輝夜が月に去って行き数日後、俺は妹紅に別れを告げて大陸へ向かう船に揺られていた。当初俺は偉人探索ツアーを再会しようと考えていたのだが、この時代での有名人を知らなかった俺は適当に旅をすることに決めた。まったく持って行き当たりばったりの人生である。ちなみに妹紅との別れの際に、家庭教師になってくれと頼まれたが流石に長く都に居すぎて年齢的なものに誤魔化しが効かなくなってきていた。そんな理由から妹紅とは別れこうやって船上の人となっている。年齢的なものというのは以前にも説明したかもしれないが師匠の修行を終えた辺りから外見がまったく変わらなくなっていることだ。指先を切れば血が出たりはするから首を落としたり心臓を一突きするなどすれば流石に死ぬんだろうが、試してみたいとも思わない。そんな訳で俺は不老不死ならぬ不老?と言う人外スキルを身につけたのだ。そしてやってまいりました中国大陸。その中でも俺は唐と呼ばれる国に降り立った。・・・本文中に乱入したお手玉の中身です。言葉も通じないこの異国の地で我らが主人公が生きていけるのかは気になるところですが、今回は少し違うお人に視点を合わせたいと思います。でわ、外伝をお楽しみください。「へぇ~、能力者や妖怪を記した本、『幻想郷縁起』ですか~。凄いですね~。」そう私は感嘆の声を上げた。輝夜姫様が月へお帰りになられて早数ヶ月、姫様のわがままによって鍛えられた女中としての技を求めてくださった、故郷の地主、稗田家当主の『稗田阿一』様からその書物に関する説明をして頂き私は驚きの声を上げるしかなかった。無学である私ではその内容全てを推し量ることは出来ませんが、その本には妖怪に妖獣の特徴や能力、生息地や出会った時の対処方法まで載せているとの事です。こんな本を作ってしまうなんて、ご当主、阿一様は凄いお方です。私がそう思い尊敬の念を込めて見ていると阿一様は、「いえいえ、まだこれでは全然足りませんよ」っと驚くようなことをおっしゃられました。「えぇ~?!だって鬼や天狗の事まで書いたんですよね?ならもう十分ではありませんか」「えぇ、確かに鬼や天狗のことは書きました。しかし、それではまだ足りないんですよ。この郷、『幻想郷』にはきっとこれからさらに多くの妖怪がやってきます。もしかするとその中には今まで見たことの無い妖怪や大陸からやって来る妖怪も居るかもしれません。そんな存在が現れた時にこの人里の人たちが身を守るためにこの本は必ず役に立つはずですからここで作ることは止められないんですよ」そう阿一様は笑いながらおっしゃられました。阿一様がおっしゃられた事は私では半分くらいしか理解することが出来ませんでしたがそれでも、阿一様がやられようとする事が如何に大変かは分かりました。「あの~阿一様、私に何か手伝えることは無いでしょうか?」私が少しでも助けになればと阿一様にたずねてみると、「そうだなぁ、では君が知っている妖怪や凄い人の事を教えてくれないかい?」と言って、返事をくださいました。「私の知っている妖怪や人のことですか?でも、私の知っている妖怪は御伽噺に出てくるようなのだけですし・・・。凄い人なんて女中である私にはとても・・・」「なに、御伽噺に出てくるようなので十分だよ。もしかしたらそこから今までに無かった新しい妖怪や特徴の発見に繋がるかもしれないんだ。それに凄い人なんて君が思ったように言ってくれればいいんだよ。例えば私にとっては君が凄い人に思えるな」「わ、私ですか」「あぁ、私はこの地の当主とはいえ生まれつき体が弱かったせいでろくな運動もすることができない。でも君は違う、いつも朝早くに起きては朝から晩まで働いて夜は誰よりも遅くに眠る。私にはとても真似できない事だよ。」「そ、そんなことは・・・」びっくりしてしまった。まさか阿一様がそんなことまで見ていらっしゃるとは思わなかった。私は恥ずかしさのあまりに顔が熱くなるのを感じながら答えた。「わ、私は当然のことをしてるまでで・・・」「その当然のことが凄いと言ってるんだよ。私は。」「っあ?!」阿一様は微笑んだまま私を讃えてくれた。なら私に出来ることはなんだろう。考え付いたことはある意味当然のことだった。「はい、ありがとうございます。では、私の思いつく限りで凄い人をあげさせてもらいますね?」「ん、よろしく頼むよ」「はい、まずは阿一様ですね。次は・・・・・・」その日から私は阿一様のために今まで以上に働くようになった。そして阿一様に私がかつて仕え、月に帰った姫様とそのそばに居た見た目の変わらない不思議な青年の話をした。<おまけ 『幻想郷縁偽』>正体不明の項名前 段坊流箱種族 不明能力 身を隠せる程度の能力所在地 不明二つ名 伝説の箱、お約束の塊、蛇の心強い友危険度 低友好度 高解 説 現在はその所在を眩ませており詳細を知ることは出来なかったが私の知る限りをここに記そう。 この段坊流箱はその能力、身を隠せる程度の能力を使い自らを被った存在をその名の通り隠すことが出来るのだ。 聞いた話によれば見ることは出来るのだがどうしてもそれを取ろうという気が起こらない、 もしくは、取ろうとすると邪魔が入るのだという。 私自身はこの存在を確認したことは無いがぜひとも一度見てみたいものだ。「あれのせいでひどい目にあった・・・」 警 備 A 見事に能力の餌食になった代表である「あれは素晴らしい物だ」 匿 名 是非、一度は見てみたいものである。「円形で硬い物なら見たことが・・・」 匿 名 類似品に怒羅無缶なる存在もいるそうだ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------後書とは名ばかりの確認と進化した次回予告どうも、お手玉の中身です。ちょっと無理しすぎた感がありますが今回の確認を入れるために急遽仕上げて投稿しました。確認内容は2つ。一つ目がゆゆ様の扱いです。お手玉の中身的には最初、ゆゆ様ほったらかしで主人公を動かす気だったのですがゆゆ様の出番を待ち望む声が上がったので少し確認をとることにしました。ゆゆ様を使った話が欲しい場合は感想を入れる際にその旨を分かりやすく入れて頂けるだけでいいです。当然感想を書きたくない、もしくはゆゆ様がいらないというのでしたら放置してくれて結構です。とりあえず次の投稿までにゆゆ様を望む声が3件以上上がったらゆゆ様の話を作ろうと思います。次に二つ目が次回予告に関してです。今までの次回予告は偽タイトルだけ流していましたがそこに少しの緊張感を混ぜてみたいと思います。今回ためしに一度載せてみるので気に入らない時は容赦なくいらないと感想へ書き込んでください。これに関しては一人でもいた場合やめさせてもらいます。また、次回予告中の文章が乱暴なのはデフォなので気にしないでください。でわ、次回予告です。----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------とうとう帰ってきた日本懐かしい日本の風景に癒される俺に訪れる新たな謎!花畑に残された白骨死体の示すものは?そして襲い繰る新たなる脅威!白いもふもふした獣達が俺を狙っている!そのとき!!空から現れたあの影は?!?!次 回 「女中さんにおめでとうそして彼女のフラグを叩き折り」 みんな、次回も読んでくれよな