某月某日、俺の日記
「私・・・・私、お父さんのことが、大好きです。
お父さんは、私のこと好きですか?」
・・・・うん。
男女の恋愛感情とかじゃなく、単純に好きか嫌いかってことでしょ?
悲しいけど、それくらい理解してるよ。
だからさ。
「そろそろ、解凍してくれないかな?
だんだん体の感覚が無くなってきてるんだけど」
今の状態。
頭以外は氷漬け・・・・ぶっちゃげ、死ねます。
マクダウェル嬢から習った魔法らしいです。
あれですか?
ゲペルニッチ戦で使った、指パッチンでバラバラに砕ける奴。
「う~ん、兄ちゃんやし・・・・なんとかなるで。
たぶん」
自分、一般人なんで無理です。
氷漬けするなら、リアルドラゴンボール集団とか2号さんとかにしてくれない?
「あの・・・・冗談じゃなくて、本当に感覚がないんですけど」
「大丈夫。
しっかり反省したら、あとで包帯巻くから」
それは、大丈夫なのか?
某月某日、私の日記
さて、今日の兄ちゃんは、ほとんど動けないから、私が献身的な介護をせなならんな。
今日明日が、特に危ない日やし。
2号さんに作らせた薬を飲んどく必要があるな。
絶対に兄ちゃんに手を出させて・・・・私の幸せな未来に乾杯せなあかん。
母1人で育ててきたけど、ウチの子達も、そろそろパパが欲しいよな。
子供達、母さん頑張るからな。
「はやてさん。
お父さんの看病を手伝って良いですか?」
・・・・ナイスブロック。
小さいフェイトちゃん、防御率高すぎ。
なんで、勝負を決めようと思ったときに、毎回毎回邪魔しに来るの?
「あの、はやてさん?」
「フェイトちゃんの好きにしたらええよ」
「ありがとうございます」
よし、大きいフェイトちゃんが来たらお仕置きや。
最近、握力が強くなってきたから・・・・右手でフェイトちゃん掴んで、左手でリンゴを握りつぶすのを見せた方がええんかな?
今の私に不可能なことはないで。
「そや、今日は諦めよう。
明日や・・・・明日もあるんや。
今晩、ヴィヴィオとアリシアちゃんとお話ししようか」
某月某日、俺の日記
「やっちまった」
今日は、この一言しか言えん。
卒業までは、我慢すると決めてたのに・・・・無理だった。
しかも、なに?
2号さん印の妊娠薬、危険日に飲むと効果抜群、確実にお子様をGET出来ます。
「大丈夫や。
ちゃ~~んと、2号さんにお願いして、変な影響が出ないように細心の注意を払って作って貰ったから」
2号さんを脅して?
って事は、来年には産まれるの?
そこまでしなくても、手を出した時点で責任は取りますよ。
ってか、それくらい知ってるでしょ?
「ウチは子沢山やけど、やっぱり実子も欲しいかなって思って。
別に皆が嫌いって事はないんやよ。
兄ちゃんの子供が欲しいんや」
・・・・完敗です。
某月某日、私の日記
『おめでとうございます』
「ありがと、茶々丸さん。
んで、兄ちゃんがそっちに行くと思うから、相談にのってあげて」
確実にエヴァちゃん家に向かってると思う。
相談出来そうな人は、エヴァちゃんか2号さん、それとプレシアさん。
この3人なら、確実にエヴァちゃんやね・・・・兄ちゃんやし。
「ああ、そうそう。
エヴァちゃんに伝言お願い。
一足先に大人の階段上ったで」
『分かりました。
ババァ、いい加減大人になれや。
何世紀、乙女を護り続けるんだ。
大人ぶってるが、単なる耳年増なくせに、見てるこっちが恥ずかしいわ・・・・ぷっ』
うん、全然違う。
でもそれが、茶々丸クオリティ。
「とりあえず、私に被害が来ない方向で」
『・・・・スバルさん辺りに押しつけます』
某月某日、俺の日記
知り合いの男達を集めて、ミッドにいる八神家の長女~五女までの説得方法を検討中。
ガジェット君の性別は不明だが、男と言うことにしておきます。
「シグナム達には、正直に話すしかあるまい。
あと、ヴィヴィオと私は良いのか?」
つまり、八神家六女と長男のことか。
「ぶっちゃげ、ヴィヴィオ嬢の説得はいらん。
既にパパと呼ばれてるし。
あとザフィーラ、お前の説得もいらんだろ・・・・ずっと前からマクダウェル嬢に飼われてるし。
それに、男を説得するのに、やる気が起きない」
某月某日、私の日記
兄ちゃんが、ミッドの管理局に就職したウチの子達を連れ戻しに外出しました。
大事なことなので、全員集めて家族会議をするって言ってた。
兄ちゃんには言ってないけど、シグナム達の説得はする必要ないで。
昔から言ってたし。
「将来、兄ちゃんのことは、お父さんって言うんやで。
大丈夫、お母さんに任せとき」
って。
あと、大きいフェイトちゃんが勝手に冷蔵庫開けて、プリン食べてた。
今は幸せ一杯やし、笑って許した。
賞味期限が昨日までだってのは内緒だけど。
子供達が帰ってくるのが待ち遠しいな。
某月某日、俺の日記
ミッドからシグナム達を連れて帰還。
んで、八神家+自分(ザフィーラ抜き)の家族会議開始。
説得に手間取ると思ったが、そんな事は無かったぜ。
かわりに。
「おじ上殿。
我らが主と契りを結んだと言うことは、是非とも責任を取って頂かねば困ります。
具体的に言うと、即座に挙式をあげましょう」
「そうだぜ、おっちゃん。
今日にでも、はやてとの結婚式をやろう」
先走りすぎているのを引き留めるのに苦労してます。
ってか、思い立ったが吉日って言いますけど・・・・結婚式は無理でない。
「なんだ!?
はやての事はどうでもいいってのか!!」
んな事は言ってない。
だから、室内でハンマーとか、燃える剣とかを振り回さないで。
特にシグナムさん。
火事になるから。
あと、いつの間にかテスタロッサさんが混じってた。
いつ来たの?
もしかして、最初っからいたのかな?
自分が、気づいてないだけで。
某月某日、私の日記
昨日、結婚式を行うって言い張ってた子供達をなだめて、準備が完了次第行うことにすると宣言してくれた兄ちゃん。
まず必要な物として、ウエディングドレス。
これだけは絶対に譲れん。
「って事で、サクッと作って」
「・・・・・・・・ちっ。
まあ、今日の所は許してやる。
で、どんな風なのが良いんだ?
私にお任せで良いのか?
その場合、貴様の胸が足りてないがな」
でも、エヴァちゃんよりあるよ。
「娘達が張り切ってるから、そっちの意見を参考にして。
知らない間に、雑誌を沢山買ってきて、ずっとにらめっこしてるから」
私も裁縫は得意な方やけど、エヴァちゃんにはかなわへん。
茶々丸さんが着てるメイド服とか、全部エヴァちゃんの手作りって話。
私も、実際に何着か作って貰ってるけど・・・・ぶっちゃげ、お店で買うより良い物だと思ってる。
って事で、メイド服も作れるなら、ウエディングドレスも作れるでしょうって事で呼び出しました。
某月某日、俺の日記
衣装関係は、手先の器用なマクダウェル嬢にお願いしたことだし。
今日は、会場設営とかのお膳立てを押しつける人を呼ぼう。
「って事で、2号えも~ん。
すぐ家に来てくれない」
『わかった。
そう言えば、ザフィーラは呼ばなくて良いのかね?
昨日からマクダウェルが参加していると聞いてる。
そして、ザフィーラはマクダウェル宅で留守番』
「いや、誰も気にしてない。
唯一、マクダウェル嬢が寂しがってるだけだ」
『・・・・そうか』
「って事で、本当にすぐ来てよ。
遅れると、寿命が縮むと思うから・・・・2号さんの」
シグナムさんとヴィータ嬢が、後ろで素振りしてる。
あと、アインさんとリインフォース嬢は、本をめくってる。
シャマルさんは、腕まくり。
全員、準備はOKみたいだ。
2号さん、早く来ないと・・・・本当に寿命が縮むと思うよ。
因みに、ヴィヴィオ嬢は、八神嬢の所へ避難してる。
某月某日、私の日記
「もしもし、フェイトちゃん?
私私」
『私私詐欺?』
「んとね。
結婚式の日取りが決まった。
明日、兄ちゃんと結婚式をあげるから、仕事休んで祝いに来て。
あと、なのはちゃんとかスバルちゃんとか、フェイトちゃん関連の知り合いも、休ませて連れてきて」
初日にはいたけど、昨日はいなかった。
いつの間に帰ったんだろう?
まあ、フェイトちゃんだし。
『うん、わかった。
じゃあ、レジアス中将連れてくる』
「う~ん、私の知らない人だけど・・・・フェイトちゃんの知り合いなら良いか。
って事で、お願いね」
『はーい。
じゃあ、また明日』
「うん、明日」
服関係はエヴァちゃん。
会場設営とか、その他諸々は2号さん。
んで、招待客はフェイトちゃんにお願いしたし・・・・あっ、海鳴方面の人達も呼ばなきゃ。
あとで、アリサちゃんに電話しよう。
あとは、小さいフェイトちゃんに伝えれば終了かな。
フェイトちゃん経由で、アリシアちゃんとプレシアさんに伝わるし。
「よし、あとはアリサちゃんに電話すれば準備万端・・・・のはず」
某月某日、俺の日記
準備期間は短かったけど、主に2号さんが頑張ったおかげで、なんとか結婚式は行えた。
式の直前、神父さんを呼んでなかったことに気づいたときは焦ったけど、テスタロッサさんが連れてきた教会関係の人に、急遽代役をお願いして、なんとかなった。
途中から、テスタロッサさんとかヴィヴィオ嬢とかアリシア嬢とか、他いろいろ・・・・つまり、いつものメンバーが暴れ出し、麻帆良の広域指導員の人達が集まって大騒ぎになった。
指導員の人達が思いっきり不利だったが、騒ぎに釣られて麻帆良中から人が集まって、更に騒ぎは大きくなり、一種のお祭り状態へと変化していた。
「う~ん、ある程度予想できていたけど。
結婚しきって事を忘れてるんじゃないの?
暴れてるメンバーって」
「まあ良いやないか。
子供は、元気なのが一番やて」
あきらかに、ケシカラン体をした大人が混じってるけど。
そこは、スルーするべきだね。
「元気すぎるのも、困るけどね。
それにしても・・・・いつの間にか出店が出てるし、流石麻帆良」
「そやね。
さっきも、知らない人達におめでとって言われたしな。
子供達も笑ってるから問題ないよ」
笑ってると言うより、楽しんでるって言う方が正しいと思う。
特に暴れてるメンバーは。
シグナムさん達は、八神嬢の方を見て泣いてるし・・・・あと、写真撮りまくってる。
「よし。
そろそろ私も、あっちに混ざろうか。
兄ちゃんも一緒に」
「じゃあ、行こうか」
八神嬢は、愛用のギターを取り出し・・・・一体、どこに隠してた?
「今日は、思いっきり歌うよ!!
麻帆良にいる皆、私の歌を聞けぇぇぇぇぇぇ!!」
さて、八神嬢が歌い出したし、いつものごとく、不埒なことを思ってる奴に天誅を喰らわせるか・・・・ザフィーラが。
こんな結婚式も良いんじゃないの?
自分達ならさ。
因みに、自分が入り婿になりました。
おしまい