なんか理由とかよく分からんけどまた地球に行くことになった。
ちなみに海鳴へ、である。
何でだろうね。
確かにこないだ来たときは任務のためだったし、久しぶりにプライベートで士郎さんとか桃子さんとか美由希さんとかバニングスとか月村とかに会いにいくのも悪くないと思うのだけど、なんでこんなタイミングなんだろうとか思うよね。
まあなんでかってーとあれだけどね。エリ坊にセイゴついてきてーとか誘われたからだけどね。
もともとこのイベントの原因ってのが、隊長陣と新人達が海鳴でちょっとした任務をこなさなきゃならないところにあったのだけど、この任務に出向く面々がエリ坊以外全員女だって所に問題があったのだった。
男一人とか辛いよね。しかも今回日帰りじゃなくて泊まりがけだし。
ザフィーラさんとかはまだ男として認識されてないみたいだし。新人組には。
まあこう言っちゃ悪いですけど見た目犬だしね。
そうなるとエリ坊的には俺を誘いたいわけだった、貴重な男性要員として。
しかしそもそもその日とか、ようやく最近仕事に一段落ついてきたから久しぶりに二日ほど休暇入れてたのに俺が激涙目すぎる。
いい加減エリ坊の部屋に厄介になり続けるのも悪いし、こっちで適当に賃貸でも借りようとか思ってたから、丸二日だらだらしながらゆっくりと部屋決めと引っ越しの用事に使う気だったのに計画がおじゃんである。
ああ、どうしよう。最近あいつの部屋に入り浸り過ぎてるせいか、寮長さん的な人にここに住んじゃえばいいのにとかめっちゃ迫られてるから早いとこ逃げたいんだけどなー。
寮に入るってなんかこう、……抵抗感があるんだよね。団体行動超嫌いです。プライベートくらい好き勝手に生きたい。
だけどエリ坊的には、俺を自分と相部屋にする計画を着々と進行させているらしい。
俺から見ても最近外堀が埋まっている感がすごい。
親父に送られてきた俺の私服とかそのまま持ち込んでるからエリ坊の部屋に俺の私物とかめっちゃ増えたし。いやこれは俺のせいですね。
でもなんか八神の悪い所が似始めてる気がする。早々に手を打たねばまずいかも知れない。
……そういや話がずれたついでに思い出したのだけれど、こないだのあの任務以来ティア嬢たちとの関係がだるい。
あの日の夜練のうちにファントムガンナーの無意味な処理能力によるカートリッジロード時の魔力制御の安定性について一説講義をぶったのだが、その説明受けたティア嬢とか表面上は納得したような素振り見せてたけど水面下じゃそんなことねぇから。
ところであの任務の日以降、それまでは鳴りを潜めてた俺に対する任務がそれなりに増えたんです。
なんか風の噂で聞いたんだが、それまではセイス隊長がキャリアウーマン的な意地で踏ん張って仕事の前線支えてたんだけど、流石にそろそろ限界近いらしくて開き直ったそうな。
無理なものは無理だから遠慮なく甘えることにしよう、てさ。
で、その回された分の仕事についてくるティア嬢たちの視線がヤバい。獲物を狩る目だよねあれは。狩人的な。
なんか一つでも多く俺の戦闘技術的なものを盗んでやろうって気概が壮絶に伝わってくる。デバイスで盗撮とかしてるから始末におえない。
だけどまあ、文句も言言い辛かったりする。表面上俺に直接指導請いに来てるわけじゃないので、なんか言っても適当にはぐらかされるし。
だけど半端に任務に呼ばなくするのもそれはそれでまずいよなー。手綱握れなくなるし……。いや、別に今も握れているわけじゃないんだけれど。これ以上のグダグダはまずいでしょう……。
俺としてはあいつらみたいな新人組は、今ん所高町の教導みたいな教科書通り以外の不純物は混ぜるべきじゃないと思うのだけど……。怪我のもとなので。
大体俺みたいに生きるために必死になるような時期はもっと後だと思うんだが、まああの必死になり方じゃ下手に刺激するとかえって悪化する気もしてしまうのが悩みどころなんだよね。
……て、ホント。なぜ俺がここまで悩まにゃならんのか……。教導隊の出でもないのに……。
閑話休題。
まあ、最初は高町とかフェイトさんとかが、休暇なら一緒にいかないかーとか、お休み一日目の朝練のあと、エリ坊の部屋に戻って二度寝体勢だった俺に通信で連絡とってきた。
休暇だからこそ放っておいてくださいと通信切って布団被った。
でも断るついでに軽く事情聞いて思ったのだけど、いくらロストロギア捜索のためとはいえ隊長陣全員出張るとかどうなのだろう? しかも新人まで連れて。
説明ん時の会話のフィーリングとか休暇中の俺誘ってるところからして任務兼休暇のつもりなんだろうか?
しかしこれじゃ六課、空も同然じゃんか。
この場合六課に来た任務どうするんだろう。ほとんど非戦闘要員しかいない上に俺だって休暇取ってるのに。……まあ処理能力超えた任務入ったら断るんだろうけど。グリフィス君あたりが。……ごめん、ダルい役割押し付けて。
とはいえ、異動以来無休で働いてきた身としては、そろそろ流石に休暇とんないと体も心も結構限界。
仕事の具合からして俺が休暇取れそうなの今くらいしかないし、お詫びに今度美味いお茶菓子持ってくから休憩時間に一緒に茶でも飲もうグリフィス君。
しかし高町とかよくもまああれだけ働いておいて休暇取らずに生きていけるなと本気で感心する。
人間、体を休めるってのはすごく重要なことだと思うんだが……懲りずにいまだに無茶な仕事の仕方してるらしいし、マジで今度親父と相談した方がいいだろうか。
なんて、高町の誘い突っぱねた後こんなこと考えてたんだが、そうこうしてると今度はエリ坊から連絡入って遠慮がちに、お願いだから一緒に行こうよとか言われたからさあ弱った。
高町とか相手ならともかく、エリ坊相手だと無碍に断れません。
宿の恩義とかあるし、何よりこういう風に純粋に懐いてくれてる子供を突き放すのは精神衛生上よろしくない。
と言うかどうせ夜練のこともあるしついて行った方がいいのかねーとか思うのも事実。視線が辛いけど主にティア嬢の。
仕方ないから溜め息一つとともに了承の返事返すと超嬉しそうにお礼言ってくれた。癒されるね(迫真)
ちなみにエリ坊の近くから聞こえてくる高町の「せーくんわたしのお誘いは断ったのになんでー!?」と言う叫び声は気にしない。
集合場所と時間聞いてから通信切る。さて、適当に旅支度してから向かいますかね。
とりあえずエリ坊たちにくっついてって海鳴へ到着。ちなみに私服。
任務に関しては俺には関係ないのでさっさと別行動とらせてもらうとしよう。
とかその旨伝えたらみんなして微妙な顔してた。
と言うか俺今日休暇なわけだから文句言われる筋合いないと思うんだけど。
エリ坊が夜に寂しい言うからついてきただけなのに団体行動とらなきゃならんとかすごく嫌です。
そんなわけで早速翠屋へと向かうことにする。
あの落ち着いた雰囲気の喫茶店で茶をしばき倒しながらぐでーっとしたい。士郎さんたちに会うのも久しぶりなのでちょっと楽しみ。
で、その道中に商店街で前の方歩いてる若干懐かしい後頭部を見つける。周りにひしめく黒の中で一人だけ髪金髪のショートだし歩き方が威風堂々なのでまず間違いなくあいつだよね。
あ、バーニング発見!とか大きな声出したらこっちに気付いて私はバニングスよ!とか叫びながら飛び掛かってきたので適当に避けてからまた挨拶。
しかし知り合いとはいえ天下の往来でここまでノってくれる奴も珍しかろう。
貴重な友人だ、大事にしようと思う。
「やーお久しぶり。でっかくなったなーお前も」
「でっかくって……。前に会ってからそれほど経ってないでしょ」
「いや、三年は会ってないと思うんだけど」
「三年前じゃどっちにしろ大して身長変わってないわよ」
「そうだね、胸も変わらないね」
「ちょっとそこに直れ」
「冗談だよ落ち着けって」
でっかくなったってのは俺みたいな適当なやつの適当な社交辞令だから文字通り意味がない、気にしなくても別にいいって。確か前に会った時も同じようなこと言った気がするしな。とか説明する。
そうだったっけ?とか首かしげる姿は昔と変わらんね。それにしてもあんたは変わんないわねーと言う仕草は随分とまあ大人っぽくなっちまったけども。
高町とかからは無意味に周期的に連絡入ったりしてたし、半年に一回くらいは任務の都合でかちあったりしてたからそこまで感じないんだが、流石に三年越しに会ったりすると印象変わるよね。
まあ、金髪と勝ち気な感じは変わってなかったので判別には苦労せんかったけども。
それからいつも地球文化の転送サンキューとお礼言っておく。
俺の無駄な地球の知識とか大抵こいつが人脈使っていろいろ漁った結果質のよかった商品群を格安で適当に送ってきてくれているから構成されているようなものだ。
漢字やら文献やら楽曲やらドラマやらバラエティやらアニメやらゲームやらはとても興味深い。もちろん金は払ってますきっちりと換金して。
何でそこまでしてもらってるかっていうとあれ。母上様の故郷の文化について知れる数少ない機会だからね。最近じゃ余計な知識の方が多いし趣味として楽しくなってきてるのも否めないけど。
「しかし、あんたまで来るとは予想外だったわね。呼ばれたとしてもめんどくさいとか言って突っぱねるかと思ってたけど」
「よくぞ気付いたな。一回突っぱねました」
得意げに言ったら威張るんじゃないわよとか怒られた。なぜだ。
それから、まあいろいろあって来る運びになったわけだよ、でも休暇中だからあいつらとは別行動なんだぜとか事情を説明。
バニングスこそこんな所で何で歩いてんのと聞くと、今から翠屋行って美由希さんと月村とか拾ってから高町たちん所へ行く気なんだとか。車使わないのは気分転換なんだそうで。
それなら目的地同じだし一緒に行こうぜとか言ったら「何? それはデートのお誘いかしら?」とか生意気にも不敵に笑いながらそんなこと言ったので「……はっ」とか鼻で嘲笑ったら靴の踵で足の甲踏み抜かれた。
踏まれた所押さえて蹲りながら相変わらず過激ですねバーニングアリサさん、流石常時強烈炎焼女とか言ったら頭叩かれた。追撃コンボですねわかります。
そんなやり取りしながらノロノロと翠屋へ向かった。なんか久しぶりに適度な距離感の友人と楽しいやり取りした気がする。やっぱ気が楽になるね、こういうのはさ。
ドア押しあけて翠屋に入ると、カウンターにいた士郎さんと目があった。
おお、久し振りだね!とか喜んでくれたので苦笑しながら挨拶する。そうしてる間にバニングスは奥の方のボックス席に行ってそこに座ってた女性陣呼んで戻ってきた。
なんとびっくり、そこには月村のほかにフェイトさんのお義姉さんとフェイトさんの使い魔さんがいた。
久し振りだねえ、とか、わー久し振り誠吾くんとか言われたので適当にはいはいワロスワロスとか言ったらまたバニングスに頭叩かれた。なんか自重しないとタンコブ出来そうなので自重しようと思う。
彼らとなんやかんやと雑談してると店の奥から桃子さんと美由希さんが登場。ところで桃子さん8年前から外見変わんないんだがあれか、賢者の石にでも手を出したのか。不老不死ですねわかります。
こちらも笑顔浮かべながら久しぶりとか言ってきたのではいはい(ry
テンプレどおりにバニングスに殴られるところまでやってから適当な席について本格的に雑談することに。なんか喫茶店的インターバルな時間なのか店内にはお客さんが皆無だったので、美由希さんと桃子さんも参加してるけど気にしない。ところでカウンターに残ってる士郎さんが店主だから仕方がないとはいえ何だか不憫なんだが。
そんなこと思いつつ注文したコーヒー啜ったりシュークリームぱくついたりしながら話をした。両方とも相変わらずうめぇ。
まあ話の内容は主に高町の近況とかだけども。連絡はそれなりにしてるみたいだが仕事の内容については話さないらしいので俺のような裏口は魅力的なんだとか。
でも俺大してあいつのこと知らんから適当に風説の内容ばら撒いてみた。管理局の白い悪魔とか最強のエースとかそんな話。話の最後に内容の真偽はよく分からんけどねと付け加えるもの忘れない。
それから今度は俺の近況の話へ。あんま話す気はなかったんだけど自然と内容がこないだの高町たちの無茶の方へと向かってしまった。まあいいか。
うわぁ……って顔してるバニングスたちとかちょっと眉根よせてる桃子さんとかとは対照的にエイミィさんとかなんか苦笑してるだけだったけど、そう言えばこの人のお義母さんと夫の人って六課の後見人の人だよね。そりゃ苦笑するしかないな。
まあそんな話この人には関係なかろうし掘り下げる必要もないので無視する。
そんなこんなで話し続けてるとなぜか話題が妙な方向に、
「ところであんたとなのは、いい加減付き合ってんの?」
「は?」
いきなり見当はずれなことを言い出すバニングス。俺があいつと付き合う?
「ありえん(笑)」
そう、そんなことは天地が引っくり返ってもありえない。だから士郎さんカウンターでグラス磨きながら俺に殺気を放つのはやめてください。笑顔なので余計に怖い。
「え、誠吾くんとなのはちゃんって付き合ってるんじゃなかったの?」
だからなんでだよ月村。ねーよ。あいつと付き合うとか絶対ねーよ。そもそもどこからそんな話が出てきましたかとか聞いたら「ふいんきで」と全員で答えおった。なぜか変換できないんですね、分かります。
てか違うって言ってんのになんで士郎さんの殺気は収まる気配を知らないの? これはあれですかなぜありえないんだそれは俺の娘に魅力が無いとそう言っているのかとか言う類の怒りの発生ですか。そうなると俺もう八方塞がりなんですがどうすればいいの。
しっかしお前らの目は節穴ですかそうですか。あの雰囲気で俺達が付き合ってるように見えるとか眼科と脳外科どちらを勧めればいいのだろうか。あ、親父紹介してやろうか?
とか言ったらまたバニングスに(ry
このままいくと俺の脳細胞が死滅する気がするのでそろそろ本格的に自重しようと思う。
んな感じで延々と雑談してたらいい加減いい感じの時間になったので一足先にバニングスに引きずられて例のコテージへと戻る運びに。
こっからは勿論バニングス家御用達の高級外車で移動である。久しぶりですね執事さんとかあいさつしつつ乗り込んでそれから快適なドライブを満喫。
件のコテージにたどり着くとなんか知らんがいきなりバーベキューの準備にかりだされた。
何で俺がこんなことを……とか文句言ってたらバニングスにどうせ暇でしょあんた、だったら仕事あがりの同僚気遣ってあげなさいよとか言われてなし崩し的に料理するはめに。
別にいいけどね。どうせバーベキューとか材料切っていろいろ下準備して焼くだけだし。六課来る前は適当に自宅で自炊とかしてましたしそんくらいはできる。切るのが大雑把なのも味付けが適当なのも男の適当料理だと諦めてくれるなら文句は特にない。どうせ俺もここで飯食うわけだからちょっとくらい働かんと文句言われる気もする。
そんなわけで先に料理始めてた八神と、途中から合流した高町(なんか翠屋寄ってたらしい、俺たちとはニアミス)を相手に敬語でこき使ったり反対にタメ語でこき使われたりして、それ聞いたバニングスに何よその変な態度とか突っ込まれたりしながらワイワイがやがやと飯食うことに。
「てか、どうしましたか高町さん。元気ないですね」
「あ、えと……。お母さんに怒られた……」
は? と思って話を聞くと、俺がチクったアレの件でお説教を受けたのだそうだ。
そりゃあ愉快だ。うっは、ざまぁとか爆笑してたらティア嬢に大人気ないわねあんたと蔑まれて泣きそうになった。
まあそれはどうでもいいがスバ公とエリ坊がやばい。普段から無駄に食うなあとは思ってたんだが、今日は気合が違う。てか夜練始めてからカロリー消費が激しいのか気合いが違う。
これが出会って最初の頃のゲンヤさんが給料日前の俺の一杯のお誘いで自重しながら飲んでた理由の一つかなー、家計が火の車なんですねわかります。このノリだとギンガさんとかもこれくらい食うのだろうかねーとか思いつつ肉食ってた。いや、平和だね。
なんかスーパー銭湯とか言うところに風呂入りにぞろぞろとやって来たんだがエリ坊が女性陣に一緒に入ろうよとか言われて困惑しきっていた。
みんなのアイドルって大変だよなーとか思いながら無視して俺だけさっさと男湯行こうとしたら思い切り服の裾掴まれて引き留められた。
そっち見るとエリ坊が超涙目で俺見てる。助けて欲しいんですかわかりません。
てかなぜ俺に頼るのよとか思ったけどよく考えたら男俺一人だった。
仕方ないのでふははははお前らのアイドルは俺がいただいたとか言いながらエリ坊抱えて男湯へ逃げ込んだ。
去り際にフェイトさんがすんげー残念そうな顔してたんだが仕方ない。エリ坊だって男だし、矜持ってもんがあろう。
で、
なぜだか知らんがキャロ嬢までおまけについてきた。なんかどうしてもエリ坊と裸の付き合いしたいらしい。ついでに俺とも。
なんというチャレンジャー。同年代の男の子と風呂入りたいとか十歳にしてありえるのだろうか。どういう育て方してんのフェイトさん……。
俺は別にどっちでもよかったんだが、テンパりまくってるエリ坊がかわいそうだったのでキャロ嬢には俺様のありがたーい(笑)男のプライド論を延々と聞かせて男湯を御退場願った。
ところで説教の最後の方にキャロ嬢の目が漫画のキャラみたくぐるぐる回ってたんだが俺の説教って催眠効果でもあるんだろうか。同じような内容の言葉を延々とループさせてただけなんだが……。無限ループって怖くね? エンドレスエイト的な意味でも。
その後普通に男二人で裸の付き合い。俺が頭に畳んだタオル乗せてぐっでーっと湯船につかってるとエリ坊が横でセイゴ誘ってよかった……とか本気でしみじみ言っとったんだが笑い飛ばした方がいいんだろうか?
まあ確かにこいつが一人であのメンバー相手に抵抗しきれたとは思えんよね。少なくともキャロ嬢のあれに対応できたとは思えん。
でも十歳にして子供扱いで女と混浴はねーよどんだけいっても八歳が限界だと思います。それでも入ったら確実に未来のネタになるよね。あだ名はエロオでよろしいか。
しかしこいつもこいつで将来苦労が絶えそうにない。貧乏くじを引きやすい俺とは末永く仲良くやれそうである。
で、
風呂からあがってエリ坊と一緒にロビーみたいなところで牛乳一気飲みしてたらめっちゃつやつやした顔しとる八神に遭遇したからなんぞやとか思ってたまたま近くを通ったフェイトさんに事情を聞いてみたらかあぁっと顔が赤くなってから平手で思い切り頬を張り飛ばされた。
ちなみに彼女はそのまま逃走。
なんという理不尽。俺が何をしましたか? てかあの人テンパると殴るより先に逃げる人だと思ってたんだがそうでもなかったらしい。
つーか下手に殴られるよりひっぱたかれる方がダメージでかいよね心的にも体的にも。さすが女性のメインウェポン。
とか思いながらエリ坊があわあわしてる横で壁に手をついて打ちひしがれてるうちにシグナムさんが近くにやってきて俺の肩にポンと手を置いた。
そちらを見るとなんか俺に対してすんげー不憫そうな顔向けてたのでちょっと報われた気分になる。
そのまま流れで八神が風呂ん中でなにしてたのか教えてくれた。要するにアレだ、八神式エロ魔神大降臨の巻だったそうで。
……なんかすんげー釈然としないんですがなんで八神のセクハラのツケを俺が払う感じになってんの?
そりゃ確かに俺も何の遠慮もなく聞くとかデリカシー足りなかったかも知れんけどなんか納得いかないわー。
あまりに納得いかなかったのであーたの主に報復していいですかとか聞いたら味方のはずだった騎士さんがならば私を倒していくがいいとか言いながら魔王の部屋へと続く扉を守るガーディアンへとクラスチェンジしたので断念した。
やっぱ復讐とかいくないよね、うん。
ちなみに数分後、頭が冷えたらしいフェイトさんが高町に連れられて平謝りしにきた。なんか収拾がつかなくなる気がしたので俺も素直に頭下げて解決。いや、ホント平和だわ。
結局任務自体はキャロ嬢の活躍で幕を閉じた────そうな。
俺全然関わってなかったから詳細は知らねーけど高町に聞いた限りはそう言う風に片付いたらしい。
それにしてもエリ坊に頼まれてやってきただけだったけど意外といい休暇になったな。今度あいつにはなんか奢ってあげようくらいには思う。さて何がいいかねー。
2009年7月14日 投稿
2010年8月23日 改稿
2011年8月16日 再改稿
2015年7月26日 再々改稿