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No.2191の一覧
[0] DEATH NOTE ~後継者の月光~(完結)[思いつき人](2008/03/23 19:54)
[1] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page3 密談》《Page4 名前》[思いつき人](2007/03/19 14:37)
[2] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page5 逆》[思いつき人](2008/03/23 15:22)
[3] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page6 崇拝》[思いつき人](2008/03/23 15:23)
[4] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page7 代弁》[思いつき人](2007/03/19 15:10)
[5] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page8 贋物》[思いつき人](2007/03/19 15:21)
[6] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page9 判定》[思いつき人](2007/03/19 15:37)
[7] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page10 集会》[思いつき人](2007/03/19 15:48)
[8] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page11 係累》[思いつき人](2007/03/19 15:55)
[9] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page12 掟》[思いつき人](2007/03/19 16:08)
[10] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page13 S》[思いつき人](2007/03/19 16:25)
[11] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page14 来日》[思いつき人](2007/03/19 17:13)
[12] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page15 学校》[思いつき人](2007/03/19 17:27)
[13] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page16 円舞》[思いつき人](2008/03/23 15:24)
[14] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page17 疑問》[思いつき人](2007/03/19 17:46)
[15] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page18 依頼》[思いつき人](2007/03/19 18:05)
[16] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page19 占術》[思いつき人](2007/03/19 18:23)
[17] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page20 計画》[思いつき人](2008/03/23 15:25)
[18] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page21 前哨》[思いつき人](2007/03/19 18:53)
[19] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page22 開会》[思いつき人](2007/03/19 19:37)
[20] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page23 誤算》[思いつき人](2007/03/19 19:46)
[21] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page24 昼食》[思いつき人](2007/03/19 22:16)
[22] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page25 応援》[思いつき人](2007/03/19 22:22)
[23] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page26 不意》[思いつき人](2007/03/19 22:30)
[24] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page27 問答》[思いつき人](2007/03/19 22:43)
[25] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page28 通牒》[思いつき人](2007/03/19 22:55)
[26] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page29 案内》[思いつき人](2007/03/19 23:07)
[27] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page30 対峙》[思いつき人](2007/03/19 23:16)
[28] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page31 暴露》[思いつき人](2008/03/16 20:37)
[29] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page32 純粋》[思いつき人](2007/03/19 23:53)
[30] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page33 正義》[思いつき人](2007/03/20 00:06)
[31] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page34 脱出》[思いつき人](2007/05/27 19:05)
[32] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page35 発見》[思いつき人](2008/03/23 15:26)
[33] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page36 死神》[思いつき人](2007/06/17 17:59)
[34] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page37 炎》[思いつき人](2007/06/28 17:22)
[35] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page38 帳》[思いつき人](2007/06/30 13:29)
[36] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page39 仕掛》[思いつき人](2007/07/08 17:08)
[37] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page40 回想》[思いつき人](2007/08/05 13:49)
[38] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page41 海砂》[思いつき人](2007/08/13 15:27)
[39] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page42 後継》[思いつき人](2007/08/14 14:52)
[40] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page43 始末》[思いつき人](2008/03/23 15:29)
[41] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Pege44 墓参》[思いつき人](2008/03/23 15:33)
[42] DEATH NOTE ~後継者の月光~《pege45 無効》 [思いつき人](2008/03/23 15:30)
[43] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page46 神話》[思いつき人](2008/03/23 15:34)
[44] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page47 好意》[思いつき人](2008/03/23 15:34)
[45] DEATH NOTE ~後継者の月光~《page48 罪因》[思いつき人](2008/03/23 15:35)
[46] DEATH NOTE ~後継者の月光~《page49 出発》[思いつき人](2008/03/23 15:35)
[47] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Last page》[思いつき人](2008/03/23 19:45)
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[2191] DEATH NOTE ~後継者の月光~《Page42 後継》
Name: 思いつき人◆c8dffbe6 ID:cf1d7f49 前を表示する / 次を表示する
Date: 2007/08/14 14:52
 《Page42 後継》


「パパァ、さっきからお話聞いてると、もう誰も殺さなくていいんでしょ?
 お仕事終わったのなら、お家帰って遊ぼうよ」

先ほどの話を聞いていたのか、それとも興味がなかったのか、ネオンはマイペースに父親に訴える。
 それは十四歳の少女のものではなく、遊園地で遊び疲れた幼女のそれに、相沢達は同情と同時に恐怖を覚えた。

 この少女にとって殺人は、仕事と同じ。
 悪い事だとは微塵も感じていないからこそ、ああも簡単に誰も殺さなくていいのかなどと言い、死体を目にしても平然としているのだ。
 生まれ落ちたその日から、死を司る死神たる父親に殺人の手伝いをするように育てられたのだから、無理もない。

 そして善悪の基準が全く異なるその少女が、赤く光らせているものは。

 「天然の死神の目・・・そんなものがあったとは・・・」

 相沢も恐ろしいほど用意周到なライトに歯をカチカチと鳴らして震え、その愛娘であり、そんな禍々しいものを持つ少女・ネオンに恐怖の視線を向けた。

 「ククク、まさか死神の目が他の人間に移るとはな。
 ライトといると、珍しいことばっかり起こる。面白!」

 リュークの笑い声が体育館を満たすが、捜査員はもはや言うべき言葉が見つからず、立ち尽くすばかりだ。
 生まれ持った死神の目があるなど、いったい誰が想像したというのか。

 無邪気に微笑みながら父親の腕に抱きつくネオンに、化け物でも見るような目つきを向ける捜査員達に、ライトは不愉快そうに言った。
  
 「断っておくが、ネオンに死神の目があることは予想外のことだった。
 生まれつき持っているだけのものに、そんな視線を向けるな、汚らわしい」

 「そんな目を持っているというだけで、充分恐怖の対象になると思いますがね」

 ニアが淡々とそう応じると、ライトはふんと鼻を鳴らす。

 「勘違いするなよ、ニア。恐ろしいのは殺人能力を持つデスノートであって、死神の目じゃない。
 死神の目はあくまで見た人間の名前と寿命が解るだけで、デスノートを最大限に有効活用するための道具に過ぎないんだよ」

 確かに死神の目があるだけなら、それほど脅威にはならない。名前と寿命が解ったからといって、悪事にはまず使えないからだ。
 デスノートと言う、名前を書き込まれた人間は死ぬという道具があるからこそ、最大の武器となり得るのである。

 「そしてそのデスノートを操っているのは、裁きの神(キラ)だ。
 つまり、お前達が恐怖すべきはネオンじゃない、この僕さ。
 言っておくが、ネオンはデスノートの所有権を持っていたことはあっても、使用したことは一度もない。
 だから所有権を放棄した後も、デスノートのことは忘れていなかった」

 「え・・・それは、どういうこと?」

 松田が尋ねると、ライトは呆れたように答えてやる。

 「デスノートの所有権を放棄すれば、その間のことはデスノートの所有者であったことが絡まない形で残る。
 だがデスノートを使わなかった場合は死神の姿が見えなくなるだけで、それは適用されないのさ。
 現にリュークが僕の指示でデスノートを捜査本部に届けに来た時に模木に所有権が渡ったが、その後父に譲渡されたことがあっただろ?
 それでも模木はデスノートのことは忘れていなかったし、何度もデスノートを使っているメロも所有権は持っていない状態だったから、あいつも忘れていなかった」

 「あ・・・!」

 「確かにニアは魅上を殺したが、その時は所有権を持っていない状態だったから、ニアがデスノートの所有権を放棄しても、デスノートのことは忘れない。
 もっとも、そのことは知らなかったようだから、魅上を殺したことを悟られたくなかったお前はデスノートの所有権を放棄せず、自分で取引をしたようだが。
 僕を死神界に帰した後、自分が殺されると解っていたようだから、躊躇いもなかっただろう」

 ライトの言葉に、一斉にニアに視線が集まる。

 「ニア・・・ニアがデスノートの切れ端に名前が書かれたと知っても、冷静だったのは・・・」

 相沢の呻くような質問に、ニアは淡々と答えた。

 「はい、始めから命は諦めていました。
 最初に言ったとおり、私の目的は“デスノートをこの世から抹消すること”でしたから」

 「ニア・・・」

 「この事件が終わった後、Lは大学を卒業するまで活動停止する手続きを終えています。
 先ほど夜神ライトが言ったとおり、私とリドナー以外を殺すつもりはないようですので、サラがLを継ぐでしょう」

 サラもニアはもちろん、自分も殺されることは覚悟していたのだろう。
 結局ライトの思惑通りに事が運んでしまい、デスノートを消滅させることに失敗した上にニアの名前がデスノートに書かれたのでは、無駄死に以外の何ものでもなかったから、身体を震わせていた。

 自身の名が既にデスノートに刻まれていると知り、同じく顔面蒼白になっていたリドナーも、とうとう耐え切れずに音を立てて床に座り込んだ。

 「リドナー・・・」

 「顔を晒すだけならまだしも、雑誌に掲載されるほど目立つ行動を取ったのはまずかったな。
 彼女の顔を手に入れるのは、簡単だったからね・・・さて、お前達が知りたかったことは、これで全部かな?」

 ライトがそう言った途端、ニアとリドナーの両目が大きく見開いた。
 そして同時に、二人の心臓が大きく高鳴る。

 「ぐっ・・・!」

 ニアが胸を押さえてうずくまると、リドナーも口を開けて床に倒れ伏した。
 ニアは苦しさに喘ぎ、目の前に現れた幻影に心の中で語りかける。

 (L・・・私はやはり、貴方に追いつくことは出来ませんでした。
 メロと二人で、ようやく貴方と・・・・)

 『二人ならLに並べる、二人ならLを越せる』

 あれから十五年も経ったというのに、自分は結局、一人でLになることは出来なかった。
 Lは死んだ。
 その後を継いだ自分も、今から死ぬ。
 だが・・・。

 「・・・憶えていて下さい、キラ。
 私はこれまでですが、その後を継ぐ者は必ずまた現れる。
 貴方がLの後継者(サラ)を殺しても、さらにまた何度殺そうとも、Lは再び現れる」

 小さく喘ぎながらも、ニアはそう言い放った。

 「待っていろ・・・必ず、(わたしたち)キラ(あなた)を止める・・・!」

 「ふふ・・・それは僕も同じだな。
 Lがキラ(ぼく)を葬ることに成功しても、キラは再び現れる。
 現に僕が死んだ後、我が子であるキラとネオンが代理人としてであっても、キラを継いだ」

 そして弥姉弟が死んだら、その子供が。
 そうでなくとも、キラ教団本部が経営する神光学園・・・いわばキラ版のワイミーズハウスから、新たなキラが誕生する。
 もともとライトが神崎を選んだのは、それが一番の理由だったのだ。
 
 当時はまだ人間だったライトは、いずれ自分が死ぬことを知っていた。
 だからLの後継者を生む施設からヒントを得て、キラを継ぐ者を育てようとしたのだ。 

 それはすなわち、Lとキラが続ける、連鎖する戦い。
 
 「僕が死神になっても、キラ思想を広めるために後継者は必要だからね。
 ワイミーズハウス(おまえたち)というきっかけを与えてくれて、感謝するよ」

 笑うライトを、ニアは今までの冷静さなど微塵も伺わせない憎悪を込めた目で、ライトを睨みつけた。

 「最後に、死神界の本に書かれていた言葉を贈ってやるよ」

 それらを楽しそうに見下ろしながら、ライトは歌うように言った。

 「All humans will, without exception, eventually die」
  (人間は、いつか必ず死ぬ)

 「After they die, the place they go is MU (nothingness)」
  (死んだ後にいくところは、無である)

 「And・・・」
 (そして・・・)

 ライトの顔が、歓喜に歪む。
 ようやく積年の怨みが晴らされたことを、高らかに誇っていた。
 かつてのライバル・L・ローライトを看取った時と同じ・・・いや、それ以上の喜びを込めた笑み。
 それを目にしたニアの目が閉じられ、床に横たわったまま動かなくなる。
 その後を追うように、リドナーも無念を込めて目を閉じた。

 「Once dead, they can never come back to life」
  (死んだ者は、生き返らない)

 ライトはそう語り終えた後、体育館にある時計を見て満足そうに笑った。

 「午後九時三十分、デスノートに狂いなし」

 【Nate River(ネイト・リバー)
 11月18日 午後九時三十分 今まで追っていた事件の犯人から全ての真相を聞いた後、心臓麻痺で死亡】


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