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No.9180の一覧
[0] 次世代ドラゴン(巣ドラ物)[あべゆき](2009/07/14 13:48)
[1] 次世代ドラゴン 第二話[あべゆき](2009/11/25 23:19)
[2] 次世代ドラゴン 第三話[あべゆき](2009/07/14 13:51)
[3] 次世代ドラゴン 第四話[あべゆき](2009/07/14 13:47)
[4] 次世代ドラゴン 第五話[あべゆき](2009/12/03 17:10)
[5] 次世代ドラゴン 第六話[あべゆき](2009/12/03 17:10)
[6] 次世代ドラゴン 第七話[あべゆき](2009/07/16 21:17)
[7] 次世代ドラゴン 第八話[あべゆき](2009/12/03 17:11)
[8] 次世代ドラゴン 第九話[あべゆき](2009/11/25 23:21)
[9] 次世代ドラゴン 第10話[あべゆき](2009/11/26 05:05)
[10] 次世代ドラゴン 第11話[あべゆき](2009/11/27 02:41)
[11] 次世代ドラゴン 第12話[あべゆき](2009/11/29 14:31)
[12] 次世代ドラゴン 第13話[あべゆき](2009/12/13 04:21)
[13] 次世代ドラゴン 第14話[あべゆき](2009/12/13 04:39)
[14] 次世代ドラゴン 第15話[あべゆき](2010/06/16 00:52)
[15] 次世代ドラゴン 第16話[あべゆき](2010/10/07 23:20)
[16] 次世代ドラゴン 第17話[あべゆき](2010/10/13 19:22)
[17] おまけ 劇中作① [あべゆき](2010/10/07 23:24)
[18] おまけ物語 超強いローガス君。[あべゆき](2011/08/13 12:34)
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[9180] 次世代ドラゴン 第13話
Name: あべゆき◆d43f95d3 ID:0480b5cb 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/12/13 04:21
 人間にとっての一日は陽が昇る事から始まるが、反面竜の巣は違う。
 確かに、陽が上ればメイド達は人間に擬態し町に買い物に出かけたりはするが、基本的には巣の中は魔法の光で一日中明るいので朝の区別も夜の区別もつかない。
 そこで、竜の巣の朝というのは、我が家を荒らそうとする侵入者から始まる。
「うおおお! もう我慢ならねぇだ! 一揆だべ! ええじゃないか! えぇじゃないかぁ!!」
 侵入者と言っても目的はマチマチで、例えば怒れる村人であったり、
「えにくす、トンヌラ…準備はいい?」
「…」
「勿論OKさっ! なんたって俺達は『ぎんのつるぎ』を装備したCランクだぜ?」
 例えば、勝手にタンスを開けたり壷を割ったりする自称『勇者』達であったり…。
「ヒャアッハー! 今日こそが竜を打ち砕く俺様のジャスティス! 囚われの雌豚も溜め込まれた財宝も俺様のもんだぜwwwwうぇっwwww」
「本当に竜の巣は地獄だぜぇ! フゥハハッハー!」
 例えば、こんなならず者であったりもする。
 だが、俺には関係の無い事。
 理由は如何であれ、俺の巣を荒らそうとする敵なのだから。


次世代ドラゴン 巣作り編


 セリアの差し出した複数の書類を睨める事、幾分か。未だ決めかねている俺は頭を抱え、思考の海へとまた逆戻り。そうしてまたもや書類を眺めるなんていう堂々巡りをしている最中、悩む俺を見かねたのか、
「…では、こちらのプランでは如何でしょうか?」
 書類のタイトルは『小~中規模侵入者撃退計画#5』。
 そうして、差し出された新たな計画と既存の計画を見比べ、またもや云々…。
 つまるところ、次の巣の防衛体制はどうしようか、という事なのである。
 巣作りにおいて、ある程度発展し軌道に乗りかけた、この時期こそが一番悩める時期なのだ。
 人間達も馬鹿ではない。それぞれ交互に情報交換を行っているし、その情報を金銭で遣り取りをして生活をしている者も居る。例えば『待機部屋の前には石が転がる罠がある』だとか『どこそこの部屋は左に曲がると防備が少なかった』だとか…。
 故に防衛体制は絶えず変化をさせねばならない。固定された防衛体制なぞ、鍵の掛かっていない金庫のようなものであり、阿呆のする事だ。
 だがしかし、罠代や巣の改築作業費も馬鹿にはできないコストなのだ。罠の整備費や修繕費も考えねばならない。
 費用対効果もだ…費用が5000Bの罠で敵を仕留めました、利益は3700Bです、なんて事は避けねばならない。かといって5000Bの罠を仕掛けました、相手が手強く、引っかかりませんでした。なんていう事も歓迎できない。
 そして敵たる侵入者は程々に手強く、数が多い。そういう大望は抱けずとも小金は稼げる程度の実力を持った人間等、掃いて捨てるほど居る。間が悪い事にそういう人間が束になって掛かれば、財宝に手が届いてしまうのが、今の巣の現状なのだ。
 これが、どちらか両極端ならば、悩む必要はなかった。敵が弱ければ安価な罠で利益が出せるし、敵がAクラス以上の侵入者ならば極めて高価な罠でも利益は出るのだから。
 だが、侵入者の強さは次第にブレが出てきている…罠の種類と設置個数を増やし、設置場所も工夫をせねば…ああ、そういえば新しい待機部屋も作らねば…。
「…Aクラス以上の武具を纏った、Eランク程度の弱い侵入者とか居れば、な」
「流石にそれは無いかと…」
 普段から優秀なセリアは、呟き程度の愚痴にも律儀に返答をしてくれたが、だからといって状況は好転するでもなく…。
「連隊長、報告しますー。武具と防具の鑑定が終わりましたー」
「ご苦労。それで、利益は出せそうかしら?」
 そうだそうだーとにもかくにもお金が有ればこの問題は解決するんDAっ、なんて考えすぎて熱を持つ所か沸騰しかけの脳を冷やすために、暫し思考を止めてメイドの報告に耳を傾ける。
「はーい、約127万Bです。大体50万Bの黒字ですが…迎撃モンスターが一隊、天に召されたので…総合的に見ると赤字です」
 やはり、赤字でしたか…なんて呟く、セリアを横目にやがて俺は考えるのをやめたくなる。だが、その甘美な誘いに乗ることは俺の死にも繋がるので、止めておく。
「報告は以上ですか?」
「えーっと後は…捕虜の中に珍しくも神族の娘が居た事を報告します。こちらが報告書となります」
 神族とはまた珍しい。人間界に居ることもさることながら、その辺の盗人のような真似事を仕出かすとは…。矜持も地に落ちたものだな。
 いや、俺には関係無い、それよりも今はこの書類について考えねば。
「確かに珍しいですね」
「神族の娘の事か?」
「はい。報告書によれば名はオリヴィア。近隣の領主の娘ですが詳しいことは不明との事です」
 領主の娘ならば身代金も期待できるな、と適当に聞き流し、審議に審議を重ねた最終候補の書類二枚を見比べる。
 罠で弱った侵入者を迎え撃つ#3案。
 迎撃部隊で怪我や疲労を与えた後にトラップで確実に仕留める#4案。
 さて、どちらに……ん?
「領主? 貴族の、人間の娘か?」
「はい。報告書にはそう書いてありますが」
 これはまた珍しいことだ。元々、神族は世界の管理者としての自覚を須らく持ち、天界より余程の事が無ければ、そこから出る事すらまず無い、というのに。半神半人とは、神話の時代の御伽噺程度しか聞いたことがないな。
…ふむ、まあ実際に会えばわかる事だ。それに捕虜共には竜の巣に侵入するという事が、どういう事か教育しなければなるまい。

 まるでまともに換気もしてない、澱んだ空気。捕虜が垂れ流す排泄物の独特の臭い。
 トイレも風呂も何も無い、岩盤が剥き出しの牢獄に鎖で繋がれている女達は辛いだろうが、同情などする気は全く無い。むしろ、男と別で分けただけ有難いと思って貰いたいものだ。
 だというのに、この女達ときたらどうだ。
 敵対的な視線を送る者。
 暴れ、叫んで威嚇する者。
 恐怖、絶望、悲哀…凡その負の感情をした顔の者。
 総じて、捕虜という立場を改めて理解させてやろうと思うが、今はまだ捨て置いておく。
 目的はそんなありふれた『人間』という種ではなく、この地の獄で縛られて尚、冷静さを保っているこの女。
「…貴公が、ここの主か。今すぐ、我の戒めを解いてもらおうか」
 未だに理解をしていないのか、それとも貴族たる所以か、神族としての意地なのか。
「―くっ。笑わせてくれる…竜たる俺と刃を交えて敗れた、というならまだ解る。迎撃部隊と戦って敗れた、というのも百歩譲って解るとしよう。
だが、罠に掛かって無様に捕縛された敗者の言うべき事柄とはとても思えないが?」
 事前にこの女の詳細な戦闘記録には目を通してある。
 技術も高いとは言い難く、直情思考。今まで、無難に過ごせたのは、貴族としての地位と財力に支えられた武具と防具のお陰だろう、というのがセリアの判断であるが、いやはや、全くもって正しいと言わざるを得ない。
「――罠、等と。卑怯者めがっ!」
「成程、成程…卑怯者、と来たか。では聞くが、他の侵入者と同時に侵入してきたのは卑怯ではないのか?
それとも正々堂々と一人で竜の巣に入る実力も根性も無かったのか?」
 どうなんだ? と、問い掛けると幾分か視線を下げ、口を閉ざしてしまったのを見ると、多少は心当たりが有るらしい。
 最も、神族だろうが魔族だろうが、一人で侵入するなぞ自殺行為でしかないのだから、それは当たり前なのであるが。
「まあいい――俺はそんな堂々巡りをする為に足を運んだのではない」
 お前に捕虜としての立場を解らせる為に足を運んだのだ、と。
「…如何いう事だ」
「こういう事、だ!」
 言うが否や、手を縛り上げていた鎖を引きちぎり、頭を地面に向けて抑え付け、衣服を剥ぎ取ると、漸く、状況を理解したのか、俺の手から逃れようと暴れだすが、竜に力で勝とうなぞ愚問。
「――やっやめろ! 離せっ離さぬかっ!」
 そんな叫びを無視して、大きくは無いが、形の整っている乳房へと手を伸ばす。
 あ、うん。やっぱり柔らかい。
 まあ、俺としてはもっと、他の牢に響くぐらい叫んで貰いたいものだ。少しは他の捕虜も立場が解る事だろう。
 まあ、それはそれとして、柔らかい。小さいと固いのではないかと思っていたが、そうでは無いらしい。
「やめっ、その手をどけろっ…!」
 この女はどうやら、戦乙女の血が流れているのか、逃げようと必死にもがくと、薄い半透明の翼も呼応するかのように羽ばたく。
 正直、視覚的には邪魔であるが、物理的には存在しない魔法の羽なので我慢する事に。
 まあ、我慢した結果の結論から言えば、神族も人間も柔らかいって事です。
「いい加減、離さぬかっ…! このっ…ひっ!? やめろやめろっ! そこには触れるなっ!」
 あまりにも嫌がられたので、仕方なく手の向かう先を下げたら、余計に怒るとは。心外な。
「お前が嫌だと言ったから手を離しただろう?」
「だからといって…ぅっ…指を動かすなっ痴れ者がっ…!」
 逃れようとして岩盤を引っ掻いたのか、爪が剥がれかかり、血が出ているというのに。
 それでも尚、血塗れた指先を動かし岩を引っ掻こうとするのを見て、俺はついその手を止めてしまう。
「…必死な。まあいい、そんなにも嫌ならすぐにでも終わらせてやるぞ。神族の娘」
「―あ、ああ!? やめろっ! 頼む、やめてくれっ! そこだけはっ…!!」
 未だ蠢く手を無理矢理押さえつけ、もう片方の手で生殖器を宛がうと、今までのが嘘のように、全てを振り絞るかの勢いで暴れだし、それでも、俺がやめないと知ると、終に流す事の無かった涙を流し始め、
「…やめて…やめてください…それを失うと私は…本当に何も無い、人間になってしまう…。お願いします…お願いします…」
 何も無い、人間に、か。
「…興が削がれた。その女の指を治療してやってくれ」
 そう言い残して俺は牢を出る。
 別段、情に動かされた訳では無い。
 だが、すすり泣く声を聞いていると、どうにも、気分が乗らない。泣き叫び、罵倒でもしてくれれば、割り切れるのではあるが。

「もー、ご主人様! 聞いてますかっ!?」
「ああ、聞いている。所で、お茶のお代わりを貰おうか。二人分な」
 最初にやってきた生贄も大分ここでの生活に慣れたのか、俺の前で肌を晒す事も幾分か平気になっている。
 最も、今のようにメイドが室内に居ると恥ずかしがってシーツで体を隠してはいるが。
「はいっどうぞ! いいですか、もっとこう、捕虜には『ズドーンッバコーンッズキュゥゥゥン!!』っていくべきなんです!」
「ああ、解った解った、まずは落ち着いて、茶を飲んだらどうだ?」
 実際良く解らないが、メイド1号が腰に手を置いて、大きく腰を『ズドーンバコーン』とやらをしているのを見ると大体解る。と思いたい。
「頂きますっ」
 やれやれ、連隊長候補だからなのか、どうにもメイド1号は張り切っているな。
 俺としては、メイドが部屋にいると生贄とイチャイチャできないから困るんだが…。
「とにかく! 次はきちんとしてもらわないと、他の捕虜も舐めた態度を取りますから、注意してください!」
「あー、解った解った…もう一杯どうだ?」
「頂きますっ」
 セリア、早く巣の改築を終わらせて帰ってきてくれ。
 …早くイチャイチャしたいのよ。俺。


現在の状況

・財力『1500万B』(借金総額2000万B)
・H技術『8H』
・魔力『285M』
・恐怖『21!』
・捕虜『4人』
・巣豪華度『17豪華』
・配下モンスター『8部隊』



おまけ劇場

『ルヴィアとエルザの保健体育』

カイン「お茶、入ったぞ」
エルザ「うむ、有難いのじゃ。処で、恋敵よ」
ルヴィア「遅いわよっ…で、何よ」
エルザ「夜の生活練習とは言うが、所謂、子を成す為の練習であろう?」
ルヴィア「そうね、それがどうしたの?」
エルザ「赤子とはコウノトリが運んでくるのじゃろ? 何で練習する必要があるのかや?」
ルヴィア「朝起きたら、布団の間に生まれてるって聞いたけど」
エルザ「え?」
ルヴィア「え?」
カイン「…え?」


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