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No.9452の一覧
[0] 砂漠の少女(H×H オリ主転生 TS)~チラ裏から~[まじんがー](2009/07/19 02:10)
[1] ぷろろーぐ[まじんがー](2009/06/14 20:46)
[2] 死亡フラグのない平和な部族です[まじんがー](2009/06/14 20:47)
[3] 私の手が真っ赤に燃える![まじんがー](2009/06/13 17:29)
[4] 夢がある限り、私たちは戦い続ける![まじんがー](2009/06/11 18:55)
[5] 過去なんて簡単に変えられるんだよ![まじんがー](2009/06/12 15:36)
[6] これが私たちの追い求めたものなのか![まじんがー](2009/06/14 20:48)
[7] NTR………だと?[まじんがー](2009/06/13 17:28)
[8] お腹痛いです………。[まじんがー](2009/06/14 19:28)
[9] あの夕日の向こうまで全速力で駆け抜けろ![まじんがー](2009/06/21 01:31)
[10] 私の裏側見せてやんよ!(念能力解説)改定[まじんがー](2009/06/21 01:30)
[11] 修行、修行、修行だよ![まじんがー](2009/07/19 02:07)
[12] 何でお前がここにいる![まじんがー](2009/06/19 09:04)
[13] スーパーエルリオタイムなんだよ![まじんがー](2009/06/21 02:03)
[14] スーパーコンちゃんタイ――コンちゃんの馬鹿![まじんがー](2009/06/28 14:20)
[15] 紳士と呼ぶのも生温い![まじんがー](2009/06/21 20:19)
[16] 何か憑いている……のかな?[まじんがー](2009/07/19 02:08)
[17] 呼び方って大事だよね?[まじんがー](2009/06/28 14:05)
[18] 飛行船の中の惨劇だよこれ![まじんがー](2009/06/30 14:15)
[19] PV10万記念 さすらいのロリコンドル前編[まじんがー](2009/07/01 18:03)
[20] PV10万記念 さすらいのロリコンドル後編[まじんがー](2009/07/01 17:17)
[21] 容赦なんてありゃしないんだよ![まじんがー](2009/07/17 17:20)
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[9452] 過去なんて簡単に変えられるんだよ!
Name: まじんがー◆2e2abe3d ID:2e416595 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/06/12 15:36
 
 コンドルさん改めコンちゃんとの修行の日々が続く。仲良くなってきたからコンちゃん言ったら顔を引き攣らせていたけど、いいじゃん。可愛いし。

 コンちゃんの【念】の目覚めに一役買ってしまった私はコンちゃんに【念】を、コンちゃんはその代わり私に戦い方を色々と教えてくれている。

 コンちゃんは拳法を得意とする体術を使うが、大体我流で済ませているらしい。まともに型を習ったことはないそうだ。それはそれで凄い。聞いたら「人に教えられるのは嫌ぇなんだよ」とかほざいていた。それにしては私の言うことはよく聞く。もしかして、オーラを垂れ流しにして死に掛けた経験が本能を抑えているのかだろうか。必死で手振り身振りに教えて何とか持ちこたえたコンちゃん。あのときは酷く怒られたけど、結果オーライだから良くね? 

 そう言ったらガツンと殴られた。いたひ。


 で、コンちゃんに我流拳法を習っていたら、何だか私、【練】ができるようになりました。


 拳法の発勁に【練】と繋がるところがあったみたい。これもこれで結果オーライなのかな。天空闘技場にウイングさんいなかったし。

 ウイングさん=天空闘技場くらいに考えていたけど、そもそもズシの修行についてきたわけだから、いつもここにいるわけじゃないんだよね。今頃心源流拳法の道場で鍛錬でも積んでいるのだろうか。ズシの修行がここで始まるのも二年後だしな。すっかり忘れていたよ。

 まあそんなわけで目論見は外れてしまったものの、紆余曲折して【練】は覚えられたし体術も身についた。


 ついに時が来たのである。


 今まで我慢していたけど、これでようやく水身式ができるようになるね! ひゃっほい! 

 うふふの、あはは。楽しみだ。私って何系なんだろう? はは、もしかしてありがちに特質系とか? まあ確かに私の滲み出るカリスマは留まるところを知らないけど………。



「見事な黄褐色に染まったな」

「………」

「んーと。色が変わるのは放出系だっけ? お前さんのメモ帳に書いてあるぜ。短気で大雑把。何だ、血液型診断程度とか言っていたわりに、結構的を射ているじゃないか」



 弁慶もさめざめと泣く場所を全力で蹴っておいた。ばーかばーか、と捨てセリフを吐いて逃げ出す。何か後ろでコンちゃんが騒いでいるけどしーらない。

 まあ元々神字は放出系に属する能力だから良いんだけどね。アレも一番うまく適応できそうなのが放出系だし。ただ特質系で俺tueeeeeeeeeしたかったのは紛れもない事実だ。もしコンちゃんが特質系だったら試合前の飲み物に下剤でもぶち込んでおこう。


 そんなこんなで順調に実力を伸ばして四ヶ月。最初は勝ったり負けたりを繰り返していたけど、【練】を覚えたあたりから勝ち続きで150階到達です。ちゃんと殴る時はオーラを纏わず素手でなぐっているけどね。素質なくて殺しちゃったら後味悪いし。そしてコンちゃんも同じくして150階。


 夢は諦めなければ届くもの。そんな空言も今ではとても心強く私たちを支えてくれている。50階などもはやとうの昔に三段飛ばしに駆け上ってしまった。


 そして私たちの夢である例のくの一さんはと言うと………。



「てめぇら! 準備はいいか! 垂れ幕を下ろせ!」

「うおおおおおおおおお。おいでなさったぞ、我らの女神が!」

「はぁはぁ。シグレたん可愛いよシグレたん」

「部隊長! ここに股間へ手を伸ばす不届きモノが!」

「連れ出せ。厳重処分だ」

「馬鹿な奴だな。気持ちは分からんでもないが」

「ああ。俺たちのシグレたん汚すとは万死に値するな。まあ気持ちは分からんでもないが」

「違うんだあぁっ! 芳醇なタプンッタプンのおっぱいと、色香が、禁断の花園のように香る色香が俺を惑わせたんだあぁっ!」



 ………ファンクラブができていた。


 ジャポン出身であると言われているくの一シグレ。忍なのに忍んでいないその格好とおっぱいで大人気の実力派な選手である。

 違法で撮られたDVDは2925ジェニー。無断で撮られた魅惑の写真集は1980ジェニー。もちろん私はそれぞれ二組セットで買っている。コンちゃんも持っている。だけどコンちゃんが買うと何か不潔だ。


「しかし節操のない奴らだな。あんな見苦しく声出して。まったく嘆かわしいことこのうえねぇ」

「本当だよ。ファンならもっと慎みをもって応援してあげればいいのに。あれじゃあシグレたんも集中できないよね」


 ねー、と顔を見合す私たち二人の前に、とことこと背中に「シグレ様命!」と書かれたハッピを羽織る坊主頭が近づいてきた。


「ほら、副隊長殿も何やってんすか! もっと声出して出して!」

「馬鹿、お前っ。大きい声だすなよ。これでもこっちは顔売れてんだよっ」

「一応、隠れファン扱いなんだから! ちょっとは気を遣ってよ!」

「あ、す、すいません」


 コソコソと帰って行く。まったくこれだから平は。部隊長は何やっているんだ? 後で厳重注意が必要だな、これ。

 150階まで行けば顔ももちろん売れてくる。選手として登録されている以上、これからシグレたんと戦うこともあるだろう。何よりそれが私たちの最終目標なんだから。そんなときに、ファンクラブになんか入っていることがばれたら審判も正当な判断を下せないだろうし、何より優しいシグレたんが私たちとの戦いを避けてくるかもしれない。そんなのは嫌だ。あの天地無法のおっぱい揺れを寸前で見ることために、私たちは血の滲むような努力をしてきたのだ。だから私たち二人が副隊長であることは公然の秘密と相成っているわけである。


「しかし、シグレたんもこの一戦でとうとう200階クラスか。大丈夫なのか、彼女」


 そう、シグレたんはすでに実質、戦闘で負けなしの破竹の勢いでここまで来ている。たまに遅刻して失格になることもあったんだけど、そんなドジっ娘シグレたんも萌。おかげですぐに届きそうな200階クラスも四ヶ月の時が掛かっているのだけど、それでも私たちはまだまだ追いつけないでいる。

 まあ、それはいいとして。


「うーん。ダメ、かも。わからない。強いけど、【念】を覚えている様子はないんだよね。隠しているだけかもしれないけど」

「おいおい、マジか。じゃあまさか200階に上がったら洗礼を受けちまうなんてことも………!」


 何を想像したのかコンちゃんの鼻からぶふっ、と決壊したダムのように鼻血が噴出する。コンちゃん不潔っ! と叫びそうになったが、思わず想像伝染してしまった私も鼻下拭わずにはいられなかったから、おあいこかな。

 しかしあまりにもお間抜けな質問に、くすっと私は大人の笑みを浮かべた。鼻血はちょっと止まらない。


「ふふ。馬鹿言わないでよ。まさかこの私がそんな初歩的なミス犯すとでも? シグレたんの初めてをそんな馬鹿なことで……初めて、シグレたんの初めて……」

「馬鹿、無茶するな! 死ぬ気かホタル!?」

「コンちゃん、私、死にたくないよぉ………! だけど、この夢に抱かれて死ねるなら………」




『さあ、期待の第一戦です! 戦えば負けなしのシグレ選手は200階を控えやる気十分! 対するジュプティナ選手も負けてはいません。その拳圧は相手の服を斬り刻むほどの――』




「コンちゃん、ふざけている場合じゃないよ!」

「おおとも! この眼に刻んでやるぜ!」


 しかし相手のジュプティナ選手はその拳圧を見せる暇なく封殺され、初めて負けた相手にブーイングが起こるという前代未聞の事態がシグレたんファンクラブで起こったことは言うまでもない。















「とんだ期待はずれだったね!」

「まったくだ! あれで190階クラスなんだから馬鹿げているぜ! まだ俺たちのほうが強ぇよ!」


 ぐちぐちと文句を言い合いながら廊下を歩く。そこそこ顔が売れてきたおかげで人ごみを歩くとざわざわと喧騒が大きくなってきた。ここではそれなりに格好良く「二つ名」なんかも付くわけで、指を差されておおっ、などと大げさな声が聞こえたりもする。


「おい、見ろよ。『砂漠の姫君』だぜ。まるで踊るように相手を蹴散らすんだそうだ」

「はぁ。あんな可愛い子なのに強ぇんだなぁ。世の中わかんねぇぜ」

「ああ、世の中わかんねぇよ。あれでまだ十二歳らしいぜ?」

「十二歳!? マジか………ごくり」

「すげぇよな。特に一部分とかよ………ごくり」


 はは、恥ずかしいな、なんか。

 ………ていうか凄く不穏当な言葉が聞こえた気がするんだけど、気のせい? 

 思わずささっとコンちゃんを盾に視線から逃げる。別にそこまで大きいわけでもないんだけどな。背が小さいからちょっと目立つだけなのだ。シグレたんなどとは比べるまでもないのに。

 はぁ。でもサラシでも巻こうかなぁ。男の人の視線って、最近ちょっと怖くなってきた。コンちゃんとかはそんなこともないんだけど。

 盾にしたコンちゃんに周囲の視線が向くと、私のとき以上に「おおっ」と声が細波のように広がる。その声に、ふっ、と髪をかきあげるコンちゃん。どよどよと大きくなった周囲の声が聞こえてくる。


「あれだぜ、例の」

「マジかっ。すげぇよな。法律なんて怖くねぇって顔してんぜ、確かに」

「俺にはとてもじゃねぇが真似できねぇ。そこに痺れる! 憧れる! ああ、あれが噂の………」

「そう、誰が呼んだか。彼が噂の………」




「「「ロリコンドル」」」




「ちょっと待ててめぇら!!」

「落ち着いて、コンちゃん! 選手が一般人に手を上げちゃダメだよ! わかるけど! 気持ちはわかるけど!」


 うおおおおおおっと拳を振り上げ一般人に襲いかかろうとするコンちゃんを必死で抑える私。ぎゃああああっと悲鳴が飛び交い騒然となる場にカツン、カツン、と静かにリノリウムを打つ冷たい音が響いた。

 潮が引くように騒ぎは収まり、神話のモーゼのように人波という海を割って、彼はその姿を現した。



「元気がいいな、君たち」



 女性と見間違うような長髪にふと思わず見蕩れてしまう美男子の顔。華奢と思いがちなその体を隠す服の下には、しかし弛まぬ鍛錬に築きあげられた不屈の肉体がある。

 200階クラスに到達した彼の名を―――カストロという。

 波立たぬ海のような静けさでありながら圧倒するその強者の佇まい。観客は唾を呑んで散り散りに去っていく。直進に広がる廊下に私とコンちゃん、そしてカストロだけとなると、私とコンちゃんは静かに敬礼した。

 カストロも大仰に頷き、声を張り上げる。













「「「シグレたん、ラブ!」」」


「「「シグレたん、萌!」」」


「「「シグレたんは、永久不滅です!」」」













 200階クラスの男、カストロ。

 かつての死亡フラグキャラはシグレたんファンクラブ隊長として活躍しています。











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