど使い続けると頭が痛くなって吐き気もしてくる。
ドーピングみたいなもんだから副作用がスゲェ。
ヘルメットの中で吐いた時なんて……思い出したくもない。

「なるほど。世の中ままんらないな」
「残念だけどそんなもんさ」

雑談しながらシュミレータールームに入った瞬間、熱気が俺たちを包み込んだ。
新たに導入されて合計4台になったが部屋は狭いままで冷房も効きづらい。
だとしても恐ろしいほどの暑さだ。

見れば機械の横に投げ捨てられたゴミとペットボトルの山。
しかも両端の2台の横にだけある。

そーっと中を覗くと鬼気迫った顔の男女が一心不乱に訓練してた。
あと、ちょっと臭い。

「「……」」

レイと二人、邪魔にならないようにがんばりました。




いよいよこの日がやってきた。
無表情で睨み合うルナとハイネ。

「「……」」

黙ったまま、二人ともシュミレーターに乗り込み機体を選ぶ。
互いに選ぶのはもちろん、インフィニットジャスティス。

「手がつけられないとはこのことか」
「俺をルナに手伝おうとしたら本人から怒られたよ」

けんもほろろと言わんばかりの態度だった。
プライドを賭けた戦いに部外者は口出しするなとさ。

気になって二人のシミュレーター使用時間を調べたら両者とも1日20時間前後逝ってた。
こうなるとパイロットとしてのセンスと戦闘経験、それにプライドで決着はつくだろう。

「レイはどう思う」
「やはりハイネだろう」
「その心は?」

俺はちょっとわからないんだけど。
教えて親友。

「どうしても戦いは経験が重要だ。ルナと違ってハイネは指揮官経験も豊富、つまり視野が広く持てる上に勘もいい」

なるほど。それは1対1で重要だ。
ルナも擬似的な指揮はあるかもしれないけどちゃんとしたのは無い。
かなり不利だ。
でもパイロットとして激戦を繰り広げてきたんだ。
少しはハンディを覆せるはず。

「個人的にはやっぱり最古参仲間のルナを応援したい。けど今後を考えるとハイネかな」
「ルナマリアには悪いがな」


戦いが始まる。


画面の中、サーベルを失いつつも足のブレードとライフルで上手に牽制するハイネ。ルナは丁寧で乱れのない猛攻に押され始める。
ルナはシールドで強引に間隙に割り込み押し返し仕切り直すとブーメランとサーベルの二刀流で迫る。

「激戦だ」
「レイ、二人ともジャスティスでよくない?」
「……俺も同じことを考えてた」

無理言えばもう一機くらい手配してくれないかな。
議長に相談できればいいんだけど。
インパルスはそれまでのつなぎってことで。

「本当にもったいないな。やっぱハイネに軍配上がるけどルナもかなり強くなってる」
「ああ、驚きだ。もしかすると今までの不調な戦績は機体のせいか?」

お、そろそろ決着だ。


ファトゥムに乗ってハイネに突っ込むルナ。
一方のハイネは弾幕を張って撃ち落とそうとする。
しかしルナが途中で蹴り飛ばしたファトゥムがシールドサーベルを展開しながら狂ったようにビーム砲を乱射して突っ込んでいく。
運悪く頭に当たり僅かに隙を晒すハイネ。
見逃すはずもなく、ルナが急接近。
よく見るといつのまにかグラップルスティンガーをファトゥムにひっかけていた。
なるほど、ファトゥムは囮と同時に移動のための手段だったのか。

まさかの急接近に慌ててブーメランをハイネは振りかざす。
攻撃の起点を見切り一つはルナの斬撃の軌道上に、一つをルナへと振り下ろす。
けど右肩を切り落とされたもののルナは渾身の蹴りでを放ち、見事ハイネの乗るインフィニットジャスティスの胴体を切り落とした。



……ルナに賭けといてよかった。


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