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No.14803の一覧
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[14803] ある皇国の士官の話【皇国の守護者二次創作・オリ主・】  各種誤字修正
Name: mk2◆1475499c ID:9a5e71af 次を表示する
Date: 2010/06/12 21:06
【お読み頂く前に、一度目を通しておいてください。】
この作品は原作知識持ちの、オリキャラ、オリ主が主人公です。
また、軍事ものである以上、それなりの人数オリキャラが登場します。

この文章の中に、皇室を貶める表現が登場するかもしれません、でも、それはあくまで文章の中だけなので気にしないでください。
以上のこと、どうかご容赦ください。




最初に気がついたのは4歳の頃だった。友達としゃべっているとき、両親と話しているとき、会話の内容に齟齬を感じ始めたのは。
今になって思えば、自分には当然のことである知識だが周囲の人間にはないんだから当然だ。
自動車、飛行機、外灯、建物の形。
このころの自分はそういった物事の違いに何の矛盾も感じず、しかしそれらを当然のように話していたのでよく周りの大人や友達に変な顔をされていたらしい。


それこそ、この年齢の子供では絶対に知らないはずの知識、国語や数学、(歴史は何の役にもたたなかったが)をもっており、それらの知識を自覚もせずにポンポンと吐き出していたのだから、いつの間にか神童扱いを受けるようになるなど、いろいろと妙な目にあったらしい。まあ、自業自得である。


過去の記憶を自覚し始めたのが5歳の頃。幼少期の混濁とした意識が、このころになるとずいぶんと纏まってきており、自分が誰でいったいどんな状況に陥っているのかも理解できるようになっていた。
そして5歳の自分は冷静に自分の周囲を観察し、あるひとつの結論に至った。



ここ日本じゃねえ。


自覚してみると状況把握は早かった。今までに受けた教育を、自分の持っている知識へと合致させていく。
この国の名前は皇国。初代皇主明英帝以来500年余りの歴史を持ち、現在は30年余り前から有力な五つの将家(安東、西原、駒城、守原、宮野木)が政治から軍事まで幅広くその権力を握っている。現在の皇主は正仁陛下。


……はいどう考えても皇国ですね。ってかよく今まで気付かなかったな。
絶対に違和感くらい感じるだろうに、とはいっても子供なんてそんなものなのだろうか。


俺は皇国のことならある程度知っている。
なんせ前世での愛読者の一人だ。
覚えている限りでは、確か皇紀568年の初め、皇国は北方の大国帝国と開戦し、一ヶ月ほどで北領を失い数カ月のうちに内地の3分の1を失う。
しかしさっそうと現れる魔王様こと新城直衛の活躍により虎城にて敵の進撃をついに食い止める。それからあとは内紛パート。


そして、それ以降のことは知らん。なぜなら原作が超長期執筆停止状態へと入ったからだ。
冨樫病かよ。この文句小野不由美先生にも言いたいよ。金があるからって本を書かなくなったら作家とは言えないだろ常識的に考えて、ではなくて、


未来を知っている以上、なにか対策をとらなきゃいけなかった。
まずは自分が生き残ることを最優先にだ。でもいったい俺はどんな行動をとればいいんだろう。今は皇紀551年。帝国が攻めて来るその日まで17年しかない。今5歳、攻めて来る日は21歳と5ヶ月。どうしよう……。


自慢ではないが、自分は傑出した人物ではなかった。生前も平凡なサラリーマンをしていただけで、特殊な技能なんてひとつも持っていない。持っているのはあまり役に立たない文系的な経済と政治の知識だけだ。


それだって、どっかのオリ主みたいにこの国を魔改造できるようなレベルで持っているわけではない。
数少ない趣味だってネットと読書、軍事の知識、ってとこだ。正直何の役にもたたねえ。


ただ生き残ることだけを考えるなら事は簡単だ。逃げればいい。
けれども、それは何よりも良心が許さない。
何かの二次創作を第三者視点で眺めているわけじゃない。
いまここにいる人全員が生きているのだ。そういった人のぬくもりの中で育って、それでも最も自分本位な生き方を選べるとするならば、そいつはきっとサイコパスか、よほどの大物に違いない。


つまるところそれほどの大人物ではなく、至って平凡である自分は、良心の呵責に悩まされない程度に自分にとって最も安全な生き方を選ばなければいけなかったのだ。
そしてそんなおいしいポジションそうそうそこら辺に落ちいているものではないのだ。


思い返すと、このころの自分はいつもこんな感じのことで迷っていた気がする。いうなればどうしようという思考に逃げていたわけだ。
でも、そんなこともそう長くは続かなかった。
なぜなら自分の意思とは程遠いところで自分の運命が決まったから。
要は自分は駒城家の家臣の家であったということだ。


実家の姓は益満家、5将家の一つ駒城家の重臣であり、その家格は主家に続くほどに高い。
現当主である益満敦紀は自分の祖父に当たり、次期当主駒城保胤に乗馬を教えるほど駒城家とは密接に関わっており、現在は駒城軍参謀長を努める重鎮中の重鎮である。
そんな彼は現駒城家当主である駒城篤胤や駒城保胤とは違い、バリバリの軍人あがりなのだ。筋肉でガチガチの体を持ち、長身。馬に乗った姿は模範的騎兵将校そのものだ。




そんな方が当主なわけだから家柄も自然と決まる。軍人。それがこの家の男子が就くべき職業であり、進むべき道であった。






目の前で髭オヤジこと守原英康大将が死亡フラグを乱立させまくっている。
「北方の蛮人に我らが神聖なる内地を踏ませてはならん」だとか「我が国は英霊に守られし神聖不可侵の国家である」とか「神話にさえ繋がる歴史を持つ皇国はまさしく神力に守られた国である。」
などと偉そうに演説をしてこの寒空の下、兵隊を無駄に整列させ疲れさせていることに気づきもしない。


最も原作においてこの人は始終このような調子であった気がする。
自分の本能に忠実なのは、本人がそれに気づかない限り幸せなことだ。
そう新城直衛も原作で言っていた。
熱弁を振るうその姿に迷いは見られないし、自分が間違っているとは決して思わない。
意外な事にも、俺はその姿を醜いとは思わなかった。
こんな感じの大人は結構どこにでもいる。
一度社会にでればわかるし、社会に出たことのない学生だって一人くらいはこんな教師に出会うだろう。
それに皇国の軍制度では、5将家やその家臣などは若くして将校や士官の地位に就く。
まだあまり長くない軍隊生活ではあるが、守原大将のような人物は大勢見てきた。



だとしても、実害を被る身としてはかなり辛い。
それに守原大将自体嫌悪感や悪意を抱かないにしても、流石にその行動はかなり迷惑なものだ。
今は午前4時。冬の北領は当然のように暗く、そこら中にある松明の明かりに照らされてチラホラと雪が舞うのが見える。
北領の気候は日本の北海道に似ていて、この時期のこの時間帯だと、気温はマイナス10度を軽く下回る。


軍隊の冬服装備でもこの寒さは相当なもので、屋外で動かずにいるとほぼ間違いなく凍傷になる気温である。
当然のことながら、周囲からは鼻を啜る音が頻繁に聞こえ、凍傷を避けるための足踏みの音や手を擦る音が絶え間なく聞こえる。
自分も例外ではなく、前世は東京生まれ東京育ち、この世界では気候も温厚な駒城で育ったので、本格的な寒さを体験したのは北領に来てからのことである。


歯も顎に力を込めていなければ今に音を立て始めそうで、外に出てからは口がひきつりっぱなしだ。最も歯がなる原因が寒さだけとは限らないが。


そんな気候の中一体全体何をやっているのかというと、軍上層部によって定められた天狼原野での決戦に向けての、行軍する直前の士気高揚を狙った、守原英康大将のありがたいお話だ。
こんな中身のないことを話すくらいなら休ませて欲しいものだが、北領鎮台に皇国各地の兵力を足し、3万を超えた兵力を前にご満悦らしい守原大将の演説は半刻ほども続けられた。


その指示の下北領鎮台3万は決戦の地へと向かっていく。
天狼原野、山の多い皇国において両軍合わせ数万の大軍が戦闘しうるのは、この付近ではそこしかない。


「この調子で勝てるんですかねえ?」

俺の属する独立捜索剣虎兵第11大隊第2中隊最先任曹長である高原曹長が呆れたように話しかけてくる。
頬に大きな傷のあるこの曹長は、未だ実戦を経験していないにもかかわらず、家柄という理由だけで1個中隊を任されたオレを案じ、祖父の益満敦紀がつけてくれた歴戦の曹長だ。俺の徳志幼年学校時代の助教を努めてくれた人物で、ここらへんは原作における新城直衛と猪口曹長の関係に近い。

「……。」

未来を知っている人間としては気が重い。
負けるなんて立場上言えるはずもなく、かと言って勝つと断定する事もできない。自然と返答は無言になる。
そんな俺を見て何かを理解したのか、高橋曹長は大きくため息を付き、空を仰いだ。

午前9刻。両軍あわせて5万2千もの兵力が結集した天狼原野。そこで、皇国苦難の歴史、その第一幕が始まろうとしていた。


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