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No.2193の一覧
[0] 機動戦士ガンダム ツィマッド社奮闘録(現実→UC)[デルタ・08](2007/12/29 19:02)
[1] 第2話[デルタ・08](2006/08/07 23:26)
[2] 第3話[デルタ・08](2006/08/08 14:00)
[3] 第4話[デルタ・08](2006/09/05 16:19)
[4] 第5話[デルタ・08](2006/08/11 22:36)
[5] 第6話[デルタ・08](2006/08/21 12:27)
[7] 第8話[デルタ・08](2006/09/05 16:16)
[8] 第9話[デルタ・08](2006/10/06 09:53)
[9] 第10話[デルタ・08](2006/10/06 09:54)
[10] 第11話[デルタ・08](2006/11/07 11:50)
[11] 第12話[デルタ・08](2006/12/26 13:42)
[12] 閑話1[デルタ・08](2008/01/01 20:17)
[13] 13話(別名前編)[デルタ・08](2007/07/01 00:29)
[14] 14話(別名中編)[デルタ・08](2007/07/01 00:22)
[15] 15話(別名中編2)[デルタ・08](2007/07/01 00:27)
[16] 16話(別名やっと後編)[デルタ・08](2007/07/01 00:31)
[17] ツィマッド社奮闘録 17話[デルタ・08](2007/07/30 11:55)
[18] ツィマッド社奮闘録18話[デルタ・08](2007/08/16 12:54)
[19] 19話[デルタ・08](2007/08/31 13:26)
[20] 簡単な設定(オリ兵器&人物編) [デルタ・08](2007/08/31 13:47)
[21] 20話[デルタ・08](2007/10/11 19:42)
[22] 21話[デルタ・08](2010/04/01 01:48)
[23] 22話[デルタ・08](2007/12/25 15:59)
[24] 23話[デルタ・08](2007/12/31 18:09)
[25] 閑話2[デルタ・08](2008/01/01 20:15)
[26] 24話[デルタ・08](2008/02/24 17:56)
[27] 閑話3[デルタ・08](2008/05/23 11:31)
[28] 25話[デルタ・08](2008/07/29 14:36)
[29] 26話[デルタ・08](2008/10/18 17:58)
[30] 27話[デルタ・08](2008/10/31 22:50)
[31] 28話[デルタ・08](2009/01/18 12:09)
[32] 29話[デルタ・08](2009/03/18 17:17)
[33] 30話(又は前編)[デルタ・08](2009/04/02 16:07)
[34] 31話(別名後編)[デルタ・08](2009/05/14 22:34)
[35] 閑話4[デルタ・08](2009/06/14 12:33)
[36] 32話[デルタ・08](2009/06/30 23:57)
[37] 33話 オーストラリア戦役1[デルタ・08](2010/04/01 01:48)
[38] 34話前半 オーストラリア戦役2-1[デルタ・08](2010/04/01 01:45)
[39] 34話後半 オーストラリア戦役2-2[デルタ・08](2010/04/01 01:46)
[40] 35話 オーストラリア戦役3[デルタ・08](2010/08/26 00:47)
[41] 36話前半 オーストラリア戦役4-1[デルタ・08](2010/08/26 00:40)
[42] 36話後半 オーストラリア戦役4-2[デルタ・08](2010/08/26 00:40)
[43] 37話[デルタ・08](2010/12/24 23:14)
[44] 38話[デルタ・08](2010/12/26 01:19)
[45] 閑話5[デルタ・08](2011/01/04 12:20)
[47] 39話 前編[デルタ・08](2012/09/30 17:14)
[48] 39話 後編[デルタ・08](2012/09/30 17:23)
[49] お知らせとお詫び[デルタ・08](2015/04/03 01:17)
[50] ツィマッド社奮闘禄 改訂版プロローグ[デルタ・08](2016/03/11 19:09)
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[2193] 閑話5
Name: デルタ・08◆09f0fd83 ID:debcd0f0 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/01/04 12:20















※はじめに

予め先に注意事項を言っておきます。今回は作品崩壊したかもしれません。
これ作った時の気持ちは以下の通りなので、その理由が分かるかと思います。



年末年始の雪かきに疲れ、むしゃくしゃしてやった。
折角の正月なので世界に誇るマッド達とチート兵器を出せればなんでもよかった。
今では反省している。



このSSでの閑話は本編に比べると基本はっちゃけて暴走気味ですが、今回は作者のテンションが変な事になっている為に、輪をかけてカオスです・・・特に登場人物がひどいです。
ぶっちゃけ『これはひどい』『ふざけるのも大概にしろ』『こいつらどっから連れてきた』『自重しろ』『作者は一度病院に逝ってこい』と言わざるを得ない代物です。ちなみに上の『』のはこの閑話を読み返して作者自身が思った思いです。
これらから分かるとおり、今回はすごく悪ふざけな代物です。

・・・まぁ正月ということなんで許してくださいorz
というかこいつらがいれば、どんなチート技術でも開発できそうだと思う。流石にそこらは自重するけど。

時間軸としては一応オーストラリア攻略完了後の2週間後くらい、37~38話から十数日後な話のつもりです。ただし今回の閑話で登場した人物については、今後出すかどうかは作者の反省具合によります。
もしかしたらこの閑話自体を無かった事として処理するかもしれません。テンションが変だったとはいえ、折角書いたのだからどうせならUPしようということで投稿しましたので、皆さんが不快に思われたのならこの閑話は消そうと思います。

なお、今回は恐らく会話が9、地の分が1くらいの割合になるかもしれません。しかも誰がどのセリフを言ってるのかほとんど分からないかと思います。作者も途中で誰がどのセリフを言っているのかわからなくなりましたから(核爆


以上の点に注意してお読みください。覚悟はいいですか?

コマンド?
>はい
 YES
 帰ります
 黄色い救急車召喚













ビスミラー開発秘・・・話?




キャリフォルニアベース ツィマッド社エリア社長室

「う~ん・・・どこだったかな?」

社長室のデスクでエルトランはモニターに映し出されているデータを見て唸っていた。

「・・・社長? 何を見て唸ってるんですか?」

「ああ、マリオンか。いや、今日ここの大会議室で研究者一同が数ヶ月に一回行われる、ある息抜きを兼ねた会合を開いているんだけどね。その人員リストを見てて何か小骨が喉に突っかかったような感じを受けてね・・・むぅ?」

「拝見させていただきますね・・・・・・特におかしなところは無いようですけど?」

「どっかで見た事があるんだがどこだったかな・・・? 知ってるはずなのに知らないというか、記憶の一部が霞んでいるというか、突っ込みをいれたいのにどこに突っ込めばいいのかわからないというか・・・う~ん? でもこの感覚以前も感じたな・・・結局何なんだこの感じは?」

「しかしすごいですねこの会合に参加されている方々・・・有名な研究者ばかりですね」

「ん? ああ、うちの主要研究チームのトップと軍の有名な研究者の会合だからな。しかもうちに関係深い人達ばかりで、おかしいところは何もないはずなんだが・・・・・・この違和感は何なんだろう?」

「すみません、私にはよくわかりません」

「・・・まぁこの件は後回しにするか。というか、これだけマッドな方々が一箇所に集まる事自体が不安要素ではあるんだが」

「そうなのですか?」

「ああ、前回は5月に会合が開かれたんだが、たしかその時は・・・対モビルスーツ戦を含めた通常兵器の開発だったかな? それで実際に完成したのはなぜかMSM-02 水中実験機をベースにした水陸両用モビルスーツ、しかも強襲揚陸支援用モビルスーツといえる機体だったし。なんだかんだで結局採用となってMSM-08の機体番号をもぎ取った結果、軍の方で開発されてた特殊な機体の機体番号が1つずれ込み、なぜか私が頭を下げに行ったからなぁ」

「あ、あはは・・・」

「というかMSM-02 水中実験機をどう魔改造すればあんな機体ができるんだと突っ込みたいよ・・・さて、午前の内に書類も一通り終わったし、昼から夕方まで休憩にするか。・・・・・・マリオン、よかったら買い物に付き合ってくれないか? 久しぶりに服を見たいから意見を聞きたくてね」

「え・・・はい、私でよければお供します」

「じゃあ・・・1時間後に正面玄関横の公園で待ち合わせという事でいいかな?」

「はい、分かりました(これってひょっとして・・・デ、デートなのかな?)」

そう言って部屋を出る二人だったが、社長は知らない。今回の技術者達の会合が原因でトンでもない事になろうとは。

なぜなら、その会合に参加するメンバーの名前は、原作を知る者が見れば盛大に突っ込みを入れること間違いなしの陣容だったのだから。そしてそのリストは以下の通り。








『第⑨回 意見技術人材交流開発会合 主要参加者リスト
※1:各部門の参加者はあくまでその各人が最も得意とする部門を記しているだけで、その部門だけが得意ということではないので注意されるように。
※2:ここに記載されている方々の他にも多数の参加者がおられます。どうぞ交流を深めていってください。



・ミノフスキー物理学部門参加者
ギニアス・サハリン

・工学部門参加者
シロウ・サナダ技術長
セイヤ・ウリバタケ
センベエ・ノリマキ
ドクター西(ロボット工学)
ニトロ博士(同上)
ライト博士(同上)
ワイリー博士(同上)
コサック博士(同上)
アントン・カプチェンコ(航空宇宙工学)
サイモン・オレステス・コーエン(システム工学)

・物理学部門参加者
プレシア・テスタロッサ
ボルトスキー博士
カレン・クオリスキー

・医学・看護学部門参加者
フレサンジュ・イネス

・生命科学・生物学部門参加者
ドクタースカリエッティ
ディー博士
スティーブ・トロス博士
ラオン博士
アルベルト・ウーラ

・化学部門
ドクターガスト
ドクターホウジョウ

・計算機科学部門参加者
ユウコ・コウヅキ
イヌカイ博士

・地球科学部門参加者
カイ・ハナオカ



会合場所:キャリフォルニアベース・ツィマッド社エリア大会議室
会合開始予定時間 現地時間12:30予定
会合終了予定時間 未定(最低でも12時間)
※遅刻厳禁、遅れたら例の罰ゲームを行いますので遅れないように

皆さんお仕事ご苦労様です。お待ちかねの息抜き期間がやってまいりました。皆さんそれぞれ企画を持ち寄ってください。たまには仕事以外の企画を検討するのもいいでしょう、面白そうなアイデアがあればどんどん話し合いましょう』











大会議室

既に大会議室には多くの研究者や技術者達が集まっていた。会合開始の時間まで若干の余裕がある為、各所で研究者達のグループが形成されており、それぞれ話が弾んでいた。

「・・・ところでギニアス、おぬしこの前まで入院していたと聞いたが、無事だったのか?」

「ああ、それは検査入院だったので大丈夫ですニトロ教授。検査の結果特に異常はありませんでしたし、病も今のところ安定しています。まぁたまに吐血しますが」

「ふむ・・・ニホンの水と空気が肌にあっているのかもしれんな。たしかお主の基地に温泉を引いてからじゃなかったかの? 病が安定してきたのは?」

「・・・たしかにニホンに研究基地を作った際に温泉を掘り当てましたが、関係があるのですか?」

「温泉には様々な薬効があるからのぅ。老骨に温泉は至福の時じゃ」

「なら教授、一度温泉にはいりにきますか?」

「・・・へぇ、興味深いわね。今度湯質調査を兼ねて入りに行かせてもいいかしら?」

「む、コウヅキ女史か。たしか貴方の得意とするところは計算機科学だったのでは?」

「ふっ、甘いわね。確かに得意とするのは計算機科学だけど、生物学とか医学にも詳しいわよ? それに温泉には様々な効果があるけど、ニホンの温泉は美容にいいことでも有名。そこで新しく湧いた温泉があるならば、調べるのは当然でしょ?」

「・・・念のために聞きますが、美容にいいと分かった場合は?」

「当然私の研究拠点を一部そちらに移すに決まってるじゃない。あ、それと調査にはフレサンジュとプレシアも参加すると思うからそのつもりでね。他にも何人か誘ってみようかしら」

「・・・一応私の基地は秘密基地扱いなんだが」

「そんなの関係ないわ。あんたも男ならグダグダ言ってないでさっさと受け入れなさい。あ、ついでにあんたの妹のアイナちゃんに温泉拡張の要望を基地職員から集めとくように言っておくわね。折角なら露天風呂でも作るのもいいわね。早速連絡をしなきゃね」

「・・・・・・・・・わ、私の基地が orz」

「・・・ギニアス、強く生きるのじゃぞ」

言うだけ言ったコウヅキ博士はそのままプレシア博士とフレサンジュ博士の元に行き、後には凹んだギニアスとそれを励ますニトロ博士の姿があった。それを尻目に、他の会合参加者は話を続けていく。そして会合開始時間が迫り、参加者達はそれぞれ決められた席へと移動していく。

「さて、皆座ったな? それでは会議を始める・・・前に、1人遅れているな」

「うん? ・・・ああ、西博士か。遅れたら罰ゲームがあるのは知ってるだろうに」

「全員の食事を奢るっているあれだろ? 一度遅刻してボーナスが吹っ飛んだのはトラウマものだったよ」


「しかし西博士遅いな・・・もう時間だぞ?」

「さて・・・後10秒で遅刻確定だな」

「後5秒、4、3、2、1・・・ゼr」

「3倍アイスクリイィィィィィイム!!!」

0と言いかけたその瞬間ドアが勢いよく開き、奇声と共に1人の若者、遅れていた西博士がなぜかギターを持ちながら突入してきた。

「ちっ、ギリギリセーフか。食事キターと思ったのに期待を裏切りやがって・・・制裁が必要か? ショットガン誰かもってこい!」

「ギリギリだったのに我輩殺される!? というかこの扱いは酷いであ~る!」

「DA☆MA☆RE」

「KU・TA・BA・RE・♪」

「ノオオオオオ! ノオオオォォォォッッ! のあああああああっっ!?」

「おい、お前等イイ笑顔でショットガンを向けるな!?」

「おまいらもちつけ(というかそのショットガンどこから取り出したんだ?)」

「ノリいいな皆。・・・さて、話しを戻すぞ。全員来た様なので本題に入る、手元の書類を見てくr・・・」

「ズルズル・・・」

「そこ、ラーメン食ってないで書類見てくれ、本企画の名称をつけてあるから」

「なんだこの書類は・・・ってなんだこの企画名は! 「マッド達のハジケ祭り ドバっもあるよ」ってなんだいったい! というかドバってなんだドバって!?」

「・・・そぉい!!」

「どあっちゃ~~~~!?」

「ちょ、ラーメンぶっ掛けんな!! しぶきが、しぶきがあああ!!」

「・・・ふふふ、久しぶりにキちまったぜ。ちょっと頭冷やそうか(怒」

「ふむ、つまりはそういうことか。最初っからグルだったのか」

「はっはっは、一部凄惨な事になっているが話を進めるぞ。最初の案件は拠点防衛用モビルアーマー開発だ。これに関して皆の意見を聞きたい」

一部悲惨な事になっているが、参加者達はマイペースに話を進めていく。なぜなら彼らはマッドだからだ。

「ふむ、拠点防衛用なら私の案を見てくれ」

「どうしたんだギニアス。・・・円盤、というよりも傘みたいな形だな。名称は・・・アプサラスⅤ?」

「その通り、ミノフスキークラフトを4基、ジェネーターを8基持ち、対ビーム用にIフィールドを持つ、正に空中要塞といえる巨大モビルアーマーだ。主兵装のメガ粒子砲の威力はアプサラスⅢの5割り増しで、移動しながら精密射撃ができるのが特徴だ」

「・・・実現できるのかコレ?」
「現時点では100%無理だな」

「おぃい!?」

「これはあくまで夢だよ、夢。いつかは実現させたいが、Iフィールドの小型化等といった技術面での問題が山積みだ」

「よくこんなの考え付いたな」

「いや、アイデア元はエルトラン社長だよ」

「・・・あの社長なんにでもアイデア出すなぁ。でもなんでまたそんなことに?」

「なに、以前定期連絡を取ったときにね、お互いストレスが溜まってたので通信機越しに愚痴を言い合いつつ酒盛りをして盛り上がってね。ちなみに私は日本酒で彼は貴腐ワインだったよ。その時に酔いがかなり回ってたエルトランが話題に食いついてきて、その時にこれの元ネタとなる画像を送ってきたんだ。まぁそれ自体は即興で書いた落書き見たいな物だけど、インスピレーションが刺激されてね。えーと・・・なんだったかな、その時彼が呼んでた機体名称は・・・・・・そうそう、確かアンサラーだったかな? まぁいいか。とにかく、そんなわけでネタがどんどん膨らんでいってこいつになったんだ」

「で、本命は? おまえさんのことじゃ、ちゃんと用意してあるんじゃろ?」

「はは、ニトロ教授にはかないませんね。現時点での本命はこちらです」

「・・・アプサラスⅣ? 今度は(上から見れば)三角形だな」

「うむ、今設計しているアプサラスⅣは現実路線の機体だ。メガ粒子砲はアプサラスⅢと同じレベルの威力だが、機動性と運動性を向上させた機体だ。ミノフスキークラフトを3基、ジェネレーターを4基搭載する為にアプサラスⅢよりも若干大型化してしまったが、その分各種センサーも充実しているぞ。安定脚を展開せずとも精密砲撃が可能という点を重視している。諸々の都合でIフィールドは装備できないからビーム撹乱膜発射装置を搭載している」

「なぁ・・・おまえさんこの前グロムリンとかいうモビルアーマーの案を持ってきてなかったか? あれはどうなった?」

「ああ、あれは息抜きで持ってきただけだ。気にするな。というかあの後、設計図とかを入れていたデータがクラッシュしてやる気が一気に削がれたから没にした。フラナガン機関から派遣されてきた研究者の1人が原因だったんだが、開発中の新型コンピューターウィルスを入れていたデータを間違ってインストールしたらしくて、その性でアプサラスを含む多数の設計図がブチ壊れたんだ。まぁアプサラス関係はバックアップデータを幾つかとっておいたから問題無かったが、その研究者はデータを壊された研究者達から7割殺しされた上でフラナガン機関に送り返されたよ」

「それは災難だったな。ところで、ラビットについて提案があるんだが」

「ラビット? 何の事だ?」

「ほら、うさみみみたいに見える頭部を持つザクキャノンだよ」

「ああ、そういやラビットタイプっていうしな。で、どんな提案だ?」

「火力強化案だよ。ジオニック社からの提案なんだが、連邦のガンキャノンみたいに両肩に180mmカノン砲を載せてみるA案と、180mmカノン砲をビーム砲に変更し外部ジェネレーターを増設するB案の二つが出されたんだ。こいつについて意見を聞きたい」

「180mmを両肩に乗せるのは実用的じゃないな。元々ザクキャノンは重量配分のバランスが絶妙なんだ。両肩に搭載すると、給弾装置から何から再設計が必要になる。するとしたらB案だな」

「ビームか・・・ジェネレーター直結式にするか? それなら継戦能力がかなり高くなるぞ。機体の負荷は高くなるが・・」

「だが待てよ、たしかMA-75のビーム砲搭載型がまさにそれじゃなかったか? コスト的にガンタンクの方が有利だから、ザクキャノンには不利じゃないか?」

「いや、ガンタンクはあくまで地上専用だ。だがザクキャノンは改修すれば宇宙でもいけるし、航空機からの空挺降下や宇宙対応型を使ったバリュートシステムでの緊急展開をする事が可能だ。それならば制約の多いタンク型よりもキャノンの方が有利だ」

「じゃあその方向で話を送っておくよ」

「・・・ってかなんでザクキャノンなんだ?」

「そりゃ今年の干支が卯年だk「メタ発言禁止! このSSでは禁止だ!」」

「お前もだ馬鹿!! この話題は危険すぎる、違う話題を出せ!!」

「さて、今何かあったかい」

「いや、何も無かったが?」

「俺のログには何も無いな」

「じゃあ次の話題、というか話しを戻し拠点防衛用モビルアーマーの話に戻すぞ。ここのエルトラン社長の発案された拠点防衛用モビルアーマーのビスミラーについてだが・・・」

「現在の技術じゃ無理だ。が、不可能というわけではないな」

「ああ、中々興味深い。今のところIフィールドは小型化と消費電力、そしてそれに付随する放熱問題があるが、エネルギーに関してはダメージが与えられると判断した時のみIフィールドを瞬間的に展開するにするという案がある」

「でもそれって問題点あったよなアントン?」

「ああ、一歩間違えればビームに貫かれて終わりだ。信頼性が確立できるまでかなりの時間と予算を食うことになる」

「で、おまえさんのことだ。策はあるんだろう?」

「ああ・・・というよりも、あのビスミラーのリストにそのまま答えが載っていたよ。高出力Iフィールドのみで全てを防ごうとするから問題が出る。ならば低出力のIフィールドと対ビームコーティング処理を施されたルナチタニウム装甲ならば、高出力Iフィールドに匹敵するダメージ軽減は十分可能だ。エルトラン社長がそこまで考えて書いたのかは分からないが、中々面白い」

「・・・ということは、それを使えば防御はクリアできるってことか」

「いや、攻撃を受けるたびにジェネレーターに負荷が掛かるし、ビームコーティングも効果を失っていく。問題はあるが高出力Iフィールド案よりかは実現性は高いといったレベルだ」

「現時点で考えればそれで十分だろう。となるとビスミラーの最大の問題はクリアできるとして、次は武装か」

「最大の問題は、実体弾の搭載スペースをどのように割り振るかという点だろう。私としてはミサイルやロケットは1回のみで再装填の時は発射コンテナごと交換という案でいきたい。135mmレールガンと75mmCIWSは艦船用の物を流用すれば、給弾装置や弾薬庫もセットになるからスペースの節約になる」

「ジェネレーター出力も問題ですね。仮に低出力Iフィールドを使うにしても、他に連装メガ粒子砲2基、ホバー推進の為のエネルギー、広域電子戦装備等の特殊装備・・・それらを賄うジェネレーターと、それの放熱及び冷却問題をクリアしないといけない」

「冷却か、大型冷却ファンを取り付ける場所も・・・いや、暖かい空気は上昇する性質を持つから、ホバー内部に放熱すれば・・・・・・ファンで吸い込んだ外気を冷却に使い、それで熱を持った空気をホバーに転用すれば、幾らか機構を省けれるな」

「その案は要検討だ。メモしておこう・・・他には?」

「それならばこういった方式は・・・」

「・・・」

その後長い時間がビスミラーの検討会に費やされ、会場の空気はヒートアップしていく。ここまではまだいい。問題は、なぜかこの後拠点防衛用モビルアーマーの話からそれが守るべき前線基地の話に変わっていったことだ。
コンテナ式の簡易基地だと余り最前線で展開できない。輸送機を使った簡易拠点だと整備しにくい、本格的な基地だとそもそも前線基地ではない、などといった多数の意見が出され、その結果「前線で基地を作るのが難しいなら基地そのものを持っていけばいいじゃないか」という変な結論に達したとき、一人の男が更なる燃料をマッド達に注ぎ込んだのだ。

「ところで、先日ここの社長室からこんなものをパクって・・・いや、頂いてきたんだがこれをどう思うかね? 私としては大変興味深いと思うのだが」

「いやスカさん、その前にパクってって言わなかったか? 言ったよね? 社長室から無断で? ・・・それってやばくないか!?」

「いやなに、ゴミ箱に入っていたメモのようなので、別に問題ないだろう。シュレッダーにも掛かってない代物だし、第一捨てるなら我々が有効に活用すべきだよ」

そしてスカ博士が出した社長のメモには、120cm3連装レールガンをはじめ、135mmレールガン砲座、MLRS、多数のビーム砲座及びCIWSという馬鹿みたいな火力、大型機が着陸できる複数の展開型滑走路に複数のモビルスーツ用カタパルト、6本の巨大な脚で移動する全長2.4kmという巨大要塞、開発コード:超巨大自走前線基地 スピリット・オブ・マザーウィルが書かれていた。ちなみにそのメモ帳の端には護衛にはヒルドルブ隊又は武装強化型TCK部隊を想定等と書かれているあたり、どこまで本気だったのか分からない代物だった。

「とりあえず、他にも新型パイロットスーツや人口水上軍事都市の案があるが、これらはこのデカブツが終わった後に話し合おうか」

「・・・ほぅ、新型パイロットスーツ3種類、いいね。特にAとB案ってのが・・・セイヨクモテアマス(ボソ」

「そっちから離れろボケ」

「これは・・・例のモビルスーツ操縦ゲームにでも出すのか?」

「デカ!? 全長2.4kmってビッグトレーとかダブデとかのサイズじゃないぞ?」

「ドロス級大型宇宙空母5隻分って、どんだけだよ・・・」

「うむ、ここで提案なのだが気分転換代わりに、これが実現できるかどうかというのに焦点を当てたい。どうだろうか?」

「コンセプトは移動式前線基地か。前線基地以前に移動要塞だなこりゃ」

「前線に基地を作る事自体が難しいとは言ったが、これはこれで荒唐無稽だな。多少後方に展開していても、最前線からでも目視できるぞ、この大きさだと」

「基地というからには最低でもモビルスーツの整備修理はできる事が必須だな。それにヒルドルブやイーゲルヴィント級といったモビルアーマーの整備もできるようにしたい」

「これほどの大きさなら数十機は同時に整備できるな。甲板も整備に使えるならの話しだが」

「当然の事だが自衛用の戦力も欲しいぞ。とはいえ、見たところ大口径3連装砲2基の他にレールガンや対空火器が山盛りだがな」

「前線の移動に伴い速やかに移動できるようにしたいが、この大きさだと最大速度は時速十数キロ、下手をすれば一桁ってとこか?」

「ガウは無理だろうがオルコスや鹵獲ミデア、ファットアンクルは発着可能でないと補給面でつらいぞ。当然最大積載量でだ」

「スピリット・オブ・マザーウィルか・・・愛称は母ちゃんかな?」

「母ちゃんといえばプレシアさんだろう。2児の母なんだし」

「ああ、そういえば君は『アリシアちゃんとフェイトちゃんに頬擦りしたい』の会員だったかな? このロリコンめ(笑」

「ちょ、スカさん何を!?」

「・・・へぇ、私の子達に向かっていい度胸ね? 覚悟はできてるんでしょうね?」

「ス、スタンガンをしまってくれ。というかなんかバチバチ光を放ってないかそれ?(汗」

「当然よ、私が改良を加えた兵器だもの」

「護身用じゃなくて兵器!?」

「まて、プレシア博士落ち着け! お、おい・・・スカさん何とか言ってくれ」

「・・・ドンマイ☆」

「オンドゥルルラギッタンディスカー!?」

「何語だそれは!?」

「まぁそれはさておき、メインシャフトに弾薬運搬ルートとエネルギーバイパスを作るべきだな。メインシャフトの強化にも繋がる」

「メインシャフトに集中すると攻撃を受けた際に危険じゃないか?」

「問題ない、このメインシャフトは重装甲で覆われていて、防御力はそれこそ艦砲クラスのメガ粒子砲を何発も当てないと破壊できん。それに周りの構造物が盾になるようになっているからまず大丈夫だ」

「いやまて、それ以前に自重がやばいぞ。それにその案だと各部に配置された火器が攻撃されたらメインシャフトにまで誘爆するぞ? 最悪の場合、メインシャフトが破壊され自重で崩壊する」

「なら自重分散の為に、各部にミノフスキークラフトと非常用のサブジェネレーターをつければよくね?」

「おまい天才だな! それで逝こう!」

「防御だが、図体がでかいから回避行動をとるのは無理だ。各種装甲による防御とダメージコントロールでなんとかしないといけない」

「Iフィールドも今の技術力じゃ無理だ。ビスミラークラスならまだしも、この規模だとなぁ」

「あ、じゃあビームサーベルをプロペラみたいに高速で回転させるのはどうよ? ビームを相殺できるんじゃないか?」

「・・・それは思いつかなかった」

「でもどっちみちこの大きさだと、素直にIフィールドを各部に設置したほうがよくないか?」

「無数に回るビームプロペラ・・・色々と稼動部に制約がつくな。動いた瞬間旋回するビームサーベルで自分を切断は洒落にならん」

「う~ん、だめか」

「いや、発想自体は悪くない。それどころかそのアイデアはモビルスーツのシールドとして使えないか? 腕とかにつければ攻守一体の武器になるかもしれん」

「研究するか。とりあえずビームシールドっていう名称でいいかな」

『異議無し』

「装甲はチタン・セラミック複合材又は超硬スチール合金で、重要部に対ビームコーティングを施すしかあるまい」

「まぁそれが無難だな。ただしメインシャフトと各部の接合部分はルナチタニウム合金を使って、他の部分は超硬スチール合金かチタン・セラミック複合材で強度と重量を稼ぐべきだ。できるなら重要部以外もルナチタニウムを使いたいが、流石に全てをルナチタニウム装甲にするのは量的にも予算的にも不可能だからな」

「なら超硬スチール合金よりもチタン・セラミック複合材で作った方がいいな。言っちゃなんだが、超硬スチール合金だと自重で持たんぞこれは」

「では後の問題はジェネレーターとその放熱問題だが、艦船用の大型ジェネレーターを複数使うのがベターか・・・放熱はこの飛行甲板を放熱板としても機能するようにしたら解消できないか?」

「飛行甲板の上部は無理だが、下部を放熱装置とすれば・・・いけるな。ただ熱を拡散させる為のファンは必要だが、対した問題じゃない」

「いざとなったら放熱パネルを増設すればいい。それでかなり熱の分散量を稼げるはずだ」

「アクティブ防御、迎撃能力は対空をメインに考えた方がいいな」

「ああ、地上部隊なら主砲でアウトレンジから撃破できる。例えビッグトレー級やヘヴィ・フォーク級だろうと、こいつの120cmレールガンなら射程外から一方的だ」

「弾頭を改良型気化爆弾にすれば面で制圧できるな」

「となると、対空は艦船用の135mm両用レールガンとビームCIWSを使えば十分か」

「問題は配置だな。私としては甲板に設置するのがいいと思うが?」

「甲板に? ただでさえ自重がきついのにか?」

「ああ、先端にビーム砲座、本体との付け根に135mmなら可能なはずだ」

「まて、下部にも砲座は欲しいぞ。真下に敵が来てますが下には撃てません、だなんて悪夢だ」

「たしかに防衛隊にある程度防衛を任せるとしても、最低限の火器は欲しいな。ケンプファーのような高機動の機体で内部に潜り込まれたら対処できんかもしれん」

「とはいえ、下部の砲座が誤射して本体にダメージを与えるかもしれん。そこらを考えると、砲座は飛行甲板の先端下部と脚部を中心に配置すべきか」

「配置する武装も問題だな。モビルスーツを撃破でき、自身に着弾しても損害は軽微な兵装・・・75mmCIWSくらいしか思い浮かばん」

「ショットガンはどうだ? 結構前に兵装実験艦アウロラが試験を行っていた記憶がある」

「たしか・・・宇宙空間では減速しない散弾は友軍にも損害を与え危険だ、という事でボツになったらしいが・・・確かに地上なら問題ないな」

「それなら対モビルスーツ用クレイモア地雷、通称ベアリング・ボムはどうだ? いざとなればリアクティブアーマーの代わりにもなるだろう」

「ふむ、じゃあ下部兵装は75mmとショットガン砲台で、追加装甲兼用でベアリング・ボムで決まりかな?」

『異議なし』







その後、この会議は二日間にも渡って続けられ、大きな物(デカブツ)では移動前線基地のスピリット・オブ・マザーウィルに拠点防衛用モビルアーマーのビスミラーとアプサラスⅣ、ガウが子供に見える程大型な大気圏内用超大型飛行艇、ビグロやヴァル・ヴァロ等の専用母艦である宇宙用モビルアーマー専用空母、他にもマスドライバーを含む宇宙港施設や大規模なドックに工廠を持つ超巨大水上移動基地のテラフロートといった、誇大妄想の類な代物の具体的な設計案が纏められ、中型のものではザクキャノンやグフフライトタイプの改修案、レールガンを持つ次期主力戦車に対人対物専門の小型警備用ヘリが話し合われ、小さいものでは3種類の新型パイロットスーツ、ビームシールドの設計といった話題が話し合われ続けていった。勿論他にも軍事以外に民間向けの等身大ロボットや本物の人や動物と同じような行動をする人工知能、新型の塗料や欠損した四肢を補う義肢やバイオ技術、極薄の衣類素材や耐久性に優れた人口繊維、砂漠化を食い止める為の緑化バクテリアやミノフスキー粒子対応型高性能コンピューター及び通信回線の開発案など、その内容は多岐に渡る。

さて、そんなわけで多くの案が話し合われたのだが、恐らくこの話し合われた内容を見た人ならこう思うだろう。
皆ネタとして話しでストレスを発散させていたのだろう、と。

が、マッド達の辞書には自重の文字は電子顕微鏡で見なければ分からないほど小さく書かれているのだ。
この荒唐無稽な案の数々、後に一部は正規のルートで研究開発予算を得、正規ルートで予算を得られなかった案は、他の技術開発費の水増し請求、有志のポケットマネーからの寄付金提供、他のスポンサーからの交渉で得た資金等など、秘密裏に資金を収集しこれらの開発予算にまわされていった。そしてその後、その少なくない数の案がこの戦争終了後に実用化された。そしてそれらの案の報告書を受けたエルトラン社長はこう叫んだ。



「・・・どうしてこうなった!?」



なお、色々とエルトラン社長がネタとして出していた案も少なくなかったので、彼はその後、『変態会社の変態社長』『マッド達の総元締め』『暴走社長エルトラン』等など、不名誉なあだ名をもらう事になり、その時もう一度上記の絶叫を上げた事は言うまでも無い。





マッド達を1箇所に集めて話し合わせた今回の教訓


『せ か い の ほ う そ く が み だ れ る !』


オワレ

































































おまけの解説



作中にチラっと出てきた3種類の新型パイロットスーツ案

社長が宇宙世紀にきてしばらく経った頃にデザイン画と設定を書いたもので、その後金庫にて死蔵されていた。その後、ホワイトベース戦の際に社長がキャリフォルニアベースに降下した為、本社から決済待ちの大量の書類を運ぶ際に誤って紛れ込んでしまう。その後無事届いた大量の書類の山の中から発掘され、それに気がついたエルトランの手によってごみ箱にシュートした経緯を持つ。が、自身ですらその存在を忘れ去っていた、封印していた黒歴史を大量に見てしまい、(自身の精神安定の為に)処理を急ごうと焦った性でシュレッダーにかけ忘れ、その結果スカ博士によって今回の会合に持ち込まれ実用化の目途が立ってしまった。社長曰く『どうしてこうなった』である。

新型パイロットスーツは3種類。

A案はpixvの鉄巨人パイスーの射命○のスーツに似せており、元々は志願兵募集のコンパニオン用(プロパガンダ用)パイロットスーツとして開発された。外見重視だが性能も従来型を上回る性能を与えられており、耐熱・耐衝撃・耐G性能はそれなりに高い。が、当然製作費用も馬鹿高い。肌が露出してるように見える場所は極薄素材できちんと保護されている。なお対放射線防御性能は低い為にもっぱら地上戦用。

B案はエヴァン○リオンの綾○プラグスーツの外見。こちらもコンパニオン用のものだがこちらは宇宙での運用も考えており、A案を上回る性能を与えられるとされていた。

C案はあまり冒険せず堅実なノーマルスーツ。CDA若き彗星の肖像の公式ガイドブックP77に載っているハマーン(少女ver)が着ていたノーマルスーツです。
3つの中で一番まともかつ実用的。

C案はまともだがA案とB案、そのどちらも社長曰く男のロマンだそうだ。社長のイラスト能力はそれなりだったのでなんとか現物に近いものを書けたが、それが後の悲劇(不名誉なあだ名)の発端となる。
予断だが書いていた当時はD案としてマブ○ヴの衛士強化装備を書こうとしていたが、我に返った社長の手によって処分され、それまでに書いた3案も封印処置となった。


ちなみに後に採用されるのはC案だが、A及びB案も極少数が調達されることとなって、広告塔の部隊を中心に配備される。
なお、余りの黒歴史現実化にエルトラン社長が頭を抱えるのは言うまでも無い。

・・・自重しなかった、反省はしている。

※一部に誤字があったので修正


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