普段は決してやらないほど荒々しい足取りで歩きつつ、メイシェンはもうあまり怒っては居なかった。
夕方と呼ぶにはやや暗い町を、かなりの速度で歩く。
見られたことは多いに怒っているのだが、レイフォンが積極的に行動したわけでなく、どちらかというと被害者なのだ。
加害者達への制裁はすでに終わっている。
レイフォンに当たるのは間違いだと理性では分かっているのだが、なんだか納得していないのだ。
「メイ」
「ふぅぅんだ」
「あ、あう」
こんな会話にならない会話が延々続いているのにも、そろそろ疲れてきた。
そろそろ許しても良いかもしれないと思って、こっそりと横に立つレイフォンを見て、気が変わった。
なにやら別なことを考えているのか、視線が明後日の方向を向いているのだ。
更に溜息をついて落ち込んだりしている。
怒っているメイシェンを放り出して、自分の世界に旅立ってしまっているようだ。
メイシェン的にかなりきつい視線で睨み付けること三秒。
やっと気が付いたようでこちらを見るレイフォン。
だが遅い。
「メ、メイ?」
「ふぅぅぅんだ」
「あう」
そっぽを向く。
首の関節が嫌な音を立てるのではないかと言うくらいに激しく。
メイシェンのことをほったらかしにして、他のことを考えている以上、制裁は必要だ。
「あ、あの。夕飯一緒に作ろうか?」
「ふぅぅぅぅぅぅんだ」
「あ、あう。か、買い物何処に行こうか?」
「ふぅぅぅぅぅぅんだ」
「あ、あう」
取り乱しておろおろするレイフォンを引き連れて、メイシェンは歩く。
買い物目的らしい生徒もいるのだが、メイシェンの前には誰も立とうとしない。
また荒々しい足取りになっているが、本人にもどうしようもない。
更に色々話しかけつつ付いてくるレイフォンを引き連れ、取り敢えず暫定的に四人で暮らしている寮へと向かう。
ウォリアスが実際にどんな理由で、あんな事をしたかは分からないが、今問題にしなければならないのは隣にいるレイフォンだけだ。
ヨルテムで知り合ってからこちら、色々なことがあった。
ジェットコースターに一緒に乗ったり、料理を一緒に作ったり、一緒に買い物に行くことは日常茶飯事となっていた。
ツェルニに来る直前のバス停では、とても思い出したくない辱めも受けた。
その事件もウォリアスの登場で有耶無耶になってしまった。
一昨日には寝ぼけていたとは言え胸まで揉まれた。
しかもリーリンと二人掛かりで。
中年の医師が怒ったせいで、こちらも有耶無耶になってしまった。
今度という今度はきっちりと解決しなければならない。
そうでないとなんだか困ったことになりそうだから。
「あ、あのメイシェン。今夜は僕がご飯作るよ」
「ふぅぅぅぅぅぅぅぅぅんんだ」
「あ、あう」
メイシェンが聞きたいのはそんな台詞ではないのだ。
更に歩く速度を上げる。
そろそろ限界速度だ。
体力的にも関節の強度的にも。
もしかしたら明日は、筋肉痛かも知れないほど限界が近い。
「あ、あのメイシェン?」
「・・・・・・・」
呼ばれただけなので、無言で睨み付ける。
メイシェン的には猛烈に怒っている視線なのだが、他の人から見るとさほどでもないと言われる。
それでも必死の気迫を込めて、レイフォンを睨み付ける。
「ご、ごめんなさい!」
とうとう平謝りに謝られた。
周りの目も気にせずに。
「・・・・。いいよ。もうあんまり怒っていないから」
「ほ、本当?」
「うん」
これでやっと許せる気がする。
その心境の変化を察したのだろう、レイフォンの肩から力が抜けた。
メイシェンの方も力を抜く。
「買い物に行こうか?」
「荷物、もって」
「うん」
そっと手をつないで買い物をするために方向を変えた。
まだ新入生が迷子になったりしているようで、都市中に人があふれているように見えるがそれもあまり気にならなくなっていた。
とりあえず今は、この時間を大切にするために、買い物をしようと心に決めたのだ。
交通都市ヨルテムの誇る武芸者集団、交差騎士団の中隊長以上が集まるオフィスの席に座り、パス・ワトリングは少々では済まない緊張を覚えていた。
実際、中隊長以上が集まるオフィスと言っても、正確にはパスの席はこの部屋にはない。
正式な役職名が中隊長補佐と言う事から、暗黙の了解としてここにいることを許されているのだ。
では、中隊長補佐とは何をする役職なのかというと、数年後に中隊長になることがおおよそ決まっている、極めて過渡的な役職だ。
副隊長とか言われることもあるが、現実的には普段の職務を学び、実戦においての部隊指揮を学ぶ。
何処の誰だろうと、この中途半端な役職を通らずして上に行くことは出来ない、
つまりここに席が有ると言う事は、将来の中隊長であり、ゆくゆくは交差騎士団長の席を狙えると言う事だ。
当然挫折する人間も多いし、腕っ節だけが強くてなれる物でもないが、全武芸者の憧れであることは間違いない。
ある意味、ヨルテムの武芸者の頂点近くにいることになったパスは、今年三十二歳。
別段早くも遅くもない出世だ。
おおよそ中隊長補佐になるのは三十から三十五歳くらいで、パスの三十二歳は極めて普通と言える。
現団長はやや遅く三十七歳だったと記録されている事を考えると、補佐になる年齢は別段それ以降の出世には関係がないようだ。
なぜ補佐になった年齢が高かったかと言う事は、公式な記録には残っていないが、噂によると結婚記念日にやってきた汚染獣を、独断専行で始末してしまったかららしい。
三十年ほど前の話しだし、ただの噂ではあるのだが、本人を見ていると間違いのない事実であるように思えてくる。
命令系統を無視したその行動で出世が遅れたというのも、納得の行く仮説だ。
とは言え、ダンが正式に中隊長になったのは四十二歳の時。
普通八年から十年ほど補佐を続けて昇進する物だが、五年というのはヨルテム史上最短の補佐在任期間だ。
この一事を持ってしても十分にすごい人物である事が分かる。
それはそれとして。
パス自身は、この部屋を使うことを許された、ただ一人の女性だ。
別段女性が差別されているという訳ではない。
二十年前までは女性が団長を務めていたし、実力と人望それに政治力だけが物を言うのだ。
そして、何故緊張しているかと聞かれれば、それは僅か四十時間前に就任したからに他ならない。
縦横三十メルトルの部屋に二十人ほどの人間が居るが、それでも席は半分ほどしか埋まっていない。
中隊は全部で十二個。
一個中隊に補佐が二人か三人。
そして、騎士団長の席もこの部屋にある。
執務室を別に持っているのだが、そちらにいることとこちらにいることとは半々だ。
言葉を交わす者は少なく、書類をめくる音だけが響く、静寂に支配されていたのはわずか二分前までの話。
終業を知らせるベルがなるやいなや、猛ダッシュをかまして部屋を出て行く隊員が相次いだ。
団長が愛妻家であることが功を奏したのか災いしたのか、残業をする人間はあまり多くない。
パス自身も実は仕事は殆ど終わっているのだが、何となく早く帰ることに罪悪感を持っているのだ。
悪いことではないのだが、何となく。
平時である以上、書類仕事がその大半で、しかも中隊長補佐であるパスにそれほど多い仕事は回ってこないのだ。
「お前も適当で帰れよ」
「は、はい!」
そんな事を考えていて、急に声をかけられた。
パスの直属の上司である中隊長が、なにやら決意も固く席から立ち上がり肩を叩きつつ、出口を目指して行く。
これから何か予定があるのか、それとも鍛錬に打ち込むのか。
四十代中盤の男性だが、その貫禄というか迫力は下手をすると団長さえも凌駕しかねない強面だ。
結婚しているという話は聞かないから、これから鍛錬に行くのだろうと思うが、その意気込みたるや凄まじい物を感じる。
「おお? そう言えば今日は発売日だったな」
「ああ! 俺はこのために生きているんだ。汚染獣だろうと団長だろうと邪魔はさせん!」
なにやら鼻息も荒く、普段から怖い顔を更に怖くしている中隊長。
それほどの用事があるのならば、早退してもかまわないのではないかと思うのだが、ここで疑問なのは先ほどの単語。
上着を羽織る中隊長の邪魔にならない程度に、声をかけてみることにした。
「発売日とは、何ですか?」
「ああ? そうか。お前は知らないんだな」
なにやら納得したのかしないのか、頷きつつマネーカードを確認する中隊長。
残高が危ないなどと言う事はないはずだが、念のための確認だろう。
レジに行ってから無かったのではその衝撃はあまりにも大きすぎる。
「しらねぇ方が良いと思うぞ」
同じ中隊長補佐の先輩が恐る恐ると声を出すが、パスにとっては知らないことこそがもっとも不幸なことなのだ。
わざわざ言う必要はないので、中隊長への疑問の視線を投げる。
そして中隊長はパスの疑問に答えてくれた。
「エロ本だ」
「・・・・・・・・・・・・・。はい?」
何かとんでもない物を聞いたようで、脳が処理を拒否している。
これはあまりないことなのだが、もしかしたらこの先しょっちゅうあるかも知れないと本能が告げている。
きっと間違いだろうが。
「エロ本。未成年の閲覧は許可されていない類の本の総称だ」
「・・・・・・・・・・・・」
沈黙に陥る。
そう言う物がこの世に存在していることは知っていた。
弟がこっそりと集めていたのを発見して、半殺しにした上で焼却処分にしたこともある。
ある意味でなじみ深いはずの単語なのだが、脳はやはり理解することを拒否しているようだ。
「だから言ったのに」
先輩が言う通りに、聞かない方が良かったかも知れないと思う。
だが、直属の上司の性格を把握しておくことは、この先の職務にマイナスではないとそう理性で強引に理解させる。
ひどく脳の働きが遅いような気もするが、きっと気のせいだと自分に言い聞かせる。
「え、え」
「エロ本だ」
表情がにやけていたら冗談で済んだ。
セクハラ問題が出るかも知れないが、それなら何とか許容できる。
だが、明らかに真剣で真摯で真面目な表情で言われた時、どういう対応を取ればいいか全く分からない。
弟のように半殺しにする訳には行かないのは、間違いないと思うのだが。
「お前はエロ本に命掻けてるからな」
「ああ! エロ本こそ俺が命を掻けるに相応しいただ一つの物!」
なにやら本当にエロ本が無ければ生きて行けないような気がするほど、中隊長は真剣に力んで部屋を出て行った。
その後ろ姿に拍手を送る人間がいたような気もするが、絶対に気のせいでなければならない。
中隊長の詰めるオフィスで、有ってはならない事だから。
「よ、世の中色々な趣味の人がいますね」
「だから止めろと言ったんだ」
先輩からなにやら言われたが、それを聞き流して何とか体制を整える。
みんながあんな社会不適合者ばかりではないのだ。
多分。
「そう言えば、君のような反応をする団員はずいぶん久しぶりだね」
「え?」
声をかけて来たのは、ダン・ウィルキンソンだ。
重厚なその人柄と堅実な用兵が高く評価され、この十年交差騎士団長の座に君臨し続けている人物だ。
だが、今問題にしなければならないのはそんな事ではない。
当然のことだが、交差騎士団員の中にも女性は大勢いる。
普通にエロ本などと言われて動揺しない女性がそうぞろぞろ居るとは思えないのだが、ほぼ武芸一筋で突っ走って来てしまったパスなので、同性の友達も多くない。
なので断言は出来ないのだが、あんまり大勢いるとは思いたくない。
「そう言えば、最近で言えばレイフォンくらいですかね?」
「ああ。奥さんと留学したって言う」
「新婚旅行だろ? あれをした以上新婚旅行だ」
なにやら、そのレイフォンとか言う人物の話題で、少しパスから注意がそれている間に体勢を立て直す。
ゆっくりと深呼吸を繰り返して、精神を落ち着け。
「そ、その」
「ああ。君のように武芸一筋であった者は、おおよそそんな反応をするのだ。気にしてはいけない」
「は、はあ」
「かくいう儂もそう言う時期があった。前団長に良く虐められたよ」
つまり、交差騎士団という組織の中にも武芸一筋ではない人間が大勢いると言うことになる。
エロ本を買いに行く男性を見て、平然としている女性がいるくらいには。
これは少々では済まない衝撃を受けてしまったが、深く追求してはいけないのだ。
ダンがもっと衝撃的な事を言ったような気もするが、今は考えないようにしたい。
なので違うことを考える。
取り敢えず先ほど話題に乗った、レイフォンなる人物について考えたが。
「レイフォンという名前の団員は居ないと思うのですが」
「うむ。彼は正式な団員ではない。我々の教官と言うべき人物だし、あるいは教え子と言える人物だ」
「はい?」
教官と教え子が同居している人物を想像しようとしたが、多重人格以外ではそんな事はあり得ないという結論に達した。
確かにそれならば、正式な団員にすることははばかられる。
だが、そんなまじめな思考も五秒と続かなかった。
「あいつもエロネタには弱かったですからねぇ」
「ぐふふふふふ」
みんなで同じ光景を思い出しているのか、部屋が一種異様な雰囲気に包まれた。
パスとしては猛ダッシュで今すぐ逃げ出したいところだが、団長との会話中にそれは流石に出来ない。
なので話を強引に違う方向に持って行く。
「教官と言いましたが、それほどの実力を持った武芸者ならば、私が知らないと言う事はないと思うのですが」
「余所の都市から来たのだよ。そして今ヨルテムには居ない」
「そ、そうなのですか」
なにやら危ない方向に話が進みそうだったのだが、逃げ道はない。
そもそもそんな優秀な武芸者を、都市が外に出す訳がないのだ。
実は架空の人物だと言われた方がしっくり来る。
「レイフォンとは七戦して四勝したが、もし彼が本気だったのならば我々は全く刃が立たなかっただろう」
そう回想するダンから、若干距離を取る。
ダン・ウィルキンソンと言えば、ヨルテムにおける最強の武芸者だ。
剄量を始めとする力業なら勝てる人間は居るだろうが、駆け引きや相手の心理を読むことに長けたダンはただの武芸者ではないのだ。
そのダンと戦って三勝を納めたとなれば、それは恐ろしい程腕の立つ武芸者と言う事になる。
だが、問題は更に続くのだ。
本気だったら刃が立たなかった。
それこそあり得ないと思うのだが、実際にあったことなのだろう事は部屋の雰囲気から察することが出来る。
本気ではなかったから勝てたというのならば、そうなのだろうと納得しそうになったのだが。
それでも三敗しているのだ。
どうしてそう言う戦績になったのか、是非とも知りたい。
「どうやって勝ったのですか?」
「ふむ。知らなければそれが良いこともこの世にあるのだぞ?」
ここでもまたじらされた。
知らないことが幸せなどと言う世迷い言を信じるほど、パスは愚かではないのだ。
ついさっき体験した嫌なことは、強制的に忘却の彼方へと放り投げる。
そして、失礼と思いつつモダンに詰め寄る。
本能が何か訴えているような気もするが、あえて無視する。
「・・・。良かろう」
何か決心したかのように、一つ頷いたダンが立ち上がった。
そしておもむろに机を回りパスの前まで来て。
その長身から見下ろされると、かなりの圧力を感じるがここで負けてはいけないのだ。
「知っているかね? 乙女には、(以下自主規制)」
「!!!」
思わずのけぞる。
それほどダンの言ったことは驚きだったのだ。
こんな場でそんな単語が連続して出てくるという意味で。
もちろんセクハラだし非常に下品な単語の連続だったのもある。
「っが!」
パスが驚いている間に、額にデコピンを貰ってしまった。
思わず尻餅をついてダンを見上げるほど、取り乱していたくらいだ。
「っと。このようなことを四回やって動揺している間に勝ってしまったのだ」
流石に戦い巧者たるダンだと言うべきだろうか?
それともただのセクハラ親父だと断罪すべきだろうか?
それとも、こうまでしなければ勝てない武芸者だと、レイフォンを評価すべきだろうか?
どちらにせよ、レイフォンという人物が被害者であることがはっきりとした。
そして、絶望した。
パス自身もここで、この連中と一緒に仕事をしなければならないのだ。
「良く分かりました」
何とか体勢を立て直しつつ立ち上がり、ダンを睨み付ける。
もはや尊敬は出来ない。
「貴方達が駄目な大人だと言う事が」
「ふむ。それを分かってくれるのならばこれに勝る僥倖はない」
皮肉が通じないのか、それとも本当にそう思っているのか。
ダンは小揺るぎ一つしない。
それどころか、まさに威風堂々としている。
「そうだったのかぁぁ! 俺達は駄目な大人だったのか!」
「しまった! レイフォンに悪い見本を見せちまったぁぁぁ!」
残っていた中隊長の何人かが、そう絶叫しているが、全く後悔していないことは十分に認識している。
むしろ誇らしげにさえしている気がする。
このエロボケ共を皆殺しに出来たら、さぞかし気分が良いだろうと思う。
実行したとしてもきっと裁判で無罪が言い渡されるだろうとも思う。
それくらい酷い有様なのだ。
「あわてるで無い皆の者」
その絶叫を遮ったのは当然のようにダンだった。
そしてやはり威風堂々とこう言うのだ。
「レイフォンにとって我々は反面教師なのだ。ならば駄目な大人を示し続けなければならない!」
何故か、賛同の波動が部屋を支配する。
絶望を通り越して、虚無の境地に達しそうだ。
「ぬふふふふふふ」
何故か不気味に健やかに笑っているダンに、殺意の視線を叩きつける。
無論そんなことでどうこうなる訳ではないのだが。
「良い目になったではないか。そのくらいの覇気がなければここではやって行けぬぞ」
「恐れ入ります」
一瞬の隙でもあったら、その喉にショートスピアを叩き込んで切り落としてやろうと狙っているのだが、当然そんな物は存在しない。
全く持って残念だが。
「それよりも、そのレイフォンとはどんな人なのですか?」
ダンが勝てない人物についての興味もあるが、レイフォンと組み手をすることが出来れば得る物は多い。
純真な人らしいので、エロ親父共を皆殺しにした後、交差騎士団をしょって立ってくれるだろう。
パスと二人で。
「うむ。今ツェルニに留学しているのだが、君があと少し速く就任していれば良い影響を受けた物をな」
「レイフォンさんがですね」
「当然だ」
やはり、少し無理をしてでもここで殺すべきかも知れない。
そう決意したパスだったが、その後語られたレイフォンの過去に少なからず衝撃を受けてしまった。
そして思った。
もっとましな大人は居ないのかと。
虎徹について。
1596年頃から1678年頃
元々は鎧職人だったが晩年になって刀工に転身。
江戸初期に竹刀が開発されその形に添った刀がはやる。
初期の刀はこの流行に即した物で、殆ど反りがない。
ナルキの錬金鋼はこちらが原型。
後年になると反りのある刀を作り、こちらの方が評価は高い。
虎徹の銘のある物はほぼ全て偽物であるらしい。
後書きという名の言い訳。
はい。さんざんお待たせしましたが第二話目を投稿させて頂きます。
幼生体戦まで行きませんでした。
おまけに色んな伏線まで張ったり、色々原作からかけ離れたりしています。
この続きは現在制作中ですが、公開は七月中になると思われます。
伏線を回収しつつ、疑問点を解決しつつ幼生体戦まで行くつもりです。
さて。虎徹と村正ネタは殆ど使ってしまいました。
この後の刀ネタはどうしましょうか?
それはそれとして。昨年末に買ったレギオスの十三巻目を読み終わりました。
途中に狼や竜、宇宙人に白骨死体に幽霊が見えるお巡りさんと浮気しつつです。
そして、読み終わって一つ気がつきました。
鋼殻のレギオスという作品全般に感じていた違和感の正体に気がつき、一つの結論に達しました。
あえて言わせて頂きます。
鋼殻のレギオスという作品の主人公は、ニーナ・アントークであると!!
思い返してみれば、第一巻の冒頭のシーンはニーナからでした。
ニーナがいたからこそレイフォンは活躍したのです!
この前提に沿って進むと、レイフォンは便利グッズという位置に落ち着くと思います。
ニーナが力をつけて天剣を持つまでの時間稼ぎという意味で。
第十三巻でそれが達成されたので、レイフォンの出番はこの先少なくなって行く事でしょう。
完結する頃には、名前さえ出てこないモブに落ち着くかも。違うと思うけれど。
そして、第十四巻はどうしましょうか? 手元にはあるんだけれど、かなり厚い。