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No.9452の一覧
[0] 砂漠の少女(H×H オリ主転生 TS)~チラ裏から~[まじんがー](2009/07/19 02:10)
[1] ぷろろーぐ[まじんがー](2009/06/14 20:46)
[2] 死亡フラグのない平和な部族です[まじんがー](2009/06/14 20:47)
[3] 私の手が真っ赤に燃える![まじんがー](2009/06/13 17:29)
[4] 夢がある限り、私たちは戦い続ける![まじんがー](2009/06/11 18:55)
[5] 過去なんて簡単に変えられるんだよ![まじんがー](2009/06/12 15:36)
[6] これが私たちの追い求めたものなのか![まじんがー](2009/06/14 20:48)
[7] NTR………だと?[まじんがー](2009/06/13 17:28)
[8] お腹痛いです………。[まじんがー](2009/06/14 19:28)
[9] あの夕日の向こうまで全速力で駆け抜けろ![まじんがー](2009/06/21 01:31)
[10] 私の裏側見せてやんよ!(念能力解説)改定[まじんがー](2009/06/21 01:30)
[11] 修行、修行、修行だよ![まじんがー](2009/07/19 02:07)
[12] 何でお前がここにいる![まじんがー](2009/06/19 09:04)
[13] スーパーエルリオタイムなんだよ![まじんがー](2009/06/21 02:03)
[14] スーパーコンちゃんタイ――コンちゃんの馬鹿![まじんがー](2009/06/28 14:20)
[15] 紳士と呼ぶのも生温い![まじんがー](2009/06/21 20:19)
[16] 何か憑いている……のかな?[まじんがー](2009/07/19 02:08)
[17] 呼び方って大事だよね?[まじんがー](2009/06/28 14:05)
[18] 飛行船の中の惨劇だよこれ![まじんがー](2009/06/30 14:15)
[19] PV10万記念 さすらいのロリコンドル前編[まじんがー](2009/07/01 18:03)
[20] PV10万記念 さすらいのロリコンドル後編[まじんがー](2009/07/01 17:17)
[21] 容赦なんてありゃしないんだよ![まじんがー](2009/07/17 17:20)
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[9452] これが私たちの追い求めたものなのか!
Name: まじんがー◆2e2abe3d ID:2e416595 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/06/14 20:48
 
 シグレたんファンクラブ隊長様であるカストロに先導され、豪華な200階クラスの個室へと案内された。とてもではないが一人用とは思えない広さと優雅さである。外でこれクラスの部屋に泊まるとなると目が飛び出る額を払わなくてはいけないだろう。

 思わず修学旅行のノリでキングサイズのベッドに「きゃっほーい」とダイブしてその柔らかさをばふんばふんと堪能していると、ソファに腰掛けたカストロから苦笑が漏れた。


「君も女の子なんだからね。男の部屋でいきなりベッドに飛び掛るのはどうかと思うよ」

「いいじゃん、別に。カストロはカストロリコンとか呼ばれてないんだから」

「俺はロリコンじゃねぇ!」


 ロリコンドルが何か言っている。でもあんまりからかうと口をきいてくれなくなっちゃうので、疼く悪戯心は我慢しておいた。そもそもその「二つ名」の責任は私にも原因の一端があるしね。一端だよ。一端だけ。そもそも可愛い子供と終始一緒にいるだけで「ロリコン」言う世知辛い世の中が悪いのだ。


「で、こんなところに呼んで何の用だよ」


 私がこれ以上からかいの言葉を口にしなかったおかげで怒りの行き場を失くしてしまったコンちゃんが不機嫌そうに言う。カストロはそんなコンちゃんに首を傾げた。


「ん? もしかしてホタルちゃん。コンドルくんに何も伝えていなかったのかい?」

「うん。内緒にしてた。どうせシグレたんの一戦の後で来るつもりだったし」


 押せばどこまでも沈んでいくようなクッションに顔を埋めて言うと、やれやれ、とカストロは肩を竦める。一人蚊帳の外のコンちゃんはむすっと拗ねてしまった。


「ホタルちゃんも悪気があったわけじゃないから許してやってくれ。それに大した話でもないよ。今日の一戦で我らが女神、シグレたんが200階まで到達してしまった。そのことさ」


 ヒソカに洗礼を受けて【念】を習得したカストロ。その敗北の屈辱を拭うために一心不乱で鍛えてきたようだが、今ではそんな鬼神の様子もなく憑き物が落ちたような平穏な顔をしている。

 何でも雨の中、路上の野良犬に餌をあげていたシグレたんを見て根幹を揺るがす衝撃に襲われたのだそうだ。人はそれを一目惚れというのだが、何をどう間違ってしまったのかファンクラブの隊長なんてものをやっている。ファンクラブなんて設立しないで告白すればよかったのに、とは言わない。だって副隊長だしね、私。私のシグレたんは誰にも渡さないよ………!


「そうだ、それだよ。おい、ホタル。お前の見立てじゃシグレたんは念を覚えていないんだろ。どうするつもりなんだ?」


 コンちゃんが慌てたように私に問い詰めるが、ち、ち、と私は指を振った。わかっていないなぁ、コンちゃん。何のためにプライバシーの守られたこの部屋に集まったと思っているんだい?


「ふふ。だから言ったろ。私はちゃんと対策を考えてあるって」

「ああ。僭越ながらこの私カストロが『祝200階シグレたん可愛いよ歓迎試合』を請け負うことになったんだ」


 胸に手を置き、神に祈るような精錬さでそう言うカストロ。

 カストロならシグレたんに怪我をさせるような真似はしないだろう。適当にシグレたんを負かせて、その後に念の存在を教えてあげればいい。勝者の言葉を蔑ろにはしないだろうし、初めての敗北で傷心した彼女なら飛びつきそうな話題だ。もしシグレたんが念を覚えたのなら、フロアマスターだってすぐになれるだろうけど。

 ふふ、完璧なこの作戦。だけど、何かを見落としているような………気のせいかな?


「なるほど。ホタルの言っていたのはこのことか。何だよ、水臭ぇな。俺にも教えてくれればよかったのに」

「いや、ホタルちゃんが私にそう提案してきたのもつい数日前だからね。そう彼女を責めないであげてくれ」

「そうだよ、コンちゃん。コンちゃんの修行が大変そうだから、気を散らせちゃいけないかと思って気を遣ったんだよ」

「本音は」

「忘れてた」


 殴られた。暴力反対!

 ちなみにコンちゃんは今【練】を頑張って習得中で八割型完成と言ったところ。【纏】となかなか苦労していたけど【絶】はもうできるようになっている。

 【練】を完全にマスターできれば水見式もできる。身近な人の系統を知るのって私結構好きだ。友達になったら血液型くらいは聞くでしょ? そんな感じで。だから気を遣ったのは嘘じゃないのに。コンちゃん酷いよ!


「もういいっ。コンちゃんにベッドの上で折檻されたって大声で叫んでくるから!」

「待て! 暗に俺の社会的身分を抹殺すると言ってんのかそれは!」


 ぎりぎりとスリーパーホールドされる。ギブ、ギブ、とタッチして何とか釈放。まったく冗談が通じない。


「仲が良いな、君たちは。いや、微笑ましいよ」


 そして遠い目をするカストロ。私もいつかはシグレたんと……とか口元でぼそぼそ呟いている姿は、とてもではないが200階クラスの闘士とは思えない。てか思いたくない。

 そんなこんなで『祝200階シグレたん愛しているよ歓迎試合』の打ち合わせを諸々済ませ、私とコンちゃんは部屋を退出。戦いは90日の準備期間ぎりぎりに行われることとなった。シグレたんがその期間に提出していたからね。新人潰しの連中がシグレたんを狙わないようにカストロが睨みを利かせているので、その期間は誰も入れないだろう。







『さあ、本日のメインイベントといってもよろしいでしょう! いよいよ注目の一戦、カストロ選手VSシグレ選手の試合が始まろうとしています!』






 そして当日、試合会場の客席は満席となっている。

 相変わらず、シグレたんの人気具合が窺えると言うものだ。ピンクの垂れ幕の上から野太い声がよく響いている。しかしそんな平とは比べるまでもなく、私とコンちゃんは何十万したチケット片手に特等席の最前列でそんな舞台の二人を優雅に見物中であった。もちろんオレンジシュースとポップコーンは忘れない。


「これで私たちもシグレたんとお近づきになれるかな……」


 わくわくそわそわ。今日はお父様から貰った服の中でもとびきりエレガレントな服装を選んでおいた。薄いミルク色のシルクを体に巻いて、肩だけ露出させている。髪もいつも面倒だから素のまま櫛でとかすくらいなんだけど、今日は何時間もかけて編みこんでおいた。鏡で見たけど私超きゃわいい。シグレたんもきっと私に萌えてくれることだろう。


「おいおい、落ち着けよ。確かにカストロと控え室には一緒に行く約束はしたけどよ」


 これだから子供は、と肩を竦めるコンちゃんの白いタキシードは悪いけど似合っていない。




『ポイント&KO制! 時間無制限一本勝負、始め!』




「くくくっ❤ 隣、いいかい?」

「ああ。どうぞどうぞ」

「コンちゃん、目を逸らしている場合じゃないよ!」

 不穏なマークを撒き散らす男の言葉が聞こえたような気がするけどきっと気のせいだ。そんなことより、ゴング開始早々闘技場を駆け巡るシグレたんのビッグウェーブ(乳限定)のほうが大事だよ!


『おおっと。カストロ選手! なぜか膝をつきました! 見えない攻撃があった模様です!』


 がくっ、と突然膝を折るカストロ。審判も判断に困っているがヒットは出ない。ざわざわと広がる喧騒の中、私とコンちゃんだけは冷静にその戦いを見ていた。


「ホタル。これはやばいかもな」

「うん。カストロの勝ちは確実だと思っていたんだけど」


 最前列だからこそわかる、あの脅威。凶暴な意思をむき出すにするボインボインのおっぱいは、ノーブラだからこそ許される暴虐無人の大震災である。数メートル離れたここまでも届く視覚攻撃のせいで私とコンちゃんはすでに鼻を抑えずにはいられない状態だ。視覚数十センチであれを視認するカストロが無事でいられるわけがない………!

 シグレたんが宙を翻り、同時にどこからともなく投げ出す無数のクナイ。片手を鼻に抑えることに使わざるを得ないカストロは片手の虎咬拳でクナイを弾くものの、その足元はおぼつかなかった。

 追撃するように接近するシグレたん。

 しかし接近戦にはカストロに分があるようで、片手でシグレたんの手に持つ短刀を折る。シグレたんは舌打ち一つ、大きくバックステップで距離を取り、再び遠距離からの武具攻撃を始めた。

 補足されないために三次元空間を駆使して疾駆するシグレたん。あまりのスピードに引き伸ばされた体は残像を生み、影分身を増やしていく。くそっ! なんて羨ましい! あれだけ多くのシグレたんもといおっぱいに囲まれるなんて!


「腑抜けた獣を見に来たつもりだったんだけど♣ 何だ、美味しそうな青い果実が実っているじゃないか♦」


 確かにあの二つの果実は実に美味しそうだ!


『200階と190階を隔てる壁は大きいと言われますが、これは……シグレ選手押しています! カストロ選手防戦一方!』


 確かにそうだ。カストロは片手を盾に無数の凶器を防がなくてはならない。だけど、そのカストロの盾はオーラに包まれた強靭な盾なのだ。【念】を知らないシグレたんではカストロを傷つけることはできない。次第に追い込まれていくのはシグレたんになるだろう。

 そして案の定、闘技場に落ちた刃物に足の踏み場もなくなってきた頃、焦れたシグレたんの動きが止まる。カストロもその視覚攻撃に慣れてきたのか、すでに両手での応戦を可能としていた。息を弾ませるシグレたんと違い、防戦一方だったはずのカストロのほうが体力にも余裕がある。


「どうしたんだ。降参するのかい? ………今なら手荒な真似はしない。君には実力がある。しかし、まだ200階には程遠い。その理由があるんだ」

「…………戯言を」


 初めて聞いたよ、シグレたんの声! 格好いいボーイソプラノだった! 割とイメージ通り。

 不遜な物言いのカストロに宣言するシグレたんの声。しかしそこにあるのは諦観でも見栄でもない。確固たる自信だった。切り札があるのだろうか? 研ぎ澄まされていく空気の中、シグレたんが何とその手を胸の谷間に押し込んだ!?



『カストロ選手! 血を吹いてダウン! 審判がカウントに………ダメだ! 審判も鼻血が止まらない!? 副審来てください!』



 あまりの切り札、何と言うファイナルウェポン………!

 周囲に赤い噴水が飛び交う中、シグレたんはしかし淡々とその大きな谷間から武器を取り出す。果たしてどこにそんなものをしまっておくスペースがあったのかと小一時間問い詰めたくなるのだが、鈍色が連なる鎖に錘の乗せられた武具。つまり鎖分銅であった。

 もしかして、あれを体中に巻きつけて―――ダメだ! これ以上の想像は命に関わる!


「いざ、参る」


 吐血するカストロに構わず攻撃を開始するシグレたん。遠心力を基盤に速度を上げた錘が銃弾のように飛ぶ。受けようと片手を上げたカストロも目を見開き、急遽体を捻り回避した。

 すり抜けたカストロ脇腹の先、石板がまるでチョコレートをへし折るように粉砕される。


「おい、ホタル! 本当にシグレたんは念を知らねぇのかよ! あの強さ、マジもんだぞ!?」

「わかっているけど……あれは本当にただ武器だよ。オーラは通っていない。あとコンちゃん。いつの間にか白のタキシードが赤に変わっている件について」


 綺麗な血の色でした。


 【練】の応用技、【凝】。応用技は独学じゃ限界があるかと思っていたけど、【凝】はぎこちないまでも何とかできる。ただ目にしか集められないんだけどね。注意深く見ようとすることを究極的に煮詰めていけば【凝】は何とか可能なのだ。その【凝】で見ても、彼女の武器にはまるでオーラが通っていないことはわかる。信じがたいことだけど。


「………へぇ◆ 君達も【念】が使えるのかい❤」

「え? あ、ああ。まだ修行中の身だけどな」

「なかなか練りこまれたオーラだ♣ とっても青々しくて瑞々しい♠ くくっ、これは熟すのが楽しみだね❤」

「は? あんた何言って………」

「コンちゃん話題に花咲かしている場合じゃないよ! カストロが!」


 血を失いすぎたのか、カストロの体はふらふらと泳いでしまっている。そこに蛇のごとく襲い掛かる鎖分銅。闘技場はもはや粉砕地点のない場所を探すほうが難しくなっていた。


「くっ……」

「お命、頂戴」


 ギュルンギュルンと風を鳴らし回っていた分銅がいつの間にかその姿を消す。そしてそれは一瞬の間にカストロの眼前へと迫っていた!

 ひぅっ、と喉を引き攣らせる声が出て思わず目を閉じてしまう私。顔を潰されるカストロの光景が未来予知として瞼の裏に描かれる。やはり死亡フラグキャラに任せたのがいけなかったのだろうか。ごめんね、カストロ。

 ぎゅうっと閉じた瞼の中、しかし会場から悲痛な叫びは聞こえない。そーっと窺うように瞼を開くと、そこには鎖分銅を掴むカストロの姿があった。


「この一撃を、待っていたんだ」


 鎖を引く。その強化系の強靭な力にシグレたんは体を急激に引き寄せられた。慌てて鎖を捨てたところでもう遅い。そこには構えたカストロが待っている。


「コオォォォ、はっ!!」

「ちっ!?」


 攻撃する際にオーラを解いての、念を込めない肉体での攻撃。しかし素手で敵を引き裂くその肉体凶器を前にオーラなど所詮ドーピング程度に過ぎないのか、直撃は免れたシグレたんの体、人一人の重量を吹き飛ばしてしまった。



『クリティカルヒット! そしてダウン! シグレ選手、起き上がれません! これは決着がついたか!?』



 怪我をさせるなと言ったのに! 

 とはさすがに言えない。

 まさかシグレたんが【念】なしであれだけのスペックを隠し持っていたとは思いもよらなかったしね。寧ろ咄嗟に念を解いたカストロを褒めてもいいくらいだ。


「コンちゃん、そろそろ準備したほうがいいかな。私髪型崩れてない?」

「お前はいいよ。けどよ、どうする俺の服。すでに白かった片鱗もねぇよ」


 いいじゃん。インパクトはあるよ。多分思わず悲鳴を上げるくらいのインパクトだけどさ。

 立ち上がろうと腰を上げかけたとき、しかし会場に設置されたスピーカーの声がその私たちの行動を遮った。



『た、立ちあがりました! シグレ選手、続行不可能かと思われましたが、まさに不屈の精神です! 会場、騒然!』



 え? と振り向いた先。体を抑えて立ち上がるシグレたんの姿。

 なん……だと?

 煤けた体でよろめきながらしかし震える膝で立ち上がるシグレたん。片手で攻撃を喰らった胸を抑えながら未だ戦闘態勢を崩さないその姿に、カストロは二の足を踏んだ。その気迫に飲み込まれているのだろうか。ファンクラブの男たちからはそのシグレたんの勇姿にむせび泣きまで聞こえてきた。


「まだ、決着はついていない。………審判、続行だ」

「いや、しかしね」


 立ち上がれたのは、確かに凄い。けれど、あのカストロの一撃を直撃ではないとはいえ生身の体で受けたのだ。ダメージは計り知れないだろう。審判も判断に窮する中、苛立たしそうにシグレたんは審判の体をその傷を抑えていた手をどかし、審判を押しのけ……………?











 ぷるんっ。












 ぶふううううううううううううううううううううううううううううううううっ。



 それは赤い、赤い、アーチの掛かった噴水だった。

 幸せそうに倒れこむ男の数、数え切れない。もはや会場は血の海だろう。しかし、そこに悔いはなかった。なぜならそれは男たちが夢見た桃源郷。危ういながらに隠されていたその秘密の頂。豊満な胸を彩る鮮やかなサクランボ。


 シグレたんの生チチおっぱーいなのだから。


 カストロの一撃は恐ろしいことにその我侭ボディを辛うじて隠していた布着れまでも引き裂いてしまったようだ。思わぬおっぱいポロリで騒然となる会場。実況もあまりの出来事に声を失い、マジかに見てしまった審判はすでに虫の息だ。

 それに気付いたシグレたんも「…………っ!? くっ」と瞬時に朱に染まった顔をその生おっぱいを隠す。


「………元々、女の身など戦いに我が身を置いたときから捨てたもの。情けはいらない。いざ、尋常に!」


 ぎりぎりっ、と歯が鳴る中、シグレたんがそーっとそのおっぱいを隠した手を外そうとして。


 今まで微動だに動かなかったカストロも限界だったらしい。


 穴と言う穴から血を噴出し、カストロはそのまま血溜りに沈んだ。



『か、カストロ選手クリティカルヒットオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォ! 同時にダウン! 起き上がれません! カウント続行不可能を見なし、勝者、シグレ選手! 200階クラス初勝利を飾ったシグレ選手に盛大な拍手をどうぞ! ………副審回収に急いで!』



 兵どもの、夢の跡。

 その夢には、きっと男のロマンが詰まっている。


「コンちゃん」

「何だ」

「私、もう限界」

「そうか。俺もだ」


 二人にっこり微笑んで、ばたりと二人仲良く血の池に倒れこんだ。あわよくば先ほどの光景の絶え間ないリプレイが、夢の中で見られますようにと、天井にサムズアップする神様に願いながら。


 その日、輸血用の血液パックはその会場にいた男たち+私で使いきってしまったらしい。


 シグレたん、恐ろしい子!














――――――


これくらいなら15禁でもないよね!


原作読み返したらカストロは二年前に一度ヒソカと戦っていたので負け→何勝か納めたところで話は進んでいます。



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