原作の事件に初遭遇したんだが、あれで良かったんだろうか?
話の本筋変えないように、その他大勢でいるつもりだったんだが、ついやりすぎちゃったからな。
俺自身、自分の周りの平和を乱されるのは嫌いだから、小悪党ども斬った事に後悔はない。
でもまあ、周りからは、「やり過ぎ」だの「虐殺者」だの言われてるけど、しょうがないか。
もっとも、そんなのが通り名になるのだけは嫌だけどさ・・・・・・
そうそう。俺が蹴散らしてた雑魚どもなんだけど、元々懸かっていた賞金を計算してみたら、なんと10億ベリー突破してたんだって。
雑魚だと思って斬ってたんだけど、億越えが3人、一千万台が十数人も混じってたってさ。
そんなもん、首輪付けてるとはいえ連れてんじゃねえよ。そんじょそこらの猛獣の方がよっぽど安全だよ。
話によるとロズワード聖を含めた連中の、船長コレクションが多かったのが原因らしいけどさ。
自分の奴隷に殺されかけるんだから世話ねえやな。
て言うか、ロズワード聖みたいな趣味の奴が他にもいんのかよ・・・・・・
こいつらにとっては、海賊さん達が必死扱いて上げてきた悪名や賞金も、希少性の一つでしかないってか。
奴隷斬った事に対する俺へのお咎めはなかったよ。飼い主に刃向かうようなペットはいらないんだって
あと、今回の事件に関しては誰も昇進はなし。
だって聖地に襲撃者とか、どう考えても不手際だからね。むしろ天竜人達からきつくお叱りがあったそうな。
あんな連中のために、必死扱いて働くんじゃ無かったよ。腹立たしい。
ある程度は予測してたとはいえ、正義の欠片もない事しかしてないね。背中の正義の文字が泣くってなもんよ。
俺も人の事は言えんがねぇ・・・・
よくよく考えると、原作のシャボンディ諸島で逃げようとして爆発した船長さんも、家族の元に帰るのに必死だったからなぁ。
そんな連中も一緒くたに切り刻んじゃったからね。反省しないとな。
ま、家族の事を気にかけるぐらいなら、端から海賊なんて職業選ばなきゃ言い訳だからさ。斬られても文句は言えんだろうがね。
それに警告したのに武器持ってる方が悪い。武装してる暇があったらサッサと逃げろよ。
海軍本部の連中なんて、まともに相手するのがめんどくさいような武闘派がほとんどなんだからさ。
第8話:レッツ・ハンティング
そんな事を考えながら、海軍の船に乗ってカームベルトを横断しました。俺の目的地はもちろんフーシャ村。
現在行った事の無い故郷という矛盾した所へ、航海の真っ最中です。
フーシャ村への航海と言っても、俺が乗ってた船は直通便ではなかったんだ。
あの村って海軍基地無いみたいだし、それに海軍の輸送船に乗せてもらってただけなんで、目的の基地で乗り換えたんだ。
その後も巡視船や連絡船、商船などを乗り継いで行かなきゃいけない。この世界って海路が発達しているから良いんだけどさ。
じいちゃんの船に乗っけてってもらえりゃ早かったんだが、あんな事件があったばかりだから持ち場を離れさせる訳にはいかないってさ。
早く昇進して自分の船を手に入れないとね。自分の好きに動けないって言うのはどうもね。
でも元の世界で船旅ってした事がないんで中々に楽しい。ゆったりノンビリ風任せって言うのは元の世界じゃ無かったからな。
欠点と言えば安全性か。自然の驚異は元の世界とは比べものにならないし、それに・・・・・
「海賊だーーーーーーーーーーーーー!!!」
こういう馬鹿な連中がいる事か・・・・・
「なあ坊主!おまえ海兵だって話だよな?!」
そんな事を商船の船長が聞いてくる。初めて商船に乗ったんだがよもやいきなり遭遇するとはな。
さっきまでは海軍の船に乗ってたから、襲われる心配はなかったんだが。海軍はどっちかって言うと海賊を襲う側だしな。
「そーですけど?」
「だったら、あの連中何とかしてくれよ!!」
やれやれ、俺が三等兵って事できっちり乗船料取りやがったくせに、その上働けたあな。
客として乗ったんだから、代金分しっかり働いて欲しいもんだがね。
それに藁にもすがりたいのは解るけど、海兵とはいえ子供にたよんなよ。
「俺休暇中なんだけど?それに代金払ったんだから客の身を守るのはあんたらの仕事でしょ」
「そんな事言ってる場合か?!相手は穴熊海賊団なんだぞ!!頭は1300万ベリーの賞金首なんだぞ?!」
周りの乗客達からどよめきや悲鳴が聞こえる。っち、乗客を不安にさせてどうするよ・・・・
俺が子供とはいえ、正直猫の手も借りたいって所か。
「しょうがないな。解りましたよ。手伝いますよ」
「おお!助かるよ!!」
俺は甲板に上がると武装した乗組員達が整列していた。
「いいか!相手は悪名高き穴熊海賊団だ!!乗り込まれたら命はないと思え!!」
とは言ってもねえ。遠目だけど相手の船、この船のざっと倍はあるんだけど。
おまけにこっちは商船だから、大砲の数も向こうと比べりゃ大分少ないだろうし。
それに向こうは戦闘のプロだからな。武装した船員程度じゃ手も足も出ないだろうに。
下手に抵抗して怒らせるより、降伏して積み荷で命の保証をしてもらった方がまだ良いような気がせんでもないが、相手は海賊だからな。
逃げきれるに越した事は無いか・・・・
「撃ってきたぞ!!」
向こうは威嚇射撃のつもりなのか、数発の砲撃を撃ってくるんだが、一発当たるな。
ワザとなんだか偶然なんだか知らんが、ワザとならたちが悪い。偶然だったら腕が悪いな。
「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」
着弾地点から慌てて船員達が逃げ出すが、俺は逆に着弾地点に向かっていく。
「鉄塊、“剛力無双”ぬうりゃぁぁぁぁぁ!!」
飛んできた砲弾を鉄塊をかけた片手でキャッチし、“剛力無双”の 拳・骨・隕石で投げ返す。
ズドォォォォォォォォォォォォォォンッ!!!
俺が投げ返した砲弾は敵船にジャストミート!!
船員さん達はポカーンとした顔をしているが、まあ当然だろうねぇ。数あわせのつもりで連れてきた子供がこんな事すりゃ。
「って、沈めたら連行するのが面倒だな。乗り込んで片付けるか」
あれだけの船なら100人以上乗ってるだろうから、この船に乗っけて行くには多すぎる。
船ごと制圧して曳航していくのが一番だな。海軍権限で船員何人か借りれば行けんだろ。
「船員さん、ちょっと良いですか?」
「な、何だ?」
子供相手にそこまで怯えなくても良いじゃないか。無理もないが。
「俺は今から向こうの船に乗り込んで、連中を壊滅させますんで、曳航お願いしても良いですか?」
「あ、ああ。それは構わんが大丈夫なのか?」
疑いの眼差し向けてくるけど、こんな所で燻ってるような海賊団に負けるつもりはないよ。
いざとなったら、禁断のキャラ憑依使うしね。
「ええ、大丈夫ですよ。それに俺が行かなきゃ追いつかれますしね」
「解った。それならばお願いする」
「ああ、そうそう。もし俺を置いて逃げたりしたら後ほど海軍から抗議行くと思うんであしからず」
そこで目をそらすなよ・・・・。こいつら俺を置いて逃げるつもりだったな。
「最悪、海賊確保の協力を断った場合、利敵行為として捕まるかもしれないんで気をつけて下さいね」
まあその辺りは口から出任せな所があるけど、ここまで釘差しときゃ大丈夫でしょ。
もし逃げたら、うっかり拳・骨・隕石が飛んでいっちゃうかもしれんな。
もちろん誤射ですよ?
「制圧したら合図として花火上げますんで来て下さいね。では、行きます」
それだけ言うと俺は船から海に飛び降りた。
海に飛び降りたっていっても、別に海の中に入った訳じゃないですよ。
“電光石火”で海面を走ってるんですよ。スピードのせいで水がコンクリート並みになってるからね。
あとは右足が沈む前に左足、という恒例のあれをやってるだけですよ。
原作でブルックがやってたあれだと思っておくんねえ。
「月歩が使えりゃ、この程度出来ない方が可笑しいわな」
水柱を上げながら一気に走り抜け、海賊船の甲板に飛び上がる。
何か海賊さん達右往左往してますよ。砲弾一発撃ち込まれただけでこれか。練度低すぎ。
俺があんだけ派手に接近したのに、砲弾の一発も飛んでこなかったのはそれでか。
それでも甲板のど真ん中に飛び降りりゃあ気づくか。
「てめえ!一体どこから来やがった!!」
「いや、普通に海の上走ってですけど」
自分で言っておいて、それって普通かなとか思ったけど。
「ふざけんなあ!!」
ズドン!
短気な事にいきなり銃をぶっ放してくる。普通は効くんだろうけど、俺には通用しない。
俺もこの世界に染まったもんだ。ちょっと前までは、銃口の前に立ったらガクブルってたのにねぇ。
飛んでくる銃弾を人差し指と中指で挟んで止めてみせる。
「そんなものが俺に効くか」
くぅーーー!一遍やってみたかったんだ!!
「銃弾受け止めやがった!!」「バケモンだ!!」
方々からそんな言葉が聞こえてくるが、グランドラインじゃこの程度出来なけりゃ、生きていけんと思うんだがね。
もっとも、ここで俺に潰されるこいつらにゃあ関係のない話か。
うるさいからそろそろ黙らせようかと思ったが、
「落ち着けテメエら!!」
ようやく船長のご登場ですか。
しっかし、モノの見事にありきたりな海賊スタイル。特徴なさ過ぎて直ぐに忘れちまいそうだ。
バギーやらフォクシーまでは求めないからさ、もうちょっと個性的なかっこうしてよ。
「あんたがこの船の船長ですか?」
「へへへ、いかにも。この俺様がこの穴熊海賊団の船長、穴熊の・・・」
「あーあー、自己紹介はどうでもいいから。そんな事よりあの船に手を出すのやめてくん無い?
俺ってばようやくの休暇な訳よ。だから働きたくないんよ。武装解除して投降してくれないかな?」
毎度の事ながら、モブキャラの扱い酷いね俺。ムシって用件だけ告げてやったら、おお、顔が真っ赤。
ちゃっちゃと終わらせないと置いてかれちゃいそうだからね。
降伏してくれりゃ話が早いんだけど、やっぱそうはいかんか。
「ふざけやがって!おいテメエらやっちまえ!!」
セリフもひねりのない・・・・・。それに一遍にそんなに突っ込んできても、一度に攻撃できないでしょうに。
まあこんだけ周り囲んじゃったら銃とかは撃てないだろうけどさ。
「うおぉぉぉぉ!」「死ねやぁぁぁぁぁ!」「クソガキがぁぁぁぁぁぁ!」
ぼんやりとそんな事を考えていると、3人が武器を振り上げている。
やれやれ、戦闘中に考え事するのは良くないな。もっとも、今からやるのは一方的なリンチだがね。
「鉄塊」
ガギギギィンッ!
敵の攻撃をワザと受けた上で、俺は体を回転させる。
「八卦掌回天!!」
これはネタ技ではあるけど、能力は特に使っていない。強いて言うならば“剛力無双”で底力を上げているぐらいだ。
これは本家とは違って一瞬しか攻撃を弾けないって訳じゃ無いからね。なもんで結構使い勝手が良い。
しっかしこの武装、腕力上がりすぎだね。突っ込んできた三人、周りの連中巻き込んで盛大に吹っ飛んでら。
やられ役は宙を舞っている所こそ美しい。そうは思わんかね?
俺を中心に5メートルほど離れた場所に、次々と落下していくザコ達。
つーか弱っ!!メインマストの上ぐらいまで跳ね上がって、その後床に叩き付けられたぐらいで戦闘不能になるなよ!
俺なんか修行中、それ以上の喰らった後追撃までかけられたんだぞ!
「てっ、てめえ悪魔の実の能力者か?!」
この程度でびびんなよ船長さん。本部にゃ同じような事出来る人それなりにいましたよ?
悪魔の実食って無くても、やる人はやるからねえ。
「まあそうだけど?とは言っても、今のはほとんど体術だけなんだけど」
「へへ、そうかよ。ならお前さ、俺の船に乗らねえか?もちろん金はたんまり出すぜ。
どうだ?あの船に雇われているよりもっと良い思いさせてやんぜ」
お決まりの金で片を付けようって話ですか。まあ船員とかなら何とかなったかもしれんが、相手が悪かったね。
「悪いんだけどさ、俺はもう海軍に就職しちまってるんでな。勧誘なら他当たってくれや」
「っへ!海軍の犬かよ!だったらここで死ねやあ!!」
隙を突いたつもりなのか、刀を振り下ろしてくるがノロい。船長でこの低度な訳?
モモンガ中将とかの剣技見てたせいか、ものすげー遅い。届くまでに100発くらい打ち込めそうだ。
ここまで弱そうだと“剛力無双”で殴ると死んじゃいそうなんで、俺はさっき見たく、人差し指と中指で挟んで止めてみせてやった。
「ぐっ!ぬうぅぅぅぅぅぅぅぅっ!動かん!!」
「実力の差が解りましたか?無駄な抵抗はやめてとっとと降伏して下さいな」
俺が優し~く対応してる間に降伏せんと、どうなっても知らんぞ。
「うるせえ!小僧!テメエみてえなガキに捕まったとあっちゃ、一生笑い者だ!サッサと死にやがれ!!」
よしボコろう。
「歯ぁ食いしばれ、“疾風怒濤”!!」
武装“疾風怒濤”。“電光石火”にはスピードでは劣るモノの、その分小回りがきく。
緩急をつけた動きが可能で、目にもとまらぬスピードも出せるが、緩めたときに残像を残す。
まあつまるところ、一人に向けて使用した場合、周りから見たら複数の俺によるリンチ空間へと変貌する。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラッ!!」
ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!
「mklう゛@うぃmcmつbめそvごみう゛ywlっpdxう゛ぃpbk5えきょぴぃh」
おお、地球上じゃ絶対に聞けない声だなw。どうやって発音してんだ?
さて適当にボコってたら溜飲も下がってきたんで、首掴んでぶら下げてやったんだが・・・・
「えーっと・・・・・・・、誰?」
正直やり過ぎちゃったんだ!!
顔が2倍ぐらいに腫れ上がり、面影が欠片もねえ。手とか足とかも変な方向むいてら。
息はしてるから、死んじゃあいないみたいだけど。
うーむ、車にひかれてもこうはならんだろうな。頭からつま先までボッコボコ。
「よく考えたら、俺って強い人としか戦った事無いから、手加減の仕方って知らんのよね」
全力ださなけりゃいけない状態が続いたせいで、それが普通になってるんだろうねえ。
「それは今後の課題として・・・・・・、おい残りの連中。お前らもこうなるのと素直に降伏するの、どっちが良い?」
答えは全員一致で投降に決まりました。
奇しくも殺一敬百(シャーイージンパイ)みたいになっちまったな。
やっぱ、最初にトップを潰すのが効率的か。戦略の方も、もっと勉強しないとね。
そんな事を考えながら“花火”をあげた。
降伏した連中に“不動”を書きながら回っていると、商船がやってきた。
おっかなびっくり武装した船員が上がってきたが、船上の光景を見て逃げだそうとした。
無理もないか。ここは海賊船の上、しかも海賊達突っ立ったままだからな。
「おーい、大丈夫だからとっとと曳航してくんない?こいつらならサッサと退けるからさ」
そう言いながら、船内に適当に放り込む俺。
そう言うと再び上がってくる船員達。
「大・・・・丈夫なのか?」
「坊主、お前さんこいつらに何したんだ?」
“剛力無双”で数人まとめて持って歩いてると、そんな事を聞いてくる。
ここはあれでしょ!
「企業秘密です☆」
この後最寄りの海軍支部に引き渡して終―了―。俺が一人で制圧したっていったら、驚かれたよ。
あんなんでも、ここら辺じゃ結構有力な海賊団だって言う事を聞かされたよ。
そーいやイーストブルーって、4つの海の中でも最弱と言われてたっけ。
原作時点で賞金首の平均賞金額は300万ベリーとかってあったな。そりゃ1300万って言ったら大物だわ。
あとうれしい事に、巡視船でフーシャ村まで送ってくれるってさ。
それと、俺はこの功績により二等兵に昇進した。
さすがにポンポン昇進させるのはダメだってさ。
ま、ボチボチやりますか。
ところで何であいつら穴熊なんて名乗ってたんだろ?
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今回の一言:主人公の実力が馬鹿みたいだ。
キース君少将ぐらいまで昇進させるつもりですけど、昇進部分は削ると思います。
ついでにオラオラ喰らってた船長さんの悲鳴部分は超適当。
適当にキー叩いたらあんなんになりました。
あと、殺一敬百は一人を無残に殺して百人の敵に警告するだそうです。